JP3772936B2 - 表面処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属部分を有する被処理体(ワーク)を表面処理して、例えば金属の濡れ性やメッキ特性を向上させるための表面処理方法に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】
従来より、真空プラズマにより生成される水素原子により金属表面を清浄化させる方法(特開平2−190489号公報)が提案されている。
【0003】
本願出願人は、従来の真空プラズマに代えて、大気圧プラズマによりガスを活性化し、イオン、励起種等の活性種により、半田付けされるワークの濡れ性を向上させる技術を既に提案している(WO94/22628、特願平7−2950)。
【0004】
ここで、上述した真空プラズマあるいは大気圧プラズマを利用した処理では、いずれもプラズマにより励起された活性種により表面処理を行っている。
【0005】
被処理体をプラズマに晒す直接放電処理方式では、プラズマダメージに起因した被処理体の物理的性質の破壊が生じやすく、好ましくない。特に、被処理体の被処理面が金属であると、突起した部分に集中的に強いプラズマが生成され、被処理面全体を均一に処理できなくなる。
【0006】
一方、プラズマ発生部にて生成された活性種を、プラズマに晒されない位置に配置された被処理体に導いて処理する間接放電処理方式も提案されている。この場合には、上述したプラズマダメージは生じない。しかし、この活性種には寿命があり、この寿命が比較的短いため、被処理体をプラズマ発生部より離れた位置に置くことで、表面処理が不能になるか、あるいは処理効率が大幅に低下してしまう。従って、この間接放電処理方式は、被処理体の設置場所に制約が生じて実用的でない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、プラズマダメージがない状態でかつ被処理体の設置場所の自由度が大きい表面処理方法を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、化学的に安定な物質から反応性の高い処理ガスを生成して、該処理ガスにより被処理体の表面に化学的に安定な保護膜を形成し、さらに簡易な加熱処理によって清浄な金属表面を得ると共にロウ付けによる接合が可能な表面処理方法を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、化学的に安定な物質から反応性の高い処理ガスを生成して、該処理ガスにより被処理体の表面に化学的に安定な保護膜を形成し、さらにメッキ処理において清浄な金属表面を得ると共に被膜の形成が可能な表面処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る表面処理方法は、以下の工程(a),(b)および(c)を含むことを特徴とする。
【0011】
(a)ハロゲン化合物(ハロゲン化水素を除く)を分解してハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを形成する工程、
(b)前記処理ガスを金属からなる被処理体の表面に接触させ、前記被処理体の金属表面に金属のハロゲン化物からなる保護膜を形成する前処理工程、および
(c)前記工程(b)を経た被処理体を加熱することによって、前記金属のハロゲン化物を蒸発させて除去するとともに、合金を用いたロウ付けによって前記被処理体の金属の接合処理を行う加熱工程。
【0012】
また、本発明に係る他の表面処理方法は、前記工程(c)に代えて工程(d)を含むこと、すなわち以下の工程(a),(b)および(d)を含むこと特徴とする。
【0013】
(a)ハロゲン化合物(ハロゲン化水素を除く)を分解してハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを形成する工程、
(b)前記処理ガスを金属からなる被処理体の表面に接触させ、前記被処理体の金属表面に金属のハロゲン化物からなる保護膜を形成する前処理工程、および
(d)前記工程(b)を経た被処理体をメッキ処理することによって、前記金属のハロゲン化物を除去するとともに、前記被処理体の金属表面にメッキ被膜を形成する成膜工程。
【0014】
前記ハロゲン、ハロゲン化水素の代表的なものとして、フッ素F2、フッ化水素HFを挙げることができる。
【0015】
本発明の方法では、工程(a)で、安定なハロゲン化合物を原料とし、これを分解して処理ガスを生成することにより、安全性が高く、かつ管理が容易な処理を行うことができる。処理ガスを構成するハロゲンまたはハロゲン化水素は、それ自体反応性が高く腐食性も強いので、これらを直接取り扱うことは、安全性の点で問題がある。工程(a)で生成されたハロゲンまたはハロゲン化水素は、プラズマなどの活性種のように寿命が短くないので、分解後被処理体に到達するまでの時間に制約がない。従って、被処理体の処理位置の設定の自由度が大きくなる。しかも、本発明の方法では、上記処理ガスを用いることにより、被処理体をプラズマに晒すことがないので、プラズマダメージによる欠陥が被処理体に生ずることもない。
【0016】
そして、工程(b)で、フッ素ラジカル等の寿命が短い活性種に頼らずに、反応性の高いハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスにより、金属からなる被処理体を化学反応により表面処理することができる。すなわち、被処理体と処理ガスとを接触させることにより、被処理体を構成する金属の表面の酸化膜や汚染物質が除去されて金属表面が清浄化されると共に、清浄化された金属表面に該金属のハロゲン化物が生成される。この金属のハロゲン化物は化学的に安定で、保護膜として機能する。
【0017】
さらに、工程(c)で、被処理体を該被処理体の表面に形成された金属のハロゲン化物の沸点より高い温度で加熱することにより、該金属のハロゲン化物は蒸発によって除去され、再び被処理体の金属表面を清浄な状態で露出させることができる。その結果、被処理体の金属表面の濡れ性を高めることができる。従って、例えば、銀ロウなどの合金を用いた接合工程における加熱処理を利用して、前述した被処理体の加熱を実施することにより、前記金属のハロゲン化物を蒸発させて除去するとともに、合金を用いたロウ付けによって前記被処理体の金属の接合処理を行う
ことができる。
【0018】
たとえば、被処理体としてチタンを用い、処理ガスとしてフッ素あるいはフッ素化水素を用いたが場合、フッ化チタンは常圧における沸点が約280℃であるので、工程(c)における加熱温度を280℃より高くすることにより被処理体の表面に形成されたフッ化チタンの被膜を蒸発によって除去することができる。そして、たとえば銀ロウを用いたロウ付けは、常圧で500〜1000℃で行われるため、前記被処理体の加熱をロウ付け工程と同時に行うことにより、被処理体の表面に形成された金属のハロゲン化物の除去とロウ付けとを同一もしくは連続した工程で行うことができる。
【0019】
このようなロウ付けでは、本発明は、被処理体の金属のハロゲン化物がロウ付け温度より低い沸点を有する金属に適用でき、金属とロウとの組み合わせで選択される。たとえば、銀ロウの場合、上述したチタンの他にタンタル、パラジウム、クロムなどが挙げられる。
【0020】
また、工程(d)では、前記工程(b)を経た被処理体をメッキ処理することによって、前記金属のハロゲン化物を除去するとともに、前記被処理体の金属表面に被膜を形成することができる。すなわち、工程(b)で形成された被処理体表面の金属のハロゲン化物はメッキ液中で溶解あるいは分解することにより除去され、その結果、被処理体の金属表面が清浄な状態で露出され、メッキによる被膜の密着性が向上する。
【0021】
本発明の方法では、処理ガスの原料となるハロゲン化合物は、熱分解、光分解、放電による分解または電気分解のうちの一または複数の組合せにより分解されることが望ましい。ここで、原料となるハロゲン化合物として有機ハロゲン化合物を用いると、これらは中性でかつ化学的に安定であるため取り扱いが容易である。また、熱分解、光分解および放電による分解に適する、原料となるハロゲン化合物としては、NF3、SF6、CF4またはNH4Fのいずれかを用いることが好ましい。
【0022】
ハロゲン化合物を放電により分解する際には、大気圧またはその近傍の圧力下で、原料ガスを50kHz以下の低周波数の交流電圧または直流電圧が印加される一対の電極により励起して分解することが好ましい。上述の低周波数の交流電圧または直流電圧を一対の電極間に印加すると、放電電圧のピーク ツー ピーク電圧を比較的大きくでき、プラズマ生成用ガスとして一般的に用いられるヘリウム等を供給しなくても、安定して放電を生成することができる。このような安定した大気圧プラズマを生成するのに、必ずしもヘリウムを用いる必要が無くなるので、ランニングコストを低減できる。
【0023】
熱分解、光分解または放電によるハロゲン化合物の分解工程は、水および酸素の少なくとも一方を含む雰囲気中にて実施されることが好ましい。水あるいは酸素の存在により、ハロゲン化合物からハロゲンあるいはハロゲン化水素を効率よく生成させることができるからである。
【0024】
電気分解に適するハロゲン化合物としては、電気分解され易いハロゲン化塩の水溶液が適している。
【0025】
熱分解、光分解、放電による分解または電気分解のいずれの方式の場合でも、処理ガスをキャリアガスにより圧送して、被処理体に接触させることが好ましい。このとき、ハロゲン化合物の分解工程後に、処理ガスにキャリアガスを混合するとさらに良い。このようにすることにより、キャリアガスとして大気などの多量の酸素を含む気体を用いても、ハロゲン化合物の分解時に、金属を酸化させるオゾンの発生を抑制できるからである。
【0026】
本発明の方法では、上記の分解方式に代えて、ハロゲンまたはハロゲン化水素の水溶液にキャリアガスを接触させて、処理ガスを生成することができる。こうすると、ハロゲンまたはハロゲン化水素のガスあるいは細かい液滴を含む処理ガスが生成され、それにより被処理体を処理できる。
【0027】
さらに、本発明の方法では、被処理体に向けて供給された処理ガスおよび反応生成物を排気する工程と、排気途中にて、少なくとも処理ガスをトラップする工程と、をさらに有することが好ましい。処理ガスは腐食性に富むため、未反応の腐食性の高い処理ガスおよび反応生成物を強制排気途中でトラップすることで、大気に散乱させずに回収できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の表面処理方法およびこの方法に好適に用いられる表面処理装置について、図面を参照して具体的に説明する。
【0029】
<処理ガスの生成方法(工程(a))について>
本発明では、ハロゲン例えばF2、Cl2、Br2、I2など、またはハロゲン化水素例えばHF、HCl、HBr、HIなどを含む処理ガスを被処理体に接触させ、この反応性の高い処理ガスにより、被処理体を表面処理している。この反応性の高い処理ガスを生成するために、図1〜図5に示す5通りの方法のいずれかを採用している。
【0030】
図1〜図5において、共通する構成として、処理ガス生成用容器1と、生成された処理ガスを被処理体に向けて導く処理ガス供給管2とを有する。
【0031】
図1では、原料ガスであるハロゲン化合物例えばNF3を処理ガス生成用容器1に供給する原料ガス供給管3と、処理ガス生成用容器1内を加熱する加熱器4とを有する。そして、図1では、処理ガス生成用容器1内にて、ハロゲン化合物を熱エネルギーにより熱分解して、ハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを生成している。
【0032】
原料ガスをNF3とした時、これを熱分解するのに必要な温度は300℃以上であり、本実施例にて500℃にて加熱したところ、次式の熱分解により、フッ素F2を約1000ppm含む処理ガスを生成できた。
【0033】
2NF3→N2+3F2
図2の実施例では、処理ガス供給管2および原料ガス供給管3が連結された処理ガス生成用容器1内にて、原料ガスであるハロゲン化合物を光分解して、処理ガスを生成している。このために、処理ガス生成用容器1内に光例えば紫外線を照射するUVランプ5を設けている。
【0034】
原料ガスをNF3とした時、UVランプ5のランプ出力を100mW/cm2とし、出射される光の波長を400nmとしたところ、図1の場合と同じ反応式の光分解が生じて、フッ素を約100ppm含む処理ガスを生成できた。
【0035】
図3の実施例では、処理ガス供給管2および原料ガス供給管3が連結された処理ガス生成用容器1内にて、原料ガスであるハロゲン化合物を、大気圧またはその近傍の圧力下での放電により分解して、処理ガスを生成している。このために、処理ガス生成用容器1内に、一対の電極を備えたプラズマ発生部6を設けている。
【0036】
図3の装置を用いて、原料ガスCF4を100cc/minで供給し、一対の電極に供給される電源周波数を約10kHzとし、放電電圧のピーク ツー ピーク電圧がAC10kVppで放電を生じさせた。このとき、原料ガスは、次式によって分解され、フッ素を約800ppm含む処理ガスを生成できた。
【0037】
2CF426+F2
図3の装置を用いて、原料ガスとしてCF4+H2O(体積比でCF4:H2O=20:1)を300cc/minで供給し、他の条件を上記と同じに設定したところ、一部のCF4が次式によって分解され、フッ化水素を約7,200ppm含む処理ガスを生成できた。
【0038】
CF4+2H2O→CO2+4HF
このように、水の添加により、フッ化水素を効率よく生成することができた。
【0039】
さらに、図3の装置を用いて、原料ガスとしてCF4+O2(体積比でCF4:O2=5:1)を300cc/minで供給し、他の条件を上記と同じに設定したところ、CF4が次式によって分解され、フッ素を約42,000ppm含む処理ガスを生成できた。
【0040】
CF4+O2→CO2+2F2
このように、酸素の添加により、フッ素を効率よく生成することができた。
【0041】
また、上記のように、電源周波数を10kHzと低周波数を用いるいることで、ヘリウムを供給しなくても安定して放電を起こすことができた。この結果、ランニングコストを低減できる。なお、ヘリウムを供給せずに放電を安定して起こすためには、低周波数を用いて放電電圧のピーク ツー ピーク電圧がある値以上大きいことが必要である。本発明者等の実験によれば、直流電圧、および10kHz、30kHz、40kHzの各交流電圧で上述の放電が確認でき、放電電圧のピーク ツー ピーク電圧を大きく確保できる観点から、50kHz以下の低周波数の交流電圧または直流電圧が有用であることが分かった。
【0042】
また、図1〜図3の装置により分解される、原料としてのハロゲン化合物として、CF4、Cn(2n+2)などのパーフルオロカーボン、C224などのヒドロキシフルオロカーボン(HFC)、C22Cl4などのフロン、C23Cl3などの塩素系溶剤、C22Br4などのハロン等の有機ハロゲン化合物を用いると、例えばハロゲン化水素などと異なり、それらが中性のため取り扱い性の点で優れている。なお、環境問題などを考慮すれば、パーフルオロカーボンやHFCが好ましい。
【0043】
図4の実施例は、処理ガス供給管2が連結された処理ガス生成用容器1内にて、ハロゲン化合物の水溶液を電気分解して、処理ガスを生成している。このために、処理ガス生成用容器1内に、ハロゲン化合物の水溶液として、ハロゲン化塩例えば濃度2重量%のNaFの水溶液を収容し、仕切り板7にて仕切られた各領域に電極8a,8bを配置した。この電極8a,8bに例えばDC24Vを印加したところ、フッ素を約1,000ppm含む処理ガスを生成できた。
【0044】
なお、電気分解に適するハロゲン化塩としては、NaFの他、KF、LiF、CsF、NaCl、KCl、KBr、NaBr、NaIなどを挙げることができる。
【0045】
図5の実施例は、キャリアガス供給管9および処理ガス供給管2が連結された処理ガス生成用容器1内にて、キャリアガスをハロゲンまたはハロゲン化水素の水溶液と接触させ、ハロゲンまたはハロゲン化水素の気体あるいは液体を含む処理ガスを生成している。例えば、HF、HCl、HBr、HI、HCsなどの水溶液にキャリアガスを接触させることで、これらハロゲン化水素を含む処理ガスを生成できる。
【0046】
<間接放電などを用いた表面処理方法(工程(b))について>
図6は、図3の間接放電方式の実施例にかかる表面処理装置の全体構成を示す概略説明図である。図6に示す実施例においては、被処理体(ワーク)である金属部品10を表面処理するために、表面処理ユニット30と、該ユニット30と処理室100とを連結する給気連結管20および排気連結管24が設けられている。
【0047】
給気連結管20には、表面処理ユニット30内部にて生成された処理ガスが導入され、この給気連結管20を介して処理室100内に処理ガスが供給され、その処理ガスを金属部品10に曝露させている。排気連結管24は、処理室100内の処理ガスおよび反応生成物を吸引して、表面処理ユニット30を介して強制排気するためのものである。
【0048】
ワークである金属部品10は、処理室100内に図示しない固定手段あるいは載置手段によって設置される。本実施例では、この金属部品10の表面に形成された金属の酸化膜を金属ハロゲン化物に置換することで、金属部品10の表面に安定な保護膜を形成することができる。
【0049】
(表面処理ユニット30の構造)
この表面処理ユニット30は、図7に示すように、1つの筺体32内部に、処理ガス給気管40,原料ガス給気管41,電源50,プラズマ発生部60,排気管70およびトラップ手段である除害装置80を搭載している。
【0050】
原料ガス給気管41は、図7に示すプラズマ発生部60の上流側に連結され、この原料ガス給気管41の途中には流量計42が配設されている。この原料ガス給気管41には、工場内の設備を利用して、CF4等のハロゲン化合物を含む原料ガスが導入される。また、プラズマ発生部60の下流側に連結され処理ガス給気管40の開口端は、図6に示す給気連結管20に接続されている。
【0051】
プラズマ発生部60は、電源50からの電源供給を受けて、大気圧またはその近傍の圧力下にてプラズマを生成するものである。このプラズマ発生部60は、図8に示すように、一対の電極62aおよび62bの間に多孔質絶縁体64が配置されることで、各電極62a,62bが対向配置されてる。一方の電極62aには電源50が接続され、他方の電極62bは接地されて、50kHz以下の比較的低周波数の交流電圧または直流電圧が各電極間に印加される。
【0052】
電源50は、0〜50kHzの比較的低周波数の交流電圧または直流電圧を、一対の電極62a,62bに印加するもので、コンセントに差し込まれるプラグ52を有する。
【0053】
このように、電源50にて比較的低周波数の交流電圧を出力させている理由は下記の通りである。すなわち、従来より大気圧プラズマを生成するためには、比較的プラズマの立ち易いヘリウムガスを大量に必要としていた。この場合には、一対の電極間に印加される交流電圧の周波数を、商用周波数である13.56MHzとすることができた。しかしながら、比較的高価なヘリウムガスを要せずに、空気または窒素等の雰囲気では、商用周波数である13.56MHzの交流電圧では大気圧プラズマを生成することができなかった。本実施例では、0〜50kHzの比較的低周波数の交流電圧または直流電圧を一対の電極に印加することで、大気圧プラズマを安定して生成できた。この理由は、低周波数の交流電圧の場合、そのpeak to peak電圧を大きくでき、結果としてプラズマの生成に寄与するエネルギーを確保できたからと推測される。
【0054】
しかも、ワークを1cm2処理するための処理ガスの供給量を、0.01cc〜50ccとして処理ガスの消費量を低減しながら、しかも高価なヘリウムをキャリアガスとして使用せずに、プラズマ生成用電極に印加される交流電圧の周波数を50kHz以下と低周波数にすることで、大気圧またはその近傍の圧力下にて安定してプラズマを生成することができた。
【0055】
また、本実施例では、プラズマ発生部60の下流側の処理ガス給気管40途中に、キャリアガス給気管90を連結している。この給気管90に導入されるキャリアガスとしては、窒素などの不活性ガスとしてもよいが、圧縮空気を導入することもできる。キャリアガスとして圧縮空気を用いた場合、この圧縮空気をプラズマ発生部60内部に導入すると、この圧縮空気中の酸素が励起されてオゾンが生成されてしまう。このオゾンが金属部品10に曝露されると、金属部品をかえって酸化させてしまうことがある。そこで、本実施例では、プラズマ発生部60の下流側にて処理ガスにキャリアガスを混合することで、このキャリアガスにより処理ガスを処理室100に向けて圧送している。
【0056】
さらに、表面処理ユニット30の筺体32内部には、処理室100内の処理済みのガスを強制排気するための排気管70が設けられている。この表面処理ユニット30内の排気管70は、図6に示す排気連結管24と接続される。
【0057】
さらに、この排気管70には、トラップ手段の一例である除害装置80が接続されている。ここで、原料ガスをCF4とした場合には、この原料ガスがプラズマ発生部60にて励起されると、下記の通り分解する。
【0058】
2CF4→C26+F2
この分解により生じたフッ素(F2)を含む処理ガスが、金属部品10の表面処理に寄与することになるが、その一部は化学反応に寄与せずに排気される。しかし、フッ素は腐蝕ガスであるため、大気中に放出することはできない。この除害装置80は、排気管70を介して導入された処理ガス中の上記の腐蝕成分を、吸着あるいは水に溶かすことで除去するものである。
【0059】
(図7の表面処理ユニットを用いた表面処理方法)
この第1実施例では、キャリアガスとして圧縮空気を用い、原料ガスとしてハロゲン化合物例えばCF4を用いている。これらキャリアガスおよび原料ガスは、工場内に配置された設備を用いて、表面処理ユニット30のキャリアガス給気管90,原料ガス給気管41にそれぞれ導入される。原料ガスおよびキャリアガスは、各給気管41,90途中に設けられた流量計42、92により流量調整されている。本実施例では、キャリアガスである圧縮空気の流量が20リットル/minであるのに対し、原料ガスであるCF4の流量が50cc/minとなっている。従って、キャリアガスに対する原料ガスの濃度は、(50cc/20リットル)×100=0.25体積%となっている。なお、原料ガスの濃度は、0.5体積%未満、すなわち100cc/min未満としてもよい。
【0060】
本実施例では、流量調整された原料ガスであるCF4のみがプラズマ発生部60に導入される。プラズマ発生部60内に設けられた一対の電極62a,62bには、10〜50kHzの比較的低周波数の交流電圧が印加されている。従って、原料ガスであるCF4が少量であったとしても、しかもプラズマを立ち易くするヘリウムガスが大量に存在しなくても、交流化電圧の周期が長くなるため、大気圧またはその近傍の圧力下にて安定してプラズマを生成することができる。
【0061】
プラズマ発生部60内では、原料ガスであるCF4が励起されて分解され、反応性に富むハロゲンであるフッ素を生成する。また、このプラズマ発生部60の下流側の処理ガス給気管40にはキャリアガス給気管90が連結され、20リットル/minの比較的大流量のキャリアガスが、生成された処理ガスと混合させることで、この処理ガスがキャリアガスにより圧送されることになる。
【0062】
表面処理ユニット30の処理ガス給気管40より導出された処理ガスおよびキャリアガスは、図6に示すように、このユニット30に連結された給気連結管20を介して処理室100に導入され、金属部品10の表面に曝露されることになる。これにより、金属部品10が、たとえばチタンの場合、下記の化学式により表面処理されることになる。
【0063】
2TiO2+4F2→2TiF4+2O2
ここで、TiO2は、金属部品10の表面に存在する酸化物であり、これが処理ガスと接触することで、化学的に安定な金属ハロゲン化物(TiF4)に置換される。また、ワークである金属部品10がプラズマに晒されることがないため、金属部品10がプラズマによりダメージを受けることもない。
【0064】
一方、金属部品10に曝露された処理ガスおよびキャリアガスと、反応生成物とは、排気連結管24を介して表面ユニット30内部に導入されることになる。表面処理ユニット30では、排気管70を介して上記のガスを除害装置80に導いている。
【0065】
この除害装置80では、処理ガスが分解されることで生じるフッ素を吸着または水に溶解してトラップし、腐食性の強い成分を除去し、残りの安全なガスのみを排気することになる。腐蝕成分を吸着して除去する除害装置としては、関東電化工業株式会社製の乾式排ガス処理装置であるカンデンエフトール(登録商標)を好適に用いることができる。腐蝕成分を水溶して除去する場合には、排気ガスを水中に通過させればよい。従って、表面処理ユニット30の除害装置80を介して外部に配置された処理ガスを、工場に備えられた設備を利用して強制排気したとしても、腐蝕などの汚染を防止することができる。
【0066】
(処理ガスの原料ガスについて)
プラズマ発生部60に導入される原料ガスとしては、上述したCF4等に代表される安定なハロゲン化合物であればよい。ハロゲンあるいはハロゲン化水素は、それ自体反応性が高く、腐食性を有するので、原料ガスとしては、上記実施例のように、プラズマにより励起して初めて処理ガスとなるフッ素等に分解され、それ以前では安全なCF4などのハロゲン化合物を用いる。
【0067】
原料ガスとして用いるハロゲン化合物としては、ヘキサフルオロエタン、パーフルオロプロパン、パーフロオロペンタン等のパーフルオロカーボン、オクタフロオロシクロブタン、テトラフルオロエタン、トリフルオロメタン、モノブロモトリフルオロメタン、テトラクロロメタン、トリクロロモノフルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、クロロトリフルオロメタン、6フッ化硫黄、3フッ化窒素、3塩化ホウ素などを挙げることができる。原料ガスには、後述するように、ハロゲン化合物に水あるいは酸素を添加することができる。
【0068】
(キャリアガスとして使用できるガスについて)
上述の実施例では、キャリアガスとして圧縮空気を用いた。圧縮空気を用いる場合は、工場内部の空気を利用できる点で優れている。しかし、空気をキャリアガスとして用いた場合には、これをプラズマ発生部60に導入するとオゾンが発生し、金属部品10の酸化現象が問題となることがある。従って、図7に示すように、キャリアガス給気管90を、プラズマ発生部60の下流側の処理ガス給気管40に接続することが望ましい。
【0069】
一方、キャリアガスとして、被処理体の表面に対して不活性なガスであれば、このキャリアガスをプラズマ発生部60に導くことも可能である。これらの不活性ガスとしては、特に限定されないが、比較的安価なチッ素が好ましい。
【0070】
また、キャリアガスを用いれば、活性化された処理ガスをワークである金属部品10に向けて圧送できる点で好ましいが、必ずしもキャリアガスを用いなくても良い。
【0071】
(水あるいは酸素の添加について)
プラズマ発生部60内部に、原料ガスとしてハロゲン化合物とともに水あるいは酸素を供給すると、処理ガスが効率よく生成する。
【0072】
添加物として水を加えない場合には、例えば原料ガスとしてCF4を用いた場合には、プラズマ発生部60中にて下記の反応が生ずる。
【0073】
2CF4→C26+F2 (1)
上記反応式中のフッ素が活性ガスとして表面処理機能を有することになる。
【0074】
一方、原料ガスに水を加えた場合には、プラズマ発生部60中にて、前記式(1)とともに下記の反応が生ずる。
【0075】
CF4+2H2O→4HF+CO2 (2)
このように、水を添加した場合には、HFなどの酸の発生を増やすことができ、これにより表面処理速度が向上すると考えられる。水を供給するには、例えば原料ガスを純水に通過させる、いわゆるバブリングや、水蒸気を原料ガスに混合させる方法をとることができる。
【0076】
また、原料ガスに酸素を加えた場合には、プラズマ発生部60中にて、前記式(1)とともに下記の反応が生ずる。
【0077】
CF4+O2→2F2+CO2
このように、酸素を添加した場合には、フッ素などのハロゲンガスの発生を増やすことができ、これにより表面処理速度が向上すると考えられる。
【0078】
また、原料ガスに水および酸素の両者を添加しても良い。水および酸素の添加に関しては、図1,2に示す熱分解、光分解の場合にも、上述の放電による分解と同様に有効である。なお、原料ガスに水を加えた場合には、たとえばキャリヤガスとして空気などの酸素を多く含むガスを使用した場合でも、単に処理ガスの生成効率を向上させることに限らず、プラズマ発生部60中でのオゾンの発生を抑制することができる。
【0079】
(プラズマ発生部を持たない表面処理ユニット)
次に、図5の方式による表面処理装置およびその方法について、図9を参照して説明する。
【0080】
図9は、装置全体の構成を示すもので、表面処理ユニット110は、図6の場合と同様に、給気連結管20、処理室100および排気連結管24を有する。この表面処理ユニット110は、1つの筺体112の内部に、キャリアガス給気管120,液体収容部130,排気管140および除害装置150を有している。
【0081】
キャリアガス給気管120として、液体収容部130の上流側の第1のキャリアガス給気管120aと、液体収容部130の下流側の第2のキャリアガス給気管120bと、第1,第2のキャリアガス給気管同士を連結する第3のキャリアガス給気管120cを有している。
【0082】
液体収容部130の内部には、HF、HClなどのハロゲン化水素の水溶液が収容されている。第1のキャリアガス給気管120aを介して液体収容部130内部に導入された例えば窒素などのキャリアガスは、その液体と接触することで、酸性に富んだ処理ガスとされる。この処理ガスは、第2のキャリアガス給気管120bを介して液体収容部130から排出されると共に、第3のキャリアガス給気管120cからのキャリアガス自体の圧力により圧送され、表面処理ユニット110の外部に導出されることになる。
【0083】
この酸性に富んだ処理ガスは、図9に示す給気連結管20を介して処理室100に導入され、ワークである金属部品10に曝露されることになる。これにより、金属部品10の表面は、下記の化学反応により表面処理されることになる。
【0084】
たとえば、処理ガスとしてフッ化水素を用い、金属部品10としてチタンを用いた場合には、下記の化学式に従い表面処理がなされる。
【0085】
TiO2+4HF→TiF4+2H2
処理ガスとして、塩化水素HClを用いた場合には、下記の化学式に従い表面処理が成される。
【0086】
TiO2+4HCl→TiCl4+2H2
一方、金属部品10に曝露された処理ガスは、排気連結管24を介して表面処理ユニット110内部に導入されることになる。ここで、上述の酸性に富んだ処理ガスは、それ自体が腐食性ガスであり、これを大気中に放出することはできない。そこで、この表面処理ユニット110内部では、排気管140を介して除害装置150に処理ガスを導き、この除外装置150にて処理ガス中の上記の腐蝕成分を除去することになる。
【0087】
(表面処理ユニットの各種タイプについて)
次に、上述した表面処理ユニット30および110の形状もしくはそれらに連結される給気連結管20、排気連結管24の形状を変更した各種タイプについて、図10〜図18を参照して説明する。
【0088】
(1)ラインタイプ
図10および図11に示すラインタイプの表面処理ユニット160は、コンベアライン14により搬送される例えば板状のワーク500と対向する上方位置に、設けられている。この表面処理ユニット160は、筺体161の下部に給排気部162を備えている。この給排気部162は、給気管164および排気管166にて二重管構造を構成している。本実施例では、中心部に給気管164を配置し、その周囲に排気管166を配置し、排気管166の下端部は、傘状に広がる形状となっている。
【0089】
コンベアライン14によりワーク500が間欠的にあるいは連続的に搬送されると、このワーク500が表面処理ユニットの給排気部162と対向することで、ワーク500の表面が表面処理されることになる。これにより、表面処理ユニット160を固定しながらも、ワーク500の全面について、多数のワーク500を連続的に表面処理することが可能となる。
【0090】
(2)スタンドタイプ
図12に示すスタンドタイプの表面処理ユニット200は、載置可能な底面を有する筺体201を有している。この筺体201内部には、上述した通り原料ガスおよび/またはキャリアガスが導入され、除害装置を経由して排気ガスが排気される。この筺体201には、上方に伸びる給気連結管210および排気連結管230が設けられている。給気連結管210は屈曲され、下端にて開口する給気部220を有する。この給気部220の周囲には、処理ガスの拡散を防止するための傘状の拡散防止板222が設けられている。一方、排気連結管230は、拡散防止板222と対向する位置に、上方に向かうに従い開口面積の増大する傘状の排気吸引部240が形成されている。
【0091】
そして、図12に示すとおり、ワークとして例えば銀ロウ,ハンダなどの合金線材250の表面処理に好適である。この線材250の先端部252を給気部220の直下の位置に配置する。こうすると、給気部220より導出される処理ガスにより線材250の先端部252が表面処理され、その曝露された処理ガスは排気吸引部240および排気連結管230を介して筺体201内の除害装置に導かれることになる。
【0092】
このように、スタンドタイプの表面処理ユニット200を用いることで、空気中に局所的な処理ガスの雰囲気を作ることができ、線材250などのワークを容易に表面処理することが可能となる。
【0093】
(3)棒状タイプについて
図14および図15に示す実施例は、表面処理ユニット300自体を、例えばハンダごてのような筒状の筺体301にて構成したものである。この筺体301に連結された給気連結管310および排気連結管320は二重管構造となっており、内側の給気連結管310により処理ガスがワーク500に向けて導出され、外側の排気連結管320よりその曝露された処理ガスが筺体301内部に導かれる。排気連結管320の先端部は、排気領域を拡大する観点から、図14および図15に示すとおり、傘状に広がる形状とすることが好ましい。
【0094】
このように、表面処理ユニット300自体を棒状タイプに構成すれば、この表面処理ユニット300自体を手で操作して、各種ワークの表面処理を行うことが可能となる。
【0095】
(4)トースタータイプ
図16および図17に示す表面処理ユニット400は、筺体401の一面例えばその上面に、板状のワーク500を挿入できるスリット状の挿入部410を有している。このスリット状の挿入部410には排気管420が連結されている。一方、スリット状の挿入部410の例えば両側壁には、該側壁にて一端が開口する処理ガス給気管430、キャリアガス給気管440がそれぞれ設けられている。
【0096】
この構成によれば、板状のワーク500を、筺体401の上面に設けられたスリット状の挿入部410内部に挿入することで、このワーク500の両面より処理ガスが吹き付けられ、板状のワーク500の両面を同時に表面処理することが可能となる。なお、ワーク500の片面のみが表面処理されるものにあっては、処理ガス給気管430をスリット状の挿入部410の一方の側壁のみに開口させればよい。
【0097】
(5)バッチ処理タイプ
図18は、多数のワークをバッチ式で処理する装置を示している。この装置は、上述の表面処理ユニット30(または110)に接続された給気連結管20および排気連結管24を、バッチ処理ボックス450に連結している。このバッチ処理ボックス450は、内部に多数のワーク510を収容するものである。バッチ処理されるワーク510としては、上述の線状,板状あるいは特定形状のワークなど、用途に応じて各種のものを用いることができる。
【0098】
このバッチ処理タイプによれば、一度に多数のワーク510を表面処理することが可能となる。
【0099】
〈加熱工程(c)による保護膜の除去とロウ付けについて〉
以上、化学的に安定なハロゲン化合物を分解して、ハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを形成し(工程(a))、その後、被処理体に前記処理ガスを接触させて、前記被処理体の金属表面を清浄にするとともに、該金属表面に金属ハロゲン化物からなる保護膜を形成する前処理工程(工程(b))について述べた。次に、本発明の表面処理を、合金を用いたロウ付けによる接合に適用した工程(工程(c))について述べる。
【0100】
工程(c)においては、被処理体を加熱することによって、被処理体の表面に形成された金属ハロゲン化物を蒸発させて除去するとともに、ロウ付けを行う。したがって、この加熱工程においては、被処理体の表面の金属ハロゲン化物が蒸発するのに充分な温度や気圧などの条件が設定される。また、前記加熱工程での雰囲気は、金属の酸化によって被処理体の表面に金属酸化物が再び生じないように、少なくとも酸素やオゾンなどの酸化性物質を含まない不活性ガス、たとえば窒素あるいはアルゴンなどの希ガス中で行うことが望ましい。
【0101】
たとえば、被処理体がチタンで、処理ガスがフッ素またはフッ化水素を含む場合には、被処理体の表面にはフッ化チタンの被膜(保護膜)が形成されるので、熱処理の温度は、フッ化チタンが蒸発する温度(沸点)以上、すなわち常圧で約280℃以上、好ましくは350〜1200℃とされることが望ましい。そして、この温度範囲の上限は、主としてロウ付け工程の温度によって規定される。たとえば、銀ロウを用いたロウ付けは、通常、500〜1000℃で行われるので、前記加熱工程(c)の温度の上限もこの温度を考慮して特定される。
【0102】
この加熱およびロウ付け工程では、通常用いられるロウ付け装置、たとえば連続無酸化電気炉を用いることができる。
【0103】
〈成膜工程(d)における保護膜の除去とメッキ処理について〉
次に、本発明の表面処理をメッキによる成膜工程(工程(d))に適用した場合について述べる。
【0104】
工程(d)においては、化学的に安定なハロゲン化合物を分解して、ハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを形成する工程(a)、および、被処理体に前記処理ガスを接触させて、前記被処理体の金属表面を清浄にするとともに、該金属表面に金属ハロゲン化物からなる保護膜を形成する前処理工程(b)を経た被処理体をそのままの状態でメッキ処理に用いることにより、前記保護膜を除去すると同時に、前記被処理体の金属表面にメッキ被膜を形成することができる。 すなわち、工程(b)で形成された被処理体表面の保護膜はメッキ液中で容易に溶解あるいは分解することにより除去され、その結果、被処理体の金属表面が清浄な状態で露出され、さらにその露出面にメッキによる被膜が形成される。
【0105】
特に、電解メッキの場合には、被処理体(被メッキ体)に陰極が接続されるため、電気陰性度の大きいハロゲンは被処理体から容易に離脱する。したがって、電解メッキの場合には、ほぼ全ての金属に適用できるといえる。
【0106】
また、無電解メッキの場合には、金属のハロゲン化物がメッキ液中で溶解あるいは分解する金属に適用することができる。たとえば、メッキ液として水系媒体を用いた場合には、金属のハロゲン化物がメッキ液に溶解する金属としては、たとえばアルミニウム、銀、スズ、セシウム、銅などを挙げることができ、また、金属のハロゲン化物がメッキ液中で加水分解する金属としては、たとえばタングステン、タンタル、チタン、モリブデンなどを挙げることができる。
【0107】
メッキに用いられるメッキ液、メッキ装置などは、通常用いられるものを採用することができる。
【0108】
このように、本発明によれば、被処理体の表面にまず特定のハロゲン系ガスを接触させることにより被処理体の表面を清浄にすると同時に安定な保護膜を形成することができる。したがって、この処理後においては、被処理体をたとえば空気中に放置しておいても、被処理体の金属表面が汚染されたり、あるいは酸化されたりすることがない。そして、加熱工程やメッキ工程において前記金属ハロゲン化物を蒸発させて除去することにより、再び被処理体の金属表面を露出させることができ、清浄で濡れ性やメッキ特性などに優れた金属表面を得ることができる。そして、この金属表面が清浄な状態で、所定の工程、たとえば、合金を用いたロウ付けやメッキなどの処理を行えば、これらの処理を良好に実施することができる。
【0109】
そして、前記保護膜を除去する工程は、ロウ付けでの加熱処理やメッキ処理と同時に行われるので、保護膜を除去するための別の工程を必要とせず、簡易なプロセスとなる。
【0110】
【実験例】
次に、本発明にかかる表面処理について行われた実験について述べる。
【0111】
(1)放電装置を用いた処理ガスの生成例
一対の電極を有するプラズマ発生装置を用い、以下の条件で各種原料ガスについて処理ガスの生成を行った。
【0112】
a.処理ガスの生成条件
電源周波数;10kHz
放電電圧のピーク ツー ピーク電圧;AC10kV
圧力;大気圧
温度;常温
b.原料ガスの種類およびその流量、ならびに生成した処理ガスの種類および濃度を表1に示す。
【0113】
【表1】
Figure 0003772936
c.結果
表1から、放電によって、原料ガスから処理ガスであるフッ素あるいはフッ化水素が生成されることが確認された。そして、CF4に水あるいは酸素が混合されることにより、処理ガスの発生量が飛躍的に多くなることも確認された。
【0114】
(2)チタンの銀ロウによる接合に関する実験
a.実験条件
被処理体;厚さ2mmのチタン板(30mm×30mm×2mm)、および直径0.3mmの銀ロウ線材を外径3mmのリング状に成形したものを用いた。
【0115】
前処理条件;上記(1)の条件と同様にして得られた処理ガスを用い、表2に示す条件で表面処理を行った。
【0116】
加熱処理;アルゴン雰囲気の電気炉を用い、温度820℃で20分間サンプルを加熱し、チタン板の濡れ性を評価した。サンプルは、表面処理を行ったチタン板および表面処理を行わなかったチタン板のそれぞれに、表面処理を行った銀ロウ線材および表面処理を行わなかった銀ロウ線材をそれぞれ載置し、前記電気炉内で熱処理を行った。
【0117】
b.評価方法
評価は、サンプルの銀ロウが溶融して広がった領域の最も大きいものの面積を基準として、これを10点とし、他のサンプルの濡れた領域の面積を比較して面積比で10段階で評価した。結果を表2に示す。
【0118】
【表2】
Figure 0003772936
c.実験結果
表2から、処理ガスによる表面処理を選択された条件で行うことにより、この表面処理を行わない場合に比べて飛躍的にサンプルの濡れ性が向上することが確認された。
【0119】
(3)チタンおよびステンレススチール(SUS)のメッキ処理に関する実験
a.実験条件
被処理体;チタン板(30mm×30mm×2mm)およびSUS板(40mm×30mm×0.9mm)
前処理条件;上記(1)の条件と同様にして得られた処理ガスを用いた。
【0120】
メッキ処理;通常の金メッキに用いられるメッキ前処理、メッキ液、メッキ条件によって、上記サンプル(被処理体)に金メッキを行った。メッキ処理の一例を以下に示す。
【0121】
(チタンのメッキ処理例)
アルカリ洗浄(80℃)−電解脱脂−硫酸(5%)洗浄−エッチング(20%のHF)−水洗−金の下地メッキ−熱処理(400℃,20分)−本メッキ
(SUSのメッキ処理例)
アルカリ洗浄(80℃)−電解脱脂−硫酸水溶液による洗浄−電解研磨(リン酸)−アルカリ洗浄−硫酸(5%)洗浄−活性処理(HCl)−金の下地メッキ−本メッキ
b.評価方法
メッキ層の密着度をテープ剥離試験および90゜折り曲げ試験によって評価した。テープ剥離試験は、メッキ面に市販の接着テープを接着させた後、テープを剥離してメッキ層の剥離の有無を調べた。90゜折り曲げ試験は、サンプルを90゜折り曲げ、その屈曲部におけるメッキ層の剥離状態を調べた。
【0122】
c.実験結果
処理ガスによる表面処理を行わない場合には、メッキ処理を行ってもメッキ層が十分に付着せず、外観上からしてもメッキが不完全であることが確認された。特に、SUSの場合は、メッキ層がほとんど形成されなかった。
【0123】
これに対し、本発明の表面処理を行った場合は、密着性のよいメッキが可能であることが確認された。
【0124】
具体的には、サンプルがチタンの場合、CF4および水蒸気を含む処理ガスで30分間処理を行うと、テープ剥離試験および90゜折り曲げ試験の両者とも良好な結果が得られた。また、サンプルがSUSの場合、CF4および水蒸気を含む処理ガスで10分間処理を行うと、テープ剥離試験および90゜折り曲げ試験の両者とも良好な結果が得られた。
【0125】
以上のように、本発明の表面処理を行った場合には、チタンの銀ロウによる接合およびチタンならびにSUSの金メッキにおいて、いずれも良好な結果が得られた。
【0126】
【図面の簡単な説明】
【図1】熱分解により処理ガスを生成する装置を模式的に示す本発明の実施例の概略説明図である。
【図2】光分解により処理ガスを生成する装置を模式的に示す本発明の実施例の概略説明図である。
【図3】放電による分解により処理ガスを生成する装置を模式的に示す本発明の実施例の概略説明図である。
【図4】電気分解により処理ガスを生成する装置を模式的に示す本発明の実施例の概略説明図である。
【図5】液体との接触により処理ガスを生成する装置を模式的に示す本発明の実施例の概略説明図である。
【図6】本発明の実施例に係る表面処理装置の全体構成を示す概略説明図である。
【図7】図6に示す表面処理ユニットの内部構成を示す概略説明図である。
【図8】図7示すプラズマ発生部の構成を示す概略説明図である。
【図9】表面処理ユニットのさらに他の実施例を示す概略説明図である。
【図10】表面処理ユニツトによりラインタイプの処理装置を構成した実施例を示す概略説明図である。
【図11】図10に示す表面処理ユニットの給排気部を示す概略断面図である。
【図12】表面処理ユニツトによりスタンドタイプの処理装置を構成した実施例を示す概略説明図である。
【図13】図12に示す表面処理ユニットの給排気部を示す概略断面図である。
【図14】表面処理ユニツトにより棒状タイプの処理装置を構成した実施例を示す概略説明図である。
【図15】図14に示す表面処理ユニットの給排気部を示す概略断面図である。
【図16】表面処理ユニツトによりトースタータイプの処理装置を構成した実施例を示す概略説明図である。
【図17】図16に示す表面処理ユニットの給排気部を示す概略断面図である。
【図18】表面処理ユニツトによりバッチ処理タイプの処理装置を構成した実施例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 処理ガス生成用容器
2 処理ガス供給管
3 原料ガス供給管
4 加熱器
5 UVランプ
6 プラズマ発生部
7 仕切板
8a,8b 電極
9 キャリアガス供給管
10、250、500、 ワーク
20、210、310 給気連結管
24、230、320 排気連結管
30、110、160、200、300、400 表面処理ユニット
32、112、161、201、301、401 筺体
40、164、430 処理ガス給気管
42、92 流量計
44 ガスボンベ
50 電源
60 プラズマ発生部
62a、62b 電極
70、140、166、420 排気管
80、150 除害装置
82 排気ファン
90、120 キャリアガス給気管
94 給気ファン
100 処理室
130 液体収容部

Claims (13)

  1. (a)ハロゲン化合物(ハロゲン化水素を除く)を分解してハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを形成する工程、
    (b)前記処理ガスを金属からなる被処理体の表面に接触させ、前記被処理体の金属表面に金属のハロゲン化物からなる保護膜を形成する前処理工程、および
    (c)前記工程(b)を経た被処理体を加熱することによって、前記金属のハロゲン化物を蒸発させて除去するとともに、合金を用いたロウ付けによって前記被処理体の金属の接合処理を行う加熱工程、を含み、
    前記ハロゲン化合物は、NF 、SF 、CF 、C (2n+2) またはNH Fのいずれかであり、
    前記ハロゲンは、フッ素またはフッ化水素であることを特徴とする表面処理方法。
  2. (a)ハロゲン化合物(ハロゲン化水素を除く)を分解してハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを形成する工程、
    (b)前記処理ガスを金属からなる被処理体の表面に接触させ、前記被処理体の金属表面に金属のハロゲン化物からなる保護膜を形成する前処理工程、および
    (d)前記工程(b)を経た被処理体を電解メッキあるいは無電解メッキでメッキ処理することによって、前記金属のハロゲン化物を除去するとともに、前記被処理体の金属表面にメッキ被膜を形成する成膜工程、を含み、
    前記ハロゲン化合物は、NF 、SF 、CF 、C (2n+2) またはNH Fのいずれかであり、
    前記ハロゲンは、フッ素またはフッ化水素であることを特徴とする表面処理方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記工程(a)は、前記ハロゲン化合物を熱分解して前記処理ガスを生成する工程であることを特徴とする表面処理方法。
  4. 請求項1または2において、
    前記工程(a)は、前記ハロゲン化合物を光分解して前記処理ガスを生成する工程であることを特徴とする表面処理方法。
  5. 請求項1または2において、
    前記工程(a)は、前記ハロゲン化合物を放電により分解して前記処理ガスを生成する工程であることを特徴とする表面処理方法。
  6. 請求項において、
    大気圧またはその近傍の圧力下で、前記原料ガスを50kHz以下の低周波数の交流電圧または直流電圧が印加される一対の電極により励起して分解することを特徴とする表面処理方法。
  7. 請求項1ないしのいずれかにおいて、
    前記ハロゲン化合物が有機ハロゲン化合物であることを特徴とする表面処理方法。
  8. 請求項1ないしのいずれかにおいて、
    前記ハロゲン化合物の分解工程を、水および酸素の少なくとも一方を含む雰囲気中にて実施することを特徴とする表面処理方法。
  9. (a)ハロゲン化合物(ハロゲン化水素を除く)を分解してハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを形成する工程、
    (b)前記処理ガスを金属からなる被処理体の表面に接触させ、前記被処理体の金属表面に金属のハロゲン化物からなる保護膜を形成する前処理工程、および
    (c)前記工程(b)を経た被処理体を加熱することによって、前記金属のハロゲン化物を蒸発させて除去するとともに、合金を用いたロウ付けによって前記被処理体の金属の接合処理を行う加熱工程、を含み、
    前記工程(a)は、前記ハロゲン化合物の水溶液を電気分解して前記処理ガスを生成する工程であることを特徴とする表面処理方法。
  10. (a)ハロゲン化合物(ハロゲン化水素を除く)を分解してハロゲンまたはハロゲン化水素を含む処理ガスを形成する工程、
    (b)前記処理ガスを金属からなる被処理体の表面に接触させ、前記被処理体の金属表面に金属のハロゲン化物からなる保護膜を形成する前処理工程、および
    (d)前記工程(b)を経た被処理体を電解メッキあるいは無電解メッキでメッキ処理することによって、前記金属のハロゲン化物を除去するとともに、前記被処理体の金属表面にメッキ被膜を形成する成膜工程、を含み、
    前記工程(a)は、前記ハロゲン化合物の水溶液を電気分解して前記処理ガスを生成する工程であることを特徴とする表面処理方法。
  11. 請求項1ないし10において、
    前記処理ガスを、キャリアガスにより圧送して、前記被処理体に接触させることを特徴とする表面処理方法。
  12. 請求項11において、
    前記ハロゲン化合物の分解する工程(a)後に、前記処理ガスに前記キャリアガスを混合することを特徴とする表面処理方法。
  13. 請求項1ないし12のいずれかにおいて、
    前記被処理体に向けて供給された前記処理ガスおよび反応生成物を排気する工程と、
    排気途中にて、少なくとも前記処理ガスをトラップする工程と、
    をさらに有することを特徴とする表面処理方法。
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