JPH0647831Y2 - タオルペーパーホルダー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はタオルペーパーホルダー
に関する。さらに詳しくは、化粧室や台所などで使用さ
れるタオルペーパーを収納するタオルペーパーホルダー
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来よりタオルペーパーホルダーの型式
には種々あるが、いずれもタオルペーパー積層体を収納
するケース本体と、該ケース本体に開閉自在に取付けら
れた蓋体とから構成されている。タオルペーパー積層体
は二つ折りしたタオルペーパーを互いに入れ合わせて多
数枚重ねたもので、通常は100 枚又は200 枚程度を１パ
ックとして袋詰めしており、通常のタオルペーパーホル
ダーには数パック分、枚数では600 枚〜1000枚程度が収
納できるようになっている。ホルダー内のタオルペーパ
ーが減少してくるとタオルペーパーを補充しなければな
らないが、その要領は蓋体を開いてケース本体内に、包
装袋から取り出したタオルペーパーを残存しているタオ
ルペーパーの上に積み重ねることにより行なっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】このタオルペーパーの
補充は、ホテルやレストランなど多人数の使用する場所
では割合頻繁に行うものであり、補充操作の容易性は重
要な問題である。しかるに、このタオルペーパーを補充
する場合、蓋体を開きケース本体に積み重ねている途中
のタオルペーパーが前へ倒れ、そのまま床面に落下して
散乱してしまうといった不都合があった。また、落下し
ないように片手でタオルペーパーを押えておくと、片手
操作になってタオルペーパーを入れにくかったり、蓋体
を閉じるためタオルペーパーを押えていた手を離すとす
ぐ前に倒れ始めるといった不具合があった。

【０００４】本考案はかかる事情に鑑み、蓋体を開いた
ときタオルペーパーが前方へ倒れないようにして、タオ
ルペーパーの補充が容易に行なえるようにしたタオルペ
ーパーホルダーを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】第１考案のタオルペーパ
ーホルダーは、二つ折りした四角形のタオルペーパーを
互いに入れ合わせて多数枚積層したタオルペーパー積層
体を収納する前面および底面が開放されたケース本体
と、該ケース本体の前面に開閉自在に取付けられた蓋体
と、前記ケース本体の底部から前記タオルペーパー積層
体の最下層のタオルペーパーを引き出すようにしたタオ
ルペーパーホルダーであって、収納されているタオルペ
ーパー積層体の上下方向の途中において、その横端部が
少し引掛かる支持板をケース本体に取り付けたことを特
徴とする。この第１考案には後述する揺動フラップを有
するものも有しないものも含まれる。また、支持板はタ
オルペーパー補充時にタオルペーパーを積層して独自に
保持できなくなる枚数の位置に設けられ、その大きさは
前倒れ防止のための最小限であることが好ましい。

【０００６】第２考案のタオルペーパーホルダーは、前
記ケース本体と蓋体に加え、揺動フラップをケース本体
の底部に揺動自在に軸着したもので、その取出口からタ
オルペーパー積層体の最下層のタオルペーパーを引き出
すとき揺動フラップで２枚目以降のタオルペーパーを押
さえておくようにしたタオルペーパーホルダーであっ
て、前記蓋体を開けたとき前記揺動フラップを前上りに
保持しておくカム機構を設けたことを特徴とする

【０００７】

【作用】第１考案では、支持板が前へ倒れ傾向になるタ
オルペーパー積層体を前方から支えタオルペーパーを倒
れないようにするので、タオルペーパーの補充を容易に
行なえる。また、支持板は前倒れ防止に最小限の寸法で
あればよく相当小さい部材で足りるので、思った程ペー
パー補充の邪魔にならない。

【０００８】第２考案では、ペーパーを補充すべく蓋体
を開けるとカムが回転して揺動フラップの前方を押し上
げるので、タオルペーパーは全体に前上りになって前方
へ倒れるのを防止する。このため、タオルペーパーを手
で押えておく必要がなく、補充が容易に行えることとな
る。

【０００９】

【実施例】つぎに、本考案の各実施例を図面に基づき説
明する。 （第１実施例） 本実施例は第１考案の実施例である。図１に示すように
本実施例のタオルペーパーホルダーＨは、前面が開放さ
れたケース本体１と該ケース本体１の前面に開閉自在に
取付けられる蓋体２とからなり、ケース本体１にはタオ
ルペーパー積層体Ｐを収納するようになっている。ま
た、ケース本体１の側壁には、タオルペーパー積層体Ｐ
の上下方向の途中において、その横端部が少し引掛かる
支持板19が取り付けられている。

【００１０】図２に基づきケース本体１の構成を詳述し
ておく。ケース本体１の下端部には枠体３が固着されて
おり、これは２枚の側壁3aと前壁3bとからなる平面視で
略Ｕ字状の部材であって、枠体３の前壁3bは両側壁3aを
連結している。前記枠体３の両側壁3a、3a間には揺動フ
ラップ10が軸部11で揺動自在に取付けられている。揺動
フラップ10は２枚の前フラップ12と１枚の後フラップ13
とからなり、前後フラップ12、13は側板14で連結されて
いる。そして両前後フラップ12、13の間は開口されてタ
オルペーパーの取出口15（図３参照）に形成されてい
る。また枠体３の両側壁3aにはストッパ 17,18が形成さ
れ揺動フラップ10の回転限界を規制している。さらに、
枠体３の両側壁3aには係合孔４が形成されこれに軸部５
が挿入されて蓋体２を回動自在に止めている。図３に示
すようにケース本体１の上部壁には係合凹部６が形成さ
れ、蓋体２の上部壁には係合片７が形成され両者は着脱
自在に係合するようになっている。そして、タオルペー
パー積層体Ｐは前記揺動フラップ10の上面に載せて、ケ
ース本体１内に収容されるようになっている。

【００１１】前記揺動フラップ10は、最下層の１枚目の
タオルペーパーを引き出す時、その引き出し力で揺動フ
ラップを一方向に揺動させ、次に取り出す２枚目のタオ
ルペーパーの端部を下方から押し上げて押さえ、２枚目
のタオルペーパーの連れ出しを防止し、２枚目のタオル
ペーパーを取り出すべく下方に引くと、その引き出し力
で揺動フラップは先と反対向きに揺動し、３枚目のタオ
ルペーパーの端部を下方から押し上げて押さえ、３枚目
のタオルペーパーの連れ出しを防止するものであり、こ
の揺動フラップ10を装備することによって１枚ずつペー
パーを取り出すことができるという利点が奏される。

【００１２】さて、図１および図３に示すように、ケー
ス本体１内で揺動フラップ10の上面に載せられたタオル
ペーパー積層体Ｐは、その前面の横端部の一カ所が支持
板19で支えられ、その前倒れが防止されている。この支
持板19の取り付け高さは、タオルペーパーｐが何の支持
もない場合、倒れ始めようとするときの高さに合わせる
のが好ましい。具体的な高さを枚数で表わすと、タオル
ペーパーの紙質や厚さ、幅寸法、全収納枚数等によって
変るが、一例（収納枚数約600 枚のホルダー）では、約
250枚程度である。

【００１３】本実施例の場合、支持板19は前倒れ防止に
最小限の大きさであればよく、小さな部材で足りるの
で、ケース本体１の前面で若干横向きに突出していて
も、思った程ペーパー補充の邪魔にならないものであ
る。そして、本実施例では、支持板19が前へ倒れ傾向に
なるタオルペーパー積層体Ｐを前方から支えるので、タ
オルペーパーが補充中に倒れて床面上に散乱したり、手
で押えていなくても、タオルペーパーを積み重ねていけ
るので、補充がやりやすく、さらに手を放してもタオル
ペーパーが倒れないので蓋体２を閉じるのも容易とな
る。

【００１４】なお、上記実施例は、揺動フラップを用い
た実施例であったが、本実施例は揺動フラップを用いな
いタオルペーパーホルダーについても適用しうるもので
ある。

【００１５】（第２実施例） 本実施例は第２考案の実施例であって、揺動フラップを
備えたタオルペーパーホルダーに適用されるものであ
り、支持板19の代りに前倒れ防止カム機構を備えたもの
である。

【００１６】図４〜５に基づき前倒れ防止カム機構を説
明すると、蓋体２の支軸５の内側端部にはカム26が固定
されており、揺動フラップ10の前フラップ12の両端部下
面にはカムフォロアー27が形成されている。カム26のカ
ムプロフィルは蓋体２を開き始めた状態（図６参照）か
ら開き終った状態（図７参照）まで、カムフォロアー27
に当接するカム面26a が形成されたものである。なお、
その余の構成は支持板19を除くほか前記実施例と実質的
に同じである図５に示す蓋体２が閉じられた状態では、
カム面26a はカムフォロアー27に当っていないので、揺
動フラップ10は自由に揺動することが保障されており、
したがって、通常の使用状態では、既述のごとく揺動フ
ラップ10が揺動してタオルペーパーを１枚ずつ取り出す
ことができるようになっている。そして、タオルペーパ
ーを補充すべく、図６に示すように蓋体２を開き始める
と、カム26のカム面26a がカムフォロアー27に当り、そ
のまま蓋体２を開いていくと、カム面26a がカムフォロ
アー27を押し上げ、図７に示すように蓋体２が完全に開
くとフラップ10は前方が押し上げられ、ストッパ18に前
フラップ12が当接してロックされることになる。これに
よりタオルペーパー積層体Ｐは前上りに保持されるの
で、タオルペーパーｐが補充中に倒れて床面上に散乱し
たり、手で押えていなくても、タオルペーパーｐを積み
重ねていけるので、補充がやりやすくなり、さらに手を
放してもタオルペーパーｐが前へ倒れないので蓋体２を
閉じるのも容易となる。

【００１７】

【考案の効果】第１、第２考案のタオルペーパーホルダ
ーによれば、タオルペーパーの前倒れが防止されるの
で、オルペーパーを手で押えておく必要がなく、補充が
容易に行えることとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１考案の第１実施例に係わるタオルペーパー
ホルダーの斜視図である。

【図２】図１に示されたタオルペーパーホルダーの要部
斜視図である。

【図３】図１に示されたタオルペーパーホルダーの蓋体
２を開く途中の中央縦断面図である。

【図４】第２考案の第２実施例における前倒れ防止カム
機構の平面図である。

【図５】図４に示された前倒れ防止カム機構の側面図で
ある。

【図６】第２実施例における蓋体を開く途中の前倒れ防
止カム機構の側面図である。

【図７】第２実施例における蓋体を開いた状態の前倒れ
防止カム機構の側面図である。

【符号の説明】

１ ケース本体 ２ 蓋体 ３
枠体 10 揺動フラップ 15 開口部 19
支持板 26 カム 27 カムフォロアー

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】二つ折りした四角形のタオルペーパーを互
   いに入れ合わせて多数枚積層したタオルペーパー積層体
   を収納する前面および底面が開放されたケース本体と、
   該ケース本体の前面に開閉自在に取付けられた蓋体と、
   前記ケース本体の底部から前記タオルペーパー積層体の
   最下層のタオルペーパーを引き出すようにしたタオルペ
   ーパーホルダーであって、収納されているタオルペーパ
   ー積層体の上下方向の途中において、その横端部が少し
   引掛かる支持板をケース本体に取り付けたことを特徴と
   するタオルペーパーホルダー。
2. 【請求項２】二つ折りした四角形のタオルペーパーを互
   いに入れ合わせて多数枚積層したタオルペーパー積層体
   を収納する前面および底面が開放されたケース本体と、
   該ケース本体の前面に開閉自在に取付けられた蓋体と、
   前記ケース本体の底部に揺動自在に軸着され、その取出
   口から前記タオルペーパー積層体の最下層のタオルペー
   パーを引き出すとき２枚目以降のタオルペーパーを押さ
   えておく揺動フラップとを備えたタオルペーパーホルダ
   ーであって、前記蓋体を開けたとき前記揺動フラップを
   前上りに保持しておくカム機構を設けたことを特徴とす
   るタオルペーパーホルダー。