JPH0451668Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、トイレにて使用するトイレツトペー
パーのロール状に巻いてあるロールペーパーのペ
ーパーホルダーに関するもので、特に中心部に紙
筒の芯の無い芯無しロール用のペーパーホルダー
に関するものであり、複数のロールペーパーを収
納できる機能を有し、多数の人が集まる場所にあ
るトイレに設置するのに適する。 従来の技術 この種の従来のペーパーホルダーとしては、本
考案者が実願昭62−89441「トイレツトペーパーの
芯無しロール用ペーパーホルダー」として、固定
枠に移動枠を移動自在に配設し、固定枠の固定枠
係合部と移動枠の移動枠係合部との係合により固
定枠に移動枠を固定可能に配し、固定枠と移動枠
にそれぞれピンを配設し、移動枠の固定状態にて
それぞれのピンの先端部が僅かの間隙をもつて略
一直線に向き合う如く配設し、且つ設置状態にて
それぞれのピンが略水平と成る如く配設し、それ
ぞれのピンの太さはロールペーパーの中心部に容
易に差し込める太さとした方法を提案した。 また、同じく実願昭62−165073「トイレツトペ
ーパーのペーパーホルダー」として、壁面に固設
するための板状の取付枠の左右の一端に寄せて取
付枠の一端を手前に折り曲げた如く側板を垂設
し、側板にピンを水平方向に取付枠に平行に突設
し、取付枠の上方より手前方向に回動蓋を回動自
在に配設し、ピンの先端部に係止杆を上方に回動
自在に臨ませ、係止杆を上方に回動すると係止杆
に突設した係合突起が回動蓋に係合接当する如く
配設する方法を提案した。 考案が解決しようとする問題点 前記従来の技術の如きペーパーホルダーにて
は、以下のような問題点があつた。 複数のロールペーパーを水平方向のピンに並べ
て収納させると、使用しているロールペーパーと
予備のロールペーパーの、滑りの良くないロール
の端部どうしが、使用しているロールペーパーを
引き出す方向によりまま接触することがある。 ロールの端部どうしが接触すると、使用してい
るロールペーパーを引き出すときに、予備のロー
ルペーパーも共に回つてしまうのである。そのた
め、ロールの端部どうしが接触したまま、使用し
ているロールペーパーを引き出すと、予備のロー
ルペーパーの中心部がピンに差し込まれているた
めの回転抵抗と共に、引き出さなくてはならない
から、使用ロールペーパーの引き出しが重くな
る。 使用しているロールペーパーを引き出す方向に
よつては、ロールの端部どうしが接触しないこと
があるが、そのときは、使用ロールペーパーの引
き出しが軽くなる。 そのため、使用しているロールペーパーを引き
出す方向によつては、使用ロールペーパーの引き
出しが重くなつたり軽くなつたりするものであつ
た。 また、予備のロールペーパーが無い状態にて
は、使用しているロールペーパーを予備のロール
ペーパーが入つていた方向に引き出すと、使用し
ているロールペーパーが予備のロールペーパーが
入つていた方向に移動してしまい、使用ロールペ
ーパーの引き出しがしにくくなるものであつた。 そこで本考案は、前記従来の欠点を除いて、使
用しているロールペーパーの引き出し方によつ
て、使用ロールペーパーの引き出しが重くなつた
り軽くなつたりしない、常に使用ロールペーパー
の引き出しが軽いこと。予備のロールペーパーが
無い状態にても、使用しているロールペーパーが
予備のロールペーパーが入つていた方向に移動し
て、使用ロールペーパーの引き出しがしにくくな
ることの無い、ペーパーホルダーを提供すること
を目的とする。 問題点を解決するための手段 上記目的を達成するための本考案の構成を、実
施例に対応する第１〜３図を用いて説明する。 本考案は、トイレブースの壁面Ｗに、取付孔２
をネジ止めするなどの方法により、固定して取り
付けられる、固定枠１０が有るという手段。 固定枠１０に対し、一軸回りに回転させる方
法、四節リンク機構による方法、ガイドレールに
よる方法などにより、移動可能な方向を規制され
つつ、移動させることができる移動枠２０が有る
という手段。 固定枠１０に移動枠２０の上記移動を止めるた
めの固定枠係合部を設け、移動枠２０には固定枠
係合部に止められる移動枠係合部を設けてあると
いう手段。 上記移動枠係合部が固定枠係合部に固定状態に
止められることにより、固定枠１０に移動枠２０
を固定することができる手段。 上記固定枠係合部と移動枠係合部の固定を、鍵
穴３を回す方法などにより外すことができ、その
固定を外すと固定枠１０に対し移動枠２０を自由
に移動させることができる手段。 固定枠１０及び移動枠２０のそれぞれに、先端
部１４，２４がとがつたピン１３，２３を設けて
ある手段。 上記ピン１３，２３の回りにはトイレツトペー
パーのロール４０を収納できる空間が有る手段。 固定枠１０と移動枠２０の固定状態にて、それ
ぞれのピン１３，２３の先端部１４，２４が、ロ
ール４０がそれぞれのピン１３，２３の間を支障
なく移動できる程度の、僅かの間隙をもつて略一
直線に向き合うようにする手段。 ペーパーホルダーの設置状態の固定枠１０と移
動枠２０の固定状態にて、上記略一直線のそれぞ
れのピン１３，２３が略水平となるようにする手
段。 それぞれのピン１３，２３の太さは、トイレツ
トペーパーのロール４０の中心部４２が容易に差
し込める程度の太さとする手段。 固定枠１０と移動枠２０の固定状態にて、それ
ぞれのピン１３，２３に差し込まれたトイレツト
ペーパーのロール４０の端部４１の間に、それぞ
れのピン１３，２３に略直交する面内にて、一軸
回りに回転させる方法、四節リンク機構による方
法、ガイドレールによる方法などにより、移動可
能な方向を規制されつつ、出入りさせられる移動
規制杆３０が有るという手段。 ペーパーホルダーの設置状態にて、上記移動規
制杆３０は、それぞれのピン１３，２３に差し込
まれたトイレツトペーパーのロール４０の端部４
１の間に入つた状態にて、とどまるようにするこ
とができるという手段。 以上の手段により問題点を解決しようとするも
のである。 作 用 次に本考案の作用を説明すると、移動規制杆３
０が、それぞれのピン１３，２３に差し込まれた
トイレツトペーパーのロール４０の端部４１の間
に入つた状態にて、とどまるようにすることがで
きるという手段により、複数のロール４０を水平
方向のピン１３，２３に並べて収納しても、使用
しているロール４０Ａと予備のロール４０Ｂの、
滑りの良くないロール４０の端部４１どうしが接
触することが無いという作用が有る。 また、同じ手段により、予備のロール４０Ｂが
無い状態にて、使用しているロール４０Ａが予備
のロール４０Ｂが入つていた方向に移動しないと
いう作用が有る。 実施例 以下、第１図〜第３図に例示する一実施例を説
明する。 トイレブース（図示せず）の壁面Ｗに固定して
取り付けるための正面視が横長の長方形の取付枠
１を設け、取付枠１には複数の取付孔２をあけ、
取付孔２にネジを通して壁面Ｗに取付枠１を固定
する。 取付枠１の右半分には、略その大きさに相当す
る長方形の左下を三角形に切り欠いた形状の固定
枠板１１を取付枠１に密着固定して設ける。固定
枠板１１の右端に沿つて、略三角形の固定枠側板
１２を固定枠板１１の手前側に垂直に設ける。固
定枠側板１２の手前側の先端部にピン取付孔を設
け、固定枠側板１２の固定枠板１１寄りの上方に
回動軸孔を設ける。固定枠板１１の左端上方に
は、略三角形の固定枠側板１２より小さな略三角
形の固定枠耳板１６を固定枠板１１の手前側に垂
直に設ける。固定枠耳板１６先端部に回動軸孔を
設ける。固定枠側板１２から固定枠耳板１６まで
の内方間隔は、ロール４０の幅よりやや大きくす
る。固定枠側板１２の回動軸孔と固定枠耳板１６
の回動軸孔は、取付枠１表面からの高さと、取付
枠１下面からの高さとが同一になるようにする。 以上、取付枠１と固定枠板１１と固定枠側板１
２と固定枠耳板１６を合わせて、固定枠１０と称
する。 取付枠１の左半分には、前記固定枠板１１と固
定枠側板１２と固定枠耳板１６とに、取付枠１の
上下方向中心線をもつて左右対象な、それぞれ、
移動枠板２１と移動枠側板２２と移動枠耳板２６
を設け、それらを合わせて移動枠２０と称する。 固定枠１０の固定枠耳板１６と移動枠２０の移
動枠耳板２６との間隔は、僅かに開けるように
し、移動枠側板２２の回動軸孔と移動枠耳板２６
の回動軸孔は、取付枠１表面からの高さと、取付
枠１下面からの高さとが、固定枠側板１２の回動
軸孔および固定枠耳板１６の回動軸孔と同一にな
るようにする。 固定枠側板１２の回動軸孔と、固定枠耳板１６
の回動軸孔と、移動枠側板２２の回動軸孔と、移
動枠耳板２６の回動軸孔に、固定枠側板１２の回
動軸孔と移動枠側板２２の回動軸孔までの長さの
有る、回動軸４を通す。 移動枠２０は固定枠１０に対し、回動軸４回り
に回転して移動させることができ、移動枠２０が
取付枠１に当るとそれ以上移動しないようにし、
回動軸４の軸方向には移動しないようにする。 移動枠２０の移動枠板２１の裏面に移動枠係合
部を設ける。移動枠２０が取付枠１に当る状態に
て、移動枠係合部が取付枠１に当る位置に、取付
枠１に固定枠係合部を設ける。そして、移動枠２
０を取付枠１に押し当てると、移動枠係合部と固
定枠係合部が係合して固定状態に止められるよう
にして、固定枠１０に移動枠２０が固定されるよ
うにする。 取付枠１の中央下方に鍵穴３を設け、鍵穴３を
回すと移動枠係合部と固定枠係合部の係合が外れ
るようにし、固定枠１０に対し移動枠２０が自由
に移動できるようにする。 固定枠１０の固定枠側板１２に設けたピン取付
孔より左方に、ロール４０の幅にほぼ同じ長さの
ピン１３を設け、ピン１３はピン取付孔を通るネ
ジ１５により締め付けられて固定される。つま
り、ピン１３は固定枠板１１に平行に取り付けら
れ、ピン１３から固定枠板１１までの距離はロー
ル４０の半径より大きくし、ピン１３の回りには
ロール４０を収納できる空間が有るようにする。
ピン１３の左方端である先端部１４は、ロール４
０の中心部４２に差し込みやすいよう、鈍くとが
らせる。 同様に、移動枠２０の移動枠側板２２に設けた
ピン取付孔より右方に、ロール４０の幅にほぼ同
じ長さのピン２３を設け、ピン２３はピン取付孔
を通るネジ２５により締め付けられて固定され
る。つまり、ピン２３は移動枠板２１に平行に取
り付けられ、ピン２３から固定枠板２１までの距
離はロール４０の半径より大きくし、ピン２３の
回りにはロール４０を収納できる空間が有るよう
にする。ピン２３の右方端である先端部２４は、
ロール４０の中心部４２に差し込みやすいよう、
鈍くとがらせる。 ピン１３とピン２３は、固定枠１０と移動枠２
０の固定状態にて、それぞれのピン１３，２３の
先端部１４，２４が、中心部４２がピン１３，２
３に差し込まれたロール４０がそれぞれのピン１
３，２３の間を支障なく移動できる程度の、５〜
10mm程度の僅かの間隙をもつて略一直線に向き合
うようにする。 ピン１３とピン２３は、ペーパーホルダーの設
置状態の固定枠１０と移動枠２０の固定状態に
て、使用しているロール４０Ａの引き出し部４３
を引き出しても左右に移動しないよう、上記略一
直線のそれぞれのピン１３，２３が略水平となる
ようにする。 それぞれのピン１３，２３の太さは、トイレツ
トペーパーのロール４０の中心部４２が容易に差
し込める程度の、４〜12mm程度の太さとする。 固定枠１０の固定枠側板１２から固定枠耳板１
６までの内方間に、一端を回動軸４に巻き付け、
もう一端がピン１３の手前側上方に至る、紙押さ
え１７を設ける。紙押さえ１７は回動軸４を中心
に上下に回して移動させることができるが、ピン
１３より下方にはピン１３に当ることにより移動
しないようにし、ピン１３より上方には壁面Ｗに
至るまで自由に移動できるようにする。 移動枠２０の移動枠側板２２から移動枠耳板２
６までの内方間の幅で、移動枠板２１の上端より
ピン２３の手前側を通つて移動枠板２１の下端に
至るロールカバー２７を設ける。ロールカバー２
７は内方にピン２３に差し込まれたロール４０を
収納できる空間をもつ大きさとし、ロールカバー
２７の表面には収納したロール４０が見えるよう
多数の覗き孔２８を設ける。 固定枠耳板１６と移動枠耳板２６との僅かの間
隔の間の回動軸４に一端をはめ込み、もう一端が
ピン１３，２３の先端部１４，２４間を通つてロ
ール４０の外周に至る移動規制杆３０を設ける。
移動規制杆３０は回動軸４回りに回転して上下に
移動させることができ、左右方向には移動しない
ようにする。 移動規制杆３０の固定枠耳板１６側には、固定
枠耳板１６を挾んで固定枠側板１２方向に突き出
た紙押さえ持ち上げ片３１を設ける。固定枠耳板
１６を挾んだ移動規制杆３０と紙押さえ持ち上げ
片３１が、固定枠耳板１６の基部に当つてそれ以
上は下がらないようにし、その最下端の位置の移
動規制杆３０がピン１３，２３の先端部１４，２
４間を通るようにする。つまり、移動規制杆３０
がそれぞれのピン１３，２３に差し込まれたロー
ル４０の端部４１間に入るようにする。 最下端の位置の移動規制杆３０は、上方には壁
面Ｗに至るまで自由に移動できるようにする。つ
まり、移動規制杆３０を持ち上げると、中心部４
２がピン１３，２３に差し込まれたロール４０が
それぞれのピン１３，２３の間を移動できるよう
にする。 次に使用方法を説明する。 トイレツトペーパーのロール４０の補充作業者
は、予備のロール４０Ｂが収納されている移動枠
２０にロール４０が無くなつていないか点検す
る。なければ、鍵穴３を回して移動枠２０の固定
を外し、移動枠２０を手で持ち上げて露出したピ
ン２３の先端部２４にロール４０の中心部４２を
差し込む。しつかりと奥まで差し込んでから移動
枠２０を押し下げると、移動枠係合部と固定枠係
合部とが係合して、移動枠２０は固定される。 トイレの使用者は、固定枠１０側の使用してい
るロール４０Ａの引き出し部４３から下方に引き
出し、適当な長さにて紙押さえ１７に押し当て上
方に引きちぎる。使用しているロール４０Ａが無
くなれば、芯無しのロール４０であるからピン１
３には何も残らないので、使用者が移動規制杆３
０を手で持ち上げると紙押さえ１７も共に持ち上
げられ、予備のロール４０Ｂが収納されている移
動枠２０のロール４０を固定枠１０側に移動して
使用しているロール４０Ａとして、再び引き出し
部１２から引き出すことができる。ただし使用し
ているロール４０Ａを使い切るまでは予備のロー
ル４０Ｂを移動できないから、ロールカバー２７
に邪魔されて、予備のロール４０Ｂを使用するこ
とができない。 本実施例では固定枠１０側を使用しているロー
ル４０Ａ、移動枠２０側を予備のロール４０Ｂと
しているが、もちろん逆にしてもさしつかえな
い。また、予備のロール４０Ｂを一個収納する例
を示したが、予備のロール４０Ｂは複数個として
も良い。固定枠１０に対し、取付枠１の上部に設
けた一軸回りに移動枠２０を移動させる例を示し
たが、この一軸は取付枠１の下部に設けて移動枠
２０を下方に回すようにしても良いし、一軸を取
付枠１の左端に縦に設けて移動枠２０を手前側に
回すようにしても良いし、また、四節リンク機構
により移動させるようにしても良いし、ガイドレ
ールにより移動させるようにしても良い。移動規
制杆３０は取付枠１の上部に設けた一軸回りに移
動させる例を示したが、この一軸は取付枠１の下
部に設けて移動規制杆３０を下方に回すようにし
ても良いし、また、四節リンク機構により移動さ
せるようにしても良いし、ガイドレールにより移
動させるようにしても良い。 考案の効果 本考案は上記の構成であるから、移動規制杆に
よりロールペーパーがピン上で横に移動しないか
ら、使用ロールペーパーの引き出しが重くなつた
り軽くなつたりしない、常に使用ロールペーパー
の引き出しが軽いという効果が有る。また、同様
に予備のロールペーパーが無い状態にても、ロー
ルペーパーがピン上で横に移動しないから、ロー
ルペーパーの引き出しがしにくくなることは無い
という効果が有る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るペーパーホルダーの正面
図、第２図は側面図、第３図は固定枠係合部と移
動枠係合部の係合を外した状態の側面図である。 図中、１０は固定枠、１３はピン、１４は先端
部、２０は移動枠、２３はピン、２４は先端部、
３０は移動規制杆、４０はロール、４２は中心
部、Ｗは壁面である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 以下のａ〜ｌの要件からなるトイレツトペーパ
   ーの芯無しロール用ペーパーホルダー。 ａ 壁面に固定して取り付けられる、固定枠が有
   ること。 ｂ 固定枠に対し、移動可能な方向を規制されつ
   つ、移動させることができる移動枠が有るこ
   と。 ｃ 固定枠に移動枠を止めるための固定枠係合部
   を設け、移動枠には固定枠係合部に止められる
   移動枠係合部を設けてあること。 ｄ 移動枠係合部が固定枠係合部に固定状態に止
   められることにより、固定枠に移動枠を固定す
   ることができること。 ｅ 固定枠係合部と移動枠係合部の固定を外すこ
   とができ、その固定を外すと固定枠に対し移動
   枠を自由に移動させることができること。 ｆ 固定枠及び移動枠のそれぞれに、先端部がと
   がつたピンを設けてあること。 ｇ 上記ピンの回りにはトイレツトペーパーのロ
   ールを収納できる空間が有ること。 ｈ 固定枠と移動枠の固定状態にて、それぞれの
   ピンの先端部が僅かの間隙をもつて略一直線に
   向き合うようにすること。 ｉ ペーパーホルダーの設置状態の固定枠と移動
   枠の固定状態にて、上記略一直線のそれぞれの
   ピンが略水平となるようにすること。 ｊ それぞれのピンの太さは、トイレツトペーパ
   ーのロールの中心部が容易に差し込める程度の
   太さとすること。 ｋ 固定枠と移動枠の固定状態にて、それぞれの
   ピンに差し込まれたトイレツトペーパーのロー
   ルの間に、それぞれのピンに略直交する面内に
   て移動可能な方向を規制されつつ、出入りさせ
   られる移動規制杆が有ること。 ｌ ペーパーホルダーの設置状態にて、上記移動
   規制杆は、それぞれのピンに差し込まれたトイ
   レツトペーパーのロールの間に入つた状態に
   て、とどまるようにすることができること。