JPH0639859B2 - 自動車ドア錠 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、錠板，回転掛け金，係止つめ，閉鎖素子，外
部操作レバー及びモータ駆動装置が設けられており，そ
の際回転掛け金は，閉鎖素子収容部及び係止つめ用係止
形成部を有し，その際自動車のドア支柱に固定した閉鎖
素子が，自動車ドアを閉じた際に閉鎖素子収容部内にあ
り，かつ係止つめが回転掛け金を操作し，かつその際モ
ータ駆動装置が回転掛け金と係止つめに作用し，外部操
作レバーが係止つめに作用する自動車ドア錠に関する。

自動車ドアを閉じた際，ドア支柱に取付けた閉鎖素子は
回転掛け金内に挿入可能であり，かつ回転掛け金は閉鎖
位置へ動き，その際自動車ドアは，変形しかつ変形路の
まわりで圧縮されたドアパッキンの押付け力に抗して閉
鎖可能である。車両速度の増加，及び風騒音の防止に関
する要求の高まりの結果，自動車ドアは，ますます大き
な押付け力でドアパッキンに接する。このことは，自動
車ドア錠がモータ駆動装置を有するためである。これに
より自動車ドアは，押付け力に合わせた操作力で閉じる
ことができる。

従来の技術 初めに述べたような公知の自動車ドア錠において（ドイ
ツ連邦共和国特許第3150621号明細書），モータ駆動装
置は，回転掛け金と係止つめに作用し，それによりこれ
ら回転掛け金と係止つめは，開き位置と閉じ位置の間で
モータにより可動である。それにより自動車ドアを押付
け力に合わせた操作力で閉じることができるが，モータ
駆動装置及び適当な監視装置の確実な動作，及びモータ
駆動装置が故障した場合，例えば操作ハンドルを介して
安全規定を満たす外部操作のため高価な付加的処理が望
まれる。

発明の目的 本発明の課題は，モータ駆動装置が故障した場合，自動
車ドアが外部からわけなく操作できるように，初めに述
べた自動車ドア錠を改善することにある。

発明の構成 この課題を解決するために，本発明は次のことを示して
いる。すなわち係止つめが，支持ピンのまわりで回転可
能に揺動リンクに支持されており，他方においてこの揺
動リンクは，回転掛け金の軸に対して同軸的に錠板に支
持されており，揺動リンクは，レバー伝動装置を介して
モータ駆動装置に結合されており，かつ外部操作レバー
にはレリーズ片が，軸を介して揺動可能に連結されてお
り、このレリーズ片が，レリーズ片長穴を介して係止つ
めと相互作用する。最も簡単な場合揺動リンクは回転掛
け金の軸に支持されている。レバー伝動装置は種々の方
法で形成できる。レバー伝動装置が，モータ駆動装置に
結合されたクランク駆動装置とクランク駆動装置に結合
された操作棒とからなり，この操作棒が，操作棒長穴を
介して揺動リンクに作用する構成は，簡単かつ確実な動
作の点で優れている。さらに本発明の有利な構成によれ
ば，外部操作レバーは双腕レバーとして構成されてお
り，この双腕レバーは，回転掛け金の上において錠板に
支持されており，その際外部操作レバーの不動作位置に
おいて外部操作レバーとレリーズ片とを連結する軸は、
回転掛け金の軸に対して同軸的に配置されている。モー
タ駆動装置が電気モータを有すると有利である。しかし
液圧又は気圧モータ，及び適当なシリンダピストン装置
を使用してもよい。

実施例 本発明の実施例を以下図面によって詳細に説明する。

図示した自動車ドア錠は，基本構成において，錠板１，
回転掛け金２，係止つめ３，閉鎖素子４，外部操作レバ
ー５及びモータ駆動装置６からなる。回転掛け金２は，
閉鎖素子収容部７及び係止つめ３用係止形成部８，９を
有し，すなわち主係止形成部８と第２の係止形成部９を
有する。そのため錠板１は適当な挿入口10を有する。自
動車ドアのドア支柱に固定された閉鎖素子４は，自動車
ドアを閉じた際に閉鎖素子収容部７内にある。係止つめ
３は回転掛け金２を操作する。モータ駆動装置６は，回
転掛け金２と係止つめ３に作用する。外部操作レバー５
は係止つめ３に作用する。自動車ドアは図示されていな
い。

係止つめ３は，支持ピン11によって回転可能に揺動リン
ク12に支持されており，この揺動リンクは，わかり易く
するため特にハッチングで示してある。他方において揺
動リンク12は，回転掛け金２の軸13に対して同軸的に錠
板１に支持されている。揺動リンク12は，レバー伝動装
置14を介してモータ駆動装置６に接続されている。さら
に外部操作レバー５には、このレバー５に固定的に取付
けられた軸１９を介してレリーズ片１５が揺動可能に支
持されるようになっており、このレリーズ片は、レリー
ズ片長穴１７及び係止つめ３に設けられ、かつ揺動リン
ク１２に開口する穴（図示せず）を貫通するヒンジピン
１６を介して係止つめ３に連結されている。本実施例に
おいて揺動リンク12は，回転掛け金２の軸13に支持され
ている。レバー伝動装置14は，モータ駆動装置６に結合
されたクランク駆動装置14a とクランク駆動装置14a に
結合された操作棒14b とからなり，この操作棒は，操作
棒長穴18を介して揺動リンク12に作用する。操作棒14b
は，係止つめ３の制御に協力し，例えば開き運動の際に
第１図の位置に達する前に突起14c が協力する。外部操
作レバー５は双腕レバーであり，この双腕レバーは，回
転掛け金２の上において錠板１に支持されている。外部
操作レバー５の不動作位置において外部操作レバー５と
レリーズ片１５とを連結する軸１９は、回転掛け金の軸
13に対して同軸的に配置されている。モータ駆動装置６
は電気モータを備えていてもよい。自動車ドア錠が通常
の戻しばね及びその他の補助手段を有することは明らか
である。

第１図において自動車ドア錠は開いている。閉鎖素子４
は，錠板１の挿入口10から離れた図示されていない位置
にある。係止つめ３は，回転掛け金２の第２の係止形成
部９内にある。モータ駆動装置６は遮断されている。第
２図において自動車ドアは不完全に閉じている。この自
動車ドアは，特別な予備係止位置にある。閉鎖素子４
は，挿入口10内に挿入されており，かつ回転掛け金２を
図示した位置へ押す。自動車ドアは予備係止位置にある
が，係止つめ３は主係止形成部８内にある。この予備係
止位置は安全な位置である。第２図の動作位置に達する
まで，モータ駆動装置６は遮断されている。第３図は，
閉じた自動車ドア錠を示している。自動車ドアは正規に
閉じている。このことは、早くも第２図の動作に達する
ことによって行われる。第２図に弧状矢印によって略示
した運動が行われ，この運動は，この点において第２図
を第３図と比較すれば明らかである。

第３図の完全に閉じた位置から出発して，自動車ドア錠
はモータ駆動装置６を介して開くことができる。そのた
めモータ駆動装置６は，第３図にも記入した弧状矢印の
方向に部分運動を行う。それにより再び自動車ドア錠
は，自動車ドアに対して特別な予備係止位置を表わす第
２図に示した位置に達する。この時モータ駆動装置６の
これ以上の部分運動により係止つめ３は，第１図に示し
た位置へ動かすことができる。回転掛け金２は，自動車
ドアの完全に開いた状態の位置に達する。自動車ドア錠
が開き位置にあり，かつ自動車ドアを閉じようとする場
合，モータ駆動装置６が故障していると，自動車ドア
は，少なくとも第２図に示した特別な予備係止位置まで
動くことができる。それにより十分に安全な閉じ位置に
達している。自動車は，引続き走行可能であり，かつそ
のまま近くの工場まで走行できる。外部操作レバー５
は，前記のように双腕レバーの形をしている。このレバ
ーは，錠板１における固定点に支持されている。外部操
作レバー５の上側アーム5aは，例えばドア外部ハンドル
に作用するために使われ，下側アーム5bは，レリーズ片
15に接続するために使われる。レリーズ片15は，外部操
作レバー５に固定的に取付けられた軸19のまわりで回転
するように支持されている。この軸は，不動作位置にお
いて回転掛け金２の軸13と同軸的になっている。それに
より場合によっては生じる電気的な故障の位置には関係
なく，外部操作レバーのための作用点は常に同じであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は，自動車ドアの開き位置において本発明による
自動車ドア錠を示す平面図，第２図は，確実に保持され
た自動車ドアと共に本発明にとって重要な予備係止位置
において第１図による自動車ドア錠を示す図，第３図
は，正規に閉じた自動車ドアと共に閉じ位置において第
１図による自動車ドア錠を示す図である。 １……錠板，２……回転掛け金，３……係止つめ，４…
…閉鎖レバー，５……外部操作レバー，６……モータ駆
動装置，７……閉鎖素子収容部，８，９……係止形成
部，10……挿入口、11……支持ピン，12……揺動リン
ク，13…軸，14……レバー伝動装置，15……レリーズ
片，16……ヒンジピン，17……レリーズ片長穴，18……
操作棒長穴、１９……軸

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】錠板、回転掛け金、係止つめ、閉鎖素子、
   外部操作レバー及びモータ駆動装置が設けられており、
   この際回転掛け金は、閉鎖素子収容部及び係止つめ用係
   止形成部を有し、その際自動車のドア支柱に固定した閉
   鎖素子が、自動車ドアを閉じた際に閉鎖素子収容部内に
   あり、かつ係止つめが回転掛け金を操作し、かつその際
   モータ駆動装置が回転掛け金と係止つめに作用し、外部
   操作レバーが係止つめに作用する自動車ドア錠におい
   て、 係止つめ（３）が、支持ピン（１１）のまわりで回転可
   能に揺動リンク（１２）に支持されており、他方におい
   てこの揺動リンクは、回転掛け金（２）の軸（１３）に
   対して同軸的に錠板（１）に支持されており、揺動リン
   ク（１２）は、レバー伝動装置（１４）を介してモータ
   駆動装置（６）に結合されており、かつ外部操作レバー
   （５にはレリーズ片（１５）が、軸（１９）を介して揺
   動可能に連結されており、このレリーズ片が、レリーズ
   片長穴（１７）を介して係止つめ（３）と相互作用する
   ことを特徴とする自動車ドア錠。
2. 【請求項２】揺動リンク（１２）が、回転掛け金（２）
   の軸（１３）に支持されている、請求項１記載の自動車
   ドア錠。
3. 【請求項３】レバー伝動装置（１４）が、モータ駆動装
   置（６）に結合されたクランク駆動装置（１４ａ）とク
   ランク駆動装置（１４ａ）に結合された操作棒（１４
   ｂ）とからなり、この操作棒が、操作棒長穴（１８）を
   介して揺動リンク（１２）に作用する、請求項１又は２
   記載の自動車ドア錠。
4. 【請求項４】外部操作レバー（５）が双腕レバーとして
   構成されており、この双腕レバーが、回転掛け金（２）
   の上において錠板（１）に支持されており、かつ外部操
   作レバー（５）の不動作位置において外部操作レバー
   （５）とレリーズ片（１５）とを連結する軸（１９）
   が、回転掛け金（２）の軸（１３）に対して同軸的に配
   置されている、請求項１〜３の１つに記載の自動車ドア
   錠。
5. 【請求項５】モータ駆動装置（６）が電気モータを有す
   る、請求項１〜４の１つに記載の自動車ドア錠。