JPH0648054B2 - 極低温槽における気密シール方法 - Google Patents
極低温槽における気密シール方法Info
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- JPH0648054B2 JPH0648054B2 JP31332890A JP31332890A JPH0648054B2 JP H0648054 B2 JPH0648054 B2 JP H0648054B2 JP 31332890 A JP31332890 A JP 31332890A JP 31332890 A JP31332890 A JP 31332890A JP H0648054 B2 JPH0648054 B2 JP H0648054B2
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- flange
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Description
極低温で実験や測定を行なったり、あるいは各種物質を
極低温で保管しておくため等に使用する極低温槽におい
て、その槽本体のフランジ部と蓋体との間を気密にシー
ルするための方法に関するものである。
素子の低温特性や低温挙動を調べるために、150K以
下の極低温での測定や極低温実験を行なう機会がますま
す増加するようになっている。このような極低温試験装
置では、液体窒素や液体ヘリウム等の低温液化ガスによ
って試料を極低温に冷却保持する必要があり、そのため
一般にはクライオスタットと称される極低温槽を用いて
いる。
空、気密を保つために一般に槽本体の開口端周辺のフラ
ンジ部と蓋体(一般に上蓋)との間を気密にシールする
必要がある。この場合一般には第4図に示されるように
槽本体1のフランジ部2の上面に溝部3を形成してお
き、その溝部3内にシール部材5を配して、ボルト7を
締付けることにより蓋体4の下面の突条部8によりシー
ル部材5を押圧変形させることが行なわれている。
としては、常温用の通常のゴム製のOリングは硬化等の
問題から使用することができない。そこで一般には金属
製の特殊な低温用メタルOリングを用いたり、商品名
“ヘリコフレックス”等で知られる特殊な複合型のOリ
ング、すなわち金属パイプの周方向の一部を長手方向に
沿って切欠きかつ内側に金属スプリングを収納した特殊
Oリングを用いたり、さらにはテフロン系樹脂製の特殊
形状のOリングを用いたり、またインジウム線や金線の
如く極低温でも軟質な金属線材を用いたりすることが行
なわれている。
材として使用されている低温用メタルOリングや特殊O
リング、あるいはインジウム線や金線はいずれも極めて
高価であり、またこれらの特殊なシール部材によってシ
ールする際の作業も煩雑とならざるを得ないのが実情で
ある。
低温槽における気密シールを従来よりも格段に低コスト
でかつ簡単に行なうことができるようにした方法を提供
することを目的とするものである。
れに接する蓋体との間を気密シールするにあたり、フラ
ンジ部の表面とそのフランジ部表面に接するべき蓋体の
面の粗度を最大粗さRmaxにして6.3μm以下としてお
き、フランジ部の表面と蓋体の前記面とのうち、少なく
とも一方にシリコングリースもしくはエポキシ系接着剤
をフランジ部の半径方向への幅が5mm以上となるように
周方向の全周にわたって環状に塗布した後、蓋体の表面
とフランジ部の前記面とを接触させ、蓋体とフランジ部
とをボルト締めにより締結することを特徴とするもので
ある。
フランジ部表面に接するべき蓋体の面は、いずれもその
粗度が最大粗さ(Rmax)6.3μm以下となるように平滑
な面としておく。このような平滑な面にシリコングリー
スもしくはエポキシ系接着剤を塗布幅5mm以上となるよ
うに塗布して、両面を接触させ、ボルト締めによりフラ
ンジ部と蓋体とを締結すれば、150K以下の極低温でも
充分な気密性を保つことができる。
ゴム製Oリングによるシールの補助として用いることは
あったが、それ自体ではシール部材として使用されてお
らず、また極低温でのシールにも有効とは考えられてい
なかったが、シール部の接触面をある程度平滑にしてお
き、シリコングリースを一定以上の幅で接触面間に薄膜
状に介在させ、ボルト締め程度の加圧力を加えるだけで
極低温でも充分な気密シール性が得られることを本発明
者等ははじめて見出したのである。またエポキシ系接着
剤についても同様であり、エポキシ系接着剤を極低温で
の気密シールに用いることは従来は全く考えられていな
かったが、シリコングリースと同様な効果が得られるこ
とを本願発明者等がはじめて見出したのである。
業においては、単にシリコングリースもしくはエポキシ
系樹脂剤の塗布と、ボルトの締め付けだけで済むから、
シール作業は著しく簡単化される。
6.3μmを越える粗さとなれば、ボルト締めで加圧して
も面間に介在するシリコングリースもしくはエポキシ系
接着剤の膜厚が厚くなり、そのため気密シール性が悪化
してしまう。また塗布するシリコングリースもしくはエ
ポキシ系接着剤の幅が5mm未満でも充分な気密シール性
が得られないことがあり、したがって面の粗さはRmax6.
3μm以下、塗布幅は5mm以上とした。
す槽本体1のフランジ部2の表面2Aと、蓋体4の下面
4Aとを、その表面粗さが最大粗さRmaxにして6.3μm
以下となるように仕上げておく。なお第1図において、
11,12はボルト孔である。また13は蓋体4に設け
られた挿通孔であって、この挿通孔13は槽本体1内の
減圧を行なったり信号線を挿通させたりするものであ
り、実際の使用時においてはその挿通孔13も気密にシ
ールされる。
面2Aに、5mm以上の幅Wで、フランジ部2の全周にわ
たり環状にシリコングリースもしくはエポキシ系接着剤
10を指、ヘラ等の適宜の塗布手段によって塗布してお
く。その際、シリコングリースもしくはエポキシ系接着
剤10の幅Wは、5mm以上となるようにする。
して蓋体4の下面4Aとフランジ部2の表面2Aとを接
せしめ、ボルト7を締付ければ良い。
系接着剤が流動性を失わないうちに蓋体4をボルト7に
よってフランジ部2に締付ける必要がある。
キシ系接着剤をフランジ部の側に塗布することとした
が、逆に蓋体の側に塗布しても良いことは勿論であり、
さらには、両面に塗布しても良い。
る構成としたが、場合によってはフランジ部に雌ネジ孔
を形成しておいて、その雌ネジ孔にボルトを締め込む構
成としても良い。
体のフランジ部とを気密シールするにあたって、特殊か
つ高価な低温用のシール部材を用いることなく、安価な
シリコングリースもしくはエポキシ系接着剤を用いるだ
けで充分な気密シール性を得ることができ、そのため従
来よりも気密シールに要するコストを格段に低減するこ
とができ、またその気密シール作業としても単にシリコ
ングリースもしくはエポキシ系接着剤を塗布してボルト
締めを行なうだけで足りるため、作業が極めて簡単かつ
容易となる。
グリースもしくはエポキシ系樹脂を槽本体のフランジ部
に塗布した状態における槽本体のフランジ部および蓋体
の例の縦断面図、第2図は第1図のフランジ部の斜視
図、第3図はこの発明の方法により気密シールを行なっ
た後のフランジ部と蓋体を示す縦断面図、第4図は従来
の一般的な極低温槽における気密シール方法を示す縦断
面図である。 1……槽本体、2……フランジ部、4……蓋体、7……
ボルト、10……シリコングリースもしくはエポキシ系
接着剤。
Claims (1)
- 【請求項1】極低温槽の槽本体のフランジ部とそれに接
する蓋体との間を気密シールするにあたり、フランジ部
の表面とそのフランジ部表面に接するべき蓋体の面の粗
度を最大粗さRmaxにして6.3μm以下としておき、フラ
ンジ部の表面と蓋体の前記面とのうち、少なくとも一方
にシリコングリースもしくはエポキシ系接着剤をフラン
ジ部の半径方向への幅が5mm以上となるように周方向の
全周にわたって環状に塗布した後、蓋体の表面とフラン
ジ部の前記面とを接触させ、蓋体とフランジ部とをボル
ト締めにより締結することを特徴とする極低温槽におけ
る気密シール方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31332890A JPH0648054B2 (ja) | 1990-11-19 | 1990-11-19 | 極低温槽における気密シール方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31332890A JPH0648054B2 (ja) | 1990-11-19 | 1990-11-19 | 極低温槽における気密シール方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04185973A JPH04185973A (ja) | 1992-07-02 |
JPH0648054B2 true JPH0648054B2 (ja) | 1994-06-22 |
Family
ID=18039914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31332890A Expired - Fee Related JPH0648054B2 (ja) | 1990-11-19 | 1990-11-19 | 極低温槽における気密シール方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648054B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20060237463A1 (en) * | 2005-04-21 | 2006-10-26 | Tony Riviezzo | Component seal for plastic tanks |
WO2007088593A1 (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-09 | Shi Mechanical & Equipment Inc. | 圧力容器のシール構造 |
CN105033399A (zh) * | 2015-06-26 | 2015-11-11 | 郑英 | 一种可抽真空抗冷热变形的保护气热处理罐体密封结构 |
-
1990
- 1990-11-19 JP JP31332890A patent/JPH0648054B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04185973A (ja) | 1992-07-02 |
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