JPH064125B2

JPH064125B2 - クリ−ンベンチ

Info

Publication number: JPH064125B2
Application number: JP61145408A
Authority: JP
Inventors: 安章町田
Original assignee: NIPPON EAA FUIRUTAA KK; SHINWA TETSUKU KK
Current assignee: NIPPON EAA FUIRUTAA KK; SHINWA TETSUKU KK
Priority date: 1986-06-20
Filing date: 1986-06-20
Publication date: 1994-01-19
Anticipated expiration: 2009-01-19
Also published as: JPS631415A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］この発明は、それを設置した室内を清浄にし、その室内
をクリーンルーム化する機能と、ベンチ内の作業空間を
清浄にする機能とを合わせ備え、かつその室内の大き
さ，作業状況，および必要な清浄度に応じて設置台数を
増減できる、モジュール化したクリーンベンチに関する
ものである。

［従来の技術］従来、特殊研究室あるいは半導体製造関係の部屋など、
清浄度の高い室内環境を必要とした場合には、天井面に
高性能のフィルタを取り付けた空気吹出し口ユニットを
設け、この吹出しユニットに接続したダクトを天井に配
設し、そのダクトを介して空気吹出し口から清浄空気を
送り込み、一方、室内の汚れた空気は吸込み口より吸引
して送風機へもどし、その一部を外気と混合して再び上
記ダクトを介して上記室内へ清浄空気を吹き出すように
した装置を連続運転して清浄度の高い室内を形成してい
た。このため、極めて大がかりな設備が必要であった。
また、従来のクリーンベンチは、ベンチ内の作業空間だ
けを清浄に保つ単機能的なものしかなかった。

［発明が解決しようとする問題点］上記のような従来のいわゆるクリーンルームでは、設置
のための工事期間が長く、多額の費用を必要とし、ま
た、室内の配置変更などに直ぐに対応することができな
いという問題点があった。一方、従来のクリーンベンチ
では、それを設置した室内の空気を清浄化する能力がな
いという問題点があった。

この発明は、かかる問題点を解決するためになされたも
ので、ベンチ内の作業空間だけに限定しないで、それを
設置した室内の空気をも清浄にし、その室内をクリーン
ルーム化する能力を備えたクリーンベンチを得ることを
目的とする。

［問題点を解決するための手段］この発明に係わるクリーンベンチは、自己の装置内に備
えた作業空間以外に、自己の装置外の空間に清浄空気を
供給するための吹出し口を併せ保持し、吸込み口から吸
い込んだ装置外空気を装置内空間用空気清浄系統と装置
外空間用空気清浄系統とに分割し、各空気清浄系統ごと
に清浄化した空気を、装置内と装置外との両方又はどち
らか一方に吹き出すようにしたものである。

［作用］この発明のクリーンベンチにおいては、吸込み口から吸
い込んだ装置外空気を装置内空間用空気清浄系統と装置
外空間用空気清浄系統とに分割し、各空気清浄系統ごと
に清浄化した空気を、装置内と装置外へ吹き出すように
したので、上記クリーンベンチ内の作業空間だけでな
く、そのクリーンベンチを設置した室内の空気を清浄に
し、その室内をクリーンルーム化することができる。

［実施例］第１図はこの発明の一実施例であるクリーンベンチを設
置した室内を示す斜視図、第２図は上記クリーンベンチ
を示す斜視図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断面図、第４
図は第２図のＢ−Ｂ線断面図である。

第１図において、１および１ａはこの発明に係わるクリ
ーンベンチ、２４は外気取入れダクト、２７は他の部屋
の換気用の送気ダクト、３０は上記クリーンベンチによ
って清浄化されるクリーンルームである。外気取入れダ
クト２４は通常送気ダクト２７に接続され、後述するよ
うに空気の補給をするためのものであり、二点鎖線で示
した１ａは、上記クリーンルーム３０の大きさ、あるい
は必要な清浄度によって削減されるクリーンベンチであ
る。

次に、第２〜第４図によって上記クリーンベンチ１の構
成について説明する。

２は空気清浄ユニット室１２，温湿度調節ユニット１
４，ベンチ送風室２１などを備えた上部ユニット、３は
作業台２０，吸込み口５などを備えた下部ユニット、４
は清浄空気を室内へ吹き出す吹出し口、５は室内の空気
を吸い込む吸込み口、６は吸込み口５より吸い込んだ空
気を空気清浄ユニット室１２および温湿度調節ユニット
１４へ導く後部通路、７は空気清浄ユニットで、送風機
８と送風機８より出た空気の圧力を一様にする邪魔板９
およびフィルタＢ１０などからなり、１１は上部ふた２
６および上記空気清浄ユニット７のケーシングを止める
止めねじ、１２は上記空気清浄ユニット７を収納する空
気清浄ユニット室、１３は上記吸込み口５およびベンチ
吸込み口１９から吸い込んだ空気を第１段階のろ過集塵
を行うフィルタＡ、１４は冷却コイル２２，加熱器２３
などからなる温湿度調節ユニット、１５は上記温湿度調
節ユニット１４を経た空気をベンチ送風室２１へ送り込
むベンチ送風機、１６はベンチ内の作業空間に吹き出す
空気の２段階目のろ過集塵を行うフィルタＣ、１７はベ
ンチ内の作業空間に吹き出す空気を層流にする整流器、
１８はベンチ内の作業空間の前側にエアカーテンを形成
するためのエアカーテン吹き出し口、１９は上記作業空
間の空気を吸い込むベンチ吸込み口、２０は作業台、２
１は上記ベンチ送風機１６および上記フィルタＣ１６な
どを備えたベンチ送風室、２２はフィルタＡ１３を通過
した空気を冷却するための冷却コイル、２３は上記空気
を加熱するための例えば電気ヒータなどからなる加熱
器、２４は外気取入れダクト、２５は上記上部ユニット
２と上記下部ユニット３とに分割する境界の接合部、２
６は上記空気清浄ユニット７の吹き出し口４を備えた上
部ふたである。上記止めねじ１１を緩めて除くことによ
り上記上部ふた２６をはずすことができるとともに、上
記空気清浄ユニット７を前に引き出すことのできる構成
になっている。各図中の矢印は空気の流れる方向を示し
ている。

次いで、上記クリーンベンチの動作について説明する。

まず、ベンチ送風機１５と送風機８のスイッチをＯＮに
して上記二つの送風機を駆動する。上記二つの送風機に
よって、ベンチ内の作業空間の空気はベンチ吸込み口１
９から、上記クリーンベンチを設置した室内（以下室内
という）の空気は吸込み口５から、吸い込まれてフィル
ターＡ１３を通過しろ過され第１段階の清浄化が行われ
る。第１段階の清浄化を終えた空気は、後部通路６を経
て、空気清浄ユニット室１２と温湿度調節ユニット１４
に導かれる。空気清浄ユニット室１２に導かれた空気
は、送風機８によって付勢されて邪魔板９に衝突し、フ
ィルタＢ１０の全面を一様な圧力で通過し第２段階の清
浄化が行われて、吹出し口４を経て室内に吹き出され、
室内に清浄空気を供給する。一方、温湿度調節ユニット
１４に導かれた空気は、上記後部通路６などに設けられ
た温度センサ（図示省略）および制御部（図示省略）の
協動によって作動する冷却コイル２２および加熱器２３
の間を通過し、指定温度になってベンチ送風機１５で付
勢されたベンチ送風室２１に送り込まれる。ベンチ送風
室２１に送り込まれた上記空気はフィルタＣ１６を通過
しろ過集塵されて第２段階目の清浄化を終え、大部は整
流器１７を通り層流となって作業台２０に向かって吹き
出されるが、他の一部はエアカーテン吹出し口１８より
勢いよく吹き出してエアカーテンを形成する。上記エア
カーテンは、作業台２０上の作業空間と外部空間との間
をさえぎり、外部に浮遊しているほこりが作業空間に入
り込まないようにする。上記作業空間に吹き出た空気と
上記エアカーテンを形成した空気の一部は外部（上記室
内）へ吹き出るが、残部はベンチ吸込み口１９から吸い
込まれる。そして上記吹出し口４から吹き出し、室内を
還流して吸込み口５から吸い込まれた空気と混合し、フ
ィルタＡ１３を通過しろ過集塵されて後部通路６を経て
循環する。以上のように空気清浄ユニット７を経た空気
と温湿度調節ユニット１４を経た空気とは、絶えず混合
をくり返しているので室内の温度も指定温度に調温され
る。

以上はベンチ送風機１５と送風機８との２台の送風機を
用いた場合について説明したが、送風機８のみを使用し
送風機８から送り出された空気の一部をベンチ送風室２
１に送り出し、他の空気をフィルタＢ１０を通過させて
清浄化し吹出し口４から吹き出すように、１台の送風機
と２個以上のフィルタを用いる構成とすることもでき
る。

上記送風機には、例えばサイリスタモータなどを使用し
た可変型送風機を使用して、室の大きさ，清浄度などに
合わせて出力を変化させることのできるものを用いるこ
ともある。

上記クリーンベンチ１，１ａを設置した室内へ外部から
汚れた空気が流入しないようにするためには、室内の空
気の圧力を僅か外部より高くする必要がある。室内の圧
力が高いと扉の開閉のときあるいは、扉のすき間などか
ら空気が流出するので空気を補給しなければならない。
また、換気のためにも新鮮な空気を取り入れなければな
らない。

外気取入れダクト２４はこのためのもので、必要に応じ
て取り付け、不必要な場合は取り外して、ふたをするこ
とができる構成となっている。

次に、他の実施例であるクリーンベンチについて説明す
る。

第５図はこの発明の他の実施例であるクリーンベンチを
示す一部破砕断面図を含む斜視図で、各符号は上記第１
〜３図に示すクリーンベンチと同一、又は相当部分を示
す。図において、２８はクリーンルーム３０の床板２
８、２９は上記床板の一部に設けられた空気が自由に通
過できる格子板、３１は床下の空気通路、３２はクリー
ンベンチ１の設置する場所の床板２８に設けた吸い込み
孔である。図に示すように、このクリーンベンチ１の吸
込み口５は底面に設けられていて、吹き出し口４から吹
き出た清浄空気は床板２８の多数個所に設けられた格子
板２９を通り床下の空気通路３１を経て吸込み孔３２お
よび吸込み口５よりクリーンベンチ１にもどるように構
成されている。他の構成は上述した実施例と全く同じで
ある。

クリーンルーム３０と床板２８とクリーンベンチ１の吸
込み口５とを上記のように構成することによって、クリ
ーンルーム３０内の清浄空気の流れは垂直層流に近づ
き、空気の滞留する所が少なくなり高い清浄度を保つこ
とができる。

上記クリーンベンチ１は、以上のような構成になってい
るので空気は、フィルタＡ１３による第１段階のろ過集
塵と、フィルタＢ１０、又はフィルタＣ１６による第２
段階のろ過集塵との２回の清浄化が行われ、非常に清浄
度の高い空気をベンチ内の作業空間と室内に供給するこ
とができる。また、上記温湿度調節ユニット１４を設け
たので、作業環境を適正温度に維持し除湿も行うことが
できる。

さらに、上記クリーンベンチ１は、上記上部ユニット
２，上記下部ユニット３および上記空気清浄ユニット７
に分割できるので、上記クリーンベンチ１の運搬，設置
の場合に非常に便利であり、上記空気清浄ユニット７
は、随時クリーンベンチ１より引き出すことができるの
で、点検，修理，清掃を極めて容易に行うことができ
る。

［発明の効果］この発明は以上説明したとおり、クリーンベンチにおけ
る自己の装置内に備えた作業空間以外に、自己の装置外
の空間に清浄空気を供給するための吹出し口を併せ保持
し、吸込み口から吸い込んだ装置外空気を装置内空間用
空気清浄系統と装置外空間用空気清浄系統とに分割し、
各空気清浄系統ごとに清浄化した空気を、装置内と装置
外との両方又はどちらか一方に吹き出すようにしたの
で、クリーンベンチ内の作業空間の空気を清浄にする以
外に、上記クリーンベンチを設置した室内の空気を清浄
にして、その室内をクリーンルーム化することができ、
また、設置する室内の大きさ、および必要な清浄度に合
わせて台数を加減できるので、設置のための工期を短縮
し、費用を節約できるという優れた効果を奏するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例であるクリーンベンチを設
置した室内を示す斜視図、第２図は上記クリーンベンチ
を示す斜視図、第３図は第２図のＡ−Ａ線断面図、第４
図は第２図のＢ−Ｂ線断面図、第５図はこの発明の他の
実施例であるクリーンベンチを示す一部破砕断面図を含
む斜視図である。図において、１，１ａ…クリーンベンチ、２…上部ユニ
ット、３…下部ユニット、４…吹出し口、５…吸込み
口、６…後部ユニット、７…空気清浄ユニット、８…送
風機、９…邪魔板、１０…フィルタＢ、１１…止めね
じ、１２…空気清浄ユニット室、１３…フィルタＡ、１
４…温湿度調節ユニット、１５…ベンチ送風機、１６…
フィルタＣ、１７…整流器、１８…エアカーテン吹出し
口、１９…ベンチ吸込み口、２０…作業台、２１…ベン
チ送風室、２２…冷却コイル、２３…加熱器、２４…外
気取入れダクト、２５…接合部、２６…上部ふた、２７
…送気ダクト、２８…床板、２９…格子板、３０…クリ
ーンルーム、３１…空気通路、３２…吸込み孔である。なお、各図中、同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】自己の装置内に備えた作業空間に清浄空気
を供給するクリーンベンチにおいて、自己の装置外の空
間に清浄空気を供給するための吹出し口を併せ保持し、
吸込み口から吸い込んだ装置外空気を装置内空間用空気
清浄系統と装置外空間用空気清浄系統とに分割する手段
を備え、各空気清浄系統ごとに清浄化した空気を、装置
内と装置外との両方又はどちらか一方に吹き出すように
したことを特徴とするクリーンベンチ。
【請求項２】上記装置内空間用空気清浄系統に温湿度調
節手段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第１項
記載のクリーンベンチ。