JPH0642947Y2 - 自転車用錠前装置付照明灯 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、自転車に取付けられて使用される照明灯に関
する。

＜従来の技術＞ 従来、自転車に取付けられて使用される照明灯としては
ダイナモと、このダイナモに接続させたライトとで構成
し、これ等を自転車に取付け、タイヤの回転を利用して
ダイナモからライトに電気を送り、ライトを点灯させる
ものが主流をなしていた。

しかし、タイヤの回転を利用してダイナモを回さなけれ
ばならないため、自転車のペダルを踏む際の抵抗が大き
く、走行の障害となるという課題を有するものであっ
た。

そこで、ダイナモを使用せず、ライトに、乾電池を組み
込み、スイッチにより点灯可能とした照明灯が、広く利
用されるようになってきている。

ところで、この照明灯はこれのみで点灯可能であり、取
付けが簡単である等のため、自転車を放置しておくと、
盗難の的にされ、しばしば盗難にあうという課題を有す
る。

＜解決しようとする課題＞ 本考案は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目
的とするところは、容易に自転車から取り外しできない
照明灯を提供することにある。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案は、以下の特徴を有する自転車用錠前装置付照明
灯を提供することにより上記課題を解決する。

自転車用照明灯と自転車用錠前装置とからなり、自転車
用照明灯を自転車用錠前装置に、取付手段によって着脱
自在に取付け、この取付手段の取付け、取外しの操作部
を自転車用照明灯若しくは自転車用錠前装置の内部に配
位させたものとする。

又、請求項２記載のように、自転車用照明灯と、自転車
用錠前装置とからなり、自転車用錠前装置を錠前本体
と、この錠前本体を自転車に取付けるための固定金具と
から構成する。

自転車用照明灯に、その外周壁に自転車用錠前装置の固
定金具に取付けられる取付部を備え、この取付部を固定
金具に設けられた照明灯取付部に着脱自在に取付手段に
よって取付ける。そして取付手段の、その取付け、取外
しの操作部を錠前本体側に備え、自転車に取付けられた
とき、取付手段の操作部を錠前本体と照明灯の外周壁と
の間の位置に配位し、固定金具からの取外し操作を不能
とするものとすることにより上記課題を解決する。

さらに請求項３記載のように、自転車用照明灯と自転車
用錠前装置とからなり、自転車用錠前装置を錠前本体と
固定金具とから構成し、この錠前本体に、その外周壁に
閂片を錠前本体外へ押し出す操作片を回転自在に備える
ようにする。そして自転車用照明灯を乾電池、電球等の
収納部と錠前装置の固定金具に取付けられる取付部とを
有する本体と、この本体に開閉自在に係合する蓋体とか
ら構成する。

この本体の取付部を、錠前装置の固定金具に設けられた
照明灯の取付部に対し着脱自在に、取付手段によって取
付け、この取付手段にその取付け、取外しの操作部を錠
前本体側に備え、自転車に取付けたとき、この操作部を
錠前本体と照明灯との間の位置に配位する。また、自転
車用錠前装置の操作片に、照明灯の蓋体が開放する動き
を阻止する開放止部を備え、照明灯の蓋体を錠前装置を
施錠状態にしたとき、操作片の開放止部によって開放不
能となる位置に配位することにより上記課題を解決す
る。

＜作用＞ 本考案においては、照明灯を錠前装置に取付けるように
し、そして、その取付手段を照明灯若しくは錠前装置の
内部に配位させるため照明灯若しくは錠前装置を分解し
た後でなければ取外しのできないものとすることができ
る。

又、請求項２記載のように、固定金具に取付手段によっ
て取付けるようにし、そして、この取付手段に、その取
付け、取外しの操作部を錠前本体側に備えるとともに、
自転車に取付けたとき、この操作部を錠前本体と、照明
灯の外周壁との間に配するようにする。

これにより、照明灯を取り外そうとすれば錠前本体が邪
魔になり、錠前本体を取り外さなければ、取付手段の操
作をすることができず、照明灯の取り外しをできないも
のとすることができる。

又、請求項３記載のように、照明灯を本体と、蓋体とか
ら構成して、本体に固定金具に取付ける取付部を設け
る。そして、閂片を錠前本体外へ押し出す操作片を回動
自在に備えた錠前本体と、取付金具とを有する錠前装置
にこの照明灯を取付けるようにする。

この際、本体の取付部を固定金具に取付手段によって取
付けるようにし、そしてこの取付手段に固定金具への取
付け、取外しの操作部を錠前本体側に備えるとするとと
もに自転車に取付けたとき、この操作部を錠前本体と、
本体との間の位置に配するようにする。

これにより、照明灯の本体を取り外すには、錠前本体が
邪魔になって、照明灯の本体を固定金具から取外しでき
ない状態にすることができる。

一方、蓋体を、錠前装置を施錠状態にしたとき、操作片
に設けた開放止部によって、蓋体の開放の動きが阻止さ
れる位置に配して設ける。

これにより、施錠状態においては、開放止部が邪魔にな
って蓋体を開けることができない状態にし、一方解錠状
態においてのみ、開放することができ、内部の乾電池、
電球等の交換をすることができる。

従って、自転車を放置する場合には、施錠することによ
り、照明灯の本体、内部の乾電池等が盗難にあうような
ことがなくなる。

＜実施例＞ 以下、図面に基づいて本考案の自転車用錠前装置付照明
灯の一実施例について具体的に説明する。

第１図は本考案の自転車用錠前装置付照明灯の一実施例
を示す分解斜視図であり、第２図は本考案の自転車用錠
前装置付照明灯の斜視図である。

本考案の実施例における自転車用錠前装置付自転車
（１）は照明灯（２）と錠前装置（３）とからなる。

錠前装置（３）は、錠前本体（30）と、この錠前本体
（30）を自転車に取付ける固定金具（40）とからなる。

錠前本体（30）は、内部から外方へ可動して自転車のス
ポークを係止する閂片（図示せず）と、この閂片を、回
動することにより錠前本体（30）外へ押し出す操作をす
る操作片（32）と、押し出された閂片を錠前本体（30）
内へ戻す鍵片（33）とからなる。

また、操作片（32）は、本実施例では、操作片（32）と
一体的に形成され、その断面形状がＬ形からなる開放止
部（34）を備えている。

この開放止部（34）は、操作片（32）の回動に伴い、第
１図図示における錠前本体（30）の上面から前面にいた
るまでの範囲変位する。そして、閂片を押した施錠状態
において、第３図に示すように錠前本体（30）の前面の
位置に係止する。

固定金具（40）は、錠前本体（30）を嵌挿して、錠前本
体（30）に係止する本体係止部（41）と、この本体係止
部（41）に係合する略Ｕ字状の締付バンド（42）とから
なり、本体係止部（41）と締付バンド（42）とで、自転
車の前フオークを挟持して、自転車に取付けられるよう
になされたものである。

照明灯（２）は、本体（10）と、この本体（10）に開閉
自在に係合する蓋体（20）とからなる。

本体（10）は、中央部に電源となる乾電池を二つ収納す
る収納部（11）（11）と、左部にこの乾電池に接続さ
れ、点灯可能に電球等が配設されるライト部（12）とを
有する。そして、右部に、この本体（10）から一体的に
右方に突出する二つの本体突出片（13）（13）を有す
る。これらの本体突出片（13）（13）は、錠前装置
（３）をその間に入れる程度の間隔で設けられ、その間
に、錠前装置設置部（14）を形成している。また、この
錠前装置設置部（14）には、左側壁の上部と下部に配設
された二つのネジ孔（15）（15）と、これ等のネジ孔
（15）（15）の間に設けたボルト挿通孔（16）とを備え
ている。これ等、二つのネジ孔（15）（15）が錠前装置
（３）の固定金具（40）に取付けられる取付部であり、
第１図に示すように、錠前装置（３）の締付バンド（4
2）の一端側に穿設した二つの孔（42a）（42a）を、こ
の二つのネジ孔（15）（15）の右側に位置合わせした
後、締付バンド（42）の孔（42a）（42a）側から取付手
段としての二つのボルト（４）（４）を入れて締込むこ
とにより取付けることができる蓋体（20）は、上面の裏
側に、本体（10）の上面に設けた二つの係合溝（17）
（17）に夫々、係合する二つの係合爪（21）（21）を有
し、下面に、板状に形成した係止部（22）を有する。ま
た、この係止部（22）の下端の裏側に本体（10）の下面
に設けた係止爪（18）に係止する係止突片（22a）を備
えている。

また、蓋体（20）の右部には、外方に突出する板状の蓋
体突出片（23）を設けている。そして、この蓋体突出片
（23）の長さを本体の本体突出片（13）（13）と同じに
して本体（10）に係合して閉めたとき、二つの本体突出
片（13）（13）の端部がそろうようにしている。この蓋
体（20）を本体（10）から開放するには、蓋体（20）の
係止部（22）を本体（10）の係止爪（18）から外し、第
２図のＹ方向に回すことにより開放することができる。

尚、図中の（24）は鍵片挿通孔を示し、（25）は照明灯
（１）のスイッチを示すものである。

次に、以上のように構成してなる自転車用錠前装置付照
明灯（１）の自転車への取付けについて説明する。

まず、照明灯（２）の本体（10）の二つのネジ孔
（15）（15）に、締付バンド（42）の二つ孔（42a）（4
2a）を合わせ、ボルト（４）（４）を工具により右方か
ら締込む。これにより、照明灯（２）の本体（10）を締
付バンド（42）に取付けることができる。

そして、通常の自転車用錠前装置を取付けるときと
同様に照明灯（２）の本体（10）を取付けた締付バンド
（42）と、本体係止部（41）とで、その間に自転車の前
フォークを挟むようにして締付ボルト（５）（５）を締
込み、前フォークに固定する。

この際、照明灯（２）の本体（10）と、バンド（21）と
を取付けたボルト（４）（４）の頭部が本体係止部（4
1）に覆われ、ボルト（４）（４）の操作をすることが
できない状態となる。

次に、錠前本体（30）を本体係止部（41）に係止
し、錠前本体取付けボルト（６）で固定して取付けが完
了する。

そして、施錠するには錠前本体（30）の操作部（32）を
図示のＸ方向に回す。これにより閂片を、錠前本体（3
0）外に突出させ、車輪のスポーク間に介在させて施錠
することができる。

この際、取付手段としてのボルト（４）（４）の頭部
が、固定金具（40）内に配位されるため、錠前本体（3
0）を取り除いた後でなければ操作することができず、
一方、錠前本体（30）は、閂片により、固定金具（40）
の本体係止部（41）から取り外しできない状態となる。

また、第３図に示すように、操作部（32）の開放止部
（34）が、照明灯（１）の蓋体（20）の蓋体突出片（2
3）の図示の前方側に配されることになり、開放止部（3
4）が邪魔になって、蓋体（20）を、上方（第２図図示
Ｙ方向）に回すことができず、開けることができない状
態となる。

これにより、施錠状態においては、照明灯（２）内部の
電球、乾電池等を取り出せないようにすることができ
る。

以上のように構成して自転車用錠前装置（３）を施錠す
ることにより、照明灯（２）の本体（10）を取り外すこ
とができず、しかも、蓋体（20）を開けることもできな
いものとなる。

従って、内部の乾電池等、あるいは照明灯（２）自体が
盗難にあうということがなくなるものとなる。

尚、実施例では取付手段としてボルト（４）（４）を使
用しているが、これに限らず、適宜変便できるものであ
る。

また、取付手段としてのボルト（４）（４）を、締付バ
ンド（42）に設けたボルト挿通孔（42a）（42a）に通
し、照明灯（２）を締付バンド（42）に取付けるように
して、固定金具（40）の本体係止部（41）を従来のもの
と互換性を持たせるようにしているが、この本体係止部
（41）を締付ける締付ボルト（５）を利用して、あるい
は別途にボルト挿通孔を設け、取付けるようにしても良
く、適宜変更できるものである。

さらに操作片（32）に設けた開放止部（34）の形状につ
いても図示したものに限らず、適宜変更できるものであ
る。また、蓋体（20）の開放を、本体（10）に対し、回
動させるものに限らず、例えば本体（10）に対し、摺動
させて開放するようにしても良く、この場合、その摺動
方向を、開放止部（34）の位置に合わせるようにしてお
けば良い。

＜考案の効果＞ 以上、実施例で述べたように、本考案は照明灯と、錠前
装置との取付手段の操作部をその照明灯若しくは錠前装
置の内部に配位させるため、容易に取外しすることがで
きず、自転車を放置しておいても、盗難にあうようなこ
とがないものとなる。

又、照明灯を錠前装置の固定金具に取付けるようにし、
自転車に取付けたとき、錠前装置を外して後でなけれ
ば、固定金具から取外しできないため、自転車を放置し
ておいても照明灯が盗難にあうようなことがなくなるも
のとなる。

又、請求項２記載のように、照明灯を本体と蓋体とから
構成して、本体に取付金具に取付ける取付部を設ける。
そして、閂片を操作する操作片を回動自在に備えた錠前
本体と取付金具とを有する錠前装置に、この照明灯を取
付けるようにする。

こうすることにより、本体を取り外すには、錠前本体を
取り外した後でなければ取り外すことができず、自転車
を放置しておいても本体が盗難にあうことがなくなる。

一方、施錠することにより操作片に設けた開放止片によ
って、蓋体を開放することができないものとすることが
できるとともに、解錠することにより、蓋体を開けて、
乾電池等の交換をすることができるものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の自転車用錠前装置付照明灯の分解斜
視図であり、第２図は本考案の組立て後の斜視図、第３
図は錠前装置を施錠した状態を示す部分拡大斜視図であ
る。 （１）……自転車用錠前装置付照明灯、（２）……照明
灯、（３）……錠前装置、（４）……ボルト、（10）…
…本体、（15）……ネジ孔、（20）……蓋体、（30）…
…錠前本体、（32）……操作片、（34）……開放止部、
（40）……取付金具、（41）……本体係止部、（42）…
…締付バンド、（42a）……ボルト挿通孔。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自転車用照明灯と、自転車用錠前装置とか
   らなり、自転車用照明灯が自転車用錠前装置に、取付手
   段によって着脱自在に取付けられ、この取付手段の取付
   け、取外しの操作部が自転車用照明灯若しくは自転車用
   錠前装置の内部に配位されてなることを特徴とする自転
   車用錠前装置付照明灯。
2. 【請求項２】自転車用照明灯と自転車用錠前装置とから
   なり、自転車用錠前装置が、錠前本体と、この錠前本体
   を自転車に取付けるための固定金具とから構成され、自
   転車用照明灯が、その外周壁に自転車用錠前装置の固定
   金具に取付けられる取付部を備え、この取付部が、固定
   金具に設けられた照明灯取付部に着脱自在に取付手段に
   よって取付けられ、取付手段が、その取付け、取外しの
   操作部を錠前本体側に有し、自転車に取付けられたと
   き、取付手段の操作部が錠前本体と照明灯の外周壁との
   間の位置に配位され、固定金具からの取外し操作を不能
   としたものであることを特徴とする自転車用錠前装置付
   照明灯。
3. 【請求項３】自転車用照明灯と自転車用錠前装置とから
   なり、自転車用錠前装置が錠前本体と固定金具とから構
   成され、この錠前本体が、その外周壁に閂片を錠前本体
   へ押し出す操作片を回動自在に備え、自転車用照明灯が
   乾電池、電球等の収納部と錠前装置の固定金具に取付け
   られる取付部とを有する本体と、この本体に開閉自在に
   係合する蓋体とから構成され、この本体の取付部が錠前
   装置の固定金具に設けられた照明等取付部に対し着脱自
   在に、取付手段によって取付けられ、この取付手段がそ
   の取付け、取外しの操作部を錠前本体側に有し、自転車
   に取付けられたとき、この操作部が錠前本体と照明灯と
   の間の位置に配位され、自転車用錠前装置の操作片に、
   照明灯の蓋体が開放する動きを阻止する開放止部が備え
   られ、照明灯の蓋体が錠前装置を施錠状態にしたとき、
   操作片の開放止部によって、開放不能となる位置に配位
   されてなることを特徴とする自転車用錠前装置付照明
   灯。