JPH0645936U - 物品の方向転換装置 - Google Patents
物品の方向転換装置Info
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- JPH0645936U JPH0645936U JP8756192U JP8756192U JPH0645936U JP H0645936 U JPH0645936 U JP H0645936U JP 8756192 U JP8756192 U JP 8756192U JP 8756192 U JP8756192 U JP 8756192U JP H0645936 U JPH0645936 U JP H0645936U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁力を利用して物品の姿勢を整列ないしは方
向変換するに際し、装置構成を単純化するとともに、整
列ないしは方向変換のための時間と搬送距離を小とする
こと。 【構成】 物品12の方向転換装置において、物品側磁
石15を吸引するガイド用磁石16と、搬送進み方向に
向けて次第にガイド用磁石16に近付くようにガイド用
磁石16の少なくとも一側に傾斜状に配置されて物品側
磁石15を吸引又は反発する方向転換用磁石17、18
とを有してなるもの。
向変換するに際し、装置構成を単純化するとともに、整
列ないしは方向変換のための時間と搬送距離を小とする
こと。 【構成】 物品12の方向転換装置において、物品側磁
石15を吸引するガイド用磁石16と、搬送進み方向に
向けて次第にガイド用磁石16に近付くようにガイド用
磁石16の少なくとも一側に傾斜状に配置されて物品側
磁石15を吸引又は反発する方向転換用磁石17、18
とを有してなるもの。
Description
【0001】
本考案は物品の方向転換装置に関する。
【0002】
従来、物品の姿勢を搬送中に、一定方向に整列ないしは方向変換させる搬送装 置として、実開昭64-9915 号公報に記載のものがある。この従来技術は、物品の 側面に凹溝平坦部を形成し、該平坦部に磁性吸着体を被着している。そして、物 品の上記凹溝が係入し得る無端循環帯が物品搬送経路の側方に延設され、その無 端循環帯の背面に磁性体を設置している。即ち、物品は、磁性吸着体と磁性体と の磁気吸引力と無端循環帯が及ぼす搬送力(方向転換力)とにより、方向規制せ しめられるのである。
【0003】
然しながら、従来技術では、無端循環帯が一定の搬送経路長の範囲において製 品に搬送力(方向転換力)を及ぼすことが必須であり、装置構成が複雑となるば かりでなく、整列ないしは方向変換のための時間と搬送距離が大となる。
【0004】 本考案は、磁力を利用して物品の姿勢を整列ないしは方向変換するに際し、装 置構成を単純化するとともに、整列ないしは方向変換のための時間と搬送距離を 小とすることを目的とする。
【0005】
請求項1に記載の本発明は、一定の搬送経路に沿って移動する搬送手段に物品 を載置して搬送する物品の方向転換装置において、物品側に長手状に配置される 物品側磁石を設けるとともに、搬送手段による物品搬送経路の上方または下方位 置に、該物品搬送経路に沿う方向に延在されて該物品側磁石を吸引するガイド用 磁石と、搬送進み方向に向けて次第に該ガイド用磁石に近付くように該ガイド用 磁石の少なくとも一側に傾斜状に配置されて該物品側磁石を吸引または反発する 方向転換用磁石とを有してなるようにしたものである。
【0006】 請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の本発明において更に、前記方向 転換用磁石の入側に、物品側磁石の一部を方向転換用磁石の磁界に導く導入用磁 石を配置してなるようにしたものである。
【0007】 請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2記載の本発明において更に、前記 方向転換用磁石の出側に、該方向転換用磁石の磁界を通過した物品の姿勢を保持 する姿勢保持用磁石を配置してなるようにしたものである。
【0008】 請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の本発明において 更に、前記方向転換用磁石がガイド用磁石の両側に配置され、ガイド用磁石の一 側に配置される第1方向転換用磁石による物品転換方向と他側に配置される第2 方向転換用磁石による物品転換方向とを反対方向とし、前記方向転換用磁石の入 側に、搬入物品の方向転換前の向きと方向転換後の要求向きとに基づき、搬入物 品を第1方向転換用磁石と第2方向転換用磁石のいずれかの導入経路に選択的に 振り分ける物品振り分け装置とを有してなるようにしたものである。
【0009】
請求項1に記載の本考案によれば、下記の作用がある。 物品は、物品側磁石の長手方向を物品搬送経路の移動方向(ガイド用磁石の 延在方向)に直交する方向に設定されて搬入される。これにより、物品は、物品 側磁石の長手方向の一部をガイド用磁石に吸引されて物品搬送経路に沿って移動 する過程で、物品側磁石の他の一部に方向転換用磁石の吸引力又は反発力を受け る。そして、方向転換用磁石が物品側磁石の長手方向の他の一部に及ぼす吸引力 又は反発力は、方向転換用磁石の傾斜状配置方向に沿って次第にガイド用磁石の 側に近付く。このため、物品は、ガイド用磁石への吸引点を回転中心として、方 向転換用磁石の吸引力又は反発力により次第に回転せしめられ、方向転換用磁石 の出側に達する最終段階では、物品側磁石の長手方向をガイド用磁石の延在方向 に一致させる方向にまで90度方向転換されるものとなる。
【0010】 このとき、物品の方向転換は、方向転換用磁石を通過する際の一時になされる 。従って、装置構成は単純であり、整列ないしは方向転換するための時間と搬送 距離も小である。
【0011】 請求項2に記載の本考案によれば、下記の作用がある。 導入用磁石を用いることにより、物品側磁石の長手方向の一部をガイド用磁 石に吸引させて移動する過程で、物品側磁石の長手方向の他の一部を確実に方向 転換用磁石の磁界に導くことができ、方向転換用磁石による方向転換作用をスム ースに受けることができる。
【0012】 請求項3に記載の本考案によれば、下記の作用がある。 姿勢保持用磁石を用いることにより、方向転換用磁石を通過することによっ て方向転換せしめられた物品の姿勢を保持し、方向転換後の物品の姿勢を安定化 できる。
【0013】 請求項4に記載の本考案によれば、下記の作用がある。 物品は、振り分け装置によって第1方向転換用磁石による方向転換作用によ って一方の方向に90度方向転換され、第2方向転換用磁石による方向転換作用に よって他方の方向に90度方向転換される。従って、例えば、搬入物品の表と裏の 向きがランダムに搬入されてくるとき、振り分け装置によってその物品を第1方 向転換用磁石と第2方向転換用磁石のいずれか一方に振り分けることにより、そ の搬入時の向きをそれらいずれかの方向転換用磁石により所定の向き(要求向き )に方向転換して搬出することができる。
【0014】
図1は第1実施例を示す模式図、図2は第1実施例の方向転換動作を示す模式 図、図3は物品側磁石の配置を示す模式図、図4は第2実施例を示す模式図、図 5は第3実施例を示す模式図、図6は第4実施例を示す模式図、図7は第5実施 例を示す模式図、図8は第6実施例を示す模式図、図9は第7実施例を示す模式 図、図10は第7実施例の方向整列動作を示す模式図である。
【0015】 (第1実施例)(図1〜図3) 搬送装置10は、図1に示す如く、一定の搬送経路に沿って移動する搬送ベル ト11に物品12を載置して搬送するものである。13は搬送ベルト駆動モータ 、14は非磁性体製ベルト受である。
【0016】 物品12は物品側磁石15を有する。物品側磁石15は、例えば図3(A)に 示す如く、物品12の底面の中央部を挟む2位置に設けられる磁石15A、15 Bとから構成され、両磁石15A、15Bは物品12の底面内で互いに長手状を なし、両磁石15A、15Bの搬送ベルト11に面する磁極を同一極(S極)と している。
【0017】 このとき、物品側磁石15を構成する各磁石15A、15Bは図3(B)に示 す如くの四角形状、図3(C)に示す如くの円形状のいずれであっても良い。ま た、物品側磁石15は図3(D)に示す如くの長方形状の単一磁石からなるもの であっても良い。
【0018】 尚、物品12は製品容器そのもの等であっても良く、或いは製品容器等のため の搬送用ケース等であっても良い。
【0019】 搬送装置10は、搬送ベルト11による物品搬送経路の下方位置に、該物品搬 送経路に沿う方向に延在されて物品側磁石15を吸引するガイド用磁石16を設 置している。即ち、物品側磁石15はS極を搬送ベルト11に面する側に配置し 、ガイド用磁石16はN極を物品側磁石15のS極に対面可能としている。これ により、物品12は、搬送ベルト11による搬送過程で、物品側磁石15の長手 方向を物品搬送経路の移動方向(ガイド用磁石16の延在方向)に直交する方向 に設定されて搬入され、例えば磁石15Aをガイド用磁石16に吸引されて物品 搬送経路に沿って移動するものとなる。
【0020】 搬送装置10は、搬送ベルト11による物品搬送経路の下方位置に方向転換用 磁石17、18を設置している。方向転換用磁石17は搬送進み方向に向けて次 第にガイド用磁石16に近付くようにガイド用磁石16の一側に傾斜状に配置さ れて物品側磁石15に反発する。尚、方向転換用磁石17は複数の矩形磁石を階 段状に配置したものである。方向転換用磁石18は、ガイド用磁石16と方向転 換用磁石17とに挟まれる位置で、搬送進み方向に向けて次第にガイド用磁石1 6に近付くようにガイド用磁石16の一側に傾斜状に配置されて物品側磁石15 を吸引する。尚、方向転換用磁石18は複数の矩形磁石を階段状に配置したもの である。即ち、方向転換用磁石17はS極を物品側磁石15のS極に対面可能と し、方向転換用磁石18はN極を物品側磁石15のS極に対面可能としている。 これにより、物品12は、搬送ベルト11による搬送過程で、例えば磁石15B に方向転換用磁石17の反発力、及び方向転換用磁石18の吸引力を受け、後に 詳述する如くに物品側磁石15の長手方向をガイド用磁石16の延在方向に一致 させる方向にまで90度方向転換せしめられる。
【0021】 搬送装置10は、搬送ベルト11による物品搬送経路の下方位置で、方向転換 用磁石17、18の入側に導入用磁石19を設置している。導入用磁石19は物 品側磁石15の一部(磁石15B)を吸引して方向転換用磁石17、18の磁界 に導くように延在されている。即ち、導入用磁石19はN極を物品側磁石15の S極に対面可能としている。
【0022】 尚、搬送装置10は、ガイド用磁石16と導入用磁石19の間にサブガイド用 磁石20を設置している。サブガイド用磁石20は搬送ベルト11に面する側の 磁極を、ガイド用磁石16、導入用磁石19におけると反対極のS極とし、これ により、物品側磁石15のうちの磁石15A(S極)を確実にガイド用磁石16 に沿わせ、磁石15B(S極)を確実に導入用磁石19に沿わせるものとする。
【0023】 搬送装置10は、搬送ベルト11による物品搬送経路の下方位置で、方向転換 用磁石17、18の出側に姿勢保持用磁石21を設置している。姿勢保持用磁石 21はガイド用磁石16の両側に配置され、ガイド用磁石16に吸引されている 物品側磁石15(磁石15A、15B)に両側から反発力を及ぼし、方向転換用 磁石17、18の磁界を通過して方向転換された物品12の姿勢を保持する。即 ち、姿勢保持用磁石21はS極を搬送ベルト11に面する側に配置している。
【0024】 以下、上記搬送装置10による方向転換動作について説明する(図2)。 (1) 物品12は、物品側磁石15の長手方向を物品搬送経路の移動方向(ガイ ド用磁石16の延在方向)に直交する方向に設定されて搬入される。これにより 、物品12は、物品側磁石15のうちの磁石15Aをガイド用磁石16に吸引さ れて物品搬送経路に沿って移動する。このとき、物品12は、物品側磁石15の うちの磁石15Bを導入用磁石19に吸引されて、該磁石15Bを方向転換用磁 石17、18の磁界に導かれる。尚、物品側磁石15の磁石15A、15Bはガ イド用磁石16と導入用磁石19の間のサブガイド用磁石20の反発作用を受け 、磁石15Aを確実にガイド用磁石16に沿わせ、磁石15Bを確実に導入用磁 石19に沿わされる。
【0025】 (2) 物品12は、上記(1) のガイド用磁石16に吸引される移動過程で、導入 用磁石19の出側に達すると、物品側磁石15のうちの磁石15Bに方向転換用 磁石17の反発力と、方向転換用磁石18の吸引力を受ける。そして、方向転換 用磁石17が磁石15Bに及ぼす反発力と、方向転換用磁石18が磁石15Bに 及ぼす吸引力は、それら方向転換用磁石17、18の傾斜状配置方向に沿って次 第にガイド用磁石16の側に近付く。このため、物品12は、ガイド用磁石16 への吸引点を回転中心として、方向転換用磁石17の反発力と方向転換用磁石1 8の吸引力により次第に回転せしめられ、方向転換用磁石17、18の出側に達 する最終段階では、物品側磁石15(磁石15A、15B)の長手方向をガイド 用磁石16の延在方向にまで90度展開される。
【0026】 (a) 尚、方向転換用磁石17は、磁石15Bが図2(B)のの位置に到達し たとき、磁石15Bに図で右下向きの力を及ぼす(この力は右向きの力と下向き の力に分解できる)。このとき、磁石15Aはガイド用磁石16に吸引され拘束 されているので、物品12は図で時計回りに少し回転する。そして、方向転換用 磁石17は傾斜状配置により次第にガイド用磁石16の側に近付くように配置さ れているので、図2(B)の、の位置で同様の回転作用を生じ、物品12を 時計回りに90度転換させるものとなる。
【0027】 (b) また、方向転換用磁石18は、磁石15Bが図2(B)のの位置に到達 したとき、磁石18Rが磁石15Bを反搬送方向(引き戻し方向)に吸引すると 同時に、磁石18Fが磁石15Bを搬送直角方向に吸引し、結果として、磁石1 5Bに図で右下向きの力を及ぼし、物品12を上記(a) と同様に時計回りに90度 転換させるものとする。
【0028】 即ち、搬送装置10では、方向転換用磁石17、18の両者が物品12に対し て同時に上記(a) 、(b) の方向転換作用を及ぼし、物品12を強力に90度転換せ しめる。
【0029】 (3) 物品12は、方向転換用磁石17、18の出側に達すると、ガイド用磁石 16により磁石15A、15Bを吸引され、上記(2) の方向転換後の姿勢を維持 されつつ搬出される。このとき、ガイド用磁石16の両側に位置する姿勢保持用 磁石21は、方向転換済の物品12の姿勢を保持し、方向転換後の物品12の姿 勢を安定化する。
【0030】 従って、搬送装置10によれば、下記〜の作用がある。 物品12の方向転換は、方向転換用磁石17、18を通過する際の一時にな される。従って、装置構成は単純であり、整列ないしは方向転換するための時間 と搬送距離も小である。
【0031】 物品12の方向転換のために、物品12に機械的に衝合するガイドバー等を 用いないので、物品12に衝突力等を及ぼすことがない。また、物品12の方向 転換のための動力源として、搬送ベルト11の駆動力を必要とするのみである。 従って、構成簡素、保守管理容易、信頼性大である。
【0032】 物品12に具備する物品側磁石15の位置と、各磁石16〜21の配置のみ により、物品12を方向転換できる。従って、物品12の外形の変更等に対する フレキシブル性が高い。
【0033】 尚、本発明の実施において、各磁石16〜21は、搬送ベルト11による物品 搬送経路の上方位置に配置されるものであっても良い。このとき、物品側磁石1 5は物品12の上面側に設けられる。
【0034】 表1は、上記搬送装置10を用いて、重量の異なる各物品を各種のコンベヤ速 度の下で、各5回方向転換したときの方向転換結果である。表中、○印は5回の 転換動作がすべて良であったことを示し、△印は高速時に5回の転換動作のうち の一部に90度以上の過回転を生じたものがあったことを示す。
【0035】
【表1】
【0036】 (第2実施例)(図4) 第2実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例における方向転換用磁石1 8を撤去したことにある。これによれば、物品12は、方向転換用磁石17が磁 石15Bに及ぼす反発力のみにより方向転換されるものとなる。
【0037】 (第3実施例)(図5) 第3実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例における方向転換用磁石1 7を撤去したことにある。これによれば、物品12は、方向転換用磁石18が磁 石15Bに及ぼす吸引力のみにより方向転換されるものとなる。
【0038】 (第4実施例)(図6) 第4実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例における方向転換用磁石1 7、18をそれぞれ単一の異形長尺材磁石にて構成したことにある。これによれ ば、方向転換用磁石17、18が階段状でなく直線状に傾斜配置されるものとな り、方向転換用磁石17が磁石15Bに及ぼす力、方向転換用磁石18が磁石1 5Bに及ぼす力の向きが経時的に滑らかに連続的に変化する結果、物品12をス ムースに方向転換できる。
【0039】 (第5実施例)(図7) 第5実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例における方向転換用磁石1 7、18の設置個数を増す等により、方向転換用磁石17、18の傾斜角度を緩 やかにしたことにある。これによれば、方向転換用磁石17が磁石15Bに及ぼ す力、方向転換用磁石18が磁石15Bに及ぼす力の向きの変化が緩やかになる 結果、高速搬送下で物品12を安定的に方向転換できる。
【0040】 (第6実施例)(図8) 第6実施例が第1実施例と異なる点は、方向転換用磁石17、18の出側に姿 勢修正用磁石22を設置したことにある。
【0041】 姿勢修正用磁石22は、搬送ベルト11による物品搬送経路の下方(又は上方 )位置で、ガイド用磁石16を挟んで方向転換用磁石17、18の出側部の反対 側に配置される。そして、姿勢修正用磁石22は、搬送進み方向に向けて次第に ガイド用磁石16に近付くように傾斜状に配置され、磁石15Bに反発力を及ぼ す。即ち、姿勢修正用磁石22はS極を搬送ベルト11に面する側に配置してい る。
【0042】 即ち、第1実施例の搬送装置10では、表1に示したように、相当の高速搬送 でも方向転換可能であるが、更に速度を上げると、90度以上方向転換してしまう ことを認めた。これは、搬送速度が過度に速くなると、方向転換の回転速度が速 くなり、このため物品12の慣性力が姿勢保持用磁石21の反発力を越える結果 、磁石15Bが姿勢保持用磁石21を乗り越えてしまうためと考えられる。
【0043】 そこで、第6実施例では、上述の如くに配置した姿勢修正用磁石22により、 方向転換用磁石17、18の出側で90度以上方向転換してしまった物品12をそ の後逆回転させ、物品12の物品側磁石15の長手方向をガイド用磁石16の延 在方向に一致させる正しい方向転換姿勢に戻すのである。
【0044】 具体的には、下記(1) 〜(3) の如くである。 (1) 物品12が方向転換用磁石17、18の出側に達したとき、方向転換用磁 石17、18の回転作用は既に終了しているにもかかわらず、物品12の回転の 慣性力が物品12を回転させ続け、その結果、磁石15Bはガイド用磁石16の 側方に外れてしまう。
【0045】 (2) 上記(1) の後も、物品12は回転し続けるが、物品12と搬送ベルト11 との摩擦力により、物品12の回転速度は低減する。
【0046】 (3) そして、姿勢修正用磁石22の反発力により、物品12の回転は止まり、 磁石15Bは姿勢修正用磁石22の図において上方エッジに沿って搬送される。 これにより、磁石15Bはその搬送の進行により徐々にガイド用磁石16に近付 き、磁石15A、15Bがともにガイド用磁石16の延在方向に方向付けられる 正しい方向転換姿勢を付与される。
【0047】 (第7実施例)(図9〜図10) 搬送装置30は、物品12をダンボール箱にケース詰めする等に際し、物品1 2の表と裏の向きを整列させる方向整列装置31を具備するものである。例えば 、表Hと裏Lの向きがランダムに搬入されてくる物品12は、方向整列装置31 により、90度方向転換させられると同時に、表Hと裏Lの向きを同一側に揃えら れて搬出されるのである(図10(A))。
【0048】 方向整列装置31は、前述した第1実施例におけると同様のガイド用磁石16 を物品搬送経路に沿って延在するとともに、ガイド用磁石16の両側に第1方向 転換用磁石17A、18Aと第2方向転換用磁石17B、18Bを配置している 。第1方向転換用磁石17A、18Aは、第1実施例の方向転換用磁石17、1 8と実質的に同一であり、物品12を時計回りに90度方向転換せしめる。第2方 向転換用磁石17B、18Bは、ガイド用磁石16に対し、第1方向転換用磁石 17A、18Aと線対称的に配置され、物品12を反時計回りに90度方向転換せ しめる。
【0049】 また、方向整列装置31は、第1方向転換用磁石17A、18Aの入側に第1 導入用磁石19Aを配置し、第2方向転換用磁石17B、18Bの入側に第2導 入用磁石19Bを配置している。第1導入用磁石19Aは、第1実施例の導入用 磁石19と実質的に同一であり、第2導入用磁石19Bは、ガイド用磁石16に 対し、第1導入用磁石19Aと線対称的に配置される。
【0050】 また、方向整列装置31は、物品搬送経路の入側に、第1搬入ガイド用磁石3 2Aと第2搬入ガイド用磁石32Bを固定配置している。第1搬入ガイド用磁石 32Aは磁石15Bを吸引し、第2搬入ガイド用磁石32Bは磁石15Aを吸引 して、両磁石32A、32Bにより物品12を物品搬送経路に沿って搬入する。
【0051】 そして、方向整列装置31は、第1と第2の搬入ガイド用磁石32A、32B と、第1と第2の導入用磁石19A、19Bとの間に、物品振り分け装置33を 配置している。物品振り分け装置33は、搬入ガイド用磁石32A、32Bにそ れぞれ接続される第1揺動磁石34Aと第2揺動磁石34Bとを備えている。そ して、振り分け装置33は、両搬入ガイド用磁石32A、32Bの出側中間部に 設けられる支軸35を揺動中心として、揺動シリンダ36により揺動可能とされ る。
【0052】 物品振り分け装置33は、第1の方向に切換設定されたとき、第1揺動磁石3 4Aの両端のそれぞれを第1搬入ガイド用磁石32Aと第1導入用磁石19Aに 連結するとともに、第2揺動磁石34Bの両端のそれぞれを第2搬入ガイド用磁 石32Bとガイド用磁石16に連結し、物品12を第1方向転換用磁石17A、 18Aの導入経路に振り分け、ひいては物品12を第1方向転換用磁石17A、 18Aによって時計方向に90度方向転換せしめる。
【0053】 他方、物品振り分け装置33は、第2の方向に切換設定されたとき、第1揺動 磁石34Aの両端のそれぞれを第1搬入ガイド用磁石32Aとガイド用磁石16 に連結するとともに、第2揺動磁石34Bの両端のそれぞれを第2搬入ガイド用 磁石32Bと第2導入用磁石19Bに連結し、物品12を第2方向転換用磁石1 7B、18Bの導入経路に振り分け、ひいては物品12を第2方向転換用磁石1 7B、18Bによって反時計方向に90度方向転換せしめる。
【0054】 尚、第1導入用磁石19Aの入側には、第1揺動磁石34Aが滑らかに接続で きる磁石片19ANが設置され、第2導入用磁石19Bの入側には、第2揺動磁 石34Bが滑らかに接続できる磁石片19BNが設置されている。
【0055】 更に、方向整列装置31は、物品振り分け装置33の入側に画像処理装置37 を配置している。画像処理装置37は、搬入ガイド用磁石32A、32Bに到達 した物品12の正面を画像処理し、物品12の正面が表Hか裏Lかを検出し、こ の検出信号を制御装置38に伝える。制御装置38は、画像処理装置37の検出 結果である物品12の方向転換前の表裏の向きと、方向運転後の要求向き(例え ば図において上側に表面を向ける)とに基づき、上述の物品振り分け装置33を 第1と第2のいずれかの方向に切換設定するように、揺動シリンダ36の電磁切 換弁39を切換制御する。
【0056】 具体的には、下記(1) 〜(3) の如くである(図10)。尚、この場合、物品1 2の方向転換後の要求向きが、表Hを図において上方に向けるものであるとする 。
【0057】 (1) 画像処理装置37が搬入物品12の方向転換前の向きを検出する。即ち、 物品12の正面が表Hか裏Lかを検出する。
【0058】 (2) 搬入物品12の正面が表Hである場合には、物品振り分け装置33が第1 の方向に切換設定される。これにより、物品12は第1導入用磁石19Aから第 1方向転換用磁石17A、18Aの側に振り分けられ、第1実施例におけると同 様の方向転換作用を施され、時計回りに90度方向転換せしめられる。これにより 、物品12は表Hが図において上方に向く状態となって搬出される。尚、搬出時 の物品12は、ガイド用磁石16にガイドされ、かつ姿勢保持用磁石21に保持 されて安定的に搬出される。
【0059】 (3) 搬入物品12の正面が裏Lである場合には、物品振り分け装置33が第2 の方向に切換設定される。これにより、物品12は第2導入用磁石19Bから第 2方向転換用磁石17B、18Bの側に振り分けられ、第1実施例におけると逆 向きの方向転換作用を施され、反時計回りに90度方向転換せしめられる。これに より、物品12は表Hが図において上方に向く状態となって搬出される。尚、搬 出時の物品12は、ガイド用磁石16にガイドされ、かつ姿勢保持用磁石21に 保持されて安定的に搬出される。
【0060】 上記(1) 〜(3) により、すべての搬出物品12は、それらの表Hが図において 上方に向く要求向きに整列される。
【0061】 物品12の方向転換後の要求向きが、表Hを図において下方に向けるものであ る場合には、物品振り分け装置33による切換方向を上記(2) 、(3) の逆方向に 設定するものとする。
【0062】 尚、本発明の実施において、画像処理装置37の検出結果等により、物品12 の方向転換を行なうことなく該物品12を搬入時の向きのままで搬出するものと する場合には、第1方向転換用磁石17A、18Aや第2方向転換用磁石17B 、18Bの磁気作用を物品側磁石15に及ぼさないように制御すれば良い。この 制御は、それら方向転換用磁石17A、18Aや17B、18Bを、搬送ベルト 11の搬送面から大きく離隔したり、それらの磁石17A、18Aや17B、1 8Bを電磁石としてその電磁力を消磁することにてなされる。
【0063】
以上のように本考案によれば、磁力を利用して物品の姿勢を整列ないしは方向 変換するに際し、装置構成を単純化するとともに、整列ないしは方向変換のため の時間と搬送距離を小とすることができる。
【図1】図1は第1実施例を示す模式図である。
【図2】図2は第1実施利の方向転換動作を示す模式図
である。
である。
【図3】図3は物品側磁石の配置を示す模式図である。
【図4】図4は第2実施例を示す模式図である。
【図5】図5は第3実施例を示す模式図である。
【図6】図6は第4実施例を示す模式図である。
【図7】図7は第5実施例を示す模式図である。
【図8】図8は第6実施例を示す模式図である。
【図9】図9は第7実施例を示す模式図である。
【図10】図10は第7実施例の方向整列動作を示す模
式図である。
式図である。
10 搬送装置 11 搬送ベルト 12 物品 15 物品側磁石 16 ガイド用磁石 17、18 方向転換用磁石 19 導入用磁石 21 姿勢保持用磁石 30 搬送装置 33 物品振り分け装置
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
Claims (4)
- 【請求項1】 一定の搬送経路に沿って移動する搬送手
段に物品を載置して搬送する物品の方向転換装置におい
て、 物品側に長手状に配置される物品側磁石を設けるととも
に、 搬送手段による物品搬送経路の上方または下方位置に、
該物品搬送経路に沿う方向に延在されて該物品側磁石を
吸引するガイド用磁石と、 搬送進み方向に向けて次第に該ガイド用磁石に近付くよ
うに該ガイド用磁石の少なくとも一側に傾斜状に配置さ
れて該物品側磁石を吸引または反発する方向転換用磁石
とを有してなることを特徴とする物品の方向転換装置。 - 【請求項2】 前記方向転換用磁石の入側に、物品側磁
石の一部を方向転換用磁石の磁界に導く導入用磁石を配
置してなる請求項1記載の物品の方向転換装置。 - 【請求項3】 前記方向転換用磁石の出側に、該方向転
換用磁石の磁界を通過した物品の姿勢を保持する姿勢保
持用磁石を配置してなる請求項1または2記載の物品の
方向転換装置。 - 【請求項4】 前記方向転換用磁石がガイド用磁石の両
側に配置され、ガイド用磁石の一側に配置される第1方
向転換用磁石による物品転換方向と他側に配置される第
2方向転換用磁石による物品転換方向とを反対方向と
し、 前記方向転換用磁石の入側に、搬入物品の方向転換前の
向きと方向転換後の要求向きとに基づき、搬入物品を第
1方向転換用磁石と第2方向転換用磁石のいずれかの導
入経路に選択的に振り分ける物品振り分け装置とを有し
てなる請求項1〜3のいずれかに記載の物品の方向転換
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8756192U JP2557604Y2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 物品の方向転換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8756192U JP2557604Y2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 物品の方向転換装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0645936U true JPH0645936U (ja) | 1994-06-24 |
JP2557604Y2 JP2557604Y2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
ID=13918408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8756192U Expired - Lifetime JP2557604Y2 (ja) | 1992-11-30 | 1992-11-30 | 物品の方向転換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2557604Y2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07187376A (ja) * | 1993-12-24 | 1995-07-25 | Shibuya Kogyo Co Ltd | 物品搬送装置 |
CN110666324A (zh) * | 2019-09-26 | 2020-01-10 | 大连华枝金属制品制造有限公司 | 铁丝上料装置 |
-
1992
- 1992-11-30 JP JP8756192U patent/JP2557604Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH07187376A (ja) * | 1993-12-24 | 1995-07-25 | Shibuya Kogyo Co Ltd | 物品搬送装置 |
CN110666324A (zh) * | 2019-09-26 | 2020-01-10 | 大连华枝金属制品制造有限公司 | 铁丝上料装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2557604Y2 (ja) | 1997-12-10 |
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Legal Events
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