JPH0645686B2 - ポリアシルラクタムによるポリエチレンテレフタレートの連鎖延長 - Google Patents

ポリアシルラクタムによるポリエチレンテレフタレートの連鎖延長

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JPH0645686B2
JPH0645686B2 JP1502413A JP50241389A JPH0645686B2 JP H0645686 B2 JPH0645686 B2 JP H0645686B2 JP 1502413 A JP1502413 A JP 1502413A JP 50241389 A JP50241389 A JP 50241389A JP H0645686 B2 JPH0645686 B2 JP H0645686B2
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    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/68Polyesters containing atoms other than carbon, hydrogen and oxygen
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の分野 本発明は、改良された高分子量のポリエチレンテレフタ
レート(PET) 組成物および PETポリマーの分子量を増加
させる方法を提供する。
先行技術の説明 ポリエチレンテレフタレート(PET) は繊維、フィルムお
よびプラスチック用途に用いられる工業的に最も重要な
樹脂の一つである。これは、通常、エチレングリコール
とテレフタル酸ジメチルまたはテレフタル酸とを、メタ
ノール(または水)およびエチレングリコールを副生物
として除去しながら昇温下で重縮合することによって製
造される。このような溶融縮合法で得られるポリマーの
極限粘度数は、通常、0.5 〜0.7 であり、多くの用途に
適している。しかしながら、最終的な二次加工製品に、
例えば工業用糸、吹込成形、押出、熱成形製品に高い強
度および靭性を必要とする多くの他の用途においては、
極限粘度が0.9 を上回る高分子量のPETが望まれる。通
常のPET重合反応器では、最終段階において反応速度が
遅くなり且つ拡散が抑制されるので、高分子量ポリマー
を得ることは極めて難しい。長時間の加熱は末端ヒドロ
キシル基の分解を引き起こし、ポリマーの(加水分解ま
たは熱による)分解を更に促進する望ましくないカルボ
キシル末端基を生成させる。
これらの制限を克服するために、固相状態にある低分子
量PET の後重合が現在はある程度まで行なわれている。
しかしながら、固相重合法は緩慢であり、しかも大規模
な操作のための特別な装置を必要とする。
別の方法として、ポリマーのヒドロキシル末端基および
/またはカルボキシル末端基と容易に反応する適当な
「連鎖延長剤」によって溶融相でPET を連鎖延長するこ
とが考えられている。このようなカップリング反応は分
子量を増加させる。
原則として、これらの連鎖延長剤は、好ましくは、二官
能性で、熱安定性であり、しかも分子量の小さい副生物
を生じさせないほとんど不可逆な付加または開環型の反
応によってポリエステル鎖末端と速やかに反応すること
ができなければならない。
炭酸ジフェニルおよびシュウ酸ジフェニルのような化合
物はPET 用の連鎖延長剤としてティー・シマ(T.Shima)
、ティー・ウラサキ(T.Urasaki) およびアイ・オカ(I.
Oka) によってAdv.Chem.Ser. 128, 183 (1973) に提案
されているが、これらの試薬はフェノールおよび炭酸エ
チレンのような除去するのが難しい高沸点副生物を生成
する。
ビスエポキシド、二酸無水物およびジイソシアネートの
ようなある種の付加型連鎖延長剤もディジュクストラ(D
ijkstra)らの米国特許第3,553,157 号明細書に記載され
ているが、これらの試薬はポリマー中に若干の望ましく
ない分枝および/または熱不安定性結合を形成させる。
例えば、エポキシドは鎖の分岐/ゲル化反応に関与する
ことがあるヒドロキシル基を生じさせるし、一方イソシ
アネートは熱的に不安定なウレタン結合を生じさせるこ
とがある。
PET の連鎖延長剤として最近報告された他の付加型連鎖
延長剤にはエイ・イナタ(H.Inata) およびエス・マツム
ラ(S.Matsumura)=によってJ.Appl.Polym.Sci.,30巻、33
25(1985)および32巻、4581(1986)にそれぞれ報告された
ビスオキサゾリンおよびビス(1,3−オキサジン−4−
オン)がある。これらの試薬は反応器中で長い反応時間
が必要であると思われ、しかも経済的に好ましい方法で
ある押出加工でその効率は未知である。
更に、ブクスバオ(Buxbaum) らの米国特許第4,499,219
号明細書には安定化されたポリエステル成形組成物が開
示しているが、これらの組成物は第一の安定化剤として
のポリエポキシドと第二の安定剤を含む。第二安定剤に
はある種のビスオキサゾリンおよび/またはある種のジ
カルボン酸イミドおよび同アミドがある。この特許に
は、組成物を加工する場合に、粘度にわずかな低下しか
見られないか、または全く見られないことが記載されて
いる。
後重合法を必要とせず、且つ望ましくない副生物を生成
することなく粘度が増加されたポリエチレンテレフタレ
ート樹脂を提供することが望ましいと思われる。
発明の要約 本発明によれば、高分子量ポリエチレンテレフタレート
樹脂が、式 を有する化合物であって、式中Aはこの化合物のアシル
基全部に対してそれ自体境界となるのに必要な有効原子
価数を有する任意の炭化水素基であり、yは少なくとも
1であり、そしてxは6〜12の整数である前記化合物か
ら誘導される連鎖延長結合をポリマー鎖中に包含してい
るポリエチレンテレフタレートから本質的に成る高分子
量ポリエチレンテレフタレート樹脂が提供される。
驚くべきことに、ポリアシルラクタム、特に6〜12個の
炭素原子を有するビスアシルラクタムは、ポリエチレン
テレフタレート樹脂に対する、望ましくない副生物を生
成させない効果的な連鎖延長剤であることが見い出され
た。得られる樹脂は高粘度および優れた物理的特性を示
す。
好ましくは、連鎖延長結合は、式 (式中、Aはアリーレン、アルキレン、アラルキレンお
よびポリビニルより成る群から選択され、xは6〜12の
整数である)を有する化合物から誘導されたものであ
る。
最も好ましい連鎖延長剤はテレフタロイル−ビスラウロ
ラクタムである。意外にも、この化合物はテレフタロイ
ル−ビスカプロラクタムと比べてかなり改良された反応
性を示すことが見い出された。
本発明によれば、またポリエチレンテレフタレートポリ
マーと、前記の式を有するポリアシルラクタム連鎖延長
剤と、カルボキシル反応性化合物との反応生成物から本
質的に成る高分子量ポリエチレンテレフタレート樹脂が
提供される。
意外にも、カルボキシル反応性化合物を本発明のポリア
シルラクタムと一緒に用いると、高分子量ポリエチレン
テレフタレートポリマーを生成することが見出されたも
のである。これに対して、カルボキシル反応性剤を本発
明の連鎖延長剤ないしで用いると、分子量は全く改良さ
れないかまたは最低限の改良しか得られない。
更に本発明によれば、ポリマーを、式 を有する化合物であって、式中Aはこの化合物のアシル
基全部に対してそれ自体境界となるのに必要な有効原子
価数を有する任意の炭化水素基であり、yは少なくとも
1であり、そしてxは6〜12の整数である前記化合物か
ら本質的に成る連鎖延長剤と接触させることから成るポ
リエチレンテレフタレートポリマーの分子量を増加させ
る方法が提供される。
更に、本発明によれば、ポリマーを式 を有する化合物であって、式中Aはこの化合物のアシル
基全部に対してそれ自体境界となるのに必要な有効原子
価数を有する任意の炭化水素基であり、yは少なくとも
1であり、そしてxは6〜12の整数である前記化合物か
ら本質的に成る連鎖延長剤およびカルボキシル反応性化
合物と接触させることから成るポリエチレンテレフタレ
ートポリマーの分子量を増加させる方法が提供される。
好ましい態様の説明 ポリアシルラクタム、好ましくは6〜12個の炭素原子を
有するビスアシルラクタム、特にビスアシルラウロラク
タムはポリエチレンテレフタレートのための効果的なヒ
ドロキシル反応性連鎖延長剤であることが見出された。
通常のポリエステル重縮合方法においてはヒドロキシル
末端基がより優勢である。このようなヒドロキシル反応
性連鎖延長試薬は、ビスオキサゾリンまたはカルボジイ
ミドのような既知のカルボキシル反応性試薬と組み合わ
せて用いると、2種類の物質の相乗作用のために、更に
高分子量のポリマーを生じるのに尚一層効果的である。
本発明の樹脂は、式 を有する化合物であって、式中Aはこの化合物のアシル
基全部に対してそれ自体境界となるのに必要な有効原子
価数を有する任意の炭化水素基であり、yは少なくとも
1であり、そしてxは6〜12の整数である前記化合物か
ら誘導される連鎖延長結合を、ポリマー中に包含してい
る高分子量ポリエチレンテレフタレート(PET) ポリマー
である。好ましくは、yは、1〜3の整数である。
好ましくは、連鎖延長結合は、式 (式中、Aはアリーレン、アルキレン、アラルキレンお
よびポリビニルより成る群から選択され、xは6〜12の
整数である)を有する化合物から誘導されたものであ
る。好ましくは、アルキレンは1〜12個の炭素原子を有
する。xが11であるのが最も好ましい。アリーレンの例
として、p−フェニレン、m−フェニレン等がある。ア
ルキレンの例として、エチレン、ブチレン、オクチレン
等がある。アラルキレンの例として、p−メタ−キシレ
ン等がある。
本発明に用いるのに特に好ましいのは、テレフタロイル
−ビスラウロラクタム、テレフタロイル−ビスカプリル
ラクタム、トリメシルトリスラウロラクタム、ポリ(ア
クリロイルラウロラクタム)等である。
テレフタロイル−ビスラウロラクタム(TBLL)は、意外に
も、かなり高い選択性および反応性を示すので、本発明
に用いるのに最も好ましい。いかなる理論によっても拘
束されるものではないが、この選択性および反応性は、
別の可逆的な縮合反応、例えば副生物としてカプロラク
タムの脱離を伴うテレフタロイル−ビスカプロラクタム
のような化合物で生じる可能性がある反応に対立するも
のとして、PET のヒドロキシル鎖末端との開環反応を本
質的に行なうTBLLの能力に起因すると思われる。下記の
図式がこれを証明するものである。
(1) (2) 〜OCO(CH2)11NHCO−A−CONH(CH2)11COO〜 (3) (4) 式(1)および(2)から分かるように、TBLLは開環反応を行
なう。これに対し、対応するビスカプロラクタムは脱離
反応(式(3)および(4))を行ない、可逆的である。
本発明の樹脂の PETポリマーは、前記の連鎖延長剤と反
応して高分子量ポリマーを生じさせるものである。例証
されたように、これは、ほとんどヒドロキシル末端基を
介して行われるものである。本発明に用いるPETポリマ
ーの極限粘度数は、約0.1〜約0.8dlg-1の範囲であるの
が好ましく、更に好ましい極限粘度数は約0.5 〜約0.7d
lg-1の範囲である。極限粘度数はフェノールテトラクロ
ロエタンとの比率が60対40w/w である PET溶液の粘度値
を PET溶液のゼロ濃度に対して外挿することによって得
られる。測定値は25℃に規準を合わせる。 PETポリマー
は約250℃〜275℃で溶融する。ポリ(エチレンテレフタ
レート)は少量、例えば最大約5%までの他の成分、例
えば1,4-シクロヘキサンジメタノール、ブチレンジオー
ル、ネオペンチレンジオール、ジエチレングリコールま
たはグルタル酸およびそれらの組み合わせを含んでいる
ことができる。
本発明の一つの態様において、本発明の連鎖延長剤はこ
れをカルボキシル反応性化合物安定剤と組み合わせて用
いて、カルボン酸基の触媒効果による任意の同時性鎖分
解が起こらないようにする。
好ましいカルボキシル反応性安定化剤は1,3-オキサゾリ
ン、例えば2,2′−m−フェニレン−ビス(1,3−オキサ
ゾリン)、2,2′−ビス(1,3−オキサゾリン)等;カル
ボジイミド、例えばポリ(2,4,6−トリ−イソプロピル
−1,3-フェニレンカルボジイミド)等である。カルボキ
シル安定化剤の連鎖延長剤に対する好適な重量比は、通
常、約0.2:1〜約1:1、好ましくは約0.5:1〜0.8
:1である。
カルボキシル反応性安定化剤はいかなる時点でもポリマ
ーと反応させることができるが、好ましくは連鎖延長剤
と一緒に加える。
本発明によって生成された高分子量ポリエチレンテレフ
タレート樹脂の極限粘度数は、通常、約0.8 以上である
のが好ましく、更に好ましくは、約0.8〜約1.5である。
本発明の樹脂は、通常の添加剤、例えば安定化剤、酸
化、熱および紫外線分解防止剤、潤滑剤、離型剤、染料
および顔料などの着色剤、難燃剤、繊維状および粒子状
の充填材および強化材、可塑剤、核剤等を1種類以上含
む組成物にすることができる。これらの添加剤は既知の
方法で配合することができる。
本発明の方法において、反応生成物は PETポリマーを溶
媒媒質中で加熱すること、溶融配合すること等の技法を
用いて連鎖延長剤と接触させることによって生成する。
PETの連鎖延長は、押出操作で通常用いられる滞留時間
内に起こることが見出されている。したがって、本文中
に記載の連鎖延長方法は押出操作等に特に好適である。
好ましい態様において PETポリマーは通常の溶融配合方
法を用いて連鎖延長剤と反応させる。反応は押出機のよ
うな密閉混合装置中で連鎖延長剤とポリエステルとの間
に反応を生じさせるのに十分な時間行なって、溶融圧力
の増加によって明らかにされる粘度を増加させることが
好ましい。利用できる温度は用いられた成分の性質によ
って変化するが、典型的には、ポリマー成分の融点より
高く、成分の分解が生じる温度より低い温度である。典
型的な温度は約230℃〜約300℃であるが、特に好ましい
のは、約260℃〜約290℃である。カルボキシル反応性化
合物は連鎖延長剤と一緒に押出機に加えるのが好まし
い。
反応の状況の中での有用な連鎖延長量は PETおよび用い
られた特定の連鎖延長剤、更には、生じる組成物の目的
とされる特性に依存して広範囲に変化させることができ
る。連鎖延長剤の好ましい量はポリエステル成分の約0.
25重量%〜約8.0重量%、更に好ましくは約1.0重量%〜
5.0重量%、最も好ましいのは、約1.5重量%〜3.0重量
%である。
本発明の高分子量 PET樹脂は伸び、靭性、衝撃強さ等の
ような改良された特性を示す。したがって、この樹脂は
熱可塑性樹脂物品、すなわち成形品、押出形材とし、例
えばチューブ材料、フィルム、シート、繊維および延伸
繊維、ラミネートおよび電線被覆の二次加工で用いられ
る通常の成形方法による広範囲の有用な物品を製造する
のに特に好都合である。本文中で用いられた「成形」と
は加熱された可塑性状態にある樹脂を変形することによ
って物品を成形することを意味する。
下記の非限定実施例は本発明を更に説明するために与え
られものである。
実施例1 極限粘度数(I.V.)が0.7 、カルボキシル価が0.03mg当量
/gである市販ポリエチレンテレフタレートペレットを
120℃で一夜減圧乾燥した後、樹脂 100部当り(phr) 2
部のエレフタロイル−ビスラウロラクタムと、塗料用メ
ジウムとしてのアジピン酸ジオクチル1phr を用いて充
分に混合した。この混合物を24/1(L/D) の混合スクリ
ューを備え且つ40rpm および押出量約61bs/時で操作を
行なう1インチ(2.54cm)の一軸スクリューウェイン(W
ayne) 押出機のホッパーに供給した。3つの加熱区域の
温度を約530゜F(277℃)に設定した。 PET押出物を冷却
し、ペレット化して乾燥させた。押出後の PETの極限粘
度数は0.87dlg-1(フェノール−テトラクロロエタンの6
0/40w/w 混合物中)であり、これは関係式 M=4.993×104[I.V.]1.37 から計算して数平均分子量M41,258に相当することが
分かった。
テレフタロイル−ビスラウロラクタム(TBLL)は下記のよ
うにして製造した。
シクロヘキサン 100部およびピリジン67部中ラウロラク
タム59.3部の還流溶液に塩化テレフタロイルの溶液(シ
クロヘキサン75ml中30.5部)を撹拌しながら滴加した。
撹拌を更に3時間30分行った後、溶媒85部を留去し、残
っている反応混合物を過剰の氷水に注入した。沈殿した
生成物を濾過し、水および水性メタノールで洗浄した
後、減圧下で乾燥させた。収率91%で回収された生成物
の融点は、114〜120である。
実施例2 実施例1の PET押出実験をTBLL5phr を用いて繰り返し
た。PET押出物の極限粘度数は、M39,320に相当する
0.84dlg-1であった。
対照例1 平均極限粘度数が 0.7±0.01であり、カルボキシル価が
0.03mg当量/gである市販ポリエチレンテレフタレート
の幾つかのバッチについて、実施例1に記載の同じ押出
機且つ同じ工程条件で、添加剤が存在しない対照とし
て、押出を行なった。 PET押出物の極限粘度数は0.67±
0.01であり、カルボキシル価は0.034 mg当量/gであっ
た。これは若干の鎖分解およびその結果の分子量の減少
を示す。
比較例1 極限粘度数が0.7 の乾燥 PETペレットを2,2′−m−フ
ェニレン−ビス(1,3−オキサゾリン)(MBO)1.2phr と
充分に混合し、混合物を実施例1と同様の条件下で1イ
ンチ(2.54cm)の一軸スクリューウェイン(Wayne) 押出
機で押し出した。この押出後の PETの極限粘度数は0.72
であり、カルボキシル価は0.004 mg当量/gであった。
この実験は、MBO はカルボキシル反応性試薬であるが、
効果的な連鎖延長剤ではないことを示している。
比較例2 極限粘度数が0.7 の乾燥 PETペレットを、 PETのカルボ
キシル末端基と反応性であると考えられる試薬であるオ
リゴマー性ポリカルボジイミドである〔ライン・ヒュミ
ー社(Rhein Chemie)からの〕スタバキソール(Stabaxol)
P-100 :1.5phrと充分に混合した。この化合物はポリ
(2,4,6−トリイソプロピル−1,3-フェニレンカルボジ
イミド)(PCDI)であると思われる。この混合物を実施例
1と同様の条件下で押し出した。 PET押出物の極限粘度
数はM32,440に相当する0.73であり、カルボキシル価
は0.017 であることが分かった。この実験はPCDIが PET
カルボキシル基と反応性であるが、ぞの分子量を増加さ
せるのには効果的でないことを示す。
比較例3 (a) 極限粘度数が0.7 乾燥 PETペレットをテレフタロ
イル−ビスカプロラクタム2phr と混合し、実施例1と
同様の条件下で1インチのウェイン押出機で押し出し
た。 PET押出物の極限粘度数は分子量29,460に相当する
0.68であった。
(b) この実験を、前記のように、テレフタロイルビス
カプロラクタム5phr を用いて繰り返した。このように
して得られたPET押出物の極限粘度数はM18,230に相
当する0.48であった。
テレフタロイル−ビスカプロラクタムはTBLLについて前
記したのと同様の方法で製造した。その融点は約 200℃
であった。
これら二つの実験は、テレフタロイル−ビスカプロラク
タムは PETを連鎖延長しないことを示している。テレフ
タロイル−ビスカプロラクタムは PETの鎖分解を防止し
ないし、しかも高濃度では更に分解を引き起こす可能性
さえあるのである。
実施例3 この実験は、更に長い(L/Dが30/1の)混合スクリュー
を有する別の一軸スクリュー押出機〔1″キリオン(Kil
lion)〕を用いて行なった。極限粘度数が0.79で、カル
ボキシル価が0.03mg当量/gである市販ポリエチレンテ
レフタレートをTBLL1.9phrと混合し、キリオン押出機で
押し出した。押出機バレルの区域1〜4をそれぞれ 450
゜F(232℃)、550゜F(288℃)、540゜F(282℃)およ
び540゜F(282℃)に設定し、ダイ温度 540゜F(282
℃)に設定した。スクリュー速度は40rpm 、アンペア数
は7.5 であった。 PET押出物を冷却し、ペレット化して
乾燥させた。押出後の PETの極限粘度数はM50,615に
相当する1.01であり、カルボキシル価は 0.047mg当
量/gであった。対照 PET押出し(対照例2、添加剤な
し、同様の条件下)により、極限粘度数は0.73、カルボ
キシル価は 0.033mg当量/gであった。
したがって、TBLLは同時発生的な鎖分解のためにカルボ
キシル価が減少する代わりに増加したという事実にもか
かわらず、ヒドロキシル末端基に関わる明らかな連鎖延
長反応によって分子量を増加させるのに効果的である。
下記の実施例は、カルボキシル安定化剤の存在下での連
鎖延長剤としてのTBLLの効果を例証するものである。
実施例4 極限粘度数が0.79の PETペレットをTBLL1.9phrおよびMB
O1.2%と充分に混合した後、実施例3に記載のように押
出を行なった。 PET押出物は分子量の増加(極限粘度数
が1.17、Mが61,910)を示すが、同時にカルボキシル
価は、0.015mg当量/gまで減少した。
実施例5 極限粘度数が0.79のPETペレットをTBLL1.9phrおよびPCD
I1.5phr と混合し、実施例3に記載のように押出を行な
った。 PET押出物はM73,800に相当する極限粘度数1.
33およびカルボキシル価 0.018mg当量/gを示した。
結果を表−1に要約する。
以上より、本発明によれば、高粘度を有し、且つ後重合
操作なしにおよび望ましくない副生物を生成せずに製造
することができる高分子量ポリエチレンテレフタレート
が提供されることが分る。この樹脂は改良された物性、
その他の望ましい特性を示す。
PET樹脂の分子量は、この樹脂を連鎖延長剤および所望
によりカルボキシル反応性化合物と一緒に押出機で処理
することによって増加させることができる。したがっ
て、高分子量 PET樹脂は経済的な方法で得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャヴァシ・ジャイ・アンソニー アメリカ合衆国ニュージャージー州07876, サッカサンナ,グローバー・ストリート 3 (56)参考文献 特開 昭47−39193(JP,A) 特開 昭48−55236(JP,A)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリマー鎖中にテレフタロイルビスラウロ
    ラクタムを式 〜OCO(CH2)11NHCO−A−(CONH(CH2)11COO〜 (式中、Aはp−フェニレン基である。) で表される、ポリエチレンテレフタレートのヒドロキシ
    ル末端との間の連鎖延長結合として包含しているポリエ
    チレンテレフタレートから本質的に成る、少なくとも
    0.8の極限粘度数を有する高分子量のポリエチレンテ
    レフタレート樹脂にして、該テレフタロイルビスラウロ
    ラクタムはポリエチレンテレフタレートの重量に基づい
    て0.25〜8重量%の量で存在する前記ポリエチレン
    テレフタレート樹脂。
  2. 【請求項2】前記のテレフタロイルビスラウロラクタム
    がポリエチレンテレフタレートの重量に基づいて1〜5
    重量%の量で存在する、請求の範囲第1項に記載の高分
    子量ポリエチレンテレフタレート樹脂。
  3. 【請求項3】ポリエチレンテレフタレート樹脂とテレフ
    タロイルビスラウロラクタムとカルボキシル反応性化合
    物との反応生成物から本質的に成る、該ポリエチレンテ
    レフタレートのポリマー鎖中に該テレフタロイルビスラ
    ウロラクタムを式 〜OCO(CH2)11NHCO−A−(CONH(CH2)11COO〜 (式中、Aはp−フェニレン基である。) で表される、ポリエチレンテレフタレートのヒドロキシ
    ル末端との間の連鎖延長結合として包含している、少な
    くとも0.8の極限粘度数を有する高分子量ポリエチレ
    ンテレフタレート樹脂にして、該テレフタロイルビスラ
    ウロラクタムはポリエチレンテレフタレートの重量に基
    づいて0.25〜8重量%の量で存在し、該カルボキシ
    ル反応性化合物はテレフタロイルビスラウロラクタムに
    対して0.2:1〜1:1の重量比で存在する高分子量
    ポリエチレンテレフタレート樹脂。
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