JPH0643391B2 - ポリイミドの製造方法 - Google Patents

ポリイミドの製造方法

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JPH0643391B2
JPH0643391B2 JP59116511A JP11651184A JPH0643391B2 JP H0643391 B2 JPH0643391 B2 JP H0643391B2 JP 59116511 A JP59116511 A JP 59116511A JP 11651184 A JP11651184 A JP 11651184A JP H0643391 B2 JPH0643391 B2 JP H0643391B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フイルム、接着剤、積層材料、封止材料とし
て有用なポリイミドの製造方法を提供するものである。
このポリイミドは、電気製品、航空機や車輌等の構造材
料として有用である。
〔従来技術〕
近年、電気・電子分野、航空機・車輌等の輸送機器分野
等においては機器の高性能化、小型軽量化に伴い耐熱性
のより優れた材料が望まれている。従来、該分野におい
てはエポキシ樹脂、およびポリイミド樹脂等が用いられ
ている。しかし、エポキシ樹脂は機械特性、電気特性に
優れているが耐熱性や硬化速度が必ずしも充分ではな
い。ポリイミド樹脂は優れた耐熱性を有するもので、特
に今後、耐熱性を要求される分野での需要の伸びが期待
されている。
無水マレイン酸に代表される不飽和ジカルボン酸無水物
と、ポリアミンとの反応によりポリイミドを製造する方
法は、通常、2段階の反応になる。すなわち、第1段は
アセトン等のケトン系溶媒またはN,N′−ジメチルホル
ムアミド等の極性溶媒の存在下、不飽和ジカルボン酸無
水物にポリアミンを付加させポリアミド酸を形成する反
応である。第2段は生成したポリアミド酸に無水酢酸ま
たは酢酸ナトリウム等の脱水剤を加え、触媒および触媒
助剤の存在下に脱水、環化してポリイミドとする反応で
ある。
さらに、生成したポリイミドを反応生成物中より分離、
精製するため、反応生成物を含む溶媒を大量の水中に加
え、析出したポリイミドを別、洗浄、乾燥してポリイ
ミドを得ている(特公昭47−46798号、特公昭4
7−42160号)。
しかし、従来の方法で製造されたポリイミドは、溶媒、
副生する酢酸および未閉環のアミド酸等の不純物を含有
し、多量の水を用いても洗浄精製が困難である。
したがつてこれらの不純物を含有したポリイミドは、精
密化学品として特別な機能が望まれる用途面で品質上好
ましくなく、樹脂原料としての特性が発揮されないもの
となる。すなわちこのようなポリイミドを原料とした熱
硬化性樹脂の硬化物は耐熱性が低下し、絶縁材料として
重要な役割を果たす電気的特性である誘電正接が大きく
なるなどの種々の欠点を有する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は純度の高いポリイミドを提供することにより、
電気特性、機械的強度、耐熱性により優れたポリイミド
硬化物を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
純度の高いポリイミドを得るために、芳香族ポリアミン
と不飽和ジカルボン酸無水物との反応をベンゼン、トル
エン、キシレンより選ばれた芳香族炭化水素溶媒と非プ
ロトン性極性溶媒との混合溶媒中で行つてポリアミド酸
を生成させ、また、このポリアミド酸を脱水閉環してポ
リアミドを得る反応も上記混合溶媒中で行う。
〔発明の構成〕
本発明は、無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン無水物
と、分子内にアミノ基を2個以上有する芳香族ポリアミ
ンとを、ベンゼン、トルエン、キシレンより選ばれた芳
香族炭化水素溶媒30〜99重量%と非プロトン性極性
溶媒70〜1重量%の混合溶媒中で反応させてポリアミ
ド酸を得た後、該ポリアミド酸を単離することなしに酸
触媒の存在下脱水環化してポリイミドを製造する方法を
提供するものである。
(不飽和ジカルボン酸無水物) 不飽和ジカルボン無水物としては無水マレイン酸、無水
イタコン酸、無水ピロシコン酸、無水シトラコン酸、等
の無水マレイン酸とそのC〜Cアルキル置換体、お
よびこれら不飽和カルボン酸無水物とジエン類のデイー
ルス・アルダー反応生成物、たとえば無水テトラヒドロ
フタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、5−ノル
ボネン−2,3−ジカルボン酸無水物マレイン化アロオシ
メン、マイレン化ミルセンなどである。
(ポリアミン) 本発明の方法に使用されるポリアミンとしては、分子内
にアミノ基が平均2個以上存在するもので、具体的な化
合物の例として、m−フエニレンジアミン、p−フエニ
レンジアミン、2,6−ジアミノピリジン、4,4′−ジアミ
ノジフエニルメタン、2,2−ビス(4−アミノフエニ
ル)−プロパン4,4′−ジアミノジフエニルエーテル、
4,4′−ジアミノジフエニルスルフアイド、4,4′−ジア
ミノ−ジフエニルスルホン、ビス−(4−アミノフエニ
ル)ジフエニルシラン、ビス(4−アミノフエニル)−
メチルホスフインオキサイド、ビス−(4−アミノフエ
ニル)フエニルホスフインオキサイド、ビス−(4−ア
ミノフエニル)フエニルアミン、1,5−ジアミノナフタ
レン、1,1−ビス−(p−アミノフエニル)−フタレイ
ン、アニリンとホルムアルデヒドより得られる重合体、
トルイジン類、フエニレンジアミン類、キシリジン類、
アニシジン類とホルムアルデヒドの反応により得られる
重合体、二量体以上のビニルアニリン類の重合体等が挙
げられる。
(混合溶媒) 芳香族炭化水素溶媒としては、ベンゼン、トルエン、及
びキシレンより選ばれた芳香族炭化水素溶媒を用いる。
また、非プロトン性極性溶剤としては、たとえば、N,
N′−ジメチルホルムアミド、N,N′−ジメチルアセトア
ミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルオキ
シド、ヘキサメチルホスホロアミド等を使用することが
できる。
芳香族炭化水素溶媒および非プロトン性極性溶媒の使用
割合は、非プロトン性極性溶媒が混合溶媒中、1〜70
重量%、好ましくは3〜30重量%になるように使用す
るこ なお、芳香族炭化水素の代りに、クロロベンセン、ジク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素を用いたとき(特開
昭57−159764号)は、高純度品を得るには反応
時間が長くなりすぎ、反応温度を上げて反応を速くする
と純度が低下してしまう。また製品中にハロゲンが混入
するため反応容器の腐食や、電子・電気分野の封止、積
層及び絶縁材料として用いる上でも腐食等の問題を生じ
るので好ましくない。
ポリイミドの製造は、不飽和ジカルボン酸無水物とポリ
アミンとを炭化水素溶媒と非プロトン性極性溶媒との混
合溶媒中で反応させて、ポリアミド酸を生成させた後
(第1段)、単離することなしに酸触媒の存在下、脱水
閉環反応(第2段)を行い、終了後、反応生成物液を沈
殿剤中に加えるか、または沈殿剤を反応生成物液中に加
えポリイミドを析出させる(分離、精製)ことにより行
われる。
上記酸触媒としては、硫酸、p−トルエンスルホン酸、
リン酸、ボリリン酸、メタリン酸、縮合リン酸、トリク
ロル酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスル
ホン酸等があげられる。
更に沈殿剤としては、水、塩基性化合物の水溶液、具体
的にはアンモニア水、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、リン酸2水素アンモニウム、リン酸
2水素ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸2水
素カルシウム、リン酸水素2アンモニウム、リン酸水素
2カリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸カリウ
ム、リン酸ナトリウム、リン酸アンモニウム等の金属塩
の水溶液、あるいは2−アミノエタノール、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、エチルアミン、ジエ
チルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、シ
クロヘキシルアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミンなどの脂肪族アミンの水溶液を挙げる
ことができる。塩基性物質の濃度は0.001〜10重量%
が好ましい。アルコール類としては、メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、
n−ブタノール、イソブチルアルコル等を挙げることが
できる。
炭化水素化合物としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、イソオクタン、2−メチルペンタン、2,3−ジメチ
ルブタン、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルシ
クロヘキサン等を挙げることができる。
反応原料は、ポリアミンのアミノ基1当量に対し、不飽
和ジカルボン酸無水物を1.0〜1.6モル、好ましくは1.0
〜1.3モルの割合で使用する。
また、芳香族炭化水素溶媒と非プロトン性極性溶媒より
なる混合溶媒はポリアミン1重量部に対し、2〜40重
量部の割合で使用する。
このような量関係で、不飽和ジカルボン酸無水物とポリ
アミンとを0〜80℃の範囲、好ましくは10〜40℃
の範囲の温度で1〜10時間で反応させ、ポリアミド酸
を生成させた後、混合溶媒よりポリアミド酸を単離する
ことなしに、ポリアミンのアミノ基1当量に対し0.001
〜1モル、好ましくは0.01〜0.5モルの範囲の酸触媒を
加え、80〜200℃の温度範囲で0.5〜10時間脱水
環化反応を行う。
反応終了後、反応生成物液中から芳香族炭化水素を除去
してもよいし、または除去せずに、反応液に対し1〜5
00重量比の範囲の貧溶剤(沈殿剤)を反応生成物液中
に加えるか、または反応生成物液を貧溶剤中に加え、ポ
リイミドを析出させ、ついで別、洗浄、乾燥させるこ
とにより高純度のポリイミドが高収率で得られる。
(ポリイミド) 本発明の実施により得られるポリイミドとしては、例え
ば、N−フエニルマレイミド、N,N′−m−フエニレン
マレイミド、N,N′−p−フエニレンビスマレイミド、
N,N′−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイミド、N,
N′−4,4′−ジフエニルエーテルビスマレイミド、N,
N′−4,4′−ジフエニルスルフオンビスマレイミド、ア
ニリンホルムアルデヒド縮合物と無水マレイン酸とを原
料として得られる多価マレイミド;N,N′−4,4′−ジフ
エニルメタン(テトラヒドロフタルイミド)、N,N′−
4,4′−ジフエニルメタンビス(エンドメチレンテトラ
ヒドロフタルイミド)等が挙げられる。
(効果) 本発明の実施により得られるポリイミドは加熱によりラ
ジカル重合して高分子体を形成する。
また、硬化剤としてアミンを用い加熱すると上記のラジ
カル重合の他に付加重合が併存して起こり耐熱性の優れ
た硬化物を与える。
本発明のポリイミドは純度が高いので耐熱性、機械的強
度、電気特性に優れた硬化物を与える。
前記硬化剤として用いるアミンとしては、アニリン、ト
ルイジン、キシリジン、ビニルアニリン、イソプロペニ
ルアニリン、フエニレンジアミン、ジアミノシクロヘキ
サン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テト
ラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,7−
ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4,4′−ジアミノジ
シクロヘキシルメタン、m−キシリレンジアミン、p−
キシリレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジ
アミノトルエン、4,4′−ジアミノジフエニルメタン、
3,4′−ジアミノジフエニルメタン、ビス(3−クロロ
−4−アミノフエニル)メタン、2,2−ビス(4−アミ
ノフエニル)プロパン、4,4′−ジアミノジフエニルエ
ーテル、4,4′−ジアミノジフエニルスルフイド、4,4′
−ジアミノジフエニスルホン1,5−ジアミノナフタレ
ン、ビス(4−アミノフエニル)メチルホスフインオキ
サイド、4−メチル−2,4−ビス(4′−アミノフエニ
ル)ペンテン−1、5−アミノ−1−(4′−アミノフ
エニニル)−1,3,3−トリメチルインダン、トリス(4
−アミノフエニル)フオスフエイト、2,4−ビス(4′
−アミノベンジル)アニリン、2,2−ビス〔4−(4″
−アミノフエノキシ)フエニル〕プロパン及び二量体以
上のビニルアニリン類の重合体、アニリンとホルムアル
デヒドの縮合物の多価アミン体等が挙げられる。
このアミンの配合量はポリイミド100重量部に対し、
5〜100重量部の割合で使用される。
また、本発明の実施により得られたポリイミドをポリエ
ポキシ化合物に5〜50重量%配合し、得られるエポキ
シ樹脂硬化物の耐熱性を向上させることができる。
そのポリエポキシ化合物としては、たとえば次のものが
挙げられる。
(i).ビスフエノールAのジグリシジルエーテル;その商
品としては油化シエルエポキシ株式会社のエピコート8
27、同828、同834、同864、同1001、同
1004、同1007、同1031、チバ社のアラルダ
イトGY250、同6099、ユニオンカーバイド社の
ERL2774、ダウケミカル社のDER332、同3
31、同661、(以上いずれも商品名)等。
(ii).エポキシフエノールノボラツク;その商品として
は油化シエルエポキシ株式会社のエピコート152、同
154、ダウケミルカル社のDEN438、同448、
チバ社のアラルダイトEPN1138、同1139(以
上いずれも商品名)等。
(iii).エポキシクレゾールノボラツク;その商品として
はチバ社のアラルダイドECN1235、同1273、
同1280(以上いずれも商品名)等。
その他、フタル酸又はヘキサヒドルフタル酸とエピクロ
ルヒドリンから得られるエポキシ樹脂、パラハイドロオ
キシ安息香酸とエピクロルヒドリンより得られるエポキ
シ樹脂、トルイジンやアニリン等の芳香族アミンとエピ
クロルヒドリンより得られるエポキシ樹脂、ビニルシク
ロヘキセンジオキシド、1,4−ブタンジオールジグリシ
ジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエ
ーテル等があげられる。
さらに、本発明の実施により得たポリイミドには必要に
応じて種々の硬化触媒及び促進剤、充てん剤、増量剤、
補強材、顔料、難燃剤、可とう性付与剤等の種々の添加
剤を配合することができる。
なお、このポリイミドに種々の化合物及び添加剤等を配
合する手段としては、加熱溶融混合、ロール、ニーダー
等を用いての混練、適当な有機溶剤を用いての混合及び
乾式混合等があげられる。
以下、実施例、応用例により本発明を更に詳細に説明す
る。
〔実施例−1〕 水分離装置、温度計、滴下ロートおよび攪拌機付きの3
00mlの四口フラスコ内に、無水マレイン酸21.6g(0.
22モル)を入れ、これにトルエン108gを加れて攪拌
溶解した。ついで4,4′−ジアミノジフエニルメタン19.
8g(0.1モル)をトルエン59.4gとN,N′−ジメチルホ
ルムアミド19.8gに溶解した液を、25〜30℃に保持
した前記四口フラスコ内に2時間かけて滴下した。次い
でp−トルエンスルホン酸1.9g(0.01モル)を攪拌下
に四口フラスコ内に添加しその後、混合物を112℃ま
で昇温し、溶媒環流下で共沸で生成した水を除去しなが
ら、同温度で4時間攪拌を続けた。その後常圧下でトル
エンを除去しながら反応液を150℃まで昇温した。こ
の反応液を1%の炭酸ナトリウム水溶液500ml中に滴
下して析出した沈殿を別して800mlの水で洗浄後、
乾燥し、黄色の粉末のN,N′−4,4′−ジフエニルメタン
ビスマレイミド34.4gを得た。収率は96%、純度は9
6%であり、融点は155〜156℃であつた。
〔実施例−2〕 水分離装置、温度計、滴下ロート、および攪拌機付きの
1000mlの四口フラスコ内に、無水マレイン酸21.6g
(0.22モル)を入れ、トルエン108gを加えて攪拌溶
解した。ついで4,4′−ジアミノジフエニルメタン19.8
g(0.1モル)をトルエン59.4g、N−メチル−2−ピ
ロリドン9.9gに溶解した液を、25〜30℃に保持し
たフラスコ内に2時間かけて滴下した。
次いでp−トルエンスルホン酸1.9g(0.01モル)を攪
拌下に四口フラスコ内に添加し、その後、混合物を11
2℃まで昇温し溶媒環流下で共沸で生成した水を除去し
ながら、同温度で4時間攪拌を続けた。その後反応液を
室温まで冷却し500mlのメタノールを滴下した。析出
した沈殿物を別し、メタノール500mlで洗浄後、乾
燥し、黄色の粉末のN,N′−4,4′−ジフエニルメタンビ
スマレイミド33.1gを得た。収率は93%、純度は97
%であり、融点は156〜157℃であつた。
〔比較例1〕 環流冷却器、温度計、滴下ロート、および攪拌機を付し
た300mlの四口フラスコ内に、無水マレイン酸21.6g
(0.22モル)をとり、更にアセトン43.2gを加え攪拌溶
解した。4,4′−ジアミノジフエニルメタン19.8g(0.1
モル)をアセトン69.3gに溶解したものを、25〜30
℃に保持した前記四口フラスコ中に2時間かけて滴下し
た。次いで酢酸ニツケル0.2g、トリエチルアミン5m
l、無水酢酸25.5gを攪拌下に添加して混合物65℃で
2時間反応を続けた。
その後、室温まで冷却させた後、500mlの水で滴下し
析出した沈殿物を別し1の水で洗浄後乾燥し黄色の
N,N′−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイミドの粉末
32.9gを得た。収率は93%、純度は89%、融点は1
44〜151℃であつた。
〔比較例2〕 実施例1において、トルエンの代わりに1,2−ジクロ
ルエタン240gを用い、溶媒還流温度88℃で20時
間攪拌を続ける以外は実施例1と同様にしてN,N′-4,
4′-ジフェニルメタンビスマレイミドを得た。
〔比較例3〕 実施例1において、トルエンの代わりにクロルベンゼン
220gを用い、溶媒還流温度131℃で4時間攪拌を
続ける以外は実施例1と同様にしてN,N′-4,4′-ジフェ
ニルメタンビスマレイミドを得た。
実施例1および比較例2、3の結果を対比すると次の通
りであった。
〔実施例−3〕 水分離装置、温度計、滴下ロートおよび攪拌機付きの5
00mlの四口フラスコ内に無水−5−ノルボネン−2,3
−ジカルボン酸36.1g(0.22モル)をとり、キシレン18
0.5g、N−メチル−2−ピロリドン3.6を加えて攪拌溶
解した。
4,4′−ジアミノジフエニルメタン19.8g(0.1モル)を
キシレン59.4g、N−メチル−2−ピロリドン16.2gに
溶解したものを、25〜30℃に保持した前記四口フラ
スコ中に2時間かけて滴下した。
次いでp−トルエンスルホン酸1.9g(0.01モル)を攪
拌下に添加して混合物を140℃まで昇温し、溶媒環流
下で共沸で生成水を除去しながら同温度で3時間攪拌を
続けた。
そこ後反応液を室温まで冷却した後、500mlの水中に
投入し、析出した沈殿物を別し、500mlの水で洗浄
後、乾燥し、淡黄色のN,N′−4,4′−ジフエニルメタン
ビス(エンドメチレンテトラヒドロフタルイミド)48.0
gを得た。収率は98%、純度は95%、融点は232
〜234℃であつた。
〔実施例4〜9及び対照例〕 不飽和ジカルボン酸無水物、ポリアミン、溶媒、酸触
媒、沈殿剤などの種類を表−1のように変え、実施例−
1と同様の操作を行つて、ポリイミドを得た。それらの
結果を表−1に示す。
比較例4 トルエンの代わりにシクロヘキサンを167.4g用い
実施例1と同様に付加反応を行った後、p−トルエンス
ルホン酸1.9gを添加して昇温したところ、80℃付
近で固化してしまった。
比較例5 トルエンの代わりにo−グレゾールを177.2g用い
る以外は実施例1と同様にして溶媒還流下で脱水閉環反
応を行ったが、30分後にゲル状物質が生成し固化して
しまった。
応用例1 (例1) 実施例1で得られた純度が97%のN,N′−4,4′−ジフ
エニルメタンビスマレイミド2gを試験管にとり、18
0±2℃に設定したオイルバス中に浸し、ガラス棒で突
きながらゲル化するまでの時間を測定した。結果を表−
2に示す。
また、上記ビスマレイミド40部と4,4′−ジアノミジ
フエニルメタン8.8部を混合し、130℃に加熱して1
0分間攪拌を続け、脱泡した後、金型に流し込み、20
0℃の温室内に10時間保存し、硬化物を得た。硬化物
の熱変形温度、曲げ強度、誘電正接を表−2に示す。
(例2) N,N′−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイミドを実施
例2で得たN,N′−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイ
ミドに代える以外は上記例1と同様の操作を行い、硬化
物を得た。結果を表−2に示す。
(例3)比較用 N,N′−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイミドを比較
例1で得た純度89%のN,N′−4,4′−ジフエニルメタ
ンビスマレイミドに代える以外は、例1と同様の操作を
行つて硬化物を得た。結果を表−2に示す。
応用例2 ビスマレイミド40部、4,4′−ジアミノジフェニルメ
タン11.1部、o−クレゾールノボラックエポキシ樹
脂13.0部、離型剤としてポリエチレンワックス2.
2部、カップリング剤0.8部及び溶融シリカ200部
を80〜110℃のロールで混練し、冷却したのち、タ
ブレット化した試料を、実施例1(例4)および比較例
2(例5)で得られたビスマレイミドを夫々用いて調整
した。この組成物を低圧トランスファー成形機により成
形温度180℃、180秒間で成形して試験片を作成
し、200℃で5時間アフターキュアし、得られた試験
片のガラス転移温度、プレッシャークカーテスト(PC
T;RH100%、121℃、2atm.)100時間での
体積抵抗率の低下、及びイオン交換水90gに試験片を
粉砕して得た100メッシュパス粉末10gを加えて1
21℃、100時間保存後に濾過して得た抽出水の電気
伝導度を測定した結果は、次の通りであった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無水マレイン酸(そのC〜Cアルキル
    置換体を含む)またはそれとジエン類とのディールス・
    アルダー反応生成物と、分子内にアミノ基を2個以上を
    有する芳香族ポリアミンとを、ベンゼン、トルエン、キ
    シレンより選ばれた芳香族炭化水素溶媒30〜99重量
    %と非プロトン性極性溶媒70〜1重量%の混合溶媒中
    で反応させてポリアミド酸を得た後、該ポリアミド酸を
    単離することなしに酸触媒の存在下脱水環化してポリイ
    ミドを製造する方法。
  2. 【請求項2】非プロトン性極性溶媒がN,N-ジメチルホル
    ムアミド、N,N-ジメチルアセトアミドまたはN-メチル−
    2−ピロリドンであることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】混合溶媒が、ポリアミン1重量部に対し、
    2〜40重量部の割合で用いられることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の方法。
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