JPH0644320U - 耐火形バスダクト - Google Patents

耐火形バスダクト

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JPH0644320U
JPH0644320U JP8680392U JP8680392U JPH0644320U JP H0644320 U JPH0644320 U JP H0644320U JP 8680392 U JP8680392 U JP 8680392U JP 8680392 U JP8680392 U JP 8680392U JP H0644320 U JPH0644320 U JP H0644320U
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JP
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conductor
bus duct
layer
refractory
silicone rubber
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Application number
JP8680392U
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English (en)
Inventor
和雄 衛藤
敏彦 池田
Original Assignee
株式会社岡部マイカ工業所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 火災等の高温にさらされても,長時間の使用
に耐える。 【構成】 導体1の外周を集成マイカテープに酸化アル
ミニウム粉末を含むシリコーンゴムを塗布した層6で覆
う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は,耐火形バスダクトに関するものであり特に耐火層及び導体絶縁物層 が消防庁告示の基準を上回る性能を備えた耐火形バスダクトに関するものである 。
【0002】
【従来の技術】
近年の建築物は火災が発生した場合においても緊急避難警報あるいは室内放送 等を行い得るようにするための非常用電源が確保されるようになってきており, この非常用電源確保のため耐火形バスダクトが使用されてきている。従来の耐火 形バスダクトは,例えば図2にその断面図を示すように,電気の導体1の外周上 に集成マイカテープを巻回して耐火層2を形成し,その外周上にポリプロピレン 等からなる電気の導体絶縁物層3を形成し,そしてこれをダクト4に収めて耐火 形バスダクトが構成されている。(JIS C 8364)
【0003】 上記耐火形バスダクトの性能には消防庁告示がある。即ち,当該基準は上記告 示で定められた燃焼炉中で所定の昇温曲線に従い30分間に常温から840℃ま で昇温させ,この間600Vの耐電圧および0.4MΩ以上の絶縁抵抗を保持す るということ,炉内温度が840℃に達した直後に1500Vの電圧を1分間印 加して絶縁破壊を生じないことが要求されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
前記耐火形バスダクトの耐火層には,火災時の高温雰囲気中において断熱や電 気絶縁性を行うために耐熱絶縁性のあるマイカテープが導体の外周を包覆するよ うに巻回して使用されている。この耐火層の上から導体絶縁物層を形成する時, 耐火層であるマイカテープを傷つける場合があり,マイカテープが損傷すると耐 熱絶縁性能が低下する。
【0005】 また導体絶縁物層3にはポリプロピレンや架橋ポリエチレン等の有機材料やシ リコーンゴムがテープ等として巻回されて使用されている。これらポリプロピレ ンや架橋ポリエチレン等の有機材料を導体絶縁物層3として用いた耐火形バスダ クトを消防庁告示の耐火試験に基づいて30分間で常温から840℃まで加熱す ると,耐火形バスダクトの内部は密封に近い酸素希薄な状態になり,ポリプロピ レンや架橋ポリエチレン等の有機材料は,炭化したり分解して炭化物やススとな り,炭化物やススが耐火層2やダクト4の側面に付着して各導体間および導体と ダクト間の絶縁抵抗を低下させてしまう。
【0006】 導体絶縁物層3にシリコーンゴムを使用している耐火形バスダクトは,シリコ ーンゴムがその分子構造内に炭素を含む量が少ないため炭化量が少ないので,ポ リプロピレンや架橋ポリエチレン等の有機材料を使用した耐火形バスダクトに比 べ絶縁抵抗の低下が小さい。しかし,シリコーンゴムは他の有機材料に比べ引張 強さが弱いため,加工時耐火層の上から巻回する時に切れたり,また伸びが大き いため伸びてムラが生じて,均一な絶縁厚さを形成することが難しいので,絶縁 性能にバラツキを生ずる。さらにシリコーンゴムは高価であるため,耐火形バス ダクトのコストにも大きな影響をもたらす。
【0007】 本考案は,上記の点に鑑みなされたものであり,耐熱絶縁性に優れ,安価な耐 火形バスダクトを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため,本考案の耐火形バスダクトは導体の外周上に耐火 層,該耐火層の外周上に導体絶縁物層を形成するかわりに,導体の外周上に耐火 物と導体絶縁物とを積層して接着した層を配置することである。
【0009】 導体は電気を導通するもので,電気の良導体である銅又は銅合金等で作られた 周知のものが用いられる。例えば,形状は通常断面が長方形の棒状のものが用い られるが,断面が四角形,楕円形,円形等の種々の形状をした棒状のもの,ある いはこれらの断面形状をした管状のもの等が用いられる。
【0010】 耐火物と導体絶縁物とを積層して接着した層の好ましい形成方法は、マイカテ ープの片側面または両側面にシリコーンゴムのシートを接着剤で貼り合わせたも の,マイカテープの片側面または両側面に液状シリコーンゴムをコーティングし ,加熱してシリコーンゴムを硬化させたものなどである。前記マイカテープとし ては例えば,はがしマイカ又は集成マイカにシリコーンワニスで塗布し,補強材 としてガラスクロスやプラスチックフィルム等をシリコーンワニスで貼り合わせ たはがしマイカテープや集成マイカテープが用いられる。
【0011】 またシリコーンゴムには,酸化アルミニウム,酸化マグネシウム,マイカ,窒 化硅素,窒化硼素,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム等の電気絶縁性の 無機粉末を添加することができる。マイカを添加する場合は絶縁性が向上し,水 酸化物を用いる場合は共存する有機物の炭化が防止される。無機粉末の粒径は小 さい方が好ましいが,通常0.1〜100μのものが用いられる。
【0012】
【実施例】
図1において1は導体であり,5は耐火物と導体絶縁物とを積層して接着した 層で、集成マイカテープのガラスクロス面に酸化アルミニウム粉を含んだシリコ ーンゴムをコーティングしたマイカシリコーンゴム複合テープ6を1の導体の上 に縦ぞえラップで6回巻回して形成する。4は鋼板のダクトである。
【0013】 また前記マイカシリコーンゴム複合テープ6は,図3に模式的拡大図として示 す構成からなっている。図3において,7は集成マイカ,8はガラスクロス,9 はシリコーンゴム,10は酸化アルミニウム粉である。
【0014】 次に,本考案の実施例と従来例との絶縁抵抗試験の性能比較を行うため,本考 案に係わる耐火形バスダクトAおよび従来例の耐火形バスダクトB,およびC, を次のようにして作製した。
【0015】
【本考案の耐火形バスダクトAの作製】
マイカシリコーンゴム複合テープ6は,シリコーン樹脂を含浸した厚さ約0. 15mmの集成マイカと厚さ約0.03mmのガラスクロスをシリコーン樹脂で 接着した集成マイカテープのガラスクロス面にシリコーンゴム100重量部に酸 化アルミニウム粉60重量部配合したシリコーンゴムを厚さが約0.10mmに なるように塗布し,乾燥機で加熱乾燥したものである。そして,厚さ約6mm, 幅約100mm,長さ約2mの銅板よりなる導体1の全表面上に前記マイカシリ コーンゴム複合テープを縦ぞえで6回巻回して,耐火層と導体絶縁物層を同時に 形成した。
【0016】 このようにして,導体1上に耐火物と導体絶縁物とを積層して接着させた層5 を設けたブスバーを3本作成し,第1図に示すように,それらを幅方向に重ねて ,ダクト4の中に入れた。そして,このダクト4をさらに1本前記と同様な方法 で作製し,これらを2本接続して,長さ約4mの耐火形バスダクトを作製した。
【0017】
【従来例の耐火形バスダクトBの作製】
耐火形バスダクトBは,前記耐火形バスダクトAにおけるマイカシリコーンゴ ム複合テープ6の代わりに集成マイカテープを導体1に縦ぞえラップで6回巻回 して耐火層2を形成した後その耐火層の上から,厚さ0.06mmのポリプロピ レンフィルムを2/3幅ラップで5回巻回して,導体絶縁物層を形成する以外は 前記耐火形バスダクトAと同様にして形成した。
【0018】
【従来例の耐火形バスダクトCの作製】
耐火形バスダクトCは,前記耐火形バスダクトBにおけるポリプロピレンフィ ルムの代わりに厚さ0.06mmのシリコーンゴムテープを用いること以外は, 前記耐火形バスダクトAと同様にして形成した。
【0019】 このようにして得られた本考案に係わる耐火形バスダクトA(以下バスダクト Aと略記する)と,従来例の耐火形バスダクトB及びC(以下バスダクトB及び バスダクトCと略記する)について,加熱時における電気絶縁性能を調べた。電 気絶縁性能試験に当たっては,JIS A 1304の加熱温度曲線に従って常 温から840℃まで30分間加熱した。その加熱の間中各導体1,1’,1”間 と各導体1,1’,1”とダクト4間に600Vの電圧を印加して絶縁耐圧を測 定し,840℃に達した直後に絶縁抵抗を測定し,その後1500Vの電圧を1 分間印加して絶縁耐圧を調べた。以上の電気絶縁性能試験結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】 表1において加熱中というのは,加熱開始後炉内温度が840℃に達するまで の間ということであり,加熱後というのは,840℃に達した直後のときという ことである。また,規格というのは,消防庁が定め,告示されている耐火認定基 準である。
【0022】 表1より明らかなように絶縁抵抗は,バスダクトA,バスダクトB,及びC共 に規格以上の特性を持っている。しかし,バスダクトAとバスダクトB,及びC を比較すると,バスダクトAは導体間5〜10MΩ,導体−ダクト間3〜6MΩ であるのに対し,バスダクトBは導体間1〜3MΩ,導体−ダクト間0.6〜1 .5MΩ,バスダクトCは導体間2〜5MΩ,導体間0.8〜2MΩといずれも バスダクトAより遥かに特性が低下しているのがわかる。また,絶縁耐圧では, バスダクトA,バスダクトB,及びC共に規格の特性を有している。
【0023】 耐火形バスダクトの絶縁性能の低下を招く原因である耐火層への導体絶縁物層 を包覆するときの損傷は、マイカシリコーンゴム複合テープを使用することによ り耐火層と導体絶縁物層が同時に形成できるので解消できる。また絶縁抵抗の低 下を招くもう一つの原因であるシリコーンゴムの切れや伸びは,加工時に加わる 荷重によって生じる。そこで本考案に係わるバスダクトAに用いたマイカシリコ ーンゴム複合テープ(以下テープAと略記する)と従来例をバスダクトBに用い たシリコーンゴムテープ(以下テープCと略記する)について引張強さの試験を 行った。得られた結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】 表2における各試料のテープ幅は,5mmのものを使用した。表2から明らか なようにテープAの引張強さはテープCの5倍であるので,マイカシリコーンゴ ム複合テープの方がシリコーンゴムに比べ,巻回速さを約15%向上させること ができる。
【0026】
【考案の効果】
本考案の耐火形バスダクトでは,耐火物と導体絶縁物とを積層して接着させた 層を、マイカテープとシリコーンゴムとを積層して接着したテープ状のもので形 成し,又は該シリコーンゴムにさらに無機粉末を含有させたシリコーンゴムで形 成しているので,低価格であり電気絶縁性が優れ,また同時に耐火層と導体絶縁 物層を形成できるので,生産性が向上する。さらに高温時の絶縁性の優れた無機 粉末や有機物の炭化を防止する無機粉末を用いる場合は,耐熱絶縁性を更に向上 することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本考案に係わる耐火形バスダクトの横
断面図である。
【図2】第2図は従来の耐火形バスダクトの横断面図で
ある。
【図3】第3図は実施例に用いたマイカシリコーンゴム
複合テープの一例の模式的拡大断面図である。
【符号の説明】
1,1’,1”…導 体 2…………………耐火層 3…………………導体絶縁物層 4…………………ダクト 5…………………耐火物と導体絶縁物とを積層して接着
した層 6…………………マイカシリコーンゴム複合テープ 7…………………集成マイカ 8…………………ガラスクロス 9…………………シリコーンゴム 10…………………酸化アルミニウム粉

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気の導体(1),耐火物と導体絶縁物
    とを積層して接着した層(5)及びダクト(4)から構
    成されてなる耐火形バスダクト。
  2. 【請求項2】 耐火物と導体絶縁物とを積層して接着さ
    せた層(5)が、マイカテープとシリコーンゴムとを積
    層して接着したテープ状のものを巻回して形成されたも
    のである請求項1記載の耐火形バスダクト。
JP8680392U 1992-11-04 1992-11-04 耐火形バスダクト Pending JPH0644320U (ja)

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JPH0644320U true JPH0644320U (ja) 1994-06-10

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010045891A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Japan Atomic Energy Agency 放射線発生装置用ケーブルダクト
JP2016505691A (ja) * 2012-12-27 2016-02-25 ダウ コーニング コーポレーションDow Corning Corporation 優れた反射率及び難燃性を有する物品を形成するための組成物、並びにそれらから形成された物品

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