JPH0637425B2 - 高沸点(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents

高沸点(メタ)アクリル酸エステルの製造方法

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JPH0637425B2
JPH0637425B2 JP61268244A JP26824486A JPH0637425B2 JP H0637425 B2 JPH0637425 B2 JP H0637425B2 JP 61268244 A JP61268244 A JP 61268244A JP 26824486 A JP26824486 A JP 26824486A JP H0637425 B2 JPH0637425 B2 JP H0637425B2
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acrylate
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忠作 中條
博三 瀬川
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は高沸点を有するアクリル酸またはメタクリル酸
〔以下(メタ)アクリル酸と略記する〕のエステルの製
造方法に関し、着色の少ない高純度(メタ)アクリル酸
エステルを製造する方法に関するものである。
(従来の技術および問題点) 高沸点を有する(メタ)アクリル酸エステルを蒸留精製
するには高温下での蒸留工程を経る必要がある。しかし
(メタ)アクリル酸エステル類は熱重合を起し易いため
一般には高温下の蒸留による精製は適用し難い。合成樹
脂、塗料、インキ等の改質剤として使用される高沸点
(メタ)アクリル酸エステルは着色の少ない製品が望ま
れるが、蒸留操作を経ることなしに製造することは困難
であった。
着色の少ない高沸点(メタ)アクリル酸エステルを製造
する方法としては、特開昭49−26227号に重合防
止剤として銅化合物とポリハイドロキシ化合物を併用す
る方法が開示されている。この方法は比較的低温下で反
応を行うため多量の触媒を使用し、従って触媒除去のた
めに必要なアルカリ使用量も多い。また、本発明者らの
実験によれば未反応の原料アルコール〔一般には原料ア
ルコールも製品の(メタ)アクリル酸エステルと同様に
沸点が高く蒸留除去が困難なため未反応のまま残る〕の
転化率を高めるには長時間の反応時間を要し、重合や着
色の原因となるため高純度品が得られない。また、特開
昭61−165349号には活性炭や活性白土の共存下
に反応を行う方法が提案されているが、特別な固体脱色
剤を使用しなければならない点で経済的にも設備、操作
上も不利である。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは(メタ)アクリル酸と高沸点アルコールと
を酸触媒の存在下にエステル化して、着色の少ない高沸
点(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法について
検討した結果、着色原因が主に反応温度、反応時間、触
媒使用量に依存し、これらの要因が大きい(各々高い、
長い、多い)程製品の着色が著しく、副生する不純物も
増加する傾向が認められた。これらの要因は相互に補完
し合うものであるが、反応を完結させるためにはいずれ
も大きい程望ましい。工業的生産においては、限られた
触媒量で短時間に反応を完結させることが必要であり、
そのためには反応温度をできるだけ高く保つことが望ま
しい。しかし前述したとおり高い反応温度は製品の着
色、重合、副反応を惹起させる原因となるため好ましく
ない。特に反応液が加熱源と接触する熱交換部分におい
ては、器壁表面温度が反応液温度に比べて10〜30℃
高いため製品品質を劣化させる原因となる。本発明は上
記問題点を解決するための方法を提案するものである。
(メタ)アクリル酸とアルコールとのエステル化反応は
平衡反応であり、生成した水を系外に除去することによ
り反応を完結させることができる。一般には(メタ)ア
クリル酸およびアルコールより低沸点のエントレーナを
用いて生成水の共沸脱水蒸留を行う。本発明はこのよう
な脱水蒸留操作を行うに際して、塔頂蒸気凝縮液を分液
しエントレーナを気化させて、再び反応液中に供給する
ことを特徴とする高沸点(メタ)アクリル酸の製造方法
である。本発明の方法によりエステル化反応液が高温の
加熱源器壁に接触することが妨げるため、着色、重合、
副反応等の少ない高品質の(メタ)アクリル酸エステル
を製造することができる。また、エントレーナのみを加
熱気化させて反応器に供給するため、装置腐蝕性の強い
反応液を加熱する場合のように、熱交換器に高価な耐食
性材料を選択する必要がないことも本発明の大きな経済
的メリットである。
本発明の対象となる(メタ)アクリル酸エステルとして
は2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
トシクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロ
フルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)ア
クリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、
ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、アルコキシポ
リエチレングリコール(メタ)アクリレート、アルコキ
シポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス
〔P−(メタ)アクリロキシポリエトキシ〕フェニルプ
ロパン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート
などの高沸点(メタ)アクリル酸エステルのほか、種々
の高沸点アルコール類から誘導される(メタ)アクリル
酸エステルが含まれる。
本発明において使用する酸触媒としては硫酸、メタンス
ルホン酸、パラトルエンスルホン酸等の通常のエステル
化触媒が使用できる。
生成水の共沸脱水蒸留にもちいられるエントレーナとし
ては、原料アルコールおよび(メタ)アクリル酸より低
沸点でかつ塔頂蒸気凝縮液が二層に分離するものであれ
ばよく、たとえばヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等が使用で
きる。
反応は通常重合防止剤の存在下に常圧下、70〜150
℃の温度で行われる。反応および共沸脱水蒸留に必要な
熱量の大部分は、外部気化されたエントレーナによって
供給され、熱収支上不足する熱量のみが反応槽のジャケ
ット加熱等によって補われるため、反応液が高温度の加
熱源器壁に長時間接触することが妨げる。
反応終了後、反応液を中和、水洗して触媒および未反応
の原料を除去し、次いで減圧下にエントレーナを蒸留除
去することによって、極めて着色の少ない高品質の(メ
タ)アクリル酸エステルを得ることができる。
(発明の効果) 蒸留による精製が困難な高沸点(メタ)アクリル酸エス
テルに対して本発明の製造方を適用することにより、着
色、副反応生成物が極めて少い高品位の製品が得られる
とともに、少量の触媒で短時間に反応を完結させること
ができる。また、装置材質面でも高級材料を使用しなく
てもよいメリットがある。
(実施例) 実施例−1 ネオペンチルグリコール1040部、メタクリル酸18
92部、濃硫酸62.4部、n−ヘプタン1025部お
よびヒドロキノン5.2部をかくはん機、温度計および
空気吹込管を備えた反応器に入れ少量の空気を吹込みな
がら反応器を油浴で加熱した。蒸発した、n−ヘプタン
およびエステル化反応で生成した水の共沸組成物をコン
デンサーで凝縮し、水分離器で両成分を層分離すると共
に、水層は系外へ抜出し、n−ヘプタンは全量ポンプを
経て加熱器に導き、気化させて再び反応器へもどした。
反応器加熱用油浴の温度を123℃に保持し、反応を
3.5時間続けて留去した生成水が理論量の99.7%
に達したところで反応を中止した。
冷却後、反応液を20%苛性ソーダ水溶液855部で中
和し、次いで各500部の水で洗液が中性になるまで数
回洗浄した。有機層にヒドロキノンモノメチルエーテル
0.12部を添加し、減圧下95℃以下でn−ヘプタン
を留去してネオペンチルグリコールジメタクリレート9
9.3%を含む製品2281部を得た。この製品の色数
はAPHA 10であった。
比較例−1 実施例−1と同種、同量の原料をかくはん機、温度計お
よび空気吹込管を備えた反応器に入れ、少量の空気を吹
込みながら反応器を油浴で加熱した。蒸発した、n−ヘ
プタンおよびエステル化反応で生成した水の共沸組成物
をコンデンサーで凝縮し水分離器で両成分を分離すると
ともに水層は系外へ抜出し、n−ヘプタンは液のまま反
応器にもどした。
反応器加熱用油浴の温度を142℃に保持し、反応を8
時間続けて、留去した生成水が理論量の99.7%に達
したところで反応を中止した。
以下、実施例−1と同様に処理して、ネオペンチルグリ
コールジメタクリレート98.4%を含む製品2277
部を得た。この製品の色数はAPHA 40であった。
実施例−2 トリメチロールプロパン938部、メタクリル酸216
7部、パラトルエンスルホン酸188部、n−ヘプタン
720部およびヒドロキノン4.7部を実施例−1で使
用した装置に入れ、同様の方法でエステル化を行った。
反応器加熱用油浴の温度を125℃に保持し、反応を4
時間続けて留去した生成水が理論量の99.7%に達し
たところで反応を中止した。
冷却後、反応液を20%苛性ソーダ水溶液1460部で
中和し、次いで各500部の水で洗液が中性になるまで
数回洗浄した。有機層にヒドロキノンモノメチルエーテ
ル0.12部を添加し、減圧下95℃以下でn−ヘプタ
ンを留去してトリメチロールプロパントリメタクリレー
ト2310部を得た。この製品の色数はAPHA 30
であった。
比較例−2 実施例−2と同種、同量の原料を比較例−1で使用した
装置に入れ、同様の方法でエステル化を行った。反応器
加熱用油浴の温度を140℃に保持し、反応を9時間続
けて、留去した生成水が理論量の99.7%に達したと
ころで反応を中止した。
以下、実施例−2と同様に処理して、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート2313部を得た。この製品
の色数はAPHA 90であった。
実施例−3,4 実施例−1で使用した装置で1,6ヘキサンジオールジ
アクリレートおよびステアリルメタクリレートを合成
し、表−1の結果を得た。
比較例−3,4 比較例−1で使用した装置で1,6ヘキサンジオールジ
アクリレートおよびステアリルメタクリレートを合成
し、表−2の結果を得た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸またはメタクリル酸と高沸点ア
    ルコールとを酸触媒の存在下にエステル化するに際し
    て、アクリル酸またはメタクリル酸およびアルコールよ
    り低沸点のエントレーナを用いて反応生成水の共沸脱水
    蒸留を行い、塔頂蒸気凝縮液を分液し、エントレーナを
    気化させて再び反応液中に供給することを特徴とする高
    沸点のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステル
    の製造方法。
JP61268244A 1986-11-11 1986-11-11 高沸点(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 Expired - Lifetime JPH0637425B2 (ja)

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