JP3665446B2 - 熱可塑性エラストマー組成物及びそれを使用する積層体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフト感に優れ、表面処理しなくてもベト付き感がなく、耐汚染性や耐傷付き性に優れ、成形品の表面形状の転写性に優れた自動車、車両、船舶等の内装表皮、特に自動車のドアトリム、インストルメントパネルなどの内装表皮などの用途に使用される熱可塑性エラストマー組成物及びそれを使用する多層積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車や、車両、船舶等の内装材、特に自動車のドアトリムや、インストルメントパネルなどの内装材にはソフト感が強く要請されており、基材に柔軟性を有する表面層を積層させた多層積層体が用いられている。
このような内装材にソフト感を付与するため、一般に軟質のポリ塩化ビニルを表面層として用い、これを基材に積層した多層積層体が用いられているが、軟質のポリ塩化ビニルを用いた場合、燃焼時に有毒な塩素ガスが生じるので廃棄処分に不都合である等の問題点がある。
このため、塩化ビニル系材料の代わりに非塩素系材料の熱可塑性エラストマー材料を表面層に用いた多層積層体が得られている。しかしながら、この場合、熱可塑性エラストマー材料からなる表面層にソフト感を付与するためにゴムなどの柔軟成分やオイル等の低分子量成分を添加する必要があり、また複合成形時の表面転写性を付与するため高い流動性が必要である。これらの成型法に適した樹脂としては、例えば、高流動のポリプロピレン樹脂(特開平2−80218号公報、あるいはオレフィン系熱可塑性エラストマー(特開平4−73112号公報、特開平4−73142号公報)等が提案されている。しかしながら、高流動性の樹脂を使用した場合、表面がベト付易くなり、泥やほこり等により汚れた場合、簡単には落ちなくなり、また傷付きやすくなるなどの問題があった。これらの問題点を解決する目的で、パラフィンオイルとシリコンオイルとオレフィン系樹脂とを添加したベト付のない特定のスチレン系エラストマー材料(特開平2−308845号公報、特開平8−90723号公報)等が提案されている。しかしながら、この場合、オイルを使用している為、時間経過とともに含有するオイルがしみ出す問題があった。このため、最上層にウレタン系の表面処理剤等によりコーティングする方法が考えられるが、複雑形状製品ではコーティングが困難であるのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、何ら表面処理しなくても、ソフト感に優れ、表面処理しなくてもベト付き感がなく、耐汚染性や耐傷付き性に優れ、成形品の表面形状の転写性に優れた、自動車や、車両、船舶等の内装表皮材として好適に用いられる熱可塑性エラストマー組成物、及びそれを使用する多層積層体を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定の範囲のブロッキング指数、動摩擦係数、硬度及びメルトフローレイトを有する熱可塑性エラストマー材料からなる表面層と基材とからなる多層積層体が上記目的を達成しうることを見い出し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の特性を有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物に関するものである。
(1)前記熱可塑性エラストマー組成物から形成された、縦6cm×横6cm×厚さ1mmのシートを2枚重ねて10kg荷重下で40℃、40時間保持した時の剥離強度(ブロッキング指数)が200gf/cm2以下。
【0005】
(2)JIS8号綿布に対する動摩擦係数(JIS K7125 に準拠)が0.60以下。
(3)ショアA硬度が50〜92。
(4)温度230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレイトが0.1〜100g/10分。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で使用される熱可塑性エラストマー組成物は、シート状に成形した場合に、200gf/cm2以下、好ましくは、150gf/cm2以下、特に好ましくは、80gf/cm2以下のブロッキング指数を有することが好適である。このブロッキング指数が200gf/cm2を越える場合、熱可塑性エラストマー組成物からなるシートは、手にひっつく感じ(タック感)を与え、不快感を生じる。
このブロッキング指数は、以下の要領で測定する。即ち、縦6cm×横6cm、厚さ1mmの、熱可塑性エラストマー組成物から形成したシートを2枚重ねて、10kg荷重下で、40℃、40時間、ブロッキングさせる。常温になった後、2枚重ねのシートを引張試験を用いて、速度50mm/分で引き剥がした時の剥離強度をブロッキング指数とする。
【0007】
本発明における熱可塑性エラストマー組成物から形成されたシートのJIS8号綿布に対する動摩擦係数は、0.60以下、好ましくは、0.50以下、特に好ましくは、0.40〜0.20であることが適当である。この範囲内にあれば、シートを手で触ったときに抵抗感のなく、さらっとした触感を受けることができる。この動摩擦係数の値が、0.60を越える場合、手で触ったときに抵抗を感じ、不快さを感じる。一方、0.20未満の場合には、抵抗は感じることはないが、手にぬめり感が残り、不快さを生じる。
この動摩擦係数は、JIS K 7125に準拠して測定される値である。具体的には、荷重200g、底辺が縦横各4cmの重りの底辺に、同様の形状の熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを張り合わせ、JIS8号綿布上を速度150mm/分で移動させたときに生じる動摩擦係数を測定する。
【0008】
本発明における熱可塑性エラストマー組成物は、50〜92のショアA硬度、好ましくは、55〜90、特に好ましくは、60〜85を有することが好適である。ショアA硬度の値が50未満の場合、熱可塑性エラストマー組成物からなるシートが柔軟になりすぎ、ベト付き感がでたり、耐傷つき性が低下する。一方、ショアA硬度の値が92を越えると、熱可塑性エラストマー組成物からなるシートが硬くなりすぎて、感触を損ねるため好ましくない。なお、ショアA硬度は、ASTM D2240に準拠して測定される値である。
本発明における熱可塑性エラストマー組成物のメルトフローレイトは、JIS−K7210に準じて、温度230℃、荷重2.16kgで測定した場合のメルトフローレイト(MFR)であり、0.1〜100g/10分であり、好ましくは、1〜80g/10分であり、特に好ましくは、10〜50g/10分であることが好適である。MFRが0.1未満では成形性が低下し、成形品の表面転写性が悪いため不良率が高くなり不適である。一方、MFRが100g/10分を超えると、低分子量成分等が表面にブリードするため、表面がベト付き、また泥やほこり等により汚れた場合、簡単に落ちなくなるなどの問題が起こる。
【0009】
次に、本発明における熱可塑性エラストマー組成物の構成についての具体的に説明する。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、好ましくは、ポリオレフィン系樹脂組成物(i) からなり、特に好ましくは、そのポリオレフィン系樹脂組成物(i) の100重量部に対し、好ましくは、(b)平均粒径が1.5μm以上である球状の充填剤を0.5〜30重量%、(c)25℃での粘度が1万センチストークスを越えるガム状のシリコーンオイル及び/又は(d)ポリオクテニレン樹脂からなる成分(II)0.5〜10重量部を含有する。
熱可塑性エラストマー組成物で使用されるポリオレフィン系樹脂組成物(i) は、好ましくは、(a)プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体を50重量%以上含有し、常温のキシレンに不溶な成分が15〜50重量%である柔軟性組成物である。常温のキシレンに不溶な成分が50重量%を越えた場合、本発明の熱可塑性エラストマーのソフト感が失われる。一方、15重量%未満の場合、ゴム成分によるベト付きが問題となる。
【0010】
ポリオレフィン系樹脂組成物(i) としては、好ましくは、(a)ポリプロピレンブロックと、プロピレンと炭素数2〜12(但し、3は除く)のα−オレフィンとの共重合体ブロックからなるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体が挙げられる。ポリプロピレンブロックと、プロピレンと、α−オレフィンとの共重合体との量比としては、例えば3対7〜7対3(重量割合)が適当である。該α−オレフィンとしては、例えば、エチレンや、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−ジメチル−1−ペンテン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。特に、α−オレフィンとしては、エチレンや、1−ブテンが好ましい。これらのα−オレフィンは、単独で使用してもよく、2種以上の組合せで使用してもよい。
【0011】
プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体の調製法としては、例えば、特開平6−25367号公報に開示されるような多段重合プロセスにより、リアクター内でオレフィン系樹脂とオレフィン系エラストマーとをブレンドして得るリアクターメイド法などが挙げられる。
プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体は、ポリオレフィン系樹脂組成物(i) に50重量%以上、好ましくは、60重量%以上、特に好ましくは、70重量%以上の量(但し、上限としては、99重量%が適当である)で含有されることが適当である。プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体の量が、50重量%未満の場合、後述のゴム成分により、ベト付き性が悪化するので問題となる。
【0012】
また、ポリオレフィン系樹脂組成物(i) は、その柔軟性又はソフト感を向上させるために、好ましくは、10重量%、特に好ましくは、15重量%を越えるエチレンと、炭素数3以上のα−オレフィン(但し、プロピレンは多くとも80重量%、好ましくは、10〜70重量%、特に好ましくは、20〜65重量%)との共重合体成分(以下、ゴム成分ともいう)を添加しても良い。ゴム成分は、単独で又は2種以上の組合せで配合してもよい。また、ゴム成分は、プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体の一部として、又は単独の成分として配合されていてもよい。
ゴム成分の具体的な例としては、エチレン−プロピレン共重合ゴム(EPR)、エチレン−プロピレン非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム(EBR)などの合成ゴム;スチレン−エチレン/イソプロピレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)などのスチレン系エラストマーなどが挙げられる。これらのゴム成分の中で特にエチレン−プロピレン共重合ゴム(EPR)及びスチレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)が好ましい。以上これら各種ゴム成分は、いずれも多くのグレード品が商品として販売されており、本発明ではこれらの市販品を適宣使用することが出来る。また、2種類以上を混合して使用しても良い。
【0013】
本発明における熱可塑性エラストマーに使用される(b)球状充填剤は、表面の形状を粗面化させる目的で添加するもので、これにより上述のべとつき感の一因であるタック感が改善されたり、表面のてかりが防止されるので、球状充填剤を添加することによって好適に熱可塑性エラストマー組成物の特性を調整することができる。
球状充填剤の具体的な例としては、炭酸カルシウムや、硫酸バリウムなどの無機充填剤、又は架橋アクリル粒子や、架橋ポリスチレン粒子などの有機充填剤などが挙げられる。このうち重質炭酸カルシウムが安価であり且つ、効果が高いので好適である。球状充填剤の平均粒径は1.5μm以上、好ましくは、2.0〜80μm、特に好ましくは、2.5〜30μm であることが好適である。粒径が1.5μm未満の場合、表面を粗面化させる効果が小さく、タック感を改善させる効果が乏しい。また、粒子形状が球状ではない充填剤を使用した場合も、タック感を改善する効果はあるが、該熱可塑性エラストマーの柔軟性が損なわれる傾向がある。
【0014】
球状充填剤の量は、ポリオレフィン系樹脂成分(i) 100重量部に基づいて、例えば、0.5〜30重量部、好ましくは、1〜15重量部、特に好ましくは、2〜6重量部であることが好適である。30重量部を越える場合、柔軟性、流動性が低下し易い。一方、この量が、0.5重量部未満の場合、タック感の改善効果が小さくなる。
本発明で使用される(c)シリコーンオイルは、25℃での粘度が1万センチストークスを越えるガム状の物質である。このような超高粘度のゲル状シリコーンオイルは特に表面の滑り性を改善する目的で添加することが好ましい。これにより上述の動摩擦係数が低下し、抵抗感のないさらっとした手触り感が付加される。また、タック感、耐摩耗性及び耐傷つき性も改善される。該シリコーンオイルの25℃における粘度は、1万センチストークス、好ましくは10万センチストークス、特に好ましくは、100万センチストークスを越えるゲル状のものが好適である。1万センチストークス以下の粘度のシリコーンオイルを使用した場合、逆に手にぬめり感が残り、不快となり易い。また、表面が平滑になるため、表面のてかりが問題となり、意匠性を損なう恐れがある。該シリコーオイルはこの粘度を満足するものであれば、特に制限される物ではないが、中でも、例えば、以下の式で示されるポリオルガノシロキサンが好適である。
【0015】
一般式:−{RR`SiO}n −
(但し、R及びR`は、独立して、アルキル基又はアリール基であり、nは整数である。)
ここで、アルキル基としては、好ましくは、炭素数が1〜4、好ましくは、1〜3の分岐又は直鎖状のアルキル基、例えば、メチル基や、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。また、アリール基としては、例えば、フェニル基や、ナフチル基等が挙げられる。
このようなポリオルガノシロキサンとしては、例えば、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチル−ジフェニルシロキサン等が挙げられ、これらの2種類以上の混合物であっても良い。特に、ポリオルガノシロキサンとしては、ポリジメチルシロキサンが好ましい。
【0016】
ポリオルガノシロキサンの具体的な例としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製 BY−27−140が挙げられる。なお、このシリコーンオイルは粘度が高いため樹脂と直接溶融混練するのが困難であるので、実際にはPPとのマスターバッチを使用しても良い。
使用されるシリコーンオイルの量は、ポリオレフィン系樹脂成分(i) 100重量部に対して、例えば、0.5〜10.0重量部、好ましくは0.6〜5.0重量部、特に0.8〜3.0重量部であることが好適である。シリコーンオイルの量が、0.50重量部未満の場合、滑り性の改善効果が小さい。一方、10.0重量部を越えると、柔軟性や、流動性が低下するだけでなく、表面へのブリードが甚だしく、逆に手にぬめり感が残り不快となり易い。
【0017】
ポリオクテニレン樹脂(d)は、ベト付き性の一因であるタック感の原因となる低分子量成分やゴム成分が表面にブリードアウトするのを防御する目的で添加することが好ましい。これにより、特に表面のタック感、滑り性が改良される。また、耐摩耗性、耐傷つき性などの機械特性が向上するだけではなく、耐油性、耐薬品性なども改良される。
該ポリオクテニレン樹脂は、シクロオクテンを重合して得られ、炭素原子8個当たり1個の2重結合を持ち、かつ分子量が1万以上、好ましくは、5万以上、特に好ましくは、8万以上であること(上限は、例えば、50万)が好ましく、トランス含量が50%以上、好ましくは、60%以上、更に好ましくは、70%以上であり(上限は95%であることが適当である)、結晶化度は5%以上、好ましくは、10%以上、特に好ましくは、15%以上である(上限は、50%であることが適当である)ことが好適である。
【0018】
また、このポリオクテニレン樹脂は、融点が通常30℃以上、ガラス転移温度が−75〜−30℃の範囲にあることが好ましい。該ポリオクテニレン樹脂は通常ゴムの改質剤として好適に使用されており、ポリオレフィンにおいても使用されている。例えば、ポリオレフィンの相溶性、耐衝撃性を改善する目的で使用する例(特開平2−308845号公報)が報告されているが、べとつき改良効果については特に言及されていない。
ポリオクテニレン樹脂(d)成分の具体的な例としては、例えばHULS社製ベステマナー(VESTENAMER)8012が挙げられる。
ポリオクテニレン樹脂は、ポリオレフィン系樹脂成分(i) 100重量部に対して、0.5〜10重量部、好ましくは1.0〜7.0重量部、特に2.0〜5.0重量部であることが好適である。0.5重量部未満の場合、ベト付き性の改善効果が少ないので好ましくない。一方、10.0重量部を越えると流動性が低下するので好ましくない。
【0019】
なお、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に、シリコーンオイル(c)と、ポリオクテニレン樹脂(d)とを併用して使用する場合、両者の和は、ポリオレフィン系樹脂成分(i) 100重量部に対して、0.5〜10.0重量部、好ましくは1.0〜8.0重量部、特に2.0〜6.0重量部であることが好適である。
シリコーンオイル(c)と、ポリオクテニレン樹脂(d)とを単独で使用するよりも併用した方がベト付き性の改良効果は大きいだけではなく、各々の成分の添加量を少量にすることが出来るので好適である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、上記成分の他に、通常慣用されている添加剤、例えば酸化防止剤や、耐候性安定剤、帯電防止剤、滑剤、ブッロキング防止剤、防曇剤、顔料、充填剤などを本発明の目的を損なわない範囲で適宣配合しても良い。
【0020】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、公知の混合方法、例えばリボンブレンダーや、タンブラー、ヘンシェルミキサーなどを用いて各成分を混合し、次にニーダーや、ミキシングロール、バンバリーミキサー、押し出し機などを用いて溶融混合して得られる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、多層積層体における基材に対する表面層として使用することが好ましい。このような層として使用する場合には、熱可塑性エラストマー組成物は、好ましくは、厚さが0.1〜5mm、特に好ましくは、0.2〜3mm、更に好ましくは0.3〜2mmであることが好適である。
基材としては、ポリオレフィン樹脂基材や、木質基材、繊維基材等、熱可塑性エラストマー組成物を被着することができる基材であれば、特に制限されることなく各種の基材を使用することができる。
【0021】
ポリオレフィン樹脂基材としては、プロピレン系樹脂基材が、成形性や製品物性が良好なので、特に好ましい。このようなプロピレン系樹脂基材としては、例えば、プロピレン単独重合体や、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体及びそれらの混合物、更に、前記プロピレン系樹脂組成物を含む他の樹脂、例えばポリエチレンや、エチレン−α−オレフィン共重合体エラストマー、スチレン−ブタジエン共重合体エラストマー及びその誘導体等との混合物が挙げられる。ポリオレフィン樹脂基材としては、2種以上の混合物で使用することもできる。また、ポリオレフィン樹脂には、タルクや、ガラスファイバー、木質系充填剤等を配合してもよく、更に、必要に応じて、一般に使用されている安定剤や、難燃化剤、加工性改良剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング剤、着色剤等を添加することができる。また、基材の計量化のために、発泡化してもよい。なお、基材のポリオレフィン樹脂のMFRは、特に限定されることなく、通常使用される射出成形や圧縮成形等で成形可能であるものであれば十分である。
【0022】
木質基材や繊維基材としては、例えば、開繊されたパルプや、ジュート等の繊維をフェノール系樹脂等のバインダーで板状としたものや、パルプチップ、おがくず等の木質材料にフェノール樹脂を含有させ加熱圧縮成形したもの、あるいはレジンフェルトやハードボード等が用いられるが、特にこれらに限定されるものではなく、使用される部位に応じその要求性能を満足するものであれば、その他建築材料等から構成された基材を使用することができる。
多層積層体においては、基材は、単層で用いることもできるし、合成樹脂フィルムや、段ボール紙、金属箔等の材料で作られたハニカム構造や、樹脂材料を用いた発泡構造等を中間層に挟んだ多層構造体にして用いることもできる。本木質材料は、軽量で強度もあり、コストも比較的安価である等多くの利点を有している。表面層と基材との間に発泡層を用いる場合、発泡層の厚みは、例えば、1〜20mmが好ましく、特に1〜8mm、更に好ましくは2〜8mmであることが好適である。
【0023】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、接着剤を介して、又は、熱接着により、基材表面に良好に被着させることができる。即ち、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、基材の表面が粗い場合であっても、接着剤を用いないでも、熱接着により、容易に基材に被着させることができる。また、基材と基材との間に中間層として発泡性樹脂を積層接着する際においても、発泡性樹脂の加熱発泡成形と同時に、熱可塑性エラストマー組成物を基材に熱接着することも可能である。
熱可塑性エラストマー組成物を使用して多層積層体を形成する場合には、例えば、射出成形機を用い、予め成形した基材を金型に設置し、金型を閉じて熱可塑性エラストマー組成物を溶融射出することによって、基材上に表面層を形成する方法や、熱可塑性エラストマー組成物を表面層として基材に積層するインサート成形法、複数の射出ユニットと複数の金型を用い、まず基材を射出成形し、基材を抱かせたまま一方の金型を入れ替え、表面層を溶融射出する2色成形や、まず表面層を射出し、ショートショット状態で基材を溶融射出し、表皮材が基材を包み込むサンドイッチ成形法、シート成形機のダイスより押し出された半溶融状態の熱可塑性エラストマー組成物を表面層として基材の上に直接押し出して多層積層体を得るホットスタンパブル成形法等が挙げられる。
【0024】
具体的には、基材としてポリオレフィン樹脂を使用する場合、圧縮成形機に取り付けられた金型上に表面層及び基材の溶融樹脂を供給後、金型を所定圧力で圧縮し、型締め、その後金型を開放することにより容易に得られる。溶融樹脂の供給は、金型上に基材のポリオレフィン樹脂を供給後、表面層の熱可塑性エラストマー組成物を供給しても良いが、基材と表面層とを同時に金型上に供給するほうが成型方法が簡便になる。上記のように同時に供給する方法としては、複数の押出機を用いて溶融状態の表面層及び基材を多層Tダイスより共押出する方法が好ましい。なお、多層Tダイスを用いた共押出により樹脂を金型上に供給することから、基材の厚みが1mm以上であることが望ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の用途としては、例えば、以下のような工業部品が挙げられる。インストロメントパネル、コンソールボックス、ドアトリム、シートシールド、リアパネル、ステアリングホイールカバー、天井材などの自動車内装表皮材、テレビ、ビデオ、ラジオ、エアコン、洗濯機、掃除機、クーラー、コーヒーメーカー、ジャー、電話、コピー機、ファクシミリ等の電機部品及びOA機器の表皮材、スポーツ器具表皮材、家具、机等の表皮材、壁装飾、敷物等の建築関係、手帳、アルバム等の文房具、及びカメラ用バッグやアタッシュケース等のキャリングバッグなどの表皮材として使用できる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、更に詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例を説明する前に、実施例で使用される各物性の測定方法をまず示す。
<MFR>
MFRは、JIS K7210に準拠し、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定した。
<触感性又はベト付き感の判定>
触感性(ベト付き感)は、抵抗感及びタック感として評価した。優れた触感性を得るには、この2つの感性を共に満足しなければならない。
(タック感)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを指で軽く押しつけた後、放す時の感触を表し、次の4つの段階で評価した。ここで、3、3+を合格とした。
1・・・・・ 指にひっつく感じ(タック感)がする(不快である)。
2・・・・・ 1と3の中間。
3・・・・・ さらっとしてベト付かない。
3+・・・ 全くベト付かない。
(抵抗感)
本発明の熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを指で軽くなぞった時の感触で表し、次の4つの段階で評価した。ここで、3、3+を合格とした。
1・・・・・ 抵抗感がある(不快である)。
2・・・・・ 1と3の中間。
3・・・・・ さらっとして抵抗感がない。
3+・・・ 全く抵抗感がない。
<剥離強度(ブロッキング指数)>
剥離強度は、上述のタック感と相関関係にあり、剥離強度が200gf/cm2以下、好ましくは80gf/cm2以下の場合、タック感のないさらっとした触感が得られることが分かった。剥離強度は、縦6cm横6cm厚み1mmの熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを2枚重ねて10kg荷重下で、40℃、40時間の条件でブロッキングさせた後、常温下で2枚重ねのシートを引張試験を用いて、速度50mm/分で引き剥がし、その際の剥離強度をブロッキング指数として評価した。
<動摩擦係数>
動摩擦係数は、上述の触感性の抵抗感と相関関係にあり、動摩擦係数の値が0.60〜0.15、好ましくは0.40〜0.20の範囲の場合には、抵抗感のないさらっとした触感を受けることが分かった。0.60を越える場合には、抵抗感を感じた。一方、0.15未満の場合には、抵抗感は感じないが、手にぬめり感が残り不快感を与える。動摩擦係数は、JIS K7125に準拠し、荷重200g、底辺が縦×横4cmのおもりの底辺に、上述の熱可塑性エラストマー組成物からなるシートを張り合わせ、JIS8号綿布上を速度150mm/分で移動させた条件で測定した。
<ショアA硬度>
プレス成形機を用いて得られた厚み3mmの熱可塑性エラストマー成形体をASTM D2240に準拠し測定した。
【0026】
ポリオレフィン系樹脂組成物の主成分であるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体(a)(以下、BPPという)として、ポリプロピレンブロックとエチレン−プロピレン共重合体ブロックとからなるブロック共重合体を用いた
。これらのBPPはいずれもリアクターメイド法により得られたものである。その種類(BPP1〜5)とそれらの性状(MFR、ショアA硬度、共重合ブロックの割合、温度25℃におけるパラキシレン不溶部)を表1に示す。
【0027】
【表1】
ポリオレフィン系樹脂組成物(i) のソフト感をさらに改善させる目的で、ゴム成分(e)、エチレン−プロピレンゴム(日本合成ゴム社製、EP941)(以下、EPRと略す)、スチレン−エチレン/イソプロピレン−スチレンブロック共重合体ゴム(クラレ社製、セプトン2004)(以下、SEPと略す)を使用した。
【0028】
ベト付き性を抑える成分として、充填剤(b)、重質炭酸カルシウム(以下、炭酸カルシウムを「炭カル」ともいう):丸尾カルシウム社製スーパーS:平均粒径3〜5μm (以下、T1と略す)及び滑り性を改善させる成分として、シリコーン系オイル(c)、ゲル状シリコーンオイル:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製 BY−27−140:25℃での粘度100万センチストークス以上、可塑度1.50〜2.0(以下、SO1と略す)を用いた。また、ベト付き成分のブリードを抑制する成分として、ポリオクテニレン樹脂(d)、トランス−ポリオクテナマーゴム:HULS社製 VESTENAMER 8012(以下、PORと略す)を使用した。
また、充填剤(b)の比較用として軽質炭酸カルシウム:白石カルシウム社製VIGOT−15:平均粒径0.15μm (以下、T2と略す)及びシリコーン系オイル(c)の比較用として、ストレートシリコーンオイル:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製 SH200オイル:粘度 500センチストークス(以下、SO2と略す)を使用した。
実施例1〜10、比較例1〜6
(木質系基材を用いてスタンピング成形した積層体の評価)
以下の表2に、種類及び配合量が示されている各成分に添加剤として、[ペンタエリスリチル−テトラキス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.1重量部及びトリス(2,4−ジーt−ブチルフェニル)フォスフェート0.1重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部を配合し、川田製作所製スーパーミキサー(SMV20型)を用いて配合し、神戸製鋼所製同方向2軸押出機(KTX−37型)を用いてシリンダー温度200℃の条件でペレット化した。得られたペレットについてMFRを測定し、これをプレス成形し、得られた試験片の硬度、動摩擦係数、剥離強度をそれぞれ測定した。また上記各ペレットをホットスタンピング成形機(高橋工業社製FSM450型)を用いてダイス温度220℃、型締め圧200トン及び金型温度70℃の条件で、厚さ3.5mmの木質粉混入ABS(松田製作所社製、プラスウッド)の基材の上に押し出しスタンピング成形し、容器(縦800mm、横1200mm、高さ5mm、厚さ3mm)を得た。各容器について触感性を評価した。その結果を以下の表3に示す。
【0029】
【表2】
【0030】
なお、実施例7、8、9及び10及び比較例8のポリオレフィン系樹脂成分(i) における常温でのキシレン不溶部はそれぞれ37.8重量%、33.6重量%、25.1重量%、25.1重量%、9.8重量%である。それ以外のキシレン可溶部はそれぞれ使用されたBPPの不溶部と同等である。
【0031】
【表3】
実施例11〜15、比較例10〜13
(ポリオレフィン系樹脂を用いてホットスタンバブル成形した積層体の評価)
表4に種類及び配合量が示されている各成分に上記と同様の添加剤処理及び混合を行い、上記同様の押し出し機によりペレット化した。得られたペレットについてMFR、硬度、動摩擦係数、剥離強度をそれぞれ測定した。また上記各ペレット及び基材として、MFRが20g/10分であり、プロピレン含量が50重量%であるエチレン−プロピレン共重合体20重量%と、プロピレン80重量%からなるプロピレン−エチレンブロック共重合体80重量%との混合物にタルク20重量%を配合したポリプロピレン系樹脂組成物を使用し、熱可塑性エラストマー組成物として、以下の表4に示す材料を使用して、2層T ダイスを有するホットフロー成形機より温度185℃にて2層共押出しすることにより下金型上に供給した。その後、上金型と下金型とを圧縮、型締めし、冷却した後、金型を開放して成形品を取り出した。この時の上金型の温度は、60℃、下金型の温度は、40℃、加圧圧力は、50kg/cm2、冷却時間は、20秒であった。得られた積層品は表面層の厚みが1.0mm、基材の厚みが2.5mmの層品(縦800mm、横1200mm、高さ5mm、厚さ2.5mm)であった。この積層品について触感性を評価した。以上の結果を表5に示す。
【0032】
【表4】
【0033】
【表5】
比較例13は、触感に優れていたが、硬度が高く、ソフト感がなかった。
【0034】
比較例14は、表面層のMFRが高すぎるため成形できない。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、ソフト感に優れ、表面処理しなくてもベト付き感がなく、耐汚染性や耐傷付き性に優れ、成形品の表面形状の転写性に優れた自動車、車両、船舶等の内装材、特に自動車のドアトリム、インストルメントパネルなどの内装材などの分野に有効である。
Claims (6)
- 熱可塑性エラストマー組成物であって、
(a)ポリプロピレンブロックと、プロピレンと炭素2〜12(但し、3は除く)のα−オレフィンとの共重合体ブロックからなるプロピレン−α−オレフィンブロック共重合体を50重量%以上含み、常温のキシレンに不溶な成分が15〜50重量%であるポリオレフィン系樹脂組成物 (i) を含有し、
前記ポリオレフィン系樹脂組成物 (i) の100重量部に対し、更に、
(b)平均粒径が1 . 5μm以上である球状充填剤0 . 3〜30重量部、
(c)25℃での粘度が1万センチストークスを越えるガム状のシリコーンオイル及び/又は(d)ポリオクテニレン樹脂からなる成分 (ii) 0 . 5〜10重量部を含有し、
以下の特性を有することを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物。
(1)前記熱可塑性エラストマー組成物から形成した縦6cm×横6cm×厚さ1mmのシートを2枚重ねて10kg荷重下で40℃、40時間保持した時の剥離強度(ブロッキング指数)が200gf/cm2以下。
(2)JIS8号綿布に対する動摩擦係数(JIS K7125に準拠)が0.60以下。
(3)ショアA硬度が50〜92。
(4)温度230℃、荷重2.16kgにおけるメルトフローレイトが0.1〜100g/10分。 - ポリオレフィン系樹脂組成物(i)が、e)10重量%を越えるエチレンと、炭素数3以上のα−オレフィン(但し、プロピレンは多くとも80重量%)との共重合体成分を0.1〜50重量%含有する請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 前記球状充填剤(b)が炭酸カルシウムである請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる表面層と基材とからなることを特徴とする多層積層体。
- 金型内で、溶融状態にある表面層を基材に一体的に積層させることによって得られる請求項4記載の多層積層体。
- 基材が、ポリオレフィン樹脂、木質材料又は繊維材料からなる請求項4又は5に記載の多層積層体。
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