JPH0637528U - 副燃焼室の構造 - Google Patents
副燃焼室の構造Info
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- JPH0637528U JPH0637528U JP7716692U JP7716692U JPH0637528U JP H0637528 U JPH0637528 U JP H0637528U JP 7716692 U JP7716692 U JP 7716692U JP 7716692 U JP7716692 U JP 7716692U JP H0637528 U JPH0637528 U JP H0637528U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、遮熱性を低下させることなく、副
室を形成するアッパ部材とロア部材をシリンダヘッドに
位置決めする副燃焼室の構造を提供する。 【構成】 この副燃焼室の構造は、アッパ部材5とロア
部材4に各テーパ面16,17を形成し、シリンダヘッ
ド3の取付穴11にそれぞれ圧入した金属リング8,9
のリング状突部18,19を各テーパ面16,17に当
接させてアッパ部材5とロア部材4を取付穴11内に横
方向に位置決めする。金属リング8,9とアッパ部材5
及びロア部材4との接触面積が小さくなって熱伝達が低
減する。アッパ部材5とロア部材4との外面と取付穴1
1の壁面との間の全領域にわたって遮熱空気層20を形
成し、アッパ部材5とロア部材4からシリンダヘッド3
への熱伝達を低減する。
室を形成するアッパ部材とロア部材をシリンダヘッドに
位置決めする副燃焼室の構造を提供する。 【構成】 この副燃焼室の構造は、アッパ部材5とロア
部材4に各テーパ面16,17を形成し、シリンダヘッ
ド3の取付穴11にそれぞれ圧入した金属リング8,9
のリング状突部18,19を各テーパ面16,17に当
接させてアッパ部材5とロア部材4を取付穴11内に横
方向に位置決めする。金属リング8,9とアッパ部材5
及びロア部材4との接触面積が小さくなって熱伝達が低
減する。アッパ部材5とロア部材4との外面と取付穴1
1の壁面との間の全領域にわたって遮熱空気層20を形
成し、アッパ部材5とロア部材4からシリンダヘッド3
への熱伝達を低減する。
Description
【0001】
この考案は、副室を形成するアッパ部材とロア部材との間にダンピングリング を介在した副室式エンジンにおける副燃焼室の構造に関する。
【0002】
従来、図8に示す副室式エンジンが開示されている。図8は従来の副室式エン ジンの一例を示す断面図である。図示のように、この副室式エンジンは、シリン ダブロック56に固定したシリンダヘッド53に形成した取付穴58内に配置し た2分割したアッパ部材55とロア部材54とで副室52を形成している。アッ パ部材55とロア部材54は、取付穴58との間に空気層60を形成して配置さ れている。アッパ部材55には燃料噴射ノズル57及びグロープラグ59が設置 され、また、ロア部材54は副室52とシリンダ側に形成される主室51とを連 通する連絡孔61を形成したホットプラグを構成している。また、アッパ部材5 5とロア部材54を、シリンダヘッド53の取付穴58内に固定するため金属リ ング62が使用されている。そして、金属リング62は、ロア部材54に圧縮応 力を加えて補強し且つ位置決めのため、シリンダヘッド53に嵌合している。
【0003】 また、図9に示す副室式エンジンが開示されている。図9は従来の副室式エン ジンの一例を示す断面図である。この副室式エンジンは、シリンダブロック76 に固定したシリンダヘッド73に形成した取付穴78内に配置した2分割したア ッパ部材75とロア部材74とで副室72を形成している。アッパ部材75とロ ア部材74は、取付穴78との間に空気層80を形成して配置されている。アッ パ部材75には燃料噴射ノズル77及びグロープラグ79が設置され、また、ロ ア部材74は副室72とシリンダ側に形成される主室71とを連通する連絡孔8 1を形成したホットプラグを構成している。また、アッパ部材75とロア部材7 4の外周部には金属リング70が嵌合している。金属リング70の下部にはフラ ンジ部69が一体に形成され、金属リング70をシリンダヘッド73の取付穴7 8内に固定するため、取付フランジ部69がシリンダヘッド73の取付穴78に 圧入されている。
【0004】 また、特開昭61−135925号公報には、内燃機関の副室断熱体が開示さ れている。該内燃機関の副室断熱体は、副室内に嵌合されるセラミックス製中空 体と、該中空体と副室との間に介在して嵌合時にシリンダヘッドと該中空体との 間に働く応力を緩和吸収する保持金具と、該中空体と保持金具との間隙をシリン ダ側の一部を残して封止する封止体と、該間隙のシリンダ側に残された一部に圧 入されて該保持金具と該中空体とを緊締する押さえ金具とを有している。そして 、つば状部の頭部側端面とこれに対面する段差とは中空体の調心のためにテーパ ーを施すことが好ましい。
【0005】 また、実開昭61−122327号公報には、エンジンの副室構造が開示され ている。該エンジンの副室構造は、シリンダヘッドの凹部に副室構成部材の上端 部と下端部の外周が圧入される第1嵌合部と第2嵌合部を形成し、両嵌合部間に 第1嵌合部と段差を付けて断熱凹部を形成したものである。
【0006】 また、実開昭62−38424号公報に開示されたセラミック製副燃焼室は、 セラミック製ホットプラグの肩部に環状ガスケットを嵌着一体化し、シリンダヘ ッドのホットプラグ取付孔に装着されている。
【0007】 また、実開昭62−10233号公報に開示されたエンジンの副室構造は、上 側セラミック部材の上端外周部と下側セラミック部材の下端外周部に内周が嵌合 し、外周がシリンダヘッド凹部内壁に圧入され、断熱空間部を形成する第1と第 2の保持用リングと、上側セラミック部材の下端外周部と下側セラミック部材の 上端外周部の両部に内周が嵌合し、熱間時にシリンダヘッド凹部内壁に外周が当 接する第3の保持用リングと、を有している。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】 しかしながら、図8に示す副室式エンジンは、金属リング62を嵌合している ため、副室自体の熱容量が大きくなり、吸入空気或いは燃焼ガスへの温度追従性 が悪く、副室での混合気生成、着火燃焼を悪化させるという問題を有する。また 、金属リング62を固定するためシリンダヘッド53に嵌合するので、副室52 からシリンダヘッド53への熱伝達が多くなり、副室52の断熱度を低下させる 。前掲特開昭61−135925号公報、前掲実開昭61−122327号公報 及び前掲実開昭62−10233号公報に開示されたものについても同様な問題 が発生する。
【0009】 また、図9に示す副室式エンジンは、上記と同様に、金属リング70を嵌合し ているため、副室自体の熱容量が大きくなり、吸入空気或いは燃焼ガスへの温度 追従性が悪く、副室での混合気生成、着火燃焼を悪化させるという問題を有する 。また、金属リング70を固定するためシリンダヘッド73にフランジ部69を 嵌合するので、副室72からシリンダヘッド73への熱伝達が多くなり、副室7 2の断熱度を低下させる。
【0010】 そこで、この考案の目的は、上記の課題を解決することであり、副室式エンジ ンにおける副燃焼室をアッパ部材とロア部材で作製し、両者間にダンピングリン グを介在させ、アッパ部材とロア部材を金属リングを介してシリンダヘッドに支 持し、アッパ部材とロア部材に対して金属リングの接触面を小さくして支持し、 副燃焼室の遮熱性を低下させることなく位置決めを的確に行なうか、或いはアッ パ部材及びロア部材とダンピングリングとを予め設けた係止部を互いに係合させ て、ダンピング性能を低下させることなく、位置決めを的確に行なうことができ る副燃焼室の構造を提供することである。
【0011】
この考案は、上記目的を達成するため、次のように構成されている。即ち、こ の考案は、シリンダヘッドに形成した取付穴内に副室を形成する副室部材を配置 し、該副室部材をアッパ部材と前記副室と主室を連通する連絡孔を形成したロア 部材とで構成し、前記アッパ部材と前記ロア部材との間にダンピングリングを介 在させた副室式エンジンにおいて、前記アッパ部材の上部外周面と前記ロア部材 の下部外周面に形成した各テーパ面、前記取付穴の上部と下部にそれぞれ圧入し た金属リング、前記各テーパ面に対して接触面積を可及的に小さくした状態で当 接し且つ前記アッパ部材と前記ロア部材とを前記取付穴内に位置決めする前記各 金属リングのリング状突部、及び前記アッパ部材と前記ロア部材との外面と前記 取付穴の壁面との間の全領域にわたって形成した遮熱空気層、を有することを特 徴とする副燃焼室の構造に関する。
【0012】 或いは、この考案は、シリンダヘッドに形成した取付穴内に副室を形成する副 室部材を配置し、該副室部材をアッパ部材と前記副室と主室を連通する連絡孔を 形成したロア部材とで構成し、前記アッパ部材と前記ロア部材との間にダンピン グリングを介在させた副室式エンジンにおいて、前記ロア部材を前記シリンダヘ ッドに固定した固定リング、前記アッパ部材と前記ロア部材との外周端部の対向 位置にそれぞれ形成した係止部、前記各係止部に係合し且つ前記アッパ部材と前 記ロア部材とを位置決めする前記ダンピングリングに形成した係止部、及び前記 アッパ部材と前記ロア部材の外面と前記取付穴の壁面との間に形成した遮熱空気 層を有することを特徴とする副燃焼室の構造に関する。
【0013】
この考案は、上記のように構成され、次のように作用する。即ち、この副燃焼 室の構造は、アッパ部材の上部外周面とロア部材の下部外周面に各テーパ面を形 成し、シリンダヘッドの取付穴の上部と下部に金属リングをそれぞれ圧入し、前 記各金属リングのリング状突部を接触面積を小さくして前記各テーパ面に当接し て前記アッパ部材と前記ロア部材とを前記取付穴内に位置決めし、前記アッパ部 材と前記ロア部材との外面と前記取付穴の壁面との間の全領域にわたって遮熱空 気層を形成したので、前記アッパ部材と前記ロア部材の金属リングへの接触面積 を可及的に小さくでき、前記アッパ部材と前記ロア部材から前記シリンダヘッド への熱伝達を最小限に低減できる。また、前記アッパ部材と前記ロア部材間に前 記ダンピングリングを配置しているので、金属リングの面圧設定が容易であり、 しかも摩耗に対しても面圧低下が少なく、良好な位置決めを提供できる。
【0014】 或いは、この副燃焼室の構造は、ロア部材をシリンダヘッドに固定リングで固 定し、アッパ部材と前記ロア部材との外周端部の対向位置に係止部をそれぞれ形 成し、前記各係止部に係合し且つ前記アッパ部材と前記ロア部材とを位置決めす る係止部をダンピングリングに形成し、前記アッパ部材と前記ロア部材の外面と 前記取付穴の壁面との間に遮熱空気層を形成したので、前記ダンピングリングの ダンピング性能を損なうことなく、前記アッパ部材と前記ロア部材とを位置決め して一体化でき、その一体化した副室部材を良好に位置決めでき、且つ遮熱度を 低下させることがない。
【0015】
以下、図面を参照して、この考案による副燃焼室の構造の実施例を説明する。 図1を参照して、この考案による副燃焼室の構造の一実施例を説明する。図1は この考案による副燃焼室の構造の一実施例を示す断面図である。
【0016】 図1に示す副室式エンジンは、シリンダブロック6に形成した孔部に嵌合した シリンダ22を形成するシリンダライナ21、シリンダブロック6にガスケット 23を介在させて固定したシリンダヘッド3及びシリンダヘッド3に形成した取 付穴11内に配置した副室2を形成する副室部材を有している。この副燃焼室の 構造は、副室部材を窒化ケイ素等のセラミックスから製作したアッパ部材5とホ ットプラグ即ちロア部材4とで構成し、アッパ部材5とロア部材4との間に金属 から成るダンピングリング10を介在させている。ダンピングリング10は副室 2側に開口する断面U字状に形成され、副室2内にスワールの回り込み機能を達 成できる環状溝を形成している。アッパ部材5には、燃料噴射ノズル14を配置 するための燃料噴射孔12及びグロープラグ15を配置するためのプラグ孔13 が形成されている。ロア部材4には、副室2と主室1を連通する連絡孔7が形成 されている。
【0017】 この副燃焼室の構造は、アッパ部材5の上部外周面に形成したテーパ面17、 ロア部材4の下部外周面に形成したテーパ面16、シリンダヘッド3の取付穴1 1の上部と下部にそれぞれ圧入した金属リング8,9、及び各金属リング8,9 に内方に向ってそれぞれ形成したリング状突部18,19を有している。金属リ ング8,9は、SUS、鋳鉄等の金属で作製されている。アッパ部材5とロア部 材4に形成したテーパ面16,17は、シリンダ軸心に直交する面即ちシリンダ ヘッド下面に対して30°〜60°の範囲に傾斜していることが好ましい。
【0018】 この副燃焼室の構造において、アッパ部材5とロア部材4とをシリンダヘッド 3の取付穴11内に位置決めするため、アッパ部材5とロア部材4との間にダン ピングリング10を介在させアッパ部材5のテーパ面17を金属リング8のリン グ状突部18に当接させて接触面積を小さくし、また、ロア部材4のテーパ面1 6を金属リング9のリング状突部19に当接させて接触面積を可及的に小さく構 成する。更に、遮熱空気層20をアッパ部材5とロア部材4との外面と取付穴1 1の壁面との間の全領域にわたって形成する。
【0019】 この副燃焼室の構造は、上記のように、アッパ部材5とロア部材4との間にダ ンピングリング10が介在しており、アッパ部材5とロア部材4に対する金属リ ング8,9の面圧設定が容易であり、アッパ部材5とロア部材4の取付穴11に 対する横方向即ち左右方向の位置決めを的確に行なうことができる。また、アッ パ部材5とロア部材4に発生する繰り返しの熱負荷で発生するアッパ部材5及び ロア部材4とダンピングリング10との間の摩耗に対しても、アッパ部材5とロ ア部材4に対する金属リング8,9の面圧低下が少ない。また、金属リング8, 9はアッパ部材5とロア部材4に対して接触面積が小さく、アッパ部材5とロア 部材4との外面と取付穴11の壁面との間には遮熱空気層20が形成されている ので、アッパ部材5とロア部材4から金属リング8,9を通じてシリンダヘッド 3への熱伝達は最小限に低減でき、副室2の遮熱度を向上できる。
【0020】 次に、図2及び図3を参照して、この考案による副燃焼室の構造の別の実施例 を説明する。図2はこの考案による副燃焼室の構造の別の実施例を示す断面図、 及び図3は図2の副燃焼室の構造におけるアッパ部材とダンピングリングとの係 合関係を説明する分解図である。この実施例では、図1に示す副燃焼室の構造の 部品と同一の部品には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0021】 この副燃焼室の構造は、副室2を形成する副室部材を窒化ケイ素等のセラミッ クスで作製したロア部材24とアッパ部材25で作製し、ロア部材24をシリン ダヘッド3に固定リング29で固定し、アッパ部材25とロア部材24との間に シリンダヘッド3の取付穴11側に開口する断面U字状のダンピングリング26 が介在されている。アッパ部材25とロア部材24との外周端部の対向位置に係 止部となる凹部32がそれぞれ形成され、各凹部32はダンピングリング26に 形成した上下の係止部31にそれぞれ係合され、アッパ部材25とロア部材24 とは一体化して上下方向の位置決めを行なっている。更に、アッパ部材25とロ ア部材24の外面とシリンダヘッド3の取付穴11の壁面との間には、遮熱空気 層27が形成されている。
【0022】 この副燃焼室の構造は、上記のように、ダンピングリング26をアッパ部材2 5とロア部材24との間に介在させ、ダンピングリング26に形成した係止部3 1をアッパ部材25とロア部材24に形成した凹部32に係合させたので、係止 部31は一種の位置決めキーの機能を果たし、アッパ部材25とロア部材24と を一体化すると共に、両者の周方向及び上下方向の位置決めを行うことができ、 しかもダンピングリング26のダンピング機能を損なうことがなく、長期間使用 して繰り返しの熱応力を受けたとしてもアッパ部材25及びロア部材24の破損 を避けることができ、従って副燃焼室の耐久性を大幅に向上させることができる 。
【0023】 更に、図4には、この副燃焼室の構造におけるアッパ部材とダンピングリング との係合関係の別の実施例が示されている。図4はこの副燃焼室の構造における アッパ部材とダンピングリングとの係合関係の別の例を示す分解図である。アッ パ部材25に形成した係止部は、アッパ部材25の外面から突出した凸部33で あり、また、ダンピングリング35に形成した係止部は、ダンピングリング35 の外周面から上下方向に伸びるフランジ部30に形成された切欠き部34である 。この実施例におけるアッパ部材25及びロア部材24とダンピングリング35 との機能は、図3に示す実施例と同様である。
【0024】 また、図5及び図6には、この副燃焼室の構造におけるダンピングリングの更 に別の実施例が示されている。図5はこの副燃焼室の構造におけるダンピングリ ングの更に別の実施例を示す平面図、及び図6は図5の符号A部分の拡大斜視図 である。この副燃焼室の構造におけるダンピングリング40は、ダンピングリン グ40の外周面から上下方向に伸びるフランジ部36に形成された半径方向内向 きにそれぞれ伸びる突出部37を有している。これらの突出部37は、図3に示 すように、アッパ部材25とロア部材24に形成した凹部32に係合させること で、アッパ部材25とロア部材24とを一体化できる。この実施例におけるダン ピングリング40の機能は、図3に示す実施例のダンピングリングと同様である 。
【0025】 また、図7には、この副燃焼室の構造におけるダンピングリングの他の実施例 が示されている。図7はこの副燃焼室の構造におけるダンピングリングの他の実 施例を示す斜視図である。この副燃焼室の構造におけるダンピングリング41は 、ダンピングリング41の外周面から上下方向に伸びるフランジ部38にそれぞ れ形成された突出部39を有している。これらの突出部39は、図3に示すよう に、アッパ部材25とロア部材24に形成した凹部32に係合させることで、ア ッパ部材25とロア部材24とを一体化できる。この実施例におけるダンピング リング41の機能は、図3に示す実施例のダンピングリングと同様である。
【0026】
この考案による副燃焼室の構造は、上記のように構成されており、次のような 効果を有する。この副燃焼室の構造は、アッパ部材の上部外周面とロア部材の下 部外周面に各テーパ面を、シリンダヘッドの取付穴の上部と下部にそれぞれ圧入 した金属リングのリング状突部に当接させたので、前記アッパ部材と前記ロア部 材とは前記金属リングに対して接触面積を可及的に小さくでき且つ前記アッパ部 材と前記ロア部材とを前記取付穴内に横方向に確実に位置決めできる。しかも、 前記アッパ部材と前記ロア部材との外面と前記取付穴の壁面との間の全領域にわ たって遮熱空気層を形成したので、前記アッパ部材と前記ロア部材から前記シリ ンダヘッドへの熱伝達を低減できる。また、前記アッパ部材と前記ロア部材間に 前記ダンピングリングを配置しているので、金属リングの面圧設定が容易であり 、前記アッパ部材と前記ロア部材との摩耗に対しても面圧低下が少なく、良好な 位置決めを達成できる。
【0027】 或いは、この副燃焼室の構造は、固定リングでシリンダヘッドに固定したロア 部材とアッパ部材とに係止部をそれぞれ形成し、前記各係止部をダンピングリン グに形成した係止部に係合したので、前記ダンピングリングのダンピング性能を 損なうことなく、前記アッパ部材と前記ロア部材とを一体化でき且つ的確に位置 決めを達成できる。しかも、前記アッパ部材と前記ロア部材の外面と前記取付穴 の壁面との間に遮熱空気層を形成したので、遮熱度を低下させることがない。
【0028】 しかも、この副燃焼室の構造は、前記アッパ部材を低熱伝導率のセラミックス で作製したとしても、前記ダンピングリングからの応力を分散させて前記アッパ 部材に伝え、前記アッパ部材及び前記ロア部材の破損を避けることができ、従っ て、長期間使用しても副燃焼室の耐久性を向上できる。
【図1】この考案による副燃焼室の構造の一実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】この考案による副燃焼室の構造の別の実施例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】図2の副燃焼室の構造におけるアッパ部材とダ
ンピングリングとの係合関係を説明する分解図である。
ンピングリングとの係合関係を説明する分解図である。
【図4】この副燃焼室の構造におけるアッパ部材とダン
ピングリングとの係合関係の別の例を示す分解図であ
る。
ピングリングとの係合関係の別の例を示す分解図であ
る。
【図5】この副燃焼室の構造におけるダンピングリング
の更に別の実施例を示す平面図である。
の更に別の実施例を示す平面図である。
【図6】図5の符号A部分の拡大斜視図である。
【図7】この副燃焼室の構造におけるダンピングリング
の他の実施例を示す斜視図である。
の他の実施例を示す斜視図である。
【図8】従来の副燃焼室の構造の一例を示す断面図であ
る。
る。
【図9】従来の副燃焼室の構造の別の例を示す断面図で
ある。
ある。
1 主室 2 副室 3 シリンダヘッド 4,24 ロア部材 5,25 アッパ部材 7 連通孔 8,9 金属リング 10,26,35,40,41 ダンピングリング 11 取付穴 16,17 テーパ面 18,19 リング状突部 20,27 断熱空気層 29 固定リング 31,37,39 係止部 32 凹部(係止部) 33 凸部(係止部) 34 切欠き部(係止部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 菅野 隆登志 神奈川県藤沢市土棚8番地 株式会社い すゞセラミックス研究所内
Claims (2)
- 【請求項1】 シリンダヘッドに形成した取付穴内に副
室を形成する副室部材を配置し、該副室部材をアッパ部
材と前記副室と主室を連通する連絡孔を形成したロア部
材とで構成し、前記アッパ部材と前記ロア部材との間に
ダンピングリングを介在させた副室式エンジンにおい
て、前記アッパ部材の上部外周面と前記ロア部材の下部
外周面に形成した各テーパ面、前記取付穴の上部と下部
にそれぞれ圧入した金属リング、前記各テーパ面に対し
て接触面積を可及的に小さくした状態で当接し且つ前記
アッパ部材と前記ロア部材とを前記取付穴内に位置決め
する前記各金属リングのリング状突部、及び前記アッパ
部材と前記ロア部材との外面と前記取付穴の壁面との間
の全領域にわたって形成した遮熱空気層、を有すること
を特徴とする副燃焼室の構造。 - 【請求項2】 シリンダヘッドに形成した取付穴内に副
室を形成する副室部材を配置し、該副室部材をアッパ部
材と前記副室と主室を連通する連絡孔を形成したロア部
材とで構成し、前記アッパ部材と前記ロア部材との間に
ダンピングリングを介在させた副室式エンジンにおい
て、前記ロア部材を前記シリンダヘッドに固定した固定
リング、前記アッパ部材と前記ロア部材との外周端部の
対向位置にそれぞれ形成した係止部、前記各係止部に係
合し且つ前記アッパ部材と前記ロア部材とを位置決めす
る前記ダンピングリングに形成した係止部、及び前記ア
ッパ部材と前記ロア部材の外面と前記取付穴の壁面との
間に形成した遮熱空気層を有することを特徴とする副燃
焼室の構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7716692U JPH0637528U (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 副燃焼室の構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7716692U JPH0637528U (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 副燃焼室の構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0637528U true JPH0637528U (ja) | 1994-05-20 |
Family
ID=13626207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7716692U Pending JPH0637528U (ja) | 1992-10-13 | 1992-10-13 | 副燃焼室の構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0637528U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021014848A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | マン・エナジー・ソリューションズ、フィリアル・エフ・マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー、ティスクランド | 内燃機関 |
-
1992
- 1992-10-13 JP JP7716692U patent/JPH0637528U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021014848A (ja) * | 2019-07-11 | 2021-02-12 | マン・エナジー・ソリューションズ、フィリアル・エフ・マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー、ティスクランド | 内燃機関 |
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