JPH0127760Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案はトイレツトペーパーロールを貯蔵し且
つ１個ずつ供給することが可能なトイレツトペー
パーロール貯蔵供給装置に関するものである。

〔従来技術とその問題点〕

従来、トイレツトペーパーロールの支持装置に
は貯蔵装置が設置されていないのが普通であり、
あつてもせいぜい１個分を貯えているだけであ
る。従つて、トイレツトペーパーを使いきつたと
きには、別のところにある新たなトイレツトペー
パーロールを取つて、支持装置から保持軸を外
し、これを新たなトイレツトペーパーロールに挿
通し、ついで支持装置に懸架しなければならなか
つた。特にトイレを利用する場合には急を要する
ことがしばしばであり、あわててトイレへ駆け込
んだ後にトイレツトペーパーの貯えがないことに
気がついても、出るに出られず困窮を極めること
が多かつた。

〔考案の目的〕

本考案はこのような不便欠点を解消するために
なされたもので、本考案の目的は、予備のトイレ
ツトペーパーロールを多数個貯蔵可能であつて、
保持軸の挿し換えなどを要することなく簡単な操
作により新たなトイレツトペーパーロールを１個
ずつ供給して即時使用可能に設置する装置を提供
することである。

〔考案の概要〕

本考案のトイレツトペーパーロール貯蔵供給装
置は、基本的には、トイレツトペーパーロールを
貯蔵可能な容器と容器内部に設けられ連動して容
器内方に上方部及び下方部で交互に突出する係止
機構とから成るものである。

〔考案の実施例〕 次に、図面を参照して本考案の実施例について
説明する。第１図は、本考案の第１実施例のトイ
レツトペーパーロール貯蔵供給装置の斜視図であ
る。第２図は本考案の第１実施例の装置の縦断端
面概略図である。第３−Ａ乃至３−Ｃ図は、本考
案の第１実施例の装置のトイレツトペーパーロー
ル供給段階を示す概略図である。

容器１はほぼ直方体の容器であつて、多数個の
トイレツトペーパーロールを垂直に一列で且つ並
列に積み重ねて貯蔵できるようにトイレツトペー
パーロールに合わせた寸法がとられている。容器
１の材質には、トイレツトペーパーロールの貯蔵
個数がわかるように透明又は半透明のプラスチツ
クが好適である。正面上方部２は開閉可能であつ
て、そこからトイレツトペーパーロールを補給可
能である。正面下方部３もまた開閉可能であつ
て、新しいトイレツトペーパーロールを使い始め
るとき正面下方部３を開いてトイレツトペーパー
を引き出すことが可能である。正面下方部３は下
方に常時間隙３１を有して、トイレツトペーパー
を抵抗なく引き出せる。また、正面下方部３の下
部４は鋸歯状となつていて、トイレツトペーパー
を切断することができる。容器底部５はトイレツ
トペーパーロールを安定させるための曲面となつ
ているので、ロールを通常の保持軸等に取り付け
なくとも回転させて使用可能である。さらに容器
底部５には使用後のトイレツトペーパーロール芯
を落下させるための開口部６が設けられている。

トイレツトペーパーロールを１個ずつ供給する
ための係止機構は、第２及び３Ａ乃至３Ｃ図で示
されるように主として５つの連結したヒンジ７か
ら成る。ヒンジ７の第１ヒンジ７１は正面壁８の
内面上方に回動自在に固定され、第５ヒンジ７５
は正面壁８の内面下方に回動自在に固定されてい
る。第３ヒンジ７３は正面壁８に設けられた縦溝
孔９を通して把手１０に連結され、縦溝孔９に沿
つて上下運動可能である。ヒンジ７は、容器の正
面壁８及び背面壁１１の両側に取り付けられて連
動して動作するようにされても良い。

トイレツトペーパーロールを供給するための動
作を第３Ａ乃至３Ｃ図を参照しながら説明する。
把手１０は、第３Ａ図のように通常ヒンジ７の重
み及び自重により縦溝孔９の下縁９１の位置にあ
る。このとき第１ヒンジ７１から第３ヒンジ７３
までは平坦となつていて、第３ヒンジ７３から第
５ヒンジ７５までは第４ヒンジ７４が突出して山
型となつている。トイレツトペーパーロールａ
は、第４ヒンジ７４が係止部となつて第４ヒンジ
７４の上方に留まつている。次に、第３Ｂ図のよ
うに把手１０を縦溝孔９の上縁９２まで持ち上げ
ると、第１ヒンジ７１から第３ヒンジ７３までは
第２ヒンジ７２が突出して山型となり、第３ヒン
ジ７３から第５ヒンジ７５までは第４ヒンジ７４
が引込んで平坦となる。従つて、ロールａは落下
して容器底部５にセツトされ、同時に使用済みの
トイレツトペーパー芯を開口部６から外へ押し出
す。次の予備ロールｂは、第２ヒンジ７２が係止
部となつて第２ヒンジ７２の上方に留まる。この
動作で予備ロールを好適に１個ずつ落下させるた
めには、第２ヒンジ７２と第４ヒンジ７４との間
隔がロール１個の直径の２倍以下であることが必
要である。次に、把手１０から手を離すとヒンジ
７は第３Ｃ図のように最初と同じ形に戻り、次の
予備ロールｂが第４ヒンジ７４の上方に留まる。

次に、本考案の第２実施例について説明する。
第４Ａ乃至４Ｃ図は、本考案の第２実施例の装置
のトイレツトペーパーロール供給段階を示す概略
図である。第２実施例は、トイレツトペーパーロ
ールを１個ずつ供給するための係止機構を除き、
第１実施例と同様である。第２実施例においてロ
ールを１個ずつ供給するための係止機構は、連動
して互いに逆方向上下に揺動する２枚の板８１及
び８２から成る。上方の板８１は一端８３を正面
壁８に回動自在に取り付けられ、中程で連結部材
８７の一端８５に回動自在に連結されている。下
方の板８２は連結部材８７の他端８６に回動自在
に連結され、中程の支点８４で側壁に回動自在に
取り付けられている。また、連結部材８７は中央
で縦溝孔９を通して把手８８に連結され、縦溝孔
９に沿つて上下運動可能である。２枚の板８１及
び８２は、容器の正面壁８及び背面壁１１の両側
に取り付けられて連動して動作するようにされて
も良い。

第２実施例の装置は、通常第４Ａ図のように上
方の板８１が下向きで下方の板８２が水平位置に
あり、把手８８が縦溝孔９の下縁９１の位置にあ
る。このときトイレツトペーパーロールａは下方
の板８２が係止部となつて下方の板８２の上方に
留まつている。次に、第４Ｂ図のように把手８８
を縦溝孔９の上縁９２まで持ち上げると、連結部
材８７が上方へ移動することにより上方の板８１
が水平位置となり下方の板８２が下向きとなる。
従つて、ロールａは落下して容器底部５にセツト
される。次の予備ロールｂは、上方の板８１の上
方に留まる。この動作で予備ロールを好適に１個
ずつ落下させるためには、上方の板８１と下方の
板８２との間隔がロール１個の直径の２倍以下で
あることが必要である。次に、把手８８から手を
離すと上方の板８１及び下方の板８２は第４Ｃ図
のように最初と同じ形に戻り、次の予備ロールｂ
が下方の板８２の上方に留まる。

次に、本考案の第３実施例について説明する。

第５Ａ乃至５Ｃ図は、本考案の第３実施例の装置
のトイレツトペーパーロール供給段階を示す概略
図である。第３実施例は、トイレツトペーパーロ
ールを１個ずつ供給するための係止機構を除き、
第１実施例と同様である。第３実施例においてロ
ールを１個ずつ供給するための係止機構は、上端
９１及び下端９２を正面壁８に撓曲して固定され
た可撓性の板９３から成る。板９３は中央で縦溝
孔９を通して把手９４に連結され、縦溝孔９に沿
つて上下運動可能である。板９３は、容器の正面
壁８及び背面壁１１の両側に取り付けられて連動
して動作するようにされても良い。

第３実施例の装置は、通常第５Ａ図のように把
手９４が自重で下がつて縦溝孔９の下縁９１の位
置にあり、把手９４より下方部９５が撓曲して内
方に突出し、上方部９６が平面状になつている。
このときトイレツトペーパーロールａは下方部９
５が係止部となつて板９３の下方部９５の上方に
留まつている。次に、第５Ｂ図のように把手９４
を縦溝孔９の上縁９２まで持ち上げると、上方部
９６が撓曲して内方に突出し、下方部９５が平面
状になる。従つて、ロールａは落下して容器底部
５にセツトされる。次の予備ロールｂは、突出し
た上方部９６の上方に留まる。この動作で予備ロ
ールを好適に１個ずつ落下させるためには、上方
部９６の中央と下方部９５の中央との間隔がロー
ル１個の直径の２倍以下であることが必要であ
る。次に、把手９４から手を離すと板９５は第５
Ｃ図のように最初と同じ形に戻り、次の予備ロー
ルｂが下方部９５の上方に留まる。

次に本考案の第４実施例について説明する。第
６Ａ乃至６Ｃ図は、本考案の第４実施例の装置の
トイレツトペーパーロール供給段階を示す概略図
である。第４実施例は、トイレツトペーパーロー
ルを１個ずつ供給するための係止機構を除き、第
１実施例と同様である。第４実施例においてロー
ルを１個ずつ供給するための係止機構は、正面壁
８に面して正面壁８内面に上端１０３及び下端１
０４を固定され、正面壁８内面に設けられた穴１
０２を通された可撓性を有する板バネ１０５から
成る。板バネ１０５は、下方部１０７の中央で開
孔１０１を通して把手１０８に連結されている。
板バネ１０５は、穴１０２より下方部が容器１の
内方に撓曲して突出するよう形状づけられてい
る。また、板バネ１０５は、容器の正面壁８及び
背面壁１１の両側に取り付けられて連動して動作
するようにされても良い。

第４実施例の装置は、通常第６Ａ図のように板
バネ１０５の弾性により、上方部１０６が平面状
で下方部１０７が撓曲して内方に突出している。
このときトイレツトペーパーロールａは下方部１
０７が係止部となつて下方部１０７の上方に留ま
つている。次に、第６Ｂ図のように把手１０８を
外方に引張ると、上方部１０６が撓曲して内方に
突出し、下方部１０７が平面状になる。従つて、
ロールａは落下して容器底部５にセツトされる。
次の予備ロールｂは、突出した上方部１０６の上
方に留まる。この動作で予備ロールを好適に１個
ずつ落下させるためには、上方部１０６と下方部
１０７の中央との間隔がロール１個の直径の２倍
以下であることが必要である。次に、把手１０８
から手を離すと板１０５は弾性により第６Ｃ図の
ように最初と同じ形に戻り、次の予備ロールｂが
下方部１０７の上方に留まる。

次に、本考案の第５実施例について説明する。
第７Ａ乃至７Ｃ図は、本考案の第５実施例の装置
のトイレツトペーパーロール供給段階を示す概略
図である。第５実施例はトイレツトペーパーロー
ルを１個ずつ供給するための係止機構を除き、第
１実施例と同様である。ただし、縦溝孔９は設け
られてなく、正面壁８のほぼ中央には上下に２本
の足１１１及び１１２を有する把手１１３が回動
自在に取り付けられている。第５実施例において
ロールを１個ずつ供給するための係止機構は、ほ
ぼ中央の支点１１５で正面壁８に面して側面壁に
回動自在に取り付けられた板１１４からなる。板
１１４は好適には上方部１１６が「く」の字型に
曲がつていて、下方部１１７が内方に湾曲してい
る。板１１４は、容器の正面壁８及び背面壁１１
の両側に取り付けられて連動して動作するように
されても良い。

第５実施例の装置は、通常第７Ａ図のように把
手１１３が自重により下向きになるため下方部１
１７が下方の足１１２に押されて内方に突出して
いる。このときトイレツトペーパーロールａは下
方部１１７が係止部となつて下方部１１７の上方
に留まつている。次に、第７Ｂ図のように把手１
１３を上向きにすると、上方部１１６が上方の足
１１１に押されて内方に突出する。従つて、ロー
ルａは落下して容器底部５にセツトされる。次の
予備ロールｂは、突出した上方部１１６の「く」
の字部１１８の上方に留まる。この動作で予備ロ
ールを好適に１個ずつ落下させるためには、上方
部１１６の「く」の字部１１８と下方部１１７の
末端１１９との間隔がロール１個の直径の２倍以
下であることが必要である。次に、把手１１３か
ら手を離すと板１１４は第７Ｃ図のように最初と
同じ形に戻り、次の予備ロールｂが下方部１１７
の上方に留まる。

〔考案の効果〕

以上説明のとおり、本考案によれば、予備のト
イレツトペーパーロールを場所をとらずに複数個
貯蔵可能であつて、把手を操作するだけで簡単に
新たなトイレツトペーパーロールを１個ずつ供給
することができる。また、容器底部が曲面となつ
ているため、ロールに保持軸等を挿通して懸架し
なくとも直ちに使用可能な状態でロールが設置さ
れる。さらに、容器底部に開口部を有するため、
ロール芯は、ロールの設置と同時に容器外へ排出
される。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の第１実施例のトイレツトペ
ーパーロール貯蔵供給装置の斜視図である。第２
図は本考案の第１実施例の装置の側面端面概略図
である。第３Ａ乃至３Ｃ図は、本考案の第１実施
例の装置のトイレツトペーパーロール供給段階を
示す概略図である。第４Ａ乃至４Ｃ図は、本考案
の第２実施例の装置のトイレツトペーパーロール
供給段階を示す概略図である。第５Ａ乃至５Ｃ図
は、本考案の第３実施例の装置のトイレツトペー
パーロール供給段階を示す概略図である。第６Ａ
乃至６Ｃ図は、本考案の第４実施例の装置のトイ
レツトペーパーロール供給段階を示す概略図であ
る。第７Ａ乃至７Ｃ図は、本考案の第５実施例の
装置のトイレツトペーパーロール供給段階を示す
概略図である。 主要符号の説明、１……容器、５……容器底
部、６……開口部、７……ヒンジ、８……正面
壁、９……縦溝孔、１０，８８，９４，１０８，
１１３……把手、８１，８２……板、９３……可
撓性の板、１０１……開孔、１０５……板バネ、
１１１，１１２……足、１１４……板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ トイレツトペーパーロールを垂直に一列で且
   つ並列に積み重ねて貯蔵できる正面及び背面を
   有する直方体状の容器において、正面下部にト
   イレツトペーパーを引き出し可能な開口部が設
   けられ、前記容器内部には連動して該容器内方
   に上方部及び下方部で交互に突出する係止機構
   が設けられ、該係止機構が上方部及び下方部で
   最も突出した位置と背面壁との間の間隔はトイ
   レツトペーパーロール１個の直径より狭く、該
   係止機構が上方部及び下方部で最も引込んだ位
   置と前記背面壁との間の間隔はトイレツトペー
   パーロール１個の直径より広く、上方部及び下
   方部の一方が最も突出したとき他方が最も引込
   み、上方部と下方部との間の間隔はトイレツト
   ペーパーロール１個の直径の２倍以下であつ
   て、前記容器外方に突出した把手を操作するこ
   とにより前記係止機構が上方部及び下方部で交
   互に突出するところのトイレツトペーパーロー
   ル貯蔵供給装置。 ２ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載された
   装置であつて： 前記係止機構が前記容器正面壁に面して前記
   容器内壁に上端及び下端を固定された５つの連
   結したヒンジから成り、中央のヒンジに前記把
   手を上下運動可能に連結されたところの装置。 ３ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載された
   装置であつて： 前記係止機構が連結部材で連結された上下２
   枚の板から成り、上方の板は一端を前記容器正
   面壁に回動自在に取り付けられ中程で前記連結
   部材の一端に回動自在に連結され、下方の板は
   一端を前記連結部材の他端に回動自在に連結さ
   れ中程で前記容器内壁に回動自在に取り付けら
   れ、前記連結部材のほぼ中央に前記把手を上下
   運動可能に連結され、前記上下２枚の他端の一
   方が下向きのとき他方は水平であるところの装
   置。 ４ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載された
   装置であつて： 前記係止機構が、前記容器正面壁に面して前
   記容器内壁に撓曲して上端及び下端を固定さ
   れ、ほぼ中央に前記把手を上下運動可能に連結
   された可撓性を有する板から成るところの装
   置。 ５ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載された
   装置であつて： 前記係止機構が、前記容器正面壁に面して前
   記容器内壁に上端及び下端を固定され、前記容
   器正面壁の内面に設けられた穴を通された可撓
   性を有する板バネから成り、該板バネは前記穴
   より下方部が前記容器内方に撓曲し突出するよ
   う形状づけられ、前記板バネの下方部に前記把
   手が取り付けられているところの装置。 ６ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載された
   装置であつて： 前記係止機構がほぼ中央を前記容器正面壁に
   面して前記容器内壁に回動自在に取り付けられ
   た板から成り、前記把手が前記容器正面壁に回
   動自在に取り付けられ且つ前記容器内に突出す
   る２本の足を有し、該２本の足は前記板のほぼ
   中央を跨ぐところの装置。 ７ 実用新案登録請求の範囲第１項に記載された
   装置であつて： 前記容器底部にトイレツトペーパーロール芯
   が通過可能な穴を有するところの装置。