JPH0636407A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH0636407A
JPH0636407A JP4194263A JP19426392A JPH0636407A JP H0636407 A JPH0636407 A JP H0636407A JP 4194263 A JP4194263 A JP 4194263A JP 19426392 A JP19426392 A JP 19426392A JP H0636407 A JPH0636407 A JP H0636407A
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弘哉 安部
Akishi Mitsube
晃史 三邊
Yukinobu Tada
行伸 多田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ATF方式のヘリカル走査型磁気記録再生装
置において、ATF制御系を全ディジタル処理化すると
ともに、ドラムの速度・位相制御やキャプスタンの速度
制御等の他の制御システムを含めた高度の集積化を行な
い、回路の小規模化および信頼性・性能の向上を図るこ
と。 【構成】 再生パイロット信号をその公倍数の周波数で
サンプリングする手段と、所定の割合で再生パイロット
データを間引く手段と、プログラムに従ってディジタル
データを処理するDSP(ディジタルシグナルプロセッ
サ)とを設け、所定パイロット信号の抽出を低周波のサ
ンプリング周波数にて行なえるようにし、これによりド
ラムの速度・位相制御やキャプスタンの速度制御とAT
F制御を同一のDSPにて処理するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘリカル走査型の磁気
記録再生装置において、特に再生時のトラッキング制御
に、ヘリカルトラックに順次記録された周波数の異なる
パイロット信号を用いたATF(Automatic Track find
ing )方式を採用した磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のパイロット信号を用いたATFト
ラッキング方式の磁気記録再生装置は、例えば、特開昭
59−68862号公報,特開昭59−75450号公
報,特開昭59−36358号公報等に示されている。
また、このATFトラッキング方式は、最近広く普及し
てきた8ミリビデオと呼ばれるVTRに採用されてい
る。ではここで、ATFトラッキング方式について簡単
に説明する。
【0003】ATFトラッキング方式では、各ヘリカル
トラック毎に順次f1〜f4のパイロット信号が記録情
報に重畳されて記録される。これらの4周波パイロット
信号は、NTSC方式のVTRの場合は、378fH
(fH:テレビ信号の水平同期信号周波数=15.73
4kHz)の源振をそれぞれ1/58,1/50,1/
36,1/40に分周した周波数の信号であり、f1≒
6.5fH,f2≒7.5fH,f3≒10.5fH,
f4≒9.5fHとなっている(なお、CCIR方式の
VTRでは、源振は375fHである)。したがって、
磁気テープ上にて隣接するトラック間のパイロット信号
周波数差は、常にfHあるいは3fHとなっている(厳
密には、16.407kHz,16.521kHzある
いは46.145kHz,46.209kHzとなる
が、説明の便宜上fH,3fHと記す)。そして、例え
ば、再生時に磁気ヘッドがf2トラックを走査している
場合、先行隣接トラックのf1パイロット信号と走査ト
ラックのf2パイロット信号との周波数差はfH、後行
隣接トラックのf3パイロット信号と走査トラックのf
2パイロット信号との周波数差は3fHとなっている。
このとき、再生パイロット信号には、走査トラックおよ
び両隣接トラックのパイロット信号であるf1,f2,
f3が含まれる。そこで、ローカルパイロット信号とし
て走査すべきトラックのパイロット信号f2を選択し、
再生パイロット信号の掛け算を行えば両隣接トラックの
パイロット信号はfHおよび3fHの周波数に変換され
る。なおこのとき、走査トラックの再生f2パイロット
信号は0ビート信号となる。このfHおよび3fH信号
をBPF(帯域通過フィルタ)にて抽出,レベル検出
し、fH信号レベルと3fH信号レベルとを比較するこ
とにより磁気ヘッドが走査しているトラック位置、即ち
トラッキング位相を検出する。このトラッキング位相検
出信号をキャプスタンモータにフィードバックすること
により、再生トラッキング制御が行なわれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
4周波パイロット信号を用いたATFトラッキング方式
の装置では、再生パイロット信号の周波数変換や、fH
および3fH成分を抽出するBPF、レベル検出および
fH信号および3fH信号のレベル比較をアナログ信号
処理にて行っている。そのため、上記のようなATFト
ラッキング制御系は、現在ではほとんどディジタル処理
化あるいはマイクロコンピュータによるソフト処理化さ
れているテープの速度制御システムや磁気ヘッドを搭載
したドラムの速度および位相制御システムとの整合性が
悪くなっている。言い換えれば、ATFトラッキング制
御系がアナログ信号処理であるため、他のディジタル制
御システムと一体化した高集積化が難しくなっている。
また、ATFトラッキング制御の性能を大きく左右する
fHおよび3fH成分を抽出するBPFも、アナログ信
号処理では構成部品のバラツキや経年変化による特性劣
化を生じてしまう。
【0005】そこで本発明の目的は、ATFトラッキン
グ制御をディジタル処理化あるいはソフト処理化し、他
の制御システムと一体化した高集積化を実現するととも
に、構成部品のバラツキや経年変化等による性能劣化の
無いトラッキング制御を行ない得る磁気記録再生装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明による磁気記録再生装置は、まず、制御システ
ム部の基本構成が、回転ドラムの回転速度および回転位
相をディジタル信号として検出する第1および第2の検
出手段と、磁気テープの走行速度をディジタル信号とし
て検出する第3の検出手段と、再生信号からパイロット
信号成分を抽出するLPF(低域通過フィルタ)手段
と、再生パイロット信号をディジタル信号に変換するA
D変換手段と、上記ディジタル信号に変換されたパイロ
ット信号データを記憶するメモリー手段と、上記第1,
第2,第3の検出手段およびメモリー手段の出力信号が
供給され、予め決められたプログラムに従ってディジタ
ル信号の処理を行なうディジタル信号処理手段とを備
え、上記ディジタル信号処理手段が、上記第1および第
2の検出の出力信号から回転ドラムの速度および位相を
制御する第1の制御信号を発生し、上記第3の検出手段
の出力信号から磁気テープの速度を制御する第2の制御
信号を発生し、上記メモリー手段の出力信号からトラッ
キング制御を行なう第3の制御信号を発生し、上記第1
の制御信号を回転ドラムモータに供給し、上記第2の制
御信号と第3の制御信号を加算の後、磁気テープ走行モ
ータに供給するように構成している。
【0007】そして、ATFトラッキング制御システム
のディジタル処理化として、まず、上記AD変換手段は
再生パイロット信号を4周波のパイロット信号の公倍数
のサンプリング周波数でディジタル信号に変換する。上
記AD変換手段の出力段にはサンプリング周波数を所定
のパイロット信号の2倍以下のサンプリング周波数に変
換するサンプリングデータの間引き手段を備え、上記メ
モリー手段は間引き手段の出力データを間引き率(サン
プリング周波数の変換率)により決定される個数のデー
タだけ記憶する。上記ディジタル信号処理手段は、メモ
リー手段から供給されるディジタルパイロット信号デー
タから所定トラックの再生パイロット信号の折り返し信
号を抽出するディジタルフィルタ手段と、ディジタルフ
ィルタ手段により抽出された折り返しパイロット信号の
レベルを検出するレベル検出手段と、レベル検出信号か
らトラッキングエラー信号を発生する演算手段とを備え
る。なお、上記ディジタル信号処理手段は、そのハード
構成としてコントローラ,レジスタ,乗算器,加算器,
データセレクタ,カウンタ,ROM,RAM等を備えて
おり、ROM上に記録されたプログラムに従って入力デ
ータの処理を行なうものである。
【0008】
【作用】第1,第2および第3の検出手段は、回転ドラ
ムの回転速度,回転位相および磁気テープの走行速度を
ディジタル信号として検出する。LPF手段は、映像信
号等の不要高域信号を抑圧しトラッキングに必要なパイ
ロット信号のみを抽出する。AD変換手段とサンプリン
グデータの間引き手段は、サンプリングにおいてサンプ
リング周波数の1/2を超える周波数の信号は折り返し
として検出されることを積極的に利用し、再生パイロッ
ト信号の周波数変換を行う。メモリー手段は、検出すべ
き再生パイロット信号を一時記憶し、ディジタル信号処
理手段におけるパイロット信号処理に要する時間を分散
する。ディジタルフィルタ手段は、メモリー手段に記憶
された折り返し再生パイロット信号から、両隣接トラッ
クの再生パイロット信号成分を抽出する。レベル検出手
段は、両隣接トラックからの再生パイロット信号のレベ
ルを検出する。即ちトラッキング状態を検出する。演算
手段は、両隣接トラックからの再生パイロット信号のレ
ベル差を求めることによりトラッキング制御信号を発生
する。
【0009】そして、ディジタル信号処理手段は、上記
パイロット信号処理に並行して、時分割にて第1,第2
および第3の検出手段から供給される回転ドラムの回転
速度情報,回転位相情報および磁気テープの走行速度情
報と各制御目標値とを比較・演算し、回転ドラムの速度
と位相を制御する第1の制御信号および磁気テープの速
度を制御する第2の制御信号を発生する。第1の制御信
号は回転ドラムモータに供給され回転ドラムは一定速度
の所定位相にて回転し、上記第2の制御信号とトラッキ
ング制御信号は加算の後、キャプスタンモータに供給さ
れ磁気テープは一定速度の所定トラッキング状態にて走
行される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。まず、第1の実施例を図1〜図11を用いて
説明する。図1は本実施例に係る磁気記録再生装置(8
ミリVTR)を示すブロック図である。図1において、
1は磁気テープ、2a,2bは磁気ヘッド、3はドラ
ム、4はドラムモータ,5はDFG(Drum FrequencyGe
nerator)センサ、6はDPG(Drum Pulse Generato
r)センサ(所謂タックパルスセンサ)、7はキャプス
タン、8はキャプスタンモータ、9はCFG(Capstan
Frequency Generator )センサ、10はプリアンプ、1
1は映像音声処理回路、12は映像音声入出力端子、1
3はセンサアンプ、14はドラム回転速度検出回路、1
5はドラム回転位相検出回路、16はキャプスタン回転
速度検出回路、17はキャプスタン回転位相検出回路、
18はアナログLPF、19アンプ,20はADコンバ
ータ、21ディジタルLPF、22,23はデータ間引
き回路、26はDSP(ディジタルシグナルプロセッ
サ)、27はクロック発生器、28はモード制御信号の
入力端子、29,30はDAコンバータ、31,32は
モータドライバアンプである。
【0011】まず、ドラム制御系について説明する。図
1において、DFGセンサ5にて発生されたドラムモー
タ4の回転速度に比例した周波数信号であるDFG信
号、およびDPGセンサ6にて発生されたドラムモータ
4の回転位相検出信号であるDPG信号は、センサアン
プ13で増幅された後、ドラム回転速度検出回路14,
ドラム回転位相検出回路15およびDSP26に供給さ
れる。ドラム回転速度検出回路14は、DFG信号の周
期を計測し速度データをDSP26に供給する。ドラム
回転位相検出回路15は、DPG信号と基準位相信号と
の位相差を計測し位相データをDSP26に供給する。
DSP26は、入力端子28を介して供給されるモード
制御信号に応じて予め決められたドラム速度目標値およ
びドラム位相目標値と、上記計測された速度データおよ
び位相データの演算を行ない速度エラー信号および位相
エラー信号を発生する。そして、速度エラー信号および
位相エラー信号を加算の後、DAコンバータ29へ供給
する。DAコンバータ29は、速度エラー信号と位相エ
ラー信号の加算信号であるドラム制御信号をアナログ信
号に変換してモータドライバアンプ31に供給する。モ
ータドライバアンプ31は、ドラム制御信号の電力増幅
を行ないドラムモータ4を駆動する。以上により、ドラ
ム4は、所望の速度と位相で回転する。
【0012】次に、キャプスタン制御系について説明す
る。キャプスタン制御は、記録時と再生時でその制御が
異なる。まず、記録時は、CFGセンサ9にて発生され
たキャプスタンモータ8の回転速度に比例した周波数信
号であるCFG信号が、センサアンプ13で増幅された
後、キャプスタン回転速度検出回路16,キャプスタン
回転位相検出回路17およびDSP26に供給される。
キャプスタン回転速度検出回路16は、CFG信号の周
期を計測し速度データをDSP26に供給する。キャプ
スタン回転位相検出回路17は、CFG信号と基準位相
信号との位相差を計測し位相データをDSP26に供給
する。DSP26は、入力端子28を介して供給される
モード制御信号に応じて予め決められたキャプスタン速
度目標値およびキャプスタン位相目標値と、上記計測さ
れた速度データおよび位相データの演算を行ない速度エ
ラー信号および位相エラー信号を発生する。そして、速
度エラー信号および位相エラー信号を加算の後、DAコ
ンバータ30へ供給する。DAコンバータ30は、速度
エラー信号と位相エラー信号の加算信号であるキャプス
タン制御信号をアナログ信号に変換してモータドライバ
アンプ32に供給する。モータドライバアンプ32は、
キャプスタン制御信号の電力増幅を行ないキャプスタン
モータ8を駆動する。以上により、キャプスタン7は、
所望の速度と位相で回転し、磁気テープ1を所望の速度
で走行する。一方、再生時のキャプスタン制御は、上記
位相制御系の代わりにATF方式のトラッキング制御が
行なわれる。したがって、キャプスタン回転位相検出回
路17は動作を停止し、DSP26においてもキャプス
タン位相エラー信号の発生を停止し、以下に説明するA
TFトラッキングエラー信号をキャプスタン速度エラー
信号に加算し、キャプスタン制御信号としてDAコンバ
ータ30へ供給する。
【0013】なお、上記のDFG信号,DPG信号,C
FG信号に関連したDSP26における信号処理は、D
FG信号,DPG信号,CFG信号が直接DSP26に
入力されるタイミングで処理され、以下に説明するAT
Fトラッキングエラー信号処理に比べ優先順位を高く設
定している。
【0014】では次に、再生時のATFトラッキング制
御系について説明する。図1において、磁気テープ1か
ら磁気ヘッド2a,2bにて検出された再生信号は、プ
リアンプ10にて増幅された後、アナログLPF18に
供給される。アナログLPF18では、再生信号からト
ラッキング制御に不要な映像あるいは音声情報等の高域
成分を抑圧し再生パイロット信号を抽出する。再生パイ
ロット信号は、アンプ19にて、次段のADコンバータ
20の入力ダイナミックレンジに適したレベルに増幅さ
れる。ADコンバータ20は、f1〜f4の4周波パイ
ロット信号周波数の公倍数のサンプリング周波数で、再
生パイロット信号をディジタル信号に変換する。本実施
例ではサンプリング周波数として最小公倍数の189f
H(この値は、NTSC方式のVTRの場合であり、C
CIR方式の場合は187.5fHである)に設定して
いる。ディジタル信号に変換された再生パイロット信号
は、例えば、4タップ移動平均処理型のディジタルLP
F21にて、先のアナログLPF18にて十分に抑圧し
きれてない映像信号や音声信号を効果的に抑圧され、デ
ータ間引き回路22,23に供給される。データ間引き
回路22,23では、DSP26から供給される制御ク
ロックに従い、サンプリング周波数が189fHの再生
パイロット信号データをトラック走査周期(フィールド
周期)で順次1/29,1/25,1/20,1/18
のサンプリング周波数になるように間引く。なお、ここ
で言う間引きは、例えば1/29の間引きの場合、順次
29個の189fHサンプリングデータから1個のデー
タを抽出し、残りの28個のデータを廃棄することであ
る。したがって、このデータの間引きによりサンプリン
グ周波数は、それぞれ4周波のパイロット信号周波数で
あるf1(≒6.5fH),f2(≒7.5fH),f
4(≒9.5fH),f3(≒10.5fH)に変換さ
れることになる。このサンプリング周波数の変換により
4周波の再生パイロット信号は、図2に示すような周波
数の再生パイロット折り返り信号を生ずる。
【0015】これらのデータ間引き回路22,23によ
りサンプリング周波数を変換された再生パイロット信号
はDSP26に供給される。DSP26は、再生パイロ
ット信号データを予め決められたプログラムに従って処
理し、ATFトラッキングエラー信号を発生する。上記
DSP26の再生パイロット信号処理は、上記の通りプ
ログラムに従ったソフトウエアにて実行されるが、処理
内容の理解を容易にするため、図3のハード構成例を用
いて説明する。図3は再生パイロット信号を用いたAT
Fトラッキングエラー信号発生手段のハードウエア構成
例を示したものである。以下、図3の動作について説明
する。
【0016】図3において、20〜23のブロックは、
図1に示した同一符号のブロックと同じである。図3に
おいて、33は再生パイロット信号の入力端子、34は
図1に示したマスタークロック発生器27より供給され
るクロックの入力端子、35はフィールドコントロール
信号の入力端子、36は制御クロック発生回路、37,
38はfH−BPF、39,40はエンベロープ検波回
路、41は演算回路、42はラッチ回路、43は特性補
償フィルタ、44はトラッキングエラー信号の出力端子
である。
【0017】図3において、入力端子33,ADコンバ
ータ20,ディジタルLPF21を介して供給される再
生パイロット信号データは、データ間引き回路22,2
3に供給される。データ間引き回路22,23では、制
御クロック発生回路36から供給される間引きクロック
に従い、サンプリング周波数が189fHの再生パイロ
ット信号データを1/29,1/25,1/20,1/
18のいずれかのサンプリング周波数になるように間引
く。この間引き率は、入力端子35より供給されるフィ
ールドコントロール信号に従って行なわれる。ATFト
ラッキング制御は、磁気ヘッドが走査するトラック(以
下、主トラックと呼ぶ)の両隣接トラックからの再生パ
イロット信号レベルが等しくなるように制御するもので
ある。また、先の図2に示したように、パイロット信号
はそのサンプリング周波数の選定しだいで、全てfH信
号に変換できることから、本実施例では、必要な再生パ
イロット信号をfH信号に変換して検出するようにして
いる。したがって、例えば、磁気ヘッドがf2パイロッ
ト信号が記録されているトラックを走査している場合に
は、その両隣接トラックの再生パイロット信号であるf
1およびf3のパイロット信号を検出する必要がある。
このため、データ間引き回路22のデータ間引き率を1
/25(サンプリング周波数=f2)にし、f1パイロ
ット信号をfH信号に変換し、データ間引き回路23の
データ間引き率を1/20(サンプリング周波数=f
4)にし、f3パイロット信号をfH信号に変換するよ
うにしている。データ間引き回路22,23により周波
数変換された再生パイロット信号は、fH−BPF3
7,38に供給される。fH−BPF37,38は、再
生パイロット信号の中からfH信号成分を抽出し、エン
ベロープ検波回路39,40に供給する。したがって、
上記の場合は、fH−BPF37のfH周波数出力は、
再生f1パイロット信号となり、fH−BPF38のf
H周波数出力は、再生f3パイロット信号となる。エン
ベロープ検波回路39,40は、fH信号に変換抽出さ
れた再生パイロット信号のエンベロープ検波を行ない、
その振幅情報を演算回路41へ供給する。
【0018】そして、磁気テープの走行と共に走査トラ
ック(主トラック)が、f2→f3→f4→f1→f2
となるにしたがって、データ間引き回路22,23は、
フィールドコントロール信号に従って間引き率を設定さ
れ、変換サンプリング周波数を、f2→f3→f4→f
1→f2およびf4→f1→f2→f3→f4とする。
これにより、fH−BPF37,38にて抽出され、エ
ンベロープ検波回路39,40にてエンベロープ検波さ
れる再生パイロット信号は、f1→f2→f3→f4→
f1およびf3→f4→f1→f2→f3となる。した
がって、エンベロープ検波回路39の出力信号は、常に
先行隣接トラックのパイロット信号の振幅情報となり、
エンベロープ検波回路40の出力信号は、常に後行隣接
トラックのパイロット信号の振幅情報となる。演算回路
41は、先行隣接トラックのパイロット信号振幅情報と
後行隣接トラックのパイロット信号振幅情報との引き算
を行い、その差信号であるトラッキングエラー信号をラ
ッチ回路42へ供給する。ラッチ回路42は、ホールド
回路として働き、トラックの切り換わり点等にて発生す
るパイロット信号振幅情報の不連続が出力されないよう
にする。ラッチ回路42にて、不連続点を前値でホール
ドされたトラッキングエラー信号は、トラッキング制御
の特性を改善する特性補償フィルタ43を介して、出力
端子44より出力される。このトラッキングエラー信号
は、先に述べたようにキャプスタン速度エラー信号に加
算され、キャプスタン制御信号として出力される。
【0019】ここで、上記ATFトラッキングエラー信
号手段におけるfH−BPF37,38とエンベロープ
検波回路39,40について、その具体的構成例を、図
4および図5により説明する。本実施例では、fH−B
PF37,38は、2次のアナログ帯域通過フィルタと
等価な、例えば図4に示すブロックのIIR型ディジタ
ルフィルタで構成している。図4において、45は入力
端子、46,47は加算器、48は減算器、49,50
はラッチ回路、51〜53は係数回路(掛け算回路)、
そして54は出力端子である。このディジタルfH−B
PFの伝達関数は、次の(数1)で表される。
【0020】
【数1】
【0021】上式(数1)において、ディジタルフィル
タのサンプリング周期は、データ間引き回路22,23
におけるサンプリング周波数により決定されるので、所
望のフィルタ特性を得るために各サンプリング周波数に
応じた係数k,α,βを設定している。
【0022】エンベロープ検波回路39,40の構成例
を図5に示す。図5において、55はデータの入力端
子、56はクロックの入力端子、57は大小比較回路、
58,59はラッチ回路、60はデータの出力端子であ
る。図5において、入力端子55より供給されたfH信
号データは、大小比較回路57およびラッチ回路58に
供給される。大小比較回路57は、入力fH信号データ
とラッチ回路58のラッチデータとの大小比較を行い、
入力fH信号データが大きい場合はラッチ回路58へラ
ッチクロックを出力する。したがって、ラッチ回路58
は順次入力fH信号データの最大値をラッチすることに
なる。そして、このラッチ回路58は、入力端子56を
介して供給されるクロックの周期(1/fH以上)でリ
セットされるが、もう一つのラッチ回路59は、リセッ
トされる直前のラッチ回路58のデータをラッチし、出
力端子60を介して出力するので、入力端子56を介し
て供給されるクロックの周期でfH信号の最大値データ
をラッチすることができ、出力信号は入力fH信号のエ
ンベロープ検波信号となる。なお、入力端子56を介し
て供給されるクロックは、先の図4に示したエンベロー
プ検波回路39,40と同じものにすれば、エンベロー
プ検波回路39,40における出力信号データのサンプ
リング周波数(出力データレート)は、出力段のラッチ
回路59のラッチ周波数にて決定されるため、入力fH
信号のサンプリング周波数が異なっていても次段の演算
回路41に供給されるエンベロープ検波信号データのサ
ンプリング周波数は等しくでき、容易に演算(減算)処
理ができる。
【0023】以上、ATFトラッキングエラー信号発生
手段をはじめDSP26の動作をハードウエア構成例を
用いて説明してきたが、以下、プログラムに従って処理
するソフトウエア構成例について、図6〜図11のプロ
グラムチャートを用いて説明する。図6はfH−BPF
処理のチャート、図7はエンベロープ検波処理のチャー
ト、図8はDSP26の全体処理のチャート、図9はド
ラム速度制御系のチャート、図10はドラム位相制御系
のチャート、図11はキャプスタン速度制御系のチャー
トである。図6のfH−BPF処理のチャートにおい
て、P(n−1),P(n−2)は図4に示したラッチ
回路49,50のデータであり、X(n)およびY
(n)はfH−BPF処理の入出力データである。図7
のエンベロープ検波処理のチャートにおいて、Q(n)
は図5に示したラッチ回路58のデータであり、Cnは
図5に示した入力端子56を介して供給されるクロック
の1周期における入力fH信号のデータ数であり、Y
(n),Z(n)はエンベロープ検波処理の入出力デー
タである。図8のDSP26の全体処理のチャートにお
いて、モードデコード処理とは、入力端子28を介して
供給されるモード制御信号をデーコードすることによ
り、システムのモードを決定し、ドラムおよびキャプス
タンの制御目標等を設定することである。ドラムおよび
キャプスタンの速度制御は、その制御帯域がATFトラ
ッキング制御帯域に比べ広帯域に設定する必要があるこ
とから、処理による遅延時間を最小にするため、割込み
処理とし、優先順位の高い処理としている。図8におい
て三角形に挿入されている部分が割込み処理を表してい
る。また、ドラム速度制御,ドラム位相制御およびキャ
プスタン速度制御の処理ルーチンは、図9,図10,図
11に示す通りである。
【0024】以上説明したように、本実施例に依れば4
周波の再生パイロット信号のディジタル処理として、A
D変換時のサンプリング周波数を上記パイロット信号の
公倍数の周波数とし、サンプリングデータを間引くこと
で4周波の再生パイロット信号をすべてfH周波数信号
に変換できるので、別個に周波数変換用掛け算回路を設
ける必要は無く、回路の小規模化が実現できる。また、
再生パイロット信号のディジタル処理をDSPを用いた
ソフトウエア処理にて行なうため、ドラムの速度・位相
制御やキャプスタンの速度制御等の他の制御システムを
含めて、1チップのLSI化が可能となり一層の回路の
小規模化が実現できる。しかも、ATFトラッキング制
御系の性能を大きく左右するfH成分を抽出するBPF
やエンベロープ検波回路等をディジタル回路にて実現で
き、アナログ信号処理時に問題となった構成部品のバラ
ツキや経年変化による特性劣化を防止することができ
る。
【0025】上記第1の実施例ではパイロット信号のデ
ィジタル処理を、折り返し信号を積極的に利用すること
により、低周波数のサンプリング周波数にて実現してい
るが、それでも、100kHz以上のサンプリング周波
数の処理が2系統必要となっており、先の図6および図
7に示したfH−BPF処理やエンベロープ検波処理
を、DSP26にて行なう場合にはかなり高速の動作速
度が要求される。そこで、以下に説明する第2の実施例
では、低速の動作速度のDSPにてパイロット信号のデ
ィジタル処理を実現可能としている。
【0026】図12および図13は、本第2の実施例に
係る磁気記録再生装置(8ミリVTR)およびATFト
ラッキングエラー信号発生手段を示すブロック図であ
る。図12,図13において、先の図1,図3で説明し
てきた磁気記録再生装置とハードウエア構成上で異なる
点は、メモリー24,25を設けたことである。なお、
メモリー24,25およびDSP26におけるソフトウ
エアによるATFパイロット信号処理以外は、各ブロッ
クとも先の図1,図3と同様の動作をするものである。
このメモリー24,25の働きおよびDSP26におけ
るソフトウエアによるATFパイロット信号処理につい
て説明する。
【0027】図12および図13において、メモリー2
4,25にはデータ間引き回路22,23によりサンプ
リング周波数を変換された再生パイロット信号が所定の
データ数を1単位として記憶される(この所定のデータ
数を以下ブロックと呼びその詳細は後述する)。メモリ
ー24,25に記憶された再生パイロット信号データ
は、順次DSP26に供給される。DSP26は、再生
パイロット信号データを先の実施例で説明したような予
め決められたプログラムに従って処理し、ATFトラッ
キングエラー信号を発生する。上記メモリー24,25
に記憶されるデータ数である1ブロックを構成するデー
タ数は、本発明において最も重要な項目の1つである。
以下、この1ブロックのデータ数について説明する。
【0028】まず、fH変換パイロット信号を抽出する
ディジタルfH−BPFの特性について考えてみる。本
実施例では、抽出されたfH信号のS/Nや過渡応答特
性を考慮し選択度QをQ=10〜20程度に設定してい
る。このようなQ値の場合、過渡応答特性を考慮すると
出力振幅が安定するのに100サンプルから数100サ
ンプルの入力信号が必要となる。当然、この場合入力f
H信号成分の位相連続性は必要である。
【0029】次に、fH−BPFの入力信号であるfH
変換パイロット信号周波数(検出すべきパイロット信号
の周波数)とサンプリング周波数との関係を考えてみ
る。この関係は各パイロット信号の周波数とデータ間引
き後の各サンプリング周波数との関係から、図14に示
すものとなる。図14において、各サンプリング周波数
とfH変換パイロット信号周波数(表中f*’と表示し
ている)の関係は、f1:f2’=25:4,f2:f
1’=29:4,f3:f4’=10:1(30:
3),f4:f3’=9:1(27:3)となってい
る。したがって、f1〜f4のサンプリング周波数の場
合に、それぞれ25,29,10,9サンプルを1単
位、即ち1ブロックとして信号処理すれば、各fH変換
パイロット信号の位相の連続性は保たれることになる。
例えば、fH変換f1パイロット信号をディジタルBP
Fで抽出する場合、f2パイロット信号周波数でサンプ
リングされたデータを、まず29個のデータを処理し、
次の29個のデータを廃棄し、次の29×3個のデータ
を処理し、次の29×2個のデータを廃棄し、といった
ように29個のデータを1ブロックして処理しさえすれ
ば、fH変換f1パイロット信号の位相連続性は保た
れ、fH−BPFにおけるfH信号抽出を可能にするこ
とができる。
【0030】以上のことを考慮して本実施例では、検出
すべき再生パイロット信号がf1,f2,f3,f4、
即ち間引き後のサンプリング周波数がf2,f1,f
4,f3の場合に、メモリー24,25の記憶データ数
を29個,25個,27個,30個に設定している。具
体的に言えば、例えば、磁気ヘッドがf2パイロット信
号トラックを走査している場合には、その両隣接トラッ
クの再生パイロット信号であるf1およびf3のパイロ
ット信号を検出する必要がある。このため、データ間引
き回路22のデータ間引き率を1/25(サンプリング
周波数=f2)にし、f1パイロット信号をfH信号に
変換し、データ間引き回路23のデータ間引き率を1/
20(サンプリング周波数=f4)にし、f3パイロッ
ト信号をfH信号に変換する。データ間引き回路22,
23により周波数変換された再生パイロット信号は、メ
モリー24,25にそれぞれ29データ,27データ単
位で記憶される。この記憶されたfH変換データは、順
次DSP26に供給され、先の図6および図7に示した
fH−BPF処理とエンベロープ検波処理をされる。こ
のDSP26の処理期間に供給されるデータ間引き回路
22,23からのfH変換パイロット信号データは、そ
れぞれ29データ単位と27データ単位で廃棄され、D
SP26の処理が終了した時点で次の29データと27
データをメモリー24,25に記憶し、処理していく。
そして、磁気テープの走行と共に走査トラックが、f2
→f3→f4→f1→f2となるにしたがって、データ
間引き回路22,23は、フィールドコントロール信号
に従って間引き率を設定され、変換サンプリング周波数
を、f2→f3→f4→f1→f2およびf4→f1→
f2→f3→f4とする。これにより、メモリー24,
25に記憶されるデータ数は、29個→30個→27個
→25個→29個、および27個→25個→29個→3
0個→27個としている。
【0031】以上説明したように、本実施例によれば上
記第1の実施例における効果に加えて、DSPにおける
再生パイロット信号のディジタル処理に要する時間を削
減でき、動作速度の遅いDSPを用いて全てのディジタ
ル制御が可能となり、1チップLSIにした場合に、低
コストで低消費電力化が実現できる。
【0032】なお、本実施例では、メモリー24,25
に記憶するデータ数を29個,25個,27個,30個
に設定しているが、先の説明からもわかるようにこの数
は、サンプリング周波数がf1,f2,f3,f4に対
し、上記以外の25の倍数,29の倍数,10の倍数,
9の倍数にしても同様の効果が得られることは明らかで
ある。
【0033】では次に、第2の実施例の考えをさらに進
めた第3の実施例について説明する。第3の実施例の基
本的思想は以下の通りである。ATFトラッキング制御
の制御帯域(ループゲインが1以上の帯域)は、例えば
現在製品化されている8ミリビデオでみると、高々数H
zである。したがって、ATFトラッキング制御信号の
最終的な出力サンプリング周波数は、数十Hzから10
0数十Hzに設定してもほとんど問題は生じない。そこ
で、再生パイロット信号処理によるATFトラッキング
エラー信号の発生を常時行なうのではなく、各トラック
のヘッド走査期間(各フィールド期間)に対して、数点
のタイミングでのみ再生パイロット信号処理によるAT
Fトラッキングエラー信号の発生を行ない、それ以外の
期間は前値ホールドすることにする。上記考え方に従っ
た手段として本第3の実施例では、ハードウエア構成は
先の図12,図13に示した第2の実施例と同じとし、
DSP26における再生パイロット信号のソフトウエア
処理を変更することにした。以下、DSP26における
再生パイロット信号処理によるATFトラッキングエラ
ー信号の発生について説明する。
【0034】先の第2の実施例において図14を用いて
説明したように、データ間引き後のサンプリング周波数
がf1,f2,f3,f4に対し、25の倍数個,29
の倍数個,10の倍数個,9の倍数個のデータを単位と
して処理をすれば、fH変換パイロット信号の位相は連
続性が保たれfH−BPFにて正しく抽出できる。そこ
で、1フィールド期間において、フィールドの切り替わ
り時点から1/4フィールド及び3/4フィールドのタ
イミングでのみで、メモリー24,25に間引きデータ
を記憶し、この記憶データを順次複数回DSP26に供
給する。なお、このときのメモリー24,25に記憶さ
れるデータ数は先の第2の実施例と同じに設定してお
り、間引き後のサンプリング周波数がf2,f1,f
4,f3に対し、記憶データ数は29個,25個,27
個,30個としている。DSP26は順次メモリー2
4,25のデータを読み取り、fH−BPF処理により
fH信号成分を抽出するが、fH−BPFのfH信号出
力の振幅が安定するには、100サンプルから数100
サンプルの入力信号データが必要なことから、メモリー
24,25に記憶されるデータを繰返し用いてfH−B
PFのfH信号出力の振幅が安定するのに必要なデータ
数までフィルタ処理を実行する。例えば、fH−BPF
のQが13程度であればfH信号出力の振幅が安定する
のに必要なデータ数処理の合計は約120データ程度で
ある。この場合も、メモリー24,25に記憶されてい
るデータは、fH信号成分の位相連続性が保たれている
ためfH−BPFのfH信号出力は正確な振幅情報を持
つことになる。fH−BPF処理により抽出されたfH
変換パイロット信号は、エンベロープ検波されるが、本
実施例ではfH−BPFの処理が同一入力データの処理
となっているので、エンベロープ検波は、fH−BPF
処理の最後の1ブロックのfH出力データを処理すれば
よい。
【0035】以上の再生パイロット信号処理を行なうD
SP26のソフトウエア構成例について、図15,16
のプログラムチャートを用いて説明する。図15はfH
−BPF処理のチャート、図16はエンベロープ検波処
理のチャートであり、その基本構成は、第1の実施例に
て説明した図6のfH−BPF処理のチャートと図7の
エンベロープ検波処理のチャートと同じである。異なる
点は、図15のfH−BPF処理のチャートでは、メモ
リーに記憶されたデータを複数回(Cm回)使用するの
で“m”のループを設けたことである。なお、Cnはメ
モリーに記憶されたデータの数である。そして、図16
のエンベロープ検波処理のチャートでは、エンベロープ
検波はfH−BPF処理の最後の1ブロックのfH出力
データを処理すればよいので、“Cm”の値によりエン
ベロープ検波処理を行なうか否かを判断するようにして
いる。
【0036】以上のfH−BPF処理とエンベロープ検
波処理により検出された両隣接トラックからの再生パイ
ロット信号の振幅情報は、図13の演算回路41で減算
処理されトラッキングエラー信号としてラッチ回路42
に供給される。ラッチ回路42は、トラッキングエラー
信号が、フィールドの切り替わり時点から1/4フィー
ルド及び3/4フィールドのタイミングでしか発生され
ないので、それ以外の期間はホールド信号を出力する。
【0037】以上説明したように、本実施例によれば上
記第1の実施例における効果に加えて、DSPにおける
再生パイロット信号のディジタル処理に要する時間を大
幅に削減でき、第2の実施例におけるDSPよりさらに
動作速度の遅いDSPを用いて全てのディジタル制御が
可能となり、1チップLSIにした場合に、一層の低コ
スト化と低消費電力化が実現できる。
【0038】上述した第1〜第3の実施例におけるDS
Pの具体的構成例を図17に示す。図17において、6
1はマスタークロックの入力端子、62は割込み処理信
号の入力端子、63は入出力ポート、64はコントロー
ラ、65はプログラムカウンタ、66はスタックメモリ
ー、67はプログラム用ROM,68,75はレジス
タ、69,73はデーターセレクタ,70はRAM、7
1はシフトレジスタ,72は乗算器、74は加算器であ
る。図17に示したDSPでは、まず、プログラムカウ
ンタ65にて発生されるアドレスにより、ROM67か
らプログラムデータを読みだす。コントローラ64は、
上記プログラムをデコードし、各ブロックを制御して、
データの加減乗除や比較・論理演算・判断等の所望のデ
ィジタル信号処理を行なう。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ATFトラッキング制御系が、小規模のディジタル処理
化あるいはソフト処理化され、ドラムの速度・位相制御
やキャプスタンの速度制御等の他の制御システムを含め
た高度の集積化が可能になるとともに、構成部品のバラ
ツキや経年変化による性能劣化の無い高性能なトラッキ
ング性能を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る磁気記録再生装置
の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例による間引き後の再生パ
イロット折り返し信号周波数を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施例によるATFパイロット
信号処理を行なうハードウエア構成を示すブロック図で
ある。
【図4】図3のディジタルfH−BPFの1例を示すブ
ロック図である。
【図5】図3のエンベロープ検波回路の1例を示すブロ
ック図である。
【図6】本発明の第1の実施例によるfH−BPF処理
のプログラムチャート図である。
【図7】本発明の第1の実施例によるエンベロープ検波
処理のプログラムチャート図である。
【図8】本発明の第1の実施例によるDSPの全体処理
のプログラムチャート図である。
【図9】本発明の第1の実施例によるドラム速度制御系
のプログラムチャート図である。
【図10】本発明の第1の実施例によるドラム位相制御
系のプログラムチャート図である。
【図11】本発明の第1の実施例によるキャプスタン速
度制御系のプログラムチャート図である。
【図12】本発明の第2の実施例に係る磁気記録再生装
置の要部構成を示すブロック図である。
【図13】本発明の第2の実施例によるATFパイロッ
ト信号処理を行なうハードウエア構成を示すブロック図
である。
【図14】本発明の第2の実施例によるfH変換パイロ
ット信号周波数とサンプリング周波数との関係を示す説
明図である。
【図15】本発明の第3の実施例によるfH−BPF処
理のプログラムチャート図である。
【図16】本発明の第3の実施例によるエンベロープ検
波処理のプログラムチャート図である。
【図17】本発明の第1〜第3の実施例で用いられるデ
ィジタルシグナルプロセッサの構成の1例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
14 ドラム回転速度検出回路 15 ドラム回転位相検出回路 16 キャプスタン回転速度検出回路 18 アナログLPF 20 ADコンバータ 21 ディジタルLPF 22,23 データ間引き回路 24,25 メモリー 26 DSP(ディジタルシグナルプロセッサ) 29,30 DAコンバータ 36 制御クロック発生回路 37,38 fH−BPF 39,40 エンベロープ検波回路 41 演算回路 42 ラッチ回路 43 特性補償フィルタ 46,47 加算器 48 減算器 49,50 ラッチ回路 51,52,53 係数回路(掛け算回路) 57 大小比較回路 58,59 ラッチ回路 64 コントローラ 65 プログラムカウンタ 66 スタックメモリー 67 ROM 68,75 レジスタ 69,73 データーセレクタ 70 RAM 71 シフトレジスタ 72 乗算器 74 加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三邊 晃史 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 多田 行伸 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 成田 芳雄 茨城県勝田市大字稲田1410番地 株式会社 日立製作所AV機器事業部内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転ドラムに搭載された磁気ヘッドのヘ
    リカル走査により磁気テープ上に形成されるトラック
    に、トラッキング制御用パイロット信号を情報信号に多
    重して記録し、再生時に上記パイロット信号の再生信号
    に応じてトラッキング制御を行うようにした磁気記録再
    生装置において、 回転ドラムの回転速度および回転位相をディジタル信号
    として検出する第1および第2の検出手段と、磁気テー
    プの走行速度をディジタル信号として検出する第3の検
    出手段と、再生パイロット信号をディジタル信号に変換
    するAD変換手段と、上記第1,第2,および第3の検
    出手段とAD変換手段の出力信号が供給され、予め決め
    られたプログラムに従ってディジタル信号の処理を行な
    うディジタル信号処理手段と、を備え、 上記ディジタル信号処理手段が、上記第1および第2の
    検出手段の出力信号から回転ドラムの速度および位相を
    制御する第1の制御信号を発生し、上記第3の検出手段
    の出力信号から磁気テープの速度を制御する第2の制御
    信号を発生し、上記AD変換手段の出力信号からトラッ
    キング制御を行なう第3の制御信号を発生し、上記第1
    の制御信号を回転ドラムモータに供給し、上記第2の制
    御信号と第3の制御信号を加算の後、磁気テープ走行モ
    ータに供給するようにしたことを特徴とする磁気記録再
    生装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載において、 上記AD変換手段の出力信号のサンプリング周波数を変
    換するサンプリング周波数変換手段と、上記サンプリン
    グ周波数変換手段の出力信号を記憶するデータ記憶手段
    とを設け、上記データ記憶手段の記憶データを上記ディ
    ジタル信号処理手段に供給して、上記トラッキング制御
    を行なう第3の制御信号を発生するようにしたことを特
    徴とする磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 回転ドラムに搭載された磁気ヘッドのヘ
    リカル走査により磁気テープ上に形成されるトラック
    に、トラッキング制御用パイロット信号を情報信号に多
    重して記録し、再生時に上記パイロット信号の再生信号
    に応じてトラッキング制御を行うようにした磁気記録再
    生装置において、 再生パイロット信号をディジタル信号に変換するAD変
    換手段と、上記AD変換手段の出力信号のサンプリング
    周波数を変換するサンプリング周波数変換手段と、サン
    プリング周波数を変換された再生パイロット信号からト
    ラッキング制御信号を発生するディジタル信号処理手段
    と、を備え、 上記ディジタル信号処理手段にて検出すべき再生パイロ
    ット信号の周波数fpと変換サンプリング周波数fsと
    の関係が、fp:fs=N:M(N,Mは自然数且つ互
    いに素)であるとき、上記ディジタル信号処理手段が再
    生パイロット信号処理をM個の整数倍データを1単位と
    して再生パイロット信号データからトラッキング制御信
    号を発生するようにしたことを特徴とする磁気記録再生
    装置。
  4. 【請求項4】 回転ドラムに搭載された磁気ヘッドのヘ
    リカル走査により磁気テープ上に形成されるトラック
    に、トラッキング制御用パイロット信号を情報信号に多
    重して記録し、再生時に上記パイロット信号の再生信号
    に応じてトラッキング制御を行うようにした磁気記録再
    生装置において、 再生パイロット信号をディジタル信号に変換するAD変
    換手段と、上記AD変換手段の出力信号のサンプリング
    周波数を変換するサンプリング周波数変換手段と、上記
    サンプリング周波数変換手段の出力信号を記憶するデー
    タ記憶手段と、上記データ記憶手段の記憶データを用い
    てトラッキング制御信号を発生するディジタル信号処理
    手段と、を備え、 上記ディジタル信号処理手段にて検出すべき再生パイロ
    ット信号の周波数fpと変換サンプリング周波数fsと
    の関係が、fp:fs=N:M(N,Mは自然数且つ互
    いに素)であるとき、上記データ記憶手段における記憶
    データ数をM個の整数倍データとするようにしたことを
    特徴とする磁気記録再生装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載において、 上記ディジタル信号処理手段が、所定の再生パイロット
    信号を抽出するバンドパスフィルタ手段と、上記バンド
    パスフィルタ手段の出力信号の振幅情報を検出するエン
    ベロープ検出手段と、上記エンベロープ検出手段の出力
    信号からトラッキング制御信号を発生する演算手段とを
    備え、再生パイロット信号からトラッキング制御信号を
    発生する場合に、上記データ記憶手段に記憶された再生
    パイロット信号データをM個のデータを1単位として複
    数回重複して上記バンドパスフィルタ手段に供給するよ
    うにしたことを特徴とする磁気記録再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至5記載において、 パイロット信号をトラック走査周期で順次切り換えられ
    る4周波のパイロット信号とし、上記AD変換手段にお
    けるサンプリング周波数を、上記4周波パイロット信号
    の公倍数周波数とし、上記サンプリング周波数変換手段
    における変換後のサンプリング周波数を、上記4周波の
    パイロット信号における所定のパイロット信号周波数と
    したことを特徴とする磁気記録再生装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載において、 4周波(f1,f2,f3,f4)のパイロット信号周
    波数が、記録情報信号がNTSC方式の映像信号の場合
    は、f1=378fH/58,f2=378fH/5
    0,f3=378fH/36,f4=378fH/40
    であり、記録情報信号がCCIR方式の映像信号の場合
    は、f1=375fH/58,f2=375fH/5
    0,f3=375fH/36,f4=375fH/40
    (fHは映像信号の水平同期信号周波数)であることを
    特徴とする磁気記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5711845A (en) * 1995-03-31 1998-01-27 Sintokogio, Ltd. Device for gluing an ornamental body
US6024820A (en) * 1995-09-08 2000-02-15 Sintokogio, Ltd. Mold-changing device in an ornamental body gluing apparatus
WO2010113447A1 (ja) 2009-03-31 2010-10-07 花王株式会社 水性毛髪洗浄剤
WO2010113446A1 (ja) 2009-03-31 2010-10-07 花王株式会社 水性毛髪洗浄剤
WO2010113146A1 (en) 2009-04-01 2010-10-07 The Medical Research, Infrastructure, And Health Services Fund Of The Tel Aviv Medical Center A method of regulating proliferation and differentiation of keratinocyes

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