JPH0640804B2 - 熱可逆性ゲル化剤とその製法 - Google Patents

熱可逆性ゲル化剤とその製法

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JPH0640804B2
JPH0640804B2 JP2115291A JP11529190A JPH0640804B2 JP H0640804 B2 JPH0640804 B2 JP H0640804B2 JP 2115291 A JP2115291 A JP 2115291A JP 11529190 A JP11529190 A JP 11529190A JP H0640804 B2 JPH0640804 B2 JP H0640804B2
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carrageenan
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glucomannan
galactomannan
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吉帝 金
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MEISHIN KASEI KOUGIYOU KK
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MEISHIN KASEI KOGYO KK
MEISHIN KASEI KOUGIYOU KK
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明はpH8.5以下の食品用の熱可逆性水系ゲル調
製に使用するゲル化剤およびその製法に関する。
(従来の技術) 従来、食品用の熱可逆性ゲル化剤として、寒天、カラギ
ーナン、カラギーナン/ローカストビーンガム混合物、
ゼラチンなどがきわめて一般的である。また、特開昭5
5−148064号ではカラギーナンとグルコマンナン
を含むゲル化水性相よりなるpH8以下の食用物質が開
示されている。
食品用として、果実、コーヒー、ワインなどの香味を有
する酸性域のデザートゲルは極めて広く利用されている
が、未だ従来のゲル化剤には完全なものがない。即ち、
寒天は溶解に充分の加熱が必要で、且つゲルはテクスチ
ャーが脆い。カラギーナンゲルは脆いがローカストビー
ンカムを加えることにより弾性が増す。しかし、糊状の
食感をあたえる。また、この混合物ゲルは液中のカチオ
ン濃度に敏感で、添加する果汁その他の調味物の中のカ
チオン濃度の僅かな変化によってもゲルの強度と弾性が
変化するため一定したゲルを得にくいなどの欠点があ
る。ゼラチンは酸性域では透明なゲルを得られない。ま
た、特開昭55−148064号の特許請求の範囲の5
及び7に含まれるグルコマンナンとカラギーナン混合物
の熱可逆性ゲルは保水性が悪く、カップ詰のデザートゼ
リーの場合では離水が多くゲルが収縮してしまうため商
品価値が著しく低下し実用には供し難い。
以上述べた如く従来の技術では理想的なデザートゲル用
のゲル化剤は未だないといえる。
ロ.発明の構成及び効果 本発明者は、食品用の熱可逆性水系ゲル化剤の製法につ
き鋭意研究を重ねた結果、カラギーナンとグルコマンナ
ン及びガラクトマンナンの3成分系の適当な配合比率に
よるゲル化剤が、熱可逆性できわめて溶解性がよく、食
感がすぐれ、カチオン濃度の変化による物性の変化が少
なく、離水が少なく、ゲルの透明度もきわめて良好であ
る等従来のゲル化剤の欠点をすべて補完するものである
ことを見いだし本発明に到達した。
即ち、本発明者は、カッパ・カラギーナン原藻からの抽
出濾液と、グルコマンナンとしてコンニャク精粉の熱湯
抽出濾液と、ガラクトマンナンとしては粗製ローカスト
ビーンガムの熱湯抽出濾液を種々の比率に混合し、その
液を冷却ゲル化させ、これを脱水乾燥して得られた粉末
につき熱可逆性ゲル化剤としての利用価値を調べた。そ
の結果、カッパ・カラギーナン:グルコマンナン:ガラ
クトマンナンの重量比率が2:2:1を中心とする配合
比率のものが強度も高く、あらゆる点できわめて良好な
ゲル化剤であることがわかった。なおカッパ・カラギー
ナンが10〜80重量%、グルコマンナンが10〜80
重量%、ガラクトマンナンが10〜60重量%の範囲内
で合計100重量%になる様な組み合せで、それぞれ好
ましい特長のある物性をもった食品用のゲルが得られる
ことがわかった。
以上に述べた3成分系のゲルが既知のゲル化剤よりすぐ
れた食品用ゲルを構成する機構については詳らかではな
いが、恐らくカッパ・カラギーナンのゲル化機構として
知られている分子の2重らせん構造のゲル組織に他の2
成分の分子が適当に結合補完して強靱なネットワークを
構成するものと推測される。
コンニャクマンナンの熱不可逆性ゲル構成の機構は、水
溶性のグルコマンナン分子に結合するアセチル基をアル
カリで加水分解することにある。特開昭55−1480
64号ではコンニャクマンナンとカラギーナンの混合物
を強熱することにより熱不可逆性ゲルを形成することを
開示している。
本発明はコンニャクマンナンの変性をさけて熱可逆性を
保つたままで他の2成分と相乗的にゲル組織を改善する
ことを特長とする。
本発明の実施方法には、適当な比率の3成分系溶液を適
当な方法、例えばエタノール中に注入して沈澱物として
分離するか、少量の塩化カリウムを加えて冷却ゲル化さ
せたものを圧搾脱水乾燥するなどの手段が有効である。
本発明の方法で得られたゲル化剤の特長は、 冷水中に投入した場合徐々に膨潤し「だま」になら
ない。
これを加熱すれば50℃程度で完全に溶解する。
それを冷却すれば30℃程度できわめて強靭なゲル
を形成する。
このゲルは完全な熱可逆性で50℃程度で再び溶解
する。
共溶する塩類に由来するカチオンのゲル物性に対す
る影響は極めて小さい。
このゲルは極めて透明度がよい。
このゲルは長期保存しても離水はきわめて少ない。
などの優れた特長を有する。
以上の様の優れた特長から、本発明のゲル化剤は、一般
の食品工業、小規模な調理さらに家庭用として広く容易
に使用できるゲル化剤として高く評価されるものであ
る。
なお、カラギーナン、グルコマンナン、ガラクトマンナ
ンの抽出精製濾液を使用することなく、それぞれの粗製
もしくは精製粉末の混合物溶液でも適当に配合すれば、
精製品に準じた特長のあるゲル化剤が得られる。
カラギーナンとしては、カッパ型のみならず、イオタ型
及びラムダ型の併用も可能で、ガラクトマンナンとして
はローカストビーンガムのほかタラガムなども有効であ
る。
ハ.実施例 (1)濾液の調製 カッパ・カラギーナンの原料として、カラギーナン
原藻Eucheuma cottoniiをあらかじめアルカリ処理した
粗カラギーナン、所謂コトニ・チョップ(カラギーナン
含有量約65重量%)60gを水4中で煮熟し、パー
ライトを助剤として濾過、濾液3.3を得た。これを
70℃に保温した。
グルコマンナンの原料として、コンニャク精粉(グ
ルコマンナン含有量約60重量%)65gを冷水5.5
中に投入し、撹拌充分膨潤した後80℃で1時間煮熟
後パーライトを助剤として濾液5を得た。これを70
℃に保温した。
ガラクトマンナン原料として、粗製ローカストビー
ンガム粉末33gを撹拌しつつ冷水3中に加え、さら
に塩化カリウム20gを加えた後、加熱、100℃で3
0分間煮熟した後パーライトを助剤として濾液2.5
を得た。
上記〜の濾液を撹拌しつつ混合した(カッパ・
カラギーナン : グルコマンナン : ガラクトマン
ナン の重量比は略々2:2:1)。
(2)ゲル化及び脱水 前項のの液をプラスチック・トレイ中に流し込み12
時間室温に放置して、ゲル10kgを得た。これを2m
m×2mm角の麺状に切断し、濾布中に厚さ約3cmに
包み込み、油圧圧搾機の箱中に積み重ね、初めは徐々
に、最終は20kg/cmまで加圧し、24時間でシ
ート状圧搾ゲル300gを得た。
(3)乾燥及び粉砕 前項の(2)で得られた圧搾ゲルを50℃の熱風乾燥機
中で乾燥後、粉砕機で80メッシュ通過の微粉とした。
得られた粉末は100g、含有水分8.0%であった。
(4)製品試験 前項の(3)で得られた粉末1gを精製水100ml中
に投入撹拌したところ、全く「だま」を生ぜず、徐々に
膨潤した。約10分後加熱したところ50℃で完全に透
明なゾルとなった。これを冷却してきわめて透明度のよ
い高弾性のゲルが得られた。このゲルは再加熱により5
0℃で再び溶解した。また別に、試作品を、0%、0.
05%、0.1%、0.2%、0.3%のそれぞれの濃
度の塩化カリウム溶液中に1%濃度に溶解し、ゲル化さ
せ、20℃でレオメターでゲルの破断強度を測定した。
比較のため、カッパ・カラギーナン及びローカスト・ビ
ーンガム精製品の1:1の混合物につき同様に1%ゲル
を調製してゲル強度を測定した。その結果は次表の通り
である。
前記の表に見る如く試作品は、カラギーナン/ローカス
トビーンガム混合物に比較して、破断強度のカリウム塩
濃度変化による変化の割合がきわめて少なく、溶解性、
ゲル透明度、弾性、離水性の点でも遥かにすぐれてい
た。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラギーナン最低1種、グルコマンナン最
    低1種およびガラクトマンナン最低1種を含有する液を
    濃縮、乾燥して得られる熱可逆性水系ゲル化剤。
  2. 【請求項2】カラギーナン最低1種、グルコマンナン最
    低1種およびガラクトマンナン最低1種を含有する液を
    濃縮、乾燥する特許請求の範囲第1項記載の熱可逆性水
    系ゲル化剤の製法。
JP2115291A 1990-05-02 1990-05-02 熱可逆性ゲル化剤とその製法 Expired - Lifetime JPH0640804B2 (ja)

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KR100807339B1 (ko) * 2007-04-03 2008-02-29 (주)밀양한천 수팽윤이 빠른 실한천상의 건조물 및 그 제조방법

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