JPH0638408Y2 - 巻鉄心変圧器 - Google Patents

巻鉄心変圧器

Info

Publication number
JPH0638408Y2
JPH0638408Y2 JP1988018450U JP1845088U JPH0638408Y2 JP H0638408 Y2 JPH0638408 Y2 JP H0638408Y2 JP 1988018450 U JP1988018450 U JP 1988018450U JP 1845088 U JP1845088 U JP 1845088U JP H0638408 Y2 JPH0638408 Y2 JP H0638408Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
yoke
iron core
yoke portion
portions
winding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1988018450U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01123315U (ja
Inventor
俊子 山田
靖夫 山本
克己 花岡
昌武 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihen Corp
Original Assignee
Daihen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihen Corp filed Critical Daihen Corp
Priority to JP1988018450U priority Critical patent/JPH0638408Y2/ja
Publication of JPH01123315U publication Critical patent/JPH01123315U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0638408Y2 publication Critical patent/JPH0638408Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、非晶質(アモルファス)磁性合金の箔帯(ス
トリップ)からなる巻鉄心を用いた変圧器に関するもの
である。
[従来の技術] 非晶質磁性合金の箔帯により巻鉄心を構成する場合に
は、該箔帯を巻回軸線の回りに巻回して巻回体を形成し
た後、該巻回体をほぼ矩形状に成形して焼鈍を行う。非
晶質磁性合金は焼鈍により脆弱になるため、この巻鉄心
を用いて油入変圧器を構成した場合には、変圧器の運搬
時または運転時の振動により鉄心(特に積層面及び積層
面の両端のエッジ部)が欠けてその破片が絶縁油中を浮
遊し、変圧器の絶縁性能を低下させるおそれがある。特
に1つの継鉄部に突合せ接続部を設けておき、鉄心の脚
部に巻線を嵌装した後該接続部を突合せて接続するいわ
ゆるラップコアを用いる場合には、コイルを嵌装した後
鉄心の接続部を突合せ接続する際に接続部付近で鉄心が
欠けて破片が生じ易く、該破片が残留して絶縁油中を浮
遊するおそれが強い。
そこで従来非晶質磁性合金箔帯からなる巻鉄心を用いた
変圧器においては、鉄心全体にテープを巻きつけること
によって、あるいは鉄心の積層面に樹脂を塗布して固め
ることによって鉄心が欠けるのを防止することが提案さ
れていた。
[考案が解決しようとする課題] 従来提案されているように巻鉄心全体にテープを巻きつ
けると、該テープの締付け力により鉄心に歪みが生じる
ため鉄損が増大するという問題があった。またラップコ
アの場合には、突合せ接続部を有しない方の一方の鉄心
継鉄部と脚部とにテープを巻いた後該脚部に巻線を巻装
し、しかる後に他方の継鉄部の接続部を突合せ接続して
残りの部分にテープを巻きつけることになるが、この場
合巻線を嵌装した後に鉄心の残りの部分にテープを巻き
つける作業は非常に困難であり、特に鉄心の突合せ接続
部付近にテープを巻回することはほとんど不可能であ
る。そのためテープを巻きつける方法では振動等により
鉄心が欠けるのを完全に防止することができない。
また鉄心の積層面を樹脂で固める方法による場合にも樹
脂が固まる際に鉄心に歪みが生じるため、同じように鉄
損が増大するという問題がある。更にラップコアの場合
には、鉄心に巻線を嵌装した後に鉄心の突合せ接続部付
近を樹脂で固めることが困難であるため、破片の発生を
完全に防止することができない。
なお実公昭55-24820号公報に見られるように、フェライ
トコアを樹脂製のケース内に挿入して保護する提案がな
されている。しかしながら、非晶質磁性合金箔帯は、そ
の厚さ及び幅寸法にばらつきがあり、非晶質磁性合金箔
帯を巻回して形成した巻鉄心の各部の寸法にはばらつき
が生じるため、該鉄心を保護するために樹脂製のケース
を用いた場合には、次のような問題が生じる。
即ち、鉄心が大きめに形成されて、樹脂製のケースの寸
法に余裕が無くなった場合には、該ケース内に鉄心をき
つく嵌め込むことになるため、使用状態で鉄心の自重に
よりその下部継鉄部に歪みが生じ、該歪みにより鉄心の
性能が劣化して鉄損が増大する。
また鉄心が小さめに形成された場合には、樹脂製ケース
内で鉄心が動き得る状態に置かれるため、運搬中に鉄心
が欠けるおそれがある。
なお鉄心が大きめに形成された場合でも樹脂製ケース内
に鉄心を容易に挿入し得るように、鉄心の寸法のばらつ
きの最大値を見込んで樹脂製ケースを大きめに形成して
おくことも考えられるが、この場合には、小さめに形成
された鉄心を挿入した場合に、該鉄心がいっそう動き易
くなり、運搬中における鉄心の損傷が激しくなるのを避
けられない。
上記の理由で、樹脂製ケースにより鉄心を保護する思想
を非晶質磁性合金箔帯からなる鉄心に適用することは困
難である。
本考案の目的は、非晶質磁性合金箔帯からなる巻鉄心を
用いた変圧器において、鉄心に歪みを生じさせることな
く鉄心の少なくとも欠け易い部分を完全に覆って、変圧
器の輸送中や運転中に鉄心の破片が生じるのを防止する
ことにある。
[課題を解決するための手段] 本考案が対象とする巻鉄心変圧器は、非晶質磁性合金の
箔帯を巻回軸線の回りに巻回してほぼ矩形状に成形した
巻回体からなっていて第1及び第2の継鉄部1a,1bと両
継鉄部間を伸びる第1及び第2の脚部1c,1dとを有する
巻鉄心1と、巻鉄心1の少なくとも一方の脚部に巻装さ
れた巻線2とを備えたもので、巻鉄心1は巻回軸線方向
の両端にそれぞれ箔帯の積層面Lを有し、巻鉄心の外側
面S0と両積層面との間の各境界部及び該巻鉄心の内側面
Siと両積層面との間の各境界部にそれぞれ外側エッジ部
E0及び内側エッジ部Eiを有している。
請求項1に記載の考案においては、前記の目的を達成す
るため、鉄心の第1の継鉄部1aと第1及び第2の脚部1
c,1dとをほぼ覆う第1のカバー3Aと、鉄心の第2の継鉄
部1b付近を覆う第2のカバー3Bとを設ける。
ここで、第1のカバー3Aは、鉄心の第1の継鉄部1aの外
側面に添わせて配置された帯状の第1の継鉄部外側面被
覆部300と、第1の継鉄部外側面被覆部の幅方向の両端
から該第1の継鉄部の外側エッジ部に沿う折曲げ線に沿
って直角に折曲げられて該第1の継鉄部の両端の積層面
Lと第1及び第2の鉄心脚部の両端の積層面Lとを覆う
ほぼコの字形の対の積層面被覆部301,302と、対の積層
面被覆部の第1及び第2の脚部に添う各部分の幅方向の
両端から該第1及び第2の脚部の外側エッジ部及び内側
エッジ部に沿う折曲げ線に沿ってそれぞれ折曲げられて
該第1及び第2の脚部の外側面及び内側面をそれぞれ覆
う脚部外側面被覆部303及び脚部内側面被覆部304と、対
の積層面被覆部301,302の第1の継鉄部の内側エッジ部
に沿う折曲げ線に沿って折曲げられて該第1の継鉄部の
内側面の少なくとも一部を覆う第1の継鉄部内側面被覆
部305とからなっている。
また第2のカバー3Bは、鉄心の第2の継鉄部1bの外側面
に添わせて配置された第2の継鉄部外側面被覆部306
と、第2の継鉄部外側面被覆部306の幅方向の両端から
該第2の継鉄部の外側エッジ部に沿う折曲げ線に沿って
ほぼ直角に折曲げられて該第2の継鉄部の両端の積層面
をそれぞれ覆う対の継鉄部積層面被覆部307,308と、対
の継鉄部積層面被覆部のそれぞれの先端部から第2の継
鉄部の内側エッジ部に沿う折曲げ線に沿って折曲げられ
て第2の継鉄部の内側面の少なくとも一部を覆う第2の
継鉄部内側面被覆部309,310と、対の継鉄部積層面被覆
部307,308のそれぞれの両端から突出して第1のカバー
の積層面被覆部の端部側から該積層面被覆部と第1及び
第2の脚部との間に挿入される突出部307a,308aとから
なっている。
請求項2に記載の考案は鉄心カバーの構成を異ならせた
もので、この考案においては、鉄心の第1及び第2の継
鉄部1a,1bをそれぞれ覆う第1及び第2の継鉄部カバー3
a,3bと、鉄心の第1及び第2の脚部1c,1dをそれぞれ覆
う第1及び第2の脚部カバー3c,3dとを設ける。
ここで第1及び第2の脚部カバー3c,3dはそれぞれ第1
及び第2の脚部1c,1dを取囲むように矩形状の絶縁紙30
を各脚部のエッジ部に沿う折曲げ線に沿って折曲げたも
のから構成される。
また第1及び第2の継鉄部カバー3a,3bはそれぞれ、各
継鉄部の外側面に添う帯状部31と、該帯状部の幅方向の
両端から各継鉄部の外側エッジ部に沿う折曲げ線に沿っ
て折曲げられて各継鉄部の両端の積層面を覆う対の積層
面被覆部32,33と、各積層面被覆部の先端部から各継鉄
部の内側エッジ部に沿う折曲げ線に沿って折曲げられて
各継鉄部の内側面の少なくとも一部を覆う継鉄部内側面
被覆部34,35と、積層面被覆部32,33のそれぞれの両端か
ら突出して第1及び第2の脚部カバーと第1及び第2の
脚部との間に挿入された突出部32a,33aとにより構成さ
れる。
[作用] 上記のように巻鉄心のエッジ部に沿う折曲げ線に沿って
絶縁紙を折曲げて形成した鉄心カバーにより巻鉄心の少
なくとも積層面とエッジ部とを被覆すると、鉄心に歪み
を生じさせることなく鉄心の欠け易い部分(積層面及び
エッジ部)を完全に覆うことができる。従って鉄損を増
大させることなく運搬中や運転中に生じる振動に対して
鉄心を保護することができる。また万一鉄心が欠けた場
合でもその破片が外に出るのを防ぐことができるため、
鉄心の破片が絶縁油中に浮遊するのを防止することがで
きる。
更に上記のように、巻鉄心のエッジ部に沿う折曲げ線に
沿って絶縁紙を折曲げて形成した鉄心カバーにより巻鉄
心を被覆するようにすると、鉄心の寸法がばらついた場
合に、鉄心に合わせて折曲線の位置を変更することによ
り、鉄心カバーの寸法を鉄心の寸法に適合するように容
易に調整することができる。従って巻鉄心の寸法がばら
ついた場合でも、巻鉄心に歪みを生じさせることなく、
また巻鉄心とカバーとの間に大きな隙間を生じさせるこ
となく、巻鉄心を被覆することができ、巻鉄心の保護を
適確に図ることができる。
[実施例] 以下添附図面を参照して本考案の実施例を説明する。
第2図は本考案で用いる巻鉄心1の一構成例を示したも
のである。この巻鉄心1は、非晶質磁性合金の箔帯を巻
回軸線の回りに所定ターン数巻回して形成した巻回体を
ほぼ矩形状に成形して焼鈍したものからなっていて、第
1及び第2の継鉄部1a,1bと両継鉄部間を伸びる第1及
び第2の脚部1c,1dとを有している。この例では、非晶
質磁性合金の箔帯(1枚の箔帯または複数枚の箔帯積層
したもの)の巻回体を矩形状に成形して焼鈍した後に第
2の継鉄部1bを積層方向に一括して切断することにより
突合せ接続部Aを形成している。尚この突合せ接続部の
形成の仕方は任意である。
巻鉄心1はその巻回軸線方向の両端にそれぞれ箔帯の積
層面L,Lを有し、巻鉄心の外側面S0と両積層面との間の
各境界部及び該巻鉄心の内側面Siと両積層面との間の各
境界部にそれぞれ外側エッジ部E0及び内側エッジ部Eiを
有している。
上記巻鉄心1は第1図に示すような鉄心カバー3により
覆われる。この鉄心カバー3はクラフト紙等の絶縁紙を
鉄心1の各エッジ部に沿う折曲げ線に沿って折曲げるこ
とにより形成したもので、鉄心1の第1の継鉄部1aと第
1及び第2の脚部1c,1dとをほぼ覆う第1のカバー3A
と、鉄心1の第2の継鉄部1b付近を覆う第2のカバー3B
とからなっている。
第1のカバー3Aは第3図に示す展開図のように切抜かれ
た絶縁紙を同図に破線で示した折曲げ線a1ないしa4に沿
って折曲げることにより形成される。尚第3図において
実線b1ないしb3は切込み部を示している。
更に詳細に説明すると、第3図において300は帯状に形
成された第1の継鉄部外側面被覆部で、この被覆部は鉄
心1の第1の継鉄部1aの外側面に添わせて配置される。
301及び302は上記被覆部300の幅方向の両端から第1の
継鉄部の外側エッジ部E0に沿う折曲げ線a1,a1に沿って
直角に折曲げられたほぼコの字形の積層面被覆部で、こ
れらの積層面被覆部により第1の継鉄部1aの両端の積層
面L,Lと第1及び第2の鉄心脚部1c及び1dの両端の積層
面L,Lとが覆われる。
303は第1及び第2の脚部1c及び1dの外側面S0を被覆す
る脚部外側面被覆部、304は第1及び第2の脚部1c及び1
dの内側面Siを被覆する脚部内側面被覆部である。各脚
部外側面被覆部303は、積層面被覆部301,302の第1及び
第2の脚部1c及び1dに沿う部分の幅方向の一端から第1
及び第2の脚部の外側エッジ部E0に沿う折曲げ線a2に沿
って折曲げられる。また各脚部内側面被覆部304は、積
層面被覆部301,302の第1及び第2の脚部1c及び1dに沿
う部分の幅方向の他端から第1及び第2の脚部の内側エ
ッジ部Eiに沿う折曲げ線a3に沿って折曲げられる。
305は積層面被覆部301,302の第1の継鉄部1aに沿う部分
から該継鉄部1aの内側エッジ部Eiに沿う折曲げ線a4に沿
って折曲げられる台形状の継鉄部内側面被覆部で、この
被覆部305により第1の継鉄部1aの内側面が被覆され
る。
第2のカバー3Bは、第4図に示す展開図のように切抜か
れた絶縁紙を折曲げることにより形成される。第4図に
おいて破線a5及びa6は折曲げ線を示し、実線b4及びb5は
切込み部を示している。
この第2のカバー3Bは、鉄心1の第2の継鉄部1bの外側
面に沿わせて配置される第2の継鉄部外側面被覆部306
と、第2の継鉄部外側面被覆部306の幅方向の両端から
該第2の継鉄部の外側エッジ部に沿う折曲げ線a5に沿っ
てほぼ直角に折曲げられて該第2の継鉄部の両端の鉄心
積層面をそれぞれ覆う対の継鉄部積層面被覆部307,308
と、対の継鉄部積層面被覆部307,308のそれぞれの先端
部から第2の継鉄部1bの内側エッジ部Eiに沿う折曲げ線
に沿って折曲げられて第2の継鉄部1bの内側面Siを覆う
第2の継鉄部内側面被覆部309,310と、対の継鉄部積層
面被覆部307,308のそれぞれの両端から突出した突出部3
07a,308aからなり、突出部307a及び308aは第1のカバー
3Aの積層面被覆部301,302の端部側から該積層面被覆部
と第1及び第2の脚部との間に挿入される。
変圧器を組立てるに当っては先ず第5図に示すように巻
鉄心1の第1の継鉄部1aと第1及び第2の脚部1c及び1d
とを覆うように第1のカバー3Aを取付ける。この場合、
各部を折曲げ線に沿って折曲げて鉄心の所定部分に沿わ
せた後、第1及び第2の脚部1c及び1dの外側面S0を覆う
脚部外側面被覆部303を接着テープ10または接着剤によ
り固定し、更に第1及び第2の脚部1c及び1dの内側面Si
を覆う脚部内側面被覆部304を接着テープ11または接着
剤により固定する。また第1の継鉄部内側面被覆部305
を接着テープ12または接着剤により固定する。第1の継
鉄部外面被覆部300の両端は脚部外側面被覆部303と鉄心
の外側面S0との間に挿入しておく。
このようにして巻鉄心に第1のカバー3Aを取付けた後鉄
心の第2の継鉄部1bの接続部を開いて第1及び第2の脚
部1c,1dに巻線2,2を嵌装する。しかる後第2の継鉄部1b
の突合せ接続部Aを突合せ接続し、第6図に示すように
第2のカバー3Bを取付ける。この場合第2の継鉄部外側
面被覆部306の両端を第1のカバーの脚部外側面被覆部3
03と鉄心の外側面S0との間に挿入し、突出部307a及び30
8aを第1のカバーの積層面被覆部301,302の端部側から
該積層面被覆部と第1及び第2の脚部1c,1dとの間に挿
入する。
上記のように、巻鉄心のエッジ部に沿う折曲げ線に沿っ
て絶縁紙を折曲げることにより形成したカバーにより巻
鉄心を覆うようにすると、鉄心に歪みを生じさせること
なく鉄心を覆うことができ、鉄心の特性を何等低下させ
ることなく鉄心の破損を防止することができる。またカ
バーは接着テープまたは接着剤により数箇所固定すれば
よいため、その取付け作業を簡単にすることができ、製
造能率を向上させることができる。
上記の実施例では、鉄心カバー3を2分割したが、鉄心
カバーを3分割することもできる。第7図は3分割した
鉄心カバー3の構成例を示したもので、この鉄心カバー
3は鉄心の第1及び第2の継鉄部1a及び1bをそれぞれ覆
う同一構造の第1及び第2の継鉄部カバー3a及び3bと、
鉄心の第1及び第2の脚部をそれぞれ覆う同一構造の第
1及び第2の脚部カバー3c及び3dとからなっている。
第1及び第2の脚部カバー3c及び3dは第8図に示したよ
うな矩形状の絶縁紙30を、巻鉄心1の第1及び第2の脚
部1c及び1dのそれぞれの4つのエッジ部に沿う折曲げ線
c1ないしc4に沿って折曲げたものからなっていて、接着
テープ13または接着剤により脚部の外側面側で固定され
る。
第1及び第2の継鉄部カバー3a,3bは、巻鉄心1の各継
鉄部の外側面に沿う帯状部31と、該帯状部の幅方向の両
端から各継鉄部の外側エッジ部に沿う折曲げ線に沿って
折曲げられて各継鉄部の両端の積層面を覆う対の積層面
被覆部32,33と、各積層面被覆部の先端部から各継鉄部
の内側エッジ部に沿う折曲げ線に沿って折曲げられて各
継鉄部の内側面を覆う継鉄部内側面被覆部34,35と、積
層面被覆部32,33のそれぞれの両端から突出した突出部3
2a,33aとからなっている。これら第1及び第2の継鉄部
カバー3a,3bは、それぞれの突出部32a,33aを第1及び第
2の脚部カバーと第1及び第2の脚部の積層面Lとの間
に挿入し、帯状部31の両端を第1及び第2の脚部カバー
と第1及び第2の脚部の外側面S0との間に挿入すること
により鉄心に取付けられる。第1及び第2の継鉄部カバ
ー3a及び3bの展開図を第9図に示す。同図においてc5及
びc6は折曲げ線を示し、d1及びd2は切込み部を示してい
る。
第7図に示したように鉄心カバーを構成すると、脚部を
覆うカバー3c,3dを単純な形状の絶縁紙30により形成で
き、また第1及び第2の継鉄部を覆うカバーは同一のも
のでよいため、鉄心カバーの製作を容易にすることがで
きる。
上記の各実施例に示した鉄心カバーにおいて、鉄心の積
層面の角部に添う部分(鉄心カバーの角部)は単に積層
面に当接しているだけであるが、破片の発生を更に確実
に防止するためには、鉄心カバーの角部を形成する部分
に多数の切込みを設けて該切込みにより切離された部分
を鉄心継鉄部の外側面を覆う部分の内側に折込むように
することが好ましい。例えば第10図は第9図の実施例の
第2の継鉄部カバー3bの鉄心積層面を覆う部分の角部に
多数の切込みeを煎れた例を示したもので、この場合切
込みeにより切離された舌片状部分f,f,…を第11図のよ
うに帯状部31の内側に折込むことにより鉄心カバーの角
部を強化することができ、鉄心の保護をより完全にする
ことができる。
更に第12図に示したように多数の切込みgを形成した矩
形状の絶縁紙40を用意して、この絶縁紙を第11図のよう
に形成したカバーの角部に当て、切込みgにより切り離
された舌片状部分h,h,…を第13図に示すように鉄心の積
層面側に折曲げた状態で絶縁紙40をカバーに接着するこ
とにより、鉄心カバーの角部を更に強化することもでき
る。
上記の実施例において、鉄心の巻回軸線方向の寸法が大
きい場合には、鉄心の内側面の中央寄りの部分がカバー
により覆われない状態になることがあるが、鉄心の各部
の内欠け易いのは積層面とエッジ部であり、これら以外
の部分は欠け難いので、鉄心の内側面の中央寄りの部分
を覆わないままの状態にしても差支えがない。このよう
に、本考案で用いる鉄心カバーは少なくとも鉄心の欠け
易い部分(積層面及びエッジ部)を覆えばよく、それ以
外の部分は一部覆われない状態にしても何等支障がな
い。
[考案の効果] 以上のように、本考案によれば、巻鉄心のエッジ部に沿
う折曲げ線に沿って絶縁紙を折曲げて形成した鉄心カバ
ーにより巻鉄心の少なくとも積層面とエッジ部とを被覆
したので、鉄心に歪みを生じさせることなく鉄心の少な
くとも欠け易い部分(積層面及びエッジ部)を完全に覆
うことができ、鉄損を増大させることなく運搬中や運転
中に生じる振動に対して鉄心を保護することができる。
また鉄心が万一欠けた場合でもその破片が外に出るのを
防ぐことができる。従って鉄心の破片が絶縁油中を浮遊
するのを防ぐことができ、鉄心の破片の浮遊により変圧
器の絶縁性能が低下するのを防止することができる。更
に、鉄心カバーの取付けは鉄心の外面にテープを巻きつ
けたり鉄心の積層面を樹脂で固めたりする作業に比べて
はるかに簡単に行うことができるため、変圧器の製造能
率を向上させることができる。
また、本考案によれば、巻鉄心のエッジ部に沿う折曲げ
線に沿って絶縁紙を折曲げて形成した鉄心カバーにより
巻鉄心を被覆するようにしたので、鉄心の寸法がばらつ
いた場合に、鉄心に合わせて折曲げ線の位置を変更する
ことにより、鉄心カバーの寸法を鉄心の寸法に適合する
ように容易に調整することができる。従って巻鉄心の寸
法がばらついた場合でも、巻鉄心に歪みを生じさせるこ
となく、また巻鉄心とカバーとの間に大きな隙間を生じ
させることなく、巻鉄心を被覆することができ、巻鉄心
の保護を適確に図ることができる利点がある。
特に請求項1に記載した考案によれば、鉄心カバーが第
1のカバーと第2のカバーとからなっていて、鉄心の第
1の継鉄部と第1及び第2の脚部とが同じ第1のカバー
により覆われ、第1の継鉄部を覆う部分と第1及び第2
の脚部を覆う部分との間に生じる隙間が少なくなるた
め、鉄心の破片が外に出るおそれを特に少なくすること
ができる。また鉄心カバーが2つのカバーからなるた
め、カバーの構造を簡単にすることができ、カバーを接
着テープや接着剤等により鉄心に固定する作業を簡単に
することができる。
また請求項2に記載した考案によれば、各鉄心カバーを
単純な形状の絶縁紙により形成できるため、鉄心カバー
の製造を簡単にすることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例で用いる鉄心カバーを示す分解
斜視図、第2図は同実施例で用いる巻鉄心を示す斜視
図、第3図及び第4図はそれぞれ第1図の鉄心カバーを
構成する第1及び第2のカバーの展開図、第5図は同実
施例において巻鉄心に第1のカバーを取付けて巻線を嵌
装する状態を示した斜視図、第6図は巻線を嵌装した後
第2のカバーを取付けた状態を示した斜視図、第7図は
本考案で用いる鉄心カバーの変形例を示した斜視図、第
8図は第7図の鉄心カバーを構成する第1及び第2の脚
部カバーの展開図、第9図は第7図の鉄心カバーを構成
する第1及び第2の継鉄部カバーの展開図、第10図は鉄
心カバーの角部を補強する手段を示した要部斜視図、第
11図は第10図に示した補強手段により鉄心の角部を補強
した状態を示す要部斜視図、第12図は鉄心角部の補強手
段の更に他の例を示した平面図、第13図は第12図の補強
手段を用いて鉄心カバーの角部を補強した状態を示した
要部斜視図である。 1……巻鉄心、1a……第1の継鉄部、1b……第2の継鉄
部、1C……第1の脚部、1d……第2の脚部、L……積層
面、S0……鉄心の外側面、Si……鉄心の内側面、E0……
鉄心の外側エッジ部、Ei……鉄心の内側エッジ部、3…
…鉄心カバー、3A……第1のカバー、3B……第2のカバ
ー、300……第1の継鉄部外側面被覆部、301,302……積
層面被覆部、303……脚部外側面被覆部、304……脚部内
側面被覆部、305……継鉄部内側面被覆部、306……第2
の継鉄部外側面被覆部、307,308……継鉄部積層面被覆
部、309,310……第2の継鉄部内側面被覆部、307a,308a
……突出部、3a,3b……第1及び第2の継鉄部カバー、3
c,3d……第1及び第2の脚部カバー、30……絶縁紙、31
……帯状部、32,33……積層面被覆部、32a,33a……突出
部、34,35……継鉄部内側面被覆部。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】非晶質磁性合金の箔帯を巻回軸線の回りに
    巻回してほぼ矩形状に成形した巻回体からなっていて第
    1及び第2の継鉄部(1a)及び(1b)と両継鉄部間を伸
    びる第1及び第2の脚部(1c)及び(1d)とを有する巻
    鉄心(1)と、前記巻鉄心の少なくとも一方の脚部に巻
    装された巻線(2)とを備え、 前記巻鉄心(1)は前記巻回軸線方向の両端にそれぞれ
    箔帯の積層面(L)を有し、前記巻鉄心の外側面(So)
    と前記両積層面との間の各境界部及び該巻鉄心の内側面
    (Si)と前記両積層面との間の各境界部にそれぞれ外側
    エッジ部(Eo)及び内側エッジ部(Ei)を有している巻
    鉄心変圧器において、 前記鉄心の第1の継鉄部(1a)と第1及び第2の脚部
    (1c)及び(1d)とをほぼ覆う第1のカバー(3A)と、
    前記鉄心の第2の継鉄部(1b)付近を覆う第2のカバー
    (3B)とを具備し、 前記第1のカバー(3A)は、 前記鉄心の第1の継鉄部(1a)の外側面に添わせて配置
    された帯状の第1の継鉄部外側面被覆部(300)と、 前記第1の継鉄部外側面被覆部の幅方向の両端から該第
    1の継鉄部の外側エッジ部に沿う折曲げ線に沿って直角
    に折曲げられて該第1の継鉄部の両端の積層面(L)と
    第1及び第2の鉄心脚部の両端の積層面(L)とを覆う
    ほぼコの字形の対の積層面被覆部(301),(302)と、 前記対の積層面被覆部の第1及び第2の脚部に添う各部
    分の幅方向の両端から該第1及び第2の脚部の外側エッ
    ジ部及び内側エッジ部に沿う折曲げ線に沿ってそれぞれ
    折曲げられて該第1及び第2の脚部の外側面及び内側面
    の少なくとも一部をそれぞれ覆う脚部外側面被覆部(30
    3)及び脚部内側面被覆部(304)と、 前記対の積層面被覆部(301),(302)の第1の継鉄部
    の内側エッジ部に沿う折曲げ線に沿って折曲げられて該
    第1の継鉄部の内側面の少なくとも一部を覆う第1の継
    鉄部内側面被覆部(305)とからなり、 前記第2のカバー(3B)は、 前記鉄心の第2の継鉄部(1b)の外側面に添わせて配置
    された第2の継鉄部外側面被覆部(306)と、 前記第2の継鉄部外側面被覆部(306)の幅方向の両端
    から該第2の継鉄部の外側エッジ部に沿う折曲げ線に沿
    ってほぼ直角に折曲げられて該第2の継鉄部の両端の積
    層面をそれぞれ覆う対の継鉄部積層面被覆部(307),
    (308)と、 前記対の継鉄部積層面被覆部のそれぞれの先端部から第
    2の継鉄部の内側エッジ部に沿う折曲げ線に沿って折曲
    げられて第2の継鉄部の内側面の少なくとも一部を覆う
    第2の継鉄部内側面被覆部(309),(310)と、 前記対の継鉄部積層面被覆部(307),(308)のそれぞ
    れの両端から突出して前記第1のカバーの積層面被覆部
    の端部側から該積層面被覆部と第1及び第2の脚部との
    間に挿入される突出部(307a),(308a)とからなって
    いることを特徴とする巻鉄心変圧器。
  2. 【請求項2】非晶質磁性合金の箔帯を巻回軸線の回りに
    巻回してほぼ矩形状に成形した巻回体からなっていて第
    1及び第2の継鉄部(1a)及び(1b)と両継鉄部間を伸
    びる第1及び第2の脚部(1c)及び(1d)とを有する巻
    鉄心(1)と、前記巻鉄心の少なくとも一方の脚部に巻
    装された巻線(2)とを備え、 前記巻鉄心(1)は前記巻回軸線方向の両端にそれぞれ
    箔帯の積層面(L)を有し、前記巻鉄心の外側面(So)
    と前記両積層面との間の各境界部及び該巻鉄心の内側面
    (Si)と前記両積層面との間の各境界部にそれぞれ外側
    エッジ部(Eo)及び内側エッジ部(Ei)を有している巻
    鉄心変圧器において、 前記鉄心の第1及び第2の継鉄部(1a)及び(1b)をそ
    れぞれ覆う第1及び第2の継鉄部カバー(3a)及び(3
    b)と、前記鉄心の第1及び第2の脚部(1c)及び(1
    d)をそれぞれ覆う第1及び第2の脚部カバー(3c)及
    び(3d)とを具備し、 前記第1及び第2の脚部カバー(3c)及び(3d)はそれ
    ぞれ第1及び第2の脚部(1c)及び(1d)を取囲むよう
    に矩形状の絶縁紙(30)を各脚部のエッジ部に沿う折曲
    げ線に沿って折曲げたものからなり、 前記第1及び第2の継鉄部カバー(3a)及び(3b)はそ
    れぞれ、各継鉄部の外側面に添う帯状部(31)と、該帯
    状部の幅方向の両端から各継鉄部の外側エッジ部に沿う
    折曲げ線に沿って折曲げられて各継鉄部の両端の積層面
    を覆う対の積層面被覆部(32),(33)と、各積層面被
    覆部の先端部から各継鉄部の内側エッジ部に沿う折曲げ
    線に沿って折曲げられて各継鉄部の内側面の少なくとも
    一部を覆う継鉄部内側面被覆部(34),(35)と、前記
    積層面被覆部(32),(33)のそれぞれの両端から突出
    して前記第1及び第2の脚部カバーと第1及び第2の脚
    部との間に挿入された突出部(32a)及び(33a)とから
    なっていることを特徴とする巻鉄心変圧器。
JP1988018450U 1988-02-15 1988-02-15 巻鉄心変圧器 Expired - Lifetime JPH0638408Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988018450U JPH0638408Y2 (ja) 1988-02-15 1988-02-15 巻鉄心変圧器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1988018450U JPH0638408Y2 (ja) 1988-02-15 1988-02-15 巻鉄心変圧器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01123315U JPH01123315U (ja) 1989-08-22
JPH0638408Y2 true JPH0638408Y2 (ja) 1994-10-05

Family

ID=31233114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1988018450U Expired - Lifetime JPH0638408Y2 (ja) 1988-02-15 1988-02-15 巻鉄心変圧器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0638408Y2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5153691B2 (ja) * 2009-03-11 2013-02-27 株式会社日立産機システム アモルファス鉄心変圧器
CN104867661B (zh) 2008-09-03 2017-10-31 株式会社日立产机系统 静态设备用卷绕铁芯、非晶变压器及变压器用线圈绕线架
JP2015046456A (ja) * 2013-08-28 2015-03-12 株式会社ダイヘン アモルファス巻鉄心変圧器
CN106328344B (zh) * 2014-06-23 2018-08-31 上海联影医疗科技有限公司 计算机断层扫描设备

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5524820U (ja) * 1978-07-31 1980-02-18
JPS6047408A (ja) * 1983-08-25 1985-03-14 Matsushita Electric Works Ltd 磁心製造方法
JPS61150206A (ja) * 1984-12-24 1986-07-08 Toshiba Corp 静止誘導電器
JPS62196807A (ja) * 1986-02-24 1987-08-31 Tokyo Electric Co Ltd コイル

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61109121U (ja) * 1984-12-21 1986-07-10

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5524820U (ja) * 1978-07-31 1980-02-18
JPS6047408A (ja) * 1983-08-25 1985-03-14 Matsushita Electric Works Ltd 磁心製造方法
JPS61150206A (ja) * 1984-12-24 1986-07-08 Toshiba Corp 静止誘導電器
JPS62196807A (ja) * 1986-02-24 1987-08-31 Tokyo Electric Co Ltd コイル

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01123315U (ja) 1989-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02266504A (ja) 静止誘導電気機器及びその製造方法
JPS62222614A (ja) 変圧器用珪素鋼−非晶質鋼複合鉄心
JP2008167518A (ja) 固定子
JPH0638408Y2 (ja) 巻鉄心変圧器
JP3622459B2 (ja) 電磁装置
JPH0711460Y2 (ja) 巻鉄心変圧器
JPH0870544A (ja) ステータコアの絶縁構造
JP3317213B2 (ja) 巻線型チップインダクタ
JP3857173B2 (ja) 変圧器
US8212645B2 (en) Method for producing a transformer core and a transformer core
JPH04131915U (ja) 静止誘導電気機器
JP2539518Y2 (ja) 静止誘導電気機器
JPH0135457Y2 (ja)
JPS6329809B2 (ja)
JP2001006957A (ja) 鉄心およびその製造方法
JPH0113392Y2 (ja)
JPH0145204B2 (ja)
JPH0138901Y2 (ja)
JP2569269Y2 (ja) アモルファス鉄心変圧器
JP3008781B2 (ja) 巻鉄心変圧器の製造方法
JP6916132B2 (ja) 積層鉄心及び静止誘導電器
JP4539643B2 (ja) モータ用分割コア
JP6890210B2 (ja) 静止機器
JPS6112655Y2 (ja)
JPH053123B2 (ja)