JPH0640746A - 自動車用窓ガラス - Google Patents

自動車用窓ガラス

Info

Publication number
JPH0640746A
JPH0640746A JP4216386A JP21638692A JPH0640746A JP H0640746 A JPH0640746 A JP H0640746A JP 4216386 A JP4216386 A JP 4216386A JP 21638692 A JP21638692 A JP 21638692A JP H0640746 A JPH0640746 A JP H0640746A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
heat ray
window glass
print
automobile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4216386A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuaki Aikawa
勝明 相川
Hidekazu Ando
英一 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP4216386A priority Critical patent/JPH0640746A/ja
Publication of JPH0640746A publication Critical patent/JPH0640746A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Details Of Aerials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】熱線反射性能を維持しつつ、耐電気腐蝕性が良
く、アンテナ導体の利得性の低下を防止できる窓ガラス
を提供する。 【構成】熱線反射膜5とデフォッガープリント9とを設
けてなる自動車用窓ガラス1において、熱線反射膜を、
1KΩ/□以上でSiとZrの酸窒化物または窒化物、
あるいはTaの酸窒化物を主成分とする膜を少なくとも
1層有する膜とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用窓ガラスに係
り、さらに詳しくは、ガラス面に熱線反射機能と通電加
熱用熱線プリント(以下、防曇用HPプリント、デフォ
ッガープリント、あるいは単に、HPプリント、ともい
う)さらに必要に応じてアンテナ機能とを付与した自動
車用窓ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車ガラスには、快適さや意匠
性、室内のプライバシーを得ること等を目的として様々
な熱線反射膜、光線遮蔽膜がコートされたものが使用さ
れている。中でも運転視界域外のリヤガラス、サイドガ
ラス等には、可視光線透過率が70%以下のいわゆる濃
色ガラスが多く採用されてきた。
【0003】この濃色ガラスは太陽光線遮蔽性能が高い
ことによる室内の快適性や空調負荷低減、高級感を与え
る色調の選択が可能、デザイン的に優れた意匠性、車内
のプライバシー保護等の面で優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来この濃色ガラスと
リヤガラスに設けた場合、防曇用のHPプリントに通電
した時に、アース電位(OV)のボディーとHPの高電
位部分の間を、被膜とウェザーストリップを通じて電流
が流れ、いわゆる漏電が発生することがある。
【0005】また、たとえ被膜の抵抗が漏電を問題にし
ないほど十分高かった場合でも、ガラスが曇っている状
態やガラスが凍っている状態や湿度が高い状態等、HP
通電が必要な場合に、被膜が完全な絶縁体でない限り、
被膜に電位が発生し、被膜のボディー取り付け部ウェザ
ーストリップに接触している部分で、水分を介して微小
電流が流れ、被膜の電気腐蝕が発生する不安がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するためになされたものであり、熱線反射膜と通電
加熱用熱線プリントを設けてなる自動車用窓ガラスであ
って、前記熱線反射膜は、1KΩ/□以上のシート抵抗
値を有し、かつ前記熱線反射膜は、SiとZrを含む酸
窒化物を主成分とする膜を少なくとも1層有することを
特徴とする自動車用窓ガラスを提供するものである。
【0007】本発明においては、導電性銀ペーストをプ
リントし、これを焼き付けて防曇用HPプリントを設け
た自動車用窓ガラスにスパッタリング法で、電気腐蝕に
対して強い熱線反射膜を形成する。この時の熱線反射膜
の抵抗は1KΩ/□以上であればよい。
【0008】一方、導電性銀ペーストをプリントし、こ
れを焼き付けて、図1のように、防曇用HPプリントと
プリントアンテナをともに形成した自動車用窓ガラスに
スパッタリング法で、電気腐蝕に対して強い熱線反射膜
を形成する。この熱線反射膜は、電磁遮蔽性能の消去以
外に、アンテナの受信する電磁波が熱線反射膜に拡散し
て減衰してしまうのを防止するためにより高い抵抗が必
要とされ、その抵抗は500KΩ/□以上、好ましくは
1MΩ/□以上とするのが好ましい。
【0009】本発明における熱線反射膜としては、Si
とZrを含む酸窒化物(ZrSixOy Nz )、Zrと
Siを含む窒化物(ZrSix Ny )、あるいはTaの
酸窒化物、窒化物を主成分とする膜は、濃色でしかも膜
の抵抗が〜数MΩ/□のものが得られるため、プリント
アンテナやデフォッガープリント線と接触状態で設けら
れる熱線遮蔽膜にも好適に用いられる。
【0010】ZrSix Oy Nz 膜、ZrSix Ny 膜
において、SiとZrの組成範囲は、Zr:Si=9:
1〜1:5(原子比)であることが好ましい。ZrがS
iの9倍より多いと、抵抗が1KΩ/□以下となり、ま
たSiがZrより5倍多いと濃色膜が得られなくなり、
好ましくない。
【0011】ZrSix Oy Nz 膜、ZrSix Ny
膜、TaOx Ny 膜の膜厚は、光学性能、抵抗値(1K
Ω/□以上)を考慮して決定される。ZrSix Oy N
z 膜の場合は、可視光透過率TV が25〜35%、日射
透過率TE が30〜40%となるようにするためには、
500〜700Å程度が好ましい。ZrSix Ny 膜の
場合は、TV が25〜35%、TE が25〜35%とな
るようにするためには、500〜600Å程度が好まし
い。また、TaOx Ny 膜の場合は、TV が25〜35
%、TE が30〜40%となるようにするために、50
0〜700Å程度とするのが好ましい。
【0012】従来、熱線反射膜をリアガラスに設けた場
合、防曇のための通電加熱用のデフォッガープリント
(以下、HPともいう)に通電した時に、アース電位
(0V)のボディーとHPの高電位部分の間を、被膜と
ウェザーストリップを通じて電流が流れ、いわゆる漏電
が発生する問題があり、周辺部分に被膜の無い部分を設
け、その場合、被膜の無い部分の外観を良くするために
周辺部に遮光層を設け、被膜の端部を遮光層上に設ける
のが通常であった。
【0013】また、たとえ被膜の抵抗が漏電を問題にし
ないほど十分高い場合でも、ガラスが曇っている状態や
ガラスが凍っている状態や湿度が高い状態等、まさにH
P通電が必要な場合に通電を行うと、被膜が完全な絶縁
体でない限り被膜に電位が発生し、被膜(+電位)とボ
ディー取り付けウェザーストリップ(アース電位0V)
に電位差が発生し、被膜の、ボディー取り付け部ウェザ
ーストリップに接触している部分で、水分を介して微小
電流が流れ、被膜の電気腐食(膜の剥離や溶出)が発生
する不安があった。
【0014】しかしながら、上記のZrSix Oy Nz
膜、ZrSix Ny 膜、TaOx Ny 膜は、この電食に
対して耐久性が優れていることが判明した。これらの膜
は従来の他の熱線反射膜と比べて酸化(電食時に起きる
と考えられる)されにくく、また、酸化されたとしても
水に溶けにくく、溶出、剥離等が起きにくいものと考え
られる。
【0015】本発明の熱線反射膜5としては、上述の熱
線反射機能膜を単層として用いてもよいし、熱線反射機
能膜とガラスとの密着性を向上させるために、金属酸化
物誘電体膜、例えばTiO2 ,SiO2 等を下地膜とし
て介在させた少なくとも2層からなる熱線反射膜、熱線
反射機能膜上に耐久性向上のための保護膜を設けた少な
くとも2層からなる熱線反射膜(これは、窓ガラスの最
も車内側面に設けられる熱線反射膜として特に好まし
い)、あるいは熱線反射機能膜を比較的屈折率の高い金
属酸化物誘電体膜と組合せて干渉を利用して所望の光学
特性を得られるようにした少なくとも2層からなる熱線
反射膜等を用いることができる。
【0016】なお、多層系の熱線反射膜の場合、全体と
してのシート抵抗値が1KΩ/□以上、あるいはアンテ
ナ導体と接触状態の場合は500KΩ/□以上であれば
よい。熱線反射機能膜以外の保護膜、下地膜等が誘電体
からなっていてほとんど導電性がない場合は、実質的に
は熱線反射機能膜のシート抵抗が多層の熱線反射膜全体
のシート抵抗を決定することになる。下地膜が絶縁物で
あっても、かかる下地膜の膜厚が数10μm程度以下と
薄い場合には、熱線反射機能膜が直接アンテナ導体4と
接している場合と同様の影響があるため、下地膜、熱線
反射機能膜を含む多層からなる熱線反射膜は、 500K
Ω/□以上、特に1MΩ/□以上のシート抵抗値を有す
るのが好ましい。
【0017】上述の熱線反射機能膜上に耐久性向上のた
めに空気側最外層に設けられる保護膜としては、酸化タ
ンタル(Ta2 O5)からなる非晶質膜や、Zr, Ti,
Hf, Sn, Ta, In(これらをMと略す)のうち少
なくとも1種とBとSiのうち少なくとも1種とを含む
酸化物からなる非晶質膜等が、非晶質であるため表面が
平滑で耐擦傷性に優れており、同時に化学的安定性に優
れているので好ましい。
【0018】MBx Oy ,MSiz Oy ,MBx Siz
Oy においては、BまたはSiまたはその合計がM1原
子に対して0.05以上含有されていると膜が非晶質化
する。また、BやSiが多すぎると化学的耐久性、即ち
耐酸性、耐アルカリ性、耐湿性等が低下する傾向があ
り、これらを考慮すると、膜中のBのMに対する原子比
x,SiのMに対する原子比z,O(酸素)のMに対す
る原子比は、MBx Oyについては0.05≦x≦3、
2<y≦6.5であり、MSiz Oy については0.0
5≦z<19、2.1≦y<40であり、MBx Siz
Oy については、0.05≦x+z<19、2<y<4
0(ただしx+z−3>0かつx−3z+1>0の組成
は除く)であることが好ましい。
【0019】これは上述のように、B2 O3 は吸湿性で
空気中の水分を吸収して溶けてしまうため、MBx Si
z Oy 膜中にあまり多く含有されない方がよいからであ
る。具体的には、膜中において、MOt <25mol%
(ここでMOt は金属Mの酸化物)かつSiO2 <25
mol%で残りがB2 O3 となる程B2 O3 が含まれて
いると化学的耐久性が不十分となる。即ち、ZrBx S
iz Oy 膜中のZr:B:Si(原子比)を1:x:z
とすると、1/(1+x+z)<0.25かつZ/(1
+x+z)<0.25、即ち、x+z−3>0かつx−
3z+1>0の組成は化学的耐久性が好ましくない。
【0020】これらの膜はBやSiの組成比が増大する
と屈折率が低くなるため、組成比を適宜変更することに
よって光学設計上の自由度が高いという利点もある。
【0021】以下、本発明の自動車用窓ガラスの製造方
法について、説明する。例えば図1に示した窓ガラス1
の代表的な製造方法としては、 ガラス板の周辺部に遮光性着色層8をスクリーン印
刷等でプリントし、乾燥する。 防曇用HPプリント用のAgペースト等をスクリー
ン印刷等でプリントし、乾燥する。(防曇用HPプリン
トと同時に所望によりアンテナ用プリントを同様にプリ
ントしても良い。)
【0022】 かかるガラス板を600℃以上に加熱
して曲げ加工を行うと同時に遮光性着色層や防曇用HP
プリントを焼き付ける。(所望により、曲げ加工後急冷
して強化加工を施してもよい。) 1KΩ/□以上のシート抵抗値を有する熱線反射膜
を形成する。
【0023】という工程が挙げられる。曲面の窓ガラス
が要求されていなければの工程において、,で印
刷された遮光性着色層や防曇用HPプリント等の焼成を
するだけでよい。
【0024】また、熱線反射膜5をガラス1の構成ガラ
ス板の一面に形成するに際しては、スパッタ法、CVD
法、CLD法など、適宜の被膜形成法によりガラス板面
に直接形成することにより行うほか、別途、ガラス板に
貼着または挟み込むプラスチックフィルムの面上に熱線
反射膜を形成することで行ってもよい。
【0025】本発明は、このようにして構成されている
ので、ガラス1の一側面に設けられているアンテナ導体
4を覆うようにして熱線反射膜5が配設されても、この
熱線反射膜5自体が抵抗値の高い非導電性の薄膜により
形成されているので、電磁遮蔽特性は消失されており、
アンテナ導体4の利得特性を損なうことはない。したが
って、自動車に搭載される各種送受信装置のためのガラ
スアンテナとして設計どおりに有効に機能させることが
できる。
【0026】また、ガラス1面は、熱線反射膜5により
覆われているので、直射日光などの熱線が車内へと入射
し、室内が温度上昇するのを効果的に阻止することがで
き、冷房負荷低減等の省エネルギー対策を講じつつ、車
内環境の向上に効果的に寄与させることができる。
【0027】本発明のZrSix Oy Nz 膜、ZrSi
x Ny 膜、TaOx Ny 膜は上述のように、防曇用HP
プリントとともに設けられたとき、電食に対する高耐久
性が十分発揮されるが、一般の熱線反射膜として、HP
プリントやアンテナ導体のない窓ガラスにも使用でき
る。
【0028】
【実施例】
[実施例1]直流マグネトロンスパッタ装置内にターゲ
ットとしてZrとSiの複合化物(Zr:Si=1:2
原子比)を設置した。一方、図1のように遮光性着色
層、アンテナ導体、デフォッガープリントを形成したガ
ラス基板を洗浄、乾燥した後、真空槽内に入れ、5×1
0-6Torr程度まで排気した。この際基板加熱は行わ
れなかった。次にアルゴン真空槽内へ導入し、上記ター
ゲットへ約2.2w/cm2 の電力を印加し、10分間
Arでプレスパッタを実施した。
【0029】この後、真空槽内の雰囲気をArとN2 と
O2 の混合ガス(Ar:N2 :O2=90:8:2)に
置換し、圧力を2×10-6Torrになるように調節
し、この状態で上記ターゲットへ約2.2w/cm2 の
電力を印加し、デフォッガープリントを含む全面に直接
ZrSi2 Oy Nz 膜を膜厚約550Å成膜した。(図
1のように熱線反射膜5の周辺トリミングは行わず、ほ
ぼ全面に形成した。)得られた膜の可視光透過率(TV
)は27.5%、日射透過率(TE )は35%、抵抗
(R)は1.9×105 Ω/□であった。
【0030】[実施例2]直流マグネトロンスパッタ装
置内にターゲットとしてZrとSiの複合化物(Zr:
Si=1:2原子比)を設置した。一方、図1のように
遮光性着色層、デフォッガープリントを形成したガラス
基板(ただし、アンテナ導体は形成しなかった)を洗
浄、乾燥した後、真空槽内に入れ、5×10-6Torr
程度まで排気した。この際基板加熱は行われなかった。
次にアルゴン真空槽内へ導入し、上記ターゲットへ約
2.2w/cm2 の電力を印加し、10分間Arでプレ
スパッタを実施した。
【0031】この後、真空槽内の雰囲気をArとN2 の
混合ガス(Ar:N2 =97:3)に置換し、圧力を2
×10-3Torrになるように調節し、この状態で上記
ターゲットへ約2.2w/cm2 の電力を印加し、デフ
ォッガープリントを含む全面にZrSi2 Ny 膜を膜厚
約300Å成膜した。(周辺トリミングは行わず全面に
形成した。)得られた膜のTV は57%、TE は51
%、Rは1×104 Ω/□であった。
【0032】[実施例3]実施例1を行った後、真空槽
内の雰囲気をArとO2 の混合ガス(Ar:O2=8:
2)に置換し、圧力を2×10-3Torrになるように
調節し、上記ターゲットへ約2.2w/cm2 の電力を
印加し、実施例1で形成した形成したZrSi2 Oy N
z 膜上のほぼ全面に、膜厚約300Åの保護膜(ZrS
i2 O6 膜)を成膜した。
【0033】[実施例4]直流マグネトロンスパッタ装
置内にターゲットとしてTaを設置した。一方、図1の
ように遮光性着色層、デフォッガープリントを形成した
ガラス基板(ただし、アンテナ導体は形成しなかった)
を洗浄、乾燥した後、真空槽内に入れ、5×10-6To
rr程度まで排気した。この際基板加熱は行われなかっ
た。次にアルゴン真空槽内へ導入し、上記ターゲットへ
約2.2w/cm2 の電力を印加し、10分間Arでプ
レスパッタを実施した。
【0034】この後、真空槽内の雰囲気をArとN2 と
O2 の混合ガス(Ar:N2 :O2=84:9:7)に
置換し、圧力を2×10-3Torrになるように調節
し、この状態で上記ターゲットへ約2.5w/cm2 の
電力を印加し、デフォッガープリントを含む全面にTa
Ox Ny 膜を膜厚約600Å成膜した。(図1のように
熱線反射膜5の周辺トリミングは行わず、ほぼ全面に形
成した。)得られた膜の可視光透過率(TV )は31
%、日射透過率(TE )は26%、抵抗(R)は2.4
×103 Ω/□であった。
【0035】[比較例]直流マグネトロンスパッタ装置
内にターゲットとして、SUS(Fe−Cr−Ni)を
設置した。一方、図1のように遮光性着色層、アンテナ
導体、デフォッガープリントを形成したガラス基板を洗
浄、乾燥した後、真空槽内に入れ、5×10-6Torr
程度まで排気した。この際基板加熱は行われなかった。
次に真空槽内へ導入し、上記ターゲットへ約2.2w/
cm2 の電力を印加し、10分間Arでプレスパッタを
実施した。
【0036】この後、真空槽内の雰囲気をAr、N2 と
O2 の混合ガス(Ar:N2 :O2=29:68:3)
に置換し、圧力を2×10-3Torrになるように調節
し、この状態で上記ターゲットへ約2.2w/cm2 の
電力を印加し、デフォッガープリントを含む全面にSU
SOx Ny 膜を膜厚約650Å成膜した。得られた膜の
TV は38.7%、TE は46%、Rは7×106 Ω/
□であった。
【0037】以上の実施例及び比較例で形成した各試料
の周辺に、ウェザーストリップ(ゴム)を介して、ガラ
ス端面から離間して鉄板(車のボディーの代わり、アー
ス電位OV)を設けた。これを50℃、相対湿度100
%の恒温恒湿槽内に設置し、デフォッガープリント及び
熱線反射膜が形成された面に水を噴霧しながら、デフォ
ッガープリントの両端のバスバー間に直流12Vを連続
12時間通電した。このような電食テストの結果を表1
に示す。
【0038】また、上記実施例1、3及び比較例で形成
した各試料に関し、アンテナ導体のアンテナ性能の能力
低下を400MHz、及び1000MHzについて測定
した結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】上記試験結果からも明らかなように、本発
明によるときは、アンテナ利得特性を低下させることな
く、熱線反射膜をガラス面に形成することができる。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、電気
腐蝕に対して耐久性のある熱線反射膜が見出され、かつ
電磁遮蔽性を消失させることができ、したがって、熱線
反射膜の影響によるアンテナ導体の利得特性の低下を防
止することができ、熱線の車内への入射を阻止しつつ、
ガラスアンテナとしても優れた利得性を発揮させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用窓ガラスの一例の正面図
【符号の説明】
1:本発明の自動車用窓ガラス 4:アンテナ導体 5:熱線反射膜 7:給電点 8:遮光性着色層 9:デフォッガープリント

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱線反射膜と通電加熱用熱線プリントを設
    けてなる自動車用窓ガラスであって、前記熱線反射膜
    は、1KΩ/□以上のシート抵抗値を有し、かつ前記熱
    線反射膜は、SiとZrを含む酸窒化物を主成分とする
    膜を少なくとも1層有することを特徴とする自動車用窓
    ガラス。
  2. 【請求項2】熱線反射膜と通電加熱用熱線プリントとを
    設けてなる自動車用窓ガラスであって、前記熱線反射膜
    は、1KΩ/□以上のシート抵抗値を有し、かつ前記熱
    線反射膜は、SiとZrを含む窒化物を主成分とする膜
    を少なくとも1層有することを特徴とする自動車用窓ガ
    ラス。
  3. 【請求項3】熱線反射膜と通電加熱用熱線プリントとを
    設けてなる自動車用窓ガラスであって、前記熱線反射膜
    は、1KΩ/□以上のシート抵抗値を有し、かつ前記熱
    線反射膜は、Taの酸窒化物を主成分とする膜を少なく
    とも1層有することを特徴とする自動車用窓ガラス。
  4. 【請求項4】請求項1〜3の自動車用窓ガラスにおい
    て、かかる自動車用窓ガラスは、さらにアンテナ導体を
    有し、かつ、前記、前記熱線反射膜は500KΩ/□以
    上のシート抵抗を有することを特徴とする自動車用窓ガ
    ラス。
  5. 【請求項5】SiとZrを含む酸窒化物を主成分とする
    熱線反射膜。
  6. 【請求項6】SiとZrを含む窒化物を主成分とする熱
    線反射膜。
  7. 【請求項7】Taの酸窒化物を主成分とする熱線反射
    膜。
JP4216386A 1992-07-22 1992-07-22 自動車用窓ガラス Withdrawn JPH0640746A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4216386A JPH0640746A (ja) 1992-07-22 1992-07-22 自動車用窓ガラス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4216386A JPH0640746A (ja) 1992-07-22 1992-07-22 自動車用窓ガラス

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0640746A true JPH0640746A (ja) 1994-02-15

Family

ID=16687759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4216386A Withdrawn JPH0640746A (ja) 1992-07-22 1992-07-22 自動車用窓ガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0640746A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005090906A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Nippon Electric Glass Co Ltd 調理器用トッププレート
WO2006006492A1 (ja) * 2004-07-09 2006-01-19 Asahi Glass Company, Limited 導電性トナー及び導電プリント線付きガラス板の製造方法
JP2008124822A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Asahi Glass Co Ltd 自動車用高周波ガラスアンテナ及び自動車用の窓ガラス板
JP2008135944A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Asahi Glass Co Ltd 自動車用高周波ガラスアンテナ及び窓ガラス板
JP2010219583A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Mitsubishi Cable Ind Ltd 平面状アンテナ
JP2010258611A (ja) * 2009-04-22 2010-11-11 Mitsubishi Cable Ind Ltd 平面状アンテナ
WO2023085254A1 (ja) * 2021-11-12 2023-05-19 Agc株式会社 車両用アンテナ装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005090906A (ja) * 2003-09-19 2005-04-07 Nippon Electric Glass Co Ltd 調理器用トッププレート
WO2006006492A1 (ja) * 2004-07-09 2006-01-19 Asahi Glass Company, Limited 導電性トナー及び導電プリント線付きガラス板の製造方法
JPWO2006006492A1 (ja) * 2004-07-09 2008-04-24 旭硝子株式会社 導電性トナー及び導電プリント線付きガラス板の製造方法
JP4725518B2 (ja) * 2004-07-09 2011-07-13 旭硝子株式会社 導電性トナー及び導電プリント線付きガラス板の製造方法
JP2008124822A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Asahi Glass Co Ltd 自動車用高周波ガラスアンテナ及び自動車用の窓ガラス板
JP2008135944A (ja) * 2006-11-28 2008-06-12 Asahi Glass Co Ltd 自動車用高周波ガラスアンテナ及び窓ガラス板
JP2010219583A (ja) * 2009-03-13 2010-09-30 Mitsubishi Cable Ind Ltd 平面状アンテナ
JP2010258611A (ja) * 2009-04-22 2010-11-11 Mitsubishi Cable Ind Ltd 平面状アンテナ
WO2023085254A1 (ja) * 2021-11-12 2023-05-19 Agc株式会社 車両用アンテナ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5028759A (en) Low emissivity film for a heated windshield
US5270517A (en) Method for fabricating an electrically heatable coated transparency
US4010304A (en) Heated windows having vacuum-deposited layers
EP0299687B1 (en) Transparencies
US10464292B2 (en) Transparent pane with electrically conductive coating
KR100250604B1 (ko) 광학 간섭 필터 및 이의 제조방법
JPH07281022A (ja) 多層被覆
JP2007512218A (ja) 熱制御、電磁遮蔽、および加熱窓のために、代替使用または累加使用ができる透明基板
JPH0791089B2 (ja) 熱線反射ガラス
JP3453805B2 (ja) 透明導電膜
JP2003507305A (ja) 窓ガラス
JPH1134216A (ja) 積層体および窓用ガラス積層体
JPH0640746A (ja) 自動車用窓ガラス
JPH07249316A (ja) 透明導電膜および該透明導電膜を用いた透明基体
JPH10139491A (ja) 低反射濃色グレ−ガラス
JP2000252682A (ja) 電磁波遮蔽膜付き基板
JPH036015Y2 (ja)
JP3211986B2 (ja) グレー色電波透過型熱線遮蔽ガラス
JPH08151233A (ja) 透明発熱体
JPS6115403A (ja) アンテナ付き自動車用ウインドガラス
JP2811917B2 (ja) 熱線遮蔽ガラス
JPH07315876A (ja) 熱線遮蔽ガラス
JPH0912338A (ja) 断熱ガラス
JPH1045434A (ja) 自動車用電波透過型断熱ガラス
JP2528520B2 (ja) 単板断熱ガラス

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19991005