JPH064615B2 - クロメン構造をもつ新規トリエン誘導体 - Google Patents

クロメン構造をもつ新規トリエン誘導体

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JPH064615B2
JPH064615B2 JP1094307A JP9430789A JPH064615B2 JP H064615 B2 JPH064615 B2 JP H064615B2 JP 1094307 A JP1094307 A JP 1094307A JP 9430789 A JP9430789 A JP 9430789A JP H064615 B2 JPH064615 B2 JP H064615B2
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クデネック クロード
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D311/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings
    • C07D311/02Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one oxygen atom as the only hetero atom, condensed with other rings ortho- or peri-condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D311/04Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring
    • C07D311/58Benzo[b]pyrans, not hydrogenated in the carbocyclic ring other than with oxygen or sulphur atoms in position 2 or 4
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はレチノイド系に属する抗癌性を具えた新規誘導
体、それらの製造法ならびにそれら誘導体を含む医薬品
組成物に関する。抗癌性を示すために有名なレチノイド
系の多くの物質は公知である。米国特許第4,054,589
号、第4,106,681号、第4,137,246号、第4,165,103号、
第4,169,100号、第4,171,318号、第4,224,244号明細
書、ベルギー特許(BE)第861,982号明細書、フラン
ス特許(FR)第2,556,348号明細書およびヨーロッパ
特許(EP)第111,124号明細書は、シクロヘキセンまたは
ベンゼンを基本とする単環構造にテトラエン鎖が付いた
レチノイド系の誘導体を記載している。
更に詳しく言えば、米国特許第4,105,681号明細書は治
療に用いられるエトレチネートを記載しており、その抗
癌性は現在公知である。
米国特許第4,321,209号明細書ならびに優先権文書ドイ
ツ特許2,542,600号およびドイツ特許3,542,601号明細書
は、トリエン鎖が芳香族単環式構造に付いた誘導体を記
載している。
より活性が大きくそして同時に毒性の少ない分子を得る
という二重の目的で、新しい抗癌性を絶えず開発するこ
とが治療上の必要性から要望されている。
本発明に係る誘導体は、多くの天然物に見出されるクロ
メン型の二環式構造にトリエン鎖が結合した新規構造を
有し、そしてこの構造は芳香環上に任意に置換基をも
つ。本発明化合物の構造は新規であり、特に有利な薬理
性を得ることができるが、それは調べた活性試験におい
てエトレチネートより優れた薬理性をもつことが分かっ
たからである。更にまた、エトレチネートとは対照的に
これら誘導体はビタミンA過多毒性を起こさないことが
分かったので、これらの毒性は特に低い。
更に詳しく言えば、本発明の対象は、一般式(I): 〔式中、 R1、R2、R3およびR4は互に同一のこともあれば異なること
もあり、そして水素原子、ハロゲン原子、または低級ア
ルキル、低級アルケニル、低級アルキルオキシまたは低
級アルケニルオキシ基(1個以上のハロゲン原子で任意
に置換される)を表わし、 R5はカルボキシル、(低級アルキルオキシ)カルボニ
ル、(低級アルケニルオキシ)カルボニルまたは(低級
アルキニルオキシ)カルボニルを表わす〕 を有する化合物、これらの異性体、立体異性体およびジ
アステレオ異性体、ならびに製薬上容認しうる塩基との
付加塩である。
R5がカルボキシル基を表わす式(I)の化合物から塩をつ
くることのできる塩基として、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムあるいは水酸化
アルミニウム、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
炭酸塩、あるいは有機塩基、例えばトリエチルアミン、
ベンジルアミン、ジエタノールアミン、tert-ブチルア
ミン、ジシクロヘキシルアミン、アルギニンなどが挙げ
られる。
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキルオキシ、
低級アルケニルオキシ、および低級アルキニルオキシ基
とは1から6炭素原子を含む直鎖基または分枝基を意味
する。
本発明はまた式(I)の誘導体の製造法も包含するもので
あって、本法においては、式(II): (式中、R1、R2、R3およびR4は式(I)中のものと同じ意味
をもつ)の誘導体を、式(III): の3−オキソ−1−ブテンと、なるべくはアルカリ金属
炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩から選ばれるアル
カリ剤、または例えばトリエチルアミンやピリジンとい
った有機塩基、あるいはアルカリ金属炭酸塩かアルカリ
土類金属炭酸塩と有機塩基とからなる混合物の存在下、
なるべくはケトン系溶媒、例えば2−ブタノンあるいは
アミド系溶媒、例えばジメチルホルムアミドから選ばれ
る極性溶媒中で前記溶媒の還流下に加熱することによ
り、冷却後、そして必要に応じ、反応媒質の蒸発、必要
に応じ水酸化ナトリウムのようなアルカリ剤を添加した
水による処理、適当な有機溶媒、例えばジエチルエーテ
ル、クロロホルムまたは塩化メチレンによる抽出、有機
相の洗浄、溶媒の蒸発、そして結晶化または蒸留あるい
はシリカまたはアルミナカラム上でのクロマトグラフィ
ーによる残留物の精製後に、式(IV): (式中、R1、R2、R3およびR4は式(I)中のこれらと同じ意
味をもつ)の誘導体に導き、この誘導体を適当な有機溶
媒、なるべくは低級脂肪族アルコールから選ばれる溶媒
に溶解後、なるべくは水酸化ナトリウムといったアルカ
リ剤の存在下で接触水素化に付し、この水素化はなるべ
くアルカリ金属混合水素化物、例えば水素化ホウ素ナト
リウムを用いて実施するのがよく、このようにしてジエ
チルエーテル、ジクロロメタン、またはクロロホルムと
いった適当な有機溶媒で抽出後に(必要に応じこの抽出
に先立ち反応媒質の蒸発を行なう)洗浄、それに続く有
機相の蒸発および精製の後に、式(V): (式中、R1、R2、R3およびR4は前記と同じ意味をもつ)の
誘導体に導き、前記誘導体に、なるべくは低級脂肪族ア
ルコールから選ばれる溶媒中室温でかきまぜながらトリ
フェニルホスホニウム塩を作用させ、溶媒蒸発およびシ
リカゲル上でのクロマトグラフィーによるか、あるいは
一溶媒中でまたは適当な溶媒の混合物中での結晶化によ
る精製を行なった後に、式(VI): (式中、A は水素酸の陰イオンを表わし、そしてR1、R
2、R3およびR4は前記と同じ意味をもつ)の誘導体に導
き、前記誘導体に、適当な溶媒中、なるべくは不活性雰
囲気下、ヘキサン中n−ブチルリチウムの存在下で、WI
TTIG(Ber1954,87,1318およびBer195
5,88,1654)により記述された反応に従い式(V
II): (式中、R5は式(I)中のそれと同じ意味をもつ)で表わ
されるトリカルボニル鉄錯体の形をした立体化学的に封
鎖されたジエン系アルデヒドを、なるべくは−5℃から
−30℃の温度で、一層好ましくは−15℃から−20
℃の温度で作用させることにより、適当な溶媒による抽
出および有機相の洗浄と蒸発の後に、中間体錯体に導
き、この中間体に、クロマトグラフィー精製後、この段
階に適するように選ばれた有機溶媒の還流下で、N−オ
キシドしたトリメチルアミンを作用させることにより、
冷却、適当な有機溶媒による抽出、有機相の洗浄と蒸発
およびカラムクロマトグラフィー後に、式(I)の化合物
に導くか、 あるいは亜鉛存在下にブロモ酢酸エチルを作用させ、続
いて必要な時点で反応媒質の加水分解および、なるべく
は酢酸エチル、塩化メチレン、クロロホルムおよびジエ
チルエーテルから選ばれる適当な有機溶媒での抽出を行
ない、次に適当な有機溶媒中でオキシ塩化リンを作用さ
せ、反応媒質を蒸発させ、そしてなるべくは酢酸エチ
ル、塩化メチレン、クロロホルムおよジエチルエーテル
から選ばれる溶媒により更に抽出を行ない、必要に応
じ、シリカゲル上のクロマトグラフィーの後に、式(VII
I): (式中、R1、R2、R3およびR4は式(I)中のものと同じ意味
をもつ)の誘導体に導き、この誘導体に対して、なるべ
くはジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルおよび
テトラヒドロフランから選ばれる溶媒中、なるべくは−
50℃から0℃、そして一層好ましくは−25℃から5
℃の低温で水素化アルミニウムリチウムを作用させるこ
とにより式(IX): (式中、R1、R2、R3およびR4は式(I)中のものと同じ意味
をもつ)の誘導体に導き、この誘導体を二酸化マンガン
で酸化して、必要に応じシリカゲル上のクロマトグラフ
ィーおよび結晶化の後に、式(X): (式中、R1、R2、R3およびR4は式(I)中のものと同じ意味
をもつ)の誘導体に導き、そしてこの誘導体にWADSWORT
H-EMMOMS反応(J.Am.Chem.Soc.1961,83,173
3)による式(XI)の誘導体: (式中、R5は式(I)中のものと同じ意味をもち、Zは低
級アルキル基である)を室温で作用させることにより、
適当な有機溶媒による抽出、蒸発およびシリカカラム上
のクロマトグラフィーによる精製の後、式(I)の化合物
に導き、 この化合物を必要に応じ、R5がカルボキシル基を表わす
場合には製薬上容認しうる塩基と形をつくらせるか、あ
るいは 結晶化またはクロマトグラフィーの技術により立体異性
体に分離し、次にこれを必要に応じ、R5がカルボキシル
基を表わす場合には、製薬上容認しうる塩基と塩を形成
させる。
式(I)の化合物は非常に有利な薬理性をもつ。これらは
マウスにおけるL1210系統の発育を強く抑制し、H
L60系細胞の分化に活性を有し、また治療に使用する
ために特に都合のよい因子を有し、ビタミンA過多毒性
(これはエトレチネートにより誘発され、その症状は迅
速な体重減少、脱毛および骨弱化である)を起すとは思
われない。
このため本発明に係る化合物は、抗腫瘍剤として良性あ
るいは悪性新生物の治療および予防に有用であることが
見い出される。ならびにレチノイドに対する在来の適応
性、例えば皮膚疾患(瘡、乾癬)、ならびに退行性疾
患および(または)粘膜の炎症における治療にその用途
が見出される。
本発明の対象は、式(I)の化合物あるいはR5がカルボキ
シル基を表わす場合、製薬上容認しうる塩基との付加塩
の一つを単独で、あるいは1種以上の製薬上の容認しう
る無毒性、不活性なビヒクルまたは賦形剤と組み合わせ
て含有する医薬品組成物でもある。
本発明に係る医薬品組成物のうち、特に経口、非経口、
鼻、直腸、経舌、眼球あるいは呼吸器投与に適するも
の、とりわけ錠剤、単純なあるいは糖衣を施した舌下
錠、分包、パック、硬質ゼラチンカプセル、舌下で溶け
るようにした製剤、バー、座剤、クリーム、軟膏、皮膚
用ゲル、注射用製剤、あるいは嚥下できるようにした製
剤、エーロゾル、点眼または点鼻薬などがあげられる。
適切な投薬量は患者の年令および体重、投与経路および
治療適応症の性質、および関連した処置の性質により変
化し、0.1から200mg/日に及ぶ。
下記の例は本発明を説明するものであって、決して発明
を制限するものではない。
下記の製法で本発明に係る生成物を得ることはできな
い。しかし、これらの製法は本発明化合物の合成に役立
つ中間体を与えることができる。
製造1:トリカルボニル{1−4−n−〔(1E、3
E)−1−エトキシカルボニル−2−メチル−5−オキ
ソ−1,3−ペンタジエニル〕}鉄 段階A:4,4−ジメトキシ−3−メチル−2−ブデン
酸エチル 1,1−ジメトキシアセトン50ミリモルと2−(ジエ
トキシホスホリル)酢酸エチル60ミリモルを、1時間
にわたり、水10m中炭酸カリウム125ミリモルの
懸濁液に、温度を20から30℃に保ちつつ激しくかき
まぜながら加える。添加完了したとき、かきまぜを室温
で24時間続け、次に不溶物質を濾別し、ジエチルエー
テルで洗浄する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム
溶液で中性になるまで洗浄する。乾燥し、溶媒を蒸発し
た後、生成物を真空蒸留により精製する。これにより
(E+Z)異性体混合物が油状で得られる。
段階B:(E)−3−メチル−4−オキソ−2−ブテノ酸
エチル (E+Z)−4,4−ジメトキシ−3−メチル−2−ブ
テン酸エチル50ミリモルを緩衝酢酸媒質(酢酸ナトリ
ウム3、水1.5mおよび酢酸30m)中に入れ
る。反応混合物を100℃に5時間加熱し、次に溶媒を
真空下で除く。残留物を水で処理してから、ジエチルエ
ーテル100mを加え、有機相を分離し、飽和塩化ナ
トリウム溶液100mで洗浄する。乾燥し、溶媒を蒸
発した後、真空蒸留によって精製を行ない、E立体異性
体を得る。
収率:85%。 沸点=44〜46℃。
段階C:(2E、4E)−3−メチル−6−オキソ−
2,4−ヘキサジエン酸エチル ベンゼン25m中(E)−3−メチル−4−オキソ−2
−ブテン酸エチル50ミリモルの溶液を、10分間にわ
たり激しくかきまぜながら窒素雰囲気下で、ホルミルメ
チレントリフェニルホスホラン50ミリモルのベンゼン
懸濁液(100m)に、温度を約0℃に保ちつつ加え
る。室温に戻してから、反応混合物を6時間還流加熱す
る。冷却後、反応混合物を水/エチルエーテル混合物中
に注ぎ、次に有機相を分離し、乾燥する。溶媒を蒸発さ
せ、続いてシリカゲルカラム上のクロマトグラフィー
(SiO2:70〜230メッシュ;溶離剤:CH
)を行ない、油状物(異性体混合物)を得る。この
ものから分別結晶法により(E、E)異性体を得る。
収率:65%。
段階D:トリカルボニル{1−4−η−〔(1E、3
E)−1−エトキシカルボニル−2−メチル−5−オキ
ソ−1,3−ペンタジエニル〕}鉄 トルエン75m中(2E、4E)−3−メチル−6−
オキソ−2,4−ヘキサジエン酸エチル10ミリモルの
溶液を、窒素気流で30分間ガス抜きした後、ペンタカ
ルボニル鉄34m(21ミリモル)を添加し、次に照
射する。水の循環により冷却したパイレックスのセル中
Philips HPK125ワットランプを用いて35℃付近の
温度で18時間光分解反応を行なう。溶媒蒸発後、残留
物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフィー(SiO2
70〜230メッシュ;溶離剤:CH)により
精製し、黄色油状物を得る(収率85%)。同様にし
て、適当な2−(ジエトキシホスホリル)酢酸アルキル
を使用することにより、トリカルボニル{1−4−η−
〔(1E、3E)−1−アルコキシカルボニル−2−メ
チル−5−オキソ−1,3−ペンタジエニル〕}鉄を得
る。
製造2:(E)−4−ジエトキシホスホリル−3−メチル
−2−ブテン酸エチル 段階A:(E)−4−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブテ
ン酸エチル 製造1、段階Bで得た(E)−3−メチル−4−オキソブ
テン酸エチル0.125ミリモルをエタノール100mに
溶かし、かきまぜながらかつ20℃以下の温度で水素化
ホウ素ナトリウム4.72(125ミリモル)の水性アル
コール溶液で還元する。添加終了後かきまぜを1時間続
け、次に反応混合物を濾過し、不溶物質をジエチルエー
テルで洗浄する。溶媒除去後、残留物を水で処理し、ジ
エチルエーテル(3×100m)で抽出する。乾燥
し、溶媒を除去後、油をシリカゲルカラムを通過させる
ことにより精製する(溶離剤:ジクロロメタン;SiO2
70〜230メッシュ)。
収率:油状物76%。
段階B:(E)−4−ブロモ−3−メチル−2−ブテン酸
エチル 上で得た(E)−4−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブテ
ン酸エチル100ミリモルのエーテル溶液(75m)
に、水分から保護してかきまぜながら冷所(0゜〜5℃)
で10.5(39ミリモル)の三臭化リンを10分間で添
加する。1時間30分の接触時間をおいた後、反応混合
物を水に注ぐ。有機相を分離し、飽和炭酸水素ナトリウ
ム溶液で洗浄して中性にする。乾燥し溶媒を蒸発した
後、残留物をシリカゲルカラム上でクロマトグラフィー
にかける(溶離剤:ジクロロメタン;SiO2:70〜23
0メッシュ)。
収率:油状物91%。
段階C:(E)−4−ジエトキシホスホリル−3−メチル
−2−ブテン酸エチル (E)−4−ブロモ−3−メチル−2−ブテン酸エチル5
0ミリモルを水分から保護しつつ130〜140℃に加
熱する。加熱を止めた後、温度を約130℃に保つよう
に50ミリモルのトリエチルホスファイトを添加する。
生成するブロモエタンをそれが現われると直ちに除く。
添加終了後、150〜160℃に30分間加熱すること
により反応を完結させる。真空蒸留により期待された生
成物を集めることができる。
収率 94%。 沸点=150〜152℃。
期待される生成物に対応する(E)−3−メチル−4−オ
キソブテン酸アルキルを段階Aで使用することにより、
同一の方法で(E)−4−ジエトキシホルホリル−3−メ
チル−2−ブテン酸アルキルを得る。
例1: (E、E、E)−7−(6,8−ジメチル−2
H−クロメン−3−イル)−3−メチル−2,4,6−
オクタトリエン酸エチル 段階A:6,8−ジメチル−3−アセチル−2H−クロ
メン 2−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンズアルデヒド1.
50(10ミリモル)を3−オキソ−1−ブテン0.66
(10ミリモル)と共に、2−ブタノン50m中炭酸
カリウム0.14(1ミリモル)の懸濁液に室温で加え
る。かきまぜながら混合物を還流させ、この温度を90
分保つ。反応媒質を真空下に水浴上で蒸発させ、残留物
を水100mで処理し、ジエチルエーテル75mで
3回抽出する。有機相を合わせ、飽和塩化ナトリウム水
溶液で中性になるまで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥
し、濾過し、真空下に水浴上で蒸発させ、ジクロロメタ
ンで溶離することによりシリカ(70〜230メッシ
ュ)カラムでクロマトグラフィーを行なう。
収率 81%。
段階B:6,8−ジメチル−3−(1−ヒドロキシエチ
ル)−2H−クロメン 前段階で得た6,8−ジメチル−3−アセチル−2H−
クロメン2.02(10ミリモル)をエタノール50m
に溶かす。水酸化ナトリウム水溶液5m中水素化ホウ
素ナトリウム0.38(10ミリモル)の溶液をマグネチ
ックスターラーでかきまでながら一度に加える。かきま
ぜを2時間保ち、次に溶媒混合物を蒸発し去る。残留物
を水50mで処理し、ジエチルエーテル50mで3
回抽出する。エーテル溶液を飽和塩化ナトリウム水溶液
で洗液が中性になるまで洗浄し、有機相を乾燥し、蒸発
させる。
収率 86%。
段階C:〔1−(6,8−ジメチル−2H−クロメン−
3−イル)エチル〕トリフェニルホスホニウムブロマイ
ド 前段階で得た6,8−ジメチル−3−(1−ヒドロキシ
エチル)−2H−クロメン2.04(10ミリモル)およ
び臭化トリフェニルホスホニウム3.43(10ミリモ
ル)のメタノール80m中の混合物を、窒素雰囲気下
で室温に置く。混合物を96時間かきまぜる。得られた
残留物を、溶離溶媒としては塩化メチレン/エタノール
(95/5v/v)を使用してシリカゲル(70〜23
0メッシュ)のカラムに移す。生成物をベンゼン中で晶
出させる。
収率 68%。
融点 164℃。
段階D:(E、E、E)−7−(6,8−ジメチル−2
H−クロメン−3−イル)−3−メチル−2,4,6−
オクタトリエン酸エチル ヘキサン中n−ブチルリチウムの溶液(1.6M)70m
を、テトラヒドロフラン50m中〔1−(6,8−ジ
メチル−2H−クロメン−3−イル)エチル〕トリフェ
ニルホスホニウムブロマイド5.29(10ミリモル)の
懸濁液へ、不活性雰囲気下に室温でかきまぜながら10
分間にわたり加える。かきまぜを15分間続け、混合物
を−15℃から−20℃の温度に冷却する。製造1で得
たトリカルボニル{1−4−η−〔(1E、3E)−1
−エトキシカルボニル−2−メチル−5−オキシ−1,
3−ペンタジエニル〕}鉄3.06(10ミリモル)を一時
に加える。反応混合物をかきまぜながら室温に18時間
保つ。これを水75m中に注ぎ、ジエチルエーテル1
00mで3回抽出する。有機相を合わせ、飽和塩化ナ
トリウム水溶液で中性になるまで洗浄する。有機相を硫
酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、ジエチルエーテルを
蒸発し去る。生成物をシリカゲル上のクロマトグラフィ
ー操作により精製する。
次に得られた生成物を塩化メチレン50m中でトリメ
チルアミンN−オキシド二水和物11.15と接触させ
る。混合物を5時間還流加熱する。これを冷却し、10
0mの水中に注ぎ、75mのジクロロメタンで3回
抽出する。有機相を合わせ、硫酸ナトリウム上で乾燥
し、溶媒を蒸発し去る。残留物をシリカゲル(70〜2
30メッシュ)上のクロマトグラフィーにより精製し、
得られた生成物をジイソプロピルエーテルから再結晶す
る。
収率 20%。
融点 122℃。元素分析 : 計算値: C,78.07 H,7.74 実測値: C,77.41 H,8.14スペクトル特性 : 赤外スペクトル 1700、1610、1160および960cm-1に吸収
あり。
核磁気共鳴スペクトル(60MHz) 溶媒 CDC δ=1.30ppm、三重線3H,CH3エステル J=7Hz; δ=2.00から2.45ppm、4本の単一線 4×3H 4CH3
(クロメン+鎖); δ=4.25ppm、四重線2HCH2エステル J=7Hz; δ=4.85ppm、2HCH2クロメン; δ=5.75から7.45ppm、7H、多重線、芳香族およびエ
チレン性プロトン。
例2: 7−(2H−クロメン−3−イル)−3−メチル−2,
4,6−オクタトリエン酸エチル 段階A:3−アセチル−2H−クロメン サリチルアルデヒド1.22(10ミリモル)を3−オキ
ソ−1−ブテン0.66(10ミリモル)と共に、2−ブ
タノン50m中炭酸カリウム0.14(1ミリモル)の
懸濁液に室温で加える。混合物をかきまぜながら還流さ
せ、この温度を4時間保つ。従って、この手順は例1、
段階Aと同様である。最終のクロマトグラフィーの代り
にヘキサンからの再結晶を行なう。
収率 57%。
融点:58〜60℃。
段階B:3−(1−ヒドロキシエチル)−2H−クロメ
ン 手順は例1、段階Bと同様であるが、6,8−ジメチル
−3−アセチル−2H−クロメンの代りに前段階で得た
3−アセチル−2H−クロメンを使用する。
収率 95%。
段階C:〔1−(2H−クロメン−3−イル)エチル〕
トリフェニルホスホニウムブロマイド 手順は例1、段階Cと同様であるが、6,8−ジメチル
−3−(1−ヒドロキシエチル)−2H−クロメンの代
りに3−(1−ヒドロキシエチル)−2H−クロメンを
使用する。
収率 98%。
段階D:7−(2H−クロメン−3−イル)−3−メチ
ル−2,4,6−オクタトリエン酸エチル 手順は例1、段階Dと同様である。
結晶化溶媒:ジクロロメタン 収率 30%。
例3 (E、E、E)−7−(6−クロロ−8−メチル−2H
−クロメン−3−イル)−3−メチル−2,4,6−オ
クタトリエン酸エチル 段階A:6−クロロ−8−メチル−3−アセチル−2H
−クロメン 例1、段階A記載の手順を用い、2−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルベンズアルデヒドの代りに2−ヒドロキシ
−3−メチル−5−クロロベンズアルデヒドを使用する
ことにより、期待の生成物を得、このものをイソプロピ
ルエーテル/石油エーテル混合物から更に再結晶するこ
とにより精製する。
融点 78〜79℃。
段階B:3−(6−クロロ−8−メチル−2H−クロメ
ン−3−イル)−2−ブテン酸エチル かきまぜ機、滴下ロート、コンデンサーおよび温度計を
装置した丸底フラスコ中に、亜鉛0.108グラム原子を覆
うのに十分な量のジメトキシメタンを加える。次に数滴
の純粋なブロモ酢酸エチルを加える。穏やかに加熱する
ことにより(ライターの炎で)反応を開始させ、次に無
水ジメトキシメタンに溶かしたブロモ酢酸エチル0.1ミ
リモルの滴加により反応を保つ。この滴加速度は温度が
40℃を越えないように調節する。滴加後、反応混合物
を室温で更に30分かきまぜ、次に無水THFに溶かした
3−アセチルクロメン0.083ミリモルを一時に加える。
反応媒質を更に15分かきまぜ、次に飽和塩化アンモニ
ウム溶液で加水分解する。酢酸エチルで3回連続して抽
出した後、有機抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥さ
せ、溶媒を除く。期待の生成物50ミリモルをベンゼン
50mに溶かし、オキシ塩化リン1mを加える。混
合物を1時間30分還流させる。冷却後、反応混合物を
水100m中に注ぐ。ベンゼン相をデカンテーション
し、水相をジエチルエーテルで抽出する(2×50m
)。有機抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で中性
になるまで洗浄し、乾燥し、溶媒を除去した後、エステ
ルをシリカゲル(SiO270〜230メッシュ、溶離剤C
)カラム上の精製する。スペクトル特性1H NMRδ:ppm(s=単一線、t=
三重線、q=四重線、b.s.=幅広い単一線) 1.30(3H,t,J=7Hz,OCH2CH 3);2.15(3H,
s,8−位のCH3);2.45(3H,b.s.,CH 3);4.20
(2H,q,J=7Hz,OCH 2CH3);4.95(3H,
s); 6.75,6.90,6.95(3H,b.s.,H4,H5およびH7)。
段階C:3−(6−クロロ−8−メチル−2H−クロメ
ン−3−イル)−2−ブテノール ジエチルエーテル(またはテトラヒドロフラン)70m
中段階Bで得たエステル20ミリモルの溶液を、同溶
媒中に懸濁した水素化アルミニウムリチウム20ミリモ
ルへ、水分から保護して冷所(−15℃,−10℃)で
かきまぜながら滴加する。温度が室温に戻ったとき、か
きまぜを2時間続け、次に過剰の水素化物を酢酸エチル
次いで水を注意深く加えることにより分解する。次に反
応混合物を酸性(pH2〜3)にする。乾燥し、溶媒を蒸
発させた後、粗製生成物を直接酸化する。
収率 95%。スペクトル特性: 赤外スペクトル: 3400νOH 1610νC=C 1235νC=O 段階D:(E)−3−(6−クロロ−8−メチル−2H−
クロメン−3−イル)−2−ブテナール ジクロロメタン50m中に選ばれたアルコール20ミ
リモルを溶かした溶液を、最少量のジクロロメタン中に
懸濁させた二酸化マンガン400ミリモルへ冷時(−1
5℃,−10℃)かきまぜながらゆっくり加える。添加
終了後、冷却しつつかきまぜを1から3時間続け、次に
混合物を濾過する。溶媒蒸発後、得られた生成物をジク
ロロメタンで溶離するシリカゲル(SiO2,70〜230
メッシュ)のカラムで精製する。
収率 20%。
段階E:(E、E、E)−7−(6−クロロ−8−メチ
ル−2H−クロメン−3−イル)−2,4,6−オクタ
トリエン酸エチル n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.6M)3m
を、窒素雰囲気下に室温で、無水THF10mに溶解し
た(E)−4−ジエトキシホスホリル−3−メチル−2−
ブテン酸エチル(製造2で得たもの)1.20(4.54ミリ
モル)に加える。添加終了後、かきまぜを15分続け
(反応媒質の赤い呈色)、次に前段階で得たクロメンア
ルデヒド0.91(4.54ミリモル)をTHF5mに溶かし
て加え、かきまぜを室温で3時間保つ。次に反応混合物
を水100m中に注ぎ、ジエチルエーテル(3×25
m)で抽出する。乾燥し、溶媒を蒸発させた後、残留
物をシリカゲルカラムでクロマトグラフィーを行なう
(SiO270〜230メッシュ、溶離剤CHでク
ロマトグラフィー操作2回、3回目はSiO2230〜40
0メッシュ上、溶離剤CH)。このようにして
黄色固体400mgを得、これを塩化メチレンから再結晶す
る。
融点 107℃。
例4 7−(2H−クロメン−3−イル)−3−メチル−2,
4,6−オクタトリエン酸エチル 例3記載の手順を用いて、ただし2−ヒドロキシ−3−
メチル−5−クロロベンズアルデヒドの代りにサリチル
アルデヒドを用いて例2の表題の生成物を得る。
しかし段階3における接触時間は48時間に変わるであ
ろう。
融点107℃。
例5から例9 例1、段階Aにおいて、2−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルベンズアルデヒドの代りに、 2−ヒドロキシ−5−クロロ−3−メチルベンズアルデ
ヒドを用いることにより、(E、E、E)−7−(6−
クロロ−8−メチル−2H−クロメン−3−イル)−3
−メチル−2,4,6−オクタトリエン酸エチルを得る
(例5); 2−ヒドロキシ−5,6−ジメチル−4−メトキシベン
ズアルデヒドを用いることにより、(E、E、E)−7
−(5,6−ジメチル−7−メトキシ−2H−クロメン
−3−イル)−3−メチル−2,4,6−オクタトリエ
ン酸エチルを得る(例6); 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒドを用い
ることにより、(E、E、E)−7−(7−メトキシ−
2H−クロメン−3−イル)−3−メチル−2,4,6
−オクタトリエン酸エチルを得る(例7); 2−ヒドロキシ−5−メトキシベンズアルデヒドを用い
ることにより、(E、E、E)−7−(6−メトキシ−
2H−クロメン−3−イル)−3−メチル−2,4,6
−オクタトリエン酸エチルを得る(例8); 2−ヒドロキシ−3,5−ジクロロベンズアルデヒドを
用いることにより、(E、E、E)−7−(6,8−ジ
クロロ−2H−クロメン−3−イル)−3−メチル−
2,4,6−オクタトリエン酸エチルを得る(例9); 例5から例9の化合物は、例3に記載の手順を用いるこ
とによっても得られる。
薬理学的研究 例10 L1210系統の発育阻止 このマウス白血病系統の発育を、これら細胞がトリチウ
ム化チミジンを取り込む能力により評価する。この取り
込みの度合は、試験化合物を培地に導入後48時間で測
定する。
この試験で化合物No.1は25μMの発育阻止用量(IC
50)を有するのに対し、エトレチネートのそれは80μ
Mである。
例11 在胎令21日のラット胎児の上腕骨についての毒性試験 レチノイドの毒性は、KISTLER(1985)により記述
されたように容器内移植ラット胎児上腕骨について評価
できる。
レチノイド活性は骨組織からのプロテオグリカンの放出
を起こした。この放出をWITHEMAN(1973)の方法に
より、培地中のプロテオグリカンの濃度を分析すること
によって、容器内での7日間の培養後に評価する。
本発明化合物は、100μMの濃度でラット胎児上腕骨
の骨組織からのプロテオグリカンの放出を全く刺激しえ
ないことが分かった。これに対しエトレチネートは40
μMの用量でこれらプロテオグリカンの有意な放出を起
こした。
例12 生体内でのビタミンA過多型の毒性の検出 ヒト臨床医薬品におけるレチノイド剤の使用を制限する
副作用はビタミンA過多症候群の出現に反映される。こ
れは動物で実験的に再現できる。
選ばれた処置プロトコールは、5日間毎日注射し、2日
間おいて第2回を繰り返すものである。これはBOLLAG等
(1981)により用いられたものと同一である。
レチノン酸およびエトレチネートは、これらの毒性の表
われである急速な体重減少、脱毛および骨弱化の出現を
起こすのに対し、本発明化合物はビタミンA過多症の型
の毒性を有しない。即ち、体重に関して統計学的に有意
な徴候、ラジオグラフィーにより検出できる骨折、およ
び脱毛の開始が本発明化合物による処置後に何等報告さ
れていない。
フロントページの続き (72)発明者 シルビー ピサール―ロベール フランス国 ナントウ,ブールバール デ マルティル ナンテ 11 (72)発明者 クロード クデネック フランス国 ラ セル サン―クロウ,ア ブニュ デ シルクール 22ビス (72)発明者 ジュネビエブ スウル フランス国 パリ,アンパッセ デ ルン ファン ジェサス 3 (56)参考文献 特開 昭61−210030(JP,A) 特開 昭61−207332(JP,A) 特開 昭50−58041(JP,A)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: 〔式中、 R、R、RおよびRは互に同一のこともあれば
    異なることもあり、そして水素原子、ハロゲン原子、ま
    たは低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキルオキ
    シまたは低級アルケニルオキシ基(1個以上のハロゲン
    原子で任意に置換される)を表わし、 Rはカルボキシル、(低級アルキルオキシ)カルボニ
    ル、(低級アルケニルオキシ)カルボニルまたは(低級
    アルキニルオキシ)カルボニルを表わす〕 を有する化合物、これらの異性体、立体異性体およびジ
    アステレオ異性体、ならびに、Rがカルボキシル基を
    表わす場合には、これらの製薬上容認しうる塩基との付
    加塩。
  2. 【請求項2】立体配置は(E,E,E)である、特許請
    求の範囲第1項記載の化合物。
  3. 【請求項3】(E,E,E)−7−(6,8−ジメチル
    −2H−クロメン−3−イル)−3−メチル−2,4,
    6−オクタトリエン酸エチルである、特許請求の範囲第
    1項および第2項のいずれか1項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】(E,E,E)−7−(2H−クロメン−
    3−イル)−3−メチル−2,4,6−オクタトリエン
    酸エチルである、特許請求の範囲第1項および第2項の
    いずれか1項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】(E,E,E)−7−(6−クロロ−8−
    メチル−2H−クロメン−3−イル)−3−メチル−
    2,4,6−オクタトリエン酸エチルである、特許請求
    の範囲第1項および第2項のいずれか1項に記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】7−(2H−クロメン−3−イル)−3−
    メチル−2,4,6−オクタトリエン酸エチルである、
    特許請求の範囲第1項および第2項のいずれか1項に記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1項記載の式(I)の化
    合物の製造法において、 式II: (式中、R、R、RおよびRは式(I)中のこ
    れらと同じ意味をもつ)の誘導体を、式(III): の3−オキソ−1−ブテンと、なるべくはアルカリ金属
    炭酸塩またはアルカリ土類金属炭酸塩から選ばれるアル
    カリ剤、または例えばトリエチルアミンやピリジンとい
    った有機塩基、あるいはアルカリ金属炭酸塩かアルカリ
    土類金属炭酸塩と有機塩基とからなる混合物の存在下、
    極性溶媒、なるべくはケトン系溶媒、例えば2−ブタノ
    ンあるいはアミド系溶媒、例えばジメチルホルムアミド
    から選ばれる溶媒中で前記溶媒の還流下に加熱すること
    により、冷却後、そして必要に応じ、反応媒質の蒸発、
    必要に応じ水酸化ナトリウムといったアルカリ剤を添加
    した水による処理、適当な有機溶媒、例えばジエチルエ
    ーテル、クロロホルムまたは塩化メチレンによる抽出、
    有機相の洗浄、溶媒の蒸発、そして結晶化または蒸留あ
    るいはシリカまたはアルミナカラム上でのクロマトグラ
    フィーによる残留物の精製後に、式(IV): (式中、R、R、RおよびRは式(I)中のこ
    れらと同じ意味をもつ)の誘導体に導き、前記誘導体
    を、なるべくは低級脂肪族アルコールから選ばれる適当
    な有機溶媒に溶解後、なるべくは水酸化ナトリウムとい
    ったアルカリ剤の存在下で接触水素化に付し、この水素
    化はなるべくアルカリ金属混合水素化物、例えば水素化
    ホウ素ナトリウムを用いて実施するのがよく、このよう
    にしてジエチルエーテル、ジクロロメタン、またはクロ
    ロホルムといった適当な有機溶媒で抽出後に(必要に応
    じ、この抽出に先立ち反応媒質の蒸発を行なう)そして
    有機相の洗浄、次いで蒸発および精製を行なった後に、
    式(V): (式中、R、R、RおよびRは前記と同じ意味
    をもつ)の誘導体に導き、前記誘導体に、なるべくは低
    級脂肪族アルコールから選ばれる溶媒中室温でかきぜな
    がらトリフェニルホスホニウム塩を作用させ、溶媒蒸発
    およびシリカゲル上でのクロマトグラフィーによるか、
    あるいは一溶媒中でまたは適当な溶媒の混合物中での結
    晶化による精製を行なった後に、式(VI): (式中、A は水素酸の陰イオンを表わし、そして
    、R、RおよびRは前記と同じ意味をもつ)
    の誘導体に導き、前記誘導体に、適当な溶媒中、なるべ
    くは不活性雰囲気下、ヘキサン中n−ブチルリチウムの
    存在下で、WITTIG反応に従い式(VII): (式中、Rは式(I)中のそれと同じ意味をもつ)で
    表わされるトリカルボニル鉄錯体の形にある立体化学的
    に封鎖されたジエン系アルデヒドを、なるべくは−5℃
    から−30℃の温度で、一層好ましくは−15℃から−
    20℃の温度で作用させることにより、適当な溶媒によ
    る抽出および有機相の洗浄と蒸発の後に、中間体の錯体
    に導き、この中間体に、クロマトグラフィー精製後、こ
    の段階に適するように選ばれた有機溶媒の還流下でN−
    オキシドとしたトリメチルアミンを作用させることによ
    り、冷却、適当な有機溶媒による抽出、有機相の洗浄と
    蒸発およびカラムクロマトグラフィー後に、式(I)の
    化合物に導き、この化合物を必要に応じ、 Rがカルボキシル基を表わす場合には、製薬上容認し
    うる塩素と塩を形成させ、あるいは 結晶化かクロマトグラフィーの技術によりその立体異性
    体に分離し、次に必要に応じ、Rがカルボキシル基を
    表わす場合には、製薬上容認しうる塩基と塩をつくらせ
    ることができる上記方法。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第7項記載の製造法におい
    て、式(II): (式中、R、R、RおよびRは式(I)中のも
    のと同じ意味をもつ)の誘導体を、式(III): の3−オキソ−1−ブテンと、なるべくはアルカリ金属
    炭酸塩およびアルカリ土類金属炭酸塩から選ばれるアル
    カリ剤、または例えばトリエチルアミンやピリジンとい
    った有機塩基、あるいはアルカリ金属炭酸塩かアルカリ
    土類金属炭酸塩と有機塩基とからなる混合物の存在下、
    極性溶媒、なるべくはケトン系溶媒、例えば2−ブタノ
    ンあるいはアミド系溶媒、例えばジメチルホルムアミド
    から選ばれる溶媒中で前記溶媒の還流下に加熱すること
    により、冷却後、そして必要に応じ、反応媒質の蒸発、
    必要に応じ水酸化ナトリウムといったアルカリ剤を添加
    した水による処理、適当な有機溶媒、例えばジエチルエ
    ーテル、クロロホルムまたは塩化メチレンによる抽出、
    有機相の洗浄、溶媒の蒸発、そして結晶化または蒸留あ
    るいはシリカまたはアルミナカラム上でのクロマトグラ
    フィーによる残留物の精製後に、式(IV): (式中、R、R、RおよびRは式(I)中のこ
    れらと同じ意味をもつ)の誘導体に導き、前記誘導体
    に、亜鉛存在下でブロモ酢酸エチルを作用させ、続いて
    必要な時点で反応媒質の加水分解および、なるべくは酢
    酸エチル、塩化メチレン、クロロホルムおよびジエチル
    エーテルから選ばれる適当な有機溶媒での抽出を行な
    い、次に適当な有機溶媒中でオキシ塩化リンを作用さ
    せ、反応媒質を蒸発させ、そしてなるべくは酢酸エチ
    ル、塩化メチレン、クロロホルムおよびジエチルエーテ
    ルから選ばれる溶媒により更に抽出を行ない、必要に応
    じ、シリカゲル上のクロマトグラフィーの後に、式(VI
    II): (式中、R、R、RおよびRは式(I)中のも
    のと同じ意味をもつ)の誘導体に導き、この誘導体に対
    して、なるべくはジエチルエーテル、ジイソプロピルエ
    ーテルおよびテトラヒドロフランから選ばれる溶媒中、
    なるべくは−50℃から0℃、そして一層好ましくは−
    25℃から5℃の低温で水素化アルミニウムリチウムを
    作用させることにより式(IX): (式中、R、R、RおよびRは式(I)中のも
    のと同じ意味をもつ)の誘導体に導き、この誘導体を二
    酸化マンガンで酸化して、必要に応じシリカゲル上のク
    ロマトグラフィーおよび結晶化の後に、式(X): (式中、R、R、RおよびRは式(I)中のも
    のと同じ意味をもつ)の誘導体に導き、そしてこの誘導
    体にWADSWORTH−EMMOMS反応に従い式
    (XI)の誘導体: (式中、Rは式(I)中のものと同じ意味をもち、Z
    は低級アルキル基である)を室温で作用させることによ
    り、適当な有機溶媒による抽出、蒸発およびシリカカラ
    ム上のクロマトグラフィーによる精製の後、式(I)の
    化合物に導き、 この化合物を必要に応じ、Rがカルボキシル基を表わ
    す場合には製薬上容認しうる塩基と形をつくらせるか、
    あるいは 結晶化またはクロマトグラフィーの技術により立体異性
    体に分離し、次にこれを必要に応じ、Rがカルボキシ
    ル基を表わす場合には、製薬上容認しうる塩基と塩を形
    成させることからなる上記方法。
  9. 【請求項9】製薬的に許容できる無毒性不活性なビヒク
    ルあるいは賦形剤の1種またはそれ以上と組み合わせ
    て、活性成分として特許請求の範囲第1項〜第6項のい
    ずれか1項に記載の少なくとも1種の化合物を含有する
    ことを特徴とする、腫瘍および新生物の治療および予防
    用医薬組成物。
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