JPH0648014Y2 - 野縁連結構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は天井下地を構成する野縁のラチス梁への野縁連
結構造に関するものである。

［従来の技術］ 従来、野縁３を下フランジ1aと上フランジ1bとにより構
成されたラチス梁１に固定する場合には第４図に示され
るように連結片4aと固着片4bとによりＬ字状に構成され
た連結具４を介して固定されていた。つまり、固着片4b
の上端に形成された逆Ｕ字状の係止片4cを下フランジ1b
の垂直片1cに引掛係止し、連結具４を下フランジ1bに沿
わせて配置してあり、固着片4bより連出された連結片4a
を野縁３に固着してラチス梁１に野縁３を連結するとい
うものであった。

［考案が解決しようとする課題］ しかし上述のような従来例にあっては、他の部材を連結
するタイプレート（tieplate）２が下フランジ1bに固定
されている場合には係止片4cを下フランジ1bに係止する
ことができないため、タイプレート２を避けた状態で連
結具４を配置する必要があり、例えば第５図に示される
ように天井下地のピッチが1800mmである場合に両側で30
0mmピッチずつで野縁３を配設し、両野縁３間に野縁３
を配設しようとする場合にタイプレート２がちょうど中
央部に設けられているとタイプレート２を避けた状態で
連結具４を横にずらした状態でラチス梁１に配設する必
要があり、このようにタイプレート２を避けた状態で連
結具４を配置し、野縁３を連結すると野縁３の各ピッチ
割りがずれてくることとなり、このことからラチス梁１
の中央部にタイプレート２が配設されている場合にはラ
チス梁１の中央部では野縁３を連結することができず、
野縁３での天井の支持は両側に位置する野縁３だけでの
支持となり、天井下地材の耐たわみ強度が弱くなるとい
う問題があった。

本考案は上記問題点を解決しようとするものであり、そ
の目的とするところは、タイプレートの取付位置を回避
することなく、タイプレートが取付けられた位置に連結
具を介して野縁をラチス梁に連結することができる野縁
連結構造を提供するにある。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために、本考案における野縁連結構
造は、断面略Ｕ字状の上フランジ1aと下フランジ1bとの
間にタイプレート２を配設したラチス梁１と直交するよ
うに野縁３を配設し、ラチス梁１と野縁３の端部とを上
面視でＴ字型の連結具４にて連結し、連結具４の連結片
4aを野縁３の端部に固着すると共に固着片4bをラチス梁
１の下フランジ1bの側面に沿わせ、固着片4bの上部両側
に設けた逆Ｕ字状の係止片4cを下フランジ1bの垂直片1c
の上端に係止すると共に両係止片4c間に設けた切欠５を
タイプレート２に嵌合させたものである。

［作用］ 連結具４の固着片4bの係止片4cを下フランジ1bの垂直片
1cの上端に係止すると共に両係止片4c間に設けた切欠５
にタイプレート２を位置させることで、タイプレート２
の取付位置を回避することなく、タイプレート２が取付
けられた位置に連結具４を介して野縁３をラチス梁１に
連結することができる。

［実施例］ 第１図は連結具４によってラチス梁１と野縁３とを連結
した状態を示す斜視図である。ラチス梁１は断面略Ｕ字
状の上フランジ1aと下フランジ1bとを斜材1dによって連
結して構成してあり、上下フランジ1a,1b間には他の部
材を連結するためのタイプレート（tieplate）２を配設
してある。連結具４は固着片4bと固着片4bの中央部に切
り起しにより突設された連結片4aとにより上面視でＴ字
型に形成してあり、固着片4bの上部両端には逆Ｕ字状の
係止片4cを設けてあり、両係止片4c間には切欠５を設け
てある。そして係止片4cを下フランジ1bの垂直片1cの上
端に係止すると共に切欠５にタイプレート２を位置させ
るようにしてラチス梁１に連結具４を取着してある。こ
のとき、切欠５はタイプレート２の巾より大きくしてあ
り、両係止片4c間の切欠５内に配置されることとなるタ
イプレート２の位置を調整することで連結具４の取付位
置を調整することができるようにしてある。そして釘等
の固着具６によって第２図に示すように連結片4aを介し
てラチス梁１に直交するように複数の野縁３を連結して
ある。

このように構成してあることにより、ラチス梁１にタイ
プレート２が設けられている場合であっても、切欠５に
タイプレート２を位置させるようにして連結具４を配置
することでタイプレート２の取付位置を回避することな
く、タイプレート２が取付けられた位置に連結具４を介
して野縁３をラチス梁１に連結することができるもので
ある。従って、第３図に示すように天井下地寸法を1800
mmとして両側に300mmあけた状態で連結具４を介して野
縁３を配設した場合に、ラチス梁１の中央部にタイプレ
ート２が配設されていたとしても、タイプレート２の取
付位置を回避することなく、タイプレート２が取付けら
れた位置に連結具４を配設することができ、左右に600m
mずつ寸法をあけた状態で中央部に野縁３を設けること
ができ、天井下地の支持ピッチを従来、タイプレート２
により野縁３を設けられずに1200mmとしていたものをタ
イプレート２があったとしても連結具４を介して野縁３
を設けて600mmピッチとすることができ、天井の剛性を
向上させることができる。

［考案の効果］ 本考案は叙述のように断面略Ｕ字状の上フランジと下フ
ランジとの間にタイプレートを配設したラチス梁と直交
するように野縁を配設し、ラチス梁と野縁の端部とを上
面視でＴ字型の連結具にて連結し、連結具の連結片を野
縁の端部に固着すると共に固着片をラチス梁の下フラン
ジの側面に沿わせ、固着片の上部両側に設けた逆Ｕ字状
の係止片を下フランジの垂直片の上端に係止すると共に
両係止片間に設けた切欠にタイプレートを位置させてあ
るので、連結具の固着片の係止片を下フランジの垂直片
の上端に係止すると共に両係止片間に設けた切欠にタイ
プレートを位置させ、連結具の連結片に野縁を連結する
ことでタイプレートの取付位置を回避することなく、タ
イプレートが取付けられた位置に連結具を介して野縁を
ラチス梁に連結することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の連結状態を示す斜視図、第
２図は同上の室内側から見た斜視図、第３図は同上の連
結状態を示す概略平面図、第４図は従来例の斜視図、第
５図は同上の連結状態を示す概略平面図であって、１は
ラチス梁、1aは上フランジ、1bは下フランジ、1cは垂直
片、２はタイプレート、３は野縁、４は連結具、4aは連
結片、4bは固着片、4cは係止片、５は切欠である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】断面略Ｕ字状の上フランジと下フランジと
   の間にタイプレートを配設したラチス梁と直交するよう
   に野縁を配設し、ラチス梁と野縁の端部とを上面視でＴ
   字型の連結具にて連結し、連結具の連結片を野縁の端部
   に固着すると共に固着片をラチス梁の下フランジの側面
   に沿わせ、固着片の上部両側に設けた逆Ｕ字状の係止片
   を下フランジの垂直片の上端に係止すると共に両係止片
   間に設けた切欠にタイプレートを位置させて成る野縁連
   結構造。