JP2871385B2 - 着磁ヘッド - Google Patents

着磁ヘッド

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JP2871385B2
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隆文 桑沢
寿政 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は着磁ヘッドに関する。更
に詳述すると、本発明は、モータのロータマグネットな
どの着磁に用いる着磁ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】ステッピングモータのロータマグネット
の着磁などで使用されている従来の着磁ヘッドは、内方
へ向けて突出する一定ピッチの着磁極を有する円筒形の
ヨークと、このヨークの各着磁極に巻回された着磁コイ
ルとから構成されている。着磁コイルは、銅線にポリイ
ミド(PI)等の絶縁チューブを被せたものが一般に使
用され、ヨークの着磁極と着磁極との間の縦方向の溝を
利用して1本の線が引き回され順次着磁極に巻き付けら
れている。
【0003】一方、昨今の回転電機の小型化の要求は、
それらに使用される永久磁石を強力で尚かつ小さいもの
としている。これに伴い、着磁ヘッドのヨークも小さく
なる。そして、そこに多極着磁するので、着磁コイルを
通す溝(内方に突出した着磁極と着磁極との間)の間隔
が狭くなってしまい、従来のPI絶縁被覆の銅線では1
本線で引き回すことを物理的に困難なものとしている。
【0004】そこで、この対応策としては、銅線を細く
して柔らかく引き回し易いにようにするか、図5に示す
ようにU字形の銅線101を着磁極102を跨ぐように
ヨーク103の縦溝104に通し、反対側をジョイント
105例えばはんだで連結することによって1本の着磁
コイルを形成することが考えられる。着磁コイルは、エ
ポキシ樹脂(図示省略)の塗布によりヨーク及びコイル
間で固定される。尚、図中の符号106はPI絶縁被覆
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、銅線を
必要以上に細くすると、導体占積率の低下によって流せ
る電流が大きくできない問題を伴う。このため、磁石材
料として希土類系のものを採用する場合には完全な着磁
ができず、それら磁石材料が有する本来の磁石特性を発
揮させ得ないことが考えられる。
【0006】また、銅線を細くせずにU形にして連結す
る構造の場合、導体占積率の関係では大きな電流を流す
ことはできるが、着磁コイル間隔が狭まっているので着
磁時にコイルに流れる電流によりコイル間に大きな反発
力が生じて連結部のエポキシ樹脂やはんだを破壊し、コ
イルの断線や短絡を招く虞がある。
【0007】更に、ポリイミドチューブで絶縁を被覆し
た着磁コイルを使用する場合、着磁コイルの折り返し部
の曲率半径が小さくなると絶縁用のポリイミドチューブ
にひび割れが発生して絶縁破壊を生じさせることから、
着磁極と着磁極との間の溝ピッチの狭小化には対応困難
である。即ち、多極着磁のままヨークを小型化すること
を困難にしてしまう。
【0008】そこで、本発明は、ヨークの小型化が容易
であり、かつ着磁能力の高い着磁ヘッドを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明は、着磁形状に相当する複数の着磁極を有す
るヨークと、着磁極に巻かれた着磁コイルとからなる着
磁ヘッドにおいて、ヨークの各着磁極間に形成される縦
溝とこの縦溝の間を着磁極の一端で交互に連通させる横
溝とを設け、上記縦溝及び横溝の表面にヨークと着磁コ
イルとを絶縁するための絶縁皮膜を形成する一方、これ
ら縦溝及び横溝に溶解した導体を流し込み着磁コイルを
形成するようにしている。そして、導体には好ましくは
銀が用いられる。また、絶縁皮膜の材料としてはセラミ
ック材料またはセラミックを含むものを使用することが
好ましい。
【0010】
【作用】したがって、着磁極の周りの縦溝と横溝に流し
込まれた導体は、ヨークの着磁極に沿って隙間なく充填
され、1本の連続した着磁コイルを形成する。この着磁
コイルは、縦溝並びにこれら縦溝を連通する横溝を埋め
つくすため、占積率が高まると共にヨークで完全に囲繞
されて保持される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。尚、本実施例はステッピングモ
ーターのローターの着磁に使用される着磁ヘッドに適用
したものである。
【0012】まず、図1及び図2に本発明の着磁ヘッド
の一実施例を示す。この着磁ヘッドは、着磁形状に相当
する複数の着磁極3,…,3を有するヨーク1と、この
ヨーク1の着磁極3に巻かれた着磁コイル2とから構成
されている。ヨーク1は、その内方に若干の隙間をあけ
て着磁しようとするローター(磁石材料)10を挿入し
得る円筒体に形成され、その内周面に内方に向けて突出
する必要数の着磁極3,…,3が設けられて内ば歯車の
ように形成されている。着磁極3,…,3は、ヨーク1
の内周面に一定ピッチで放射方向に縦溝4,…,4を穿
つことによって区画されている。縦溝4,…,4は、例
えば一部が円形でかつ一部が矩形の溝形状を成している
が、これに特に限定されるものではない。また、着磁極
3,…,3の両端には1個置きに交互に横溝5,…,5
が設けられている。つまり、横溝5,…,5は、図4に
示すように着磁極3,…,3の端面1a,1bにおいて
隣合う2つの縦溝4,4を交互に接続し、蛇行した1条
の波形状の溝を構成している。尚、図1にはヨーク1と
着磁コイル2のみが示され、リード線等の図示は省略さ
れている。
【0013】ヨーク1の縦溝4,…,4および横溝5,
…,5の表面にはヨーク1と着磁コイル2とを絶縁する
ための絶縁皮膜6が形成されている。絶縁皮膜6は、例
えば図2に示すように、少なくとも着磁コイル2と接触
する面に形成されている。絶縁皮膜6は、溶融状態の導
体例えば銀の流し込み時の湯温(1150〜1100
℃)に耐え得るものであることが必要である。このよう
な絶縁皮膜6としては、例えば、セラミックコートある
いはセラメッキ等と呼ばれる電気絶縁性のセラミック皮
膜が好適なものとして挙げられるがこれに特に限定され
るものではない。セラミック皮膜としては酸化クロムを
ベースにしてファインセラミックス粒子を添加強化した
複合セラミック層から成るもの(例えば株式会社東芝製
商品名TOSRIC)、あるいは強磁性ヨークにアル
ミメッキを下地として施し、封孔処理した後その上に電
解析出法でセラメッキをかけたもの又絶縁性セラミック
の粉を溶剤と共に塗布し、焼成するものの使用が好まし
い。この手法によって得られた絶縁皮膜は、溝部へ流し
込まれる浴湯の温度(約1,100℃)に耐え得るもの
である。
【0014】このように構成されたヨーク1の縦溝4,
…,4及び横溝5,…,5には溶解した導体を流し込む
ことによって着磁コイル2が形成されている。ここで、
ヨーク1への導体の流し込みは例えば次のようにして行
われる。
【0015】まず、溶解した導体をヨーク1の縦溝4,
…,4と横溝5,…,5に流し込むには、例えば図3に
示すような中子7と底板8を用いてヨーク1の縦溝4と
横溝5を塞ぐことが必要である。中子7は、円柱状をし
ており、外周部に縦溝4,…,4と嵌合する浅い凸起7
a,…,7aが形成されている。この中子7は、凸起7
aがヨーク1の縦溝4へ若干食い込んで嵌合し、縦溝4
の側面を塞ぐ。勿論、中子7は凸起7aを有さない平滑
な外周面を有する柱状物であっても良い。また、底板8
は、ヨーク1の底面にあてがわれ縦溝4及び横溝5を塞
ぐものである。本実施例の場合、底板8は、ヨーク1の
底面の全面を被う円板の上に縦溝4および横溝5に若干
食い込む浅い凸起8a,8bを有している。勿論、底板
8はヨーク1の端面(底面)と接触する平板な板であっ
ても良い。また、1個置きに縦溝4,…,4を連結する
横溝5,…,5のうちの1つが塞がれ、この横溝5への
導体の流れ込みを防ぐことによって1本の帯状の着磁コ
イル2を形成するように構成されている。
【0016】尚、ヨーク1の横溝5,…,5が図示の如
く1つ置きに形成されず、全ての着磁極の端面に形成さ
れる場合には、横溝5,…,5と嵌合して溝底まで達す
る深さの凸起を1つ置きに設けた底板および蓋板を用意
し、これをあてがって流し込み時には横溝5,…,5を
1つ置きになくすようにしても良い。
【0017】そこで、ヨーク1に中子7を挿入しかつ底
板8をあてがうことによって、ヨーク1の縦溝4,…,
4及び横溝5,…,5が閉塞され、着磁極3,…,3の
周りを蛇行する1本の連続した溝穴が形成される。この
溝穴へ、溶解した導体を流し込み、1条の着磁コイル2
が形成される。図2の概念図にこの状態を表している。
流し込まれた導体が冷却して硬化した後に、中子7およ
び底板8は取り外される。中子7及び底板8が取り外さ
れた後、露出する着磁コイル2の表面には絶縁性樹脂等
により絶縁処理が施される。尚、本実施例では導体とし
て銀を用いているが、これに特に限定されるものではな
く金、銅などのその他の導体を用いることもできる。ま
た、上記導体にCu(10%以下)を添加した合金を用
いてもよい。
【0018】上記の手順によって形成された着磁コイル
2の両端にリード線を接続して着磁ヘッドが完成する。
ヨーク1へは必要に応じて絶縁のための樹脂が塗布され
る。このとき、着磁コイル2の中子7の凸起7aおよび
底板8の凸起8aによって若干ヨーク表面から凹んだ部
分ではヨーク1の表面からはみ出るような絶縁皮膜が形
成されることがない。
【0019】このようにして得られた着磁ヘッドは、着
磁コイル2がヨーク1の縦溝4,…,4及び横溝5,
…,5を隙間なく満たすようにして完全に収納されてお
り、かつ屈曲などによって導体の絶縁被覆が破られるこ
とを考慮する必要がなく最少限の絶縁皮膜で足りること
から、連結箇所のない1本の着磁コイルが最大限の導体
占積率で形成される。このため、着磁ヘッドを多極着磁
のまま小型化しても、着磁コイルの反発力による絶縁破
壊やコイル破損などを起こすことなく大きな電流を着磁
コイル2に流すことができ、希土類(Sm−Co,Nd
等)系の磁石材料のような保持力の高い磁石材料であっ
ても完全着磁が可能となる。しかも、銅線等を引き回す
場合と異なり溝形状に制限がなく、ヨークの小型化、磁
極間の間隔の狭小化等が容易となる。
【0020】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明
の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施が可能で
ある。例えば、本実施例では円筒形のヨークに適用した
例について主に説明したがこれに特に限定されるもので
はなく、平板形のヨークなどに適用することも可能であ
る。
【0021】
【発明の効果】以上の説明より明かなように、本発明の
着磁ヘッドは、ヨークの各着磁極間に形成される縦溝と
この縦溝の間を着磁極の一端で交互に連通させる横溝と
を設け、縦溝及び横溝の表面にヨークと着磁コイルとを
絶縁するための絶縁皮膜を形成する一方、これら縦溝及
び横溝に溶解した導体を流し込み着磁コイルを形成する
ようにしたので、ヨークを小型化して着磁極の間隔を狭
くしても、流し込む導体によって連結箇所のない1本の
着磁コイルが縦溝と横溝とを隙間なく満たすようにして
形成され、導体占積率が極めて高くかつコイル間に働く
反発力による絶縁破壊の虞もなく、大きな電流を流して
保持力の高い磁石材料例えばSm−CoやNd等の希土
類系磁石材料の完全着磁を可能にできる。
【0022】また、本発明の着磁ヘッドは、銅線等を引
き回す場合と異なり、溝やコイルの形状に制限がなくか
つ絶縁チューブを必要としないことから、ヨークの小型
化、着磁極の間隔の狭小化等が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の着磁ヘッドの一実施例を磁石材料との
関係で示した斜視図である。
【図2】本発明の着磁ヘッドのヨークと着磁コイルとの
関係を概念的に表した模式図である。
【図3】ヨークと鋳型の一例を示した斜視図である。
【図4】本発明の着磁ヘッドのヨークの部分を拡大して
示した斜視図である。
【図5】従来の着磁ヘッドのヨークと着磁コイルとの関
係を概念的に表した模式図である。
【符号の説明】
1 ヨーク 2 着磁コイル 3 着磁極 4 縦溝 5 横溝 6 絶縁被覆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保科 哲夫 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会 社三協精機製作所内 (56)参考文献 特開 平2−249212(JP,A) 特開 平1−204405(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 13/00 H02K 15/03

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着磁形状に相当する複数の着磁極を有す
    るヨークと、前記着磁極に巻かれた着磁コイルとからな
    る着磁ヘッドにおいて、前記ヨークの各着磁極間に形成
    される縦溝とこの縦溝の間を前記着磁極の一端で交互に
    連通させる横溝とを設け、上記縦溝及び横溝の表面にヨ
    ークと着磁コイルとを絶縁するための絶縁皮膜を形成す
    る一方、これら縦溝及び横溝に溶解した導体を流し込み
    着磁コイルを形成したことを特徴とする着磁ヘッド。
  2. 【請求項2】 上記導体は銀であることを特徴とする請
    求項1記載の着磁ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記絶縁皮膜はセラミックまたはセラミ
    ックを含むものであることを特徴とする請求項1記載の
    着磁ヘッド。
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