JP2003533607A - 綿含有布の表面処理方法 - Google Patents

綿含有布の表面処理方法

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JP2003533607A JP2001584629A JP2001584629A JP2003533607A JP 2003533607 A JP2003533607 A JP 2003533607A JP 2001584629 A JP2001584629 A JP 2001584629A JP 2001584629 A JP2001584629 A JP 2001584629A JP 2003533607 A JP2003533607 A JP 2003533607A
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ルイス・ディシュラー
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    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06CFINISHING, DRESSING, TENTERING OR STRETCHING TEXTILE FABRICS
    • D06C11/00Teasing, napping or otherwise roughening or raising pile of textile fabrics

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Abstract

(57)【要約】 布を摩耗してスエード様風合いを与える方法が提供される。とりわけ、その方法は、風合いと保持された布強度との独特の組み合わせを生ずるようにマーセル加工の前および後の両方で綿含有布をスエード加工することに関する。この方法により処理された布も、本発明の範囲に含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、布を摩耗してスエード様風合いを与える方法に関する。とりわけ、
本発明の方法は、風合いと保持された布強度との独特の組み合わせを生ずるよう
にマーセル加工の前および後の両方で綿含有布をスエード加工することに関する
。この方法により処理された布も、本発明の範囲に含まれる。
【0002】 (背景技術) 布のような材料は、多様な機能的および審美的特性により特徴付けられる。そ
のような特性の中で、特に重要な性質は、布表面の感触、すなわち「風合い」で
ある。布における有利な風合いの意義は、米国特許4918795号および4837902号(
共にDischlerの特許)に記載され、説明されている。これら米国特許の開示を全
体として参照して本明細書に組み込む。
【0003】 布の有利な風合い特性は、通常、製造された織物製品を状態調節すると得られ
る(すなわち、サイズ剤除去、漂白、マーセル加工(シルケット加工)および乾
燥した布)製造された布の状態調節のこれまでの方法は、仕上った製品を模様付
き(textured)ロールまたはパッドにより荒らすことを含んでいた。
【0004】 驚くべきことに、そのような状態調節を、対象布が未漂白未染色(greige)状
態にあるまたは準備されていない間に有利に実施できることが見出された。その
ような布の状態調節により、全体としての布の強度等を改良する(詳細は以下で
説明する)という、これまで知られていなかった利益がもたらされる。繊維製品
処理産業において非常に重要で必要なことは、未漂白未染色または未仕上布を処
理し、次いで仕上げる方法が、対象繊維製品に望ましい風合いを与え、将来の時
点で繊維製品を染色、装飾等する能力に悪影響を与えないことである。そのよう
な方法は、当該技術分野では教示されておらず、全く示唆もされていなかった。
すなわち、未漂白未染色製品および未仕上繊維製品に非常に効果的で容易に再現
できる改良された繊維風合いを与えるような教示または示唆は、当該技術分野に
はなかった。
【0005】 繊維産業において、研磨紙または類似の研磨材料により織布の一方または両方
の面を摩耗して織布の構成ヤーンの繊維を切断し、けば立てることにより、仕上
げることは知られている。そのような処理により、得られる布は、スエード調レ
ザーに似た柔らかくて滑らかな表面肌合いを生じる細かくけば立ったナップ(け
ば)を一般に呈するようになる。この操作は、一般にスエード加工またはサンダ
ー仕上げと称されているが、これまでは、特別な布スエード加工機により行われ
てきた。この加工機では、布は、張力をかけながら、移動している布ウエブとは
異なる速度で回転している、研磨紙または類似の研磨材料により覆われた1つま
たはそれ以上の仕上ロール上を通過される。そのような加工機は、米国特許5752
300号および5943745号(共にDischler)並びに3973359号(Spenser)に記載され
ている。両特許を全体として参照して本明細書に組み込む。
【0006】 同じような種類の表面けば立ち処理により布の審美的および機能的特性を改良
する既知の別の技術は、ナッピング(napping、毛羽立て)である。この処理に
より、より柔らかい風合い、改良されたひだ形成性、より大きい布厚み、および
より良好な全体的耐久性を示す布が得られる。ナッピング機は、通常、回転駆動
されている、周辺ワイヤティース、通例カードクロージング(card clothing)
を含むシリンダーを用い、そのシリンダー上を、ある大きさの張力下に、布が移
動する。
【0007】 ナッピング処理の間、個々の繊維は、典型的に布本体から引き出されるが、こ
れは、典型的には個々の繊維を切断するスエード加工と対照的である。スエード
加工には、いくらかの量のナッピングが同時に起こるということを含めて幾つか
の不利益がある。グリット粒子が対象布の表面繊維にかみ込み、必然的に布本体
から繊維を引き出し、その結果、比較的長いパイルを生成する。そのような長い
パイルは、布の表面に空気を捕らえるので、断熱効果を与え、それにより、装用
者の肌に暖かい感触を与える。そのような布は、通常、ある割合の綿を含み(一
例として、ポリエステル65%/綿35%)、または実質的に全体が綿からなる
【0008】 これまで、最も望ましい風合い特性を与えるために短いパイルを形成するよう
に、製造された綿含有布に、様々な方法が採用されてきた。そのような方法は、
非常に微細なグリットを用いた研磨紙、軟質ナイロン毛に埋設されたグリット粒
子を有するブラシロール、および振動している棒に装着された軽石塊の使用を含
んでいた。しかしながら、微細グリット研磨紙は、グリット粒子の損失および残
留粒子間への塵の堆積により、容易にかつ急速に劣化する。更に、この方法では
、通常侵食される程度には対象繊維は切断されない。従って、微細グリット研磨
紙は、上記スエード加工技術に置き換わる有効な方法を提供しない。軟質ナイロ
ン毛も、そのような器具は対象布に弱い圧力を加えるだけであるので、切断では
なく単に繊維を侵食するだけであり、非常に効率が悪い。軽石は、非常に柔らか
いので、それ自体がそのような操作により損傷を受け、軽石の処理表面への繊維
屑の望ましくない堆積を促進する。望ましくない湿潤手順は、軽石および微細グ
リット研磨紙処理に何らかの有効なスエード加工効果を与えるために、通常必要
である。
【0009】 従来のナッピングおよび/またはスエード加工処理の別の欠点は、対象布の表
面に横糸(フィル)ヤーンが露出している場合に関係している。ナッピングおよ
び/またはスエード加工の操作に垂直であると、そのような処理は縦糸よりも露
出した糸に主として作用する傾向がある。織りの経済性から、対象布は縦糸方向
により密に構成されるように設計され、従って、スエード加工が主としてそのよ
うな縦糸ヤーンに作用するのが非常に有利である。これは、縦糸ヤーンが、摩耗
操作中に廃棄に対してより強いからである。
【0010】 (発明の開示) (発明が解決しようとする技術的課題) そこで、本発明の方法は、実質的な量(例えば、約25%以上、好ましくは約
40%以上、より好ましくは約50%以上、最も好ましくは100%)の綿繊維
を含んでなる布に、顕著に改良された風合い特性を与える。そのような特別な方
法により、綿含有布全体での強度を過度に損失させることなく、同時に魅力的な
風合い上の利点を伴う短く密なパイルを製造する。そのような方法およびそれに
より製造された綿含有布は、繊維産業界において、これまで知られていなかった
【0011】 従って、本発明の主たる目的は、布構造全体にバランスのとれた強度を保持し
ながら、未漂白未染色または未処理(unprepared)布に改良されたスエード様風
合いを与えることである。本発明の付加的な利点は、非常に費用効率がよく、後
の布処理、例えば、サイズ剤除去、マーセル加工、染色などを促進するような方
法を提供することである。 本発明の他の目的は、綿繊維を含んでなるマーセル加工布の風合いを改良する
方法を提供することである。 これらおよび他の利点は、一部は明らかであり、一部は以下で説明される。
【0012】 (その解決方法) 暖かい気候の衣服に適応するように布の風合いを改良するために、構成繊維は
、断熱性空気の停滞層が布表面に捕捉されないように一貫して短いパイルを供給
するように処理されなければならない。まず布を構成する繊維を一時的被覆によ
り不動化し、次いで布表面を摩耗処理し、その後、一時的被覆を除去することに
より、特有の審美的および実用的特性を有する布が得られることが見出された。
サンダー仕上げまたはナッピングされた布に比べ、本発明の方法により処理され
た布は、感触がより冷たく、風合いが滑らかで、毛玉形成に対して劇的に抵抗性
がある。
【0013】 これらの有利な特性がどのようにして得られるかを理解するのに、ポリエステ
ルフィルム(例えば、Mylar(登録商標))へのカードワイヤの作用を、ポリエ
ステル布へのワイヤの作用と比べることが役立つ。加圧下にMylarフィルムを横
切ってカードワイヤを引くと、ワイヤ先端にかかる高圧とポリエステルに比べて
大きいワイヤ硬さとの組み合わせにより、多くの小さい引掻き傷が表面に生じる
のが分かる。同様にポリエステル布を横切ってカードワイヤを引くと、繊維が相
互に動くので摩耗損傷が生じる前に応力が消散されるから、引掻き傷は通常見ら
れない。また、ワイヤと繊維との相互作用は、典型的に繊維にテンションをかけ
、繊維をヤーン表面から離すように引っ張る。布がフィルムの特性を包摂する場
合、繊維表面の引掻きが生じ、ヤーンからの繊維の引き抜きは防止される。すな
わち、布はフィルム(または複合体)に変換され、摩耗され、次いで布に変換さ
れる。フィルムでは線状の引掻き傷であるものは、布表面では、繊維のいくつか
を完全に切断する刻み目(切り目)を含む種々のサイズの刻み目として現れる。
切断繊維の末端は、後の処理(例えば、サイズ剤除去)中に開放されて、均一に
短いパイルを形成することになる。短い繊維は、毛玉の形成に対して耐性がある
。何故なら、絡み合いに関係する隣接する繊維の数は、相互に届く範囲にある数
の繊維に限定されるからである。 繊維上の「刻み目」は、応力立ち上げ部(stress risers)として作用し、毛
玉形成時に生じるある種の屈曲中に繊維の断裂を可能にする。表面繊維のみがそ
のように弱化されているので、布構造全体を必然的に弱化する化学処理に比べて
、布強度の大部分は保持される。
【0014】 「刻み目を入れる」(nicking)なる用語は、基本的に、個々の繊維のランダ
ムな位置に形成された、個々の繊維に応力立ち上げ部を与える切れ目を与えるこ
とを意味する。これらの繊維の不動化は、個々の繊維間の摩擦接触を増し、サン
ダー仕上げ、スエード加工またはナッピング操作の間の繊維の動きを防止する。
処理の間に動く非不動化繊維の摩耗、サンダー仕上げまたはナッピングは、繊維
が摩耗またはナッピング媒体と相互作用するので、繊維の相対的な動きおよび長
い繊維の引き抜きを引き起こす。そのような方法は、布の風合いを改良するが、
しかしながら、布の横糸強度が犠牲になることがあり、また、布が望ましくない
空気を捕捉する(従ってより暖かい布を製造する)能力が増す。それ故に、本発
明の方法は、最初に、布の表面繊維を一時的被覆により不動化し、第2に、不動
化した表面繊維を摩耗、サンダー仕上げまたはナッピングにより処理して、繊維
に切れ目または「刻み目」(nick)を入れ、第3に、何らかの方法で一時的被覆
を除去することを含んでなる。
【0015】 不動化工程は、少なくとも表面繊維(および場合により布の内部繊維の一部分
)を被覆剤マトリックス中に包み込むことを含む。この被覆剤マトリックスは、
繊維間の隙間への被覆剤マトリックスの空間充填特性および被覆剤マトリックス
による隣接繊維の接着により、個々の繊維が動きに対して抵抗するように、ある
位置に繊維を定着させる。
【0016】 対象布の表面繊維を不動化する典型的な被覆剤マトリックスは、サイズ剤(た
とえば、澱粉、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸など)であり、これらは
、水または他の溶媒に曝すことにより容易に除去できる。通常、サイズ剤は、織
りの前に縦糸に適用される。本発明によれば、摩耗される未漂白未染色製品中に
既に存在するサイズ剤を、不動化の為に使用することができ、あるいは、十分な
程度の剛直性を与えるために対象布に付加的なサイズ剤を塗布してもよい。
【0017】 効果的である(すなわち、対象布に適度の剛直性または不動化を与える)ため
に、被覆剤は、ヤーンの全自由空間を充填してはならない。布の5〜50質量%
の固体被覆量が特に効果的であることが分かっている。布の10〜25質量%の
被覆量範囲が最も好ましい。1つの特に好ましい態様では、未漂白未染色布は、
次いで、サンダー仕上げ、摩耗(研磨)処理またはナッピングにより処理される
が、更にサイズ剤を適用する必要はない。織り工程中に存在するサイズ剤がその
後で除去されない限り、本発明方法におけるサンダー仕上げ、摩耗処理またはナ
ッピングによる更なる処理に対して対象布を適切に不動化するのに十分な剛直性
が存在する。サイズ剤の適用による不動化の他の好ましい方法は、被覆剤を水に
溶解し、布にパジングし、次いで乾燥することであるが、これには、サイズ処理
(未漂白未染色)布および脱サイズ布が包含される。
【0018】 本発明の不動化工程で使用できる別の一時的被覆は氷である。この場合、50
〜200質量%の水を対象布に適用し、次いで、凍結するまで氷点以下の温度に
曝す。その後、布を、凍結している間に摩耗し、次いで乾燥する。この形式の不
動化の1つの態様は、少なくとも50質量%および多くとも200質量%の水で
パジングし、次いでそのまま水を凍結することを含む。このような方法は、未漂
白未染色、準備または仕上げ製品について採用され、既に織られた布に余分な量
のサイズ剤を加える必要性がない。サイズ剤を加えかつ回収する必要が無いこと
は、非常にコスト的に有利である。対象布の構成繊維を不動化するのに氷を使用
するなら、金属ワイヤまたはブラシによるナッピングが、対象布を処理するのに
好ましい方法である。ワイヤにより、溶解および再凍結した氷を容易に割り、除
くことができる。生じた氷のフィルムは、サンダー材および/または研磨材を無
力にするが、これは、一般にサンダー材および/または研磨材に使用されるグリ
ットが非常に小さく、本発明が適切に機能するのに必要なように氷のフィルムを
貫通して個々の繊維を「刻む」ことはできないからである。好ましくは、凍結し
た対象布は、氷が不動化に十分な剪断強度を有するのを保証し、かつ溶解せずに
摩耗工程により生じる機械的エネルギーを吸収するのに十分な熱容量を提供する
ために、低温(少なくとも約−10℃から約−50℃)に保持される。
【0019】 上述のように、織りの助剤として使用されるサイズ剤は、織りの後も保持され
、対象布を不動化するのに本発明において使用され得る。このことは、繊維産業
においては独自のこと考えられる。けば焼きおよび熱固定のような方法が未漂白
未染色製品に適用され得るが、いずれの方法も、未漂白未染色布にサイズ剤が存
在していることから利益を受けることはない。反対に、サイズ剤は、さらなる処
理(例えば、マーセル加工、漂白、染色、ナッピング、サンダー仕上げなど)の
前に未漂白未染色製品から除去される。
【0020】 マーセル加工は、布に綿繊維を用いることにより得られる有益な性質を与える
ために、本発明では必要な工程である。この方法により、多くの有益な効果、と
りわけ、染料親和性、引張強さおよび光沢のような性質の向上、「艶なし綿」(
dead cotton)の使用の増大、並びに洗濯における寸法安定性の向上が得られる
。マーセル加工は、一般に、セルロース系繊維材料、特に綿、麻、およびそれら
と他の天然または合成繊維とのブレンドまたは混紡について行われる。
【0021】 ぞのような加工方法では、苛性ソーダが、比較的安価で、再生が可能であり、
種々の物理的形状および濃度で入手可能であるので、一般的に受け入れられ、ほ
とんど唯一の膨潤剤として使用されている。対象布は、45°TW〜60°TW
の強度の苛性ソーダ溶液により、5〜20℃の温度で45秒以上、含浸される。
次いで、布は、熱水により洗浄されるが、洗浄中、布が5%未満の苛性ソーダし
か含まなくなるまで、ある程度の張力(応力)が布にかけられ、保持される。そ
の後、残留苛性ソーダは、張力制御なしでの更なる洗浄または中和により、最終
的に除去することができる。 綿ヤーンのマーセル加工も行うことができ、ヤーンは、かせ状に巻き取られて
いても、連続糸のリボンまたはロープ状であってもよい。
【0022】 布およびヤーンのマーセル加工は、低温での所定濃度の苛性ソーダによる特定
時間の含浸、並びに洗浄による苛性ソーダの除去中の張力の付与および維持に依
存してきたが、種々の改良法が知られており、例えば、時間および温度は、室温
から広く変更され、大気圧を超える圧力も使用され得る。苛性ソーダの濃度は、
所望のマーセル加工の程度に依存して広範囲に変えることができ、また、米国特
許3980429号(Lawrenceらの特許:この出願の開示を全体として参照して本明細
書に組み込む)に教示されているようにアンモニアも使用することができる。
【0023】 最終的に所望される光沢等の性質を構成綿繊維に付与するのにマーセル加工は
必要であるが、実際上、本発明の方法において最も重要な工程は、表面繊維の不
動化である。摩耗、サンダー仕上げ、スエード加工、ナッピングなど(または、
これらの組み合わせ)を、本発明の方法において採用することができる。布ウエ
ブの速度とは異なる速度で回転している研磨剤被覆円筒ドラムに布表面を接触さ
せることにより摩耗することが、本発明の方法において好ましい態様の1つであ
る。このような方法は、米国特許5752300号および5815896号(共にDischlerの特
許)により十分に記載されている。これら特許の開示を全体として参照して本明
細書に組み込む。米国特許出願09/045,094(発明者Dischler:この出願の開示も
全体として参照して本明細書に組み込む)に記載されているような角(斜め)ス
エード加工も使用できる方法である。好ましい研磨剤は、米国特許4608128号(F
armerの特許)に教示されているような、好ましくはニッケルまたはクロムから
なる電気めっき金属マトリックスに埋設されたダイアモンドグリットである。他
の硬質研磨粒子、例えば金属および/または珪素の炭化物、ホウ化物および窒化
物、並びに炭素および窒素を含む硬質化合物も使用することができる。無電解め
っき法も、ダイヤモンドまたは他の硬質研磨グリット粒子を適当なマトリックス
中に埋設するのに採用することができる。好ましくは、グリット粒子に対して布
が相対的に移動するように対象布を接触させる処理用ロールのめっき金属表面に
、ダイヤモンドグリット粒子を埋設させる。ダイヤモンド刻面および金属マトリ
ックスは共にミクロ的には平滑であるので、通常、研磨処理表面へのサイズ被覆
の堆積は容易に避けることができる。しかしながら、先に説明したように、不動
化マトリックスとして氷を使用すると、より困難な問題が生じる。小さい研磨グ
リット粒子に接触する布の圧力は、氷を融解させ、研磨剤被覆シリンダー上に瞬
時に再凍結させる。また、一般に氷はポリマーサイズ剤よりも弱いので、個々の
繊維に十分な剛直性を与えるには、より大きい質量付加が必要である。そうする
と、より厚い被覆層が表面上に生じ、この表面の氷の厚みが、グリット粒子と対
象布の接触を妨害する。そのままでは、グリット粒子は、表面繊維に「刻み目」
を入れるのに十分でない。そのような場合、米国特許4463483号(Holmの特許)
に教示されているように、布表面を改良するのにワイヤブラシを用いるナッピン
グ処理が好ましい。そのような場合に、ドラムの周囲に巻き付けたナッピングワ
イヤを有する円筒ドラムを使用し、対象布に接触させることもでき、ここでも、
布ウエブの速度とは異なる速度でドラムは回転する。通常、このようなナッピン
グは、布表面から表面繊維を離すように引っ張るが、本発明では、繊維はその場
に保持され、従って、望ましくかつ必要な個々の繊維の本発明による「刻み目」
付けが完成される。布に接触する間のワイヤの屈曲により、氷を連続的に割って
除くことができ、一方、ワイヤの長さによい、氷被覆を貫通して「刻み目」付け
操作が完成することが保証される。
【0024】 特に興味深いことは、未漂白未染色状態の綿/合成繊維混紡布をマーセル加工
の前にスエード加工すると、予期できなかった有益な効果が得られることが分か
ったことである。歴史的に、ポリエステル繊維をはじめとして服飾品に用いる合
成繊維は、一般に、天然繊維の特性を再現または改良する目的で繊維産業界に供
給されてきた。そのような合成単繊維(フィラメント)は、ほとんどの場合、標
準的な天然繊維(例えば、綿およびウール)のデニール/フィラメント(dpf)
と類似の範囲のdpfを有していた。しかしながら、最近では、ポリエステル単繊
維は、天然絹に近いdpfの範囲(すなわち、1dpfのオーダー)で、さらにはサブ
デニール(1dpf未満)で、商業的に流通するようになっている。このような繊
維は、典型的な綿繊維よりかなり細く、かつより柔軟であり、従って、それら天
然繊維よりも産業界では好まれる可能性がある。そのような低dpfポリエステル
ファイバーと混紡された綿を含む布であって、本発明の方法により処理され、次
いでマーセル加工された布は、合成繊維が実質的に主であるスエード調表面を呈
することが明らかになっている。この効果が発生するのは、形成されたパイルの
綿部分が、切断綿繊維に対する苛性アルカリの膨潤効果によりよじれ、曲がり、
短くなる傾向を示すからである。これらの繊維は、張力がかかっていないので、
より高い程度まで膨潤される傾向にある。よじれおよび曲がりは、繊維に「刻み
目」が存在することにより、さらに強調され、その結果、局所的に膨潤し、そこ
で綿繊維のキューティクル(表皮)が裂かれる。しかし、苛性アルカリの存在下
でも膨潤しない切断されたポリエステルまたは他の合成繊維では同じ効果は発生
しないので、結局、合成繊維が表面の審美性を左右する。このことは、対象布が
、通常ポリエステル繊維では1.5dpfまたはそれ以下の範囲にあって、マーセ
ル加工綿繊維よりも柔軟な合成繊維を含む場合に、有利である。そのような有益
性は、これまで、当業界では容易に得られなかった。
【0025】 未漂白未染色布の摩耗は、布を摩耗工程の後にマーセル加工する場合、実質的
な割合の綿繊維を含む布ではそれほど十分なものではなく、実質的に全体が綿か
らなる布では通常不十分である。マーセル加工に使用されるNaOHは、綿繊維
を不可逆的に膨潤し、膨潤は、張力がかかっていない繊維で最大になる。特に、
摩耗処理による繊維切断は、張力の不存在で行われ、従って、ヤーン束中の繊維
よりもより膨潤し、太くなる。直径がより大きいと、そのような繊維はより硬く
なり、知覚される風合いを損なうことになる。綿繊維の螺旋状に巻いたセルロー
スフィブリルの外層を破断する繊維上の刻み目は、このような部分刻み目領域に
異なる膨潤を生じる。このような繊維は、激しくもつれるようになり、もつれが
知覚される風合いを更に劣化させると考えられる。最後に、繊維の切断された端
部は、繊維自体よりもより膨潤され、こぶ状の末端を形成し、本質的にあらい感
触を増大する。
【0026】 マーセル加工の後での2次的摩耗処理は、パイルを含む繊維を真っ直ぐにし、
繊維、特にこぶ状の末端をフィブリル化してより柔らかく感じられるテーパ状末
端を形成することが分かった。未漂白未染色布の最初の摩耗処理から生じる均一
に短いパイルの利点は保持され、一方、初期のパイル繊維の存在は、基礎布を更
なる摩耗から保護し、未漂白未染色スエード加工の強い利点を保持する。2次的
摩耗処理は、マーセル加工の後で布に直接に、または、染色および/または仕上
げの後に行うことができる。
【0027】 有意量の綿繊維(上述のように、25%〜100%の綿繊維)を含む限り、本
発明の方法に付されるの種類は多くある。そのような布は、あらゆる合成および
/または天然繊維を制限なく含み、ポリエステル、ポリアミド、ポリアラミド、
レーヨン、Lycra(スパンデックス)およびこれらの混紡からなる群から選択さ
れる合成繊維、並びにウール、亜麻、絹、ラミーおよびこれらの混紡からなる群
から選択される天然繊維を包含する。布は、織物、不織物または編物として構成
されてよい。好ましくは、対象布は、合成繊維を含んでなり、織物である。より
好ましくは、布は、紡績糸状綿繊維(および他の合成繊維)の織物である。 縦糸表面あや織り布は、織り基材の露出表面ヤーンが全てサイズされ、従って
所望の繊維は全て不動化され、それにより表面処理が容易になって、バランスの
とれた布強度を与えるので、本発明の方法に特に適している。
【0028】 以上の記載は、未漂白未染色状態(即ち、サイズ剤により被覆されている縦糸
ヤーンを少なくとも含む)の綿リッチ布の摩耗についてであったが、本発明の方
法は、洗濯した(サイズ剤除去した)綿リッチ布をスエード加工し、次いで、マ
ーセル加工し、最後に第2摩耗工程を行うことによっても実施できる。これによ
り、柔軟な表面仕上げ製品が得られるが、最初に未漂白未染色布をスエード加工
した布に比べ、より長いパイルおよびより暖かい感触である。
【0029】 本発明の布を製造するために、あらゆる標準的なスエード加工およびサンダー
処理機(および、それほど好ましくはないが、場合によりナッピング機)を使用
することができる。ほんの幾つかの例として、好ましく使用される機械は、米国
特許5943745号および5815896号(共にDischlerの特許)に開示されたものである
。しかしながら、本発明の仕上布の製造に特に好ましい機械は、電気めっきされ
たニッケルマトリックスに配合されたダイヤモンドグリットを有する処理用チュ
ーブを少なくとも1つ含む。チューブは、処理される布ウエブと同じまたは反対
の向きに回転するように設置され、該布ウエブに対して実質的に垂直にまたは角
度をもって配置される。チューブ(より好ましくは複数のチューブ)の回転速度
は、布ウエブの速度より大きい。(例えば織りの後に除去されないサイズ剤によ
り)不動化されている布の繊維の場合、この特定の機械により、構成繊維の所望
の「刻み目」付けおよび布表面からのそのような繊維の最少の引き出しが可能に
なる。そのような方法では、生じるパイル高さは非常に低く、布自体は、同様の
種類の布についての非不動化繊維処理に匹敵する風合い特性を示す。対象布表面
に各方向で等量の処理が行われるように、研磨剤を被覆したチューブ(複数)を
反対方向に回転する対として用いるのが好ましい。さらに、対象布の両方の面を
処理する場合、表面を最初に処理し、その後、裏面を処理するのが好ましい。こ
の特定の順序での処理により、不動化用被覆マトリックス(例えば、好ましくは
サイズ剤)のなんらかの崩壊が生じたとしても、布の裏面側にある切断された長
い毛がその後で対象布表面から引き抜かれないことが、最も確実になる。実際に
使用される装置は、以下に説明する図面により詳細に記載されている。
【0030】 図1に示されているように、布のウエブ8は、2つの別個の処理チャンバ10
,12、および中間チャンバ100を有する布処理装置9の中を移動する。ウエ
ブ8は、第1の処理チャンバ12に入った後、アイドラーロール22から、駆動
ロール24,26に進む。駆動ロール24,26は、同期ベルト(図示せず)に
より1対1の関係で連動されている。ウエブに牽引力を与えるのに十分な駆動ロ
ールへの巻き付けは、アイドラーロール25,28上にウエブを指向させること
により達成される。次いで、布は、アイドラーロール28の各末端に取り付けら
れた負荷セルブロック27が装備されたアイドラーロール28に進む。負荷セル
ブロック27(ダンサーロールと同じ目的に使用)からの出力を、次ぎの駆動ロ
ール32,32aの対に対する駆動ロール24,26の相対速度を調節するため
に使用し、それにより、ウエブ8の張力を制御する。
【0031】 次ぎに、ウエブは、処理ロールまたはチューブ11,11aに接触して進み、
チューブの間には、アイドラーロール29,29aが配置されている。最も好ま
しい態様では、処理ロールまたはチューブ11,11aは、対として配列され、
第1のロールまたはチューブは、第2のロールまたはチューブと反対ではあるが
一様な方向に回転している。そのような配列により、最もバランスがとれ、かつ
十分な布ウエブ8の処理が行われる。図は、処理ロール11に対するウエブ8の
特定の配向を示しており、この場合、ウエブの第1面が、次いで他面が、処理ロ
ール11に接触される。しかしながら、アイドラーロール29および処理ロール
11を一直線上に対称的に配列して、ウエブ進路が、処理ロール11のいずれか
の側にウエブを通過させることにより、変更してもよく、それにより、特定の布
様式にとって望ましいように、ウエブの表面または裏面が特定の処理ロール11
により処理される。
【0032】 チャンバ12での処理の後、ウエブ8は、中間チャンバ100を通り、そこで
は、しわとり(スクロール)ロール30の下からアイドラーロール31に進む。
アイドラーロール31の各末端には、負荷セルブロック27aが装着され、それ
により、ウエブ8の張力が測定され、品質チェックのため、負荷セル27で測定
された張力と比較される。次ぎに、ウエブは、駆動ロール32、アイドラーロー
ル31a、駆動ロール32aへ進む。駆動ロール32aは、駆動ドライブ32と
、1対1の関係で連動されている。その後、ウエブ8は、アイドラーロール31
bの下を通過する。アイドラーロール31bの各末端には、負荷セルブロック2
7bが装着され、負荷セルブロック27bは、処理チャンバ10内でのウエブ8
の張力を制御するように作用する。負荷セルブロック27bからの出力は、次ぎ
の駆動ロール34,36の対に対する駆動ロール32,32aの相対速度を調節
するために使用され、それにより、チャンバー10内でのウエブ8の張力を制御
する。
【0033】 ウエブは、しわとりロール30aの下を通る。しわとりロール30aは、ウエ
ブが処理チャンバー10に入る前にウエブを更に展開するように作用する。この
ウエブの展開は、処理チャンバ10内での張力が処理チャンバ12内での張力よ
り小さい場合、特に望ましい。
【0034】 更に、布ウエブ8は、処理チャンバ10に入り、その内部では、間をあけて配
置したアイドラーロール29aが、処理ロール11aにウエブを接触させるよう
に作用する。ここでも、図は、処理ロール11に対するウエブ8の特定の配向を
示しており、この場合、ウエブの第1面が、次いで他面が、処理ロール11aに
接触される。しかしながら、アイドラーロール29および処理ロール11を一直
線上に対称的に配列して、ウエブ進路が、特定の布様式にとって望ましいように
、処理ロール11aによりウエブの表面または裏面のいずれかが処理されるよう
に変更してもよい。
【0035】 チャンバ10での処理の後、布はアイドラーロール30bの周囲を進む。アイ
ドラーロール30bの各末端には負荷セルブロック27cが装着され、それによ
り、ウエブ8の張力が測定され、品質チェックのため、負荷セル27bで測定さ
れた張力と比較される。その後、ウエブ8は、アイドラーロール33から駆動ロ
ール34,36へ進む。駆動ロール34,36は、同期ベルト(図示せず)によ
り1対1の関係で連動されている。ウエブに牽引力を与えるのに十分なドライブ
ロールへの巻き付けは、アイドラーロール35,38上にウエブを指向させるこ
とにより達成される。その後、ウエブは、装置9から離れる。
【0036】 装置9の全体は、環境への糸くずの漏出を防ぐために密閉されている。スライ
ド式窓14、16、18、20により、処理領域に接近し、処理領域を調べるこ
とができる。処理ロール11にウエブ8が接触することにより生じる糸くずは、
中間チャンバ100に落下し、中間チャンバに設置された配管(図示せず)から
除去される。
【0037】 好ましい装置は8個の処理ロールまたはチューブを有するが、当業者なら、ど
のような数のロールまたはチューブでも使用できることを理解し、十分に認識す
るであろう。事実、1つのチャンバに含まれるまたは2つの鏡像関係にあるチャ
ンバーに分かれて含まれる4個の処理ロールも好ましい。以下の実施例では、実
際に1チャンバに4個のロールを配列して使用している。
【0038】 (発明の好ましい実施形態) 本発明の上記目的および他の目的は、本発明の好ましい形態に対応する以下に
詳述される実施例からより明らかになるであろう。
【0039】 実施例1 綿100%からなり、サイズ処理開放末端スパンヤーンから完全に構成された
7.5オンス/リニアヤード(63インチ幅)の縦糸表面あや織り布を、上記の
ような図1に示す4本ロール機により処理した。処理用ロール(またはチューブ
)は、直径3インチであり、電気メッキニッケルマトリックス中の400U.S.グ
リットダイヤモンドにより被覆されていた。測定された布張力は、約2ポンド/
リニアインチ布幅であった。これらロール(またはチューブ)は対になっており
、対象布にバランスのよい十分な摩耗処理を提供するために、第1のロールは布
の走行方向とは逆の向きに回転し、第2のロールは布の走行方向と同じ向きに回
転していた。
【0040】 この最初の処理の後、布を洗濯して、構成ヤーン上のサイズ剤を実質的に全て
除去し、次いで、苛性溶液(例えば、苛性ソーダ、NaOH水溶液など)に、約
2時間浸漬して、マーセル加工を行った。その後、マーセル加工した布を、上記
の初期不動化処理に使用したのと同じ装置により、後スエード加工に付した。得
られた布は、予期できないほど柔軟な風合いと短いパイルを示した。
【0041】 また、同じ種類の布を、上記の装置によって(サイズ剤を保持した不動化布を
用いて)初期処理し、次いで、(上記のように)マーセル加工した。得られた布
は、比較的柔軟な風合いを示したが、第2仕上げ工程によりさらに処理した布ほ
ど柔軟ではなかたった。
【0042】 比較のため、同じ種類の布を、まず(上記のように)マーセル加工し、次いで
、同じ装置で処理した。得られた風合いは、上記本発明による布に比べて、ずっ
とざらざらしており、ひっかかった。
【0043】 本発明の範囲は、ここに記載した特定の形態に限定されることを意図おらず、
本発明の範囲は、ここに記載した請求の範囲およびそれらの均等物によって規定
されることを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 好ましい布処理装置の断面図である。
【符号の説明】
8:ウエブ、9:布処理装置、10,12:処理チャンバ。 11,11a:処理チューブ 22,25,28,29,29a,30b,31,31a,31b,33,3
5,38:アイドラーロール、 27,27a,27b,27c:負荷セルブロック、 24,26,32,32a,34,36:駆動ロール、 30:しわとりロール、 100:中間チャンバ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW Fターム(参考) 3B154 AA02 AA18 AB20 AB21 AB22 AB23 BA05 BA11 BA25 BB58 BD04 BF12 DA19 4L031 AA02 AB31 BA11 CA04 DA01 DA05

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)少なくとも25質量%の綿繊維を含む繊維布ウエブを
    供給し、 (b)工程(a)からの該繊維布ウエブの少なくとも一部分を、サンダー仕上
    げ、摩耗およびナッピングからなる群から選択される処理に付し、 (c)該繊維布ウエブをマーセル加工し、 (d)工程(c)からの該繊維布ウエブの少なくとも一部分を、サンダー仕上
    げ、摩耗およびナッピングからなる群から選択される処理に付す ことを含んでなる布の仕上げ方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法により処理された布。
  3. 【請求項3】 布は、少なくとも40%の綿繊維を含む請求項1に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 布は、少なくとも50%の綿繊維を含む請求項1に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 布は、実質的に全て綿繊維からなる請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(a)からの該布は、未漂白未染色状態にある請求項1
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 該布は、織物、編物、不織物およびそれらのあらゆる組み合
    わせからなる群から選択される布からなる請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該布は、縦糸表面あや織り布である請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 (a)少なくとも25質量%の綿繊維を含む繊維布ウエブを
    供給し、 (b)該繊維布ウエブの繊維の少なくとも一部分を不動化し、 (c)工程(b)からの該繊維布ウエブの少なくとも一部分を、サンダー仕上
    げ、摩耗およびナッピングからなる群から選択される処理に付し、 (d)該繊維布ウエブをマーセル加工し、 (e)工程(d)からの該繊維布ウエブの少なくとも一部分を、サンダー仕上
    げ、摩耗およびナッピングからなる群から選択される処理に付す ことを含んでなる布の仕上げ方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の方法により処理された布。
  11. 【請求項11】 布は、少なくとも40%の綿繊維を含む請求項9に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 布は、少なくとも50%の綿繊維を含む請求項9に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 布は、実質的に全て綿繊維からなる請求項9に記載の方法
  14. 【請求項14】 工程(a)からの該布は、未漂白未染色状態にある請求項
    9に記載の方法。
  15. 【請求項15】 該布は、織物、編物、不織物およびそれらのあらゆる組み
    合わせからなる群から選択される布からなる請求項10に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該布は、縦糸表面あや織り布である請求項10に記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 該布の繊維を不動化するために、該布を被覆マトリックス
    で被覆することにより、工程(b)を実施する請求項9に記載の方法。
  18. 【請求項18】 該被覆マトリックスはサイズ剤である請求項17に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】 少なくとも25質量%の綿繊維を含む綿含有布を仕上げる
    方法であって、 (a)複数のヤーンにサイズ剤を適用し、 (b)該複数のヤーンを織って、適用された該サイズ剤により不動化された少
    なくとも幾本かの繊維を含んでなる綿含有布を形成し、 (c)該不動化繊維を含んでなる該布を、サンダー仕上げ、摩耗およびナッピ
    ングからなる群から選択される仕上げ工程により処理する ことを含んでなる方法。
  20. 【請求項20】 少なくとも25質量%の綿繊維を含む綿含有布を仕上げる
    方法であって、 (a)複数のヤーンにサイズ剤を適用し、 (b)該複数のヤーンを織って、適用された該サイズ剤により不動化された少
    なくとも幾本かの繊維を含んでなる綿含有布を形成し、 (c)該不動化繊維を含んでなる該布を、サンダー仕上げ、スエード加工およ
    びナッピングからなる群から選択される仕上げ工程により処理し、 (d)工程(c)からの該仕上げた布から該サイズ剤を除去し、 (e)工程(d)からの仕上げた布の少なくとも一部分をマーセル加工し、 (f)工程(e)からの該マーセル加工した布を、サンダー仕上げ、スエード
    加工およびナッピングからなる群から選択される仕上げ工程により処理する ことを含んでなる方法。
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