JPH0638186Y2

JPH0638186Y2 - デイスクブレ−キのサポ−トの取付け構造

Info

Publication number: JPH0638186Y2
Application number: JP1987078093U
Authority: JP
Inventors: 和夫川瀬; 康雄平井; 英明田中; 茂吉澤
Original assignee: Akebono Brake Industry Co Ltd
Current assignee: Akebono Brake Industry Co Ltd
Priority date: 1987-05-26
Filing date: 1987-05-26
Publication date: 1994-10-05
Anticipated expiration: 2002-05-26
Also published as: JPS63187736U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、デイスクブレーキのサポートの取付け構造
に関するものである。

（従来の技術）従来のデイスクブレーキとして、ドラムインデイスクブ
レーキに備えられるものがある（実公昭53-17428号）。
ドラムインデイスクブレーキは、駐車ブレーキ用のドラ
ムブレーキの外側に常用ブレーキ用のデイスクブレーキ
を備えるもので、ブレーキドラムの筒状部の外周に、ブ
レーキデイスクが一体に形成されている。このようなハ
ツト形ブレーキデイスクは、車輪と共に車両の回転部
（例えばアクスルシヤフト）に取付けられる。そして、
車両の非回転部（例えばアクスルケース）にバツキング
プレートが固定され、ドラムブレーキのブレーキシユ
ー、パーキングレバー等を支持すると共に、ドラムブレ
ーキを覆つて防塵及び防水機能を発揮する。また、バツ
キングプレートには、デイスクブレーキを支持するサポ
ートが連結具によつて着脱自在に取付けられる。

（考案が解決しようとする問題点）しかし、このような従来のドラムインデイスクブレーキ
にあつては、サポートは、ハツト形ブレーキデイスクの
側方において、連結具によつてバツキングプレートに取
付けられ、狭隘な車両内側からの着脱作業を余儀無くさ
れるため、その作業性に劣る。

（問題点を解決するための手段）この考案は、このような従来の問題点に鑑みてなされた
もので、その構成は、デイスクブレーキのキヤリパを対
をなす案内部によつて浮動自在に支持するサポートが、
車両の非回転部に取付けられ、車輪と共に回転するブレ
ーキドラムを覆うバツキングプレートに、水平方向から
着脱自在な連結具によつて固定され、デイスクブレーキ
の一対のパツドによつて該ブレーキドラムの外周に形成
したブレーキデイスクを挾圧するデイスクブレーキのサ
ポートの取付け構造において、前記サポートが、バツキ
ングプレートの車両の非回転部への取付け位置よりも径
方向外方、かつ、ブレーキデイスクの径方向外方におい
てバツキングプレートに固定されると共に、前記連結具
が、サポートのブレーキデイスクの周方向の両側部に配
置されているデイスクブレーキのサポートの取付け構造
である。

（作用）しかして、デイスクブレーキの着脱作業はサポートと共
に容易に行ない得る。すなわち、連結具をブレーキデイ
スクより径方向外方に位置させたことにより、車輪のみ
を取外せば、ブレーキデイスクによつて支障されること
なく、水平方向の車両外側から連結具を着脱してデイス
クブレーキをサポートと共に着脱することができる。ま
た、連結具を水平方向の車両内側から挿入する場合に、
連結具とブレーキデイスクとの干渉を危惧することな
く、サポートをバツキングプレートに固定することがで
きる。

（実施例）以下、この考案の実施例について図面を参照して説明す
る。

第１〜５図はこの考案の１実施例を示す。符号１はブレ
ーキドラム２とブレーキデイスク３とが同体に形成され
たハツト形ブレーキデイスクを示す。ブレーキドラム２
は、筒状部４の一端に内向きフランジ状部５を備え、こ
の内向きフランジ状部５には取付け用孔5a及びボルト用
孔5bが形成されている。ブレーキデイスク３は、筒状部
４の他端部外周にブレーキドラム２と同体に形成され、
かつ、空冷用の通気孔3aが放射状に形成されたベンチレ
ーテツドデイスクとなつている。このようなハツト形ブ
レーキデイスク１は、取付け用孔5aを利用して車両の回
転部であるアクスルシヤフト６に車輪７と共にハブボル
ト８にて取付けられる。

一方、９はバツキングプレートであり、取付け用孔9a及
びボルト用孔9bが形成された環状部9cから半径方向外側
に突出する一対の取付け部9d,9eを有し（第２図参
照）、環状部9cにはブレーキシユー11、パーキングレバ
ー等が支持される。このようなバツキングプレート９
は、ボルト14にてベアリングケージ15と共に車両の非回
転部であるアクスルケース16に取付けられ、ドラムブレ
ーキ18のブレーキドラム２を覆う。この状態にて、バツ
キングプレート９の両取付け部9d,9eの外周縁は、ブレ
ーキデイスク３の径方向外側に突出している。17はベア
リングケージ15に保持されたベアリングであり、アクス
ルシヤフト６を回転自在に支持している。

そして、バツキングプレート９の両取付け部9d,9e間に
は、水平方向から着脱自在な連結具である六角穴付きボ
ルト19及びナツト部材20によつてサポート21が結合され
る。サポート21は、第3,4図に示すようにデイスクブレ
ーキ22のキヤリパ10の取付け位置となる外周縁中央部を
切欠いた弧状体をなし、ブレーキデイスク３の周方向の
両端部の取付け部21b,21c外周縁に形成した通孔21d,21e
を使用し、また取付け部21b,21cをバツキングプレート
９に対して車幅方向外側に位置させて、ボルト・ナツト
部材19,20によつてバツキングプレート９の両取付け部9
d,9eに固定される。この状態にて、ボルト・ナツト部材
19,20は、ブレーキデイスク３より径方向外方に位置
し、かつ、バツキングプレート９のアクスルケース16へ
の取付け位置となるボルト14よりも径方向外方に位置し
ている。

デイスクブレーキ22のキヤリパ10は、ブレーキデイスク
３の外周を跨いで配置したサポート21の支持部21f,21g
に架設した一対の案内部であるガイドピン23,24によつ
て、ブレーキデイスク３の中心軸線方向の浮動自在に支
持され、フローテイングキヤリパ型のデイスクブレーキ
22を構成している。デイスクブレーキ22の一対のパツド
25は、その両側の切欠き25a,25bがそれぞれサポート21
の突起21h,21iに係合して、ブレーキデイスク３の軸方
向に浮動自在に支持され、制動時のブレーキトルクはア
ンカー面30a,30bにより受けられるようになつている。

次に作用について説明する。

このようなドラムインデイスクブレーキによれば、デイ
スクブレーキ22によつて常用ブレーキとしての制動力が
得られ、ドラムブレーキ18によつて駐車ブレーキとして
の制動力が得られる。

デイスクブレーキ22の着脱作業は、ボルト・ナツト部材
19,20をブレーキデイスク３の径方向外方に位置させた
ことにより、ブレーキデイスク３をそのままとして車輪
７のみを取外した状態にて、水平方向の車両外側からボ
ルト19を着脱して、サポート21と共に行なうことができ
る。その際、ナツト部材20をバツキングプレート９に予
め固着しておけば、その作業が更に容易である。逆に、
ボルト19をバツキングプレート９側から水平に挿入し
て、ボルト19を車両内側からナツト部材20に締付ける場
合には、規格外の長いボルト19を使用しても、ブレーキ
デイスク３と干渉することが防止できる。

ところで、この実施例では、サポート21の取付け部21b,
21cは、バツキングプレート９に対して車幅方向外側に
配置したので、取付け部9d,9eに作用する制動トルクが
両パツド25のほぼ中央部にて支持されるようになり、サ
ポート21の歪み防止に対して有利な構造である。但し、
この考案は、取付け部21b,21cをバツキングプレート９
に対して車幅方向内側に配置するサポート21の取付け構
造に対しても、同様に適用できることは勿論である。

（考案の効果）以上の説明によつて理解されるように、この考案によれ
ば、バツキングプレートにサポートを固定する連結具の
ブレーキデイスクとの干渉を恐れることなく、取付け作
業を行ない得ると共に、連結具の着脱作業は、水平方向
で、車両の内側のみならず外側から行なうようになし得
るので、デイスクブレーキの着脱作業が著しく能率的と
なり、特に作業スペースを充分には確保し難い駆動車輪
における作業能率の向上が実現された。加えて、サポー
トは、バツキングプレートの車両の非回転部への取付け
位置よりも径方向外方に位置させてバツキングプレート
に固定されているので、車両に、バツキングプレート及
びサポートがコンパクトに収容され、デイスクブレーキ
の収容空間及び着脱作業空間を広く確保できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を駆動車輪に適用した１実施例を示す
断面図、第２図はこの考案の１実施例を車幅方向内側か
ら見た側面図、第３図はサポートを示す側面図、第４図
は同じく平面図、第５図は第２図のV-V線断面図であ
る。 2:ブレーキドラム、3:ブレーキデイスク、6:アクスルシ
ヤフト（回転部）、7:車輪、9:バツキングプレート、9
a:取付け用孔、9b:ボルト用孔、9d,9e:取付け部、10:キ
ヤリパ、14:ボルト、16:アクスルケース（非回転部）、
18:ドラムブレーキ、19:ボルト（連結具）、20:ナツト
部材（連結具）、21:サポート、21b,21c:取付け部、22:
デイスクブレーキ、23,24:ガイドピン（案内部）、25:
パツド

フロントページの続き (72)考案者吉澤茂埼玉県羽生市東５丁目４番71号曙ブレーキ工業株式会社開発本部内 (56)参考文献実開昭53−74582（ＪＰ，Ｕ)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】デイスクブレーキのキヤリパを対をなす案
内部によつて浮動自在に支持するサポートが、車両の非
回転部に取付けられ、車輪と共に回転するブレーキドラ
ムを覆うバツキングプレートに、水平方向から着脱自在
な連結具によつて固定され、デイスクブレーキの一対の
パツドによつて該ブレーキドラムの外周に形成したブレ
ーキデイスクを挾圧するデイスクブレーキのサポートの
取付け構造において、前記サポートが、バツキングプレ
ートの車両の非回転部への取付け位置よりも径方向外
方、かつ、ブレーキデイスクの径方向外方においてバツ
キングプレートに固定されると共に、前記連結具が、サ
ポートのブレーキデイスクの周方向の両側部に配置され
ていることを特徴とするデイスクブレーキのサポートの
取付け構造。