JPH0640801U - 鉄筋ピッチ測定器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 配筋された鉄筋１の内法ピッチＰと鉄筋１の
直径Ｄを同時にかつ正確に測定することができる測定器
を提供する。 【構成】 先端に第一のジョウ１４が突設された本尺１
０と、本尺１０に摺動自在に挿入されて突出端部に第一
のジョウ１４と対向する第二のジョウ２１が突設された
副尺２０と、本尺１０に摺動自在に外嵌めされて第一の
ジョウ１４と背反した第三のジョウ３１が突設されたス
ライダ３０とを含み、本尺１０には第一のジョウ１４と
第三のジョウ３１の対物縁１４ａ，３１ａ間の距離Ｌ２
を読み取る本尺目盛１５が付され、副尺２０には第一の
ジョウ１４と第二のジョウ２１の対物縁１４ａ，２１ａ
間の距離Ｌ１を読み取る副尺目盛２２が付されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、鉄筋コンクリート建造物の構築の際に鉄筋の配筋ピッチを測定する のに用いる測定器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、配筋された鉄筋の間隔（以下、配筋ピッチという）や、用いられた鉄筋 の太さの測定は、巻き尺等の長さ測定手段を鉄筋の腹にあてがうことによって行 われていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来技術によると、巻き尺等の長さ測定手段では、配筋ピ ッチと鉄筋の太さを同時に測定することができず、しかも鉄筋は断面形状が円形 であることから、巻き尺等の長さ測定手段では、配筋ピッチや鉄筋の直径を正確 かつ容易に測定することができなかった。

【０００４】 本考案は、上記のような事情のもとになされたもので、その目的とするところ は、配筋ピッチと鉄筋の太さを同時にかつ正確に測定することができる測定器を 提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述した技術的課題は、本考案によって有効に解決することができる。 すなわち、本考案に係る鉄筋ピッチ測定器は、先端に第一のジョウが突設され た本尺と、この本尺に長手方向に摺動自在に挿入されて本尺の先端から突出した 端部に前記第一のジョウと長手方向に対向する第二のジョウが突設された副尺と 、前記本尺に長手方向に対して摺動自在に外嵌めされて前記第一のジョウと前記 長手方向に背反した第三のジョウが突設されたスライダとを含み、前記本尺には 、前記第一のジョウと第三のジョウの対物縁間の距離を読み取る本尺目盛が付さ れ、前記副尺には、前記第一のジョウと第二のジョウの対物縁間の距離を読み取 る副尺目盛が付され、ノギス状の外観を呈するものである。

【０００６】

【作用】

上記構成によると、鉄筋の直径は、本尺と副尺を互いに摺動させて第一のジョ ウと第二のジョウの対物縁間に鉄筋を挟み込み、このときの第一のジョウの対物 縁と第二のジョウの対物縁の間の距離を副尺目盛で読み取ることによって測定さ れる。また、隣合う鉄筋との内法ピッチは、本尺とスライダを互いに摺動させて 両鉄筋の対向面に第一のジョウと第三のジョウの対物縁をそれぞれ衝合し、この 両対物縁間の距離を本尺目盛で読み取ることによって測定される。

【０００７】

【実施例】

図１及び図２は、本考案に係る鉄筋ピッチ測定器の好ましい一実施例を示すも ので、参照符号１０は本尺、２０はこの本尺１０に形成された長手方向に延びる 中空部１１に摺動自在に挿入された副尺、３０は本尺１０の幅方向両縁に形成さ れた長手方向に延びる案内溝１２，１３に摺動自在に外嵌めされたスライダであ る。

【０００８】 本尺１０の先端１０ａは、その長手方向と直交する方向に突設されて対物縁１ ４ａが前記長手方向における外側を向いた第一のジョウ１４を一体的に有し、ま た、本尺１０の側面には本尺目盛１５が長手方向に付されている。副尺２０は、 本尺１０の先端１０ａにおける中空部１１の開口から突出した端部にその長手方 向と直交する方向に突設されて対物縁２１ａが前記第一のジョウ１４の対物縁１ ４ａと対向する第二のジョウ２１を一体的に有し、また、副尺２０の側面には副 尺目盛２２が長手方向に付されている。スライダ３０は、本尺１０の長手方向と 直交する方向に突設されて対物縁３１ａが前記第一のジョウ１４の対物縁１４ａ と背反する方向を向いた第三のジョウ３１を一体的に有し、スライダ３０の側面 には本尺目盛１５を透視可能な窓部３２が開設されており、この窓部３２の一辺 ３２ａには、本尺目盛１５の読み取り位置を指示するカーソル線３３が付されて いる。

【０００９】 なお、本尺目盛１５は、その始端（目盛０の位置）１５ａが第一のジョウ１４ の対物縁１４ａと対応する位置から距離ΔＬの位置に設定されており、スライダ ３０におけるカーソル線３３は、前記第三のジョウ３１の対物縁３１ａの位置か ら前記距離ΔＬの位置に設定されている。また副尺目盛２２は、その始端２２ａ が第二のジョウ２１の対物縁２１ａと対応する位置に設定されている。

【００１０】 上述の構成を有する鉄筋ピッチ測定器によれば、鉄筋コンクリート建造物の構 築の際に配筋された鉄筋１の直径Ｄは、本尺１０と副尺２０を互いに摺動させて 第一のジョウ１４と第二のジョウ２１の互いに対向する対物縁１４ａ，２１ａ間 に鉄筋１を挟み込み、本尺１０の先端１０ａにおいて副尺目盛２２の露出長Ｌ１ を読み取ることによって測定することができる。また、隣り合う鉄筋１，１間の 内法ピッチＰは、本尺１０とスライダ３０を互いに摺動させて両鉄筋１，１の対 向面に第一のジョウ１４の対物縁１４ａと第三のジョウ３１の対物縁３１ａを衝 合させ、スライダ３０の窓部３２に表示された本尺目盛１５をカーソル線３３の 指示長Ｌ２で読み取ることよって測定される。

【００１１】 なお、上述の実施例においては、例えば本尺目盛１５は第一のジョウ１４の対 物縁１４ａと対応する位置を始端１５ａとして設けても良く、この場合は、カー ソル線３３を第三のジョウ３１の対物縁３１ａと対応する位置に設ける。また、 本尺１０には副尺２０の不用意な移動を阻止するためのロック用のネジ１６をね じ込むと共に、スライダ３０にも同様に本尺１０に対するスライダ３０の不用意 な移動を防止するためのロック用のネジ３４をねじ込んだ構成としても良く、こ の場合、本尺１０と副尺２０の間に、第一のジョウ１４と第二のジョウ２１を互 いに接近する方向に付勢する引っ張りバネＳ１を設け、本尺１０の末端とスライ ダ３０の間に第一のジョウ１４と第三のジョウ３１を互いに引き離す方向に付勢 する引っ張りバネＳ２を設けることによって、更に使い勝手を向上させることが できる。

【００１２】

【考案の効果】

以上、本考案の鉄筋ピッチ測定器によれば、第一のジョウと第二のジョウの対 物縁間に鉄筋を挟み込み、また、隣り合う鉄筋の対向面に第一のジョウと第三の ジョウの対物縁をそれぞれ衝合し、副尺目盛及び本尺目盛を読み取ることによっ て、配筋された鉄筋の内法間隔とこの鉄筋の直径を、同時にかつ正確に測定する ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る鉄筋ピッチ測定器の一実施例を示
す側面図である。

【図２】（Ａ）は図１におけるＡ方向から見た図、
（Ｂ）は同じくＢ方向から見た図である。

【図３】本考案に係る鉄筋ピッチ測定器の他の実施例を
示す側面図である。

【符号の説明】

１ 鉄筋 １０ 本尺 １４ 第一のジョウ １４ａ，２１ａ，３１ａ 対物縁 １５ 本尺目盛 ２０ 副尺 ２１ 第二のジョウ ２２ 副尺目盛 ３０ スライダ ３１ 第三のジョウ ３２ 窓部 ３３ カーソル線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 先端に第一のジョウが突設された本尺
   と、 この本尺に長手方向に摺動自在に挿入されて本尺の先端
   から突出した端部に前記第一のジョウと長手方向に対向
   する第二のジョウが突設された副尺と、 前記本尺に長手方向に対して摺動自在に外嵌めされて前
   記第一のジョウと前記長手方向に背反した第三のジョウ
   が突設されたスライダと、 を含み、前記本尺には、前記第一のジョウと第三のジョ
   ウの対物縁間の距離を読み取る本尺目盛が付され、前記
   副尺には、前記第一のジョウと第二のジョウの対物縁間
   の距離を読み取る副尺目盛が付されてなることを特徴と
   する鉄筋ピッチ測定器。