JPH0641431A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0641431A
JPH0641431A JP23877592A JP23877592A JPH0641431A JP H0641431 A JPH0641431 A JP H0641431A JP 23877592 A JP23877592 A JP 23877592A JP 23877592 A JP23877592 A JP 23877592A JP H0641431 A JPH0641431 A JP H0641431A
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rubber
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styrene copolymer
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thermoplastic resin
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Takeshi Takagi
武司 高木
Yukihiko Asano
之彦 浅野
Yutaka Matsutomi
豊 松富
Kazuhiro Doi
一弘 土井
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐熱性および耐衝撃性などの物性のバランスが
優れた熱可塑性樹脂を提供する。 【構成】特定の構造を有するポリアリールエーテルスル
ホンの5〜95重量部とゴムグラフトスチレン共重合体
95〜5重量部とからなる熱可塑性樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性および耐衝撃性
のバランスに優れた熱可塑性樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】ポリスルホンあるいはポ
リエーテルスルホンなどのスルホン系ポリマーは耐熱性
に優れたエンジニアプラスチックとして知られている。
しかし、耐衝撃性が必ずしも大きくなく、その改良方法
として、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂
(以下、ABS樹脂と略)などのゴムグラフトスチレン
共重合体をブレンドすることが知られている。例えば、
特公昭46−37896号公報、特公昭49−2766
8号公報、あるいは特開昭56−167752号公報に
はABS樹脂とポリエーテルスルホンとの組成物、特開
昭56−16552号公報にはABS樹脂、ポリスルホ
ン、および有機ケイ素化合物との組成物、特開昭56−
16552号公報にはABS樹脂、ポリアリーレンポリ
スルホン、およびポリカーボネートとの組成物、特開昭
63−305152号公報にはABS樹脂、ポリスルホ
ン、およびポリエーテルイミドとの組成物などが開示さ
れている。しかし、これらのABS樹脂とスルホン系ポ
リマーとの組成物は、耐衝撃性を改良するためにゴム状
ポリマーの添加量を多くする必要があり、そのため耐熱
性の低下を伴うことが避けられない。すなわち、耐熱性
および耐衝撃性などの物性のバランスが必ずしも満足の
いくものではなく、改善が求められている。
【0003】
【本発明の目的】本発明は、耐熱性および耐衝撃性など
の物性のバランスが優れた熱可塑性樹脂を提供すること
を目的とする。
【0004】
【問題点を解決するための技術的手段】本発明者らは、
特定の構造を有するポリアリールエーテルスルホンとゴ
ムグラフトスチレン共重合体とからなる熱可塑性樹脂
が、耐熱性および耐衝撃性などの物性のバランスが優れ
ていることを見出した。本発明は、(A)下記の式
(I)及び(II)の反復単位からなり、
【化1】 反復単位(I)と反復単位(II)の比率が0〜70:
30〜100(モル%)である構造を有するポリアリー
ルエーテルスルホンの5〜95重量部と(B)ゴムグラ
フトスチレン共重合体95〜5重量部とからなることを
特徴とする熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0005】本発明の組成物の(A)成分は、下記の式
(I)及び(II)の反復単位からなり、
【化1】 反復単位(I)と反復単位(II)の比率が0〜70:
30〜100(モル%)である構造を有するポリアリー
ルエーテルスルホンである。
【0006】その製造方法としては、有機極性溶媒中、
アルカリ金属化合物の存在下、ジハロゲノジフェニルス
ルホン化合物と二価フェノール化合物との重縮合反応、
あるいは、あらかじめ合成した二価フェノールのアルカ
リ金属二塩とジハロゲノジフェニルスルホン化合物との
重縮合反応において、二価フェノール化合物としてハイ
ドロキノンおよび4,4’−ビフェノールを所定の割合
で用いることにより製造できる。
【0007】二価フェノール化合物のハイドロキノンお
よび4,4’−ビフェノールは、それらのベンゼン環の
水素の少なくとも一つが、適当な置換基(例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基などの低級アルキル基、あ
るいは、メトキシ基、エトキシ基などの低級アルコキシ
基などの置換基)で置換されたものを用いてもよい。
【0008】反復単位(I)と反復単位(II)の比率
は、それぞれハイドロキノンと4,4’−ビフェノール
の重縮合反応における仕込み比率により調整することが
できる。本発明の組成物においては、ポリアリールエー
テルスルホンの反復単位(I)と反復単位(II)の比
率は、0〜70:30〜100(モル%)であるが、好
ましくは、10〜60:40〜90(モル%)である。
上記の範囲を外れると、組成物の物性のバランスが崩れ
好ましくない。
【0009】本発明の組成物においては、ポリアリール
エーテルスルホンの分子量は特に限定されないが、N−
メチル−2−ピロリドンを溶媒とした0.5g/100
ml濃度の溶液について30℃で測定した還元粘度(η
sp/c)が、0.2〜1.0のものが好ましく、0.
4〜0.6のものが特に好ましく使用される。
【0010】組成物の(B)成分は、ゴムグラフトスチ
レン共重合体である。ゴムグラフトスチレン共重合体と
しては、シアン化ビニル化合物、共役ジエン化合物、及
び芳香族ビニル化合物の種々の比率で構成されたABS
樹脂を挙げることができる。
【0011】シアン化ビニル化合物としては、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリルなどを挙げることができ
る。共役ジエン化合物としてはブタジエン、イソプレン
などを挙げることができる。芳香族ビニル化合物として
は、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
ジメチルスチレン、クロルスチレンなどを挙げることが
できる。また、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、ブチルアクリレート、メチルメタクリレート等の不
飽和カルボン酸アルキルエステル化合物、マレイミド、
N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド化合物、お
よび、無水マレイン酸、メチルマレイン酸無水物、フェ
ニルマレイン酸無水物などのカルボン酸無水物を第四成
分として含有してもよい。
【0012】ABS樹脂は、例えばポリブタジエンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム又はアクリロニ
トリル−ブタジエン共重合体ゴムに、スチレン及び/又
はアクリロニトリルをグラフトしたグラフト共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体ゴムとスチレン−アクリ
ロニトリル樹脂などとのブレンド体、あるいはこれらの
組合わせの形態をとることができる。
【0013】その製造方法としては、公知の製造方法、
例えば、乳化重合法、懸濁重合法、溶液重合法、塊状重
合法等を挙げることができる。
【0014】ゴムグラフトスチレン共重合体としては上
記のABS樹脂以外に、ゴム成分としてアクリルゴムを
用いたもの(AAS樹脂)、塩素化ポリエチレンを用い
たもの(ACS樹脂)、エチレン−プロピレン−ジエン
系ゴム(AES樹脂)を用いたもの、あるいは、ポリブ
タジエンゴムを用いたものなどを挙げることができる。
【0015】本発明の組成物におけるポリアリールエー
テルスルホンとゴムグラフトスチレン共重合体との割合
は、ポリアリールエーテルスルホン5〜95重量部に対
してゴムグラフトスチレン共重合体95〜5重量部であ
る。好ましくは、ポリアリールエーテルスルホン20〜
90重量部に対してゴムグラフトスチレン共重合体80
〜10重量部である。混合割合は、耐衝撃性及び耐熱性
などの特性のバランスに関係しており、ポリアリールエ
ーテルスルホンとゴムグラフトスチレン共重合体との割
合が上記の範囲を外れるとこれらの特性のバランスが崩
れる。
【0016】ポリアリールエーテルスルホンとゴムグラ
フトスチレン共重合体の分散性を向上させるために、新
たに、相溶化剤を添加してもよい。この相溶化剤として
は、ポリアリールエーテルスルホンとスチレン共重合体
とのブロック共重合体、グラフト共重合体および官能基
含有スチレン共重合体等がある。
【0017】本発明の各成分を配合する方法については
特に制限はないが、通常の混練機を用いた混練により配
合することができる。例えば、一軸押出機、二軸押出
機、ミキシングロール、バンバリーミキサー等を用い溶
融混練し、ペレットとして得ることができる。このペレ
ットは射出成形、ブロー成形、押出成形等によってフィ
ルム、パイプ、チューブなどの任意の形状に成形され
る。
【0018】本発明の組成物の特性を損なわない範囲に
おいて、さらに、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・プロピレン共重
合体、スチレン・ブタジエン共重合体、水素化スチレン
・ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂や、フ
ェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、エポキ
シ樹脂等の熱硬化性樹脂、ガラス繊維、カーボン繊維、
ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、アスベスト繊維、金属繊
維などの補強剤、クレー、マイカ、シリカ、グラファイ
ト、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、タルク等の充填
剤、あるいは酸化防止剤、熱安定剤、紫外線防止剤、難
燃剤、顔料、帯電防止剤、着色剤等を1種又は2種以上
添加してもよい。
【0019】
【発明の効果】本発明における特定の構造単位を有する
ポリアリールエーテルスルホンとゴムグラフトスチレン
共重合体からなる組成物は、従来知られているポリスル
ホンあるいはポリエーテルスルホンなどのスルホン系ポ
リマーを用いた組成物と比較して、ゴム成分量が少なく
ても高い耐衝撃性が得られ、耐熱性の低下が抑制され
る。すなわち、本発明の組成物は、耐熱性およひ耐衝撃
性などの物性のバランスが優れた熱可塑性樹脂であり、
自動車の各種部品、電子電気部品、機械部品、メディカ
ルや食器分野の材料として利用することができる。
【0020】
【実施例】
(試験片の作成方法)試験片は組成物をペレット化した
後、住友重機社製射出成形機ネスタールSG100(型
締力100ton)を用いて試験片を作成した。 (試験片の試験方法) (1)熱変形温度 ASTM D648によって行った。 (2)アイゾット衝撃強度(ノッチ付) ASTM D256によって行った。
【0021】実施例1 4,4’−ジクロルジフェニルスルホン73.3g
(0.255mol)、ハイドロキノン13.7g
(0.124mol)及び4,4’−ビフェノール2
3.2g(0.124mol)を、窒素雰囲気下で共沸
脱水用トルエン30ml及びN−メチル−2−ピロリド
ン300mlに加え溶解した後、窒素中で70℃で30
分間加熱処理した炭酸カリウム37.9gを、窒素雰囲
気下で温度180℃、8時間攪拌反応し、重合溶液を得
た。反応終了後、無機物を重合溶液から分離するため、
窒素圧1.5kg/cmで濾過し、重合溶液を得た。
重合溶液300gをエタノール2000mlに注ぎ、5
000rpmで攪拌しながら重合体を析出させ、濾過、
分離した後、重合体を得た。この重合体50gをエタノ
ール500mlで洗浄後、90℃で乾燥し、ポリアリー
ルエーテルスルホンの粉体を得た。得られたポリアリー
ルエーテルスルホンの還元粘度(ηsp/c)は0.5
2であり、反復単位(I)と反復単位(II)との比率
は、50:50(モル%)であった。
【0022】ABS樹脂としては、サイコラックT(商
品名:宇部サイコン社製)を用いた。前記ポリアリール
エーテルスルホン(成分A)90重量部とABS樹脂
(成分B)10重量部とを混合し、この混合物をナカタ
ニ機械社製30mmφ二軸押出機を用いて280℃で溶
融混練して本発明の樹脂組成物を得た。この組成物を用
いて各評価実験を行った。結果を表1に示した。
【0023】実施例2〜4 実施例1において、ポリアリールエーテルスルホンとゴ
ムグラフトスチレン共重合体の混合割合を表1に示した
様にした以外は、実施例1と同様にして樹脂組成物を得
た。この組成物を用いて実施例1と同様にして各評価実
験を行った。結果を表1に示した。
【0024】比較例1 実施例1おいて、成分(A)のポリアリールエーテルス
ルホンに変えて、下式の繰り返し単位からなる構造を有
するポリスルホン(AMOCO社製P−1700)を用
いた以外は、
【化2】 実施例1と同様にして樹脂組成物を得た。この組成物を
用いて実施例1と同様にして各評価実験を行った。結果
を表2に示した。
【0025】比較例2〜4 比較例1おいて、ポリスルホンとゴムグラフトスチレン
共重合体の混合割合を表1に示した様にした以外は、比
較例1と同様にして樹脂組成物を得た。この組成物を用
いて比較例1と同様にして各評価実験を行った。結果を
表2に示した。
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 一弘 大阪府枚方市中宮北町3番の10 宇部興産 株式会社枚方研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記の式(I)及び(II)の反復
    単位からなり、 【化1】 反復単位(I)と反復単位(II)の比率が0〜70:
    30〜100(モル%)である構造を有するポリアリー
    ルエーテルスルホンの5〜95重量部と(B)ゴムグラ
    フトスチレン共重合体95〜5重量部とからなることを
    特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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