JPH0645223B2 - 積層シート及びその製造方法 - Google Patents

積層シート及びその製造方法

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JPH0645223B2
JPH0645223B2 JP2131593A JP13159390A JPH0645223B2 JP H0645223 B2 JPH0645223 B2 JP H0645223B2 JP 2131593 A JP2131593 A JP 2131593A JP 13159390 A JP13159390 A JP 13159390A JP H0645223 B2 JPH0645223 B2 JP H0645223B2
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実 西野
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、文具用材料のうち特にファイル、バインダ
ー、ケース等に好適な防滑性に優れると共に、手触り感
良好な積層シート及びその製造方法に関するものであ
る。
〔従来の技術〕 従来、文具用材料、特にファイル、バインダー、ケース
等にはポリプロピレン樹脂シートが使用されている。こ
れは、ポリプロピレン樹脂がポリエチレン樹脂やその他
のエチレン系コポリマー樹脂に比較して、剛性が高く、
また結晶性が高いため耐屈曲性に優れ、ファイル、バイ
ンダーやケースのヒンジ部としても好適な性能を有する
ためである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記ポリプロピレン樹脂は他の樹脂に比べ摩
擦係数が小さく、また通常シート表面は意匠性、手触り
感を高める等のために、梨地や皮絞のエンボス加工が施
されており、このため更に摩擦係数が減じ、ポリプロピ
レン樹脂製品表面は非常に滑りやすくなっている。たと
えば、書棚から取りだしファイルやバインダーを平置き
に積み重ね机上に置いたり、それらを運搬する際等に
は、スリップして床に落下させてしまう支障がしばしば
見受けられ、上記ファイルやバインダー自体の破損、フ
アィリングした書類の飛散及び汚れ等を招来することが
あった。
一方、最近ではファイルが鞄のように持ち歩かれること
も多く、この際には手触り感の良いものが要求される
が、従来の技術に記載のように、ファイル、バインダー
の場合には書類を収納保管する場合、自立させるのが一
般的であるため内容物の重量を支えるだけの剛性を必要
とすることから、従来のシート材によっては表面硬度も
高いものとせざるを得なかったため、手触り感には欠点
があった。
更に、以上の問題を解決する方法として、ポリプロピレ
ン樹脂シート表面に二液硬化型のウレタン系塗料を塗布
する方法が挙げられるが、この場合、シート材と塗料の
相溶性が悪いため、アンカー処理を必要とし工程が煩雑
になるばかりか、有機溶剤を使用することから設備上の
制約を伴う等の支障があった。また、防滑性材料とし
て、エチレン−プロピレンゴムとポリエチレンとのブレ
ンド物またはエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ポリオ
レフィン材料に熱融着させる方法(特公昭61-2781)が
開示されているが、耐摩擦性及び耐スクラッチ性が十分
でない外、ポリオレフィン材料がポリプロピレン樹脂の
場合には、上記防滑性材料とポリプロピレン樹脂とでは
相溶性に支障があり、界面剥離を起す等の欠点を有し、
ファイルやバインダー用の防滑性材料としての用途には
適さないという問題があった。
そこで、本研究者らは上記欠点に鑑み種々の実験と研究
の結果、遂に上記欠点が解消された積層シートを得るこ
とができ、本発明はこの際の知見に基づき成されたもの
であり、本発明の目的は、ポリプロピレン樹脂シート単
体と同等の剛性を有する外、優れた防滑性及び良好な手
触り感を具備した積層シートを提供すると共に、その製
造方法をも開示することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕 上記目的を達成するために、本発明は以下の構成によ
る。
本発明に係る積層シートは、軟質層及び硬質層より構成
されるポリオレフィン系積層シートであり、当該軟質層
がエチレン−プロピレン−非共役ジエン三成分重合体ゴ
ム(EPDM)と、ポリプロピレン及び少量の過酸化物
をブレンドして部分架橋した、即ち部分架橋型EPDM
−ポリプロピレンアロイ系熱可塑性エラストマーによ
り、硬質層がポリプロピレン樹脂により構成されるポリ
オレフィン系積層シートであることを第一の要旨とす
る。ここで、上記部分架橋型EPDM−ポリプロピレン
アロイ系熱可塑性エラストマーは、エチレン−プロピレ
ン−非共役ジエン三成分重合体ゴムを40〜80重量部と、
ポリプロピレン60〜20重量部及びブレンド物100 重量部
に対して0.1 〜2重量部の過酸化物をブレンドしたもの
を、架橋温度下の動的操作で部分的に架橋したものであ
り、この際非共役ジエンとは、ジシクロペンタジエン、
1,4−ヘキサジエン、シクロオクジエン、メチレンノ
ルボルネン、2−エチリデン−5−ノルボルネン等をい
うが、このうちジシクロペンタジエン及び2−エチリデ
ン−5−ノルボルネンを第三成分としたものが好まし
い。また、架橋温度下の動的操作とは、原料エラストマ
ーを融解状態で混練するものであり、混練装置としては
押出機の外、ミキシングロール、バンバリーミキサー、
ニーダー、連続ミキサー等を用いることができる。更
に、上記部分架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ系
熱可塑性エラストマーには、油添物質、無機または有機
充填材、帯電防止剤、酸化防止剤、着色材、滑剤や紫外
線吸収剤を添加することもできる。
一方、上記構成中の硬質層のポリプロピレン樹脂は、ポ
リプロピレンのホモポリマーまたは耐衝撃性の良好なブ
ロックコポリマーやランダムコポリマー、もしくはこれ
らのブレンド物であり、MFRは特に限定されるもので
はないが、MFRが0.5 から6.0の押出シートグレード
であることが好ましい。
次に、本発明に係る積層シートの製造方法は、当該積層
シートの軟質層を形成する部分架橋型EPDM−ポリプ
ロピレンアロイ系熱可塑性エラストマーと、硬質層を形
成するポリプロピレンを、多層化可能な押出機により共
押出して、両シート状物を熱融着することでポリオレフ
ィン系積層シートを製造することを第二の要旨とするも
のである。ここで、上記部分架橋型EPDM−ポリプロ
ピレンアロイ系熱可塑性エラストマーとポリプロピレン
によるシート状物の厚みには、特に制限は無いが、前者
が0.05〜0.5 mm、後者が0.2 〜3.0 mmであることが好ま
しい。
また、上記多層化可能な押出機とは、押出機とTダイス
との間に多層化装置を組込んだフィードブロック装置が
付帯されたTダイ押出機であっても、Tダイスの中に多
層化機構を組込んだマルチマニホールドTダイスを有し
たTダイ押出機であっても良い。更に、上記ポリオレフ
ィン系積層シートを引取る引取りロールは、シート成形
に使われるポリッシングロールでよく、金属ロール表面
が絞り加工されていても良い。
〔実施例〕
以下図面を参照しながら、本発明に係る実施例を説明す
るものとする。尚、実施例において各物性評価は以下の
方法によった。
1.メルトフローレート(MFR) JIS K−7210 2.抗張力、伸び、ヤング率 JIS K−7113 3.表面硬度 ASTM D2240−68 4.密着強度 180度剥離 5.摩擦係数 JIS K7125 6.衝撃試験 デュポンインパクトテスト 7.耐スクラッチ性 JIS K5400 実施例 1 第1図は、本発明に使用される多層化装置の概要図であ
る。ここで、ポリプロピレン樹脂〔MFR(230 ℃,2.
16kg)3g/10min、密度=0.91〕を90mmφ主押出機1
に、部分架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ系熱可
塑性エラストマー〔MFR(230 ℃,10kg)6.5 g/10
min 、密度=0.88〕を65mmφ副押出機2にそれぞれ投入
し、210 ℃の温度で押出し、分配アダプター3を通し
て、2段マニホールドTダイス4の上部マニホールドに
当該部分架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ系熱可
塑性エラストマーを、下段マニホールドに当該ポリプロ
ピレン樹脂を流入させ共押出しして、当該2段マニホー
ルドTダイス4よりシート状物として吐出し、引取りロ
ール5に導き、第2図に示す積層シート6を得た。
ここで、第2図において符号7は部分架橋型EPDM−
ポリプロピレンアロイ系熱可塑性エラストマー層7(厚
み0.2 mm)であり、符号8はポリプロピレン層8(厚み
0.8 mm)である。
上記のようにして得られた積層シート6は、第1表に示
すような物性を有し、外観上は単一のポリプロピレン樹
脂シートのようであるが、表面の摩擦係数が一般ポリプ
ロピレン樹脂シートより大きく、防滑性に優れ柔らかく
しっとりとした風合で、しかも剛性をはじめ諸物性にお
いては一般ポリプロピレン樹脂シートと殆ど変わらない
良好な結果が得られた。特に耐衝撃試験においては、軟
質層である部分架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ
系熱可塑性エラストマー層7との相乗効果により一般ポ
リプロピレン樹脂シートより低温での衝撃強度が改善さ
れ、耐寒性が優れていることが確認された。
実施例 2 第3図は、本発明に使用されるシート化装置の概要図で
ある。ここで、ポリプロピレン樹脂〔MFR(230 ℃,
2.16kg)1g/10min 、密度=0.91〕を90mmφ主押出機
1に、部分架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ系熱
可塑性エラストマー〔MFR(230 ℃,10kg)53g/10
min 、密度=0.88〕を65mmφ副押出機2にそれぞれ投入
し、210 ℃の温度で共押出しし、フィードブロック9の
上部に当該部分架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ
系熱可塑性エラストマーが、下部に当該ポリプロピレン
樹脂を送り込み二層を形成せしめ、Tダイス4より吐出
し、引取りロール5に導き、第4図に示す積層シート6
を得た。
ここで、第4図において符号7は部分架橋型EPDM−
ポリプロピレンアロイ系熱可塑性エラストマー層7(厚
み0.1 mm)であり、符号8はポリプロピレン層8(厚み
0.9 mm)である。
上記のようにして得られた積層シート6は、第1表に示
すような物性を有し、文具用材料として良好な特性を具
備していた。
比較例 1 第1図に示す多層化装置により、ポリプロピレン樹脂
〔MFR(230 ℃,2.16kg)1g/10min 、密度=0.9
1〕を90mmφ主押出機1に、エチレン−αオレフィン共
重合樹脂〔MFR(190 ℃,2.16kg)2g/10min 、密
度=0.90〕を65mmφ副押出機2にそれぞれ投入し、実施
例2と同様に、エチレン−αオレフィン共重合樹脂層
(厚み0.1 mm)及びポリプロピレン樹脂層(厚み0.9 m
m)の積層シートを得た。また、この際の当該積層シー
トの物性測定の結果を第1表に示した。
比較例 2 第3図に示したシート化装置により、ポリプロピレン樹
脂〔MFR(230 ℃,2.16kg)1g/10min 、密度=0.
91〕を90mmφ主押出機1に、エチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂〔MFR(190 ℃,2.16kg)3g/10min 、密度
=0.93、酢酸ビニル含有量=15%〕を65mmφ副押出機2
にそれぞれ投入し、実施例2と同様にして、エチレン−
酢酸ビニル共重合樹脂層(厚み0.1 mm)、ポリプロピレ
ン層(厚み0.9 mm)による積層シートを得、当該積層シ
ートは第1表に示すような物性を有していた。
比較例 3 90mmφ押出機に、ポリプロピレン樹脂〔MFR(230
℃,2.16kg)3g/10min 、密度=0.91〕を投入し、1.
0mm厚のポリプロピレン樹脂の単体シートを得た。これ
より得られた当該ポリプロピレン樹脂シートにつき物性
測定したところ、第1表のような結果を得た。
〔発明の効果〕 本発明は、以上説明したように構成されているので、以
下に記載する効果を奏する。
本発明に係るポリオレフィン系積層シートによれば、従
来のポリプロピレン樹脂シート単体と同等の剛性を有し
得ると共に、上記ポリプロピレン樹脂シート単体にはな
かった、防滑性及び手触り感を具備することができると
いう効果がある。
また、上記効果に伴い、本発明に係るポリオレフィン系
積層シートをファイル、バインダー、ケース等のシート
材として用いれば、たとえば、ファイルやバインダーを
書棚から取りだし机上に平置きに積み重ねて置いたり、
あるいは、それらを積み重ねて運搬する際、スリップし
て床に落下させてしまう等の支障を防止することができ
るという効果がある。
更に、本発明に係るポリオレフィン系積層シートによれ
ば、軟質層と硬質層の層間接着性に優れていることか
ら、界面剥離を起し難いと共に、従来のポリプロピレン
樹脂シート単体に比べ、低温状態での耐衝撃性が改善さ
れるという効果もある。
次に、本発明に係るポリオレフィン系積層シートの製造
方法は、従来の設備による積層シートを製造する工程に
よるので、その製造に煩雑さを伴うことなく、容易に製
造し得るという効果もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に使用される多層化装置の概要図。 第2図は、本発明に係る積層シートの一例の断面図。 第3図は、本発明に使用されるシート化装置の概要図。 第4図は、本発明に係る積層シートの別の断面図。 1、1……主押出機、2、2……副押出機、3……分配
アダプター、4……2段マニホールドTダイス、5、5
……引取りロール、6、6……積層シート、7、7……
部分架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ系熱可塑性
エラストマー層、8、8……ポリプロピレン層、9……
フィードブロック

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−プロピレン−非共役ジエン三成
    分重合体ゴム(EPDM)と、ポリプロピレンを含有す
    る組成物を主体とし且つ部分的に架橋が成された、部分
    架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ系熱可塑性エラ
    ストマー層と、ポリプロピレン樹脂層とが強固に積層し
    て成る、積層シート。
  2. 【請求項2】エチレン−プロピレン−非共役ジエン三成
    分重合体ゴム(EPDM)とポリプロピレンとが、40:
    60乃至80:20の重量比で存在する、特許請求の範囲第1
    項記載の積層シート。
  3. 【請求項3】部分架橋型EPDM−ポリプロピレンアロ
    イ系熱可塑性エラストマーには、ブレンド物100 重量部
    に対して0.1 乃至2重量部の過酸化物が配合され、架橋
    温度下で動的操作により部分的に架橋されて得られるも
    のである、特許請求の範囲第1項記載の積層シート。
  4. 【請求項4】エチレン−プロピレン−非共役ジエン三成
    分重合体ゴム(EPDM)と、ポリプロピレンを含有す
    る組成物を主体とし且つ部分的に架橋が成された、部分
    架橋型EPDM−ポリプロピレンアロイ系熱可塑性エラ
    ストマー層と、ポリプロピレン樹脂層とを、多層化可能
    な押出機により共押出して、両シート状物を熱融着する
    ことを特徴とする、積層シートの製造方法
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