JPH063762B2 - 酸化金属皮膜抵抗器の製造方法 - Google Patents

酸化金属皮膜抵抗器の製造方法

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JPH063762B2
JPH063762B2 JP60243501A JP24350185A JPH063762B2 JP H063762 B2 JPH063762 B2 JP H063762B2 JP 60243501 A JP60243501 A JP 60243501A JP 24350185 A JP24350185 A JP 24350185A JP H063762 B2 JPH063762 B2 JP H063762B2
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metal oxide
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滋 蒲原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、皮膜抵抗器の製造技術分野で利用され、特に
酸化錫系を主体とする酸化金属皮膜抵抗器の製造方法に
関する。
(従来の技術) 電気抵抗器においては、従来よりNi-Cr系を主体とした
皮膜を有する抵抗器が一般に広く使用されてきた。しか
し、この種の抵抗器は、特に高温雰囲気中に置かれると
その表面が酸化しやすく、この酸化によって抵抗値が著
しく変動するという難点があった。
このために、近時、酸化を回避し高温雰囲気での安定性
が高い酸化錫系皮膜を主体とした抵抗器が提案されてい
る(米国特許明細書2,564,707号公報参照)。
ところで、この酸化錫系皮膜を形成する方法として例え
ば加熱した基体に対し、SnCl4+SbCl3を主成分とした抵
抗原液を噴霧状態で吹き付け、該基体表面にSnO2+Sb2O3
の抵抗皮膜を形成する方法が知られている(実公昭48-1
9442公報および実開昭48-90132号公報)。
(発明が解決しようとする問題点) 上述の吹き付け方法によって、酸化錫系の抵抗皮膜を形
成する場合、基体表面にSnO2+Sb2O3を得ることができる
が、その反面、有毒なClガスを発生するという問題が
あり、別途に公害処理が必要になるという難点があっ
た。また、抵抗原液を噴霧状にして基体表面に吹き付け
るので、該表面の皮膜厚さに斑(むら)が生じ、均一な
皮膜を形成することが難しく、したがって良質な抵抗器
で製造することが困難であった。更に、噴霧方式ではそ
れの微調コントロールができないので薄膜形成が難し
く、高抵抗値の抵抗器等、所望の抵抗値を有する抵抗器
を得がたいという欠点もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、基体に直流マグネトロンスパッタ等の物理的気相成
長を施した後、酸化雰囲気中で熱処理して酸化錫系皮膜
を形成することにより、有毒ガスの発生を回避して公害
処理を不要にするとともに、薄膜の形成を可能にして高
抵抗値の薄膜抵抗器を製造する方法を提供することを目
的とする。
さらに本発明では、上記熱処理を特定の温度条件で行う
ことにより、抵抗値が温度の影響を受けることがなくて
安定使用できる薄膜抵抗器を製造する方法を提供するこ
とを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、このような目的を達成するために、物理的気
相成長によって基体表面にSn+Sb皮膜を形成した後、該S
n+Sb皮膜を有する基体を、酸化雰囲気で400〜800
℃の温度において熱処理し、該Sn+Sb皮膜を酸化するこ
とを特徴とする。
(実施例) 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明
する。第1図は、本発明の実施例の製造方法の説明に供
する直流マグネトロンスパッタの一部の断面図である。
第1図に示すように、直流マグネトロンスパッタ1は、
主要部として密閉された空間2aを有するチャンバ2と、
該チャンバ2内に収納されたドラム3とを具備し、該ド
ラム3のほぼ中央にターゲット4を配置している。
チャンバ2は断面がほぼ方形の密閉容器であって金属材
からなり、外部の側壁2bにはチャンバ2内の気体を吸
入、圧縮して排気可能なロータリポンプ7および気体を
凝結して排気可能にするクライオポンプ8にそれぞれ連
通するパイプが接続されている。
また、このチャンバ2の底面2cにはスパッタリング率向
上用のArガスボンベ9および酸素補充用のO2ガスボンベ
10にそれぞれ連通するパイプが接続されている。
ドラム3は、ほぼ円筒状でステンレス鋼等からなり、チ
ャンバ2の底面2cに固定された受け台3a上に載置された
2台のロータ3bによって回転可能に支持されている。そ
して、このドラム3の本体はチャンバ2の外部に設置さ
れた直流電源(図示しない)のプラス端子と接続されて
いて、該ドラム3全体がアノードになる。
一方、このドラム3の内部には例えば直径が1.64m
m、長径が5.2mmの丸棒で、アルミナ材等からなる基
体5が多数本投入されており、グロー放電時のドラム3
充電により、該基体5もアノードになって皮膜の形成を
可能にする構成になっている。
ターゲット4は平板状の厚板でSn+Sb等の合金材からな
り、複数個の基体5側にその表面が向けられて、ドラム
3の中央に傾斜状態で設置されている。そして、前記直
流電源のマイナス端子と、このターゲット4とが接続さ
れていて、スパッタ時にはカソードとなる。また、ター
ゲット4の後部には、電磁石4aが複数個、配設されると
ともに、冷却水配管(図示しない)が付設されている。
更に、ターゲット4とドラム3との間にはほぼ半円形の
シャッター6が回動可能に配設されてターゲット4を囲
むような構成になっている。
次に、この直流マグネトロンスパッタ1による酸化皮膜
製造方法について説明する。スパッタリングを行なう場
合、予めドラム3内には前記基体5が例えば11.5万
本投入されて、約100℃に加熱される一方、チャンバ
2中央には重量比Sn:Sb=90:10の合金からなるタ
ーゲット4が配置されていて、冷却水によりターゲット
4が冷却されている。
次に、ロータリポンプ7を起動し、チャンバ2内の気体
を吸引して外部に排出する。続いて、クライオポンプ8
も起動し、チャンバ2内に残留している気体を凝縮して
排気することにより、該チャンバ2内の真空を3×10
4torrの高真空状態に保つ。この後、シャッター6をほ
ぼ半回転して該シャッター6の内面とターゲット4の表
面とを対向させ、シャッター6にアース電位を印加して
放電を開始する。そして、シャッター6とターゲット4
との間にグロー放電が始まると、ターゲット4の表面の
汚れがクリーンな状態にされてゆく。
次に、シャッター6を半回転して元の位置に戻し、ドラ
ム3(アノード)とターゲット4(カソード)とに直流
電圧を印加してグロー放電を続行する。これにより、タ
ーゲット4からスパッタリング原子がたたき出され、順
次、基体5に付着し始める。この原子は基体5上に凝縮
して皮膜を形成するが、放電中はドラム3を連続回転し
続けて基体5を転動させ、該各基体5の表面全体に均一
な皮膜の形成を促す。
なお、この間、ターゲツト4後部の電磁石4aにより磁界
を発生させて放電の安定性と均一性とを保たせる。ま
た、両真空ポンプ7,8を運転しながら、一方でArガス
を供給するとともに、O2ガスボンベ10のバルブを適時
開いてチャンバ2内に酸素を送り、酸化物の皮膜形成に
必要な酸素不足を補つて、該皮膜がターゲット4と同じ
組成比になるようコントロールする。
この後、所定の皮膜が形成されてスパッタリングが停止
するときは、印加電圧をゼロにし、Arガスボンベ9およ
びO2ガスボンベ10の各バルブをそれぞれ閉じる。
そして、最後に酸化雰囲気中にスパッタリング後の基体
5を置いた状態で、加熱温度400℃から800℃の範
囲で30分ないし4時間程度にわたったアニール(熱処
理)を施した。これにより基体5のSn+Sb皮膜はほぼ全
体にわたって酸化されてSnO2+SbO3となり、これにより
基体表面がSnO2+SbO3よりなる酸化錫系の保護膜で覆わ
れることになり、特に高温雰囲気での酸化に強くなっ
て、抵抗値の変動が抑止される。
以下、上記の加熱温度を400℃から800℃とする理
由について、第2図ないし第4図のグラフに基づいて説
明する。
第2図のグラフに示す第1実施例では、スパッタリング
時の放電出力:0.5kW、放電時間:4時間、真空度:3
×104torr、基体数:11.5万本、基体加熱温度:
100℃として、アニール時の加熱温度を200℃から
800℃の範囲とした。次に、第3図のグラフに示す第
2実験例では放電時間のみ60分に短縮し、他の条件は
第2図のグラフの第1実験例と同様にした。更に、第4
図のグラフに示す第3実験例も放電時間を一層短縮して
30分とし、他の条件は第2図のグラフの第1実験例と
同一にしている。
第1実験例では、第2図のグラフに示すようにスパッタ
リング後のシート抵抗値が約2.5オームであったと
き、アニール温度を400℃から800℃、とくに60
0℃付近として熱処理した場合、シート抵抗値が増大し
て約1キロオームになるとともに、温度係数値も0ppm/
℃を維持する結果が得られた。このように、アニール温
度は約400から800℃が好ましく、とくに600℃
付近であると抵抗値、温度係数とも理想状態に近付くこ
とが明らかになった。
一方、放電時間を60分とした第2実験例でも第3図に
示すように、アニール温度400から800℃付近の温
度係数値が0ppm/℃により近くなる部分でシート抵抗値
約7キロオームの高い抵抗値が得られ、放電時間を更に
短縮して30分とした第3実験例でも第4図に示すよう
にアニール温度400から800℃付近の温度係数値が
0ppm/℃に近くなる部分でシート抵抗値約20キロオー
ムの高い抵抗値が得られた。
このように、スパッタリングの放電時間を短縮する場合
にも、アニール温度を400〜800℃程度としたとき
は温度係数値がOppm/℃に近い、高抵抗値の酸化金属皮
膜を形成することが可能になる。
(発明の効果) 以上のように、本発明によれば、直流マグネトロンスパ
ッタにより基体の表面にSn+Sb膜を形成した後、酸化雰
囲気でアニールして酸化錫系皮膜を形成する方法である
から、公害処理が不要になり、かつ高抵抗値の薄膜抵抗
器の製造が可能となった。
とくに、アニール温度を400〜800℃とすることに
より温度係数値がOppm/℃に近くでき抵抗値が温度の影
響を受け難い安定使用できる薄膜抵抗器を製造すること
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は直流マグネトロンスパッタの概略を示す断面
図、第2図は第1実験例を示すグラフ、第3図および第
4図は他の各実験例を示すグラフである。 1は直流マグネトロンスパッタ、2はチャンバ、3はド
ラム、4はターゲット、5は基体、7はロータリポン
プ、9はArガスボンベ、10はO2ガスボンベ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物理的気相成長によって基体表面にSn+Sb
    皮膜を形成した後、該Sn+Sb皮膜を有する基体を、酸化
    雰囲気で400〜800℃の温度において熱処理し、該
    Sn+Sb皮膜を酸化することを特徴とする酸化金属皮膜抵
    抗器の製造方法。
JP60243501A 1985-10-30 1985-10-30 酸化金属皮膜抵抗器の製造方法 Expired - Lifetime JPH063762B2 (ja)

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JPS62104006A JPS62104006A (ja) 1987-05-14
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JPS5024038A (ja) * 1973-06-29 1975-03-14

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