JPH0646878A - モノクロ−ナル抗体およびその製造法 - Google Patents
モノクロ−ナル抗体およびその製造法Info
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- JPH0646878A JPH0646878A JP4219664A JP21966492A JPH0646878A JP H0646878 A JPH0646878 A JP H0646878A JP 4219664 A JP4219664 A JP 4219664A JP 21966492 A JP21966492 A JP 21966492A JP H0646878 A JPH0646878 A JP H0646878A
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】疾病との関連が考えられる糖脂質誘導体を特異
的に認識するモノクローナル抗体を得る。 【構成】式(F36a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1→4
GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer
(F36a) で表わされる糖脂質誘導体を認識するモノクローナル抗
体、その製造法、ハイブリドーマ、医薬品組成物。
的に認識するモノクローナル抗体を得る。 【構成】式(F36a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1→4
GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer
(F36a) で表わされる糖脂質誘導体を認識するモノクローナル抗
体、その製造法、ハイブリドーマ、医薬品組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は糖脂質誘導体を認識する
モノクローナル抗体,その製造方法、該モノクローナル
抗体を産生するハイブリドーマ、および医薬品組成物に
関するものである。
モノクローナル抗体,その製造方法、該モノクローナル
抗体を産生するハイブリドーマ、および医薬品組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】細胞表面の糖鎖は、細胞が癌化するとそ
の構造が変化することが知られており、癌関連抗原とし
て注目されている(S.Hakomoriら、J.Na
tlCancer Inst.71,p231,198
3年参照)。従って、細胞が癌化することにより特異的
に出現する糖鎖抗原のうち、血清中に分泌されるものを
主に認識する抗体は血清診断に用いられ、癌組織を主に
認識する抗体は、治療用抗体として期待されている。
の構造が変化することが知られており、癌関連抗原とし
て注目されている(S.Hakomoriら、J.Na
tlCancer Inst.71,p231,198
3年参照)。従って、細胞が癌化することにより特異的
に出現する糖鎖抗原のうち、血清中に分泌されるものを
主に認識する抗体は血清診断に用いられ、癌組織を主に
認識する抗体は、治療用抗体として期待されている。
【0003】前者の例として、大腸癌に出現するCA1
9−9抗原を認識する抗体(Koprowskiらsc
ience,212,p53,1981年参照)、後者
の例として、すい臓癌を特異的に認識する抗体Nd2
(Hoら、Cancer Res.51,p372,1
991年参照)が例示される。
9−9抗原を認識する抗体(Koprowskiらsc
ience,212,p53,1981年参照)、後者
の例として、すい臓癌を特異的に認識する抗体Nd2
(Hoら、Cancer Res.51,p372,1
991年参照)が例示される。
【0004】この様な糖鎖抗原のうち、ムチン型糖蛋白
質糖鎖は、糖脂質の糖鎖には見られないユニークな構造
を持っていることが知られており、癌関連抗原として有
用である。代表的なムチン型糖蛋白質糖鎖としてT抗原
(RahmanらJ.Immunology,129,
p2021,1982年参照)、Tn抗原(Hiroh
ashiらProc.Natl.Acad.Sci.
U.S.A.,82,p7039,1985年参照)、
sialyl Tn抗原(NutiらInt.J.Ca
ncer,29,p539,1982年参照)が例示さ
れる。
質糖鎖は、糖脂質の糖鎖には見られないユニークな構造
を持っていることが知られており、癌関連抗原として有
用である。代表的なムチン型糖蛋白質糖鎖としてT抗原
(RahmanらJ.Immunology,129,
p2021,1982年参照)、Tn抗原(Hiroh
ashiらProc.Natl.Acad.Sci.
U.S.A.,82,p7039,1985年参照)、
sialyl Tn抗原(NutiらInt.J.Ca
ncer,29,p539,1982年参照)が例示さ
れる。
【0005】これまではいずれも癌細胞そのもの、また
は癌細胞から抽出した種々のムチン型糖蛋白質の混合物
の粗精製標品をマウス等に免疫しているので、目的とす
るムチン型糖蛋白質の糖鎖部分に対する抗体を作製する
のが非常に困難である。また、作製した抗体が認識する
抗原の構造を特定するのが難しい。
は癌細胞から抽出した種々のムチン型糖蛋白質の混合物
の粗精製標品をマウス等に免疫しているので、目的とす
るムチン型糖蛋白質の糖鎖部分に対する抗体を作製する
のが非常に困難である。また、作製した抗体が認識する
抗原の構造を特定するのが難しい。
【0006】一方、本発明者らはムチン型糖蛋白質の糖
鎖部分とセラミドが結合した糖脂質を合成し、これをマ
ウス等に免疫し、ムチン型糖蛋白質の糖鎖部分を認識す
る抗体を作製た(特開平3−280894)。しかしな
がら、癌などの疾病と関連のあるムチン型糖蛋白質には
まだ多くの種類があり、それらに対するモノクローナル
抗体を用いた研究が必要とされている。
鎖部分とセラミドが結合した糖脂質を合成し、これをマ
ウス等に免疫し、ムチン型糖蛋白質の糖鎖部分を認識す
る抗体を作製た(特開平3−280894)。しかしな
がら、癌などの疾病と関連のあるムチン型糖蛋白質には
まだ多くの種類があり、それらに対するモノクローナル
抗体を用いた研究が必要とされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】癌関連ムチン型糖鎖の
一種としてその存在が考えられる式(F36a´) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAc (F36a´) を特異的に認識する抗体は報告されておらず、本発明
は、その様な糖鎖に反応性を有するモノクローナル抗体
を提供することを目的とする。
一種としてその存在が考えられる式(F36a´) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAc (F36a´) を特異的に認識する抗体は報告されておらず、本発明
は、その様な糖鎖に反応性を有するモノクローナル抗体
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上のような状態に鑑み
て本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。即ち本発明は、式(F36a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer (F36a) で表わされる糖脂質誘導体を認識するモノクローナル抗
体である。また本発明は、該モノクロ−ナル抗体を産生
するハイブリド−マである。さらに本発明は該ハイブリ
ド−マを培養し、その培養上清よりモノクローナル抗体
を回収することを特徴とするモノクロ−ナル抗体の製造
法である。一方、本発明は該モノクロ−ナル抗体を有効
成分として含有することを特徴とする、医薬品組成物で
ある。以下本発明を詳細に説明する。
て本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達し
た。即ち本発明は、式(F36a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer (F36a) で表わされる糖脂質誘導体を認識するモノクローナル抗
体である。また本発明は、該モノクロ−ナル抗体を産生
するハイブリド−マである。さらに本発明は該ハイブリ
ド−マを培養し、その培養上清よりモノクローナル抗体
を回収することを特徴とするモノクロ−ナル抗体の製造
法である。一方、本発明は該モノクロ−ナル抗体を有効
成分として含有することを特徴とする、医薬品組成物で
ある。以下本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明のモノクローナル抗体は、式(F3
6a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer (F36a) で表される糖鎖を認識する。式(F36a)の糖脂質誘
導体は、本発明者らによる特願平3−48627に記載
の方法に従い、合成することができる。本発明の抗体
は、式(F36a)の糖鎖だけでなく、該糖鎖の一部が
欠失、付加、あるいは置換したものをさらに認識しても
よい。
6a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer (F36a) で表される糖鎖を認識する。式(F36a)の糖脂質誘
導体は、本発明者らによる特願平3−48627に記載
の方法に従い、合成することができる。本発明の抗体
は、式(F36a)の糖鎖だけでなく、該糖鎖の一部が
欠失、付加、あるいは置換したものをさらに認識しても
よい。
【0010】本発明のモノクローナル抗体は、ケーラー
(Kohler G.)らの方法(Nature 25
6,495−497(1975))に従い、該糖脂質を
動物に投与して免疫し、脾臓細胞を取り出し、これを樹
立されたミエローマ細胞と融合させて取得したハイブリ
ドーマにより生産させればよい。
(Kohler G.)らの方法(Nature 25
6,495−497(1975))に従い、該糖脂質を
動物に投与して免疫し、脾臓細胞を取り出し、これを樹
立されたミエローマ細胞と融合させて取得したハイブリ
ドーマにより生産させればよい。
【0011】免疫の際、免疫増強剤(アジュバント)と
して不完全アジュバントまたは完全アジュバントのいず
れも使用でき、例えば油、乳化剤、結核死菌、サルモネ
ラ死菌およびこれらの混合物などが用いられる。免疫用
動物としては、ヒト、ウサギ、マウス、ラットなどほと
んどの動物が使用できるが、好ましくはマウス、より好
ましくはBALB/c系マウスである。マウスの飼育お
よび、脾臓細胞の採取は常法に従う。
して不完全アジュバントまたは完全アジュバントのいず
れも使用でき、例えば油、乳化剤、結核死菌、サルモネ
ラ死菌およびこれらの混合物などが用いられる。免疫用
動物としては、ヒト、ウサギ、マウス、ラットなどほと
んどの動物が使用できるが、好ましくはマウス、より好
ましくはBALB/c系マウスである。マウスの飼育お
よび、脾臓細胞の採取は常法に従う。
【0012】一方、ミエローマ細胞としては、ヒト、ウ
サギ、マウス、ラット等ほとんどの動物のミエローマ細
胞が使用できるが、好ましくは、BALB/c系マウス
由来のSP2/0−Ag8が用いられる。細胞融合の際
に用いる融合剤としては、ポリエチレングリコール等が
使用できる。
サギ、マウス、ラット等ほとんどの動物のミエローマ細
胞が使用できるが、好ましくは、BALB/c系マウス
由来のSP2/0−Ag8が用いられる。細胞融合の際
に用いる融合剤としては、ポリエチレングリコール等が
使用できる。
【0013】融合細胞(ハイブリドーマ)の選択は、免
疫処置に用いた糖脂質と反応する培養上清を産生する細
胞をスクリ−ニングする。この際、96穴プレ−トであ
れば10プレ−ト以上をスクリ−ニングするのが好まし
い。また、少量の抗体しか産生しないクロ−ンを見逃さ
ないように注意を払う必要がある。次いでハイブリド−
マのクローン化は、限界希釈法、メチルセルロース法、
軟アガロース法などで行う。
疫処置に用いた糖脂質と反応する培養上清を産生する細
胞をスクリ−ニングする。この際、96穴プレ−トであ
れば10プレ−ト以上をスクリ−ニングするのが好まし
い。また、少量の抗体しか産生しないクロ−ンを見逃さ
ないように注意を払う必要がある。次いでハイブリド−
マのクローン化は、限界希釈法、メチルセルロース法、
軟アガロース法などで行う。
【0014】このようにしてクローン化されたハイブリ
ド−マを培養し、培養上清からモノクローナル抗体を回
収すればよい。具体的には、ハイブリドーマを通常の動
物細胞の培養と同様に培養し、培地中に生産された抗体
を回収すればよい。またマウス等にハイブリド−マを移
植し、腹水中にモノクロ−ナル抗体を生産させ、回収し
てもよい。回収されたモノクローナル抗体の精製には、
硫安沈殿、塩析等の通常の方法を用いればよい。
ド−マを培養し、培養上清からモノクローナル抗体を回
収すればよい。具体的には、ハイブリドーマを通常の動
物細胞の培養と同様に培養し、培地中に生産された抗体
を回収すればよい。またマウス等にハイブリド−マを移
植し、腹水中にモノクロ−ナル抗体を生産させ、回収し
てもよい。回収されたモノクローナル抗体の精製には、
硫安沈殿、塩析等の通常の方法を用いればよい。
【0015】この様に樹立される本発明のハイブリドー
マとしては、例えばハイブリドーマF36α1F6、ハ
イブリドーマF36α2G4、ハイブリドーマF36α
301、ハイブリドーマF36α312が例示できる。
また本発明のモノクロ−ナル抗体としては、以上のべた
ハイブリドーマからそれぞれ得られるF36α1F6抗
体、F36α2G4抗体、F36α301抗体、F36
α312抗体などがあげられる。
マとしては、例えばハイブリドーマF36α1F6、ハ
イブリドーマF36α2G4、ハイブリドーマF36α
301、ハイブリドーマF36α312が例示できる。
また本発明のモノクロ−ナル抗体としては、以上のべた
ハイブリドーマからそれぞれ得られるF36α1F6抗
体、F36α2G4抗体、F36α301抗体、F36
α312抗体などがあげられる。
【0016】本発明のモノクロ−ナル抗体の性質につい
ては、すでに報告されている種々の方法によって調べれ
ばよい。このような性質のひとつである、ある種の癌細
胞を特異的に認識するかどうかについては、これらの抗
体を用いて種々の組織を染色することにより調べること
ができる。また、ある種の癌患者の血清中に特異的に存
在しているかどうかについては、これらの抗体を用いて
種々の癌患者の血清を酵素免疫法(ELISA)等で測
定することにより調べることができる。
ては、すでに報告されている種々の方法によって調べれ
ばよい。このような性質のひとつである、ある種の癌細
胞を特異的に認識するかどうかについては、これらの抗
体を用いて種々の組織を染色することにより調べること
ができる。また、ある種の癌患者の血清中に特異的に存
在しているかどうかについては、これらの抗体を用いて
種々の癌患者の血清を酵素免疫法(ELISA)等で測
定することにより調べることができる。
【0017】例えば本発明のモノクロ−ナル抗体のそれ
ぞれの性質については、免疫原である式(F36a)の
糖脂質を認識し、さらに、F36α301抗体は、 Galβ1→4GlcNAcβ1→3GalNAc という糖鎖構造に、高い特異性を有していた。
ぞれの性質については、免疫原である式(F36a)の
糖脂質を認識し、さらに、F36α301抗体は、 Galβ1→4GlcNAcβ1→3GalNAc という糖鎖構造に、高い特異性を有していた。
【0018】本発明のモノクロ−ナル抗体は、それを有
効成分として含有する医薬品組成物として利用すること
ができる。医薬品組成物としては、診断薬、治療薬など
が例示できる。対象疾患は、本発明のモノクロ−ナル抗
体の性質を前記方法で解析することにより決めることが
できる。本発明のモノクローナル抗体は、特に癌の診
断、治療への応用が期待される。
効成分として含有する医薬品組成物として利用すること
ができる。医薬品組成物としては、診断薬、治療薬など
が例示できる。対象疾患は、本発明のモノクロ−ナル抗
体の性質を前記方法で解析することにより決めることが
できる。本発明のモノクローナル抗体は、特に癌の診
断、治療への応用が期待される。
【0019】
【実施例】以下に本発明をさらに詳細に説明するために
実施例を記載するが、本発明はこれら実施例にのみ限定
されるものではない。
実施例を記載するが、本発明はこれら実施例にのみ限定
されるものではない。
【0020】実施例 ムチン型糖脂質の調製 式(F1a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6GalNAcα1→1Cer (F1a) で表される糖脂質は、特開平3−251594記載の方
法によって得た。
法によって得た。
【0021】式(F3a) Galβ1→4GlcNAcβ1→3GalNAcα1→1Cer (F3a) で表される糖脂質は、特開平3−275694記載の方
法によって得た。
法によって得た。
【0022】式(F36a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer (F36a) で表される糖脂質は、特願平3−48627記載の方法
によって得た。
によって得た。
【0023】式(F2a) Galβ1→3GalNAcα1→1Cer (F2a) で表される糖脂質は、特開平3−279394記載の方
法によって得た。
法によって得た。
【0024】式(F4a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →3)GalNAcα1→1Cer (F4a) で表される糖脂質は、特願平3−167500記載の方
法によって得た。 モノクローナル抗体作製手順 で得た式(F36a)の糖脂質をSalmonell
a Minnesotaの死菌に吸着させ、BALB/
cマウスの反復腹腔内免疫処置に用いた。免疫処置プロ
トコルは第0日8μg、第7日16μg、第14日23
μg、最終二次免疫第28日23μgであった。3日
後、脾臓細胞を回収し、ポリエチレングリコールを融合
剤としてマウス骨髄腫SP2/0−Ag8と融合させ
た。詳細な手順は、ケーラー(Kohler,G.)ほ
か、ネイチャー(Nature)、256、459−4
97、1975年に従った。
法によって得た。 モノクローナル抗体作製手順 で得た式(F36a)の糖脂質をSalmonell
a Minnesotaの死菌に吸着させ、BALB/
cマウスの反復腹腔内免疫処置に用いた。免疫処置プロ
トコルは第0日8μg、第7日16μg、第14日23
μg、最終二次免疫第28日23μgであった。3日
後、脾臓細胞を回収し、ポリエチレングリコールを融合
剤としてマウス骨髄腫SP2/0−Ag8と融合させ
た。詳細な手順は、ケーラー(Kohler,G.)ほ
か、ネイチャー(Nature)、256、459−4
97、1975年に従った。
【0025】で得た式(F36a)の糖脂質を、スク
リーニング時の培養上清の固相酵素免疫検定における抗
原として用いた。96穴プレートを10プレートスクリ
ーニングし、限界希釈法によりクローニングして、式
(F36a)の糖脂質と反応性の4つのクローン、即
ち、ハイブリドーマF36α1F6、F36α2G4、
F36α301,F36α312を選択した。これらの
クローンはF36α1F6はIgG3抗体、他の3つは
IgM抗体を産生していた。
リーニング時の培養上清の固相酵素免疫検定における抗
原として用いた。96穴プレートを10プレートスクリ
ーニングし、限界希釈法によりクローニングして、式
(F36a)の糖脂質と反応性の4つのクローン、即
ち、ハイブリドーマF36α1F6、F36α2G4、
F36α301,F36α312を選択した。これらの
クローンはF36α1F6はIgG3抗体、他の3つは
IgM抗体を産生していた。
【0026】これらのハイブリドーマをマウスに移植
し、腹水に産生されたモノクローナル抗体を回収し、硫
安沈殿、塩析などにより精製した。 モノクローナル抗体と種々の糖脂質との反応性の評価 で得た4種のモノクロ−ナル抗体と種々の糖脂質との
反応性を評価するため、固相酵素免疫検定を行った。
し、腹水に産生されたモノクローナル抗体を回収し、硫
安沈殿、塩析などにより精製した。 モノクローナル抗体と種々の糖脂質との反応性の評価 で得た4種のモノクロ−ナル抗体と種々の糖脂質との
反応性を評価するため、固相酵素免疫検定を行った。
【0027】固相酵素免疫検定は96穴プレ−トにで
作製した5つの糖脂質抗原を固定化し、希釈倍率1〜3
−6の濃度のF36α1F6抗体、F36α2G4抗
体、F36α301抗体、F36α312抗体を反応さ
せた後、未反応の抗体を除去し、ペルオキシダーゼ結合
ヤギ抗マウスIgG(重鎖および軽鎖結合性)および抗
マウスIgM(μ鎖結合性)を用いて、ハコモリほか
(Hakomori,S.and Kannagi,
R.)により「実験免疫学ハンドブック(Handbo
ok of Experimental Immuno
logy)1巻」、ウェアほかブラックエル・サイエン
ティフィック・パブリッシング社(Blackwell
Scientific Pub.Inc.Bosto
n),1986年に記載された標準法により行った。ま
たカンナギほか(Kannagi.R,)、ジャーナル
・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Bio
l.Chem.)258,8934−8942,198
3年に記載の方法も参照した。
作製した5つの糖脂質抗原を固定化し、希釈倍率1〜3
−6の濃度のF36α1F6抗体、F36α2G4抗
体、F36α301抗体、F36α312抗体を反応さ
せた後、未反応の抗体を除去し、ペルオキシダーゼ結合
ヤギ抗マウスIgG(重鎖および軽鎖結合性)および抗
マウスIgM(μ鎖結合性)を用いて、ハコモリほか
(Hakomori,S.and Kannagi,
R.)により「実験免疫学ハンドブック(Handbo
ok of Experimental Immuno
logy)1巻」、ウェアほかブラックエル・サイエン
ティフィック・パブリッシング社(Blackwell
Scientific Pub.Inc.Bosto
n),1986年に記載された標準法により行った。ま
たカンナギほか(Kannagi.R,)、ジャーナル
・オブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Bio
l.Chem.)258,8934−8942,198
3年に記載の方法も参照した。
【0028】各モノクローナル抗体の各種糖脂質との反
応性の結果を図1〜図4に示す。図中、横軸は希釈倍
率、縦軸は吸光度を示す。
応性の結果を図1〜図4に示す。図中、横軸は希釈倍
率、縦軸は吸光度を示す。
【0029】図から明らかなように、F36α1F6抗
体、F36α2G4抗体、F36α301抗体、F36
α312抗体は、免疫原である式(F36a)の糖脂質
を認識することが分かった。このうち、F36α301
抗体は、 Galβ1→4GlcNAcβ1→3GalNAc という糖鎖構造に、高い特異性を有していることがわか
った。
体、F36α2G4抗体、F36α301抗体、F36
α312抗体は、免疫原である式(F36a)の糖脂質
を認識することが分かった。このうち、F36α301
抗体は、 Galβ1→4GlcNAcβ1→3GalNAc という糖鎖構造に、高い特異性を有していることがわか
った。
【0030】
【発明の効果】本発明によるモノクローナル抗体は、式
(F36a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer (F36a) の糖脂質を認識し、新規の血清診断薬や体内診断薬、治
療薬として期待できる。さらには、個体発生や細胞接着
の研究材料として用いることも期待できる。このような
モノクローナル抗体は、式(F36a)の糖脂質を免疫
原として得た本発明のハイブリドーマを培養することに
より得ることができる。
(F36a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer (F36a) の糖脂質を認識し、新規の血清診断薬や体内診断薬、治
療薬として期待できる。さらには、個体発生や細胞接着
の研究材料として用いることも期待できる。このような
モノクローナル抗体は、式(F36a)の糖脂質を免疫
原として得た本発明のハイブリドーマを培養することに
より得ることができる。
【図1】実施例により確認されたF36α1F6抗体の
特異性を示す図である。
特異性を示す図である。
【図2】実施例により確認されたF36α2G4抗体の
特異性を示す図である。
特異性を示す図である。
【図3】実施例により確認されたF36α301抗体の
特異性を示す図である。
特異性を示す図である。
【図4】実施例により確認されたF36α312抗体の
特異性を示す図である。
特異性を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12N 15/06 G01N 33/574 B 9015−2J 33/577 B 9015−2J (C12P 21/08 C12R 1:91)
Claims (4)
- 【請求項1】式(F36a) Galβ1→4GlcNAcβ1→6(Galβ1 →4GlcNAcβ1→3)GalNAcα1→1Cer (F36a) で表わされる糖脂質誘導体を認識するモノクローナル抗
体。 - 【請求項2】請求項1に記載のモノクロ−ナル抗体を産
生するハイブリド−マ。 - 【請求項3】請求項2に記載のハイブリド−マを培養
し、その培養上清よりモノクローナル抗体を回収するこ
とを特徴とするモノクロ−ナル抗体の製造法。 - 【請求項4】請求項1に記載のモノクロ−ナル抗体を有
効成分として含有することを特徴とする、医薬品組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4219664A JPH0646878A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | モノクロ−ナル抗体およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4219664A JPH0646878A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | モノクロ−ナル抗体およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0646878A true JPH0646878A (ja) | 1994-02-22 |
Family
ID=16739049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4219664A Pending JPH0646878A (ja) | 1992-07-28 | 1992-07-28 | モノクロ−ナル抗体およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0646878A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005019827A1 (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-03 | Japan Science And Technology Agency | 大腸癌及び大腸腺腫の検査方法 |
US8580925B2 (en) | 2005-01-19 | 2013-11-12 | Japan Science And Technology Agency | Method for examining carcinoma and adenoma |
-
1992
- 1992-07-28 JP JP4219664A patent/JPH0646878A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005019827A1 (ja) * | 2003-08-20 | 2005-03-03 | Japan Science And Technology Agency | 大腸癌及び大腸腺腫の検査方法 |
US7601348B2 (en) | 2003-08-20 | 2009-10-13 | Japan Science & Technology Agency | Method of examining colon cancer and colon adenoma |
US8580925B2 (en) | 2005-01-19 | 2013-11-12 | Japan Science And Technology Agency | Method for examining carcinoma and adenoma |
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