JPH07121890B2 - カルボン酸誘導体 - Google Patents
カルボン酸誘導体Info
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- JPH07121890B2 JPH07121890B2 JP1064690A JP6469089A JPH07121890B2 JP H07121890 B2 JPH07121890 B2 JP H07121890B2 JP 1064690 A JP1064690 A JP 1064690A JP 6469089 A JP6469089 A JP 6469089A JP H07121890 B2 JPH07121890 B2 JP H07121890B2
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- acid
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Pyrane Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、医薬として有用なフラボンカルボン酸誘導
体の製造に用いることができる新規な化合物を提供する
ものである。
体の製造に用いることができる新規な化合物を提供する
ものである。
従来の技術 癌治療法は、外科的療法と直接あるいは間接に癌細胞を
死滅させる化学療法とに大別することができるが、さら
に第3の方法として癌細胞の分化を促し脱癌させるとい
う興味深い方法が見出されている[(a)Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA 77,2936(1980);(b)J.Med.Chem.,25,1
269(1982);Blood,62,703(1983);(c)細胞工学,
2,No.12(1983);(d)THE RETINOIDS,Vol.1−2,M.B,
Sporn et al.,ACADEMIC PRESS,1984参照]。
死滅させる化学療法とに大別することができるが、さら
に第3の方法として癌細胞の分化を促し脱癌させるとい
う興味深い方法が見出されている[(a)Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA 77,2936(1980);(b)J.Med.Chem.,25,1
269(1982);Blood,62,703(1983);(c)細胞工学,
2,No.12(1983);(d)THE RETINOIDS,Vol.1−2,M.B,
Sporn et al.,ACADEMIC PRESS,1984参照]。
ビタミンA酸や上記参考文献(d)並びにドイツ特許公
開公報2,854,354により式: で示される安息香酸誘導体等が、薬理学的に価値のある
化合物であって、良性又は悪性の腫瘍の局所的又は全身
的治療並びに上記疾患の予防に使用できることが報告さ
れている。また、それらの化合物は、にきび、かんせ
ん、その他の肥厚するか又は病理的に変化した角化を伴
う皮膚病や、アレルギーおよび炎症性疾患の全身的又は
局所的治療に適している。
開公報2,854,354により式: で示される安息香酸誘導体等が、薬理学的に価値のある
化合物であって、良性又は悪性の腫瘍の局所的又は全身
的治療並びに上記疾患の予防に使用できることが報告さ
れている。また、それらの化合物は、にきび、かんせ
ん、その他の肥厚するか又は病理的に変化した角化を伴
う皮膚病や、アレルギーおよび炎症性疾患の全身的又は
局所的治療に適している。
更に、特願昭59−141194号には、 式 (式中、R1及びR2は、アルキル基、シクロアルキル基、
Xは−NHCO−、−N=N−、−COCH=CH−等)で示され
る安息香酸誘導体が、同様に極めて強い生物活性を示す
ことが報告されている。
Xは−NHCO−、−N=N−、−COCH=CH−等)で示され
る安息香酸誘導体が、同様に極めて強い生物活性を示す
ことが報告されている。
発明が解決すべき課題および課題を解決すべき手段 一般式(I) (式中、R1およびR2は両者が一緒になって低級アルキル
基により置換された6員シクロアルキル環を示し、該シ
クロアルキル環は場合により酸素原子を含んでもよい。
R3は水素原子又は低級アルキル基を意味する)で示され
るフラボンカルボン酸誘導体が、癌細胞、殊に白血病細
胞の分化を形態的及び機能的に促進させる化合物であっ
て、上記の第三の方法による癌治療に使用できることが
分かった。また、この化合物は、細胞、白血病並びにそ
れに関連する免疫不全症の治療にも使用することができ
る。
基により置換された6員シクロアルキル環を示し、該シ
クロアルキル環は場合により酸素原子を含んでもよい。
R3は水素原子又は低級アルキル基を意味する)で示され
るフラボンカルボン酸誘導体が、癌細胞、殊に白血病細
胞の分化を形態的及び機能的に促進させる化合物であっ
て、上記の第三の方法による癌治療に使用できることが
分かった。また、この化合物は、細胞、白血病並びにそ
れに関連する免疫不全症の治療にも使用することができ
る。
上記の化合物について、ヒト急性前骨髄性白血病HL60細
胞を用いて顆粒球への分化を核の形態及びニトロブルー
テトラゾリウム(NBT)の還元能によって判定する癌細
胞の分化誘導試験を以下のとおり行った。HL−60細胞を
5%牛胎児血清を含むRPMI1640培地にて継代培養し、対
数増殖期の細胞が細胞数3×104/mlとなるように同上培
地で希釈調製し、次いで、所定の濃度の被験薬物を加
え、5日間培養後に細胞を固定し、Wright−Giemsa染色
を行い、核の形態を判定する。また、同様の処理によっ
て得た細胞を遠心分離し一定細胞数になるように5%血
清を含むRPMI培地で希釈し、200ngのTPAを加え、0.1%
のNBTの存在下に20分37℃で培養する。次いで黒く着色
した細胞を検鏡計数し、NBT還元能のある細胞の割合を
算出する。試験の結果を表1に示した。
胞を用いて顆粒球への分化を核の形態及びニトロブルー
テトラゾリウム(NBT)の還元能によって判定する癌細
胞の分化誘導試験を以下のとおり行った。HL−60細胞を
5%牛胎児血清を含むRPMI1640培地にて継代培養し、対
数増殖期の細胞が細胞数3×104/mlとなるように同上培
地で希釈調製し、次いで、所定の濃度の被験薬物を加
え、5日間培養後に細胞を固定し、Wright−Giemsa染色
を行い、核の形態を判定する。また、同様の処理によっ
て得た細胞を遠心分離し一定細胞数になるように5%血
清を含むRPMI培地で希釈し、200ngのTPAを加え、0.1%
のNBTの存在下に20分37℃で培養する。次いで黒く着色
した細胞を検鏡計数し、NBT還元能のある細胞の割合を
算出する。試験の結果を表1に示した。
上記式(I)で示される化合物中、R1及びR2が中程度の
大きさを有するアルキル基、ことに、イソプロピル基、
t−ブチル基であるものが特に有利であり、またR1及び
R2が一緒になって6員環状アルキル基であるものが良
い。これに反して、R1及びR2が共に水素原子のものには
殆ど効果が認められない。
大きさを有するアルキル基、ことに、イソプロピル基、
t−ブチル基であるものが特に有利であり、またR1及び
R2が一緒になって6員環状アルキル基であるものが良
い。これに反して、R1及びR2が共に水素原子のものには
殆ど効果が認められない。
上記化合物は、T細胞白血病、急性前骨髄白血病、神経
芽細胞腫、扁平上皮癌等の癌治療には、全身投与、注射
又は経口投与により、5mg/kg/日より少ない用量で、例
えば0.001〜1mg/kg/日の用量で使用され、また、かんせ
んに対しては、単独で、又は他の薬剤、例えばアントラ
リン、局所用コルチコステロイド、選択的UV治療剤等と
組合わせて、局所的に0.1〜10mg/gの軟膏クリーム剤等
として使用される。全身投与には5mg/kg/日、例えば0.0
01〜1mg/kg/日の量で使用される。
芽細胞腫、扁平上皮癌等の癌治療には、全身投与、注射
又は経口投与により、5mg/kg/日より少ない用量で、例
えば0.001〜1mg/kg/日の用量で使用され、また、かんせ
んに対しては、単独で、又は他の薬剤、例えばアントラ
リン、局所用コルチコステロイド、選択的UV治療剤等と
組合わせて、局所的に0.1〜10mg/gの軟膏クリーム剤等
として使用される。全身投与には5mg/kg/日、例えば0.0
01〜1mg/kg/日の量で使用される。
上記式(I)で示される化合物は、一般式(III) で示されるテレフタル酸誘導体をピリジン中苛性カリと
処理することにより得られる本発明の式(II) 〔上記式IIおよび式IIIにおいて、R1、R2及びR3は上記
と同じである〕のカルボン酸誘導体を、さらに硫酸/酢
酸混合物による酸性溶液中で環化させ、得られた化合物
を所望により加水分解することによって製造することが
できる。従って、式(II)で示される本発明のカルボン
酸誘導体は、医薬として有用な式(I)で示される化合
物の製造中間体として用いることが可能である。
処理することにより得られる本発明の式(II) 〔上記式IIおよび式IIIにおいて、R1、R2及びR3は上記
と同じである〕のカルボン酸誘導体を、さらに硫酸/酢
酸混合物による酸性溶液中で環化させ、得られた化合物
を所望により加水分解することによって製造することが
できる。従って、式(II)で示される本発明のカルボン
酸誘導体は、医薬として有用な式(I)で示される化合
物の製造中間体として用いることが可能である。
本発明の化合物を用いて製造した式(I)の化合物につ
いて、前述の方法によりヒト前骨髄性白血病細胞HL60の
分化誘導と増殖抑制試験を試みたところ、表1に示され
ている様に、それら化合物の活性の発現は何れも10-6モ
ル以下の濃度であった。従って、本発明の化合物は、T
細胞白血病ならびにそれと関連する免疫不全症の治療に
使用できる医薬の製造中間体として有用である。
いて、前述の方法によりヒト前骨髄性白血病細胞HL60の
分化誘導と増殖抑制試験を試みたところ、表1に示され
ている様に、それら化合物の活性の発現は何れも10-6モ
ル以下の濃度であった。従って、本発明の化合物は、T
細胞白血病ならびにそれと関連する免疫不全症の治療に
使用できる医薬の製造中間体として有用である。
以下本発明の化合物の製造法を例示する。
例1 m−tert−ブチルフェノール2.0gを30mlのピリジンに溶
かし、氷冷下AcC1(1.05g)を加え、室温で2〜3時間
攪拌した。ピリジンを減圧下留去した後、エーテルで抽
出して、エーテル層を水、Cu(NO3)2aq、水、飽和食塩水
で順次洗い、MgSO4脱水後、溶媒を留去してアセテート
2.3g(収率89.9%)を得た。
かし、氷冷下AcC1(1.05g)を加え、室温で2〜3時間
攪拌した。ピリジンを減圧下留去した後、エーテルで抽
出して、エーテル層を水、Cu(NO3)2aq、水、飽和食塩水
で順次洗い、MgSO4脱水後、溶媒を留去してアセテート
2.3g(収率89.9%)を得た。
得られたアセテート495mgを加温して溶かし、AlCl3360m
gを加え、145℃に加熱した。10分後、反応液に氷を加
え、エーテルで抽出した。有機層をpH≒7になるまで水
で洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:n−ヘキサン、1:1)
により精製して4−tert−ブチル−2−ヒドロキシアセ
トフェノン337mg(収率68.1%)を得た。
gを加え、145℃に加熱した。10分後、反応液に氷を加
え、エーテルで抽出した。有機層をpH≒7になるまで水
で洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(CH2Cl2:n−ヘキサン、1:1)
により精製して4−tert−ブチル−2−ヒドロキシアセ
トフェノン337mg(収率68.1%)を得た。
こうして得られた4−tert−ブチル−2−ヒドロキシア
セトフェノン(1.07g)をピリジン10mlに溶かし、テレ
フタル酸モノメチルエステルクロリド1.125gを加えて室
温下、一晩攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、
水、Cu(NO3)2aq、水、炭酸水素ソーダ水、飽和食塩水で
順次洗った。MgSO4で脱水、溶媒留去した後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製して、テレフタ
ル酸メチルエステル誘導体900mg(収率45.6%)を得
た。メチレンクロリド−ヘキサンから再結晶した(m.p.
95.5−96℃)。
セトフェノン(1.07g)をピリジン10mlに溶かし、テレ
フタル酸モノメチルエステルクロリド1.125gを加えて室
温下、一晩攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、
水、Cu(NO3)2aq、水、炭酸水素ソーダ水、飽和食塩水で
順次洗った。MgSO4で脱水、溶媒留去した後、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製して、テレフタ
ル酸メチルエステル誘導体900mg(収率45.6%)を得
た。メチレンクロリド−ヘキサンから再結晶した(m.p.
95.5−96℃)。
上記メチルエステル257mgをピリジン5mlに溶かし、KOH
100mgを加えて室温で一晩攪拌した。反応液を20%酢酸2
0mlにあけ、析出した結晶を酢酸エチルで抽出した。有
機層を水で2〜3回洗い、MgSO4で脱水し、溶媒留去し
た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
して、下記転位体(式IIにおいて、R1=t−Bu、R2=
H、R3=CH3)180mg(収率70.0%)を得た。淡黄色板状
晶m.p.144−145.5℃(CH2Cl2−ヘキサンより再結晶)。
100mgを加えて室温で一晩攪拌した。反応液を20%酢酸2
0mlにあけ、析出した結晶を酢酸エチルで抽出した。有
機層を水で2〜3回洗い、MgSO4で脱水し、溶媒留去し
た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製
して、下記転位体(式IIにおいて、R1=t−Bu、R2=
H、R3=CH3)180mg(収率70.0%)を得た。淡黄色板状
晶m.p.144−145.5℃(CH2Cl2−ヘキサンより再結晶)。
参考例1 上記転位体(40mg)を酢酸(4ml)に溶かし、硫酸0.1ml
を加えて、15分還流し、反応液を水にあけて酢酸エチル
で抽出した。有機層を水、1N炭酸水素ソーダ水、水、飽
和食塩水で順次洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2)により
精製して、フラボンカルボン酸エステル(式Iにおいて
R1=tBu、R2=H、R3=CH3)31mg(収率81.7%)を得
た。無色針状晶m.p.183−185℃(メチレンクロリド−ヘ
キサンより再結晶)。
を加えて、15分還流し、反応液を水にあけて酢酸エチル
で抽出した。有機層を水、1N炭酸水素ソーダ水、水、飽
和食塩水で順次洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2)により
精製して、フラボンカルボン酸エステル(式Iにおいて
R1=tBu、R2=H、R3=CH3)31mg(収率81.7%)を得
た。無色針状晶m.p.183−185℃(メチレンクロリド−ヘ
キサンより再結晶)。
こうして得られたフラボンカルボン酸メチルエステル
(50mg)を95%エチルアルコール5mlに溶かし苛性カリ
の0.15Mエタノール溶液1mlを加えて、室温下で一晩攪拌
した。反応液を稀塩酸にあけ、pHを7以下とし、酢酸エ
チルで抽出した。pHを7になるまで水で洗い、MgSO4で
脱水し、溶媒留去してフラボンカルボン酸(式Iにおい
てR1=tBu、R2=H、R3=H)を得た。淡黄色板状晶m.
p.284.5−285.5℃(メタノールより再結晶)。
(50mg)を95%エチルアルコール5mlに溶かし苛性カリ
の0.15Mエタノール溶液1mlを加えて、室温下で一晩攪拌
した。反応液を稀塩酸にあけ、pHを7以下とし、酢酸エ
チルで抽出した。pHを7になるまで水で洗い、MgSO4で
脱水し、溶媒留去してフラボンカルボン酸(式Iにおい
てR1=tBu、R2=H、R3=H)を得た。淡黄色板状晶m.
p.284.5−285.5℃(メタノールより再結晶)。
例2 式 で示されるアセトフェノン1.084gを30mlのクロロホルム
に溶かし、m−CPBA1.6gを加え4時間還流した。反応液
を冷却し、不溶物をろ過した後、濃縮液をそのままシリ
カゲルクロマトグラフィー(CH2Cl2:n−ヘキサン)にか
けアセテート755mg(収率64.6%)を得た。
に溶かし、m−CPBA1.6gを加え4時間還流した。反応液
を冷却し、不溶物をろ過した後、濃縮液をそのままシリ
カゲルクロマトグラフィー(CH2Cl2:n−ヘキサン)にか
けアセテート755mg(収率64.6%)を得た。
得られたアセテート755mgをニトロベンゼンに溶かし、
細かく砕いたAlCl3456mgを加え1時間120−125℃に加熱
した。反応液に氷を加え、酢酸エチルで抽出した。水、
炭酸水素ソーダ、水、飽和食塩水で洗い、MgSO4で脱水
して溶媒を留去し、更に減圧下できるだけニトロベンゼ
ンを留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により精製して2−ヒドロキシアセトフェノン体490mg
(収率64.9%)を得た。
細かく砕いたAlCl3456mgを加え1時間120−125℃に加熱
した。反応液に氷を加え、酢酸エチルで抽出した。水、
炭酸水素ソーダ、水、飽和食塩水で洗い、MgSO4で脱水
して溶媒を留去し、更に減圧下できるだけニトロベンゼ
ンを留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
により精製して2−ヒドロキシアセトフェノン体490mg
(収率64.9%)を得た。
こうして得られた2−ヒドロキシアセトフェノン体112m
gをピリジン10mlに溶かし、テレフタル酸モノメチルエ
ステルクロリド300mgを加えて室温下、一晩攪拌した。
反応液を酢酸エチルで希釈し、水、Cu(NO3)2aq、水、炭
酸水素ソーダ水、水、飽和食塩水で順次洗い、MgSO4で
脱水し、溶媒留去した後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製して、テレフタル酸メチルエステル
誘導体161mg(収率82.8%)を得た。こうして得られた
メチルエステル257mgをピリジン5mlに溶かし、苛性カリ
75mgを加えて室温下、一晩攪拌した。反応液を20%酢酸
20mlにあけ析出した結晶を酢酸エチルで抽出した。有機
層を水で2〜3回洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し
て、下記転位体135mg(収率62.8%)を得た。オレンジ
色針状晶m.p.193−195℃(CH2Cl2−ヘキサンより再結
晶)。
gをピリジン10mlに溶かし、テレフタル酸モノメチルエ
ステルクロリド300mgを加えて室温下、一晩攪拌した。
反応液を酢酸エチルで希釈し、水、Cu(NO3)2aq、水、炭
酸水素ソーダ水、水、飽和食塩水で順次洗い、MgSO4で
脱水し、溶媒留去した後、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製して、テレフタル酸メチルエステル
誘導体161mg(収率82.8%)を得た。こうして得られた
メチルエステル257mgをピリジン5mlに溶かし、苛性カリ
75mgを加えて室温下、一晩攪拌した。反応液を20%酢酸
20mlにあけ析出した結晶を酢酸エチルで抽出した。有機
層を水で2〜3回洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し
て、下記転位体135mg(収率62.8%)を得た。オレンジ
色針状晶m.p.193−195℃(CH2Cl2−ヘキサンより再結
晶)。
参考例2 上記転位体(60mg)を酢酸5mlに溶かし、硫酸0.1mlを加
えて、30分還流し、反応液を水にあけて酢酸エチルで抽
出した。有機層を水、1N炭酸水素ソーダ水、水、飽和食
塩水で順次洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2)により精製
して、フラボンカルボン酸エステル35mg(収率61.2%)
を得た。無色板状晶m.p.195.5−196.5℃(CH2Cl2−ヘキ
サンより再結晶)。
えて、30分還流し、反応液を水にあけて酢酸エチルで抽
出した。有機層を水、1N炭酸水素ソーダ水、水、飽和食
塩水で順次洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2)により精製
して、フラボンカルボン酸エステル35mg(収率61.2%)
を得た。無色板状晶m.p.195.5−196.5℃(CH2Cl2−ヘキ
サンより再結晶)。
こうして得られたフラボンカルボン酸メチルエステル35
mgをエチルアルコール3mlに溶かし、苛性カリの0.15Mエ
タノール溶液0.65mlを加え、室温下で一晩攪拌した。反
応液に稀塩酸を加え、pHを7とし、酢酸エチルで抽出し
た。pHが7になるまで水で洗い、MgSO4で脱水、溶媒留
去して下記のフラボンカルボン酸を得た。無色プリズム
晶m.p.300℃以上(メタノールより再結晶)。
mgをエチルアルコール3mlに溶かし、苛性カリの0.15Mエ
タノール溶液0.65mlを加え、室温下で一晩攪拌した。反
応液に稀塩酸を加え、pHを7とし、酢酸エチルで抽出し
た。pHが7になるまで水で洗い、MgSO4で脱水、溶媒留
去して下記のフラボンカルボン酸を得た。無色プリズム
晶m.p.300℃以上(メタノールより再結晶)。
式 で示されるアセトフェノン5.01gを30mlのクロロホルム
に溶かし、m−CPBA8.0gを加え4時間還流した。反応液
をメチレンクロリドで希釈した後、水、炭酸水素ソー
ダ、水、飽和食塩水で順次洗浄した。MgSO4で脱水、溶
媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付して、アセテート3.9g(収率72.8%)を得た。
に溶かし、m−CPBA8.0gを加え4時間還流した。反応液
をメチレンクロリドで希釈した後、水、炭酸水素ソー
ダ、水、飽和食塩水で順次洗浄した。MgSO4で脱水、溶
媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
に付して、アセテート3.9g(収率72.8%)を得た。
得られたアセテート570mgを8mlのニトロベンゼンに溶か
し、AlCl3320mgを加え2時間120℃に加熱した。反応液
を水にあけ酢酸エチルで抽出した。水、炭酸水素ソー
ダ、水、飽和食塩水で洗い、MgSO4で脱水、溶媒を留去
し、さらに減圧下にできるだけニトロベンゼンを留去し
た後、シリカゲルカムクロマトグラフィーにより精製し
て、無色油状のo−ヒドロキシアセトフェノン体320mg
(収率56.1%)を得た。
し、AlCl3320mgを加え2時間120℃に加熱した。反応液
を水にあけ酢酸エチルで抽出した。水、炭酸水素ソー
ダ、水、飽和食塩水で洗い、MgSO4で脱水、溶媒を留去
し、さらに減圧下にできるだけニトロベンゼンを留去し
た後、シリカゲルカムクロマトグラフィーにより精製し
て、無色油状のo−ヒドロキシアセトフェノン体320mg
(収率56.1%)を得た。
こうして得られたo−ヒドロキシアセトフェノン体448m
gをピリジン6mlに溶かし、テレフタル酸モノメチルエス
テルクロリド1.6gを加えて室温下、一晩攪拌した。反応
液を水にあけ酢酸エチルで抽出し、稀塩酸、水、1N炭酸
水素ソーダ水も、水、飽和食塩水で順次洗い、MgSO4で
脱水、溶媒留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製して、テレフタル酸メチルエステル誘
導体600mg(収率80.8%)を得た。こうして得られたメ
チルエステル210mgをピリジン5mlに溶かし、苛性カリ70
mgを加えて室温下、一晩攪拌した。反応液を20%酢酸30
mlにあけ析出した結晶を酢酸エチルで抽出した。有機層
を水で2〜3回洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、
転位体112mg(収率53.3%)を得た。淡黄色針状晶m.p.1
61−162℃(CH2Cl2−ヘキサンより再結晶)。
gをピリジン6mlに溶かし、テレフタル酸モノメチルエス
テルクロリド1.6gを加えて室温下、一晩攪拌した。反応
液を水にあけ酢酸エチルで抽出し、稀塩酸、水、1N炭酸
水素ソーダ水も、水、飽和食塩水で順次洗い、MgSO4で
脱水、溶媒留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製して、テレフタル酸メチルエステル誘
導体600mg(収率80.8%)を得た。こうして得られたメ
チルエステル210mgをピリジン5mlに溶かし、苛性カリ70
mgを加えて室温下、一晩攪拌した。反応液を20%酢酸30
mlにあけ析出した結晶を酢酸エチルで抽出した。有機層
を水で2〜3回洗い、MgSO4で脱水、溶媒留去した後、
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製して、
転位体112mg(収率53.3%)を得た。淡黄色針状晶m.p.1
61−162℃(CH2Cl2−ヘキサンより再結晶)。
参考例3 上記転位体80mgを酢酸5mlに溶かし、硫酸0.2mlを加えて
30分還流し、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し
た。pHが7になるまで有機層を水で洗浄し、MgSO4で脱
水、溶媒留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより精製して、フラボンカルボン酸エステル32mg
(収率41.8%)を得た。無色フレークスm.p.175−176℃
(メチレンクロリド−ヘキサンより再結晶)。
30分還流し、反応液を水にあけ、酢酸エチルで抽出し
た。pHが7になるまで有機層を水で洗浄し、MgSO4で脱
水、溶媒留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより精製して、フラボンカルボン酸エステル32mg
(収率41.8%)を得た。無色フレークスm.p.175−176℃
(メチレンクロリド−ヘキサンより再結晶)。
こうして得られたフラボンカルボン酸メチルエステル50
mgを含水エチルアルコール4mlに溶かし、苛性カリの0.1
5Mエタノール溶液0.85mlを加え、室温で一晩攪拌した。
反応液に稀塩酸を加え、PHを7以下とした後、酢酸エチ
ルで抽出した。PHが7になるまで水で洗い、MgSO4で脱
水、溶媒留去してフラボンカルボン酸を得た。無色プリ
ズム晶m.p.300℃以上(メタノールから再結晶)。
mgを含水エチルアルコール4mlに溶かし、苛性カリの0.1
5Mエタノール溶液0.85mlを加え、室温で一晩攪拌した。
反応液に稀塩酸を加え、PHを7以下とした後、酢酸エチ
ルで抽出した。PHが7になるまで水で洗い、MgSO4で脱
水、溶媒留去してフラボンカルボン酸を得た。無色プリ
ズム晶m.p.300℃以上(メタノールから再結晶)。
同様にして、一般式(I)中R1及びR2がイソプロピル基
であるフラボンカルボン酸、参考例2で示された化合物
のイオウ誘導体、参考例3で示された化合物のジヒドロ
インダン誘導体等が合成された。
であるフラボンカルボン酸、参考例2で示された化合物
のイオウ誘導体、参考例3で示された化合物のジヒドロ
インダン誘導体等が合成された。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 (式中、R1およびR2は両者が一緒になって低級アルキル
基により置換された6員シクロアルキル環を示し、該シ
クロアルキル環は場合により酸素原子を含んでもよい。
R3は水素原子又は低級アルキル基を意味する)で示され
るカルボン酸誘導体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1064690A JPH07121890B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | カルボン酸誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1064690A JPH07121890B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | カルボン酸誘導体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61059850A Division JPS62215581A (ja) | 1986-03-18 | 1986-03-18 | フラボンカルボン酸誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02167246A JPH02167246A (ja) | 1990-06-27 |
JPH07121890B2 true JPH07121890B2 (ja) | 1995-12-25 |
Family
ID=13265401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1064690A Expired - Lifetime JPH07121890B2 (ja) | 1989-03-15 | 1989-03-15 | カルボン酸誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07121890B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3903992A1 (de) * | 1989-02-10 | 1990-08-16 | Basf Ag | Aromatische ketoverbindungen, ihre herstellung und arzneimittel sowie kosmetika daraus |
-
1989
- 1989-03-15 JP JP1064690A patent/JPH07121890B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
J.Cancer.Res.Clin.Oncol.,114(3),221−4,1988 |
Zh.Obshch.Khim.,38(5),1139−46,1968 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02167246A (ja) | 1990-06-27 |
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