JPH0645455B2 - ホウ素又はその化合物の化学的クリーニング方法 - Google Patents

ホウ素又はその化合物の化学的クリーニング方法

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JPH0645455B2
JPH0645455B2 JP24826187A JP24826187A JPH0645455B2 JP H0645455 B2 JPH0645455 B2 JP H0645455B2 JP 24826187 A JP24826187 A JP 24826187A JP 24826187 A JP24826187 A JP 24826187A JP H0645455 B2 JPH0645455 B2 JP H0645455B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、各種部材の表面に対するB、BN、Ti
2、B4Cなどのホウ素又はその化合物を成分とする膜
状物の形成操作系内に存する不要な或いは不良な膜状物
を化学的にクリーニングする方法に関し、クリーニング
を迅速、且つ、簡便に行なえるものを提供する。
<従来技術> 一般に、ホウ素又はその化合物は、下記に示すように、
各種部材の表面を被覆するコティング剤として使用され
る。
(1)ホウ素は、ベアリング表面上に被覆されて潤滑性能
を高めたり、耐摩耗性向上のために黒鉛、炭素繊維或い
は耐熱金属製の部材上に被覆される。
(2)B6Siは、耐酸化性向上のため、黒鉛製部材の上に
被覆される。
(3)TiB2は黒鉛、耐熱金属製部材の上に被覆されてさ
らに高温強度を高める。
(4)BNは耐摩耗性の向上のためPt−Rhに被覆され
る。
(5)B4Cは黒鉛製部材の上に被覆或いは折出されて耐熱
性を向上する。
このホウ素又はその化合物は、例えば、真空蒸着、CV
D、スパッタリング、イオンプレーティング、イオンビ
ームなどの気相薄膜形成法によって各種部材上にコーテ
ィングされて、種々の高機能性を持たせている。
しかしながら、上記薄膜形成を行なう装置においては、
被覆対象部材以外の装置内壁や治具などにもホウ素化合
物などが堆積するために、機械的研磨などの力学的処理
や強酸、強アルカリによる湿式化学処理を行なってこれ
をクリーニングしているが、装置や治具の損傷が大きく
耐用年数が落ちるとともに、処理も煩雑なのが実情であ
る。
また、ホウ素又化合物などを被覆した部材のなかには、
被覆の不完全な或いは膜厚の均一でない不良品が生ずる
が、この不良品は回収が困難で廃棄されていた。
一方、例えば、特開昭57−100907号公報には、
CF4、CClF3、NF3或いはSF6ガスなどを用いて
BNのパターン形成用のエッチングを行なう技術が開示
されているが、当該技術を上記堆積物や不良品上の薄膜
の乾式クリーニングに適用することが一応考えられる。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、CF4、CClF3、NF3或いはSF6
スなどは、反応性が充分とはいえず、クリーニング速度
は低い。
また、実際のクリーニング処理はプラズマ雰囲気或いは
400℃以上の高温条件で行うため、ランニングコスト
が嵩む。
しかも、NF3ガスは、その供給量が「化学物質の審査
及び製造等の規制に関する法律」の制限を受ける。
本発明は、ホウ素又はその化合物の膜状物形成操作系内
に存する不要の膜状物を迅速、且つ、簡便にクリーニン
グすることを技術的課題とする。
<問題点を解決するための手段> 本発明者等は、フッ素塩素においてはCl−Fの結合エ
ネルギーが非常に小さく、他の物質をフッ素化、塩素化
する能力がきわめて強いことに着目して本発明を完成し
た。
即ち、本発明は、各種部材の表面に対するホウ素又はそ
の化合物を成分とする膜状物の形成操作において、当該
形成操作系内に存在する膜状物に、ClF、ClF3
ClF5のうちの少なくとも一種を含有するクリーニン
グガスを接触させて、この膜状物を化学的に除去するこ
とを特徴とするものである。
上記ホウ素化合物は、BN、B4C、SiB、TiB2
AlB、NbB2、TaB2などを指す。
上記膜状物形成操作系とは、例えば、当該ホウ素化合物
を成分とするセラミックスの薄膜形成装置の装置内部を
意味する。
この場合、上記膜状物は、基本的には不要な或いは不良
な部分の膜状物を意味し、具体的には、 (1)薄膜形成装置の稼動により当該装置の内部に堆積し
た堆積物 (2)薄膜形成装置の稼動により各種部材に形成された薄
膜 の両方を意味する。
当該膜状物は、被加工物である各種部材、即ち、薄膜対
象物質の全表面に形成されているものでも、一部だけに
形成されているものでも良い。
また、上記クリーニングガスは、フッ化塩素(ClF3
が最も安定で、取り扱い・貯蔵がし易いが、ClF、C
lF5を使用しても良い。また、これらの混合ガスでも
良い。)を含有すれば良く、実際には、これに不活性な
希ガス、窒素ガスなどをキャリヤガスとして混合する。
<作用> BNの薄膜形成操作系に例をとって作用を説明すると、
薄膜形成装置の内壁や治具に堆積した不要のAlBに、
ClF3を含有するクリーニングガスが接触すると、揮
発性のBF3などを生成して装置外に排出され、BNを
成分とする堆積物は容易にクリーニングされる。
しかも、上述のCF4、CClF3或いはNF3ガスに比
べて、Cl−Fの結合エネルギーが非常に小さいこと及
びフッ素は強い電気陰性度を有することによって、膜状
物に対するフッ素化能力は強力であり、フッ化塩素によ
るクリーニング速度は大きい。
<発明の効果> (1)薄膜形成装置の稼動により、当該装置の内壁や治具
に堆積したホウ素及びその化合物を成分とする膜状物を
迅速にクリーニングできる。
この効果は、膜状物が、薄膜形成装置の稼働による薄膜
対象部材の表面に形成されたホウ素化合物などの薄膜そ
のものである場合、即ち、薄膜形成に伴う不良品からの
薄膜のクリーニングの場合にもいえることであって、再
被覆を行って適正品を製造し、部材を無駄に廃棄するこ
とをなくせるのである。
(2)力学的処理や化学的湿式処理によるクリーニング操
作と異なり、クリーニング時に装置や治具に損傷を及ぼ
すことはないとともに、フッ化塩素及びクリーニング処
理に伴う反応生成物がともにガス状であって、薄膜形成
装置外に容易に排除できるので、クリーニング操作を簡
便にできる。
(3)CF4、CClF3或いはNF3ガスなどを用いる化学
的乾式クリーニング処理に比べて、プラズマ操作や400
℃以上の高温を必要としないので、安価に実施できる。
<実施例> 以下、図面に基づいて薄膜クリーニング実験装置の概要
を述べるとともに、当該装置を用いたクリーニング実験
例を示す。
薄膜クリーニング実験装置は、容積50のチャンバー
1とガス供給ライン10とガス排出ライン11とから構
成される。
上記チャンバー1の中央にサンプル台2を設け、サンプ
ル台2の下方にシーズヒータ3を埋設してチャンバー内
を加熱可能に構成するとともに、当該チャンバー1の上
方に圧力計4を、また、その側方に温度測定器5を各々
付設する。
上記ガス供給ライン10の一端は、チャンバー1の上方
に接続され、その他端はClF3供給ライン12とAr
供給ライン14とに分岐し、ClF3供給ライン12の
先端は開閉弁15を介してClF3供給源6に接続され
る。
上記Ar供給ライン14の先端は、開閉弁16、流量調
整弁17及び調圧弁18を介してAr供給源7に接続さ
れる。
また、上記ガス排出ライン11の一端は、チャンバー1
の下方に接続され、その他端にメカニカル・ブースタポ
ンプ21と真空ポンプ20とスクラバー22とが直列状
に接続される。
真空ポンプ20及びメカニカル・ブースタポンプ21は
ともにチャンバー1内のガスパージ用のポンプであっ
て、真空ポンプ20はメインパージ用であり、また、ブ
ースタポンプ21は真空ポンプ20のパージ能力を補助
するためのもので、並列状に配置した弁23の開閉切換
えにより、例えば100Torr以下のパージ用に使用
する。
スクラバー22は、アルカリ水溶液による湿式除害方式
のものである。
〔実験例1〕 サーメットの表面上にCVDにより5μmの厚みのBN
膜を被覆したものを試料として、これをチャンバー1内
のサンプル台2に静置し、チャンバー1内にClF3
ス9vol%、Arガス91vol%の組成を有するク
リーニングガスを封入して内圧を760Torrに保ち
ながら、10分後に取り出して試料のクリーニング度合
を測定した。
但し、チャンバー1内の温度は、室温及び110℃に夫
々設定した。
また、エッチングガスとして前記公開特許公報に開示さ
れているCF4のBN膜に対するクリーニング度合を、
比較例として実験した。
室温下では、ClF3及びCF4は共にほとんど変化がな
かった。
しかしながら、110℃でClF3を作用させた場合に
は、試料表面のX線マイクロアナライザーによる分析で
ホウ素の吸収ピークは全く認められず、BN薄膜は完全
に除去されていた。
因みに、この場合のクリーニング速度は略7000Å/
minであった。
一方、110℃でCF4を作用させた場合には、ホウ素
のピークが認められ、かなりの割合でBN膜が残置して
いた。
〔実験例2〕 ベアリング上にCVDで5μmのホウ素薄膜を形成した
ものを試料として、これにClF3ガス9vol%/Ar
ガス91vol%から成るクリーニングガスをチャンバ
ー1内に封入することにより、上記実験例1と同じ条件
で接触させて、そのクリーニング度合を測定したとこ
ろ、室温ではホウ素膜は少し除去されており、110℃
では完全に除去されていた。
【図面の簡単な説明】
図面は、薄膜クリーニング実験装置の概要説明図であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各種部材の表面に対するホウ素又はその化
    合物を成分とする膜状物の形成操作において、当該形成
    操作系内に存在する膜状物に、ClF、ClF、Cl
    のうちの少なくとも一種を含有するクリーニングガ
    スを接触させて、この膜状物を化学的に除去することを
    特徴とするホウ素又はその化合物の化学的クリーニング
    方法
  2. 【請求項2】上記膜状物が、薄膜形成装置の稼動により
    当該装置の内部に堆積した堆積物であることを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項に記載のホウ素又はその化合物
    の化学的クリーニング方法
  3. 【請求項3】上記膜状物が、薄膜形成装置の稼動により
    被加工物である各種部材に形成された薄膜であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のホウ素又はそ
    の化合物の化学的クリーニング方法
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