JPH064688B2 - ポリオキシカルボン酸の製造方法 - Google Patents
ポリオキシカルボン酸の製造方法Info
- Publication number
- JPH064688B2 JPH064688B2 JP60221480A JP22148085A JPH064688B2 JP H064688 B2 JPH064688 B2 JP H064688B2 JP 60221480 A JP60221480 A JP 60221480A JP 22148085 A JP22148085 A JP 22148085A JP H064688 B2 JPH064688 B2 JP H064688B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- allyl alcohol
- acid
- acrolein
- parts
- acrylic acid
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Polymerization Catalysts (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はカルボキシレート基とヒドロキシル基とを有す
るポリオキシカルボン酸の製造方法に関する。詳しくは
開始剤として過酸化水素を全モノマー量に対し15〜3
0重量%添加し、水系で重合することにより、仕込みモ
ノマーの殆んど全部を反応させ、モノマー回収が不要で
あるポリオキシカルボン酸の製造方法に関するものであ
る。
るポリオキシカルボン酸の製造方法に関する。詳しくは
開始剤として過酸化水素を全モノマー量に対し15〜3
0重量%添加し、水系で重合することにより、仕込みモ
ノマーの殆んど全部を反応させ、モノマー回収が不要で
あるポリオキシカルボン酸の製造方法に関するものであ
る。
更に詳しくは、アリルアルコールとアクロレインとアク
リル酸またはメタクリル酸とを、ラジカル共重合させる
に際し、アリルアルコールとアクロレインとアクリル酸
またはメタクリル酸の合計モノマーに対してラジカル開
始剤として過酸化水素を15〜30重量%添加し、水系
で重合することを特徴とする。
リル酸またはメタクリル酸とを、ラジカル共重合させる
に際し、アリルアルコールとアクロレインとアクリル酸
またはメタクリル酸の合計モノマーに対してラジカル開
始剤として過酸化水素を15〜30重量%添加し、水系
で重合することを特徴とする。
未反応モノマーの回収が不要なポリオキシカルボン酸の
製造方法に関する。
製造方法に関する。
(従来の技術および問題点) アリルアルコールとアクロレインとアクリル酸またはメ
タクリル酸とをラジカル重合させて得たポリオキシカル
ボン酸は主成分として、一般式 および (式中、Aは水素、1価又は多価金属、特にアルカリ金
属殊にナトリウム原子又はアンモニウムを表わし、R1は
メチル基、殊に水素原子を表わす)の繰り返し単位から
構成されている。その製造方法としては、アリルアルコ
ールとアクロレインとアクリル酸またはメタクリル酸を
過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等のラ
ジカル開始剤を用いてラジカル重合させた後水酸化アル
カリを加え、中和およびケン化し、この反応液から蒸留
により未反応アリルアルコールを回収し所定の濃度のポ
リオキシカルボン酸を得ている。従ってこの方法では反
応粗液中から未反応のアリルアルコールを回収する操作
が必要であり、この未反応アリルアルコールの回収は製
造装置および操作を煩雑にするとともにコストアップに
もつながり大きな問題となっている。
タクリル酸とをラジカル重合させて得たポリオキシカル
ボン酸は主成分として、一般式 および (式中、Aは水素、1価又は多価金属、特にアルカリ金
属殊にナトリウム原子又はアンモニウムを表わし、R1は
メチル基、殊に水素原子を表わす)の繰り返し単位から
構成されている。その製造方法としては、アリルアルコ
ールとアクロレインとアクリル酸またはメタクリル酸を
過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル等のラ
ジカル開始剤を用いてラジカル重合させた後水酸化アル
カリを加え、中和およびケン化し、この反応液から蒸留
により未反応アリルアルコールを回収し所定の濃度のポ
リオキシカルボン酸を得ている。従ってこの方法では反
応粗液中から未反応のアリルアルコールを回収する操作
が必要であり、この未反応アリルアルコールの回収は製
造装置および操作を煩雑にするとともにコストアップに
もつながり大きな問題となっている。
(問題点を解決するための手段) そこで本発明者らは未反応モノマーの回収の不要なポリ
オキシカルボン酸の製造方法を得んと鋭意検討した結
果、 アリルアルコールとアクロレインとアクリル酸またはメ
タクリル酸とをラジカル共重合させるに際し、ラジカル
開始剤として過酸化水素をアリルアルコールとアクロレ
インとアクリル酸またはメタクリル酸の合計モノマーに
対して15〜30重量%添加し、水系で重合することに
より未反応モノマーの存在しない、すなわち未反応モノ
マーの回収の不要なポリオキシカルボン酸が製造できる
ことを見い出し、本発明を完成させた。
オキシカルボン酸の製造方法を得んと鋭意検討した結
果、 アリルアルコールとアクロレインとアクリル酸またはメ
タクリル酸とをラジカル共重合させるに際し、ラジカル
開始剤として過酸化水素をアリルアルコールとアクロレ
インとアクリル酸またはメタクリル酸の合計モノマーに
対して15〜30重量%添加し、水系で重合することに
より未反応モノマーの存在しない、すなわち未反応モノ
マーの回収の不要なポリオキシカルボン酸が製造できる
ことを見い出し、本発明を完成させた。
本発明で用いるラジカル重合の方法としてはラジカル開
始剤として過酸化水素を用いる方法であり、過酸化水素
の使用量は15〜30重量%、好ましくは15〜25重
量%添加するのが望ましい。
始剤として過酸化水素を用いる方法であり、過酸化水素
の使用量は15〜30重量%、好ましくは15〜25重
量%添加するのが望ましい。
共重合反応の媒体としては水が作業性等の面から判断し
て最も適しており、その添加量は生成するポリオキシカ
ルボン酸のアルカリ塩の溶解などを考慮して定めること
もできるがこれに限定されるものではない。
て最も適しており、その添加量は生成するポリオキシカ
ルボン酸のアルカリ塩の溶解などを考慮して定めること
もできるがこれに限定されるものではない。
共重合反応は原則的にはバッチ式又は連続式のいずれで
も行ない得る。反応温度は40〜100℃が一般的であ
り、反応時間は反応温度および過酸化水素の使用量に影
響されるが一般には4〜10時間である。
も行ない得る。反応温度は40〜100℃が一般的であ
り、反応時間は反応温度および過酸化水素の使用量に影
響されるが一般には4〜10時間である。
ラジカル重合におけるアクロレインとアクリル酸または
メタクリル酸のアリルアルコールに対する仕込モル比は
得られる重合物および更にそれから水酸化アルカリとの
反応によって得られるポリオキシカルボン酸の性質に大
きな影響を及ぼす。例えばポリオキシカルボン酸のアル
カリ塩のカルボキシレート基のヒドロキシル基に対する
モル比2〜7であるポリオキシカルボン酸が最高のカル
シウムイオン封鎖能力を与える。また水溶性に影響を与
えない他のモノマー例えばアクリルアミド、アクリルア
ミンなども必要に応じて用いることもできる。
メタクリル酸のアリルアルコールに対する仕込モル比は
得られる重合物および更にそれから水酸化アルカリとの
反応によって得られるポリオキシカルボン酸の性質に大
きな影響を及ぼす。例えばポリオキシカルボン酸のアル
カリ塩のカルボキシレート基のヒドロキシル基に対する
モル比2〜7であるポリオキシカルボン酸が最高のカル
シウムイオン封鎖能力を与える。また水溶性に影響を与
えない他のモノマー例えばアクリルアミド、アクリルア
ミンなども必要に応じて用いることもできる。
本発明によって得られるポリオキシカルボン酸は洗剤の
ビルダー、スケール付着防止剤などに使用できる。
ビルダー、スケール付着防止剤などに使用できる。
(実施例) 以下実施例によって本発明を説明するが、これらによっ
て本発明を限定するものではない。
て本発明を限定するものではない。
なお例中、部、%は重量基準を示す。
実施例1 攪拌器、温度計、還流冷却器、滴下ロートおよびN2導入
管を付した25ツ口セパラブルフラスコにアリルアル
コール58部、水250部、60%過酸化水素150部
を入れN2置換を行ないつつ内容物の温度を90℃まで上
昇させた。
管を付した25ツ口セパラブルフラスコにアリルアル
コール58部、水250部、60%過酸化水素150部
を入れN2置換を行ないつつ内容物の温度を90℃まで上
昇させた。
次に内容物の温度を90±5℃に保ちながらアクロレイ
ン28部およびアクリル酸288部を3時間で滴下し、
その温度でさらに2時間熟成した。
ン28部およびアクリル酸288部を3時間で滴下し、
その温度でさらに2時間熟成した。
上記共重合反応液に25%水酸化ナトリウム水溶液72
0部を加え、70℃で2時間中和およびケン化反応をお
こなった。
0部を加え、70℃で2時間中和およびケン化反応をお
こなった。
この反応粗液中のアリルアルコール、アクロレインおよ
びアクリル酸を分析した結果アリルアルコールが9pp
m、アクロレインが0.2ppm、アクリル酸が66ppmであ
りそれぞれほとんど100%反応していることがわかり
未反応モノマーの回収の必要はなかった。
びアクリル酸を分析した結果アリルアルコールが9pp
m、アクロレインが0.2ppm、アクリル酸が66ppmであ
りそれぞれほとんど100%反応していることがわかり
未反応モノマーの回収の必要はなかった。
実施例2 攪拌器、温度計、還流冷却器、滴下ロートN2導入管を付
した25ツ口セパラブルフラスコにアリルアルコール
58部、水129部、60%過酸化水素100部を入れ
N2置換を行ないつつ内容物の温度を90℃まで上昇させ
た。次に内容物の温度を90±5℃に保ちながらアクロ
レイン28部及びアクリル酸216部を3時間で滴下
し、その温度で更に2時間熟成した。上記共重合反応液
に25%水酸化ナトリウム水溶液594部を加え、70
℃で2時間中和及びケン化反応を行った。
した25ツ口セパラブルフラスコにアリルアルコール
58部、水129部、60%過酸化水素100部を入れ
N2置換を行ないつつ内容物の温度を90℃まで上昇させ
た。次に内容物の温度を90±5℃に保ちながらアクロ
レイン28部及びアクリル酸216部を3時間で滴下
し、その温度で更に2時間熟成した。上記共重合反応液
に25%水酸化ナトリウム水溶液594部を加え、70
℃で2時間中和及びケン化反応を行った。
この反応粗液中のアリルアルコール、アクロレインおよ
びアクリル酸を分析した結果アリルアルコールが18pp
m、アクロレインが0.3ppm、アクリル酸が127ppmで
あり、それぞれほとんど100%反応していることがわ
かり未反応モノマーの回収の必要はなかった。
びアクリル酸を分析した結果アリルアルコールが18pp
m、アクロレインが0.3ppm、アクリル酸が127ppmで
あり、それぞれほとんど100%反応していることがわ
かり未反応モノマーの回収の必要はなかった。
比較例1 実施例1と同様の反応器にアリルアルコール52.2部、
水211.5部、60%過酸化水素水60部を仕込み、N2
気流中で90℃に加熱した。
水211.5部、60%過酸化水素水60部を仕込み、N2
気流中で90℃に加熱した。
次に内容物の温度を90±5℃に保ちながらアクロレイ
ン41.25部およびアクリル酸270部を3時間で滴下
し、その温度でさらに2時間熟成した。
ン41.25部およびアクリル酸270部を3時間で滴下
し、その温度でさらに2時間熟成した。
上記共重合反応液に25%水酸化ナトリウム水溶液72
0部を加え70℃で2時間中和およびケン化反応をおこ
なった。
0部を加え70℃で2時間中和およびケン化反応をおこ
なった。
この反応粗液中のアリルアルコール、アクロレインおよ
びアクリル酸を分析した結果、アリルアルコールが17.
3%、アクロレインが0.2ppm、アクリル酸が48ppmで
アリルアルコールは仕込んだ量の39.1%しか反応して
おらず、未反応アリルアルコールの回収が必要であっ
た。
びアクリル酸を分析した結果、アリルアルコールが17.
3%、アクロレインが0.2ppm、アクリル酸が48ppmで
アリルアルコールは仕込んだ量の39.1%しか反応して
おらず、未反応アリルアルコールの回収が必要であっ
た。
(効果) 本発明の製造方法では、未反応のモノマー特にアリルア
ルコールの回収は全く不要であった。また本法で得られ
るポリオキシカルボン酸は特にスケール付着防止剤とし
て有用である。
ルコールの回収は全く不要であった。また本法で得られ
るポリオキシカルボン酸は特にスケール付着防止剤とし
て有用である。
Claims (1)
- 【請求項1】アリルアルコールとアクロレインとアクリ
ル酸またはメタクリル酸とをラジカル共重合させるに際
し、前記の全モノマー量に対しラジカル開始剤として過
酸化水素を15〜30重量%添加し、水系で重合するこ
とを特徴とするポリオキシカルボン酸の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60221480A JPH064688B2 (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | ポリオキシカルボン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60221480A JPH064688B2 (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | ポリオキシカルボン酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6281411A JPS6281411A (ja) | 1987-04-14 |
JPH064688B2 true JPH064688B2 (ja) | 1994-01-19 |
Family
ID=16767369
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60221480A Expired - Lifetime JPH064688B2 (ja) | 1985-10-04 | 1985-10-04 | ポリオキシカルボン酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH064688B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2506422Y2 (ja) * | 1993-05-15 | 1996-08-07 | 株式会社モリヤマ | キ―ボ―ド用記録媒体収容ケ―ス |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6038842B2 (ja) * | 1975-09-10 | 1985-09-03 | 日立金属株式会社 | 磁気異方性永久磁石の製造方法 |
JPS5869206A (ja) * | 1981-10-20 | 1983-04-25 | Nippon Paint Co Ltd | 末端に水酸基を有するアクリル重合体の製造法 |
-
1985
- 1985-10-04 JP JP60221480A patent/JPH064688B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6281411A (ja) | 1987-04-14 |
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