JPH0219140Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、簡易便器あるいは便器付ベツトなど
に用いられる開閉蓋付便器に関するものである。
従来、簡易便器あるいは便器付ベツトなどに用い
られる便器は、便器の使用前後に、蓋をかぶせ
て、臭い漏れを防いでいたが、たとえば、身体が
自由な患者が、排尿、排便をする場合、便器の蓋
を操作して開閉することができなく、看護人の手
で蓋の取りはずしまたは着装が行なわれていた。
第１図は、従来例を示す便器付ベツトの側断面図
であり、この便器付ベツトにより従来例を説明す
ると、ベツト１は、床面と行行方向の基台２上に
マツト３が設けられ、マツト３と基台２のほぼ中
央に開口部４を備へ、この開口部４に、便器５が
出没自在になされる。便器５は、上面が開口した
ボツクス形状で、内部に便槽が設けられており、
患者６がマツト３上に寝た状態で、患者６の尻部
が、便器５の上方に位置するようになつている。
また便器５は、マツト３および基台２下方へ移動
し、患者６の排便、排尿時に上昇するもので、便
器５の側面に設けたアングル７が、基台２から床
面に垂直配置された回転軸８により、上下動する
ものである。便器５の上下動は、回転軸８を駆動
するモータにより、回転がなされるものである。
したがつて、身体が不自由な患者６は、スイツチ
操作のみによりり便器５を移動させ、排便，排尿
の処理ができるため、看護人の手間がかからない
ものである。しかしながら、患者６が排便，排尿
の準備をする場合、便器５の蓋は、看護人の手に
より取りはずさなければならない。また患者６の
排便、排尿が終了した時点で、蓋を便器５に取付
ける作業を必要としている。また、便器５に蓋が
ないものにあつては、便器５内の汚物が臭うこと
から、好ましくないものであつた。本考案は、上
記の欠点を解消するために考案された開閉蓋付便
器である。以下図面に基づき本考案を説明する。
図面は、実施例を示すもので、以下図面を用いて
説明をする。第２図は、開閉蓋付便器の斜視一部
断面図、第３図は、蓋収納部の斜視図、第４図
は、蓋収納部の平面断面図、第５図は、蓋をスラ
イドさせ開口した状態を示す蓋収納部の平面断面
図、第６図は、開閉蓋付便器の側面断面図であ
る。第２図、第６図から開閉蓋付便器は、上面が
開口して、内部に便槽１０を備えてなる便槽ボツ
クス９と、この便槽ボツクス９上には、上下面に
開口部を設けた蓋収納ボツクス１１が設けられ
る。蓋収納ボツクス１１は、上面の開口部を塞ぐ
ように、一対の蓋１２が設けられる。この蓋１
２、蓋収納ボツクス１１の側壁間に位置する一対
のガイド部材１３により支持され、蓋１２が、ガ
イド部材１３をスライド移動して開口するもので
ある。そして、ガイド部材１３には、一対の蓋１
２が閉じる方向に働くスプリング１５が設けられ
ている。また蓋１２面に設けたピン１４に、一端
部を回動自在に支持したアーム１６が設けられ、
アーム１６の他端は、蓋収納ボツクス１１面に設
けた回動支持軸１７に支持され、このアーム１６
端からレバー１８が、蓋収納ボツクス１１外へ突
出している。レバー１８は、平行方向に押圧さ
れ、スライドしてアーム１６を動作させるため
に、押圧部材１９が、台座２０から設けられる。
台座２０は、蓋収納ボツクス１１上面に設けられ
るもので、スプリング２１を介して、上下動がな
される。さらに詳細に、本考案の実施例を述べる
と、蓋収納ボツクス１１の上面には、孔２２が設
けられて、この孔２２に、便座２３の突部が挿入
されることにより、便座２３が、蓋収納ボツクス
１１面上に固定されるものである。そして、台座
２０は蓋収納ボツクス１１の上面を基準面とし
て、上昇あるいは下降して、蓋収納ボツクス１１
の上面に位置するものであり、台座２０を固定し
ている受板２４から下方向に、二本の棒柱２５が
延在して設けられ、蓋収納ボツクス１１の外壁面
に設けた、一対の保持具２６の孔２７に、棒柱２
５が挿入され、保持具２６と、台座２０の受板２
４間にスプリング２１が設けられる。そして、台
座２０の受板２４から下方向に押圧部材１９が一
対設けられており、押圧部材１９は、棒状もしく
は板状のものであり、台座２０の受板２４から、
一対の押圧部材１９が巾広に曲げられた形状を有
し、レバー１８は、押圧部材１９の内側におのお
の接している。さらにレバー１８は、棒状もしく
は板状のものであり、蓋収納ボツクス１１の側壁
に設けた長孔２８から突出される。また蓋１２
は、一対設けられており、おのおの蓋１２は、蓋
収納ボツクス１１の横方向にスライドする。蓋１
２を支持するガイド部材１３は、棒柱を用い、蓋
１２両端の貫通部材２９にガイド部材１３を貫通
しスライド自在としている。そして、この貫通部
材２９と、蓋収納ボツクス１１の側壁間のガイド
部材１３部分に、スプリング１５を設けている。

次に本考案の開閉蓋付便器の動作を図面に基づ
き説明をすると、台座２０上に身体の腰部が位置
し、蓋１２上に、身体の尻部が位置すると、身体
の自重により、台座２０が下方へ移動する。この
際、台座２０の受板２４から、下方に延在して設
けた押圧部材１９は、レバー１８を押圧し、平行
方向へレバー１８を移動する。たがいのレバー１
８は、近ずくように平行方向へ移動するもので、
レバー１８が移動することにより、アーム１６
が、回動支持軸１７を支点として回動する。一対
のアーム１６は、レバー１８とは逆に、たがいに
外方向へ回動することから、蓋１２は、蓋収納ボ
ツクス１１の側壁方向へ移動し、蓋収納ボツクス
１１上面が、開口する。そして、身体が台座２０
から離れると、台座２０の受板２４と、貫通部材
２６間のスプリング２１が働き、台所２０を元の
位置に戻す。同時に、台座２０の受板２４から延
在した押圧部材１９は、上昇する。そして蓋１２
は、ガイド部材１３のスプリング１５が、蓋１２
を閉じる方向に働くために、蓋１２、蓋収納ボツ
クス１１の上面開口部を、閉蓋するものである。
したがつて、台座２０が、蓋収納ボツクス１１の
上面に位置している時には、押圧部材１９がレバ
ー１８を、押圧保持している状態であることか
ら、蓋１２は、閉蓋することがない。また、台座
２０が上昇することにより、レバー１８の押圧は
解除され、ガイド部材１３のスプリング１５が働
き、蓋１２を、閉塞することになる。なお蓋１２
の開閉に用いるガイド部材１３は、棒柱にかぎら
ず、板状のものであつてもよく、蓋１２を平行に
移動できればよく、また、ガイド部材１３に設け
たスプリング１５も、蓋１２を閉塞する方向に働
くスプリング１５を用いればよく、特に実施例に
限定されるものではない。そして、便槽ボツクス
９内の便槽１０は、便槽ボツクス９の一側面に設
けた扉を、開放することにより取り出せるもので
ある。

以上本考案の開閉蓋付便器は、身体が不自由な
患者において、蓋１２の取付けあるいは、取りは
ずし作業が必要なくなり、また、臭い漏れを防ぐ
ことができる。さらに、便槽ボツクス９と、蓋収
納ボツクス１１が一体になることから、蓋１２を
別体で設ける必要がなくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の便器付ベツトを示す側断面
図。第２図は、本考案実施例を示す開閉蓋付便器
の斜視図。第３図は、第２図で示す、蓋収納ボツ
クスの斜視図。第４図は、蓋収納ボツクスの平面
断面図。第５図は、第４図の蓋収納ボツクスの蓋
を開いた状態の平面断面図、第６図は、蓋収納ボ
ツクス側断面図である。 １……ベツト、２……基台、１９……便槽ボツ
クス、１１……蓋収納ボツクス、１２……蓋、１
３……ガイド部材、１５……スプリング、１６…
…アーム、１８……レバー、１９……押圧部材、
２０……台座。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面が開口した便槽ボツクス９と、この便槽ボ
   ツクス９上面に、上下面開口部有する蓋収納ボツ
   クス１１を設けてなり、この蓋収納ボツクス１１
   の上面開口部を開閉する一対の蓋１２を設け、こ
   の蓋１２を前記蓋収納ボツクス１１の横方向にス
   ライド開閉させる一対のガイド部材１３を、前記
   蓋収納ボツクス１１の前後側壁近くに設け、蓋１
   ２を閉塞する方向に働くスプリング１５を、ガイ
   ド部材１３に設けるとともに、前記蓋収納ボツク
   ス１１面に設けた一対の回動支持軸１７の夫々に
   回動自在に支持されたアーム１６を設けこの一対
   のアーム１６の一方の端部を、前記一対の蓋１２
   の各々に設けたピン１４に係合し、前記アーム１
   ６端からレバー１８を、前記蓋収納ボツクス１１
   側壁から突出し、前記レバー１８と接する一対の
   押圧部材１９を、前記蓋収納ボツクス１１の上面
   に設けた台座２０から延在して設け、台座２０
   と、前記蓋収納ボツクス１１面間に、スプリング
   ２１を介して、前記台座２０を上下動により、前
   記押圧部材１９の押圧で前記レバー１８を、前記
   蓋収納ボツクス１１の横方向に平行移動して、前
   記蓋１２を、開閉するようにしたことを特徴とす
   る、開閉蓋付便器。