JPH0642417B2 - 耐放射線電磁コイル装置 - Google Patents

耐放射線電磁コイル装置

Info

Publication number
JPH0642417B2
JPH0642417B2 JP61244028A JP24402886A JPH0642417B2 JP H0642417 B2 JPH0642417 B2 JP H0642417B2 JP 61244028 A JP61244028 A JP 61244028A JP 24402886 A JP24402886 A JP 24402886A JP H0642417 B2 JPH0642417 B2 JP H0642417B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
electromagnetic coil
coil device
container
insulating material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61244028A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6399504A (ja
Inventor
一夫 嘉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokin Corp filed Critical Tokin Corp
Priority to JP61244028A priority Critical patent/JPH0642417B2/ja
Publication of JPS6399504A publication Critical patent/JPS6399504A/ja
Publication of JPH0642417B2 publication Critical patent/JPH0642417B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,放射線の存在する環境の下でもコイルの電気
絶縁特性が劣化することのない電磁コイル装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕 放射線加速機には多くの電磁石が使用されているが,特
にサイクロトロン,シンクロトロンのビーム取出ライン
に使う電磁石は強い放射線にさらされる。通常,電磁石
の電磁コイル装置のコイル導体間の電気絶縁は,銅線の
表面をガラステープ等で覆い,その上から有機質のワニ
ス,或は熱硬化性の樹脂を塗布し,固化して構成してい
た。この様な有機質の電気絶縁剤を用い構成したコイル
装置は,強い放射線にさらされると,有機質の電気絶縁
剤は組成が変質し,又炭化が進行する等電気絶縁特性の
劣化が進み,終局には装置全体を破壊してしまう。
このため,放射線にさらされる電磁コイルは,通常は電
流が通る導体の表面を酸化マグネシウムで被覆し,更に
その上を銅で包んだ所謂MICワイヤと呼ばれる導線を用
い,コイル成形し用いていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし,MICワイヤは,高価であり,又,その端末の電
気絶縁処理には専用の装置を用いる必要がある等,簡便
には使えないなどの問題があった。
本発明の目的は,容易に製造出来,安価なしかも放射線
に対して強く安定なコイル導体間電気絶縁特性を持った
電磁コイル装置を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、電磁コイルのコイル導体間の電気絶縁
材料に、石綿或はガラスからなる織布と、アルミナセメ
ント(Al+CaO)とを含む無機質絶縁物を用
い、該無機質絶縁物で絶縁したコイルは非磁性材で作っ
た容器に収納し、該無機質絶縁物に、炉中乾燥と真空乾
燥の処理により高い電気絶縁性を持たせた後、前記容器
内に、乾燥した気体が封入され、その状態で該容器の封
止を行なってなる耐放射線電磁コイル装置が得られる。
〔実施例〕
次に本発明の実施例について図面を参照して説明する。
放射線粒子加速機のビーム集束用電磁石の電磁コイル装
置には,一般に,第2図に示すような所謂鞍形状コイル
装置が使われている。鞍形状のコイル装置は長方形にま
いたコイルの両端の部分を直角に折り曲げた馬具の鞍形
の形をしたコイルである。即ち,第2図において,角度
θは90°である。
第3図を参照すると,本発明の一実施例による電磁コイ
ル装置はサイクロトロン装置用の電磁コイル装置であ
り,この電磁コイル装置は第2図の鞍形状コイル装置に
相当する。第3図において,Aはこの電磁コイル装置の
断面を示し,第2図のAの部分の断面を示している。第
3図の角度θは,90°で,第2図のθに等しい。
第4図を参照すると,第3図の電磁コイル装置の断面A
が詳細に示されている。また,第4図には,第2図の
A′の部分に相当する断面A′の位置関係が示されてい
る。この断面A′の詳細な構造は図示されてないが,こ
の断面A′も断面Aと同様な構造を有している。
第1図に,第3図及び第4図の電磁コイル装置の断面A
の主要部が示されている。
第1図及び第4図を参照して,1は無酸素銅を材料とす
る中空導体を成形して作ったコイル導体,2はコイル導
体1の表面にまきつけた石綿,3はアルミナセメント(A
l2O3+CaO),4は非磁性材で作った容器で,通常は非磁
性ステンレスであるSUS−304材で作られる。
第5図及び第6図を参照すると,第3図の電磁コイル装
置が4個(20−1,20−2,20−3,20−4)
組合さって1つの電磁石装置が作られる。この際,第3
図の電磁コイル装置20−1〜20−4にヨーク6が組
合さって1つの電磁石装置が作られる。第5図におい
て,5は磁極の先端であり,8は容器4の内部を外気か
ら完全に遮断し封止するための容器4とコイル導体1と
の間のハーメチックシール部である。なお,この電磁石
装置には,動作中,コイル導体1中に冷却水が流され
る。
以上に述べた本発明の一実施例による電磁コイル装置
は,以下のように作られる。
この電磁コイル装置は先づコイルの巻型に無酸素銅を材
料とする中空銅線のコイル導体1をまきつける。コイル
の巻型は後でコイルの成形歪を取除く熱処理を施すため
耐熱材料で作ってある。又,コイル導体1間には,後で
絶縁のための空間を作るため,銅板等をはさみ巻き込
む。次にコイル導体1の加工歪を取除くため真空中で約
500℃3時間程の歪取焼鈍を行う。その後,コイル導
体1は巻型より離型する。加工歪を取除いたコイル導体
1は曲線部は石綿テープ(厚さ0.8mm巾25mm)2で,
又,直線部は石綿板2をスペーサーとしてはさみ込み,
石綿テープ,石綿板は,例えば水ガラスの様な無機接着
剤で固定した後,全体をステンレスバンドで固定する。
次にコイルをハイアルミナセメント(組成はAl2O353
%CaO38.2%)3により固化するため,セメントの流し
込み型に収め,ハイアルミナセメント1,砂(硅砂)
2,水0.65の割合にねり合せたセメント泥を流し込み9
8時間程度放置し固化し,コンクリート化する。アルミ
ナセメント3により固化したコイルは電気絶縁特性を改
善するため,炉中乾燥(120℃)と真空乾燥を繰返し
行い,電気絶縁抵抗が500MΩ以上になる様乾燥する。次
に非磁性の容器4,例えば非磁性ステンレスSUS304
により作った容器に収納し,ケース内部を真空乾燥した
後,乾燥窒素ガスを封入後,容器内部を外気から遮断す
るため,容器と封入口とのつなぎは溶接8により完全に
封止する。
なお,本実施例に於て,先ずコイルに巻く絶縁テープ
は,石綿テープに限定されず,ガラスの織布等の無機質
の織布であればよい。又,コイル導体1を固定するため
のアルミナセメント3には,コイルの伸び縮みに対し機
械的緩衝を目的とし,石綿等の無機質材を混入すること
が好ましい。
〔発明の効果〕
以上説明したように,本発明による電磁コイル装置は強
い放射線にさらされてもコイル導体間の電気絶縁特性が
劣化することもなく,又,不可避的に装置内コイルの温
度が上昇しても損傷を受けることはない。又,製造工程
上特殊な装置を必要とせず,安価に容易に製造すること
が出来,工業的に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による電磁コイル装置の主要
部の断面図,第2図は鞍形状のコイル装置の斜視図,第
3図は上記実施例の電磁コイル装置の斜視図,第4図は
上記実施例の電磁コイル装置の断面図,第5図及び第6
図は,それぞれ,第3図の電磁コイル装置を4個組合せ
て1つの電磁石装置とした状態の正面図及び斜視図であ
る。 1…コイル導体,2…コイル導体を電気絶縁する石綿,
或はガラステープ織布,3…アルミナセメント,4…非
磁性容器,5…磁極,6…ヨーク,8…ハーメチックシ
ール部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電磁コイルのコイル導体間の電気絶縁材料
    に、石綿或はガラスからなる織布と、アルミナセメント
    (Al+CaO)とを含む無機質絶縁物を用い、
    該無機質絶縁物で絶縁したコイルは非磁性材で作った容
    器に収納し、該無機質絶縁物に、炉中乾燥と真空乾燥の
    処理により高い電気絶縁性を持たせた後、前記容器内
    に、乾燥した気体が封入され、その状態で該容器の封止
    を行なってなる耐放射線電磁コイル装置。
JP61244028A 1986-10-16 1986-10-16 耐放射線電磁コイル装置 Expired - Lifetime JPH0642417B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61244028A JPH0642417B2 (ja) 1986-10-16 1986-10-16 耐放射線電磁コイル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61244028A JPH0642417B2 (ja) 1986-10-16 1986-10-16 耐放射線電磁コイル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6399504A JPS6399504A (ja) 1988-04-30
JPH0642417B2 true JPH0642417B2 (ja) 1994-06-01

Family

ID=17112634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61244028A Expired - Lifetime JPH0642417B2 (ja) 1986-10-16 1986-10-16 耐放射線電磁コイル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0642417B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4875363B2 (ja) * 2006-01-10 2012-02-15 株式会社ケーヒン 能動型防振支持装置
JP4980808B2 (ja) 2007-07-06 2012-07-18 株式会社ケーヒン 能動型防振支持装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS494176A (ja) * 1972-05-02 1974-01-14
JPS51117298A (en) * 1975-04-07 1976-10-15 Hitachi Ltd Coil for nuclear fusion system
JPS58182211A (ja) * 1982-04-19 1983-10-25 Mitsubishi Electric Corp 電磁石

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS494176A (ja) * 1972-05-02 1974-01-14
JPS51117298A (en) * 1975-04-07 1976-10-15 Hitachi Ltd Coil for nuclear fusion system
JPS58182211A (ja) * 1982-04-19 1983-10-25 Mitsubishi Electric Corp 電磁石

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6399504A (ja) 1988-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0642417B2 (ja) 耐放射線電磁コイル装置
JPS61276307A (ja) 超電導コイル
EP0232559A1 (en) Electromagnetic parts for electrical equipments
JPH04284609A (ja) チップインダクタの製造方法
JPS6357926B2 (ja)
JP2002033213A (ja) コイルの絶縁方法及びコイル
JPS609757Y2 (ja) 核融合装置用コイル
JP3907090B2 (ja) 電磁コイルとその製造方法、及び電磁石
JP2793384B2 (ja) 磁気浮上式鉄道用推進コイル
JPH03245748A (ja) 空隙電機子巻線
JP2817270B2 (ja) 電気機器用の耐熱巻線の製作方法
JP2871385B2 (ja) 着磁ヘッド
JP3568498B2 (ja) 電磁コイル
JP3164873B2 (ja) マグネトロン装置
JPS63206691A (ja) 核融合装置
JPH0514434Y2 (ja)
JPS61198611A (ja) 非晶質合金薄帯鉄心による変圧器の製造方法
JPS6220419U (ja)
JPS6171505A (ja) 冷却パイプ入り圧縮成形撚線
JPS57172709A (en) Manufacture of electric wiring circuit for high temperature
JPS57180109A (en) Manufacture of electric conductor
JPH04120711A (ja) 注型コイルの製造方法
JPS63257202A (ja) 無機絶縁コイル
JPS61243679A (ja) 架橋ポリエチレン絶縁金属被覆ケーブルの押出しモールド接続時のケーブル導体誘導加熱方法
JPS63281319A (ja) 化合物超電導線の製造方法