JPH0216715Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、布タオル、ペーパータオルなどのシ
ートタオルを１枚ずつ取出して使用するためのシ
ートタオルスタンドに係り、特に、手を洗つた医
者や看護婦などがどこにも手を触れることなくシ
ートタオルにより手を拭けるようにした医療用に
好適なシートタオルスタンドの改良に関する。

このようなシートタオルスタンド、特に医療用
シートタオルスタンドの従来のものは、内部に複
数のシートタオルが重積収納されている収納容器
と、この収納容器を載置するスタンド本体と、こ
のスタンド本体の下部に取付けられているステツ
プとを有し、このステツプを踏むことによりばね
の力により例えば収納容器の下壁が開き、この収
納容器内のシートタオルを取出し得るようにし
て、手をどこにも触れることなく拭けるようにな
つていた。

しかしながら、このようにステツプにばねの力
が作用する従来のシートタオルスタンドにおいて
は、ステツプにばねの力が作用しているため、強
い力でステツプを踏まなければ収納容器からシー
トタオルを取出すことができず、安定性に欠ける
し、ステツプに対する力の掛け具合によつてはス
タンドが転倒して事故につながるおそれがあつ
た。

本考案は、このような従来のものにおける欠点
を除去し、軽い力でステツプを踏めばシートタオ
ルを取出せるようにしたシートタオルスタンドを
提供することを目的としてなされたもので、収納
容器の下壁を開閉するように揺動自在に形成する
とともに、一端部が収納容器の下壁に当接してこ
の下壁を閉方向に揺動せしめるレバーをスタンド
本体に揺動自在に設け、かつこのレバーの他端部
に錘りを取付けてなり、ステツプを踏むことによ
り錘りのレバーに対する作用を解除してレバーを
収納容器の下壁から退壁せしめ、この下壁をその
自重により開放して収納容器内部のシートタオル
を取出し得るようにしたものである。

以下、本考案を図面に示す実施例により説明す
る。

第１図は本考案に係るシートタオルスタンドの
全体を示すものであり、スタンド本体１は、安定
性のある長方形状のベース２と、このベース２の
後方中央部に立設された支持杆３と、この支持杆
３の上端に、ベース２の直上位置を取るように支
持された載置部４とを有し、この載置部４上にシ
ートタオルの収納容器５が載置されるようになつ
ている。なお、前記ベース２の４隅には脚６，６
…が取付けられている。

前記収納容器５は、第２図ないし第５図に詳示
するように、直方体形状を有しており、その上壁
７は後端壁８に固着された蝶番９により開閉可能
な蓋体とされている。この蓋体７の中央部には把
手１０が取付けられており、また蓋体７の前端に
形成されたフツク１１には、前端壁１２に枢着さ
れたレバー１３に取付けられているリング１４が
係合し、蓋体７を閉鎖状態で固定し得るようにな
つている。

前記収納容器５の両側壁１５，１５には、第４
図に示すように、複数の開口１６，１６…が穿設
されており、この収納容器５を蒸気消毒器（図示
せず）中において通気することにより内部に収納
したシートタオル（図示せず）を熱風消毒し得る
ようになつている。前記各側壁１５の外面には、
その開口１６の穿設された部位の両側に上下方向
に延在するガイド１７，１７が取付けられてお
り、このガイド１７に沿つて開閉板１８が側壁１
５に摺接しながら昇降し得るようになつている。
この開閉板１８には前記開口１６と同径の複数の
開口１９，１９…が穿設されており、この開閉板
１８が下方に位置するときには、この開閉板１８
の各開口１９は側壁１５の各開口１６と合致せ
ず、また、この開閉板１８を上方に摺動すると開
閉板１８の各開口１９は側壁１５の各開口１６と
合致するようになつている。そして、この開閉板
１８には、その上下端に外方に屈曲する水平板２
０ａ，２０ｂが突設されており、各水平板２０
ａ，２０ｂが前記側壁１５に間隔を隔てて取付け
られたストツパ２１ａ，２１ｂに当接してその上
下位置を規制されるようになつている。

前記収納容器５の下壁２２は前記後端壁８に固
着された他の蝶番２３により揺動自在とされてお
り、収納容器５の下部に張設された中板２４の開
口２５を開閉し得るようになつている。この下壁
２２の上面には、この下壁２２に対して直角にタ
オル支持板２６が突設されており、下壁２２が開
放位置にあるとき、中板２４の開口２５から垂れ
下つたタオル（図示せず）を下壁２２が閉鎖方向
に揺動する際に開口２５内に押込むようになつて
いる。前記収納容器５の前方の下部にはガイド２
７により前後方向に可動とされたロツク板２８が
配設されており、このロツク板２８は、第５図の
破線位置を取るときに前記下壁２２を閉鎖位置で
固定するようになつている。なお、前記両側壁１
５には、前記ロツク板２８の垂下部２９より下方
まで延在する被ガイド部３０が形成されている。

前記両端壁８，１２の内面には同一水平位置に
支持板３１，３２が突設されており、これらの支
持板３１，３２上に第６図に示す中篭３３が載置
されるようになつている。この中篭３３は複数枚
のシートタオルを重積状に載置する載置板３４を
有しており、この載置板３４には横方向に延在す
る開口３５が形成され、この開口３５からシート
タオルが１枚ずつ引出されるようになつている。
なお、この開口３５の縁部には一対のガイド板３
６，３６が垂設されている。前記中篭３３はまた
両側壁３７，３７を有しており、各側壁３７に
は、この中篭３３を収納容器５の支持板３１，３
２上に載置したとき、収納容器５の各側壁１５に
穿設された開口１６と合致する複数の開口３８，
３８…が穿設されている。さらに、前記中篭３３
には、その両側壁１５間に架設された一対のコ字
状の把手３９，３９が回動し得るように設けられ
ており、この把手３９は載置板３４に接する位置
を取り得るようになつている。なお、前記各側壁
３７の周辺にはリブ４０が周設されている。

前記収納容器５を載置するスタンド本体１の前
記載置部４は、第７図ないし第９図に詳示するよ
うに、前記支持杆３に固着された基板４１を有し
ており、この基板４１の両側には一対のガイド板
４２，４２が基板より前方に突出するように立設
されており、各ガイド板４２には内側に直角に屈
曲するガイド部４３が設けられている。一方、前
記基板４１の各ガイド板４２より内側にはガイド
板４２と平行に他のガイド板４４，４４が立設さ
れており、各ガイド板４４にはＬ字状のガイド部
４５が設けられている。前記ガイド部４３は前記
収納容器５の水平板２０ｂをガイドするものであ
り、また、前記ガイド部４３は収納容器５の被ガ
イド部３０をガイドするものである。なお、前記
載置部４の前方は補強板４６により覆われてお
り、したがつて、載置部４の中央には大きな開口
が形成されることになる。

前記載置部４の基板４１上には横方向に延在す
る支軸４７が、前記両ガイド板４２，４４の補強
用ブラケツト４８，４８に支持されて臨んでお
り、この支軸４７には平板状のレバー４９が揺動
自在に枢着されている。このレバー４９の重心Ｇ
は前記支軸４７より前方に位置しており、したが
つて、このレバー４９は自由状態においてはその
自重により第９図に破線で示す位置を取るように
なつている。

前記レバー４９の後端部にはチエーンのような
条体５０の一端が取付けられており、この条体５
０は基板４１の開口５１を介して前記支持杆３内
に臨んでいる。そして、この条体５０の下端に
は、第１図に示すように、錘り５２が垂設されて
いる。この錘り５２は、第１０図に示すように、
支持杆３の下端まで位置しており、この錘り５２
の自重により前記レバー４９は、平常時第９図の
実線位置を取り得るようになつている。この状態
においてレバー４９の先端はガイド板４２の上端
より上方に位置するようになつている。

一方、前記ベース２は、第１０図および第１１
図に示すように、ほぼコ字状をなす３つの枠体５
３，５４，５５からなり、このうち中間の枠体５
４に前記支持杆３が立設されている。一方、枠体
５３，５５間には支軸５６が支持されており、こ
の支軸５６にはステツプ５７のアーム５８が揺動
し得るように支持されている。このアーム５８の
先端は前記錘り５２の直下に位置しており、ステ
ツプ５７を踏むことによりアーム５８は錘り５２
を押上げ得るようになつている。なお、前記支持
杆３にはアーム５８の移動を自由になし得るよう
にするための切欠き５９が形成されている。

つぎに、前述した実施例の作用について説明す
る。

消毒済みのシートタオルは、第６図に示す中篭
３３に、千鳥状に重積され、１枚づつ引出し可能
に載置されると共に、この中篭３３ごと収納容器
５の蓋体７を開けて収納容器５内の支持板３１，
３２（第５図）上に載置される。そして蓋体７を
閉じてロツクした後、開閉板１８を上に持上げて
各側壁１５の開口１６と各開閉板１８の開口１９
とを合致せしめ、収納容器５の内外を連通せしめ
るようにしておき、収納容器５ごと公知の蒸気消
毒器中に載置してシートタオルを蒸気消毒する。

その後、開閉板１８を下げて収納容器５内を外
部から密閉しておき、収納容器５を載置部４の前
方からスライドするようにして載置する。このと
き、ステツプ５７を踏んで錘り５２を押し上げ、
レバー４９をその自重により第９図に破線で示す
状態にしておく。そして、収納容器５の水平板２
０ｂおよび被ガイド部３０が載置部４のガイド板
４２，４４にガイドされるようにして収納容器５
を押込んで行くと、ロツク板２８がガイド板４４
に引掛つて引張られ、収納容器５の下壁２２は自
重により開放される。

収納容器５が完全に載置部４上に載置された
ら、ステツプ５７から足を離す。すると、錘り５
２が下つてレバー４９を回動せしめ、このレバー
４９の先端が下壁２２を第５図において時計方向
に回動し、中板２４の開口２５を閉じる。

シートタオルの使用に際しては、ステツプ５７
を足で軽く踏めば、錘り５２が持上げられてレバ
ー４９がその自重により揺動し、下壁２２から離
れるので、下壁２２はその自重により開き、１枚
のシートタオルが収納容器５から垂下する。そこ
で、このシートタオルを引出した後、ステツプ５
７から足を離せば前述したと同様にして下壁２２
が閉じられる。このときタオル支持板２６が次位
のシートタオルを収納容器５内に押込むので、シ
ートタオルが外部に露出して汚れるおそれがな
い。

以上説明したように、本考案に係るシートタオ
ルスタンドは、収納容器の下壁を閉じている錘り
の作用を、ステツプを踏むことにより解除してシ
ートタオルを取出し得るようにしたので、従来の
もののようにばねを用いて収納容器の開閉をなす
ものと比較して軽い力で安定よくシートタオルを
取出すことができるし、また、シートタオルの取
出しの際にシートタオル以外の個所を手で触れる
ことがないので衛生的でもあり、医療用シートタ
オルスタンドとして好適である。

なお、実施例に示すように、シートタオルを重
積載置した中篭を収納容器内に着脱自在に装着す
れば、シートタオルの収納容器内への挿脱に際
し、収納容器をスタンド本体から取り外すことな
く、中篭のみを収納容器内に挿脱すれば足り、消
毒済シートタオルの追加収納が簡単となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るシートタオルスタンドの
実施例を示す右側面図、第２図は第１図の収納容
器の正面図、第３図は第２図の右側面図、第４図
は第３図の側壁近傍の拡大断面図、第５図は第３
図の蓋体を開いた状態の断面図、第６図は中篭の
斜視図、第７図は第１図の載置部の平面図、第８
図は第７図の一部を省略した正面図、第９図は載
置部および支持杆の一部縦断右側面図、第１０図
は第１図のベースおよび支持杆の一部縦断右側面
図、第１１図は第１０図のベースの平面図であ
る。 １……シートタオルスタンド、２……ベース、
３……支持杆、４……載置部、５……収納容器、
１８……開閉板、２２……下壁、２８……ロツク
板、３３……中篭、４２，４４……ガイド板、４
９……レバー、５２……錘り、５７……ステツ
プ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 内部に複数枚のシートタオルが重積収納され
   ている収納容器と、この収納容器を載置するス
   タンド本体と、このスタンド本体の下部に取付
   けられているステツプとを有し、このステツプ
   を踏むことにより前記収納容器が開き、この収
   納容器内のシートタオルを取出し得るようにし
   たシートタオルスタンドにおいて、前記収納容
   器の下壁を開閉するように揺動自在に形成する
   とともに、一端部が前記収納容器の下壁に当接
   してこの下壁を閉方向に揺動せしめるレバーを
   前記スタンド本体に揺動自在に設け、かつこの
   レバーの他端部に錘りを取付けてなり、前記ス
   テツプを踏むことにより前記錘りの前記レバー
   に対する作用を解除して前記レバーを前記収納
   容器の下壁から退避せしめ、この下壁をその自
   重により開放して収納容器内部のシートタオル
   を取出し得るようにしたことを特徴とするシー
   トタオルスタンド。 (2) シートタオルを重積載置した中篭を前記収納
   容器内に着脱自在に装着するようにした実用新
   案登録請求の範囲第１項記載のシートタオルス
   タンド。