JP2557604Y2 - 物品の方向転換装置 - Google Patents

物品の方向転換装置

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JP2557604Y2
JP2557604Y2 JP8756192U JP8756192U JP2557604Y2 JP 2557604 Y2 JP2557604 Y2 JP 2557604Y2 JP 8756192 U JP8756192 U JP 8756192U JP 8756192 U JP8756192 U JP 8756192U JP 2557604 Y2 JP2557604 Y2 JP 2557604Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は物品の方向転換装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、物品の姿勢を搬送中に、一定方向
に整列ないしは方向変換させる搬送装置として、実開昭
64-9915 号公報に記載のものがある。この従来技術は、
物品の側面に凹溝平坦部を形成し、該平坦部に磁性吸着
体を被着している。そして、物品の上記凹溝が係入し得
る無端循環帯が物品搬送経路の側方に延設され、その無
端循環帯の背面に磁性体を設置している。即ち、物品
は、磁性吸着体と磁性体との磁気吸引力と無端循環帯が
及ぼす搬送力(方向転換力)とにより、方向規制せしめ
られるのである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
では、無端循環帯が一定の搬送経路長の範囲において製
品に搬送力(方向転換力)を及ぼすことが必須であり、
装置構成が複雑となるばかりでなく、整列ないしは方向
変換のための時間と搬送距離が大となる。
【0004】本考案は、磁力を利用して物品の姿勢を整
列ないしは方向変換するに際し、装置構成を単純化する
とともに、整列ないしは方向変換のための時間と搬送距
離を小とすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、一定の搬送経路に沿って移動する搬送手段に物品を
載置して搬送する物品の方向転換装置において、長手状
をなし、長手方向の両端に同極の磁石が配置されてなる
物品側磁石を物品側に設けるとともに、搬送手段による
物品搬送経路の上方または下方位置に、該物品搬送経路
に沿う方向に延在されて該物品側磁石を吸引するガイド
用磁石と、搬送進み方向に向けて次第に該ガイド用磁石
に近付くように該ガイド用磁石の少なくとも一側に傾斜
状に配置されて該物品側磁石を吸引または反発する方向
転換用磁石とを有してなるようにしたものである。
【0006】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記方向転換用磁石の入側
に、物品側磁石の一部を方向転換用磁石の磁界に導く導
入用磁石を配置してなるようにしたものである。
【0007】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2記載の本発明において更に、前記方向転換用磁石の出
側に、該方向転換用磁石の磁界を通過した物品の姿勢を
保持する姿勢保持用磁石を配置してなるようにしたもの
である。
【0008】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3
のいずれかに記載の本発明において更に、前記方向転換
用磁石がガイド用磁石の両側に配置され、ガイド用磁石
の一側に配置される第1方向転換用磁石による物品転換
方向と他側に配置される第2方向転換用磁石による物品
転換方向とを反対方向とし、前記方向転換用磁石の入側
に、搬入物品の方向転換前の向きと方向転換後の要求向
きとに基づき、搬入物品を第1方向転換用磁石と第2方
向転換用磁石のいずれかの導入経路に選択的に振り分け
る物品振り分け装置とを有してなるようにしたものであ
る。
【0009】
【作用】請求項1に記載の本考案によれば、下記の作
用がある。 物品は、物品側磁石の長手方向の両端に同極の磁石を
配置する状態で、該物品側磁石の長手方向を物品搬送経
路の移動方向(ガイド用磁石の延在方向)に直交する方
向に設定されて搬入される。これにより、物品は、物品
側磁石の長手方向の一部をガイド用磁石に吸引されて物
品搬送経路に沿って移動する過程で、物品側磁石の他の
一部に方向転換用磁石の吸引力又は反発力を受ける。そ
して、方向転換用磁石が物品側磁石の長手方向の他の一
部に及ぼす吸引力又は反発力は、方向転換用磁石の傾斜
状配置方向に沿って次第にガイド用磁石の側に近付く。
このため、物品は、ガイド用磁石への吸引点を回転中心
として、方向転換用磁石の吸引力又は反発力により次第
に回転せしめられ、方向転換用磁石の出側に達する最終
段階では、物品側磁石の長手方向をガイド用磁石の延在
方向に一致させる方向にまで90度方向転換されるもの
となる。
【0010】このとき、物品の方向転換は、方向転換用
磁石を通過する際の一時になされる。従って、装置構成
は単純であり、整列ないしは方向転換するための時間と
搬送距離も小である。
【0011】請求項2に記載の本考案によれば、下記
の作用がある。 導入用磁石を用いることにより、物品側磁石の長手方
向の一部をガイド用磁石に吸引させて移動する過程で、
物品側磁石の長手方向の他の一部を確実に方向転換用磁
石の磁界に導くことができ、方向転換用磁石による方向
転換作用をスムースに受けることができる。
【0012】請求項3に記載の本考案によれば、下記
の作用がある。 姿勢保持用磁石を用いることにより、方向転換用磁石
を通過することによって方向転換せしめられた物品の姿
勢を保持し、方向転換後の物品の姿勢を安定化できる。
【0013】請求項4に記載の本考案によれば、下記
の作用がある。 物品は、振り分け装置によって第1方向転換用磁石に
よる方向転換作用によって一方の方向に90度方向転換さ
れ、第2方向転換用磁石による方向転換作用によって他
方の方向に90度方向転換される。従って、例えば、搬入
物品の表と裏の向きがランダムに搬入されてくるとき、
振り分け装置によってその物品を第1方向転換用磁石と
第2方向転換用磁石のいずれか一方に振り分けることに
より、その搬入時の向きをそれらいずれかの方向転換用
磁石により所定の向き(要求向き)に方向転換して搬出
することができる。
【0014】
【実施例】図1は第1実施例を示す模式図、図2は第1
実施例の方向転換動作を示す模式図、図3は物品側磁石
の配置を示す模式図、図4は第2実施例を示す模式図、
図5は第3実施例を示す模式図、図6は第4実施例を示
す模式図、図7は第5実施例を示す模式図、図8は第6
実施例を示す模式図、図9は第7実施例を示す模式図、
図10は第7実施例の方向整列動作を示す模式図であ
る。
【0015】(第1実施例)(図1〜図3) 搬送装置10は、図1に示す如く、一定の搬送経路に沿
って移動する搬送ベルト11に物品12を載置して搬送
するものである。13は搬送ベルト駆動モータ、14は
非磁性体製ベルト受である。
【0016】物品12は物品側磁石15を有する。物品
側磁石15は、例えば図3(A)に示す如く、物品12
の底面の中央部を挟む長手方向の両端2位置に設けられ
る磁石15A、15Bとから構成され、両磁石15A、
15Bは物品12の底面内で互いに長手状をなし、両磁
石15A、15Bの搬送ベルト11に面する磁極を同一
極(S極)としている。
【0017】このとき、物品側磁石15を構成する各磁
石15A、15Bは図3(B)に示す如くの四角形状、
図3(C)に示す如くの円形状のいずれであっても良
い。また、物品側磁石15は図3(D)に示す如くの長
方形状の単一磁石からなるものであっても良い。
【0018】尚、物品12は製品容器そのもの等であっ
ても良く、或いは製品容器等のための搬送用ケース等で
あっても良い。
【0019】搬送装置10は、搬送ベルト11による物
品搬送経路の下方位置に、該物品搬送経路に沿う方向に
延在されて物品側磁石15を吸引するガイド用磁石16
を設置している。即ち、物品側磁石15はS極を搬送ベ
ルト11に面する側に配置し、ガイド用磁石16はN極
を物品側磁石15のS極に対面可能としている。これに
より、物品12は、搬送ベルト11による搬送過程で、
物品側磁石15の長手方向を物品搬送経路の移動方向
(ガイド用磁石16の延在方向)に直交する方向に設定
されて搬入され、例えば磁石15Aをガイド用磁石16
に吸引されて物品搬送経路に沿って移動するものとな
る。
【0020】搬送装置10は、搬送ベルト11による物
品搬送経路の下方位置に方向転換用磁石17、18を設
置している。方向転換用磁石17は搬送進み方向に向け
て次第にガイド用磁石16に近付くようにガイド用磁石
16の一側に傾斜状に配置されて物品側磁石15に反発
する。尚、方向転換用磁石17は複数の矩形磁石を階段
状に配置したものである。方向転換用磁石18は、ガイ
ド用磁石16と方向転換用磁石17とに挟まれる位置
で、搬送進み方向に向けて次第にガイド用磁石16に近
付くようにガイド用磁石16の一側に傾斜状に配置され
て物品側磁石15を吸引する。尚、方向転換用磁石18
は複数の矩形磁石を階段状に配置したものである。即
ち、方向転換用磁石17はS極を物品側磁石15のS極
に対面可能とし、方向転換用磁石18はN極を物品側磁
石15のS極に対面可能としている。これにより、物品
12は、搬送ベルト11による搬送過程で、例えば磁石
15Bに方向転換用磁石17の反発力、及び方向転換用
磁石18の吸引力を受け、後に詳述する如くに物品側磁
石15の長手方向をガイド用磁石16の延在方向に一致
させる方向にまで90度方向転換せしめられる。
【0021】搬送装置10は、搬送ベルト11による物
品搬送経路の下方位置で、方向転換用磁石17、18の
入側に導入用磁石19を設置している。導入用磁石19
は物品側磁石15の一部(磁石15B)を吸引して方向
転換用磁石17、18の磁界に導くように延在されてい
る。即ち、導入用磁石19はN極を物品側磁石15のS
極に対面可能としている。
【0022】尚、搬送装置10は、ガイド用磁石16と
導入用磁石19の間にサブガイド用磁石20を設置して
いる。サブガイド用磁石20は搬送ベルト11に面する
側の磁極を、ガイド用磁石16、導入用磁石19におけ
ると反対極のS極とし、これにより、物品側磁石15の
うちの磁石15A(S極)を確実にガイド用磁石16に
沿わせ、磁石15B(S極)を確実に導入用磁石19に
沿わせるものとする。
【0023】搬送装置10は、搬送ベルト11による物
品搬送経路の下方位置で、方向転換用磁石17、18の
出側に姿勢保持用磁石21を設置している。姿勢保持用
磁石21はガイド用磁石16の両側に配置され、ガイド
用磁石16に吸引されている物品側磁石15(磁石15
A、15B)に両側から反発力を及ぼし、方向転換用磁
石17、18の磁界を通過して方向転換された物品12
の姿勢を保持する。即ち、姿勢保持用磁石21はS極を
搬送ベルト11に面する側に配置している。
【0024】以下、上記搬送装置10による方向転換動
作について説明する(図2)。 (1)物品12は、物品側磁石15の長手方向の両端に
同極の磁石15A、15Bを配置する状態で、該物品側
磁石15の長手方向を物品搬送経路の移動方向(ガイド
用磁石16の延在方向)に直交する方向に設定されて搬
入される。これにより、物品12は、物品側磁石15の
うちの磁石15Aをガイド用磁石16に吸引されて物品
搬送経路に沿って移動する。このとき、物品12は、物
品側磁石15のうちの磁石15Bを導入用磁石19に吸
引されて、該磁石15Bを方向転換用磁石17、18の
磁界に導かれる。尚、物品側磁石15の磁石15A、1
5Bはガイド用磁石16と導入用磁石19の間のサブガ
イド用磁石20の反発作用を受け、磁石15Aを確実に
ガイド用磁石16に沿わせ、磁石15Bを確実に導入用
磁石19に沿わされる。
【0025】(2) 物品12は、上記(1) のガイド用磁石
16に吸引される移動過程で、導入用磁石19の出側に
達すると、物品側磁石15のうちの磁石15Bに方向転
換用磁石17の反発力と、方向転換用磁石18の吸引力
を受ける。そして、方向転換用磁石17が磁石15Bに
及ぼす反発力と、方向転換用磁石18が磁石15Bに及
ぼす吸引力は、それら方向転換用磁石17、18の傾斜
状配置方向に沿って次第にガイド用磁石16の側に近付
く。このため、物品12は、ガイド用磁石16への吸引
点を回転中心として、方向転換用磁石17の反発力と方
向転換用磁石18の吸引力により次第に回転せしめら
れ、方向転換用磁石17、18の出側に達する最終段階
では、物品側磁石15(磁石15A、15B)の長手方
向をガイド用磁石16の延在方向にまで90度展開され
る。
【0026】(a) 尚、方向転換用磁石17は、磁石15
Bが図2(B)のの位置に到達したとき、磁石15B
に図で右下向きの力を及ぼす(この力は右向きの力と下
向きの力に分解できる)。このとき、磁石15Aはガイ
ド用磁石16に吸引され拘束されているので、物品12
は図で時計回りに少し回転する。そして、方向転換用磁
石17は傾斜状配置により次第にガイド用磁石16の側
に近付くように配置されているので、図2(B)の、
の位置で同様の回転作用を生じ、物品12を時計回り
に90度転換させるものとなる。
【0027】(b) また、方向転換用磁石18は、磁石1
5Bが図2(B)のの位置に到達したとき、磁石18
Rが磁石15Bを反搬送方向(引き戻し方向)に吸引す
ると同時に、磁石18Fが磁石15Bを搬送直角方向に
吸引し、結果として、磁石15Bに図で右下向きの力を
及ぼし、物品12を上記(a) と同様に時計回りに90度転
換させるものとする。
【0028】即ち、搬送装置10では、方向転換用磁石
17、18の両者が物品12に対して同時に上記(a) 、
(b) の方向転換作用を及ぼし、物品12を強力に90度転
換せしめる。
【0029】(3) 物品12は、方向転換用磁石17、1
8の出側に達すると、ガイド用磁石16により磁石15
A、15Bを吸引され、上記(2) の方向転換後の姿勢を
維持されつつ搬出される。このとき、ガイド用磁石16
の両側に位置する姿勢保持用磁石21は、方向転換済の
物品12の姿勢を保持し、方向転換後の物品12の姿勢
を安定化する。
【0030】従って、搬送装置10によれば、下記〜
の作用がある。 物品12の方向転換は、方向転換用磁石17、18を
通過する際の一時になされる。従って、装置構成は単純
であり、整列ないしは方向転換するための時間と搬送距
離も小である。
【0031】物品12の方向転換のために、物品12
に機械的に衝合するガイドバー等を用いないので、物品
12に衝突力等を及ぼすことがない。また、物品12の
方向転換のための動力源として、搬送ベルト11の駆動
力を必要とするのみである。従って、構成簡素、保守管
理容易、信頼性大である。
【0032】物品12に具備する物品側磁石15の位
置と、各磁石16〜21の配置のみにより、物品12を
方向転換できる。従って、物品12の外形の変更等に対
するフレキシブル性が高い。
【0033】尚、本発明の実施において、各磁石16〜
21は、搬送ベルト11による物品搬送経路の上方位置
に配置されるものであっても良い。このとき、物品側磁
石15は物品12の上面側に設けられる。
【0034】表1は、上記搬送装置10を用いて、重量
の異なる各物品を各種のコンベヤ速度の下で、各5回方
向転換したときの方向転換結果である。表中、○印は5
回の転換動作がすべて良であったことを示し、△印は高
速時に5回の転換動作のうちの一部に90度以上の過回転
を生じたものがあったことを示す。
【0035】
【表1】
【0036】(第2実施例)(図4) 第2実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例にお
ける方向転換用磁石18を撤去したことにある。これに
よれば、物品12は、方向転換用磁石17が磁石15B
に及ぼす反発力のみにより方向転換されるものとなる。
【0037】(第3実施例)(図5) 第3実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例にお
ける方向転換用磁石17を撤去したことにある。これに
よれば、物品12は、方向転換用磁石18が磁石15B
に及ぼす吸引力のみにより方向転換されるものとなる。
【0038】(第4実施例)(図6) 第4実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例にお
ける方向転換用磁石17、18をそれぞれ単一の異形長
尺材磁石にて構成したことにある。これによれば、方向
転換用磁石17、18が階段状でなく直線状に傾斜配置
されるものとなり、方向転換用磁石17が磁石15Bに
及ぼす力、方向転換用磁石18が磁石15Bに及ぼす力
の向きが経時的に滑らかに連続的に変化する結果、物品
12をスムースに方向転換できる。
【0039】(第5実施例)(図7) 第5実施例が第1実施例と異なる点は、第1実施例にお
ける方向転換用磁石17、18の設置個数を増す等によ
り、方向転換用磁石17、18の傾斜角度を緩やかにし
たことにある。これによれば、方向転換用磁石17が磁
石15Bに及ぼす力、方向転換用磁石18が磁石15B
に及ぼす力の向きの変化が緩やかになる結果、高速搬送
下で物品12を安定的に方向転換できる。
【0040】(第6実施例)(図8) 第6実施例が第1実施例と異なる点は、方向転換用磁石
17、18の出側に姿勢修正用磁石22を設置したこと
にある。
【0041】姿勢修正用磁石22は、搬送ベルト11に
よる物品搬送経路の下方(又は上方)位置で、ガイド用
磁石16を挟んで方向転換用磁石17、18の出側部の
反対側に配置される。そして、姿勢修正用磁石22は、
搬送進み方向に向けて次第にガイド用磁石16に近付く
ように傾斜状に配置され、磁石15Bに反発力を及ぼ
す。即ち、姿勢修正用磁石22はS極を搬送ベルト11
に面する側に配置している。
【0042】即ち、第1実施例の搬送装置10では、表
1に示したように、相当の高速搬送でも方向転換可能で
あるが、更に速度を上げると、90度以上方向転換してし
まうことを認めた。これは、搬送速度が過度に速くなる
と、方向転換の回転速度が速くなり、このため物品12
の慣性力が姿勢保持用磁石21の反発力を越える結果、
磁石15Bが姿勢保持用磁石21を乗り越えてしまうた
めと考えられる。
【0043】そこで、第6実施例では、上述の如くに配
置した姿勢修正用磁石22により、方向転換用磁石1
7、18の出側で90度以上方向転換してしまった物品1
2をその後逆回転させ、物品12の物品側磁石15の長
手方向をガイド用磁石16の延在方向に一致させる正し
い方向転換姿勢に戻すのである。
【0044】具体的には、下記(1) 〜(3) の如くであ
る。 (1) 物品12が方向転換用磁石17、18の出側に達し
たとき、方向転換用磁石17、18の回転作用は既に終
了しているにもかかわらず、物品12の回転の慣性力が
物品12を回転させ続け、その結果、磁石15Bはガイ
ド用磁石16の側方に外れてしまう。
【0045】(2) 上記(1) の後も、物品12は回転し続
けるが、物品12と搬送ベルト11との摩擦力により、
物品12の回転速度は低減する。
【0046】(3) そして、姿勢修正用磁石22の反発力
により、物品12の回転は止まり、磁石15Bは姿勢修
正用磁石22の図において上方エッジに沿って搬送され
る。これにより、磁石15Bはその搬送の進行により徐
々にガイド用磁石16に近付き、磁石15A、15Bが
ともにガイド用磁石16の延在方向に方向付けられる正
しい方向転換姿勢を付与される。
【0047】(第7実施例)(図9〜図10) 搬送装置30は、物品12をダンボール箱にケース詰め
する等に際し、物品12の表と裏の向きを整列させる方
向整列装置31を具備するものである。例えば、表Hと
裏Lの向きがランダムに搬入されてくる物品12は、方
向整列装置31により、90度方向転換させられると同時
に、表Hと裏Lの向きを同一側に揃えられて搬出される
のである(図10(A))。
【0048】方向整列装置31は、前述した第1実施例
におけると同様のガイド用磁石16を物品搬送経路に沿
って延在するとともに、ガイド用磁石16の両側に第1
方向転換用磁石17A、18Aと第2方向転換用磁石1
7B、18Bを配置している。第1方向転換用磁石17
A、18Aは、第1実施例の方向転換用磁石17、18
と実質的に同一であり、物品12を時計回りに90度方向
転換せしめる。第2方向転換用磁石17B、18Bは、
ガイド用磁石16に対し、第1方向転換用磁石17A、
18Aと線対称的に配置され、物品12を反時計回りに
90度方向転換せしめる。
【0049】また、方向整列装置31は、第1方向転換
用磁石17A、18Aの入側に第1導入用磁石19Aを
配置し、第2方向転換用磁石17B、18Bの入側に第
2導入用磁石19Bを配置している。第1導入用磁石1
9Aは、第1実施例の導入用磁石19と実質的に同一で
あり、第2導入用磁石19Bは、ガイド用磁石16に対
し、第1導入用磁石19Aと線対称的に配置される。
【0050】また、方向整列装置31は、物品搬送経路
の入側に、第1搬入ガイド用磁石32Aと第2搬入ガイ
ド用磁石32Bを固定配置している。第1搬入ガイド用
磁石32Aは磁石15Bを吸引し、第2搬入ガイド用磁
石32Bは磁石15Aを吸引して、両磁石32A、32
Bにより物品12を物品搬送経路に沿って搬入する。
【0051】そして、方向整列装置31は、第1と第2
の搬入ガイド用磁石32A、32Bと、第1と第2の導
入用磁石19A、19Bとの間に、物品振り分け装置3
3を配置している。物品振り分け装置33は、搬入ガイ
ド用磁石32A、32Bにそれぞれ接続される第1揺動
磁石34Aと第2揺動磁石34Bとを備えている。そし
て、振り分け装置33は、両搬入ガイド用磁石32A、
32Bの出側中間部に設けられる支軸35を揺動中心と
して、揺動シリンダ36により揺動可能とされる。
【0052】物品振り分け装置33は、第1の方向に切
換設定されたとき、第1揺動磁石34Aの両端のそれぞ
れを第1搬入ガイド用磁石32Aと第1導入用磁石19
Aに連結するとともに、第2揺動磁石34Bの両端のそ
れぞれを第2搬入ガイド用磁石32Bとガイド用磁石1
6に連結し、物品12を第1方向転換用磁石17A、1
8Aの導入経路に振り分け、ひいては物品12を第1方
向転換用磁石17A、18Aによって時計方向に90度方
向転換せしめる。
【0053】他方、物品振り分け装置33は、第2の方
向に切換設定されたとき、第1揺動磁石34Aの両端の
それぞれを第1搬入ガイド用磁石32Aとガイド用磁石
16に連結するとともに、第2揺動磁石34Bの両端の
それぞれを第2搬入ガイド用磁石32Bと第2導入用磁
石19Bに連結し、物品12を第2方向転換用磁石17
B、18Bの導入経路に振り分け、ひいては物品12を
第2方向転換用磁石17B、18Bによって反時計方向
に90度方向転換せしめる。
【0054】尚、第1導入用磁石19Aの入側には、第
1揺動磁石34Aが滑らかに接続できる磁石片19AN
が設置され、第2導入用磁石19Bの入側には、第2揺
動磁石34Bが滑らかに接続できる磁石片19BNが設
置されている。
【0055】更に、方向整列装置31は、物品振り分け
装置33の入側に画像処理装置37を配置している。画
像処理装置37は、搬入ガイド用磁石32A、32Bに
到達した物品12の正面を画像処理し、物品12の正面
が表Hか裏Lかを検出し、この検出信号を制御装置38
に伝える。制御装置38は、画像処理装置37の検出結
果である物品12の方向転換前の表裏の向きと、方向運
転後の要求向き(例えば図において上側に表面を向け
る)とに基づき、上述の物品振り分け装置33を第1と
第2のいずれかの方向に切換設定するように、揺動シリ
ンダ36の電磁切換弁39を切換制御する。
【0056】具体的には、下記(1) 〜(3) の如くである
(図10)。尚、この場合、物品12の方向転換後の要
求向きが、表Hを図において上方に向けるものであると
する。
【0057】(1) 画像処理装置37が搬入物品12の方
向転換前の向きを検出する。即ち、物品12の正面が表
Hか裏Lかを検出する。
【0058】(2) 搬入物品12の正面が表Hである場合
には、物品振り分け装置33が第1の方向に切換設定さ
れる。これにより、物品12は第1導入用磁石19Aか
ら第1方向転換用磁石17A、18Aの側に振り分けら
れ、第1実施例におけると同様の方向転換作用を施さ
れ、時計回りに90度方向転換せしめられる。これによ
り、物品12は表Hが図において上方に向く状態となっ
て搬出される。尚、搬出時の物品12は、ガイド用磁石
16にガイドされ、かつ姿勢保持用磁石21に保持され
て安定的に搬出される。
【0059】(3) 搬入物品12の正面が裏Lである場合
には、物品振り分け装置33が第2の方向に切換設定さ
れる。これにより、物品12は第2導入用磁石19Bか
ら第2方向転換用磁石17B、18Bの側に振り分けら
れ、第1実施例におけると逆向きの方向転換作用を施さ
れ、反時計回りに90度方向転換せしめられる。これによ
り、物品12は表Hが図において上方に向く状態となっ
て搬出される。尚、搬出時の物品12は、ガイド用磁石
16にガイドされ、かつ姿勢保持用磁石21に保持され
て安定的に搬出される。
【0060】上記(1) 〜(3) により、すべての搬出物品
12は、それらの表Hが図において上方に向く要求向き
に整列される。
【0061】物品12の方向転換後の要求向きが、表H
を図において下方に向けるものである場合には、物品振
り分け装置33による切換方向を上記(2) 、(3) の逆方
向に設定するものとする。
【0062】尚、本発明の実施において、画像処理装置
37の検出結果等により、物品12の方向転換を行なう
ことなく該物品12を搬入時の向きのままで搬出するも
のとする場合には、第1方向転換用磁石17A、18A
や第2方向転換用磁石17B、18Bの磁気作用を物品
側磁石15に及ぼさないように制御すれば良い。この制
御は、それら方向転換用磁石17A、18Aや17B、
18Bを、搬送ベルト11の搬送面から大きく離隔した
り、それらの磁石17A、18Aや17B、18Bを電
磁石としてその電磁力を消磁することにてなされる。
【0063】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、磁力を利
用して物品の姿勢を整列ないしは方向変換するに際し、
装置構成を単純化するとともに、整列ないしは方向変換
のための時間と搬送距離を小とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施例を示す模式図である。
【図2】図2は第1実施利の方向転換動作を示す模式図
である。
【図3】図3は物品側磁石の配置を示す模式図である。
【図4】図4は第2実施例を示す模式図である。
【図5】図5は第3実施例を示す模式図である。
【図6】図6は第4実施例を示す模式図である。
【図7】図7は第5実施例を示す模式図である。
【図8】図8は第6実施例を示す模式図である。
【図9】図9は第7実施例を示す模式図である。
【図10】図10は第7実施例の方向整列動作を示す模
式図である。
【符号の説明】
10 搬送装置 11 搬送ベルト 12 物品 15 物品側磁石 16 ガイド用磁石 17、18 方向転換用磁石 19 導入用磁石 21 姿勢保持用磁石 30 搬送装置 33 物品振り分け装置

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の搬送経路に沿って移動する搬送手
    段に物品を載置して搬送する物品の方向転換装置におい
    て、長手状をなし、長手方向の両端に同極の磁石が配置され
    てなる 物品側磁石を物品側に設けるとともに、 搬送手段による物品搬送経路の上方または下方位置に、
    該物品搬送経路に沿う方向に延在されて該物品側磁石を
    吸引するガイド用磁石と、 搬送進み方向に向けて次第に該ガイド用磁石に近付くよ
    うに該ガイド用磁石の少なくとも一側に傾斜状に配置さ
    れて該物品側磁石を吸引または反発する方向転換用磁石
    とを有してなることを特徴とする物品の方向転換装置。
  2. 【請求項2】 前記方向転換用磁石の入側に、物品側磁
    石の一部を方向転換用磁石の磁界に導く導入用磁石を配
    置してなる請求項1記載の物品の方向転換装置。
  3. 【請求項3】 前記方向転換用磁石の出側に、該方向転
    換用磁石の磁界を通過した物品の姿勢を保持する姿勢保
    持用磁石を配置してなる請求項1または2記載の物品の
    方向転換装置。
  4. 【請求項4】 前記方向転換用磁石がガイド用磁石の両
    側に配置され、ガイド用磁石の一側に配置される第1方
    向転換用磁石による物品転換方向と他側に配置される第
    2方向転換用磁石による物品転換方向とを反対方向と
    し、 前記方向転換用磁石の入側に、搬入物品の方向転換前の
    向きと方向転換後の要求向きとに基づき、搬入物品を第
    1方向転換用磁石と第2方向転換用磁石のいずれかの導
    入経路に選択的に振り分ける物品振り分け装置とを有し
    てなる請求項1〜3のいずれかに記載の物品の方向転換
    装置。
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