JP3389929B2 - α−(フルオロアルコキシメチル)アクリル酸フルオロアルキル化合物及び重合体 - Google Patents

α−(フルオロアルコキシメチル)アクリル酸フルオロアルキル化合物及び重合体

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JP3389929B2 JP30226292A JP30226292A JP3389929B2 JP 3389929 B2 JP3389929 B2 JP 3389929B2 JP 30226292 A JP30226292 A JP 30226292A JP 30226292 A JP30226292 A JP 30226292A JP 3389929 B2 JP3389929 B2 JP 3389929B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−(フルオロアルコ
キシメチル)アクリル酸フルオロアルキル化合物及び重
合体に関する。
【0002】
【発明の開示】本発明のα−(フルオロアルコキシメチ
ル)アクリル酸フルオロアルキル化合物は、文献未記載
の新規化合物であって、下記一般式(1)で表わされ
る。
【0003】
【化2】
【0004】〔式中、Rf 1 はCF3 CH2 −基又はC
HF2 CF2 CH2 −基を示す。Rf 2はH、CF3 CH
2 −基又はCHF2 CF2 CH2 −基を示す。〕 上記一般式(1)で表わされるα−(フルオロアルコキ
シメチル)アクリル酸フルオロアルキル化合物は、撥剤
の原料として好適に使用され得る。例えば該化合物をモ
ノマー成分として用いて重合させることにより撥水性等
に優れた重合体を製造することができる。
【0005】上記一般式(1)で表わされる本発明の化
合物は、種々の方法により製造され得るが、好ましい方
法の一例を示せば下記反応式−1に従い容易に製造され
る。
【0006】
【化3】
【0007】〔式中、Rは低級アルキル基を示す。X1
及びX2 は、同一又は異なってハロゲン原子を示す。R
f 2'はCF3 CH2 −基又はCHF2 CF2 CH2 −基
を示す。Rf 1 は前記に同じ。〕 Rf 2 が水素原子を示す本発明の化合物(一般式(1
a)の化合物)は、アクリル酸アルキル(2)とパラホ
ルムアルデヒド(3)とを反応させて得られるα−ヒド
ロキシメチルアクリル酸アルキル(4)をハロゲン化
し、得られるα−ハロメチルアクリル酸アルキル(5)
にアルコール(6)を用いて反応させ、最後に得られる
一般式(7)の化合物をケン化後、酸クロリド(8)を
経てエステル化することにより製造される。
【0008】アクリル酸アルキル(2)とパラホルムア
ルデヒド(3)との反応は、アミン系触媒の存在下に行
なわれる。アミン系触媒としては、例えば1,4−ジア
ザビシクロ〔2.2.2〕オクタン(DABCO)、
1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデセン−7
(DBU)等を挙げることができる。斯かるアミン系触
媒の使用量としては、特に限定されるものではないが、
通常アクリル酸アルキル(2)1モル当り0.4〜2モ
ル程度とするのがよい。アクリル酸アルキル(2)とパ
ラホルムアルデヒド(3)との使用割合としては、特に
制限がなく広い範囲内から適宜選択することができる
が、通常前者に対して後者を0.2〜0.5倍モル程
度、好ましくは0.3〜0.4倍モル程度用いるのがよ
い。該反応は、通常室温付近にて好適に進行し、一般に
3日〜1週間程度で終了する。この反応時間は加熱によ
り著しく短縮することができ、40℃では20〜30時
間程度となる。
【0009】α−ヒドロキシメチルアクリル酸アルキル
(4)のハロゲン化において、用いられるハロゲン化剤
としては、従来公知のものを広く使用でき、例えば三臭
化リン、臭化チオニル、三塩化リン、塩化チオニル等を
挙げることができる。斯かるハロゲン化剤の使用量とし
ては、通常化合物(4)に対して1〜3当量程度、好ま
しくは1.5〜2当量程度とするのがよい。該反応で用
いられる溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ベン
ゼン、トルエン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ク
ロロホルム等を挙げることができる。該ハロゲン化反応
は、通常−20〜−10℃程度の冷却下に好適に進行
し、一般に1〜2時間程度で終了する。
【0010】α−ハロメチルアクリル酸アルキル(5)
とアルコール(6)との反応は、適当なアミンの存在下
で行なわれる。用いられるアミンとしては、例えばトリ
エチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジン等を挙げる
ことができる。あるいは反応させるアルコールを溶媒と
することもできる。α−ハロメチルアクリル酸アルキル
(5)とアルコール(6)との使用割合としては、特に
制限がなく広い範囲内から適宜選択することができる
が、通常前者に対して後者を1〜10倍モル程度、好ま
しくは2〜5倍モル程度用いるのがよい。該反応は、通
常0〜20℃程度の冷却下に好適に進行し、一般に1〜
2時間程度で終了する。
【0011】一般式(7)の化合物のケン化は、塩基性
化合物の存在下で行なわれる。用いられる塩基性化合物
としては、従来公知のものを広く使用でき、例えば水酸
化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化
物、水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物等を
挙げることができる。斯かる塩基性化合物の使用量とし
ては、通常化合物(7)に対して2〜10モル量程度、
好ましくは3〜5モル量程度とするのがよい。該反応で
用いられる溶媒としては、例えば水、メタノール、エタ
ノール、エチレングリコール等を挙げることができる。
該ケン化反応は、通常室温下及び加熱下、好ましくは8
0〜100℃程度の加熱下に好適に進行し、一般に1〜
2時間程度で終了する。
【0012】Rf 2 が水素原子以外の基を示す本発明の
化合物(一般式(1b)の化合物)は、上記で得られる
一般式(1a)の化合物をハロゲン化し、次いで得られ
る酸クロライド(8)にアルコール(9)を反応させる
ことにより製造される。
【0013】一般式(1a)の化合物のハロゲン化にお
いて、用いられるハロゲン化剤としては、従来公知のも
のを広く使用でき、例えば塩化チオニル、五塩化リン、
塩化ベンゾイル等を挙げることができる。斯かるハロゲ
ン化剤の使用量としては、通常化合物(1a)に対して
1〜5当量程度、好ましくは2〜3当量程度とするのが
よい。触媒としては、アミン、例えばピリジン、ジメチ
ルアニリン等を挙げることができる。溶媒は通常必要と
しないが、必要ならばベンゼン、トルエン、n−ヘキサ
ン等を用いることができる。該ハロゲン化反応は、通常
室温下及び加熱下、好ましくは80〜90℃程度の加熱
下に好適に進行し、一般に2〜3時間程度で終了する。
【0014】酸クロライド(8)とアルコール(9)と
の反応は、適当な溶媒中で行なわれる。用いられる溶媒
としては、例えばトリエチルアミン、ベンゼン、トルエ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホルム等
を挙げることができる。酸クロライド(8)とアルコー
ル(9)との使用割合としては、特に制限がなく広い範
囲内から適宜選択することができるが、通常前者に対し
て後者を1〜3倍モル程度、好ましくは1.5〜2倍モ
ル程度用いるのがよい。該反応は、通常室温付近にて好
適に進行し、一般に2〜3時間程度で終了する。
【0015】上記の各反応工程で得られる各々の目的化
合物は、通常の分離手段、例えば濾過、濃縮、蒸留、結
晶化、再結晶、カラムクロマトグラフィー等により、反
応混合物から容易に単離、精製され得る。
【0016】上記一般式(1)で表わされる本発明の化
合物は、これを単独で又はスチレン、メタクリル酸メチ
ル及びイソブチルビニルエーテルから選ばれた少なくと
も1種と共重合させて、重合体とすることができる。
【0017】一般式(1)の化合物の単独重合及び該化
合物とスチレン、メタクリル酸メチル及びイソブチルビ
ニルエーテルから選ばれた少なくとも1種との共重合
は、常法に従い行なうことができる。重合反応を行なう
に当っては、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合
等のラジカル重合の各種反応形態を広く採用することが
できる。この中でも溶液重合が特に望ましい。重合溶媒
としては、例えばジオキサン、ベンゼン、テトラヒドロ
フラン等を挙げることができる。重合触媒としては、従
来公知のラジカル重合触媒を広く使用でき、例えばアゾ
ビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル、アゾビス
イソ酪酸メチル等を挙げることができる。斯かる重合触
媒は、使用されるモノマー当り、通常0.05〜1重量
%程度、好ましくは0.1〜0.5重量%程度とするの
がよい。また重合濃度としては、通常1〜5モル/l程
度、好ましくは2〜4モル/l程度とするのがよい。上
記一般式(1)の化合物とスチレン、メタクリル酸メチ
ル及びイソブチルビニルエーテルから選ばれた少なくと
も1種とを共重合させる場合には、両モノマー配合比
は、前者1モル当り、後者を通常0.1〜9モル程度、
好ましくは0.5〜2モル程度とするのがよい。重合温
度は、通常50〜80℃程度、好ましくは60〜70℃
程度とするのがよく、一般に4〜15時間程度で該重合
反応は完結する。乳化重合においては、公知の過硫酸塩
等を使用できる。
【0018】斯くして得られる重合体は、慣用の分離手
段、例えば沈殿、再沈殿、溶媒留去、遠心分離等の常法
に従い、反応混合物から単離精製される。
【0019】斯くして得られる一般式(1)のα−(フ
ルオロアルコキシメチル)アクリル酸フルオロアルキル
化合物からなる単独重合体は、数平均分子量が通常30
000〜500000である。また、一般式(1)の化
合物とスチレン、メタクリル酸メチル及びイソブチルビ
ニルエーテルから選ばれた少なくとも1種との共重合体
は、通常該共重合体のモノマー組成が前者:後者=1:
9〜9:1であり、数平均分子量が10000〜200
000である。ここで数平均分子量は、ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)により求めたもの
である。上記の単独重合体や共重合体は、後記試験例か
ら明らかなように、優れた撥水性を有しており、撥剤と
して好適に使用され得る。
【0020】
【実施例】以下に参考例及び実施例を掲げて、本発明を
より一層明らかにする。
【0021】参考例1 α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチルの合成 アクリル酸メチル954g、パラホルムアルデヒド83
g及び1,4−ジアザビシクロ〔2.2.2〕オクタン
42gを1リットルのマイヤーフラスコ中で約2週間攪
拌した。反応物を吸引濾過し、濾液を塩酸で中和した
後、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄する。有機層を
抽出し、エバポレーターでアクリル酸メチルを回収後、
残りを蒸留した。この時ホルムアルデヒドが留出するた
め、初めアスピレーターで蒸留を行ない、次にポンプで
蒸留し、α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチルを得
た。
【0022】沸点:45℃/2mmHg1 H−NMR(CDCl3 )δppm;3.65(s,
3H,OCH3 )、4.30(s,3H,CH2
H)、5.80(s,1H,CH=C)、6.20
(s,1H,CH=C)。
【0023】参考例2 α−ブロモメチルアクリル酸メチルの合成 α−ヒドロキシメチルアクリル酸メチル122.5gを
エーテル700mlに溶解し、−10〜−15℃に保ち
ながら三臭化リン43mlを滴下して臭素化した。エー
テル層を抽出し、重曹水で洗浄し、蒸留によりエーテル
を回収し、残りを更に減圧蒸留して、α−ブロモメチル
アクリル酸メチルを得た(収率:約30%)。
【0024】沸点:42℃/3mmHg1 H−NMR(400MHz,CDCl3 )δppm;
3.82(s,3H,COOCH3 )、4.19(s,
2H,CH2 Br)、5.97(s,1H,CH=
C)、6.34(s,1H,CH=C)13 C−NMR(100MHz,CDCl3 )δppm;
29.1(CH2 Br)、52.1(OCH3 )、12
9.0(CH2 =C)、137.3(CH2 =C)、1
65.2(C=O)。
【0025】参考例3 α−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアクリル
酸メチルの合成 2,2,2−トリフルオロエチルアルコール25g及び
トリエチルアミン17.2gの混合物にα−ブロモメチ
ルアクリル酸メチル30.4gを攪拌、水冷下に滴下し
た。水及びベンゼンを加え、ベンゼン層を抽出し、エバ
ポレーターでベンゼンを留去した後、減圧蒸留して、α
−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアクリル酸
メチルを得た(収率:85%)。
【0026】沸点:44℃/4mmHg1 H−NMR(400MHz,CDCl3 )δppm;
3.76(s,3H,OCH3 )、3.91(m,J
H-F =8.9Hz,2H,OCH2 )、4.36(s,
2H,CH2 O)、5.92(t,1H,CH2
C)、6.36(t,1H,CH=C)13 C−NMR(100MHz,CDCl3 )δppm;
51.6(OCH3 )、68.1(J13C-F =33.7
Hz,OCH2 )、70.5(OCH3 )、123.9
(J13C-F =300.0Hz,CF3 )、126.6
2 =C)、136.1(CH2 )。
【0027】実施例1 α−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアクリル
酸の合成 20%の水酸化カリウム水溶液にα−2,2,2−トリ
フルオロエトキシメチルアクリル酸メチル37.5gを
90℃で滴下し、モノマーをカリウム塩にした。生成す
るメタノールをエバポレーターで留去した後、硫酸水溶
液で中和し、ベンゼンで抽出した。ベンゼンを留去し、
クロロホルムで再結晶させて、α−2,2,2−トリフ
ルオロエトキシメチルアクリル酸を得た(収率:60
%)。
【0028】1 H−NMR(60MHz,CDCl3
δppm;3.70(q,J=8.0Hz,2H,OC
2 )、4.13(s,2H,CH2 O)、5.77
(s,1H,CH=C)、6.22(s,1H,CH=
C)。
【0029】実施例2 α−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアクリル
酸2,2,2−トリフルオロエチルの合成 上記実施例1で得られたα−2,2,2−トリフルオロ
エトキシメチルアクリル酸18.7gに塩化チオニル8
ml及びピリジン1滴を加え、60℃で反応させて、酸
クロライドの形態にした。1時間エバポレーターにかけ
た後、2,2,2−トリフルオロエチルアルコール15
g及びトリエチルアミン14mlを溶解したベンゼン溶
液に先の酸クロライド20gのベンゼン溶液を滴下し、
水冷しながら反応させた。反応物を吸引濾過し、濾液を
重曹水で洗浄し、ベンゼンで抽出した後、減圧蒸留して
α−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアクリル
酸2,2,2−トリフルオロエチルを得た(収率:60
%)。
【0030】1 H−NMR(400MHz,CDC
3 )δppm;3.90(q,J=8.33Hz,2
H,OCH2 )、4.38(s,2H,CH2 O)、
4.56(q,J=8.33Hz,2H,COOC
2 )、6.06(s,1H,CH=C)、6.48
(s,1H,CH=C)13 C−NMR(100MHz,CDCl3 )δppm;
60.66(q,J=36.50Hz,COOC
2 )、68.34(q,J=33.50Hz,OCH
2 )、70.33(s,CH2 O)、122.97
(q,J=275.90Hz、CF3 )、123.90
(q,J=277.30Hz,CF3 )、129.21
(s,2 =C)、134.90(s,CH2
)、163.70(s,C=O)。
【0031】実施例3 α−3,3,2,2−テトラフルオロプロポキシメチル
アクリル酸の合成 上記参考例3と同様にして、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピルアルコール60g、α−ブロモメチルア
クリル酸メチル61.6g及びトリエチルアミン34.
9gから、α−3,3,2,2−テトラフルオロプロポ
キシメチルアクリル酸メチルを得た(収率:約85
%)。
【0032】1 H−NMR(400MHz,CDC
3 )δppm;3.74(s,3H,OCH3 )、
3.90(m,JH-F =20.7Hz,2H,OC
2 )、4.32(s,2H,CH2 O)、5.87
(t,1H,C=C)、6.26(tt,JH-F
5.3,53.2Hz,1H,CF2 H)、6.30
(t,1H,C=C)13 C−NMR(100MHz,CDCl3 )δppm;
51.0(OCH3 )、67.3(J13C-F =28.0
Hz,OCH2 )、70.2(CH2 O)、109.2
(J13C-F =32.3Hz,CF2 H)、115.0
(J13C-F =249.4Hz,CF2 )、126.1
2 =C)、136.2(CH=)、165.5
(C=O)。
【0033】次に実施例1と同様にして、α−3,3,
2,2−テトラフルオロプロポキシメチルアクリル酸メ
チルを加水分解して、α−3,3,2,2−テトラフル
オロプロポキシメチルアクリル酸を得た(収率:65
%)。尚、α−3,3,2,2−テトラフルオロプロポ
キシメチルアクリル酸の精製は、減圧蒸留で行なった。
【0034】沸点:85℃/2mmHg1 H−NMR(60MHz,CCl4 )δppm;3.
78(t,J=12Hz,2H,OCH2 )、4.22
(s,2H,CH2O),5.79(tt,JH-F
5.0,52.6Hz,1H,CF2 H)、5.86
(s,1H,CH=C)、6.35(s,1H,CH=
C)。
【0035】実施例4 α−3,3,2,2−テトラフルオロプロポキシメチル
アクリル酸3,3,2,2−テトラフルオロプロピルの
合成 上記実施例2と同様にして、上記実施例3で得られたα
−3,3,2,2−テトラフルオロプロポキシメチルア
クリル酸14gに塩化チオニル9g及びピリジン1滴を
加え、酸クロライドの形態にし、更にこれと2,2,
3,3−テトラフルオロプロピルアルコール6.9gと
トリエチルアミン5.3gとの反応で、α−3,3,
2,2−テトラフルオロプロポキシメチルアクリル酸
3,3,2,2−テトラフルオロプロピル15gを得
た。
【0036】1 H−NMR(400MHz,CDC
3 )δppm;3.89(t,J=12.84Hz,
2H,OCH2 )、4.33(s,2H,CH2 O)、
4.58(t,J=12.8Hz,2H,COOC
2 )、5.88(tt,J=3.68Hz,53.1
2Hz,1H,CF2 H)、5.92(tt,J=4.
88Hz,53.12Hz,1H,CF2 H)、6.0
0(s,1H,CH=C)、6.45(s,1H,CH
=C)13 C−NMR(100MHz,CDCl3 )δppm;
59.87(t,J=27.70Hz,COOC
2 )、67.69(t,J=29.2Hz,OC
2 )、70.38(s,CH2 O)、109.29
(tt,J=248.10Hz,35.00Hz,CF
2 )、109.50(tt,J=249.50Hz,3
6.40Hz,CF2 )、114.15(tt,J=2
48.1Hz,27.70Hz,CF2 H)、114.
99(tt,J=249.6Hz,27.8Hz,CF
2 )、129.19(s,2 =C)、135.00
(s,CH2 )、163.87(s,C=O)。
【0037】実施例5 α−3,3,2,2−テトラフルオロプロポキシメチル
アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチルの合成 上記実施例2と同様にして、上記実施例3で得られたα
−3,3,2,2−テトラフルオロプロポキシメチルア
クリル酸34gに塩化チオニル18ml及びピリジン1
滴を加え、酸クロライドの形態にし、更にこれに2,
2,2−トリフルオロエチルアルコール20g及びトリ
エチルアミン16gのベンゼン溶液を反応させ、α−
3,3,2,2−テトラフルオロプロポキシメチルアク
リル酸2,2,2−トリフルオロエチル30.4gを得
た。
【0038】1 H−NMR(400MHz,CDC
3 )δppm;3.89(tt,2H,OCH2 )、
4.33(s,2H,CH2 O),4.56(q,2
H,COOCH2 )、5.92(tt,1H,CF
2 H)、6.02(s,1H,CH=C)、6.47
(s,1H,CH=C)。
【0039】実施例6 α−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアクリル
酸3,3,2,2−テトラフルオロプロピルの合成 上記実施例2で得られた酸クロライド29.5gのベン
ゼン溶液と2,2,3,3−テトラフルオロプロピルア
ルコール30g及びトリエチルアミン16gのベンゼン
溶液とを実施例2と同様にして反応させ、α−2,2,
2−トリフルオロエトキシメチルアクリル酸3,3,
2,2−テトラフルオロプロピル34.9gを得た。
【0040】1 H−NMR(400MHz,CDC
3 )δppm;3.89(q,2H,OCH2 )、
4.37(s,2H,CH2 O),4.58(tt,2
H,COOCH2 )、5.88(tt,1H,CF
2 H)、6.04(s,1H,CH=C)、6.45
(s,1H,CH=C)。
【0041】実施例7 ポリα−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアク
リル酸2,2,2−トリフルオロエチルの製造 上記実施例2で得られたα−2,2,2−トリフルオロ
エトキシメチルアクリル酸2,2,2−トリフルオロエ
チルの濃度2モル/l及びアゾビスイソブチロニトリル
の濃度0.005モル/lのジオキサン2mlを60℃
で2時間重合させた。生成したポリマーをn−ヘキサン
で沈殿させた。収量は0.2933gであった。
【0042】このポリマーの数平均分子量を、GPC
〔GPC装置は東ソー(株)製CCPD、RE−800
0、RI−8000、UV−8000を用い、テトラヒ
ドロフランを溶媒として38℃で測定〕により求めたと
ころ、51000であった。また重量平均分子量/数平
均分子量=1.86であった。また、このポリマーは、
室温でアセトン及びメタノールに溶解するが、n−ヘキ
サン、ベンゼン及びクロロホルムには不溶であった。更
に該ポリマーのTgは24℃であった。
【0043】このポリマーの13C−NMRスペクトル図
を図1に示す。
【0044】実施例8 ポリα−3,3,2,2−テトラフルオロプロポキシメ
チルアクリル酸3,3,2,2−テトラフルオロプロピ
ルの製造 上記実施例4で得られたα−3,3,2,2−テトラフ
ルオロプロポキシメチルアクリル酸3,3,2,2−テ
トラフルオロプロピルの濃度2モル/l及びアゾビスイ
ソブチロニトリルの濃度0.005モル/lのジオキサ
ン2mlを60℃で2時間重合させた。生成したポリマ
ーをn−ヘキサンで沈殿させた。収量は0.2677g
であった。
【0045】このポリマーの数平均分子量を、GPCに
より求めたところ、20000であった。また重量平均
分子量/数平均分子量=1.60であった。また、この
ポリマーは、室温でアセトン及びメタノールに溶解する
が、n−ヘキサンには不溶であり、ベンゼン及びクロロ
ホルムには膨潤するに止まった。更に該ポリマーのTg
は20℃であった。
【0046】このポリマーの13C−NMRスペクトル図
を図2に示す。
【0047】実施例9 ポリα−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアク
リル酸の製造 上記実施例1で得られたα−2,2,2−トリフルオロ
エトキシメチルアクリル酸の濃度2モル/l及びアゾビ
スイソブチロニトリルの濃度0.005モル/lのジオ
キサン2mlを60℃で1時間重合させた。生成したポ
リマーをn−ヘキサンで沈殿させた。収量は0.193
5gであった。
【0048】このポリマーの数平均分子量を、GPCに
より求めたところ、130000であった。また重量平
均分子量/数平均分子量=2.13であった。
【0049】Tg:27℃。
【0050】実施例10 ポリα−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアク
リル酸3,3,2,2−テトラフルオロプロピルの製造 上記実施例6で得られたα−2,2,2−トリフルオロ
エトキシメチルアクリル酸3,3,2,2−テトラフル
オロプロピルの濃度2モル/l及びアゾビスイソブチロ
ニトリルの濃度0.005モル/lのジオキサン2ml
を60℃で2時間重合させた。生成したポリマーをn−
ヘキサンで沈殿させた。収量は0.5091gであっ
た。
【0051】このポリマーの数平均分子量を、GPCに
より求めたところ、34000であった。また重量平均
分子量/数平均分子量=1.92であった。
【0052】Tg:53℃。
【0053】実施例11 ポリα−3,3,2,2−テトラフルオロプロポキシメ
チルアクリル酸の製造 上記実施例3で得られたα−3,3,2,2−テトラフ
ルオロプロポキシメチルアクリル酸の濃度2モル/l及
びアゾビスイソブチロニトリルの濃度0.005モル/
lのジオキサン2mlを60℃で2時間重合させた。生
成したポリマーをn−ヘキサンで沈殿させた。収量は
0.450gであった。
【0054】このポリマーの数平均分子量を、GPCに
より求めたところ、151000であった。また重量平
均分子量/数平均分子量=2.02であった。
【0055】Tg:23℃。
【0056】実施例12 α−2,2,2−トリフルオロエトキシメチルアクリル
酸2,2,2−トリフルオロエチルとスチレンとの共重
合体の製造 上記実施例2で得られたα−2,2,2−トリフルオロ
エトキシメチルアクリル酸2,2,2−トリフルオロエ
チル、スチレン及びアゾビスイソブチロニトリルを表1
に示す割合でジオキサン5mlに仕込み、60℃で下記
表1に示す重合時間で共重合させた。生成したポリマー
をn−ヘキサンで沈殿させた。結果を表1に併せて示
す。
【0057】
【表1】
【0058】実施例13 α−2,2,2−テトラフルオロエトキシメチルアクリ
ル酸2,2,2−トリフルオロエチルとイソブチルビニ
ルエーテルとの共重合体の製造 上記実施例2で得られたα−2,2,2−テトラフルオ
ロエトキシメチルアクリル酸2,2,2−トリフルオロ
エチル0.32g、イソブチルビニルエーテル1.08
g及びアゾビスイソブチロニトリル0.004gのジオ
キサン5mlを60℃で100分間共重合させた。生成
したポリマーをn−ヘキサンで沈殿させた。収量は0.
2801g、ポリマー中のイソブチルビニルエーテル含
量は47.7%、数平均分子量は136000、重量平
均分子量/数平均分子量=1.49であった。
【0059】弗素含量(%):31.9 軟化点:60℃。
【0060】実施例14 α−2,2,2−テトラフルオロエトキシメチルアクリ
ル酸2,2,2−トリフルオロエチルとメタクリル酸メ
チルとの共重合体の製造 上記実施例2で得られたα−2,2,2−テトラフルオ
ロエトキシメチルアクリル酸2,2,2−トリフルオロ
エチル1.596g、メタクリル酸メチル0.6000
g及びアゾビスイソブチロニトリル0.004gのジオ
キサン5mlに溶解し、60℃で60分間共重合させ
た。生成したポリマーをn−ヘキサンで沈殿させた。収
量は0.282g、ポリマー中のメタクリル酸メチル単
位含量は56.7%、数平均分子量は186000、重
量平均分子量/数平均分子量=1.93であった。
【0061】弗素含量(%):14.9 軟化点:103℃。
【0062】試験例 上記各実施例で得られたポリマーをアセトンに溶解し、
このアセトン溶液よりキャストし室温で製膜した。真空
乾燥後、このフィルムを使用して水に対する接触角を分
度器内臓の顕微鏡を用いて測定した。結果を表2に示
す。
【0063】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例7で得られるポリマーの13C−NMRス
ペクトル図である。
【図2】実施例8で得られるポリマーの13C−NMRス
ペクトル図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−28772(JP,A) 特開 昭59−161413(JP,A) 特開 平2−117906(JP,A) 米国特許3639438(US,A) Journal of Macrom olecular Science,P ure and Applied Ch emistry,1992,Vol.A29, No.7,P533−543 Macromolecules, 1991,Vol.24,No.23,P6352− 6353 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/734 C08F 20/02 - 20/30 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、Rf 1 はCF3 CH2 −基又はCHF2 CF2
    CH2 −基を示す。Rf 2はH、CF3 CH2 −基又はC
    HF2 CF2 CH2 −基を示す。〕で表わされるα−
    (フルオロアルコキシメチル)アクリル酸フルオロアル
    キル化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のα−(フルオロアルコキ
    シメチル)アクリル酸フルオロアルキル化合物からなる
    単独重合体であって、数平均分子量が30000〜50
    0000である重合体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のα−(フルオロアルコキ
    シメチル)アクリル酸フルオロアルキル化合物とスチレ
    ン、メタクリル酸メチル及びイソブチルビニルエーテル
    から選ばれた少なくとも1種との共重合体であって、該
    共重合体のモノマー組成が前者:後者=1:9〜9:1
    であり、数平均分子量が10000〜200000であ
    る重合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
Journal of Macromolecular Science,Pure and Applied Chemistry,1992,Vol.A29,No.7,P533−543
Macromolecules,1991,Vol.24,No.23,P6352−6353

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