JP3512039B2 - 帯電防止性樹脂組成物 - Google Patents
帯電防止性樹脂組成物Info
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Description
質、荷重撓み温度、寸法精度を損なうことなく、特に溶
融混練時および成形時の熱安定性や流動性の優れた帯電
防止性樹脂組成物に関し、電気・電子部品、OA機器部
品、雑貨、IC用耐熱トレーなど帯電防止性の要求され
る分野で使用できる。
ェニレンエーテル(以下PPEと略記)に金属粉、金属
繊維、金属メッキしたガラス繊維、炭素繊維、カーボン
ブラックなどを添加して、表面固有抵抗を低下させたP
PE系帯電防止性樹脂組成物が上市され、電気・電子部
品、OA機器部品、IC用耐熱トレーなど帯電防止性の
要求される分野で使用されている。
E系樹脂組成物に添加して帯電防止性を付与した樹脂組
成物では、溶融粘度が著しく高くなるので射出成形時の
成形温度が高くなり、成形時の熱劣化により、樹脂組成
物の機械的性質を著しく損なうことが多かった。また、
最近の電気・電子部品、OA機器部品の小型化・高性能
化により、機器自体の発熱により樹脂成形品が高温にさ
らされ、機械的性質を著しく損なうことも多い。さら
に、ICの製造工程の一部に、ICをトレーに並べて1
20℃以上の温度で乾燥する工程がある。従って、IC
用耐熱トレーは高温雰囲気にさらされ、さらIC用耐熱
トレーは繰り返し使用されるので、荷重撓み温度が高
く、残留歪みの小さい帯電防止性樹脂成形体が必要であ
る。
E2〜95重量%とポリアミド98〜5重量%からなる
樹脂組成物にカーボンブラックを2〜200重量%加え
た樹脂組成物が開示されている。しかし、実際には、開
示された組成物はしばしば溶融粘度が高すぎ、溶融混練
性および成形性が著しく低く、実用成形品を成形するこ
とは困難である。さらに、IC用耐熱トレーのように高
温処理と室温冷却が繰り返されると、成形品に反りが発
生するなどの問題を生じることもある。一方、PE、P
P、PS、ABSに金属粉、金属繊維、金属メッキした
ガラス繊維、炭素繊維、カーボンブラックなどを添加し
て、表面固有抵抗を低下させた帯電防止性樹脂組成物
は、流動性にはすぐれているが、機械的強度、寸法精
度、荷重撓み温度が低く、電気・電子部品、OA機器部
品、IC用耐熱トレーとしては使用できなかった。
記問題点を解決し、機械的性質、寸法精度に優れ、組成
物の溶融混練時や成形時の流動性(以下流動性と略記)
の著しく改善された帯電防止性樹脂組成物を提供するこ
とにある。また、本発明の別の目的は、荷重撓み温度が
120℃以上で表面固有抵抗が1012Ω以下の帯電防止
性樹脂組成物を提供することにある。
技術的課題を解決するため鋭意検討を行った。その結
果、ポリアミドとしてポリアミドオリゴマーを使用し、
これをPPEおよびカーボンブラックと特定の比率で配
合することにより、前記した問題を解決することができ
ることを見出だし、本発明を完成させた。
昭63−286464号公報に記載されている方法に準
じて製造できる。特に、ポリ(2,6−ジメチル−1,
4−フェニレン)エーテル、2,6−ジメチル−1,4
−フェノール/2,3,6−トリメチル−1,4−フェ
ノール共重合体および前二者にそれぞれスチレンをグラ
フト重合したグラフト共重合体が本発明に用いられるP
PEとして好ましい。本発明に好適なPPEの極限粘度
は25℃クロロホルム溶液で測定し、0.35〜0.6
0dl/gの範囲にあるのが好ましい。極限粘度が0.
60dl/gより高いと組成物の溶融粘度が高くなり、
バーフロー値が低下して特に大型薄肉成形品の成形が困
難になる。逆に、極限粘度が0.35dl/gより低く
なると、機械的強度の低下が大きく実用成形品としての
価値を損なうので、本発明の帯電防止性樹脂組成物には
使用できない。
用できるビニル芳香族炭化水素系ポリマーは、具体例と
しては、PS、HIPS、MS、MBS、AS、AA
S、AES、AMBS、スチレン・マレイン酸共重合樹
脂などが挙げられるが、特にPS、HIPSが好まし
い。
(以下PAOと略記)は、末端に炭素数0〜30の炭化
水素基を有する分子量5000以下のものである。ま
た、PAOが末端に持つ炭化水素基としてはエチル基、
ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基などが
ある。本発明に用いられるPAOは分子量が5000以
下、好ましくは3000以下のポリアミドオリゴマーで
ある。PAOの分子量が5000をこえると、組成物の
流動性改良効果が小さく好ましくない。本発明に用いら
れるPAOは、ラクタム、アミノカルボン酸または二塩
基酸とジアミンを原料とし、これを分子量調節剤ととも
に加熱反応させることによって得られる。加熱温度は1
60〜320℃、好ましくは180〜300℃である。
PAOの原料としては、ピロリドン、ピペリドン、カプ
ロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラ
ウリルラクタム、グリシン、マロン酸、コハク酸、アジ
ピン酸、フタル酸、テルフタル酸、ヘキサメチレンジア
ミン、メタキシレンジアミン、パラキシレンジアミンな
どが挙げられ、これらの1種または2種以上を用いる。
これらの原料から得られるPAOのうち、二塩基酸/ジ
アミンの組み合わせで得られるPAOがより好ましく、
さらに二塩基酸またはジアミンの双方または一方の炭素
数が4以下であるPAOが特に好ましい。
ストマーを加えることが好ましい。エラストマーとして
は、例えば、スチレン・イソプレンコポリマー、アクリ
ルゴム、ニトリル系エラストマー、SBR、ポリブタジ
エンゴム、ポリイソプレンゴム、熱可塑性ポリエステル
エラストマー、ポリエステル・ポリエーテルコエラスト
マー、水添ポリイソプレン、水添SEBSエラストマー
(シェル化学(株)製、商品名クレイトンG)、EV
A、エチレン−αオレフィンコポリマー(三井石油化学
(株)製、商品名タフマー)、プロピレン−αオレフィ
ンコポリマー、SEPSエラストマー((株)クラレ
製、商品名セプトン)などが使用できる。
化剤を加えることが好ましい。相溶化剤としては、分子
内に複数のカルボキシル基と不飽和結合または水酸基を
有する化合物、またはそれらの化合物の誘導体などの1
種以上が使用され、特に好ましい相溶化剤は、無水マレ
イン酸、マレイン酸、フマール酸、アセトキシコハク
酸、無水イタコン酸、イタコン酸、シトラコン酸、無水
シトラコン酸、ヒドロキシグルタル酸、クエン酸、リン
ゴ酸、酒石酸およびカルボン酸変性芳香族炭化水素・ホ
ルムアルデヒド樹脂である。
用される(B)カーボンブラックは、アセチレンブラッ
クおよびファネスブラックなどで、粉末状または顆粒状
のものが好ましく使用される。ファネスブラックとして
は、具体的にはオランダ・アクゾ社、商品名ケッチェン
ブラックECおよびケッチェンブラックEC−600
J、旭カーボン(株)、商品名旭HS−500などの市
販品がある。
は、樹脂成分中、PPEの配合比率は35〜85重量
%、好ましくは45〜75重量%である。PPEの配合
比率が35重量%より低いと荷重撓み温度や機械的性質
が低下し、85重量%を越えると流動性が低下するので
好ましくない。ビニル芳香族炭化水素系ポリマーの配合
比率は0〜50重量%、好ましくは10〜40重量%で
ある。ビニル芳香族炭化水素系ポリマーの配合比率が5
0重量%を越えると荷重撓み温度や機械的性質の低下が
大きいので好ましくない。また、PAOの配合比率は1
〜20重量%、好ましくは1〜10重量%である。PA
Oの配合比率が1重量%より低いと流動性に対する改良
効果が小さく、20重量%を越えるとアイゾット衝撃強
度のような機械的性質が低下したり、吸水率が高くなり
変形するので好ましくない。
%、好ましくは3〜7重量%である。比較的高度な耐衝
撃性が不要の場合はエラストマーの配合比率は0重量%
でよいが、高度な耐衝撃性が要求される場合は15重量
%以下の範囲でエラストマーの添加が好ましい。エラス
トマーの配合比率が15重量%を越えると、荷重撓み温
度や弾性率の低下が大きくなるので好ましくない。相溶
化剤の配合比率は0〜5重量%、好ましくは3重量%以
下である。相溶化剤の配合比率が5重量%を越えると未
反応の相溶化剤が揮散し環境汚染の原因となり、さらに
は溶融混練機を腐食させるので避けなければならない。
また、PAOの配合比率が3重量%以下では相溶化剤は
不要である。
100重量部に対して3〜20重量部、好ましくは5〜
12重量部である。カーボンブラックの配合比率が3重
量部より低いと表面固有抵抗が1012Ωを越え、本発明
の目的を達成できない。20重量部を越えると溶融粘度
が著しく高くなり、成形性に劣る。カーボンブラックの
配合率は、用途に応じて3〜20重量部の範囲で適宜選
択できる。例えば、カーボンブラックの配合率を選択す
ることにより、射出成形法で成形された樹脂成形体の表
面固有抵抗が104 〜109 Ω、好ましくは105〜1
08 Ωになるようにすることができ、このような樹脂成
形体はIC用耐熱トレーに使用される。表面固有抵抗が
104 Ωより低いと、帯電した物質が接近した場合に容
易に放電し、109 Ωより高いと帯電防止効果が不十分
となる。
クの配合された樹脂組成物から成形された成形品の表面
固有抵抗は、カーボンブラックの配合率だけではなく、
組成物製造時の溶融混練条件や成形条件によっても変化
する。すなわち、3重量部以上のカーボンブラックの配
合された樹脂組成物は、溶融混練の度合いによってカー
ボンブラックの分散状態が異なり、成形品の表面固有抵
抗も異なってくる。また、3重量部以上のカーボンブラ
ックの配合された樹脂組成物を同一条件で溶融混練して
も、射出成形条件が異なるとカーボンブラックの分散状
態も変化し、表面固有抵抗も異なってくる。例えば、射
出速度を高くするにつれて得られる成形品の表面固有抵
抗も高くなる。従って、成形品の表面固有抵抗を幅の狭
い範囲におさめるためには、組成物製造時の溶融混練条
件や成形条件によって、カーボンブラックの配合率を選
択する必要がある。表面固有抵抗を調整するため、表面
固有抵抗の異なるペレット同志をドライブレンドして、
成形品を成形することも本発明の実施態様の一つであ
る。
剤を配合するのが好ましい。好ましい熱安定剤は、分子
量が300以上、特に好ましくは400以上の高度立体
障害フェノール系、チオエーテル系、有機燐系熱安定剤
である。分子量が300より低いと溶融混練時や成形時
に熱安定剤が揮散し、熱安定剤の効果を低減させたり、
成形品表面にブリードアウトして成形品の外観を著しく
損なうからである。熱安定剤の分子量が400以上で
は、成形時の熱安定剤の揮散が小さく、成形品表面への
ブリードアウトも著しく低減できるので、特に好まし
い。このような熱安定剤として、例えば高度立体障害フ
ェノール系化合物としては、テトラキス[メチレン−3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]メタン、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート、2,4−ビス−(オクチルチオ)−6
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,2´−メチレンビ
ス−(4−メチル−6−t−ブチル)フェノール、2,
2´−エチリデンビス−(4,6−ジ−t−ブチル)フ
ェノール、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)イソシアヌレートなどが例示される。
リル−3,3´−チオジプロピオネート、ジトデシル−
3,3´−チオジプロピオネート、ジミルスチル−3,
3´−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3´
−チオジプロピオネート、ビス{2−メチル−4−[3
−n−アルキル(C12またはC14)チオプロピオニルオ
キシ]−5−t−ブチルフェニル}スルフィド、テトラ
キス[メチレン−3−(ドデシルチオ)プロピオネー
ト]メタンが例示される。
4−ジ−t−ブチルフェニル)−ホスファイト、ジステ
アリルペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ
(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5
−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタンジホス
ファイト、テトラ(トリデシル)−4,4´−ブチリデ
ンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)ジホ
スファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−
ブチルフェニル)4,4´−ビフェニレンジホスフオナ
イトが例示される。このうち特に好ましい有機燐系化合
物は、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラキ
ス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4´−ビフ
ェニレンジホスフオナイトである。
るもう一つの好ましい熱安定剤は、無機系熱安定剤であ
る。好ましい無機系熱安定剤は、酸化亜鉛および硫化亜
鉛である。
に熱可塑性樹脂組成物の製造に用いられる設備と方法に
より製造することができる。例えば、本発明の組成物を
構成する成分を一括してタンブラーなどの混合機で混合
し、一軸や二軸の押出機を使用して混練し、押出して成
形用ペレットを製造することも可能である。好ましいの
は、PPE、エラストマーおよび相溶化剤を先に溶融混
練後、PAO、カーボンブラック、熱安定剤を追加して
溶融混練する方法、または、PPEおよび相溶化剤を先
に溶融混練後、エラストマー、PAO、カーボンブラッ
クおよび熱安定剤を追加して溶融混練する方法である。
性を損なわない範囲で、他の熱可塑性樹脂、例えば、P
C、PBT、PET、PE、PP、6ナイロン、6,6
ナイロン、12ナイロン、PMMAなどの高分子量化合
物を添加できる。
度、剛性、寸法安定性改良のため、ガラス繊維、ガラス
ビーズ、ガラスフレーク、ガラス繊維クロス、ガラス繊
維マット、グラファイト、炭素繊維、炭素繊維クロス、
炭素繊維マット、アルミおよびステンレスや銅から作っ
た金属繊維や金属フレーク、金属粉末、有機繊維、針状
チタンサンカリウム、マイカ、タルク、クレー、酸化チ
タンから選ばれた1種以上の強化剤を添加しても良い。
前記強化剤の表面を公知の表面処理剤、例えばビニルア
ルキルシラン、メタクリロアルキルシラン、エポキシア
ルキルシラン、アミノアルキルシラン、メルカプトアル
キルシラン、クロロアルキルシランなどで表面処理を行
ってもよい。
に応じて、難燃剤としてトリフェニールホスヘートやト
リクレジルホスヘート、あるいはそれらの重縮合体、ま
たは赤リンのような公知のリン化合物を添加できる。ま
た、デカブロムジフェニールエーテル、ブロム化ポリス
チレン、低分子量ブロム化ポリカーボネート、ブロム化
エポキシ化合物のようなハロゲン化合物を難燃剤として
添加できる。ハロゲン化合物と三酸化アンチモンおよび
/または四酸化アンチモンのような難燃助剤も添加でき
る。本発明の帯電防止性樹脂組成物には、必要に応じ
て、可塑剤、潤滑剤、離型剤、紫外線吸収剤、光安定剤
なども添加することができる。
チレンジアミン600重量部、アジピン酸584重量
部、水1000重量部を仕込み、窒素雰囲気にして密閉
加圧下、180℃まで昇温した。180℃到達後、容器
内温度を維持したまま放圧し、3時間かけて容器内圧を
大気圧にした。その後、徐徐に180℃まで昇温しなが
ら、窒素気流下1時間反応を続けた。冷却後、粉砕し平
均分子量1800のPAO(以下PAO18と略記)を
得た。参考例2ステアリン酸160重量部、ヘキサメチ
レンジアミン1280重量部、アジピン酸1460重量
部、水200重量部を仕込んだ以外は参考例1と同様な
操作により平均分子量4800のPAO(以下PAO4
8と略記)を得た。
で混合後、以下の順序で成形し、成形体の物性を測定し
た。各成分の配合比率(重量部)および測定結果を表
1、表2に示す。
のPPEを、ポリスチレン(以下PSと略記)として電
気化学(株)製・商品名GP−1を、PAOとして参考
例1、2で得たPAO18、PAO48を、高分子量ポ
リアミドとして(株)東レ製6ナイロン・商品名アミラ
ンCM1041(以下PA6と略記)を、エラストマー
としてシェル化学(株)製SEBS・商品名クレイトン
G1650(以下クレイトンと略記)を、相溶化剤とし
て無水マレイン酸(以下マレイン酸と略記)を、カーボ
ンブラックとしてオランダ・アクゾ社製・ケッチェンブ
ラックECまたはEC−600JD(以下それぞれE
C、EC6と略記)を、熱安定剤としてテトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4´−ビフェ
ニレンジホスフオナイト(以下安定剤1と略記)または
試薬1級の硫化亜鉛(以下安定剤2と略記)を使用し
た。
水マレイン酸をシリンダー設定温度290〜330℃
で、スクリュウー径30mmの二軸押出機により、溶融
混練しペレットを得た。このペレットにPAO、カーボ
ンブラック、熱安定剤を配合し、田辺機械(株)製スク
リュウー径40mmの単軸押出機を使用し、シリンダー
設定温度270〜320℃、スクリュウー回転速度50
rpmの条件でペレットを押し出し、成形用試料とし
た。
時間乾燥後、東芝機械(株)製IS150型射出成形機
により金型温度100℃、シリンダー設定温度280〜
330℃、射出速度74cc/秒で(実施例8と9では
射出速度を変化させた)、直径100mm×厚み3.2
mmの円板を射出成形した。円板の成形条件と同一条件
で、63.5×12.7×3.2mmのアイゾット衝撃
試験片、127×12.7×6.35mmの荷重撓み温
度試験片を成形した。
K6911に準じアドバンテスト(株)製、表面固有抵
抗測定器で測定し、5回の表面固有抵抗の測定値の平均
値(SRと略記し、単位はΩ)で示した。 (5)アイゾット衝撃強度測定法 ASTM−D256に準じ、ノッチなしで、23℃で5
本づつ測定し、5本の測定値の平均値(IZと略記し、
単位はKgcm/cm)で示した。
法 高温乾燥工程での熱劣化の度合いを試験するため、6
3.5×12.7×3.2mmのアイゾット衝撃試験片
を、荷重撓み温度より15℃低い温度で24時間熱処理
後、23℃で24放置し、(4)に準じてアイゾット衝
撃強度(熱処理IZと略記し、単位はKgcm/cm)
を求めた。 (7)荷重撓み温度測定法 ASTM−D468に準じ、荷重1.82MPaで3本
測定し、その測定値の平均値(DTULと略記し、単位
は℃)で示した。
が成形できず、物性値が測定できなかったことを示す。
mm×厚み2.0mmの円板を成形し、表面固有抵抗を
測定した。その結果を表3に示した。
性質、耐熱性、寸法精度を損なうことなく、帯電防止性
が改善された帯電防止性樹脂組成物が提供される。本発
明の帯電防止性樹脂組成物は、流動性が改善されている
ので薄肉成形品の成形が可能である。本発明の帯電防止
性樹脂組成物は、電気・電子部品、雑貨、IC用耐熱ト
レーなど帯電防止性の要求される分野で使用できる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)(a1)ポリフェニレンエーテル
35〜85重量%、(a2)ビニル芳香族炭化水素ポリ
マー0〜50重量%、(a3)分子量1800〜500
0のポリアミドオリゴマー1〜20重量%、(a4)エ
ラストマー0〜15重量%、(a5)相溶化剤0〜5重
量%からなる組成物100重量部、および、(B)カー
ボンブラック3〜20重量部からなる帯電防止性樹脂組
成物。 - 【請求項2】 (A)(a1)ポリフェニレンエーテル
35〜85重量%、(a2)ビニル芳香族炭化水素ポリ
マー0〜50重量%、(a3)分子量1800〜500
0のポリアミドオリゴマー1〜20重量%、(a4)エ
ラストマー0〜15重量%、(a5)相溶化剤0〜5重
量%からなる組成物100重量部、および、(B)カー
ボンブラック3〜20重量部からなり、射出成形法で成
形された、表面固有抵抗が104〜109Ωの帯電防止性
樹脂成形体。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP267294A JP3512039B2 (ja) | 1994-01-14 | 1994-01-14 | 帯電防止性樹脂組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP267294A JP3512039B2 (ja) | 1994-01-14 | 1994-01-14 | 帯電防止性樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07207142A JPH07207142A (ja) | 1995-08-08 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP267294A Expired - Lifetime JP3512039B2 (ja) | 1994-01-14 | 1994-01-14 | 帯電防止性樹脂組成物 |
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- 1994-01-14 JP JP267294A patent/JP3512039B2/ja not_active Expired - Lifetime
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