JPH0641328A - 真空成形用塩化ビニル系樹脂フイルム - Google Patents

真空成形用塩化ビニル系樹脂フイルム

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JPH0641328A
JPH0641328A JP12527592A JP12527592A JPH0641328A JP H0641328 A JPH0641328 A JP H0641328A JP 12527592 A JP12527592 A JP 12527592A JP 12527592 A JP12527592 A JP 12527592A JP H0641328 A JPH0641328 A JP H0641328A
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vinyl chloride
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copolymer
chloride resin
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Hiroyoshi Sato
裕喜 佐藤
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Bando Chemical Industries Ltd
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】真空成形において、立体的な三次元曲面によく
沿うと共に、真空成形にて基材に張り合わされた後に、
フイルムの上記のように伸びた部分が収縮せず、更に、
印刷適性や絞転写性等にもすぐれる真空成形用塩化ビニ
ル系樹脂フイルムを提供するにある。 【構成】本発明による真空成形用塩化ビニル系樹脂フイ
ルムは、塩化ビニル系重合体100重量部について、
(a) 可塑剤0〜20重量部、及び(b) メタクリル酸メチ
ル−アクリル酸アルキル共重合体、α−メチルスチレン
−アクリロニトリル共重合体又はメタクリル酸メチル−
マレイミド共重合体であるアクリル系共重合体3〜30
重量部とを含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空成形用塩化ビニル
系樹脂フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】化粧板は、建材、家具、家庭用電気製品
のキヤビネツト等、種々の製品に広く用いられており、
従来、合板、MDF、鋼板、無機質板等に樹脂フイルム
をラミネートして製造されている。しかし、近年、特
に、立体的な曲面を有する基材に真空成形にて塩化ビニ
ル系樹脂フイルムを貼り合わせてなる化粧板が多く用い
られるに至つている。
【0003】かかる真空成形に用いる塩化ビニル系樹脂
フイルムは、通常、真空成形温度(通常、60〜80
℃)にてよく伸びて、立体的な三次元曲面によく沿うこ
とと共に、真空成形にて基材に張り合わされた後に、フ
イルムの上記のように伸びた部分が収縮しないことが特
性として要求される。フイルム中の可塑剤量が少ないほ
ど、フイルムの上記収縮は小さくなるが、反面、真空成
形時の伸びが悪くなるうえに、印刷適性、即ち、濡れ指
数や、絞転写性等も悪くなる。例えば、濡れ指数は、一
般的に、33〜36 dyn/cmの範囲がよいといわれてお
り、また、絞転写性が悪いときは、例えば、艶消しの場
合には、艶消し絞の効果が出ず、他方、艶出しの場合に
は、艶が出ない等の問題が生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の真空
成形に用いられる塩化ビニル系樹脂フイルムにおける問
題を解決するためになされたものであつて、真空成形に
おいて、立体的な三次元曲面によく沿うと共に、真空成
形にて基材に張り合わされた後に、フイルムの上記のよ
うに伸びた部分が収縮せず、更に、印刷適性や絞転写性
等にもすぐれる真空成形用塩化ビニル系樹脂フイルムを
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による真空成形用
塩化ビニル系樹脂フイルムは、塩化ビニル系重合体10
0重量部について、(a) 可塑剤0〜20重量部、及び
(b) メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル共重合
体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体又
はメタクリル酸メチル−マレイミド共重合体であるアク
リル系共重合体3〜30重量部とを含有することを特徴
とする。
【0006】本発明による真空成形用塩化ビニル系樹脂
フイルムは、塩化ビニル系重合体100重量部につい
て、可塑剤を0〜20重量部の範囲で含有する。塩化ビ
ニル系重合体100重量部について、可塑剤量が20重
量部を越えるときは、真空成形にて基材に対して伸びて
張り合わされた部分のフイルムが収縮し、基材が剥離し
て、製品価値を著しく損なうことがある。特に、本発明
においては、可塑剤量は、好ましくは、塩化ビニル系重
合体100重量部について、8〜12重量部の範囲で含
有する。
【0007】更に、本発明による真空成形用塩化ビニル
系樹脂フイルムは、塩化ビニル系重合体100重量部に
ついて、メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル共重
合体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体
又はメタクリル酸メチル−マレイミド共重合体であるア
クリル系共重合体3〜30重量部を含有する。かかるア
クリル系共重合体は、用いる塩化ビニル系樹脂に比べ
て、ビガツト軟化温度、熱変形温度及び柔軟温度が高
く、且つ、塩化ビニル系樹脂に相溶性を有し、かくし
て、フイルムの温度に対する感受性を抑制して、真空成
形にて基材に対して伸びて張り合わされた部分のフイル
ムの収縮を抑制する。しかも、かかるアクリル系共重合
体は、これを塩化ビニル系樹脂フイルムに配合しても、
配合しないフイルムに比べて、真空成形時のフイルムの
伸びや、濡れ指数、絞転写性等を低下させず、ほぼ同等
である。
【0008】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。平均重合度850のポリ塩化ビニルに可塑剤フタル
酸ジオクチル及びアクリル系共重合体を表1及び表2に
示す量にて配合し、カレンダー加工によつてフイルムと
し、巻取つた後、木目をエンボス加工した。表1及び表
2中、実施例1〜8はアクリル系共重合体としてメタク
リル酸メチル−アクリル酸アルキル共重合体(三菱レイ
ヨン(株)製H−602)を、実施例9はα−メチルス
チレン−アクリロニトリル共重合体(三菱レイヨン
(株)製H−605)を、また、実施例10はメタクリ
ル酸メチル−マレイミド共重合体(三菱レイヨン(株)
製H−630)を用いた。
【0009】次に、横断面及び縦断面共に蒲鉾状である
(四隅上部のR部は10R)底面の平坦な板部材からな
る基材(MDF)に接着剤(コニシ(株)製ウレタン二
液型水性接着剤CVC45L)を塗布し、これに上記フ
イルムを真空成形(真空プレス)にて貼り合わせた。真
空プレス条件は、圧力3.0Kg/cm2 、温度60℃、時間
150秒、予熱時間15秒とした。
【0010】フイルム及び真空成形性の評価は次のよう
にして行なつた。結果を表1及び表2に示す。引張伸び率 JIS K−6734に基づく1号ダンベルにより試験
片を作製し、60℃にて縦方向のみの伸び率を引張試験
機にて測定した。クリープ性 幅25mm、標線100mmの試料を60℃にて引張試験機
に据え付け、1分間放置した後、50mm/粉の速度で2
00mmまで引張り、下側チヤツクを外して試料を解放
し、5分後に取り出して、収縮率を測定した。このクリ
ープ性は、真空プレスにて基材にフイルムを貼り合わせ
た後のフイルムの収縮についての代用試験である。耐熱収縮量 前述したように、横断面及び縦断面共に蒲鉾状である底
面の平坦な板部材からなる基材にフイルムを真空プレス
にて貼り合わせた後、基材の対角線に沿つてフイルムに
切込みを入れ、60℃のギヤーオーブン中に放置し、7
2時間後に取出し、エツジ部収縮量及びコーナー部収縮
量を測定した。
【0011】フイルムが基材に沿つて収縮する結果、基
材の下部が露出する。そこで、各辺の中央部での基材の
露出長さ(基材下端からのフイルムの収縮長さ)の平均
値をエツジ部収縮量(mm)とした。フイルムが基材に沿
つて収縮する結果、基材の四隅でフイルムでフイルム間
に開きが生じる。各隅部におけるフイルムの開きの平均
値をコーナー部収縮量(mm)とした。濡れ指数 JIS K−6768に基づく濡れ指数標準試験によつ
た。エンボス後のグロス値 カレンダー加工にて圧延したフイルムの木目エンボスを
入れ、この後、フイルムのグロス値(艶)をJIS Z
−8741に準じて変角光沢計(日本電色工業(株)製
VG−ID型)にて入射角、受光角共に60°で測定し
た。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】表1及び表2に示す結果から明らかなよう
に、塩化ビニル系重合体に所定のアクリル系共重合体を
配合することによつて、濡れ指数、グロス値及び伸び率
に実質的に変化を及ぼすことなく、耐熱収縮量及びクリ
ープ性を改善することができ、かくして、本発明によれ
ば、真空成形に好適に用いることができる用塩化ビニル
系樹脂フイルムを得ることができる。
【0015】
【発明の効果】以上のように、本発明の真空成形用塩化
ビニル系樹脂フイルムによれば、伸びが大きく、従つ
て、真空成形において、立体的な三次元曲面によく沿う
と共に、真空成形にて基材に張り合わされた後に、フイ
ルムの上記のように伸びた部分が収縮せず、又は抑制さ
れるので、真空成形性にすぐれ、更に、印刷適性や絞転
写性等にもすぐれる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 27:06 B29L 7:00 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系重合体100重量部につい
    て、 (a) 可塑剤0〜20重量部、及び (b) メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル共重合
    体、α−メチルスチレン−アクリロニトリル共重合体又
    はメタクリル酸メチル−マレイミド共重合体であるアク
    リル系共重合体3〜30重量部とを含有することを特徴
    とする真空成形用塩化ビニル系樹脂フイルム。
JP4125275A 1992-05-19 1992-05-19 化粧板用真空プレス成形用塩化ビニル系樹脂フイルム Expired - Fee Related JP2573897B2 (ja)

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