JPH047837Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、トイレにて使用するトイレツトペー
パーのホルダーに関するもので、特に中心部に紙
筒の芯の無い芯無しロール用のペーパーホルダー
に関するものであり、複数のロールペーパーを収
納でき且つ予備のロールペーパーが容易に盗取で
きない事と、予備のロールペーパーの補充が容易
にできる機能を有し、多数の人が集まる場所にあ
るトイレに設置するのに適する。

従来の技術 この種の従来のペーパーホルダーとしては、設
置状態にてロールペーパーの芯方向を垂直とし予
備のロールペーパーを使用しているロールペーパ
ーの上に重ね、予備のロールペーパー部には覆い
をし、使用しているロールペーパーが無くなると
予備のロールペーパーが落ちてくるものが知られ
ている。

そして盗難防止のために上部に設けた補充用の
蓋に鍵を取り付けてある。

考案が解決しようとする問題点 前記従来の技術の如きペーパーホルダーにて
は、使用しているロールペーパーの上に予備のロ
ールペーパーを重ねて乗せるため、予備のロール
ペーパーの重さのために使用しているロールペー
パーを引き出す際の引き出しが重くて紙が途中で
切れるという問題点があつた。

さらに予備のロールペーパーは一個が限界であ
り、使用量が多い場合には頻繁に補充に回らなく
てはならないという問題点があつた。

そこで本考案は、前記従来の欠点を除くため
に、使用するトイレツトペーパーは中心部に紙筒
の芯の有るロールペーパーより一巻のペーパーの
長さが長い、中心部に紙筒の芯の無い芯無しロー
ルとし、その中心に横架した細い丸棒を通して複
数のロールペーパーを架装することにより使用す
るロールペーパーの引き出しを軽くすることを目
的とする。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するための本考案の構成を、実
施例に対応する第１〜６図を用いて説明する。

本考案は、トイレブースの壁面に取り付けるた
めの固定枠１に移動枠２１を蝶番４，２４にて回
動自在に、或るいは案内レールにてスライドさせ
る等の移動自在に配設する手段と、固定枠１に設
けた固定枠係合部６と移動枠２１に設けた移動枠
係合部２７との係合により固定枠１に移動枠２１
を固定し且つ固定を解除できるよう配した固定可
能な手段と、固定枠１にピン９を配設し移動枠２
１にピン３１を配設する手段と、移動枠２１が固
定枠１に固定状態にてピン９の先端部１０とピン
３１の先端部３２が僅かの間隙をもつて略一直線
に向き合う如く配設する手段と、ペーパーホルダ
ーの設置状態にてピン９とピン３１が略水平と成
る如く配設する手段と、ピン９とピン３１の太さ
はロールペーパー５１の中心部５４に容易に差し
込める程度の細い丸棒の如き太さとする手段と、
芯無しロールのトイレツトペーパー用いる手段に
より問題点を解決しようとするものである。

作 用 次に本考案の作用を説明すると、ロールペーパ
ーの補充時には固定枠係合部６と移動枠係合部２
７の係合を解いて、移動枠２１の移動状態にてピ
ン９の先端部１０とピン３１の先端部３２は食い
違う又は離間することにより、ロールペーパー５
１の中心部５４をピン９，３１に差し込むことに
より補充し、補充後に固定枠係合部６と移動枠係
合部２７を係合して固定する。

トイレの使用者がロールペーパー５１を引き出
す時には引き出し部１２から使用ロール５２を引
き出し、使用ロール５２が無くなれば予備ロール
５３をピン３１からピン９に適宜の方法により受
け渡し引き出し部１２に移動する。

使用ロール５２は略水平に配設したピン９にて
架装されているのみで、予備ロール５３の重量や
圧力は受けない。

実施例 以下、第１図〜第６図に例示する一実施例を説
明する。

トイレブース（図示せず）の壁面に固定枠１の
矩形の平板よりなる取付板２に穿設した取付孔１
３により固設し、取付板２の上端を折曲げて上縁
３とし、取付板２の下端を折曲げて下縁５とし、
上縁３の移動枠２１対応部に蝶番４を配設し、下
縁５の移動枠２１対応部を矩形に切り欠いて下縁
切欠き７とし、これを固定枠係合部６とし、取付
板２の移動枠２１に対応しない横端に側板８を垂
設し、側板８に直径７mm・長さ120mmの丸棒より
成るピン９を移動枠２１方向である内方に垂設
し、ピン９の側板８端の反対端を円錐形に尖した
先端部１０とする。ピン９の太さは４〜12mm程度
が適当である。側板８にピン９の外方に切断板１
１を垂設し、取付板２と側板８と切断板１１に囲
まれた下方をロールペーパー５１の引き出し部１
２とする。

移動枠２１は固定枠１の取付板２の片側前面に
配し、ロールペーパー５１を充分内包しうる大き
さを有する略コの字断面の板より成る前面板２２
の上方端を上縁２３とし、上縁２３に蝶番２４を
配設し、前面板２２の下方の板を下板２５とし、
下板２５の内方に係合板２８の一端を固着し、係
合板２８の他端を折り曲げて弾発的に移動しうる
支承部２９とし、これを移動枠係合部２７とし、
支承部２９は下縁切欠き７に係合しうる如く配設
し、下板２５に支承部２９に対応して極小の下板
孔２６を穿設し、前面板２２の外方端に側板３０
を垂設し、側板３０の略中心より内方に直径７
mm・長さ130mmの丸棒より成るピン３１を垂設し、
ピン３１の内方先端を先端部３２とする。ピン３
１の太さはピン９の太さと略同一太さが望まし
い。支承部２９と下縁切欠き７の係合時に先端部
３２が先端部１０に僅かの間隙をもつて略一直線
に向き合う如く配設し、前面板２２の略中央部に
覗き窓３５を穿設し、覗き窓３５には透明なプラ
スチツク板より成る透明板３７を窓枠３６を介し
て固着し、下板２５にはレバー４１を係合する係
合孔３３を穿設し、側板３０にはレバー４１を係
合する係合孔を有するレバー取付板３４を配設す
る。

レバー４１は係合孔３３とレバー取付板とに係
合する丸棒の支杆４２とし、支杆４２の一端を曲
げた取手４４とし、支杆４２の中央部にロールペ
ーパーを押し出す腕４３を延設する。

２個以上の予備ロール５３が必要であれば、ピ
ン３１の長さを長くすれば良い。

次に使用方法を説明すると、ロールペーパーの
補充作業者は、下板孔２６より僅かに細い丸棒の
如き鍵を用いて下板孔２６より差し込み係合板２
８の支承部２９を持ち上げて下縁切欠き７との係
合を解き、移動枠２１を手で持ち上げてピン９及
びピン３１にロールペーパー５１の中心部５４を
差し込み、移動枠２１を押し下げて支承部２９を
下縁切欠き７に係合せしめて固定する。

トイレの使用者は、ピン９側の使用ロール５３
を引き出し部１２から下方に引き出し、適当な長
さにて切断板１１に押し当て上方に引きちぎる。
使用ロール５３が無くなれば、芯無しロールであ
るからピン９には何も残らないので、使用者がレ
バー４１の取手４４を回動させると腕４３がピン
３１に支架されていた予備ロール５３をピン９方
に押しやり、再び引き出し部１２から引き出すこ
とができる。ただし使用ロール５２を使い切るま
では予備ロール５３を移動できないから、移動枠
２１に邪魔されて、予備ロール５３を使用するこ
とができない。

ロールペーパー５１の盗取を試みる者がいて
も、下縁切欠き７と支承部の係合を鍵無しに外す
ことができず、ピン９とピン３１とは僅かの間隙
しかもつておらないので、盗取できない。

考案の効果 本考案は上記の構成であるから、複数のロール
ペーパーを収納でき且つ予備のロールペーパーが
容易に盗取できない事と、予備のロールペーパー
の補充が容易にできるという機能を充足しつつ、
使用ロール５２は略水平に配設したピン９にて架
装されているのみなので、使用するロールペーパ
ーの引き出しが軽いという効果を有する。

又、２個以上の予備ロールを収納できるペーパ
ーホルダーとしても同様の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るペーパーホルダーの正面
図、第２図は側面図、第３図は固定枠係合部と移
動枠係合部の係合を解いた状態の側面図、第４図
は同正面図、第５図は平面図、第６図は本考案に
使用する芯無しロールペーパーの斜視図を示す。 図中、１は固定枠、２は取付板、６は固定枠係
合部、８は側板、９はピン、１０は先端部、１２
は引き出し部、２１は移動枠、２２は前面板、２
６は移動枠係合部、３０は側板、３１はピン、３
２は先端部、４１はレバー、４４は取手、５１は
ロールペーパー、５２は使用ロール、５３は予備
ロール、５４は中心部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定枠１に移動枠２１を移動自在に配設し、固
   定枠１の固定枠係合部６と移動枠２１の移動枠係
   合部２７との係合により固定枠１に移動枠２１を
   固定可能に配し、固定枠１にピン９を配設し移動
   枠２１にピン３１を配設し、移動枠２１の固定状
   態にてピン９の先端部１０とピン３１の先端部３
   ２が僅かの間隙をもつて略一直線に向き合う如く
   配設し、且つ設置状態にてピン９とピン３１が略
   水平と成る如く配設し、ピン９とピン３１の太さ
   はロールペーパー５１の中心部５４に容易に差し
   込める太さとした事を特徴とするトイレツトペー
   パーの芯無しロール用ペーパーホルダー。