JPH0642175Y2 - タクシーメータの検定装置 - Google Patents

タクシーメータの検定装置

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JPH0642175Y2
JPH0642175Y2 JP10658391U JP10658391U JPH0642175Y2 JP H0642175 Y2 JPH0642175 Y2 JP H0642175Y2 JP 10658391 U JP10658391 U JP 10658391U JP 10658391 U JP10658391 U JP 10658391U JP H0642175 Y2 JPH0642175 Y2 JP H0642175Y2
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distance
instrumental
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roller
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土井朝人
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二葉計器株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はタクシーメータの検定作
業の大部分を完全自動化でき、且つ基本距離及び各以後
回数経過時の器差の増減傾向を、目視により一目瞭然に
認識することができ、被検定車両のタクシーメータが
「進み傾向」にあるのか「遅れ傾向」にあるのかを容易
に判断することが可能で、しかもその器差の程度も把握
容易なタクシーメータの検定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】タクシーメータの料金カウントは、主と
して走行距離に対応して発生する距離パルスを計数する
ことにより行われる。タクシーメータに表示された料金
はそのまま乗客に請求されることから、タクシーメータ
の料金カウントは正確である必要があり、タクシーメー
タの検定を定期的に行うことが義務づけられている。タ
クシーメータの料金表示は乗客の不利になってはならな
いという大前提があり、この為、タクシーメータが実際
の走行距離よりも短い距離で料金加算することは固く禁
じられている。又、タクシーメータの料金加算が遅すぎ
るのにも問題があり、この誤差(以下、タクシーメータ
の誤差という意味で器差と称す)は累積走行距離数にお
いて、常に遅れ4%(即ち、プラス4%)の範囲内とす
ることが定められており、この4%を検定公差と呼んで
いる。
【0003】タクシーメータにおける料金体系は、図7
に示すように、基本走行距離L0に対応して基本料金が
設定され、基本走行距離を越えた場合は「その後の距
離」の第1回目、第2回目、……、第n回目に対応して
各回毎に等しい料金が加算される仕組みになっており、
これらは運賃の認可条件となっている。即ち、走行距離
L0までは基本料金で走行し、その後は走行距離が(L
0+L1)、(L0+L1+L2)、……、(L0+L
1+L2……+Ln)となったタイミングをとらえて料
金加算が行われている。そして走行距離に対する器差は
料金加算した時点において0%〜+4%の範囲内に抑え
ることが義務づけられている。例えば図例の如く基本走
行距離が2000mであり、料金加算の基準となる「そ
の後の距離」(以下、以後距離と称す)が370mに設
定されているときには基本走行距離に対しては2000
m〜2080mまでが許容され、第1回目の以後距離経
過時点では2370〜2465mまでが許容される。タ
クシーメータにおける検定とは、このように器差が常に
許容される範囲内、即ち検定公差内に収まっているか否
かを検査する作業であり、この検定作業に用いられるの
が検定装置である。
【0004】従来の検定装置は、検定用ローラとローラ
カウンタとから主として構成されており、検定用ローラ
を回転させることによって検定用ローラに当接させたタ
イヤを回転させ、タクシーメータにより走行距離の計数
と料金カウントを行わせると同時に、検定用ローラの回
転に伴って発生するパルス数をローラカウンタにて計数
して実走行距離を測定する。そしてタクシーメータの料
金が加算されたときにタクシーメータを監視している検
定員が手動スイッチにより料金加算信号をローラカウン
タに送ることによって、料金加算信号が発生した時点に
おける走行距離をローラカウンタによって特定し、且つ
この値をタイヤ補正値に基づいて補正した後、その値を
走行距離の基準値と比較することによってタクシーメー
タの精度が検定公差内であるか否かを判定している。そ
して、この検査は通常、第10回目の以後回数まで行わ
れている。
【0005】ところで、タクシーメータによって計数さ
れた走行距離数と検定用ローラによって計数された実走
行距離数とは単純に比較することはできない。何故なら
ば検定用ローラとタイヤの接触状態はタイヤ種別によっ
て異なるからである。例えば、ノーマルタイヤ,ラジア
ルタイヤ,スノータイヤ,スタッドレスタイヤ,ラジア
ルタイヤ又はラジアルスノータイヤとは検定用ローラに
乗せたときのタイヤの有効周等が異なることから、タク
シーメータによって計数された値に対してタイヤ種別に
よる補正を行う必要がある。従来はタイヤ種別による補
正値を書き込んだ一覧表を用いて検定員が電卓等を用い
て手作業で走行距離を補正したうえ比較している。また
基本距離及び以後距離はタクシーの車種によって異な
る。例えば現在の運賃体系では以後距離は小型で410
m、中型で370m、大型で300mであり、この為、
測定結果が検定公差の範囲内にあるか否かを判定するに
は車種に対応した基本距離及び以後距離を基準にしなけ
ればならないが、従来はこの作業も一覧表等に頼ってい
た。しかしながら、車種及びタイヤ種別が異なるたびに
一覧表と照らし合わせることは、極めて煩雑であるばか
りか数値の誤読の可能性もある。
【0006】また別の問題として従来の検定作業におい
ては通常、以後回数が10回程度となるまで実測するよ
うにしているため、仮に測定途中で検定公差の範囲を越
えた器差が発生した場合でも実測は最終回数まで継続さ
れており、このため測定に時間を要し検定作業の効率化
がはかれないという問題もあった。
【0007】このような現況に鑑みて本考案者は実願平
3−15219号を既に出願している。この出願は、ロ
ーラカウンタのメモリーに、タイヤ種別による補正値テ
ーブルと車種別による基本距離及び以後距離の基準値テ
ーブルを予め備えさせることにより、被検定車両のタイ
ヤ種別及び車種を指定するのみで、該当する補正値及び
距離の基準値を自動的に呼び出し、この値を用いて器差
の判定を自動的に行うことを可能にし、且つ各以後回数
経過時の器差の傾向を分析することで、少ない実測回数
で所望の以後回数における器差の予測を可能にしたもの
であり、検定作業の省力化と時間的短縮を可能にしたも
のであった。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】この検定装置は少ない
実測以後回数で、所定の以後回数における器差を予測で
きるものの、その器差は如何に高精度であるとしても飽
くまでもそれは予測にすぎず、また器差の予測は全て装
置内部で自動的に処理されるため、予測の過程を検定員
が目視により確認することができず、被検定車両のタク
シーメータが「遅れ傾向」にあるのか「進み傾向」にあ
るのかを目で見て確認することができなかった。検定現
場においては、いまだ検定員が実測以後回数における器
差を目視により確認することが重要視されており、この
ような検定現場の実情に即しつつ検定作業の省力化もは
かれる検定装置の登場が待たれていた。本考案はかかる
現況に鑑みてななされたものであり、前記出願において
実現した検定作業の自動化並びに省力化の成果を踏襲し
ながら、検定員が目視により実測以後回数における器差
の増減傾向を容易に確認することができ、被検定車両の
タクシーメータが「遅れ傾向」にあるのか「進み傾向」
にあるのかを容易に認識することが可能で、しかもその
程度も把握容易なタクシーメータの検定装置を提供せん
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本考
案は、検定用ローラの回転数を計数する回転数計数部
と;特大,大型,中型,小型等の車種に対応する基本距
離及び以後距離の基準値を記憶した車種別基本距離及び
以後距離記憶部と;ノーマル,ラジアル,スノー,スタ
ッドレス,ラジアル,ラジアルスノー等のタイヤ種別に
よる補正値を予め記憶したタイヤ補正値記憶部と;車両
に搭載されたタクシーメータが料金加算するタイミング
を検出する手動又は自動による料金変化点検出手段と;
車種及びタイヤ種別を指定して前記車種別基本距離及び
以後距離記憶部並びにタイヤ補正値記憶部から被検定車
両の該当データを選択するモード設定部と;前記回転数
計数部によって得られたローラ回転数を、選択されたタ
イヤ補正値に基づいて該当タイヤに対応する回転数に変
換する回転数補正部と;前記料金変化点検出手段により
検出された料金加算タイミングに対応する走行距離を補
正後のローラ回転数を用いて算出し、この実測走行距離
を、前記車種別基本距離及び以後距離記憶部から読み出
した被検定車種の基本距離及び以後距離の基準値から算
出される各以後回数経過時点における累積走行距離の基
準値と比較して被検定車両の料金加算タイミングにおけ
る器差を算出する演算部と;前記演算部によって得られ
た各器差が検定公差内であるか否かを判断する判定部
と;前記演算部によって算出された基本距離における器
差及び以後距離経過毎の器差を順次記憶する器差記憶部
と、;モード設定部によって入力された内容を表示する
設定モード表示欄、複数の器差表示窓よりなる器差表示
欄、及び各器差表示窓に対応する複数の判定結果表示器
よりなる判定結果表示欄を有し、器差表示欄及び判定結
果表示欄には基本距離における器差若しくは最新の以後
回数における器差及び判定結果と、最新の以後回数に先
立つ数回分の器差及び判定結果を同時に表示して器差の
増減傾向を視認可能となした表示部と;各器差及び判定
結果を所定書式で印字するプリンタと;検定の開始とと
もに検定用ローラを始動させ、所定の以後回数まで走行
し終えたとき若しくは器差がマイナスとなったときにロ
ーラの回転を自動的に停止させる検定用ローラ駆動制御
手段と;から構成されたタクシーメータの検定装置を提
供せんとするものである。
【0010】
【作用】本検定装置の作動態様の概要は次の如くであ
る。即ち、検定装置が始動すると検定用ローラの回転が
開始され、回転数計数部により計数された検定用ローラ
の回転数がリアルタイムに回転数補正部に送られ、該回
転数補正部においてタイヤ種別に基づく回転数の補正が
行われるとともに、補正後の回転数データが演算部に送
られる。このとき用いられる補正用のデータは、検定作
業開始前にモード設定部によって予め指定されたタイヤ
種別に基づきタイヤ補正値記憶部から読み出したものが
使われる。他方、被検定車両に搭載されたタクシーメー
タの計数状況が検定員あるいは監視装置によって常時監
視されており、料金加算のタイミング、即ち料金変化点
が検出されたときに、検定員がスイッチを押したり監視
装置がその状態を認識することによって、信号が演算部
に送られる。第1回目の料金変化点が検出されたときに
は、検定用ローラの実測回転数に基づいて基本距離にお
ける実測走行距離が演算部により算出され、この実測走
行距離を、モード設定部により選択された車種に対応す
る基本距離と比較してその器差を算出し、この器差を器
差表示欄を構成する複数の器差表示窓の内の所定の窓に
表示する。またこの器差は同時に判定部へも送られて、
当該器差が検定公差の範囲内であるか否かが判定され、
その結果を前記器差表示窓に対応して設けられた判定結
果表示ランプの点灯又は消灯させることによって表示す
る。
【0011】次いで第2回目の料金変化点が検出された
ときには、始動時から1回目の以後距離経過時点までの
累計走行距離が演算部により算出され、この実測走行距
離が前記と同様、モード設定部により選択された基本距
離及び以後距離の基準値から算出される1回目の以後回
数経過時点における累積走行距離の基準値と比較されて
その器差が算出される。そして既に表示されている基本
距離における器差を隣接する器差表示窓にシフトさせた
うえ、シフトの結果空いた器差表示窓に、以後1回目に
おける器差を表示する。判定結果についても同様の処理
を行い、基本距離における器差の判定結果を隣接する判
定結果表示ランプにシフトさせたうえ、シフトの結果空
いた判定結果表示ランプに以後1回目の判定結果を表示
するものである。このようにして、以後2回目、以後3
回目、……以後n回目の器差並びに判定結果が次々と表
示される。最新の器差及び判定結果は常に表示欄におけ
る同じ位置に表示され、その一つ前の器差及び判定結果
は隣接する表示欄に順次シフトして表示され、数回の以
後回数を経過した後は、常に最新の器差及び判定結果と
ともに最新のものに先立つ数回分の器差及び判定結果が
同時に表示された状態となる。そして、順次得られる器
差は器差表示欄に表示されると同時に器差記憶部にも蓄
積され、必要時に呼び出し可能とされる。
【0012】料金変化点の検出はその回数が予め設定さ
れた以後回数となるか、あるいはマイナスの器差が検出
されて被検定車両のタクシーメータの不合格が確定する
まで行われ、料金変化点の検出を終えたならば検定用ロ
ーラ駆動制御手段が自動的に検定用ローラの回転を停止
させる。そして、上記検定過程並びに検定結果は必要に
応じてプリンタにより印字される。
【0013】このように本考案のタクシーメータの検定
装置は、特大、大型、中型若しくは小型等の被検定車両
の車種と、ノーマル,ラジアル,スノー,スタッドレ
ス,ラジアル,ラジアルスノー等のタイヤ種別をモード
設定したうえ、本検定装置を作動させるだけで、車種及
びタイヤ種別を考慮して基本距離及び各以後回数経過時
点時の器差と判定結果を表示する。そしてその表示は、
最新の以後回数と当該最新以後回数に先立つ数回分の器
差及び判定結果を同時に表示するものであるから検定員
が目視により器差の増減傾向を確認することができ、被
検定車両のタクシーメータが「遅れ傾向」にあるのか
「進み傾向」にあるのかを容易に認識することができ、
検定員の目視による確認を併用しながら検定結果の出力
までの工程をほとんど人手を要することなく自動的に行
なえる。
【0014】
【実施例】次に本考案の詳細を図示した実施例に基づき
説明する。図1は本考案の検定装置の1実施例の概要を
示す説明図である。本装置は例えば図例の如く、前面パ
ネルに各種表示部を設けたローラカウンタAと、該ロー
ラカウンタAに各種指令を与えるための操作ボックスB
と、検定結果を出力するプリンタCとを有し、且つこれ
ら装置群に検定用ローラの回転を制御する検定用ローラ
駆動制御手段を加えて構成される。図例の装置では操作
ボックスBやプリンタCはローラカウンタAとは別体構
成しているが、これらはローラカウンタAに内蔵させる
ことも勿論可能である。
【0015】ローラカウンタAの詳細は図2で示され
る。ローラカウンタAは、現在選択されているタイヤ種
別、車種等を表示する設定モード表示欄2、器差表示欄
3、判定結果表示欄4及びローラ回転数表示欄5等を配
置した表示部1を有している。器差表示欄3は4つの器
差表示窓3a,3b,3c,3dを横一連に並べて構成
され、右端の器差表示窓3aには最新の以後回数におけ
る器差が表示され、その側部には最新の器差番号を表示
するための器差番号表示窓9が設けられている。また、
当該表示窓3aに隣接する器差表示窓3bには最新の以
後回数の一つ前の以後回数における器差が表示され、表
示窓3cには2つ前の以後回数における器差が、また表
示窓3dには3つ前の以後回数における器差がそれぞれ
表示される。即ち、最新の以後回数がn回であったとす
れば、3aにはn回目の器差、3bにはn−1回目の器
差、3cにはn−2回目の器差、3dにはn−3回目の
器差がそれぞれ表示される。
【0016】また、判定結果表示欄4は器差表示欄3の
下に設けられ、判定結果表示欄4を構成する各判定結果
表示ランプ4a,4b,4c,4dは器差表示窓3a,
3b,3c,3dに対応しており、各器差表示窓に表示
された器差が検定公差の範囲を越えたときには点灯する
よう構成されている。通常状態では表示窓3a及び判定
結果表示ランプ4aには最新の以後回数における器差及
び判定結果が表示されているが、後述する操作ボックス
Bに設けたスクロールキーを操作することにより、任意
の以後回数における器差及び判定結果をメモリー内から
読み出して表示させることも可能で、このときは隣接す
る表示窓3b,3c,3d及び判定結果表示ランプ4
b,4c,4dには、呼び出した以後回数に先立つ3回
分の器差と判定結果がそれぞれ表示される。また図例の
ものは、器差表示窓及び判定結果表示ランプを4つずつ
設けているが、この数は適宜選択される。また最新の判
定結果表示ランプ4が点灯するときには同時にアラーム
がなるようにすることも好ましい。
【0017】図中10として示すものは、前述した判定
結果表示欄4における各判定結果を考慮したうえでの総
合評価としての「合格」「不合格」を表示する総合判定
表示ランプである。判定結果表示欄4とは別に総合判定
表示ランプ10を設けたのは、料金変化点の検出が手動
である場合、検定員がスイッチを押すタイミングのズレ
に起因して判定結果表示ランプが誤灯するおそれがある
ことを考慮したものであり、総合判定表示ランプ10の
動作態様としては例えば、ある以後回数において判定結
果表示ランプが点灯した場合でも、続く以後回数におい
て判定結果表示ランプが点灯しないならば、このタクシ
ーメータは不合格とは総合判定しないことなどが考慮さ
れる。ただし、この判定結果表示ランプの点灯の許容限
度は厳しく制限されるべきであり、特にタクシーメータ
の器差がマイナスである場合は適用されるべきではな
い。
【0018】図3は操作ボックスBの詳細を示してい
る。操作ボックスBは、被検定車両の車種やタイヤ種別
等を指定するためのモード設定部6と各種制御関連スイ
ッチが配置された制御スイッチ部8とから構成され、制
御スイッチ部8には料金加算タイミングを前記ローラカ
ウンタAに指定するラッチスイッチ7や、器差表示欄3
に表示する器差の以後回数を前後に移動させるためのス
クロールキー11、更には検定開始を指令するONスイ
ッチ12等が配置されている。制御スイッチ部8は、モ
ード設定部6と別体構成することも可能で、例えば、図
4に示す如く制御スイッチ部8における使用頻度の高い
スイッチ類を集約して持ち運び可能なリモコン装置B′
を作ってもよい。
【0019】図5は本考案の検定装置の概要を示すブロ
ック図である。ローラカウンタAにには回転数計数部1
3、車種別基本距離及び以後距離記憶部14、タイヤ補
正値記憶部15、回転数補正部16、演算部17、判定
部18、器差記憶部19及び表示部20が内蔵されてい
る。該ローラカウンタ2にはモード設定部6からの設定
信号が入力され、ローラカウンタAによって算出された
器差及び判定結果はプリンタCによって出力可能とされ
ている。また図中21は手動又は自動による料金変化点
検出手段、図中22は検定用ローラ駆動制御手段であ
る。
【0020】料金変化点検出手段21は車両に搭載され
たタクシーメータ23が料金加算するタイミングを検出
する為のもので、具体的には図3及び図4で例示したラ
ッチスイッチ7に対応するものであり、タクシーメータ
23の計数状態を監視している検定員が料金加算のタイ
ミングをラッチスイッチ7を押すことによって料金変化
点が検出される。料金変化点検出手段21は自動化する
ことも可能で、例えば、タクシーメータ本体から料金加
算信号を直接引き出してこれを利用してもよい。
【0021】回転数計数部13は検定用ローラ24の回
転数を計数する部分であり、従来のローラカウンタに用
いられている機構が踏襲可能である。車種別基本距離及
び以後距離記憶部14は特大、大型、中型、小型等の車
種に対応する基本距離及び以後距離の基準値が記憶され
る部分であり、またタイヤ補正値記憶部15はノーマ
ル,ラジアル,スノー,スタッドレス,ラジアル,ラジ
アルスノー等のタイヤ種別による補正値を予め記憶する
部分であり、これら記憶部はROM等から構成される。
車種別基本距離及び以後距離記憶部14並びにタイヤ補
正値記憶部15は別々のROMで構成することも、又、
同一ROM内に両方の情報を書き込むことも任意であ
る。
【0022】モード設定部6は前記したように被検定車
両の車種及びタイヤ種別の指定等をするためのものであ
り、図3に示すように特大、大型、中型、小型等の車種
及びノーマル,ラジアル,スノー,スタッドレス,ラジ
アル,ラジアルスノー等のタイヤ種別が対応するスイッ
チ表面に直接表示されている。
【0023】検定用ローラ24の始動指令には検定用ロ
ーラ24の始動をローラカウンタAの始動と同時に行う
自動モードと、検定用ローラ24の始動をローラカウン
タAの始動とは切り離して行うマニュアルモードとを設
けることが好ましく、例えば検定用ローラ24の始動と
ローラカウンタAの始動と同時に行う場合には図3及び
図4に示すように制御スイッチ部8に設けたONスイッ
チ12を操作することによって検定用ローラ24とロー
ラカウンタAを同時に始動することが考慮される。
【0024】回転数補正部16は、前記回転数計数部1
3によって得られた実測回転数を、被検定車両のタイヤ
に対応する回転数に変換するためのもので、モード設定
部6によって指定されたタイヤ種別に対応してタイヤ補
正値記憶部15から読み出したタイヤ補正値に基づいて
その補正を行なう。
【0025】演算部17は、料金加算信号が入力された
ときに、この料金加算タイミングに対応する実走行距離
を補正後のローラ回転数に基づいて演算特定し、この料
金加算時の実走行距離を、前記車種別基本距離及び以後
距離記憶部14から読み出した被検定車種の基本距離及
び以後距離から算出される各以後回数経過時点における
累積走行距離の基準値と比較して最新の以後回数におけ
る器差を算出し、そのデータを表示部20の器差表示欄
3に表示するとともに判定部18並びに器差記憶部19
にもそのデータを送るものである。
【0026】器差記憶部19は演算部17から送られて
くる基本距離及び各以後回数における器差を順番に全て
記憶しておき、操作ボックスBの制御スイッチ部8に設
けられたスクロールキー11の操作によって任意の以後
回数における器差を呼び出せるように構成されている。
【0027】また判定部18は前記演算部17によって
得られた最新の以後回数における器差又は器差記憶部1
9から呼び出された任意の以後回数における器差が検定
公差内であるか否かを判断する為のものであり、この検
定公差は現行法に基づき4%に設定されている。前記器
差記憶部19には器差と同時に判定結果を記憶させても
よい。
【0028】表示部20は、ローラカウンタAの説明に
おいても述べたように、現在選択されているタイヤ種
別、車種等を表示する設定モード表示欄2、最新の器差
並びにこの器差に先立つ数回分の器差を同時に表示する
器差表示欄3、器差表示欄3に表示された各器差が検定
公差の範囲内にあるか否かを表示する判定結果表示欄4
等が設けられている。
【0029】プリンタCは各以後回数における器差及び
判定結果等を所定書式でプリントアウトするためのもの
であり、出力結果をそのまま報告書として利用すること
も可能で、このようにすれば検定結果の転記作業も不要
となる。
【0030】このような構成のタクシーメータの検定装
置は次のようにして使用される。先ず被検定車両の駆動
輪を検定用ローラ24にセットした後、被検定車両の車
種及びタイヤ種別をモード設定部6の該当するキーを押
すことで指定する。次いで制御スイッチ部8に設けられ
たONスイッチ12を押して検定始動指令を入力した後
は、料金加算時にラッチキー7を押す動作並びに器差表
示欄3及び判定結果表示欄4の表示内容を監視する以外
は、検定結果表作成までの全工程あるいはほとんどの工
程が人手を介することなく処理される。
【0031】即ち、ONスイッチ12によって検定装置
の始動を指令すると、器差表示窓3a,3b,3c,3
d、器差番号表示窓9及びローラ回転数表示欄5の数字
がクリアーされると同時に検定用ローラ駆動制御手段2
2の制御によりローラブレーキが自動解除されて検定用
ローラ24の回転が開始される。検定用ローラ24の回
転数は回転数計数部13によってリアルタイムに計数さ
れてローラ回転数表示欄5に表示され、且つこの計数さ
れたデータは回転数補正部16に送られてタイヤ種別に
対応して補正されたうえ演算部17に送られる。他方、
タクシーメータを監視している検定員がタクシーメータ
の料金加算のタイミングをとらえて、ラッチスイッチ7
を押せば、ローラ回転数表示欄5に表示されたローラー
回転数を一時停止するとともに、前記演算部17によっ
て算出された最新の以後回数における器差を器差表示窓
3aに表示し、且つその器差が検定公差内にあるか否か
を判定部18により判定したうえ、その器差が検定公差
の範囲を越えていれば判定結果表示ランプ4aを点灯さ
せる。この間、ローラ回転数表示欄5の数値は停止して
いるものの検定用ローラ24自体は回転し続けており、
ローラ回転数自体の計測は継続されている。続いて次の
以後回数における測定を行い、前記と同様の処理を行
い、最新の器差並びに判定結果を器差表示窓3a及び判
定結果表示ランプ4aに表示する。このとき、既に表示
されている前回の以後回数における器差及び判定結果は
隣の器差表示窓3b及び判定結果表示ランプ4bにシフ
トし、最新の以後回数におけるデータと前回の以後回数
におけるデータが隣接して表示されることとなる。この
ようにして、次々と最新の以後回数における器差が器差
表示窓3aに表示されるとともに判定結果が判定結果表
示ランプ4aによって示され、それ以前の以後回数にお
けるデータは次々と隣接する表示窓にシフトして表示さ
れ、器差表示欄3及び判定結果表示欄4には最新の以後
回数におけるデータと当該以後回数に先立つ3回分の以
後回数のデータが常に表示された状態となり、器差の増
減傾向が一目瞭然となる。そして、器差表示窓3a,3
b,3c,3dに表示される器差が、古いものから順番
に、例えば18m,17m,16m,15mというよう
に徐々に減少していくのであれば、そのタクシーメータ
は「進み傾向」にあると判断され、他方、例えば15
m,16m,17m,18mというように徐々に増加し
ていくのであれば、そのタクシーメータは「遅れ傾向」
にあると判断できる。そして、これら器差がマイナスと
ならず且つその器差が著しいものでない限り予め設定さ
れた最大以後回数にいたるまで器差の測定は継続し、そ
ののち検定用ローラ24の回転を自動的に停止させて検
定作業を終了するものである。
【0032】また最新の以後回数における器差がマイナ
スとなれば、即座に当該被検定車両のタクシーメータは
「不合格」であると判断して、検定ローラ24の回転を
停止させ検定を終了するものである。そして、以上の測
定結果はプリンタCより報告書の形式を完備した書式で
適宜出力されるものである。
【0033】図6は前述した器差表示欄3への表示状態
を示しており、隣接して設けられた複数の器差表示窓に
器差が次々と表示され、最新の以後回数(n回)におけ
る器差が更新される都度、既に表示されていた前回の以
後回数(n−1回)、2回前の以後回数(n−2回)、
3回前の以後回数(n−2回)が次々と左側にスクロー
ルしていく様子が示され、以後回数が4回目となったと
きには基本距離における器差は器差表示窓から姿を消す
ものの、器差記憶部19のメモリー内には記憶されてい
ることを示している。そして、この器差記憶部19のメ
モリーに記憶されたデータはスクロールキー11を操作
することによって呼び出すことが可能であり、任意の以
後回数における器差を当該以後回数に先立つ3回分の器
差データとともに再チェックすることができるのであ
る。
【0034】
【考案の効果】本考案は、タイヤ種別による補正値テー
ブルや車種別による基本距離及び以後距離の基準値テー
ブルを予め記憶させているから、検定開始前に入力操作
部から被検定車両のタイヤ種別及び車種を簡単に指定す
るだけで、適正なタイヤ補正値並びに基本距離及び以後
距離の基準値が選択され、補正後の値に基づいて判定作
業を自動的に行なうことができる。
【0035】また、本考案の検定装置は最新の以後回数
に先立つ数回分の器差及び判定結果を同時に表示するこ
ととしたから、器差の増減傾向を検定員が自分の眼で確
認することができ、被検定車両のタクシーメータが「進
み傾向」であるのか「遅れ傾向」であるのか、更にその
程度がどの程度のものであるのかも一目瞭然に認識する
ことができる。また、検定用ローラの駆動制御から判定
結果の出力までの全てあるいはほとんどの作業を自動的
に行うことができるので、検定員の労力を大幅に軽減す
ることが可能となり、検定作業の効率化がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の検定装置の1実施例を示す説明図
【図2】ローラカウンタの詳細を示す説明図
【図3】操作ボックスの詳細を示す説明図
【図4】制御スイッチ部を設定モード部と別体構成した
実施例を示す説明図
【図5】本考案の検定装置の概略を示すブロック図
【図6】器差表示欄の表示状態を示す説明図
【図7】タクシーメータにおける料金体系を示す説明図
【符号の説明】
A ローラカウンタ B 操作ボックス B´リモコン装置 C 検定結果出力手段 1 表示部 2 設定モード表示欄 3 器差表示欄 3a〜3d 器差表示窓 4 判定結果表示欄 4a〜4d 判定結果表示ランプ 5 ローラ回転数表示欄 6 モード設定部 7 ラッチスイッチ 8 制御スイッチ部 9 器差番号表示窓 10 総合判定表示ランプ 11 スクロールキー 12 ONスイッチ 13 回転数計数部 14 車種別基本距離及び以後距離記憶部 15 タイヤ補正値記憶部 16 回転数補正部 17 演算部 18 判定部 19 器差記憶部 20 表示部 21 料金変化点検出手段 22 検定用ローラ駆動制御手段 23 タクシーメータ 24 検定用ローラ

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】検定用ローラの回転数を計数する回転数計
    数部と、 特大,大型,中型,小型等の車種に対応する基本距離及
    び以後距離の基準値を記憶した車種別基本距離及び以後
    距離記憶部と、 ノーマル,ラジアル,スノー,スタッドレス,ラジア
    ル,ラジアルスノー等のタイヤ種別による補正値を予め
    記憶したタイヤ補正値記憶部と、 車両に搭載されたタクシーメータが料金加算するタイミ
    ングを検出する手動又は自動による料金変化点検出手段
    と、 車種及びタイヤ種別を指定して前記車種別基本距離及び
    以後距離記憶部並びにタイヤ補正値記憶部から被検定車
    両の該当データを選択するモード設定部と、 前記回転数計数部によって得られたローラ回転数を、選
    択されたタイヤ補正値に基づいて該当タイヤに対応する
    回転数に変換する回転数補正部と、 前記料金変化点検出手段により検出された料金加算タイ
    ミングに対応する走行距離を補正後のローラ回転数を用
    いて算出し、この実測走行距離を、前記車種別基本距離
    及び以後距離記憶部から読み出した被検定車種の基本距
    離及び以後距離の基準値から算出される各以後回数経過
    時点における累積走行距離の基準値と比較して被検定車
    両の料金加算タイミングにおける器差を算出する演算部
    と、 前記演算部によって得られた各器差が検定公差内である
    か否かを判断する判定部と、 前記演算部によって算出された基本距離における器差及
    び以後距離経過毎の器差を順次記憶する器差記憶部と、 モード設定部によって入力された内容を表示する設定モ
    ード表示欄、複数の器差表示窓よりなる器差表示欄、及
    び各器差表示窓に対応する複数の判定結果表示ランプよ
    りなる判定結果表示欄を有し、器差表示欄及び判定結果
    表示欄には基本距離における器差若しくは最新の以後回
    数における器差及び判定結果と、最新の以後回数に先立
    つ数回分の器差及び判定結果を同時に表示して器差の増
    減傾向を視認可能となした表示部と、 各器差及び判定結果を所定書式で印字するプリンタと、 検定の開始とともに検定用ローラを始動させ、所定の以
    後回数まで走行し終えたとき若しくは器差がマイナスと
    なったときにローラの回転を自動的に停止させる検定用
    ローラ駆動制御手段と、 からなるタクシーメータの検定装置。
  2. 【請求項2】 器差表示欄に表示する器差の以後回数を
    前後に移動させるスクロールキーを設け、当該スクロー
    ルキーを操作することで測定完了した各以後回数におけ
    る器差を任意に呼び出し可能となした請求項1記載のタ
    クシーメータの検定装置。
  3. 【請求項3】 押下したときに料金変化点検出信号を発
    生するスイッチをモード設定部を組み込んだ操作盤に一
    体的に組み込み、目視によりタクシーメータの料金変化
    点を認識した検定員が前記スイッチを押下することによ
    り料金変化点検出手段を構成してなる請求項1,2記載
    のタクシーメータの検定装置。
  4. 【請求項4】 押下したときに料金変化点検出信号を発
    生するスイッチ及び他の使用頻度の高い制御スイッチ類
    を組み込んだリモコン操作部を、モード設定部を組み込
    んだ操作盤と別体構成してなる請求項1,2記載のタク
    シーメータの検定装置。
  5. 【請求項5】 タクシーメータ本体から料金加算信号を
    取り出し、これを料金変化点検出手段として用いてなる
    請求項1,2記載のタクシーメータの検定装置。
JP10658391U 1991-11-29 1991-11-29 タクシーメータの検定装置 Expired - Lifetime JPH0642175Y2 (ja)

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