JPH04250604A - 変圧器鉄心 - Google Patents
変圧器鉄心Info
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- JPH04250604A JPH04250604A JP3007980A JP798091A JPH04250604A JP H04250604 A JPH04250604 A JP H04250604A JP 3007980 A JP3007980 A JP 3007980A JP 798091 A JP798091 A JP 798091A JP H04250604 A JPH04250604 A JP H04250604A
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Landscapes
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
- Regulation Of General Use Transformers (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインバータ電源用などに
用いられる変圧器鉄心に関する。
用いられる変圧器鉄心に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のエレクトロニクス技術の進歩によ
り、インバータ電源を用いた機器たとえばUPS電源や
車両用変圧器あるいは整流器用変圧器などの機器の使用
が大幅に増加している。これらインバータ電源用変圧器
や整流器用変圧器などの機器は、基本波成分は50〜6
0Hzであるが、数100Hz〜数10kHz の高調
波成分を含有するため、高調波成分に基づく機器の騒音
が問題となっている。特にUPS電源などは、近年、室
内に設置する傾向にあるため、より一層の騒音低減が要
望されている。
り、インバータ電源を用いた機器たとえばUPS電源や
車両用変圧器あるいは整流器用変圧器などの機器の使用
が大幅に増加している。これらインバータ電源用変圧器
や整流器用変圧器などの機器は、基本波成分は50〜6
0Hzであるが、数100Hz〜数10kHz の高調
波成分を含有するため、高調波成分に基づく機器の騒音
が問題となっている。特にUPS電源などは、近年、室
内に設置する傾向にあるため、より一層の騒音低減が要
望されている。
【0003】従来、インバータ電源用変圧器や整流器用
変圧器などは、図6に示したように方向性けい素鋼板1
を巻回したカット形巻鉄心2または方向性けい素鋼板を
積層した積層鉄心(図示せず)を用い、コイル3と組合
せて構成されていた。
変圧器などは、図6に示したように方向性けい素鋼板1
を巻回したカット形巻鉄心2または方向性けい素鋼板を
積層した積層鉄心(図示せず)を用い、コイル3と組合
せて構成されていた。
【0004】しかしながら、方向性けい素鋼板を用いた
変圧器では、方向性けい素鋼板の磁気歪みが使用磁束密
度領域で約2×10−6と大きく、インバータのスイッ
チング周波数による高調波によって騒音が大きくなる問
題があった。
変圧器では、方向性けい素鋼板の磁気歪みが使用磁束密
度領域で約2×10−6と大きく、インバータのスイッ
チング周波数による高調波によって騒音が大きくなる問
題があった。
【0005】一方、変圧器などの誘導機器に用いられる
鉄心に従来からの3%方向性けい素鋼板にかわり、磁気
歪みの小さい、優れた磁気特性を有する6.5%けい素
鋼板を用いることが検討されている。
鉄心に従来からの3%方向性けい素鋼板にかわり、磁気
歪みの小さい、優れた磁気特性を有する6.5%けい素
鋼板を用いることが検討されている。
【0006】この6.5%けい素鋼板は、磁気歪みがほ
ぼ零で鉄損も少なくなることが古くから知られていたが
、けい素の含有量が増すにつれて脆くなるために、圧延
による製造が困難とされていた。しかし最近になって脆
性材料の圧延技術の向上やCVD法(化学気相蒸着法)
の進歩により、この種6.5%けい素鋼板が開発される
ようになってきた。
ぼ零で鉄損も少なくなることが古くから知られていたが
、けい素の含有量が増すにつれて脆くなるために、圧延
による製造が困難とされていた。しかし最近になって脆
性材料の圧延技術の向上やCVD法(化学気相蒸着法)
の進歩により、この種6.5%けい素鋼板が開発される
ようになってきた。
【0007】6.5%けい素鋼板は、磁気歪みが0.3
×10−6程度であるため、誘導機器の騒音低減に有利
な材料であるが、高磁束密度領域のB−H特性が悪いた
めに商用周波数の機器では、励磁電流が増大する欠点が
ある。このため、商用周波数の機器では、従来のけい素
を3%含有する方向性けい素鋼板よりも磁束密度を下げ
て設計する必要性があり、そのぶん鉄心が大きくなって
機器の小形化,軽量化のネックとなっていた。また、焼
鈍温度を低くして6.5%けい素鋼板を製造することに
より高磁束密度領域でのB−H特性を改善したものもあ
るが、この場合には鉄損が増大するという問題があった
。 そこで、6.5%けい素鋼板の低磁歪の特性を活用する
ために、方向性けい素鋼板と6.5%けい素鋼板とを組
合せて鉄心を構成することが検討されている。
×10−6程度であるため、誘導機器の騒音低減に有利
な材料であるが、高磁束密度領域のB−H特性が悪いた
めに商用周波数の機器では、励磁電流が増大する欠点が
ある。このため、商用周波数の機器では、従来のけい素
を3%含有する方向性けい素鋼板よりも磁束密度を下げ
て設計する必要性があり、そのぶん鉄心が大きくなって
機器の小形化,軽量化のネックとなっていた。また、焼
鈍温度を低くして6.5%けい素鋼板を製造することに
より高磁束密度領域でのB−H特性を改善したものもあ
るが、この場合には鉄損が増大するという問題があった
。 そこで、6.5%けい素鋼板の低磁歪の特性を活用する
ために、方向性けい素鋼板と6.5%けい素鋼板とを組
合せて鉄心を構成することが検討されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、方向性
けい素鋼板と6.5%けい素鋼板とを組合せて鉄心を構
成した場合、図2(A)の透磁率−磁化力特性図に示す
ように、低周波域(例えば50Hz)では、低磁歪材料
(6.5%けい素鋼板)の積層鉄心の透磁率と方向性け
い素鋼板の積層鉄心の透磁率との間に大きな差があり、
6.5%けい素鋼板の積層鉄心の透磁率が低いために、
方向性けい素鋼板の積層鉄心の方に大部分の磁束が流れ
て6.5%けい素鋼板の持つ優れた磁気特性を十分に生
かすことができないという問題があった。
けい素鋼板と6.5%けい素鋼板とを組合せて鉄心を構
成した場合、図2(A)の透磁率−磁化力特性図に示す
ように、低周波域(例えば50Hz)では、低磁歪材料
(6.5%けい素鋼板)の積層鉄心の透磁率と方向性け
い素鋼板の積層鉄心の透磁率との間に大きな差があり、
6.5%けい素鋼板の積層鉄心の透磁率が低いために、
方向性けい素鋼板の積層鉄心の方に大部分の磁束が流れ
て6.5%けい素鋼板の持つ優れた磁気特性を十分に生
かすことができないという問題があった。
【0009】なお、図2(A)における方向性けい素鋼
板からなる積層鉄心は、45°切断の方向性けい素鋼板
を、その突き合わせ接合部のギャップがほぼ零となるよ
うに額縁状に突き合わせて積層したものであり、また低
磁歪材料の積層鉄心は、90°切断の6.5%けい素鋼
板を、その突き合わせ接合部のギャップがほぼ零となる
ように突き合わせて積層したものである。
板からなる積層鉄心は、45°切断の方向性けい素鋼板
を、その突き合わせ接合部のギャップがほぼ零となるよ
うに額縁状に突き合わせて積層したものであり、また低
磁歪材料の積層鉄心は、90°切断の6.5%けい素鋼
板を、その突き合わせ接合部のギャップがほぼ零となる
ように突き合わせて積層したものである。
【0010】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたもので、6.5%けい素鋼板のような低磁歪材料の
持つ優れた磁気特性を活かして低騒音に構成できる、イ
ンバータ電源用などに適した変圧器鉄心を提供すること
を目的とする。
れたもので、6.5%けい素鋼板のような低磁歪材料の
持つ優れた磁気特性を活かして低騒音に構成できる、イ
ンバータ電源用などに適した変圧器鉄心を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の変圧器鉄心は、
方向性けい素鋼板からなる積層鉄心を中央部に配置し、
その両側に例えば6.5%けい素鋼板のような低磁歪材
料からなる積層鉄心を配置した組合せ鉄心で構成すると
ともに、方向性けい素鋼板からなる積層鉄心における方
向性けい素鋼板の突き合わせ接合部の磁気抵抗を、低磁
歪材料からなる積層鉄心における低磁歪材料の突き合わ
せ接合部の磁気抵抗よりも大きくしたことを特徴とする
。
方向性けい素鋼板からなる積層鉄心を中央部に配置し、
その両側に例えば6.5%けい素鋼板のような低磁歪材
料からなる積層鉄心を配置した組合せ鉄心で構成すると
ともに、方向性けい素鋼板からなる積層鉄心における方
向性けい素鋼板の突き合わせ接合部の磁気抵抗を、低磁
歪材料からなる積層鉄心における低磁歪材料の突き合わ
せ接合部の磁気抵抗よりも大きくしたことを特徴とする
。
【0012】
【作用】図2(B)は、45°切断の方向性けい素鋼板
を、その突き合わせ接合部のギャップを広げて鉄粉入り
接着剤で固着することにより、突き合わせ接合部の磁気
抵抗を大きくした方向性けい素鋼板からなる積層鉄心と
、90°切断の6.5%けい素鋼板を、その突き合わせ
接合部のギャップがほぼ零となるように突き合わせて積
層した低磁歪材料からなる積層鉄心の透磁率−磁化力特
性図である。
を、その突き合わせ接合部のギャップを広げて鉄粉入り
接着剤で固着することにより、突き合わせ接合部の磁気
抵抗を大きくした方向性けい素鋼板からなる積層鉄心と
、90°切断の6.5%けい素鋼板を、その突き合わせ
接合部のギャップがほぼ零となるように突き合わせて積
層した低磁歪材料からなる積層鉄心の透磁率−磁化力特
性図である。
【0013】例えばインバータ電源用変圧器では、50
Hzや60Hzの基本波に数kHz の高調波を含む磁
束波形であるから、図2(B)に示すように、基本波成
分(50Hz)では、方向性けい素鋼板からなる積層鉄
心の磁気抵抗が低磁歪材料の積層鉄心のそれよりも大き
くなっていることにより、両積層鉄心の透磁率がほぼ同
じレベルになる。これにより、両積層鉄心の磁束分布が
ほぼ均一化され、低磁歪材料の積層鉄心にも方向性けい
素鋼板の積層鉄心とほぼ同程度の磁束が流れることにな
る。これに対し、高調波成分は、低磁歪材料からなる積
層鉄心の方にその大部分が流れるようになる。図3およ
び図4に低磁歪材料として6.5%けい素鋼板を用いた
積層鉄心と方向性けい素鋼板を用いた積層鉄心の鉄損お
よび励磁容量の特性比較を示す。
Hzや60Hzの基本波に数kHz の高調波を含む磁
束波形であるから、図2(B)に示すように、基本波成
分(50Hz)では、方向性けい素鋼板からなる積層鉄
心の磁気抵抗が低磁歪材料の積層鉄心のそれよりも大き
くなっていることにより、両積層鉄心の透磁率がほぼ同
じレベルになる。これにより、両積層鉄心の磁束分布が
ほぼ均一化され、低磁歪材料の積層鉄心にも方向性けい
素鋼板の積層鉄心とほぼ同程度の磁束が流れることにな
る。これに対し、高調波成分は、低磁歪材料からなる積
層鉄心の方にその大部分が流れるようになる。図3およ
び図4に低磁歪材料として6.5%けい素鋼板を用いた
積層鉄心と方向性けい素鋼板を用いた積層鉄心の鉄損お
よび励磁容量の特性比較を示す。
【0014】この図より明らかなように周波数が50H
zでは、鉄損・励磁容量とも6.5%けい素鋼板の方が
悪く、特に励磁容量は、磁束密度が1.0Tをこえる領
域より急激に悪化している。しかし周波数の増大に伴っ
てその特性差は小さくなり、400Hzではほぼ両鉄心
が同じ特性となり、さらに高周波になると6.5%けい
素鋼板鉄心の方が鉄損・励磁容量とも良い特性を示す。 これは6.5%けい素鋼板の固有抵抗が方向性けい素鋼
板より大きいことから、高周波になるとうず電流損が減
少し、透磁率も大きくなるためである。
zでは、鉄損・励磁容量とも6.5%けい素鋼板の方が
悪く、特に励磁容量は、磁束密度が1.0Tをこえる領
域より急激に悪化している。しかし周波数の増大に伴っ
てその特性差は小さくなり、400Hzではほぼ両鉄心
が同じ特性となり、さらに高周波になると6.5%けい
素鋼板鉄心の方が鉄損・励磁容量とも良い特性を示す。 これは6.5%けい素鋼板の固有抵抗が方向性けい素鋼
板より大きいことから、高周波になるとうず電流損が減
少し、透磁率も大きくなるためである。
【0015】一方、騒音特性は図5に示すように、6.
5%けい素鋼板鉄心の方が方向性けい素鋼板鉄心より全
周波数領域で低くなっており、しかも周波数の増大に伴
って両鉄心の騒音値はより大きな差が生じている。
5%けい素鋼板鉄心の方が方向性けい素鋼板鉄心より全
周波数領域で低くなっており、しかも周波数の増大に伴
って両鉄心の騒音値はより大きな差が生じている。
【0016】従って本発明のように基本波成分を方向性
けい素鋼板からなる積層鉄心と低磁歪材料からなる積層
鉄心にほぼ均等に受けもたせ、高調波成分を低磁歪材料
からなる積層鉄心で受け持たせることにより、低周波域
から高調波域の広い周波数範囲にわたって磁束成分が低
磁歪材料の積層鉄心に流れやすくなり、低磁歪材料の優
れた磁気特性を活かして機器の騒音を低減することがで
きる。
けい素鋼板からなる積層鉄心と低磁歪材料からなる積層
鉄心にほぼ均等に受けもたせ、高調波成分を低磁歪材料
からなる積層鉄心で受け持たせることにより、低周波域
から高調波域の広い周波数範囲にわたって磁束成分が低
磁歪材料の積層鉄心に流れやすくなり、低磁歪材料の優
れた磁気特性を活かして機器の騒音を低減することがで
きる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例を図1(A)および(B)
を参照して説明する。図1において、方向性けい素鋼板
11aを45°切断して積層した額縁状の積層鉄心11
は、積層方向の中央部に配置し、その両側に低磁歪材料
である6.5%けい素鋼板12aを90°切断して積層
した積層鉄心12をほぼ同一断面積で配置して各積層鉄
心を一体とした組合せ鉄心10を構成する。
を参照して説明する。図1において、方向性けい素鋼板
11aを45°切断して積層した額縁状の積層鉄心11
は、積層方向の中央部に配置し、その両側に低磁歪材料
である6.5%けい素鋼板12aを90°切断して積層
した積層鉄心12をほぼ同一断面積で配置して各積層鉄
心を一体とした組合せ鉄心10を構成する。
【0018】この場合中央に配置した方向性けい素鋼板
11aの積層鉄心11は、45°で突き合わされている
方向性けい素鋼板11aの接合部を、そのギャツプを広
くして磁気抵抗が大きくなるようにし、以て積層鉄心1
1全体の磁気抵抗を大きくしてある。このギャップの広
さは、接着剤を介在させて接合部を固着した場合は1〜
3mmが適当である。また接着剤13に磁性体粉として
鉄粉を混入して突き合わせて接合部の磁気抵抗値を調整
することも可能である。
11aの積層鉄心11は、45°で突き合わされている
方向性けい素鋼板11aの接合部を、そのギャツプを広
くして磁気抵抗が大きくなるようにし、以て積層鉄心1
1全体の磁気抵抗を大きくしてある。このギャップの広
さは、接着剤を介在させて接合部を固着した場合は1〜
3mmが適当である。また接着剤13に磁性体粉として
鉄粉を混入して突き合わせて接合部の磁気抵抗値を調整
することも可能である。
【0019】一方、6.5%けい素鋼板からなる積層鉄
心12は、90°で突き合わされている6.5%けい素
鋼板12aの接合部のギッャプをほぼ零として接合部の
磁気抵抗を小さくしてある。そしてこの組合せ鉄心10
の各脚部にそれぞれコイル(図示せず)が巻回されて変
圧器が構成される。
心12は、90°で突き合わされている6.5%けい素
鋼板12aの接合部のギッャプをほぼ零として接合部の
磁気抵抗を小さくしてある。そしてこの組合せ鉄心10
の各脚部にそれぞれコイル(図示せず)が巻回されて変
圧器が構成される。
【0020】このような構成の変圧器鉄心では、方向性
けい素鋼板11aによる積層鉄心11と、6.5%けい
素鋼板12aによる積層鉄心12とからなる組合せ鉄心
10で構成しているため、それぞれの積層鉄心11,1
2の磁束分布は、各々の材料における透磁率の周波数特
性に対応して変化する。
けい素鋼板11aによる積層鉄心11と、6.5%けい
素鋼板12aによる積層鉄心12とからなる組合せ鉄心
10で構成しているため、それぞれの積層鉄心11,1
2の磁束分布は、各々の材料における透磁率の周波数特
性に対応して変化する。
【0021】表1は、方向性けい素鋼板からなる積層鉄
心を中央部に配置し、その両側に6.5%けい素鋼板か
らなる積層鉄心を配置した組合せ鉄心で、45°切断の
方向性けい素鋼板の突き合わせ接合部のギャップをほぼ
零とした組合せ鉄心(1)と、上記と同様の組合わせ鉄
心であるが、45°切断の方向性けい素鋼板の突き合わ
せ接合部のギャップを2mmとしてその接合部を鉄粉入
り接着剤により固着した組合せ鉄心(2)の磁束分布比
率を示している。
心を中央部に配置し、その両側に6.5%けい素鋼板か
らなる積層鉄心を配置した組合せ鉄心で、45°切断の
方向性けい素鋼板の突き合わせ接合部のギャップをほぼ
零とした組合せ鉄心(1)と、上記と同様の組合わせ鉄
心であるが、45°切断の方向性けい素鋼板の突き合わ
せ接合部のギャップを2mmとしてその接合部を鉄粉入
り接着剤により固着した組合せ鉄心(2)の磁束分布比
率を示している。
【0022】
【表1】
【0023】この表1から明らかなように、方向性けい
素鋼板の接合部を広くして鉄粉入り接着剤で固着した積
層鉄心を有する組合せ鉄心(2)においては、磁気抵抗
の小さい積層鉄心を用いた組合せ鉄心(1)に比較して
、6.5%けい素鋼板の積層鉄心の方の磁束密度が高く
なっていることがわかる。これは方向性けい素鋼板から
なる積層鉄心の接合部のギャップが大きいことにより、
その接合部の磁気抵抗、ひいては積層鉄心全体の磁気回
路の磁気抵抗が増大し、磁束が低磁歪材料の6.5%け
い素鋼板からなる積層鉄心の方に流れやすくなったから
である。従って組合せ鉄心(2)においては、6.5%
けい素鋼板の磁束密度が増大することになり、方向性け
い素鋼板11aの磁気歪み(約1.5×10−6)より
も非常に小さい磁気歪み(0.3×10−6程度)を有
する6.5%けい素鋼板の磁気特性を活かして大幅に騒
音を低減できるようになる。
素鋼板の接合部を広くして鉄粉入り接着剤で固着した積
層鉄心を有する組合せ鉄心(2)においては、磁気抵抗
の小さい積層鉄心を用いた組合せ鉄心(1)に比較して
、6.5%けい素鋼板の積層鉄心の方の磁束密度が高く
なっていることがわかる。これは方向性けい素鋼板から
なる積層鉄心の接合部のギャップが大きいことにより、
その接合部の磁気抵抗、ひいては積層鉄心全体の磁気回
路の磁気抵抗が増大し、磁束が低磁歪材料の6.5%け
い素鋼板からなる積層鉄心の方に流れやすくなったから
である。従って組合せ鉄心(2)においては、6.5%
けい素鋼板の磁束密度が増大することになり、方向性け
い素鋼板11aの磁気歪み(約1.5×10−6)より
も非常に小さい磁気歪み(0.3×10−6程度)を有
する6.5%けい素鋼板の磁気特性を活かして大幅に騒
音を低減できるようになる。
【0024】表2は、上記の組合せ鉄心(1),(2)
、6.5%けい素鋼板のみで構成した積層鉄心、及び方
向性けい素鋼板のみで構成した積層鉄心を用いたインバ
ータ電源用変圧器の騒音特性を示す。励磁周波数は、ス
イッチング周波数1.5kHzのPWMインバータ波形
、動作磁束密度は、1.5Tである。
、6.5%けい素鋼板のみで構成した積層鉄心、及び方
向性けい素鋼板のみで構成した積層鉄心を用いたインバ
ータ電源用変圧器の騒音特性を示す。励磁周波数は、ス
イッチング周波数1.5kHzのPWMインバータ波形
、動作磁束密度は、1.5Tである。
【0025】
【表2】
【0026】表2より方向性けい素鋼板からなる積層鉄
心の接合部のギャップを広くして鉄粉入り接着剤で固着
した積層鉄心を有する組合せ鉄心(2)では、接合部の
ギャップがほぼ零で鉄粉入り接着剤で固着していない積
層鉄心を有する組合せ鉄心(1)に比べ、騒音が2dB
低減していることがわかる。また方向性けい素鋼板のみ
の場合に比較して10db低減しており、更に6.5%
けい素鋼板のみの場合に比較してもほとんど差がなく、
6.5%けい素鋼板の低磁歪特性が有効に発揮されてい
ることがわかる。
心の接合部のギャップを広くして鉄粉入り接着剤で固着
した積層鉄心を有する組合せ鉄心(2)では、接合部の
ギャップがほぼ零で鉄粉入り接着剤で固着していない積
層鉄心を有する組合せ鉄心(1)に比べ、騒音が2dB
低減していることがわかる。また方向性けい素鋼板のみ
の場合に比較して10db低減しており、更に6.5%
けい素鋼板のみの場合に比較してもほとんど差がなく、
6.5%けい素鋼板の低磁歪特性が有効に発揮されてい
ることがわかる。
【0027】なお、上記実施例においては、突き合わせ
接合部を接着剤13で固着したことによって、接合部近
傍での磁束の乱れによる鋼板の振動によるビビリ音を低
減している効果もある。
接合部を接着剤13で固着したことによって、接合部近
傍での磁束の乱れによる鋼板の振動によるビビリ音を低
減している効果もある。
【0028】また6.5%けい素鋼板12aの積層鉄心
12を、方向性けい素鋼板11aの積層鉄心11の両側
に配置しており、騒音発生の放射面の大きい鉄心積層方
向両側に磁気歪みの小さい6.5%けい素鋼板12aの
積層鉄心12が配置されることにより、騒音低減効果が
より大きく得られている。
12を、方向性けい素鋼板11aの積層鉄心11の両側
に配置しており、騒音発生の放射面の大きい鉄心積層方
向両側に磁気歪みの小さい6.5%けい素鋼板12aの
積層鉄心12が配置されることにより、騒音低減効果が
より大きく得られている。
【0029】このように方向性けい素鋼板11aの積層
鉄心11と6.5%けい素鋼板12aの積層鉄心12の
組合せ鉄心10とし、さらに方向性けい素鋼板からなる
積層鉄心の方向性けい素鋼板の突き合わせ接合部の磁気
抵抗を6.5%けい素鋼板からなる積層鉄心の突き合わ
せ接合部の磁気抵抗よりも大きくした組合せ鉄心10を
用いることによって、磁気特性の悪化を軽減し、騒音の
非常に小さいインバータ電源用変圧器を得ることができ
る。
鉄心11と6.5%けい素鋼板12aの積層鉄心12の
組合せ鉄心10とし、さらに方向性けい素鋼板からなる
積層鉄心の方向性けい素鋼板の突き合わせ接合部の磁気
抵抗を6.5%けい素鋼板からなる積層鉄心の突き合わ
せ接合部の磁気抵抗よりも大きくした組合せ鉄心10を
用いることによって、磁気特性の悪化を軽減し、騒音の
非常に小さいインバータ電源用変圧器を得ることができ
る。
【0030】なお、上記実施例では、突き合わせ接合部
のギャップ長を接着剤で保持する場合について説明した
が、これに限らず方向性けい素鋼板の突き合わせ端部に
樹脂を付着させ、その樹脂をスペーサとして接合部に介
在させるようにしても良い。
のギャップ長を接着剤で保持する場合について説明した
が、これに限らず方向性けい素鋼板の突き合わせ端部に
樹脂を付着させ、その樹脂をスペーサとして接合部に介
在させるようにしても良い。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による変圧
器鉄心によれば、基本波成分においては、低磁歪材料の
積層鉄心にも方向性けい素鋼板の積層鉄心とほぼ同程度
の磁束が流れ、一方、高調波成分は、低磁歪材料からな
る積層鉄心に大部分の磁束が流れるようになるので、低
周波領域から高調波成分まで広い周波数範囲にわたって
低磁歪材料の積層鉄心に磁束成分が流れやすくなり、低
磁歪材料の低騒音特性を活かして機器の騒音を低減でき
る効果がある。
器鉄心によれば、基本波成分においては、低磁歪材料の
積層鉄心にも方向性けい素鋼板の積層鉄心とほぼ同程度
の磁束が流れ、一方、高調波成分は、低磁歪材料からな
る積層鉄心に大部分の磁束が流れるようになるので、低
周波領域から高調波成分まで広い周波数範囲にわたって
低磁歪材料の積層鉄心に磁束成分が流れやすくなり、低
磁歪材料の低騒音特性を活かして機器の騒音を低減でき
る効果がある。
【図1】(A)及び(B)は、本発明の変圧器鉄心を示
す分解斜視図及び組立斜視図である。
す分解斜視図及び組立斜視図である。
【図2】(A)は、6.5%けい素鋼板及び方向性けい
素鋼板を用いた積層鉄心の透磁率−磁化力特性図、(B
)は、6.5%けい素鋼板及び方向性けい素鋼板を用い
、方向性けい素鋼板の接合部を鉄粉入り接着剤で固着し
た積層鉄心の透磁率−磁化力特性図である。
素鋼板を用いた積層鉄心の透磁率−磁化力特性図、(B
)は、6.5%けい素鋼板及び方向性けい素鋼板を用い
、方向性けい素鋼板の接合部を鉄粉入り接着剤で固着し
た積層鉄心の透磁率−磁化力特性図である。
【図3】6.5%けい素鋼板及び方向性けい素鋼板を用
いた積層鉄心の鉄損特性図である。
いた積層鉄心の鉄損特性図である。
【図4】6.5%けい素鋼板及び方向性けい素鋼板を用
いた積層鉄心の励磁容量特性図である。
いた積層鉄心の励磁容量特性図である。
【図5】6.5%けい素鋼板及び方向性けい素鋼板を用
いた積層鉄心の騒音特性図である。
いた積層鉄心の騒音特性図である。
【図6】従来のインバータ電源用変圧器を示す正面図で
ある。
ある。
10は組合せ鉄心、11は額縁状の積層鉄心、11aは
方向性けい素鋼板、12は積層鉄心、12aは6.5%
けい素鋼板(低磁歪材料)、13は鉄粉入り接着剤であ
る。
方向性けい素鋼板、12は積層鉄心、12aは6.5%
けい素鋼板(低磁歪材料)、13は鉄粉入り接着剤であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 方向性けい素鋼板からなる積層鉄心を
中央部に配置し、その両側に上記方向性けい素鋼板より
低磁歪の材料からなる積層鉄心を配置して組合せ鉄心を
構成するとともに、方向性けい素鋼板からなる積層鉄心
における方向性けい素鋼板の突き合わせ接合部の磁気抵
抗を低磁歪材料からなる積層鉄心における低磁歪材料の
突き合わせ接合部の磁気抵抗よりも大きく構成したこと
を特徴とする変圧器鉄心。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3007980A JPH04250604A (ja) | 1991-01-25 | 1991-01-25 | 変圧器鉄心 |
KR1019910006412A KR950015006B1 (ko) | 1989-10-23 | 1991-04-22 | 변압기 코어 |
US07/982,258 US5371486A (en) | 1990-09-07 | 1992-11-25 | Transformer core |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3007980A JPH04250604A (ja) | 1991-01-25 | 1991-01-25 | 変圧器鉄心 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04250604A true JPH04250604A (ja) | 1992-09-07 |
Family
ID=11680594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3007980A Pending JPH04250604A (ja) | 1989-10-23 | 1991-01-25 | 変圧器鉄心 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04250604A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005093830A (ja) * | 2003-09-19 | 2005-04-07 | Daifuku Co Ltd | 複合コアリアクトルおよび誘導受電回路 |
JP2011129728A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 磁気部品用コア、リアクトルおよびコアブロック |
JP2018117061A (ja) * | 2017-01-19 | 2018-07-26 | 株式会社日立製作所 | 静止誘導電器用鉄心 |
JP2019160861A (ja) * | 2018-03-08 | 2019-09-19 | 株式会社日立製作所 | 積層鉄心及び静止誘導電器 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0422902U (ja) * | 1990-06-15 | 1992-02-25 | ||
JPH0422903U (ja) * | 1990-06-15 | 1992-02-25 | ||
JPH0458207U (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-19 | ||
JPH0458210U (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-19 | ||
JPH0458208U (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-19 |
-
1991
- 1991-01-25 JP JP3007980A patent/JPH04250604A/ja active Pending
Patent Citations (5)
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US10665381B2 (en) | 2017-01-19 | 2020-05-26 | Hitachi, Ltd. | Stationary induction apparatus core |
JP2019160861A (ja) * | 2018-03-08 | 2019-09-19 | 株式会社日立製作所 | 積層鉄心及び静止誘導電器 |
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