JP6916132B2 - 積層鉄心及び静止誘導電器 - Google Patents

積層鉄心及び静止誘導電器 Download PDF

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Description

本発明は積層鉄心及び静止誘導電器に係り、特に、複数の薄板状磁性材料が積層して構成され、変圧器やリアクトル等に好適な積層鉄心及び静止誘導電器に関するものである。
一般に、変圧器は、通電中には常時、騒音を発する。この変圧器の騒音は、変電所の周辺住民の生活環境の劣化を引き起こすため、低い騒音レベルが求められる。
通常、変圧器の騒音問題への対応策としては、変圧器の発注時の要求仕様で、変圧器の設置場所に応じた騒音レベルの上限が設定されており、完成した変圧器の騒音レベルが、その上限値を超過しないことが強く求められている。
変圧器の騒音発生源の一つは鉄心で、鉄心騒音の一因は、鉄心を構成する方向性電磁鋼板の磁歪現象である。この磁歪現象は、方向性電磁鋼板が交流で磁化された時、その磁化の強さの変化に伴って方向性電磁鋼板の外形がわずかに変化する現象で、定量的に表現する場合には、一般的に電磁鋼板の長さの変化量ΔLを元の長さLで除した歪λとしての値λ=ΔL/Lで表される。これらの現象による鉄心の振動が、変圧器のタンクなどの外部構造物に伝搬して放射され騒音となる。
これらの製品の鉄心は、一般的に0.2〜0.35mm厚の方向性電磁鋼板を規定枚数積み重ねて構成するため、一枚ごとに磁歪を起こし騒音を発生する。
上記の磁歪特性は、方向性電磁鋼板の構造や状態、具体的には、方向性電磁鋼板の結晶方位集積度や絶縁被膜が方向性電磁鋼板に付与する張力、鋼に内在する歪など、様々な因子によって変化する。従って、磁歪特性が変化すると騒音レベルが変化すので、この磁歪特性の変化を利用することによって騒音の低減が可能である。
例えば、特許文献1に記載されているように、変圧器の鉄心として用いる電磁鋼板の表面に粘弾性体層を設ける方法がある。この粘弾性体は、その変形によって振動エネルギーを熱エネルギーに変換して振動を減衰させるので、鉄心の振動と騒音の低減効果が得られると考えられる。
一般的に変圧器の鉄心は、電磁鋼板の積層体であるが、前記した特許文献1の例では、粘弾性体層を設けた電磁鋼板を鉄心全てに用いるのではなく、任意の枚数に1枚の割合で用いることを特徴としている。
これは粘弾性体の厚みの鉄心全体に占める割合が高くなりすぎると、占積率の低下によって電磁鋼板の磁束密度が上昇し、かえって騒音や振動が増加してしまうことを避けるためと思われる。
また、特許文献2には、一枚の電磁鋼板の少なくとも片面に端面まで通じる機械的な溝を一定間隔で加工した電磁鋼板、及びこの電磁鋼板の溝加工されていない面同士が重ならないように電磁鋼板を積層して鉄心を組立て、積層端面に接着性樹脂を塗布して積層鉄心を製造することが記載されている。
この特許文献2は、積層端面に塗布された接着性樹脂が、上記加工溝を伝わって供給され、毛細管現象により積層鉄心の内部に浸透していき、電磁鋼板の一枚一枚が全面にわたって一様に接着し、鉄心が一つの塊となり磁歪を抑制することを目的としている。
更に、特許文献3には、複数の薄板状磁性材料の厚さ方向の面を衝合(突き合わせ)して単一層を形成し、複数の前記単一層を積層して構成され、前記各単一層における衝合箇所を、一又は複数の単一層毎に変更してなる積層鉄心本体と、この積層鉄心本体の表面に配置された単一層における前記衝合箇所に、当該衝合箇所の少なくとも一部を覆うように固着されたパッチ状磁性材料を設けたことが記載されている。
この特許文献3は、薄板状磁性材料を流れる磁束をパッチ状磁性材料に迂回させることで、磁束が薄板状磁性材料を横切る回数を低減させると共に、薄板状磁性材料の長手方向間の隙間の近傍で薄板状磁性材料に流れ込む磁束も低減させることができるので、積層鉄心全体の磁気損失が低減するものである。
特開2002−203728号公報 特許第3799252号公報 特開2017−22189号公報
静止誘導電器の騒音低減方法として、特許文献1や特許文献2に示す技術があるが、しかし、特許文献1や特許文献2は、電磁鋼鈑に粘弾性体層や溝を設ける必要があり、製造コストの増加や接着性樹脂の経年劣化の懸念がある。更には、固着した鉄心が一体化することによって、固有振動数を持ち、騒音が増加してしまう可能性もある。
一方、特許文献3は、静止誘導電器に用いられる積層鉄心の鉄損を抑制するものであり、しかも、薄板状磁性材料の長手方向間の隙間の距離は全て同一で、静止誘導電器の騒音低減の発想が全くないものである。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、製造コストの増加や接着性樹脂の経年劣化の懸念がなく、騒音が増加しない積層鉄心及び静止誘導電を提供することにある。
本発明の積層鉄心は、上記目的を達成するために複数の薄板状磁性材料で構成される少なくとも2つの鉄心脚を有し、該鉄心脚間を複数の薄板状磁性材料で構成される鉄心ヨークで接続して構成され、前記鉄心脚と前記鉄心ヨークとの接合部は、前記薄板状磁性材料の長手方向の端面を所定の隙間をもって突き合わせて単一層を構成し、この単一層の前記薄板状磁性材料が複数積層して構成される積層鉄心であって、単一層における前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間の距離が同一のものと、この同一の隙間の距離とは異なる隙間の距離のものが混在しているか、或いは単一層における前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間の距離が前記単一層の積層位置で異なっており、単一層の前記薄板状磁性材料が複数積層されて構成される鉄心を1つの単位鉄心とし、この1つの単位鉄心が複数積層されており、前記1つの単位鉄心は、最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離が等しく、最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料より内側の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離が等しく形成され、前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間には、充填物が充填されていることを特徴とする。
また、本発明の静止誘導電器は、上記目的を達成するために、上記構成の積層鉄心と、該積層鉄心の周囲に配置された巻線と、前記積層鉄心及び巻線を収納するタンクとを備え、前記タンク内に充填物が充填されていることを特徴とする。
本発明によれば、製造コストの増加や接着性樹脂の経年劣化の懸念がなく、騒音が増加しないという効果がある。
本発明の積層鉄心が適用される静止誘導電器の例として変圧器を一部破断してしめす斜視図である。 本発明の積層鉄心の実施例1の全体構成を示す斜視図である。 本発明の積層鉄心の実施例1であり、図2のI−I´線に沿った断面構成を示す図である。 本発明の積層鉄心の実施例2であり、図3に相当する図である。 本発明の積層鉄心の実施例3であり、図3に相当する図である。
以下、図示した実施例に基づいて本発明の積層鉄心及び静止誘導電器用を説明する。なお、各実施例において、同一構成部品には同符号を使用する。
本発明の積層鉄心の実施例1を説明する前に、本発明の対象である静止誘導電器の一例として油入変圧器を例にとり、その全体構成について図1を用いて説明する。
図1に示すように、油入変圧器100は、複数の薄板状磁性材料1で構成される少なくとも2つの鉄心脚1A(本実施例では3つ)及びこの鉄心脚1A間を接続し、複数の薄板状磁性材料1で構成される鉄心ヨーク1Bとから成る積層鉄心10と、積層鉄心10の外周部に巻回される低圧巻線5と、低圧巻線5の外側に巻回される高圧巻線6と、積層鉄心10と低圧巻線5及び高圧巻線6を収納すると共に、内部に絶縁油(図示せず)が充填されているタンク8と、タンク8の側面に配置され、タンク8内の絶縁油を循環させるラジエータ9とで概略構成されている。
図2は、上述した油入変圧器100に用いられる積層鉄心10の全体構成を示すものである。
図2に示すように、本実施例の積層鉄心10は、複数の薄板状磁性材料1で構成される少なくとも2つの鉄心脚1Aを有し、この鉄心脚1A間を複数の薄板状磁性材料1で構成される鉄心ヨーク1Bで接続して構成され、鉄心脚1Aと鉄心ヨーク1Bとの接合部である例えば接合部4は、詳細は後述するが、薄板状磁性材料1の長手方向の端面を所定の隙間をもって突き合わせて単一層を構成し、この単一層の薄板状磁性材料1が複数積層して構成されている。
そして、本発明の積層鉄心10は、接合部4の隙間を変化させることで騒音を低減するものであり、以下に、その具体例について説明する。
図3は、図2に示した積層鉄心10の接合部4のI−I´線に沿った断面構成を示すものである。
図3に示すように、本実施例の積層鉄心10は、複数の薄板状磁性材料1が積層して構成されており、積層鉄心10の薄板状磁性材料1に流れる磁束3を、図3中に破線矢印で示している。
図3において、本実施例では、単一層における薄板状磁性材料1の長手方向の端面の隙間2の距離が同一のもの(薄板状磁性材料1bと1b´間、1eと1e´間、1fと1f´間及び1iと1i´間の距離が同一)と、この同一の隙間2の距離とは異なる隙間2の距離のもの(薄板状磁性材料1cと1c´間、1dと1d´間、1gと1g´間及び1hと1h´間)が混在している。
具体的には、単一層の薄板状磁性材料1が複数積層されて構成される鉄心を1つの単位鉄心とし、この1つの単位鉄心が複数積層されており、1つの単位鉄心は、最も外側の単一層の薄板状磁性材料1bと1b´、1eと1e´、1fと1f´及び1iと1i´の隙間2の距離が等しく、この薄板状磁性材料1bと1b´、1eと1e´、1fと1f´及び1iと1i´より内側の単一層の薄板状磁性材料1cと1c´、1dと1d´、1gと1g´及び1hと1h´の隙間2の距離が等しく形成され、しかも、最も外側の単一層の薄板状磁性材料1bと1b´、1eと1e´、1fと1f´及び1iと1i´の隙間2の距離は、この薄板状磁性材料1bと1b´、1eと1e´、1fと1f´及び1iと1i´より内側の単一層の薄板状磁性材料1cと1c´、1dと1d´、1gと1g´及び1hと1h´の隙間2の距離より小さく形成されている。
本実施例では、上記した1つの単位鉄心は、単一層の薄板状磁性材料1が4枚積層されて構成され、最も外側の2枚の単一層の薄板状磁性材料1bと1b´及び1eと1e´、1fと1f´及び1iと1i´の隙間2の位置が長手方向にずれており、かつ、この薄板状磁性材料1bと1b´及び1eと1e´、1fと1f´及び1iと1i´より内側の2枚の単一層の薄板状磁性材料1cと1c´及び1dと1d´、1gと1g´及び1hと1h´の隙間も長手方向にずれている。
また、1つの単位鉄心が複数積層された積層鉄心10の最も外側の単一層の薄板状磁性材料1b、1e´の外側に、単一層の薄板状磁性材料1bと1b´、1eと1e´の隙間2を覆うように薄板状磁性材料1a、1f´の端面がずれて、薄板状磁性材料1a、1f´の端部が薄板状磁性材料1b´、1eの端部が重なり合うように配置されている。
更に、1つの単位鉄心のうち、単一層の薄板状磁性材料1bと1b´、1cと1c´、1dと1d´の突き合わせ端面の薄板状磁性材料1b´、1c´、1d´の面が、傾斜状のステップ構造であり、薄板状磁性材料1c´、1d、1eの面も、傾斜状のステップ構造である。
そして、本実施例は対象が油入変圧器100であるため、上記した単一層における薄板状磁性材料1の長手方向の端面の隙間2には、絶縁油が充填されている。
なお、本実施例は対象が油入変圧器100であるため、単一層における薄板状磁性材料1の長手方向の端面の隙間2には絶縁油が充填されているが、対象が乾式変圧器であれば、単一層における薄板状磁性材料1の長手方向の端面の隙間2には空気が充填され、対象がモールド変圧器であれば樹脂が充填されることになる。また、例えば、薄板状磁性材料1には、電磁鋼板、アモルファス薄帯などがある。
このような本実施例の構成によれば、各積層した薄板状磁性材料1b−1i、1b´−1i´における接合部4の隙間2には絶縁油が充填されており、積層鉄心10の励磁によって発生する磁束3による磁歪振動が、薄板状磁性材料1b−1i、1b´−1i´の端部に伝搬して隙間2中の絶縁油に吸収されるため、振動が抑制される。
特に、本実施例では、薄板状磁性材料1b−1i、1b´−1i´の隙間2の大きさを変えているため、隙間2中の絶縁油が薄板状磁性材料1b−1i、1b´−1i´と接する面が多くなることから、鉄心の励磁によって発生する磁束3による磁歪振動が薄板状磁性材料1b−1i、1b´−1i´の端部に伝搬し易くなり、隙間2中の絶縁油に吸収され易く、振動の抑制効果が顕著である。
更に、薄板状磁性材料1が電磁鋼板やアモルファス薄帯で形成された場合には、電磁鋼板間やアモルファス薄帯間の隙間に充填された絶縁油に振動が伝わり、電磁鋼板やアモルファス薄帯の振動を抑制する効果もある。従って、余分な加工をすることなく、積層鉄心10の騒音を低減することが可能となる。
また、通常、積層鉄心10の振動が、油入変圧器100のタンク8などの外部構造物に伝搬して放射され騒音となるが、積層鉄心10の構造を本実施例の構成とすることで、タンク8、ラジエータ9等を伝播して放射される騒音を低減することができる。
よって、本実施例によれば、製造コストの増加や接着性樹脂の経年劣化の懸念がなく、騒音が増加しないという効果が得られる。
図4に、本発明の積層鉄心の実施例2を示す。図4は、実施例1の図3に相当する図である。
図4に示す本実施例の積層鉄心10は、単一層の薄板状磁性材料1が5枚積層されて構成される鉄心を1つの単位鉄心とし、この1つの単位鉄心が複数積層されて構成されている。
そして、1つの単位鉄心は、最も外側の単一層の薄板状磁性材料1aと1a´及び1eと1e´の隙間2の距離が等しく、この薄板状磁性材料1aと1a´及び1eと1e´より内側の単一層の薄板状磁性材料1bと1b´及び1dと1d´の隙間2の距離も等しく、単位鉄心の中央に位置する単一層の薄板状磁性材料1cと1c´の隙間2は、それらの隙間2の距離とは異なって形成されている。
具体的には、1つの単位鉄心は、単位鉄心の中央に位置する単一層の薄板状磁性材料1cと1c´の隙間2の距離が最も大きく、最も外側の2枚の単一層の薄板状磁性材料1aと1a´及び1eと1e´の隙間2の距離が最も小さく、この薄板状磁性材料1aと1a´及び1eと1e´より内側の2枚の単一層の薄板状磁性材料1bと1b´及び1dと1d´の隙間2がそれらの中間の大きさである。
また、最も外側の2枚の単一層の薄板状磁性材料1aと1a´及び1eと1e´の隙間2が同一位置にあり、かつ、その薄板状磁性材料1aと1a´及び1eと1e´より内側の2枚の単一層の薄板状磁性材料1bと1b´及び1dと1d´の隙間2が同一位置にある。
更に、5枚の単一層の薄板状磁性材料1の突き合わせ端面の一方側の薄板状磁性材料1a、1b、1c、1d及び1eの面が、5枚の単一層の薄板状磁性材料1a、1b、1c、1d及び1eの中央に位置する薄板状磁性材料1cを中心に左上方斜め方向及び左下方斜め方向に沿った傾斜状のステップ構造であり、反対側の5枚の単一層の薄板状磁性材料1a´、1b´、1c´、1d´及び1e´の突き合わせ端面の他方側の薄板状磁性材料1a´、1b´、1c´、1d´及び1e´の面が、5枚の単一層の薄板状磁性材料の中央に位置する薄板状磁性材料1c´を中心に右上方斜め方向及び右下方斜め方向に沿った傾斜状のステップ構造である。
他の単位鉄心、即ち、5枚の単一層の薄板状磁性材料1f、1g、1h、1i及び1jと1f´、1g´、1h´、1i´及び1j´からなる単位鉄心、5枚の単一層の薄板状磁性材料1k、1l、1m、1n及び1oと1k´、1l´、1m´、1n´及び1o´からなる単位鉄心も同様な構造になっている。
また、薄板状磁性材料1f、1kの端部が薄板状磁性材料1e´、1j´の端部が重なり合う構造となる。薄板状磁性材料1f−1oについても同様に積層する。なお、薄板状磁性材料1aと薄板状磁性材料1a´は、同平面内に積層している。
そして、本実施例は対象が油入変圧器であるため、上記した単一層における薄板状磁性材料1の長手方向の端面の隙間2には、絶縁油が充填されている。
このような本実施例の構成によれば、各積層した薄板状磁性材料1における接合部4の隙間2には絶縁油が充填されており、積層鉄心10の励磁によって発生する磁束3による磁歪振動が、薄板状磁性材料1の端部に伝搬して隙間2中の絶縁油に吸収されるため、振動が抑制される。
図5に、本発明の積層鉄心の実施例3を示す。図5は、実施例1の図3に相当する図である。
図5に示す本実施例の積層鉄心10は、実施例1に示した積層鉄心10と略同一構成であるが、実施例1との違いは、図5において、積層した薄板状磁性材料1a−1eと1f−1i及び薄板状磁性材料1a´−1e´と1f´−1i´において、薄板状磁性材料1b−1b´間と1e−1e´間の隙間2の距離、1c−1c´間と1d−1d´の隙間2の距離、薄板状磁性材料1f−1f´間と1i−1i´間の隙間2の距離、1g−1g´間と1h−1h´の隙間2の距離を等しく、かつ、実施例1の隙間2の距離より実施例3の隙間2の距離を大きく形成している。
そして、本実施例は対象が油入変圧器100であるため、上記した単一層における薄板状磁性材料1の長手方向の端面の隙間2には、絶縁油が充填されている。
このような本実施例の構成によれば、各積層した薄板状磁性材料1における接合部4の隙間2には絶縁油が充填されており、積層鉄心2の励磁によって発生する磁束3による磁歪振動が、薄板状磁性材料1の端部に伝搬し、隙間2中の絶縁油と接触する面積が大きくなることにより、振動減衰し易く振動が抑制される。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成を置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i、1j、1k、1l、1m、1n、1o、1a´、1b´、1c´、1d´、1e´、1f´、1g´、1h´、1i´、1j´、1k´、1l´、1m´、1n´、1o´…薄板状磁性材料、1A…鉄心脚、1B…鉄心ヨーク、2…薄板状磁性材料間の隙間、3…磁束、4…積層鉄心の接合部、5…低圧巻線、6…高圧巻線、8…タンク、9…ラジエータ、10…積層鉄心、100…油入変圧器。

Claims (13)

  1. 複数の薄板状磁性材料で構成される少なくとも2つの鉄心脚を有し、該鉄心脚間を複数の薄板状磁性材料で構成される鉄心ヨークで接続して構成され、前記鉄心脚と前記鉄心ヨークとの接合部は、前記薄板状磁性材料の長手方向の端面を所定の隙間をもって突き合わせて単一層を構成し、この単一層の前記薄板状磁性材料が複数積層して構成される積層鉄心であって、
    単一層における前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間の距離が同一のものと、この同一の隙間の距離とは異なる隙間の距離のものが混在しているか、或いは単一層における前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間の距離が前記単一層の積層位置で異なっており、
    単一層の前記薄板状磁性材料が複数積層されて構成される鉄心を1つの単位鉄心とし、この1つの単位鉄心が複数積層されており、
    前記1つの単位鉄心は、最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離が等しく、最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料より内側の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離が等しく形成され、
    前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間には、充填物が充填されていることを特徴とする積層鉄心。
  2. 請求項に記載の積層鉄心であって、
    前記1つの単位鉄心は、単一層の前記薄板状磁性材料が4枚積層されて構成され、最も外側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の位置が長手方向にずれており、かつ、最も外側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料より内側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間も長手方向にずれていることを特徴とする積層鉄心。
  3. 請求項又はに記載の積層鉄心であって、
    最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離は、最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料より内側の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離より小さいことを特徴とする積層鉄心。
  4. 請求項に記載の積層鉄心であって、
    前記1つの単位鉄心が複数積層された積層鉄心の最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料の外側に、単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間を覆うように薄板状磁性材料の端面がずれて配置されていることを特徴とする積層鉄心。
  5. 請求項乃至のいずれか1項に記載の積層鉄心であって、
    前記1つの単位鉄心のうち、単一層の前記薄板状磁性材料の突き合わせ端面のいずれかの前記薄板状磁性材料の面が、傾斜状のステップ構造であることを特徴とする積層鉄心。
  6. 複数の薄板状磁性材料で構成される少なくとも2つの鉄心脚を有し、該鉄心脚間を複数の薄板状磁性材料で構成される鉄心ヨークで接続して構成され、前記鉄心脚と前記鉄心ヨークとの接合部は、前記薄板状磁性材料の長手方向の端面を所定の隙間をもって突き合わせて単一層を構成し、この単一層の前記薄板状磁性材料が複数積層して構成される積層鉄心であって、
    単一層における前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間の距離が同一のものと、この同一の隙間の距離とは異なる隙間の距離のものが混在しているか、或いは単一層における前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間の距離が前記単一層の積層位置で異なっており、
    単一層の前記薄板状磁性材料が5枚積層されて構成される鉄心を1つの単位鉄心とし、この1つの単位鉄心が複数積層されており、
    前記1つの単位鉄心は、最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離が等しく、最も外側の単一層の前記薄板状磁性材料より内側の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離も等しく形成され
    前記薄板状磁性材料の長手方向の端面の隙間には、充填物が充填されていることを特徴とする積層鉄心。
  7. 請求項に記載の積層鉄心であって、
    前記1つの単位鉄心は、前記単位鉄心の中央に位置する単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離が最も大きく、最も外側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間の距離が最も小さく、最も外側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料より内側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間がそれらの中間の大きさであることを特徴とする積層鉄心。
  8. 請求項に記載の積層鉄心であって、
    最も外側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間が同一位置にあり、かつ、最も外側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料より内側の2枚の単一層の前記薄板状磁性材料の前記隙間が同一位置にあることを特徴とする積層鉄心。
  9. 請求項又はに記載の積層鉄心であって、
    5枚の単一層の前記薄板状磁性材料の突き合わせ端面の一方側の前記薄板状磁性材料の面が、5枚の単一層の前記薄板状磁性材料の中央に位置する前記薄板状磁性材料を中心に左上方斜め方向及び左下方斜め方向に沿った傾斜状のステップ構造であり、
    5枚の単一層の前記薄板状磁性材料の突き合わせ端面の他方側の前記薄板状磁性材料の面が、5枚の単一層の前記薄板状磁性材料の中央に位置する前記薄板状磁性材料を中心に右上方斜め方向及び右下方斜め方向に沿った傾斜状のステップ構造であることを特徴とする積層鉄心。
  10. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の積層鉄心であって、
    前記充填物は、絶縁油、空気若しくは樹脂のいずれかであることを特徴とする積層鉄心。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の積層鉄心と、該積層鉄心の周囲に配置された巻線と、前記積層鉄心及び巻線を収納するタンクとを備え、
    前記タンク内に充填物が充填されていることを特徴とする静止誘導電器。
  12. 請求項11に記載の静止誘導電器であって、
    前記タンクの側面に配置され、前記タンク内の前記充填物が循環可能に構成されたラジエータを備えていることを特徴とする静止誘導電器。
  13. 請求項11又は12に記載の静止誘導電器であって、
    前記充填物は、絶縁油であることを特徴とする静止誘導電器。
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