JPH0648195U - 連続状端子供給機構の供給姿勢矯正装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧着端子２の圧着不良の発生防止を図った連
続状端子供給機構３０の供給姿勢矯正装置３６を提供す
る。 【構成】 連続状端子供給機構３０は連続状端子４のキ
ャリア１を案内するガイド溝３４を有する端子ガイド治
具３５を備える。端子ガイド治具３５による連続状端子
４の案内経路途中に供給姿勢矯正装置３６が配置されて
いる。供給姿勢矯正装置３６は圧着端子２の電線圧着部
２ａが嵌脱自在に嵌合される嵌合溝３７を有する姿勢矯
正治具３８を備える。姿勢矯正治具３８は前記案内経路
内に突出して嵌合溝３７に電線圧着部２ａが嵌合され電
線圧着部２ａの姿勢を所定の向きに矯正する姿勢矯正位
置と、案内経路から退避した退避位置とに出退操作自在
とされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、端子圧着機側に圧着端子を順次供給する連続状端子供給機構の供給 姿勢矯正装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

連続状端子として、図５に示される如く、両側にキャリア１を備え、両側のキ ャリア１間にわたって圧着端子２が連結部３を介して連結状に備えられると共に 、圧着端子２がキャリア１長手方向に沿って一定間隔を有して連続状に設けられ た構造の連続状端子４がある。

【０００３】 また、各圧着端子２には、高圧抵抗電線等が圧着される電線圧着部２ａと電気 機器側等に接続される端子接続部２ｂとが備えられている。

【０００４】 そして、図６に示される如く、連続状端子供給機構６における端子ガイド治具 ７のガイド溝８内に連続状端子４の各キャリア１を嵌合状として、所定方向Ｐの 案内経路に沿って端子圧着機９側に間欠的に圧着端子２を順次供給するよう構成 されていた。

【０００５】 一方、端子圧着機９側には、一般に上下に相対向する圧着上型１０と圧着下型 １１とを備え、連続状端子供給機構６から圧着位置に供給された圧着端子２の電 線圧着部２ａに、皮剥ぎされた高圧抵抗電線１２の端部が嵌合されると、圧着上 型１０が下降操作されて、圧着上型１０と圧着下型１１との協働作用により電線 圧着部２ａを高圧抵抗電線１２端部に圧着処理すると共に、各連結部３を切断す るよう構成されていた。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、リール等に予め巻取られている連続状端子４の各圧着端子２相 互の絡み等によって、図６に示される如く、連続状端子供給機構６による圧着端 子２の供給時に、圧着端子２の略Ｕ字状に開放状とされた電線圧着部２ａの姿勢 、即ち中心線Ｍが、圧着上型１０と圧着下型１１との圧着方向、即ち上下方向の 基準線Ｌに対して左右いずれかに大きく傾斜している場合、圧着処理が良好に行 えず、圧着不良が多発するという問題があった。

【０００７】 そこで、本考案は上記問題点に鑑み、圧着不良の発生防止を図った連続状端子 供給機構の供給姿勢矯正装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための技術的手段は、両側のキャリアと、両側のキャリア 間にわたって備えられると共にキャリア長手方向に沿って一定間隔を有して連続 状に設けられた圧着端子とが備えられてなる連続状端子の前記キャリアが、端子 ガイド治具のガイド部に沿って案内されながら、圧着端子を端子圧着機側に順次 供給する連続状端子供給機構において、前記端子ガイド治具による連続状端子の 案内経路途中に、圧着端子の電線圧着部が嵌脱自在に嵌合される嵌合溝を有する 姿勢矯正治具が、案内経路内に突出して前記嵌合溝に電線圧着部が嵌合され電線 圧着部の姿勢を所定の向きに矯正する姿勢矯正位置と、案内経路から退避した退 避位置とに出退操作自在に備えられてなる点にある。

【０００９】

【作用】

本考案によれば、連続状端子のキャリアが端子ガイド治具のガイド部に沿って 案内される案内経路途中で、姿勢矯正治具が姿勢矯正位置に突出操作され、圧着 端子の電線圧着部が姿勢矯正治具の嵌合溝に嵌合されて電線圧着部に姿勢が所定 の向きに矯正される。

【００１０】 その後、姿勢矯正治具が退避位置に退避操作され、圧着端子の電線圧着部が嵌 合溝から離脱し、案内経路に沿って端子圧着機側に供給される。

【００１１】 ここに、圧着端子は所定の向きに姿勢が矯正された状態で、端子圧着機側に供 給され、圧着不良が有効に防止できる。

【００１２】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、図４は自動車用高圧抵抗 電線１２における処理工程の概略図を示し、巻取りドラム等から順次供給される 高圧抵抗電線１２を所定長さＮに切断する電線切断ステーション２１と、高圧抵 抗電線１２の端部を皮剥ぎして所定長さの芯線部２２を露出させる皮剥ぎステー ション２３と、皮剥ぎされた高圧抵抗電線１２の端部に圧着端子２を圧着する端 子圧着ステーション２４とを備えている。

【００１３】 また、図４において、２５はチェーンやベルト等からなる搬送コンベヤで、無 端状に構成され、間欠的に循環回走自在とされている。そして、搬送コンベヤ２ ５にはその長手方向に所定間隔を有して開閉操作自在な対の搬送クランプ２６が 多数設けられている。

【００１４】 そして、電線切断ステーション２１で所定長さＮに切断された高圧抵抗電線１ ２はその両側部が搬送クランプ２６によってクランプされ、搬送コンベヤ２５の 所定方向Ｑの循環回走によって皮剥ぎステーション２３、端子圧着ステーション ２４へと順次搬送される。

【００１５】 端子圧着ステーション２４には、図１および図２に示される如く、端子圧着機 ２９および連続状端子供給機構３０が備えられており、端子圧着機２９側には、 上下に相対向する圧着上型３１と圧着下型３２とを備え、圧着上型３１はエアシ リンダ３３等の昇降装置により上下方向に昇降操作自在に構成されている。なお 、エアシリンダ３３のシリンダピストン３３ａは回り止め状に出退操作される構 造とされている。

【００１６】 連続状端子供給機構３０には、連続状端子４の両側のキャリア１をそれぞれ嵌 合状として、連続状端子４を所定方向Ｐに案内するガイド部としてのガイド溝３ ４を有する端子ガイド治具３５が水平姿勢に備えられている。また、端子ガイド 治具３５に沿った連続状端子４の案内経路途中には、圧着端子２の電線圧着部２ ａの姿勢を矯正するための供給姿勢矯正装置３６が備えられている。

【００１７】 供給姿勢矯正装置３６は、圧着端子２の電線圧着部２ａが嵌脱自在に嵌合され るべく、電線圧着部２ａの形状に合致する形状の嵌合溝３７を有する姿勢矯正治 具３８と、姿勢矯正治具３８を出退操作するためのエアシリンダ３９等の出退操 作機構が備えられている。なお、エアシリンダ３９のシリンダピストン３９ａは 回り止め状に出退操作される構造とされている。

【００１８】 そして、図１乃至図３に示される如く、姿勢矯正治具３８の嵌合溝３７を上向 き姿勢として、端子ガイド治具３５に形成された開口３５ａを通じて、エアシリ ンダ３９により上方の圧着端子２の案内経路内に突出し、電線圧着部２ａが嵌合 溝３７内に嵌合状とされる姿勢矯正位置と、案内経路内から下方に退避した退避 位置とに出退操作自在に構成されている。

【００１９】 さらに、連続状端子供給機構３０には、端子ガイド治具３５に沿って連続状端 子４を端子圧着機２９側に間欠的に供給する図示省略の間欠供給機構が備えられ ている。

【００２０】 そして、間欠供給機構により巻取りリール等から端子ガイド治具３５側に連続 状端子４が間欠的に順次供給され、連続状端子４の圧着端子２が供給姿勢矯正装 置３６の姿勢矯正治具３８対応位置で停止される。

【００２１】 姿勢矯正治具３８対応位置で圧着端子２が停止すると、エアシリンダ３９が作 動して姿勢矯正治具３８が姿勢矯正位置に突出移動され、圧着端子２の電線圧着 部２ａが姿勢矯正治具３８の嵌合溝３７内に嵌合される。この電線圧着部２ａの 嵌合溝３７内嵌合によって、圧着端子２の略Ｕ字状に開放状とされた電線圧着部 ２ａの姿勢、即ち中心線Ｍが、圧着上型３１と圧着下型３２との圧着方向、即ち 上下方向の基準線Ｌに略合致するように正常の向きに矯正される。

【００２２】 その後、各圧着端子２は間欠供給機構により端子圧着機２９側に間欠的に順次 供給され、圧着端子２が端子圧着機２９の圧着位置に到着して停止されると、圧 着端子２の電線圧着部２ａに皮剥ぎステーション２３で皮剥ぎされた高圧抵抗電 線１２の端部が嵌合される。

【００２３】 電線圧着部２ａに高圧抵抗電線１２の端部が嵌合されると、エアシリンダ３３ が作動して圧着上型３１が下降操作され、圧着上型３１と圧着下型３２との協働 作用により電線圧着部２ａを高圧抵抗電線１２端部に圧着処理すると共に、連続 状端子４の各連結部３を切断する。

【００２４】 本考案の実施例は以上のように構成されており、端子ガイド治具３５のガイド 溝３４に沿って端子圧着機２９側に連続状端子４が順次供給される際、各圧着端 子２相互の絡み等によって、圧着端子２の電線圧着部２ａの中心線Ｍが、基準線 Ｌに対して左右に大きく傾斜して供給姿勢が正常でない場合であっても、端子ガ イド治具３５による案内経路途中において、供給姿勢矯正装置３６の姿勢矯正治 具３８の出退操作によりに電線圧着部２ａの姿勢を正常の向きに矯正でき、ここ に、端子圧着機２９の圧着位置に供給される圧着端子２の姿勢はその中心線Ｍが 基準線Ｌに略沿った状態となるため、端子圧着機２９の圧着上型３１と圧着下型 ３２とによる圧着処理が良好に行え、圧着不良の発生が有効に防止できる。

【００２５】 なお、上記実施例において、姿勢矯正治具３８の嵌合溝３７が圧着端子２の電 線圧着部２ａに対応する形状に構成したものを示しているが、電線圧着部２ａだ けでなく端子接続部２ｂをも含む圧着端子２全体が嵌合される形状の嵌合溝３７ に構成してもよい。

【００２６】

【考案の効果】 以上のように、本考案の連続状端子供給機構の供給姿勢矯正装置によれば、端 子ガイド治具による連続状端子の案内経路途中に、圧着端子の電線圧着部が嵌脱 自在に嵌合される嵌合溝を有する姿勢矯正治具が、案内経路内に突出して前記嵌 合溝に電線圧着部が嵌合され電線圧着部の姿勢を所定の向きに矯正する姿勢矯正 位置と、案内経路から退避した退避位置とに出退操作自在に備えられてなるもの であり、端子ガイド治具に供給される連続状端子の圧着端子の姿勢が正常の向き を向いていない場合であっても、端子ガイド治具による案内経路途中において、 姿勢矯正治具により圧着端子の電線圧着部の姿勢を正常の向きに矯正でき、圧着 不良の発生が有効に防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す要部説明図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面矢視図である。

【図３】供給姿勢矯正装置の作動説明図である。

【図４】高圧抵抗電線に圧着端子を圧着する装置の処理
工程の概略図である。

【図５】連続状端子の一部斜視図である。

【図６】従来例を示す要部斜視図である。

【符号の説明】

１ キャリア ２ 圧着端子 ２ａ 電線圧着部 ２ｂ 端子接続部 ３ 連結部 ４ 連続状端子 ２９ 端子圧着機 ３０ 連続状端子供給機構 ３１ 圧着上型 ３２ 圧着下型 ３３ エアシリンダ ３４ ガイド溝 ３５ 端子ガイド治具 ３６ 供給姿勢矯正装置 ３７ 嵌合溝 ３８ 姿勢矯正治具 ３９ エアシリンダ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側のキャリアと、両側のキャリア間に
   わたって備えられると共にキャリア長手方向に沿って一
   定間隔を有して連続状に設けられた圧着端子とが備えら
   れてなる連続状端子の前記キャリアが、端子ガイド治具
   のガイド部に沿って案内されながら、圧着端子を端子圧
   着機側に順次供給する連続状端子供給機構において、 前記端子ガイド治具による連続状端子の案内経路途中
   に、圧着端子の電線圧着部が嵌脱自在に嵌合される嵌合
   溝を有する姿勢矯正治具が、案内経路内に突出して前記
   嵌合溝に電線圧着部が嵌合され電線圧着部の姿勢を所定
   の向きに矯正する姿勢矯正位置と、案内経路から退避し
   た退避位置とに出退操作自在に備えられてなることを特
   徴とする連続状端子供給機構の供給姿勢矯正装置。