JPH0641665B2 - 布帛の擦過処理方法および擦過処理装置 - Google Patents
布帛の擦過処理方法および擦過処理装置Info
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- JPH0641665B2 JPH0641665B2 JP61132998A JP13299886A JPH0641665B2 JP H0641665 B2 JPH0641665 B2 JP H0641665B2 JP 61132998 A JP61132998 A JP 61132998A JP 13299886 A JP13299886 A JP 13299886A JP H0641665 B2 JPH0641665 B2 JP H0641665B2
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- rubbing
- rough surface
- fabric
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は布帛の新規な擦過処理方法及びその処理装置に
関するものである。詳しくは可撓性のある粗面で布帛を
打ち叩いて、布帛表面に毛羽出し等の擦過処理を連続的
に行なう技術に関するものである。
関するものである。詳しくは可撓性のある粗面で布帛を
打ち叩いて、布帛表面に毛羽出し等の擦過処理を連続的
に行なう技術に関するものである。
従来の布帛の擦過方法はサンドペーパーやエメリーペー
パー等の研磨紙を回転ロール表面に接着,巻きつけて擦
過するバフ加工、或いは回転ベルトで同様に擦過するサ
ンディング加工がある。いずれの場合も、研磨紙がロー
ルやベルト等の剛体と一体となった。いわゆる剛性の強
い擦過体を高速回転させながら布帛に密着させて強く研
削するものである。このような剛性の強い擦過体では布
帛との接触圧の制御が難しく、このため布帛を長さ方向
に大きな張力をかけて深く研削して均一処理を行う必要
があった。しかし、かかる処理ではしばしば次のような
問題を惹起していた。
パー等の研磨紙を回転ロール表面に接着,巻きつけて擦
過するバフ加工、或いは回転ベルトで同様に擦過するサ
ンディング加工がある。いずれの場合も、研磨紙がロー
ルやベルト等の剛体と一体となった。いわゆる剛性の強
い擦過体を高速回転させながら布帛に密着させて強く研
削するものである。このような剛性の強い擦過体では布
帛との接触圧の制御が難しく、このため布帛を長さ方向
に大きな張力をかけて深く研削して均一処理を行う必要
があった。しかし、かかる処理ではしばしば次のような
問題を惹起していた。
(イ)長さ方向の張力によって、擦過時に波打ち現象を
発生し、それによってタテ方向にバンド状の擦過ムラ
(実質的に毛羽出しされない部分がタテ方向に連続する
もの)が発生し、均一処理が出来なかった。また、サン
ディング加工においては粗面と布帛とのクリアランスの
調整が難しいため、均一処理が出来なかった。特に目付
が200g/m2以下、厚みが0.2mm程度の薄物布帛を処
理する場合に欠点が顕著に発生するため、この分野の擦
過処理は実用化されていない。
発生し、それによってタテ方向にバンド状の擦過ムラ
(実質的に毛羽出しされない部分がタテ方向に連続する
もの)が発生し、均一処理が出来なかった。また、サン
ディング加工においては粗面と布帛とのクリアランスの
調整が難しいため、均一処理が出来なかった。特に目付
が200g/m2以下、厚みが0.2mm程度の薄物布帛を処
理する場合に欠点が顕著に発生するため、この分野の擦
過処理は実用化されていない。
(ロ)反発性のあるソフトな風合いの布帛が得られな
い。すなわち、前述のような高張力処理によって、布帛
の研削量が大きくなり、布帛本体の中心部までダメージ
を受けるため、腰くだけとなって反発性に欠ける風合い
になってしまうという欠点があった、従って、布帛のご
く表面に毛羽を有し、且つ、腰・反発性を兼備した高級
指向の布帛は得られなかった。
い。すなわち、前述のような高張力処理によって、布帛
の研削量が大きくなり、布帛本体の中心部までダメージ
を受けるため、腰くだけとなって反発性に欠ける風合い
になってしまうという欠点があった、従って、布帛のご
く表面に毛羽を有し、且つ、腰・反発性を兼備した高級
指向の布帛は得られなかった。
(ハ)強力低下が大きい。すなわち、布帛が織物の場合
には、タテ糸が緊張を受けるので、一方のヨコ糸が織物
表面に浮かんだ状態で擦過を受けるため、ヨコ糸が選択
的に研削されて強力低下する。薄地等では擦過前にくら
べて、糸強度が1/3〜1/5にまで低下するものもあっ
た。
には、タテ糸が緊張を受けるので、一方のヨコ糸が織物
表面に浮かんだ状態で擦過を受けるため、ヨコ糸が選択
的に研削されて強力低下する。薄地等では擦過前にくら
べて、糸強度が1/3〜1/5にまで低下するものもあっ
た。
(ニ)作業効率がよくない。すなわち擦過による毛羽の
目づまりや研磨紙の粒番を変更する場合、研磨紙を取り
替える作業を必要とする。しかしながら、前記剛体のロ
ーラやベルトから接着された研磨紙をはがしたり、取つ
ける作業は実にやっかいで繁雑である。通常、5000
mの布帛処理ごとに取り替えを行うので、作業頻度はか
なり高かった。
目づまりや研磨紙の粒番を変更する場合、研磨紙を取り
替える作業を必要とする。しかしながら、前記剛体のロ
ーラやベルトから接着された研磨紙をはがしたり、取つ
ける作業は実にやっかいで繁雑である。通常、5000
mの布帛処理ごとに取り替えを行うので、作業頻度はか
なり高かった。
これらの問題に対し、最近提案されている改良技術とし
ては、バフ加工を染色加工工程間に数回に分け、繰り返
し擦過する方法(特公昭59−20022号公報)、複
数の研磨ロールを用いる方法(特開昭57−14356
0号公報)、研磨ロールの接触角度を調整して擦過する
方法(特開昭54−30991号公報)、布帛上で、平
面状の擦過体で皿を回すごとく擦過する方法(特開昭5
6−20666号公報)等が提案されている。しかしな
がら、いずれも従来の剛体の擦過体を用いたものであ
り、根本的に問題を解決するには至っていないのが実状
である。
ては、バフ加工を染色加工工程間に数回に分け、繰り返
し擦過する方法(特公昭59−20022号公報)、複
数の研磨ロールを用いる方法(特開昭57−14356
0号公報)、研磨ロールの接触角度を調整して擦過する
方法(特開昭54−30991号公報)、布帛上で、平
面状の擦過体で皿を回すごとく擦過する方法(特開昭5
6−20666号公報)等が提案されている。しかしな
がら、いずれも従来の剛体の擦過体を用いたものであ
り、根本的に問題を解決するには至っていないのが実状
である。
このように従来技術においては、布帛表面を均一に効率
よく擦過するにはあまりにも問題が大きいものである。
特にポリエステルやポリアミドのマルチフィラメント使
い織編物は、固有の高結晶、高強度性によって極めて擦
過、毛羽出しがしにくい。特にこれらの高物性を有する
素材の薄地物にスキンタッチ、ピーチタッチといわれる
ような高付加価値を付与した商品は、従来技術では到達
し得ないものになっている。
よく擦過するにはあまりにも問題が大きいものである。
特にポリエステルやポリアミドのマルチフィラメント使
い織編物は、固有の高結晶、高強度性によって極めて擦
過、毛羽出しがしにくい。特にこれらの高物性を有する
素材の薄地物にスキンタッチ、ピーチタッチといわれる
ような高付加価値を付与した商品は、従来技術では到達
し得ないものになっている。
本発明の目的は、厚地のみならず、特に加工の難しい薄
地布帛において高品位で均一な毛羽出しをするように均
斉な表面擦過を付与することができ、かつ反発性のある
風合いと強力低下の少ない物性を兼備した布帛を、作業
効率よく処理できる布帛の擦過処理方法及びその処理装
置を提供することにある。
地布帛において高品位で均一な毛羽出しをするように均
斉な表面擦過を付与することができ、かつ反発性のある
風合いと強力低下の少ない物性を兼備した布帛を、作業
効率よく処理できる布帛の擦過処理方法及びその処理装
置を提供することにある。
本願発明は上記目的を達成するため、布帛の被叩打部を
剛体面上に支持させつつ、布帛の表面を可撓性のある粗
面体で叩打しながら擦過すること、並びに布帛を走行さ
せる移送装置と、この移送装置における布帛の走行経路
に設けた擦過回転体からなり、該擦過回転体は、回転体
表面に可撓性の粗面体を放射状に設けて構成されてお
り、擦過回転体に対応して布帛の走行経路の裏面側に剛
体を接触させることを特徴とするものである。
剛体面上に支持させつつ、布帛の表面を可撓性のある粗
面体で叩打しながら擦過すること、並びに布帛を走行さ
せる移送装置と、この移送装置における布帛の走行経路
に設けた擦過回転体からなり、該擦過回転体は、回転体
表面に可撓性の粗面体を放射状に設けて構成されてお
り、擦過回転体に対応して布帛の走行経路の裏面側に剛
体を接触させることを特徴とするものである。
以下、図に示す本発明の実施例を参照しながら説明す
る。
る。
第1図に示す布帛の擦過処理装置において、Fは被擦過
処理される布帛で、図の右側から拡布状でガイドロール
5,5を経て、ピンチロール4,4で前後両端を把持さ
れながら支持ロール3に密着状態で通過したのち、巻取
ロール6に巻き取られるようになっている。9は支持ロ
ール3の駆動モータ、11は巻取ロール6の駆動ロール
である。上記支持ロール3には擦過回転体8が対面して
設けられており、その擦過回転体8は回転体1に複数の
板状の可撓性の粗面体2,……,2を放射状に突設する
ことにより形成されている。この擦過回転体8は、駆動
モータ10によって回転駆動されることにより、粗面体
2の先端を撓ませながら、支持ロール3に支持された布
帛Fの表面を叩打し、擦過処理を行うようにしている。
処理される布帛で、図の右側から拡布状でガイドロール
5,5を経て、ピンチロール4,4で前後両端を把持さ
れながら支持ロール3に密着状態で通過したのち、巻取
ロール6に巻き取られるようになっている。9は支持ロ
ール3の駆動モータ、11は巻取ロール6の駆動ロール
である。上記支持ロール3には擦過回転体8が対面して
設けられており、その擦過回転体8は回転体1に複数の
板状の可撓性の粗面体2,……,2を放射状に突設する
ことにより形成されている。この擦過回転体8は、駆動
モータ10によって回転駆動されることにより、粗面体
2の先端を撓ませながら、支持ロール3に支持された布
帛Fの表面を叩打し、擦過処理を行うようにしている。
本発明による布帛の擦過処理法は、従来方法のように剛
体粗面を回転させながら布帛に密着させ、強引に擦過す
るのではなく、可撓性の粗面体2による粗面で布帛Fの
ごく表面部を打ち叩くように、ソフトに擦過する方法で
ある。粗面体2は布帛Fを鞭で打ちつけるように、しな
やかに、且つ軽やかに擦過するので、布帛の構成糸、例
えば織物でいうタテ糸とヨコ糸を万遍なく均一に擦過す
ることができる。この均一効果は、布帛のソフトタッチ
に必要な分だけの毛羽密度、毛羽長を布帛のごく表面だ
けに形成させるものである。
体粗面を回転させながら布帛に密着させ、強引に擦過す
るのではなく、可撓性の粗面体2による粗面で布帛Fの
ごく表面部を打ち叩くように、ソフトに擦過する方法で
ある。粗面体2は布帛Fを鞭で打ちつけるように、しな
やかに、且つ軽やかに擦過するので、布帛の構成糸、例
えば織物でいうタテ糸とヨコ糸を万遍なく均一に擦過す
ることができる。この均一効果は、布帛のソフトタッチ
に必要な分だけの毛羽密度、毛羽長を布帛のごく表面だ
けに形成させるものである。
また、粗面体は回転体に放射状に取り付けることによ
り、遠心力で、最先端から徐々に摩耗が進むようにする
ことができ、常に新鮮な研磨面で擦過できるから、常に
安定した過擦処理ができる。また、粗面体は極めて長時
間かかって摩耗するので、高耐久性を有する。
り、遠心力で、最先端から徐々に摩耗が進むようにする
ことができ、常に新鮮な研磨面で擦過できるから、常に
安定した過擦処理ができる。また、粗面体は極めて長時
間かかって摩耗するので、高耐久性を有する。
一方、粗面体の処理によって出来る布帛の毛羽屑(擦過
屑)は、粗面体が叩く反対面(裏面)に微量付着するだ
けであるので、叩打面には目づまりせず、従来の研磨面
のように清掃作業は不要である。粗面体の取り替え作業
は予め準備した粗面体を回転体に取りつけるだけであ
り、至極簡単である。
屑)は、粗面体が叩く反対面(裏面)に微量付着するだ
けであるので、叩打面には目づまりせず、従来の研磨面
のように清掃作業は不要である。粗面体の取り替え作業
は予め準備した粗面体を回転体に取りつけるだけであ
り、至極簡単である。
本発明でいう粗面体の粗面とは、表面に研磨材を含んだ
ものであり、その材質、形状等特に限定されるものでは
なく、布帛に擦過効果を与えるものであればよい。具体
的には研磨紙、研磨布、研磨フィルム等のシート状物、
或いは研磨ブラシ、研磨針、研磨石等の粗面体である
が、好ましくはシート状物がよい。更に具体的には、サ
ンドペーパー、エメリーペーパー等の研磨紙、研磨布お
よびポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の
フィルム表面に研磨剤を接着させた研磨フィルム等のシ
ートが使用できる。特に好ましくは、耐水型のサンドペ
ーパーおよびポリエステルサンドフィルムである。研磨
剤としては、特に限定されないが、酸化アルミナ(A砥
粒、WA砥粒)および炭化ケイ素(C砥粒、GC砥粒)
が好ましい。前者は靭性にすぐれ、後者は砥粒のエッジ
がシャープであるという特長がある。
ものであり、その材質、形状等特に限定されるものでは
なく、布帛に擦過効果を与えるものであればよい。具体
的には研磨紙、研磨布、研磨フィルム等のシート状物、
或いは研磨ブラシ、研磨針、研磨石等の粗面体である
が、好ましくはシート状物がよい。更に具体的には、サ
ンドペーパー、エメリーペーパー等の研磨紙、研磨布お
よびポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の
フィルム表面に研磨剤を接着させた研磨フィルム等のシ
ートが使用できる。特に好ましくは、耐水型のサンドペ
ーパーおよびポリエステルサンドフィルムである。研磨
剤としては、特に限定されないが、酸化アルミナ(A砥
粒、WA砥粒)および炭化ケイ素(C砥粒、GC砥粒)
が好ましい。前者は靭性にすぐれ、後者は砥粒のエッジ
がシャープであるという特長がある。
粒度(粒番;N)は#8〜#3000の範囲が好まし
く、要求される毛羽質に応じ適宜選定すべきである。処
理の目安として、30〜100g/m2目付の薄地には#1
80〜#800、好ましくは#240〜#600がよ
い。100〜200g/m2の目付の布帛には#60〜#4
00、好ましくは#100〜#320がよい。
く、要求される毛羽質に応じ適宜選定すべきである。処
理の目安として、30〜100g/m2目付の薄地には#1
80〜#800、好ましくは#240〜#600がよ
い。100〜200g/m2の目付の布帛には#60〜#4
00、好ましくは#100〜#320がよい。
粗面体の可撓特性としては、本体の平均曲げ剛性Bが
0.1以上400g・ cm2/cm幅以下、平均曲げヒステ
リシスHBが0以上15g・ cm/cm幅以下を満足するも
のであることが好ましい。これは、布帛を叩打する場合
に適度な柔軟性を有し、且つ連続使用での歪みが小さい
ことを意図するものである。
0.1以上400g・ cm2/cm幅以下、平均曲げヒステ
リシスHBが0以上15g・ cm/cm幅以下を満足するも
のであることが好ましい。これは、布帛を叩打する場合
に適度な柔軟性を有し、且つ連続使用での歪みが小さい
ことを意図するものである。
上述したB値、HBの測定方法は、粗面体を下記の寸法
のスリットに切り、一端を固定し他端を把持して曲げて
ゆき、この曲げヒステリシス曲線から求めることができ
る。測定器としてはKES測定器(加藤鉄工所(株)製)
を適用する。すなわち、粗面体のスリット幅1cm、長さ
4cmの試料を採取し、実測部1cm×1cmにて研磨面を表
面にして、曲率0.5まで曲げ、描いた曲げ変形曲線か
ら平均曲げ剛性B(g・ cm2/cm粗面幅)および平均曲
げヒステリシスHB(g・ cm/cm粗面幅) を求めるのであ
る。測定機種によるスケール変換のため、KES−FB
2では実測値の20倍、KES−F2では実測値の2.
5倍した値で求めることができる。
のスリットに切り、一端を固定し他端を把持して曲げて
ゆき、この曲げヒステリシス曲線から求めることができ
る。測定器としてはKES測定器(加藤鉄工所(株)製)
を適用する。すなわち、粗面体のスリット幅1cm、長さ
4cmの試料を採取し、実測部1cm×1cmにて研磨面を表
面にして、曲率0.5まで曲げ、描いた曲げ変形曲線か
ら平均曲げ剛性B(g・ cm2/cm粗面幅)および平均曲
げヒステリシスHB(g・ cm/cm粗面幅) を求めるのであ
る。測定機種によるスケール変換のため、KES−FB
2では実測値の20倍、KES−F2では実測値の2.
5倍した値で求めることができる。
粗面体のB値が400g・ cm2を越えるものは硬すぎる
ため、特に均一加工性が低くなる。またB値が0.1g
・ cm2より小さいと柔らかすぎるため、十分な擦過力が
得られなくなる。また、粗面体のHB値が15g・ cmを
越えたものは、処理の初期で歪んでしまい、擦過作用が
不安定になるため好ましくない。HB値は小さいもの程
良好な擦過ができる。
ため、特に均一加工性が低くなる。またB値が0.1g
・ cm2より小さいと柔らかすぎるため、十分な擦過力が
得られなくなる。また、粗面体のHB値が15g・ cmを
越えたものは、処理の初期で歪んでしまい、擦過作用が
不安定になるため好ましくない。HB値は小さいもの程
良好な擦過ができる。
具体例を挙げると、上市されている研磨紙(サブペーパ
ー)ではB値/HB値がそれぞれ、#800(耐水型)
では4.8/0.18,#400(耐水型)では5.6
/0.24,#180(耐水型)では12.5/0.6
2である。また研磨布では#100(非耐水型)では2
8.0/5.5,#40(非耐水型)では10.8/
5.4である。またポリエステルサンドフィルムでは#
600では0.85/0.04,#400では0.80
/0.08である。B値は粗粒番になる程、或いは厚み
を増す程に大きくなる傾向を示し、HB値は布よりも紙
の方が、更に、樹脂コーティング紙やフィルムの方が小
さい傾向がある。
ー)ではB値/HB値がそれぞれ、#800(耐水型)
では4.8/0.18,#400(耐水型)では5.6
/0.24,#180(耐水型)では12.5/0.6
2である。また研磨布では#100(非耐水型)では2
8.0/5.5,#40(非耐水型)では10.8/
5.4である。またポリエステルサンドフィルムでは#
600では0.85/0.04,#400では0.80
/0.08である。B値は粗粒番になる程、或いは厚み
を増す程に大きくなる傾向を示し、HB値は布よりも紙
の方が、更に、樹脂コーティング紙やフィルムの方が小
さい傾向がある。
好ましい適用例として30〜100g/m2目付の布帛の処
理には#240〜#600でB値15〜5,HB値0.
7〜0.1,100〜200g/m2目付の布帛には#60
〜#400でB値100〜10,HB値10〜0.5、
目付200g/m2を超える布帛にはB値100〜400,
HB値15以下の特性のものが、特に好ましい。なお、
B値,HB値の調整は粗面体の本体材質や厚み、或いは
粗面体のスリットの幅をかえること等によっても、容易
に制御することができる。
理には#240〜#600でB値15〜5,HB値0.
7〜0.1,100〜200g/m2目付の布帛には#60
〜#400でB値100〜10,HB値10〜0.5、
目付200g/m2を超える布帛にはB値100〜400,
HB値15以下の特性のものが、特に好ましい。なお、
B値,HB値の調整は粗面体の本体材質や厚み、或いは
粗面体のスリットの幅をかえること等によっても、容易
に制御することができる。
粗面体の形状は板状が好ましく、さらに具体的には第2
図〜第7図に示すような形状のものを使用することがで
きる。第4図の粗面体2は板状のままであるが、第2
図、第3図、第6図の粗面体2は、回転体1に対する取
付部21から、梨地で示す粗面部が半径方向に多数のス
リット2a,……,2aを有している。第2図の粗面体
2はスリット2a,2a間の幅が狭く、第3図の粗面体
2は広くしてあり、また第6図の粗面体2は、長さの異
なるスリットが形成されている。また、第7図の粗面体
2は粗面部の先端が円弧状になっており、第5図の粗面
体2は研磨材を含んだ多数の針状粗面部2b,……,2
bを形成している。
図〜第7図に示すような形状のものを使用することがで
きる。第4図の粗面体2は板状のままであるが、第2
図、第3図、第6図の粗面体2は、回転体1に対する取
付部21から、梨地で示す粗面部が半径方向に多数のス
リット2a,……,2aを有している。第2図の粗面体
2はスリット2a,2a間の幅が狭く、第3図の粗面体
2は広くしてあり、また第6図の粗面体2は、長さの異
なるスリットが形成されている。また、第7図の粗面体
2は粗面部の先端が円弧状になっており、第5図の粗面
体2は研磨材を含んだ多数の針状粗面部2b,……,2
bを形成している。
第2,3図の粗面部にスリットを設けたものは、より均
一性の高い擦過処理をする上に好適である。薄地布帛に
対してはスリット間の幅を0.1〜7mm、中厚地布帛に
対しては0.3〜10mm、厚地に対しては0.5〜15
mmにするとよい。第5図の針状粗面部2bを設けたもの
は、長い毛羽出しをする場合に好適である。また、スリ
ットなしの第4図のものは厚地布帛の処理に適用すると
よい。また、第6図や第7図のものは、柄模様や部分的
な擦過処理をする場合に使用するとよい。
一性の高い擦過処理をする上に好適である。薄地布帛に
対してはスリット間の幅を0.1〜7mm、中厚地布帛に
対しては0.3〜10mm、厚地に対しては0.5〜15
mmにするとよい。第5図の針状粗面部2bを設けたもの
は、長い毛羽出しをする場合に好適である。また、スリ
ットなしの第4図のものは厚地布帛の処理に適用すると
よい。また、第6図や第7図のものは、柄模様や部分的
な擦過処理をする場合に使用するとよい。
上述のような粗面体2は、第8図や第9図に示すように
ハブに相当する回転体1の周囲に複数枚を放射状に突設
し、擦過回転体8に形成して使用するのがよい。このよ
うな擦過回転体にすることにより、極めて効率の高い擦
過処理を行うことができるようになる。
ハブに相当する回転体1の周囲に複数枚を放射状に突設
し、擦過回転体8に形成して使用するのがよい。このよ
うな擦過回転体にすることにより、極めて効率の高い擦
過処理を行うことができるようになる。
板状の粗面体の取り付け枚数は、回転体の径が300〜
600mmの場合、1個当り3〜30枚程度がよく、より
好ましくは6〜24枚程度がよい。回転体に極端に多く
取付けた場合には、叩打効果が小さくなり、剛性が高く
なるので好ましくない。
600mmの場合、1個当り3〜30枚程度がよく、より
好ましくは6〜24枚程度がよい。回転体に極端に多く
取付けた場合には、叩打効果が小さくなり、剛性が高く
なるので好ましくない。
板状粗面体の回転体からの長さは、20〜200mm程度
が好ましい。薄地では40〜120mm、厚地は30〜8
0mmが特に好ましい。粗面体の長さが極端に長い場合は
擦過力に乏しくなり、反対に短かすぎると擦過力が強く
なり、均一性に乏しくなる傾向がある。なお、羽根が布
帛に当って、瞬間的に歪みを受けるが、この場合、羽根
長さに対し、3〜7%撓むようにクリアランスを調整す
るのがよい。
が好ましい。薄地では40〜120mm、厚地は30〜8
0mmが特に好ましい。粗面体の長さが極端に長い場合は
擦過力に乏しくなり、反対に短かすぎると擦過力が強く
なり、均一性に乏しくなる傾向がある。なお、羽根が布
帛に当って、瞬間的に歪みを受けるが、この場合、羽根
長さに対し、3〜7%撓むようにクリアランスを調整す
るのがよい。
かかる擦過回転体で布帛表面を叩打するときは、布帛を
何らかの剛体で支持するものである。例えば、第1図に
示す支持ローラ3のような金属ドラムやシリンダ等の円
筒の剛体の上に乗せるとよい。このように剛体で支持し
なければ均一に加工することができない。この場合は支
持する剛体の表面は鏡面であることが好ましく、凹凸表
面では布帛の表面に該凹凸が写って均一処理ができな
い。なお、剛体の形状は円筒状のほか、第10図に示す
ように平板状の支持板3′で支持してもよい。
何らかの剛体で支持するものである。例えば、第1図に
示す支持ローラ3のような金属ドラムやシリンダ等の円
筒の剛体の上に乗せるとよい。このように剛体で支持し
なければ均一に加工することができない。この場合は支
持する剛体の表面は鏡面であることが好ましく、凹凸表
面では布帛の表面に該凹凸が写って均一処理ができな
い。なお、剛体の形状は円筒状のほか、第10図に示す
ように平板状の支持板3′で支持してもよい。
処理速度は要求される毛羽質によって適宜選定すればよ
いが、布速5m/分を達成するには擦過回転体1個を設
置し、擦過回転数を700r.p.m.程度にすれば可能であ
り、20m/分にするには回転数を4倍、或いは回転数
を2倍にして、擦過回転体を2個に増設することで達成
できる。
いが、布速5m/分を達成するには擦過回転体1個を設
置し、擦過回転数を700r.p.m.程度にすれば可能であ
り、20m/分にするには回転数を4倍、或いは回転数
を2倍にして、擦過回転体を2個に増設することで達成
できる。
また、通常は大気中で処理するが、スチーム中や液体中
で適用してもよい。また、擦過処理時に、予めワックス
やシリコーン系の起毛油剤や高級アルコール系の柔軟剤
を付着せしめて処理してもよい。このような前処理によ
り擦過処理が円滑におこなわれるため好ましい。
で適用してもよい。また、擦過処理時に、予めワックス
やシリコーン系の起毛油剤や高級アルコール系の柔軟剤
を付着せしめて処理してもよい。このような前処理によ
り擦過処理が円滑におこなわれるため好ましい。
擦過処理は染色加工工程中のいずれの工程においても適
用できるが、特に染色前にすることが好ましい。擦過処
理後に染色することにより、染色中の揉み作用を受け
て、風合い効果が更に増長されるからである。このとき
の染色機としては、揉み作用の強い液流式染色機が好ま
しい。
用できるが、特に染色前にすることが好ましい。擦過処
理後に染色することにより、染色中の揉み作用を受け
て、風合い効果が更に増長されるからである。このとき
の染色機としては、揉み作用の強い液流式染色機が好ま
しい。
通常は布帛の片面のみを擦過するものであるが、第11
図に示すように2台の擦過回転体8,8を布帛Fの走行
方向に対し両面にわたるように配置すれば同時に両面を
擦過処理することができる。また、第12図に示すよう
に、擦過回転体8の回転軸方向を布帛Fの走行方向と同
じにすれば布帛Fの幅方向(織物ではヨコ方向)に擦過
処理することもできる。これらの効果は従来にない多様
性のある毛羽質、擦過効果を創出できるようにする。
図に示すように2台の擦過回転体8,8を布帛Fの走行
方向に対し両面にわたるように配置すれば同時に両面を
擦過処理することができる。また、第12図に示すよう
に、擦過回転体8の回転軸方向を布帛Fの走行方向と同
じにすれば布帛Fの幅方向(織物ではヨコ方向)に擦過
処理することもできる。これらの効果は従来にない多様
性のある毛羽質、擦過効果を創出できるようにする。
本発明でいう布帛とは特に限定されるものではなく、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリアクリル、アセテート、
レーヨン、絹、羊毛、綿等の単独、および混用した織
物、編物、皮革、不織布、モケット等など数多く適用で
きる。このうち特に本発明の効果が顕著に発揮できるの
は、ポリエステルのマルチフィラメント織編物、ポリア
ミドの織物、トリコット、極細不織シートからなる人工
皮革、極細繊維使いの織編物、絹羽二重等である。更に
具体例には延伸糸やウーリー糸、ブレリヤ糸、およびそ
の混織糸を用いて平織タフタ、ツイル、ポンジー、中厚
地のトロピカルサージ等である。いずれも目付が30〜
200g/m2の薄地布帛もしくは超薄地布帛が特に本発明
の効果が大きく、更に望ましくは50〜150g/m2のも
のが適用効果が顕著に発揮される。
リエステル、ポリアミド、ポリアクリル、アセテート、
レーヨン、絹、羊毛、綿等の単独、および混用した織
物、編物、皮革、不織布、モケット等など数多く適用で
きる。このうち特に本発明の効果が顕著に発揮できるの
は、ポリエステルのマルチフィラメント織編物、ポリア
ミドの織物、トリコット、極細不織シートからなる人工
皮革、極細繊維使いの織編物、絹羽二重等である。更に
具体例には延伸糸やウーリー糸、ブレリヤ糸、およびそ
の混織糸を用いて平織タフタ、ツイル、ポンジー、中厚
地のトロピカルサージ等である。いずれも目付が30〜
200g/m2の薄地布帛もしくは超薄地布帛が特に本発明
の効果が大きく、更に望ましくは50〜150g/m2のも
のが適用効果が顕著に発揮される。
なお、ウーリー糸やブレリヤ糸は毛羽出し効果が顕著に
発揮されるが、延伸糸(生糸)では表面を軽く擦過する
ことによって、合成繊維独特のギラギラ光沢とヌメリ感
の風合いを消失させ、自然感のある光沢とスパンライク
の風合いを付与することができる。スパン糸、紡績糸な
ど既に立毛されているものについては、表面を毛羽出し
したり整毛する効果がある。また、処理時間を長目に設
定する等して擦過作用を高めることによって、毛羽とり
(剪毛)処理と抗ピル性を付与することも可能である。
発揮されるが、延伸糸(生糸)では表面を軽く擦過する
ことによって、合成繊維独特のギラギラ光沢とヌメリ感
の風合いを消失させ、自然感のある光沢とスパンライク
の風合いを付与することができる。スパン糸、紡績糸な
ど既に立毛されているものについては、表面を毛羽出し
したり整毛する効果がある。また、処理時間を長目に設
定する等して擦過作用を高めることによって、毛羽とり
(剪毛)処理と抗ピル性を付与することも可能である。
上述したように、本発明により、従来方法では達し得な
かった高品位の表面擦過と反発性のある風合いを効率よ
く製造できる。
かった高品位の表面擦過と反発性のある風合いを効率よ
く製造できる。
実施例1 タテ糸およびヨコ糸に75デニール,36フィラメント
のポリエステルのマルチフィラメント仮撚加工糸を用
い、平織の薄地ポンジー織物に製織した(目付;57g/
m2,密度82×76本/吋,幅;124cm)。次いで常
法に従って、精錬、セットした(セット後の目付;65
g/m2,密度91×86本/吋,幅;113cm)。
のポリエステルのマルチフィラメント仮撚加工糸を用
い、平織の薄地ポンジー織物に製織した(目付;57g/
m2,密度82×76本/吋,幅;124cm)。次いで常
法に従って、精錬、セットした(セット後の目付;65
g/m2,密度91×86本/吋,幅;113cm)。
この織物を用いて粗面体の条件を種々変えて次の条件に
て擦過処理した(条件1,2,3)。
て擦過処理した(条件1,2,3)。
条件1 粗面体の粗面;サンドペーパー,粒度(N)180番
(理研(株)製,炭化ケイ素砥粒,厚み0.49mm,タイ
プC51P−ECGG)。平均曲げ剛性(B値);1
6.0(g・cm2/cm幅),平均曲げヒステリシス(H
B);2.10(g・cm/cm幅)(いずれもKES−F
B2(加藤製鉄所(株)製)で測定)である。
(理研(株)製,炭化ケイ素砥粒,厚み0.49mm,タイ
プC51P−ECGG)。平均曲げ剛性(B値);1
6.0(g・cm2/cm幅),平均曲げヒステリシス(H
B);2.10(g・cm/cm幅)(いずれもKES−F
B2(加藤製鉄所(株)製)で測定)である。
擦過回転体の形状;上記粗面体6枚を回転体に放射状に
突設した。粗面体の形状は丹ざく型(6mm幅のスリッ
ト)で、取付け長80mm,全幅230mm,回転体の直径
は450mmφ,回転数360r.p.m.とした。
突設した。粗面体の形状は丹ざく型(6mm幅のスリッ
ト)で、取付け長80mm,全幅230mm,回転体の直径
は450mmφ,回転数360r.p.m.とした。
擦過条件;上記織物を鏡面のスチール製の回転ドラム
(直径310mmφ)の支持体の上に乗せて両面をニップ
し、走行させた。次いでこの状態で前記擦過体を回転さ
せて、該織物を打ち叩きながら連続的に擦過処理した
(処理速度;0.6m/分)。
(直径310mmφ)の支持体の上に乗せて両面をニップ
し、走行させた。次いでこの状態で前記擦過体を回転さ
せて、該織物を打ち叩きながら連続的に擦過処理した
(処理速度;0.6m/分)。
条件2 粗面体の粗面として、粒度(N)が240番のサンドペ
ーパー(但し、厚み0.32mm,タイプ;CC−24
0,耐水型,炭化ケイ素砥粒,理研(株)製)、B値;
6.8(g・cm2/cm幅)、HB値;0.31(g・cm
/cm幅)を用いたことを除いて、条件1に従って、擦過
処理した。
ーパー(但し、厚み0.32mm,タイプ;CC−24
0,耐水型,炭化ケイ素砥粒,理研(株)製)、B値;
6.8(g・cm2/cm幅)、HB値;0.31(g・cm
/cm幅)を用いたことを除いて、条件1に従って、擦過
処理した。
条件3 粗面体の粗面の粒度(N)が400番のサンドペーパー
(但し、厚み0.22mm,タイプ;C−400,耐水
型,炭化ケイ素砥粒,理研(株)製)B値;5.6(g・
cm2/cm幅)、HB値0.24(g・cm/cm幅)を用いた
ことを除いて、条件1に従って、擦過処理した。
(但し、厚み0.22mm,タイプ;C−400,耐水
型,炭化ケイ素砥粒,理研(株)製)B値;5.6(g・
cm2/cm幅)、HB値0.24(g・cm/cm幅)を用いた
ことを除いて、条件1に従って、擦過処理した。
比較例1 実施例1と同一の織物を使って、通常のバフ加工を行な
った。
った。
粗面には実施例1と同一の180番のサンドペーパーを
用い、これを直径100mmのスチールロール表面に巻き
付け(1回巻き)、このロールに上記織物を密着させ走
行させつつ、70r.p.m.で回転させながら擦過処理した
(片面処理、1回処理、処理速度;0.6m/分)。
用い、これを直径100mmのスチールロール表面に巻き
付け(1回巻き)、このロールに上記織物を密着させ走
行させつつ、70r.p.m.で回転させながら擦過処理した
(片面処理、1回処理、処理速度;0.6m/分)。
比較例2 240番のサンドペーパーを用いたほかを除いて、比較
例1に従ってバフ加工を行った。
例1に従ってバフ加工を行った。
比較例3 400番のサンドペーパーを用いたほかを除いて、比較
例1に従ってバフ加工を行なった。
例1に従ってバフ加工を行なった。
比較例4 擦過処理をしない場合の例を示す。
次いで、条件1,2,3および比較例1,2,3,4で
処理した織物を常法に従い、染色(130℃×60分,
分散染料使用,色相;ベージュ)を行ない、仕上げた。
その結果を第1表に示す。
処理した織物を常法に従い、染色(130℃×60分,
分散染料使用,色相;ベージュ)を行ない、仕上げた。
その結果を第1表に示す。
表中、織物表面の均一性は織物をタテ方向に2つ折りに
し、下方より光線を透過させて、折った直線部の毛羽質
残像を観察した。この毛羽の密度が均一であるものを良
として評価した。更に、この織物を平面にして、同様に
光透過し、織物の濃色部(毛羽密度が大なる部分)と淡
色部(毛羽が少ない部分)を観察し、濃淡ムラがないも
の程、毛羽ムラがなく良とした(計測器;“リードプリ
ンター”(リコーマイクロ写真(株)製))。即ち、この
2つの方法を総合して、W0;毛羽ムラが全くなく良好、
W1;毛羽ムラがわずかに目立つ、W2;毛羽ムラが目
立ち悪い、W3;毛羽ムラが目立ち極めて悪いにそれぞ
れ評価した。
し、下方より光線を透過させて、折った直線部の毛羽質
残像を観察した。この毛羽の密度が均一であるものを良
として評価した。更に、この織物を平面にして、同様に
光透過し、織物の濃色部(毛羽密度が大なる部分)と淡
色部(毛羽が少ない部分)を観察し、濃淡ムラがないも
の程、毛羽ムラがなく良とした(計測器;“リードプリ
ンター”(リコーマイクロ写真(株)製))。即ち、この
2つの方法を総合して、W0;毛羽ムラが全くなく良好、
W1;毛羽ムラがわずかに目立つ、W2;毛羽ムラが目
立ち悪い、W3;毛羽ムラが目立ち極めて悪いにそれぞ
れ評価した。
毛羽の長さは平均長(mm)で表わし、織物を折った直線
部の立毛程度を同様に観察、測定した。
部の立毛程度を同様に観察、測定した。
厚みは(mm)は織物を2枚重ねして測定した(ダイヤル
厚み計(尾崎製作所(株)製))。
厚み計(尾崎製作所(株)製))。
引裂強力は織物のヨコ糸の強度(g)を示し、JIS−
L1096法(ベンジュラム法)に従い測定した。
L1096法(ベンジュラム法)に従い測定した。
織物密度(本/吋)は“ルノメーター”(TWC社製)
で測定し、タテ密度が小さく、且つヨコ密度が大きいも
の程良好であることを表わす。ストレッチ性は織物をバ
イアス方向の伸縮度を調べ、ストレッチが大なるものを
良好とし、◎極めて良好、○良好、△やや悪い、×悪い
にそれぞれ評価した。
で測定し、タテ密度が小さく、且つヨコ密度が大きいも
の程良好であることを表わす。ストレッチ性は織物をバ
イアス方向の伸縮度を調べ、ストレッチが大なるものを
良好とし、◎極めて良好、○良好、△やや悪い、×悪い
にそれぞれ評価した。
風合いは官能試験で、毛羽感がありソフトで反発性が大
きいものを良好とし、◎極めて良好、○良好、△やや悪
い、×悪いにそれぞれ評価した。
きいものを良好とし、◎極めて良好、○良好、△やや悪
い、×悪いにそれぞれ評価した。
このように、従来のバフ加工で処理した比較例1,2,
3はいずれも擦過ムラ、毛羽ムラが織物の全体に目立ち
(4mm程度の擦過されないバンド状のタテムラがあ
り)、品位はよくなく、且つ引裂強力が低い。また、風
合いはソフトであるが、腰・反発性に欠け、且つ、スト
レッチ性が不良であった。なお、比較例4は毛羽がな
く、風合いも偏平であり、変化の乏しい平凡なものであ
った。これに対し、本発明の条件1,2,3によるもの
はいずれも擦過ムラ、毛羽ムラが全くない高品位の毛羽
質を有する織物が得られた。また、引裂強力の保持性が
高く、ストレッチ性に富み、且つソフトで腰・反発性が
あり、暖かみ感に溢れた高級なベージュのポンジー薄地
織物が得られた。なお、擦過処理工程での擦過体の破損
や耐久性は全く問題なく、トラブルなく円滑に効率よく
処理することができた。
3はいずれも擦過ムラ、毛羽ムラが織物の全体に目立ち
(4mm程度の擦過されないバンド状のタテムラがあ
り)、品位はよくなく、且つ引裂強力が低い。また、風
合いはソフトであるが、腰・反発性に欠け、且つ、スト
レッチ性が不良であった。なお、比較例4は毛羽がな
く、風合いも偏平であり、変化の乏しい平凡なものであ
った。これに対し、本発明の条件1,2,3によるもの
はいずれも擦過ムラ、毛羽ムラが全くない高品位の毛羽
質を有する織物が得られた。また、引裂強力の保持性が
高く、ストレッチ性に富み、且つソフトで腰・反発性が
あり、暖かみ感に溢れた高級なベージュのポンジー薄地
織物が得られた。なお、擦過処理工程での擦過体の破損
や耐久性は全く問題なく、トラブルなく円滑に効率よく
処理することができた。
実施例2 タテ糸に50デニール、18フィラメントのポリエステ
ルマルチフィラメント延伸糸、ヨコ糸に75デニール、
72フィラメントのポリエステルマルチフィラメントの
ウーリー加工糸を用い、平織タフタに製織した。これを
常法で精錬、セットした(セット後の目付63g/m2,密
度115×94本/吋)。この織物を次の条件で毛羽立
て擦過処理した(条件4)。
ルマルチフィラメント延伸糸、ヨコ糸に75デニール、
72フィラメントのポリエステルマルチフィラメントの
ウーリー加工糸を用い、平織タフタに製織した。これを
常法で精錬、セットした(セット後の目付63g/m2,密
度115×94本/吋)。この織物を次の条件で毛羽立
て擦過処理した(条件4)。
粗面体の粗面;サンドペーパー、粒度(N)320番
(厚み;0.27mm,タイプ;CC−320,耐水性,
炭化ケイ素砥粒,理研(株)製)。これを背中合わせに2
枚重ねて用い、この時の曲げ剛性及び曲げヒステリシス
は、実施例1に準じて測定し、B値;12.8(g・cm
2/cm幅)、HB値;0.56(g・cm/cm幅)であっ
た。
(厚み;0.27mm,タイプ;CC−320,耐水性,
炭化ケイ素砥粒,理研(株)製)。これを背中合わせに2
枚重ねて用い、この時の曲げ剛性及び曲げヒステリシス
は、実施例1に準じて測定し、B値;12.8(g・cm
2/cm幅)、HB値;0.56(g・cm/cm幅)であっ
た。
擦過回転体の形状および擦過条件;上記粗面の粗面体を
スリット幅を2.5mm幅にして用いた以外、実施例1と
同様な擦過回転体にし同様の処理をした。
スリット幅を2.5mm幅にして用いた以外、実施例1と
同様な擦過回転体にし同様の処理をした。
比較例5として、条件4と同一の320番の粗面の粗面
体を使い、比較例1〜3と同様にして通常のバフ加工を
おこなった。
体を使い、比較例1〜3と同様にして通常のバフ加工を
おこなった。
毛羽出し処理後は条件4および比較例5を常法に従って
染色(色相:グレー,分散染料使用,130℃×60分
染色)し、仕上げた。その結果を第2表に示す。なお、
表中の評価は実施例1に従って評価した。
染色(色相:グレー,分散染料使用,130℃×60分
染色)し、仕上げた。その結果を第2表に示す。なお、
表中の評価は実施例1に従って評価した。
第2表のように比較例5では、織物のタテ方向に毛羽ム
ラが発生し、均一性は全くよくなかった。なお、毛羽ム
ラは比較例1〜3と同様な4〜7mmピッチのタテシマ状
の毛羽ムラであった。風合いも反発性に欠け、ストレッ
チ性、強力も不満足なものであった。また、バフロール
へのサンドペーパーの巻きつけ作業も繁雑で、作業効率
もよくなかった。これに対し、本発明の条件4は、細か
な毛羽質が密生し、且つ、ゴムマリ状の反発性を有す
る。ピーチウエブタッチの素晴らしいグレーの極薄タフ
タ織物が得られた。引裂強力も問題なく、良好なストレ
ッチ性を有していた。また、擦過粗面体のとりつけが簡
単で耐久性も良好で、処理はトラブルなく円滑におこな
うことができた。
ラが発生し、均一性は全くよくなかった。なお、毛羽ム
ラは比較例1〜3と同様な4〜7mmピッチのタテシマ状
の毛羽ムラであった。風合いも反発性に欠け、ストレッ
チ性、強力も不満足なものであった。また、バフロール
へのサンドペーパーの巻きつけ作業も繁雑で、作業効率
もよくなかった。これに対し、本発明の条件4は、細か
な毛羽質が密生し、且つ、ゴムマリ状の反発性を有す
る。ピーチウエブタッチの素晴らしいグレーの極薄タフ
タ織物が得られた。引裂強力も問題なく、良好なストレ
ッチ性を有していた。また、擦過粗面体のとりつけが簡
単で耐久性も良好で、処理はトラブルなく円滑におこな
うことができた。
実施例3 タテ糸に50デニール、24フィラメントのポリエステ
ルの仮撚加工フィラメント糸、ヨコ糸に海成分5−ナト
リウムスルホイソフタル酸を3.9モル共重合したポリ
エチレンテレフタレート;85重量;の2成分で島本数
60本の海島型繊維、245デニール、40フィラメン
トを用いたサテンの中肉地織物を製織した(目付162
g/m2,密度140本×109本/吋)。次いで常法に従
って精錬・セット・脱海した。脱海は苛性アルカリ浴で
処理し、脱海後はヨコ糸の単繊維が0.1デニールの極
細糸になっていることを確認した。次いでこの極細織物
を粗面体がサンドフィルム(アルミナ砥粒,粒番#36
0,ポリエステルフィルム、厚み;0.13mm,日本ミ
クロコーティング(株)製)でB値;0.55(g・cm2
/cm幅)、HB値;0.03(g・cm/cm幅)であるこ
とを除いて、実施例1に従って毛羽出し処理をした。擦
過後は常法に従って、液流染色機で染色(“サーキュラ
ー”RA型染色機(日阪製作所(株)製)、130℃×4
5分,ピンクの分散染料使用)し、仕上げた(条件
5)。
ルの仮撚加工フィラメント糸、ヨコ糸に海成分5−ナト
リウムスルホイソフタル酸を3.9モル共重合したポリ
エチレンテレフタレート;85重量;の2成分で島本数
60本の海島型繊維、245デニール、40フィラメン
トを用いたサテンの中肉地織物を製織した(目付162
g/m2,密度140本×109本/吋)。次いで常法に従
って精錬・セット・脱海した。脱海は苛性アルカリ浴で
処理し、脱海後はヨコ糸の単繊維が0.1デニールの極
細糸になっていることを確認した。次いでこの極細織物
を粗面体がサンドフィルム(アルミナ砥粒,粒番#36
0,ポリエステルフィルム、厚み;0.13mm,日本ミ
クロコーティング(株)製)でB値;0.55(g・cm2
/cm幅)、HB値;0.03(g・cm/cm幅)であるこ
とを除いて、実施例1に従って毛羽出し処理をした。擦
過後は常法に従って、液流染色機で染色(“サーキュラ
ー”RA型染色機(日阪製作所(株)製)、130℃×4
5分,ピンクの分散染料使用)し、仕上げた(条件
5)。
得られた織物は、従来のバフ加工品にくらべて毛羽が極
めて均一に出ており、均一性がW0に相当し、且つ、毛
羽質はやや長め(1.0〜1.5mm)の高品位であり引
裂強力も問題なく、獣毛調タッチのピンクのサテン織物
が得られた。また、加工工程の透過性は問題なく、且つ
擦過体は破損等がなく、繰り返し半永久的に使用できる
程、すぐれた耐久性を有しており、極めて効率よく処理
することができた。
めて均一に出ており、均一性がW0に相当し、且つ、毛
羽質はやや長め(1.0〜1.5mm)の高品位であり引
裂強力も問題なく、獣毛調タッチのピンクのサテン織物
が得られた。また、加工工程の透過性は問題なく、且つ
擦過体は破損等がなく、繰り返し半永久的に使用できる
程、すぐれた耐久性を有しており、極めて効率よく処理
することができた。
実施例4 タテ糸に40デニール,13フィラメントのナイロン−
6マルチフィラメント延伸糸を用い、ヨコ糸に50デニ
ール,36フィラメントのポリエステルマルチフィラメ
ント延伸糸を用い、ツイル織物に製織した。この織物を
常法で洗練・セットした(目付75g/m2、密度187本
×124本/吋)。
6マルチフィラメント延伸糸を用い、ヨコ糸に50デニ
ール,36フィラメントのポリエステルマルチフィラメ
ント延伸糸を用い、ツイル織物に製織した。この織物を
常法で洗練・セットした(目付75g/m2、密度187本
×124本/吋)。
次いでこの織物を用いて、粗面体の可撓特性を違えて、
擦過処理をした(条件6,7、比較例6)。
擦過処理をした(条件6,7、比較例6)。
条件6;粗面体の粗面粒度は#320で厚み0.27mm
の研磨紙を用い、この時のB値は6.4,HB値は0.
28であった。
の研磨紙を用い、この時のB値は6.4,HB値は0.
28であった。
条件7;条件6の研磨紙を3枚重ねて厚みを増したもの
を用いた(厚み0.84mm)。この時のB値は21.
1,HB値は0.91であった。
を用いた(厚み0.84mm)。この時のB値は21.
1,HB値は0.91であった。
比較例6;#40のエメリークロス(理研コランダム
(株)製)3枚重ねたものに、更に条件6で用いた研磨紙
を表面に1枚重ね合わしたもの(厚み3.9mm)を用い
た。この時のB値は450,HB値は21であった。
(株)製)3枚重ねたものに、更に条件6で用いた研磨紙
を表面に1枚重ね合わしたもの(厚み3.9mm)を用い
た。この時のB値は450,HB値は21であった。
これら可撓特性の違う3種類の粗面体を実施例1と同じ
形状の擦過体および擦過条件で、前記ツイル織物を擦過
処理した。次いで常法に従って、染色し、仕上げた。
形状の擦過体および擦過条件で、前記ツイル織物を擦過
処理した。次いで常法に従って、染色し、仕上げた。
この結果、条件6,7のものは、いずれも均一に擦過さ
れ、スパンライクの風合いと自然感に溢れた光沢を有し
ているものが得られた。擦過処理では、粗面体の歪は全
くなく、半永久的に使用できるものであった。これに対
し、比較例6では、擦過作用が強すぎ、均一性および風
合いはもう一歩のものであった。また、擦過処理での粗
面体の歪みも大きく、不安定な処理であった。
れ、スパンライクの風合いと自然感に溢れた光沢を有し
ているものが得られた。擦過処理では、粗面体の歪は全
くなく、半永久的に使用できるものであった。これに対
し、比較例6では、擦過作用が強すぎ、均一性および風
合いはもう一歩のものであった。また、擦過処理での粗
面体の歪みも大きく、不安定な処理であった。
実施例5 実施例4と同一のツイル織物を用い、織物の幅方向(ヨ
コ糸方向)に擦過した粗面等は実施例4に従う(条件8
と称す)。
コ糸方向)に擦過した粗面等は実施例4に従う(条件8
と称す)。
織物の長さ方向に擦過した条件6にくらべて毛羽長は長
目(平均ケバ長;1.0mm)であるが、均一性の高い表
面状態で、高級なうぶ毛をもつ、スパンライクな風合い
のものが得られた。なお、光沢は織物中のタテ糸がヨコ
糸よりも擦過を多く受けているため、条件6よりも落ち
着いた光沢を有していた。
目(平均ケバ長;1.0mm)であるが、均一性の高い表
面状態で、高級なうぶ毛をもつ、スパンライクな風合い
のものが得られた。なお、光沢は織物中のタテ糸がヨコ
糸よりも擦過を多く受けているため、条件6よりも落ち
着いた光沢を有していた。
実施例6 実施例2と同一の平織タフタを用いて、擦過回転体を高
速回転させることを除き、実施例2に従って、毛羽立て
処理をし、染色仕上げた(条件9と称す)。
速回転させることを除き、実施例2に従って、毛羽立て
処理をし、染色仕上げた(条件9と称す)。
なお、擦過回転体は42mmφ×170mmのチューブを用
い、回転数1582r.p.m.で処理した。
い、回転数1582r.p.m.で処理した。
得られたタフタは、擦過回転体の回転数が360r.p.m.
の条件4とほぼ同等の毛羽質(平均毛羽長;0.36m
m、厚み:0.32mm)であり、且つ、均一性も高く、
反発性のあるピーチウエブタッチの織物であった。擦過
処理速度は5.5m/分で、条件4の9倍程度であり、
迅速に処理することができた。高速処理による粗面の破
損やトラブルは全く見られず、円滑に処理することがで
きた。
の条件4とほぼ同等の毛羽質(平均毛羽長;0.36m
m、厚み:0.32mm)であり、且つ、均一性も高く、
反発性のあるピーチウエブタッチの織物であった。擦過
処理速度は5.5m/分で、条件4の9倍程度であり、
迅速に処理することができた。高速処理による粗面の破
損やトラブルは全く見られず、円滑に処理することがで
きた。
実施例7 タテ糸、ヨコ糸がポリエステルの紡績糸(60S単糸、
単糸繊度1.3d)を用いた平織トロピカルを常法に従
って、精錬、セットした(目付;103g/m2、密度11
6本×111本/吋)。
単糸繊度1.3d)を用いた平織トロピカルを常法に従
って、精錬、セットした(目付;103g/m2、密度11
6本×111本/吋)。
これを実施例2と同一の擦過体で、該織物400cm2当
り擦過時間を50秒(総打ち叩き回数;1800回) の
条件10、および250秒(同回数;9000回)の条
件11にそれぞれかえて擦過処理をおこなった。次いで
常法げ染色し、仕上げた。
り擦過時間を50秒(総打ち叩き回数;1800回) の
条件10、および250秒(同回数;9000回)の条
件11にそれぞれかえて擦過処理をおこなった。次いで
常法げ染色し、仕上げた。
その結果、条件10では、擦過処理の前のものにくらべ
て、長目の毛羽か適度に刈り取られて、毛羽長(平均毛
羽長;1.5〜2.0mm)は短か目だが、毛羽密度が高
く、全体として均一で密生した毛羽立ちしたもので、表
面が極めてきれいに整毛された、ソフトタッチの風合い
を有する特徴あるトロピカル織物が得られた。
て、長目の毛羽か適度に刈り取られて、毛羽長(平均毛
羽長;1.5〜2.0mm)は短か目だが、毛羽密度が高
く、全体として均一で密生した毛羽立ちしたもので、表
面が極めてきれいに整毛された、ソフトタッチの風合い
を有する特徴あるトロピカル織物が得られた。
一方、条件11においては、全体に毛羽がかなり短かく
なっており(平均毛羽長0.5mm)、表面がほとんど毛
羽感を感じない程に、均一に全体が毛羽とり(剪毛)さ
れていた。風合いは適度に反発・腰があり、光沢も好ま
しい高級トロピカル織物が得られた。なお、このものの
抗ピル性は実用上問題ない、高レベルのものを有してい
た。
なっており(平均毛羽長0.5mm)、表面がほとんど毛
羽感を感じない程に、均一に全体が毛羽とり(剪毛)さ
れていた。風合いは適度に反発・腰があり、光沢も好ま
しい高級トロピカル織物が得られた。なお、このものの
抗ピル性は実用上問題ない、高レベルのものを有してい
た。
本発明によって得られる布帛は次のような特長を有して
いる。
いる。
(1) 布帛に従来にない均一な毛羽立ち性や擦過特性、
剪毛性等の高品位の表面品位が得られ、且つ品質が安定
している。
剪毛性等の高品位の表面品位が得られ、且つ品質が安定
している。
(2) ソフトで且つ反発性・腰のある高級な風合いが得
られ、且つ起毛品でありながら、ストレッチ性も高い。
られ、且つ起毛品でありながら、ストレッチ性も高い。
(3) マルチフィラメント特有の金属調光沢が改善さ
れ、自然感溢れる光沢が得られる。
れ、自然感溢れる光沢が得られる。
(4) 布帛の引裂強力低下が小さく、物性の低下が少な
い。
い。
(5) 特にポリエステルなどのマルチフィラメント糸使
いの布帛に効果がある。
いの布帛に効果がある。
(5) 従来最も難度の高い、目付の小さい薄地物に適用
でき、効果が大きく発揮できる。
でき、効果が大きく発揮できる。
(7) 従来可能であった、布帛の幅方向の擦過ができ、
多様性のある毛羽質が得られる。
多様性のある毛羽質が得られる。
(8) 擦過回転体など処理装置の製作が容易である。
(9) 処理が簡単にでき、特に熟練を必要としない。
(10) 擦過回転体の耐久性が高く、且つ粗面のとりか
え、とりつけが簡単で、作業性がよい。
え、とりつけが簡単で、作業性がよい。
(11) 擦過処理が、染色加工工程のどの工程にも適用す
ることができ、自在に対応できる。
ることができ、自在に対応できる。
(12) 連続処理なので、加工コストが低い。
第1図は本発明を実施するための装置の概略図、第2〜
7図はそれぞれ本発明に使用される粗面体の平面図、第
8図および第9図はそれぞれ同粗面体を使用した擦過回
転体の側面図、第10図〜第12図はそれぞれ本発明の
装置の他の態様を示す概略図である。 1……回転体、2……粗面体、3……支持ローラ、8…
…擦過回転体。
7図はそれぞれ本発明に使用される粗面体の平面図、第
8図および第9図はそれぞれ同粗面体を使用した擦過回
転体の側面図、第10図〜第12図はそれぞれ本発明の
装置の他の態様を示す概略図である。 1……回転体、2……粗面体、3……支持ローラ、8…
…擦過回転体。
Claims (7)
- 【請求項1】布帛の被叩打部を剛体面上に支持させつ
つ、布帛の表面を可撓性のある粗面体で叩打しながら擦
過することを特徴とする布帛の擦過処理方法。 - 【請求項2】可撓性のある粗面体を回転体の表面に放射
状に設け、この回転体を回転させながら布帛の表面を叩
打する特許請求の範囲第1項記載の布帛の擦過処理方
法。 - 【請求項3】布帛が、マルチフィラメント糸からなる特
許請求の範囲第1項記載の布帛の擦過処理方法。 - 【請求項4】布帛が30〜200g/cm2の目付を有して
いる特許請求の範囲第1項記載の布帛の擦過処理方法。 - 【請求項5】布帛を走行させる移送装置と、この移送装
置における布帛の走行経路に設けた擦過回転体からな
り、該擦過回転体は、回転体表面に可撓性の粗面体を放
射状に設けて構成されており、擦過回転体に対応して布
帛の走行経路の裏面側に剛体を接触させることを特徴と
する布帛の擦過装置。 - 【請求項6】可撓性の粗面体が表面の少なくとも一部に
研磨材を含む板状体である特許請求の範囲第5項記載の
布帛の擦過処理装置。 - 【請求項7】可撓性の粗面体の粗面の平均曲げ剛性B(g
・cm2/cm幅) 、同粗面の平均曲げヒステリシスHB(g
・cm/cm幅) および同粗面の粒度N(粒番)が、それぞ
れ下記(1),(2),(3)式を満足する特許請求の範囲第5
項記載の布帛の擦過処理装置。 0.1 ≦B≦400 … (1) 0≦HB≦15 … (2) 8≦N≦3000 … (3)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61132998A JPH0641665B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 布帛の擦過処理方法および擦過処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61132998A JPH0641665B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 布帛の擦過処理方法および擦過処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62289665A JPS62289665A (ja) | 1987-12-16 |
JPH0641665B2 true JPH0641665B2 (ja) | 1994-06-01 |
Family
ID=15094394
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61132998A Expired - Fee Related JPH0641665B2 (ja) | 1986-06-09 | 1986-06-09 | 布帛の擦過処理方法および擦過処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0641665B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014132130A (ja) * | 2014-01-27 | 2014-07-17 | Nippon Amimono Co Ltd | 靴下、肌着の保温編物、製造方法およびこれらのカバーリングヤーン |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4986158B2 (ja) * | 2007-11-01 | 2012-07-25 | 東レ株式会社 | スパンライク織物 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3262535D1 (en) * | 1981-06-16 | 1985-04-18 | Milliken Res Corp | Methods and apparatus for mechanically conditioning textile materials |
JPS5943581A (ja) * | 1982-09-03 | 1984-03-10 | Junichi Nishizawa | 半導体光電変換装置 |
-
1986
- 1986-06-09 JP JP61132998A patent/JPH0641665B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014132130A (ja) * | 2014-01-27 | 2014-07-17 | Nippon Amimono Co Ltd | 靴下、肌着の保温編物、製造方法およびこれらのカバーリングヤーン |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62289665A (ja) | 1987-12-16 |
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