JPH0635595B2

JPH0635595B2 - 軽質洗剤組成物

Info

Publication number: JPH0635595B2
Application number: JP60225955A
Authority: JP
Inventors: イボン・デマンジヨン; アラン・ジヤツク
Original assignee: Colgate Palmolive Co
Current assignee: Colgate Palmolive Co
Priority date: 1984-10-09
Filing date: 1985-10-09
Publication date: 1994-05-11
Anticipated expiration: 2009-05-11
Also published as: NZ213655A; CA1239325A; NO164485B; FI78925B; NO164485C; JPS6191298A; FI853906L; AR241403A1; AU4828585A; FI78925C; NO853976L; US4556509A; FI853906A0; BR8504973A

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明はアニオン性スルホン酸塩および／または硫酸塩
の界面活性剤をベースとし、任意的には非イオン性界面
活性剤を含み、硬度が約７０ppm以下、好ましくは５０p
pmまたはそれ以下で最も好ましくは０ppmの水の中で特
に、増強された起泡安定性と脱脂能力をもち、低分子量
の有機ジアミン二酸塩を含有する、軽質洗剤組成物に関
するものである。

従来技術現在商業的に使用されている軽質洗剤組成物は通常は液
状であり、非イオン性界面活性剤と併用または単独使用
のアニオン性スルホン酸化洗剤のナトリウムおよび／ま
たはアンモニウム塩をベースとし、慣用的起泡増進剤の
ような添加物と一緒になつて米国特許No.3,755,206に示
されるとおり満足できる洗滌性と起泡を与える。しか
し、これらの洗剤組成物の主要欠点は、硬度が約７０pp
m以下の水の中の起泡および／または脱脂の成績がきわ
めて劣ることである。

従来の技術は、米国特許No.2,908,651によつて示される
とおり、洗剤組成物へマグネシウムおよび／またはカル
シウム塩を添加して、軟水条件下で特に、洗浄性能を改
善することを開示しており、その場合、塩化マグネシウ
ムまたは硫酸マグネシウムが、アルキルアリールスルホ
ン酸のアルカリ金属塩またはアミン塩とヒドロトロープ
を含む液体洗剤組成物の中に組込まれ；そしてまた英国
特許No.1,164,854に示されるとおり、マグネシウム塩例
えば硫酸マグネシウムがアルキルベンゼンスルホン酸塩
および非イオン性界面活性剤および／またはアルキルま
たはアルキルフエノール−ポリエーテル硫酸塩をベース
とする液体洗剤組成物へ添加される。

従来技術は軟水中の改善された起泡性洗剤性能を得るも
う一つの手段としてアニオン性界面活性剤のマグネシウ
ム塩の使用を開示しており、例えば英国特許No.948,383
においては、液体洗剤組成物は３０％までのアニオン性
硫酸塩洗剤と軟水中の皿洗い成績改善用の可溶化剤とし
てのキシレン−またはトルエンスルホン酸マグネシウム
を含み；フランス特許No.1,233,047においては、洗剤組
成物はアルキルスルホン酸−ナトリウムまたはトリエタ
ノールアミンとアルキルポリエーテル硫酸塩との混合物
へ添加した３０重量％までのアルキルアリールスルホン
酸マグネシウムをベースとしており；オランダ特許No.
7,607,160においては、液体洗剤組成物は広い範囲の種
類のアニオン性スルホン酸塩または硫酸塩洗剤のマグネ
シウム塩と非イオン性エチレンオキサイド縮合生成物と
をベースとしており；英国特許No.2,010,893において
は、洗体濃縮洗剤組成物はジアルキルテトラリンおよび
アルカリ金属−，アンモニウム−あるいはアミン−アル
キルポリエーテル硫酸塩および／または非イオン性界面
活性剤を含むアルキルベンゼンスルホン酸マグネシウム
をベースとしている。

当業においてはまた、洗剤組成物中のポリアミノ化合物
の使用が開示されており、米国特許No.2,267,205におい
ては、Ｎ-n-Ｃ₆−Ｃ₁₀アルキルエチレンジアミンのよう
な遊離塩基の形にあるＮ−アルキルエチレンジアミンの
ようなＮ−アルキル化ポリアミンが硫酸塩化高級アルコ
ール塩の代りのアルカリ性界面活性剤として用いられ、
そして、米国特許No.3,003,970，No.3,309,321およびN
o,3,173,876において示されるとおり、金属およびガラ
ス用の水性洗浄組成物の中でのエチレンジアミンの使用
がある。しかし、前述特許はどれも低分子量有機ジアミ
ンの二酸塩を含む液体洗剤をベースとするアニオン性界
面活性剤を開示していない。

米国特許No,3,935,129においては、任意の硬度の水の中
で洗浄し得る組成物を提供する問題がまた認識されてお
り、５５部のアニオン性洗剤、20部の非イオン性洗剤、
９部のトリエタノールアミン、１０部のグリセリンおよ
び６部の尿素から成るシヤンプーあるいは皿洗い用組成
物として有用な組成物を提供するものであり、これらの
成分は重量で２５０部の水へ添加される。

米国特許No.4,001,123はアニオン性洗剤、非イオン性洗
剤およびアルカリ性ビルダー塩を含む、重質洗剤組成物
である組成物の中で、布柔軟剤として、尿素処理または
砂糖処理のＮ−高級アルキル−１，３−プロピレンジア
ミンを使用することを開示している。

しかし、上述特許はどれも、低分子量脂肪族ジアミンの
二酸塩の１−10重量％を含むアニオン性スルホン酸塩界
面活性剤、あるいはその種の界面活性剤と非イオン性界
面活性剤との混合物をベースとし、軟水および硬水の両
方において有効な起泡性と脱脂能力をもつ、軽質洗剤組
成物を開示していない。

Industrial and Engineering Chemistryのウイルソンに
よる論文、第２７巻(No.8)、867-71(1935)はエチレンジ
アミン二塩酸塩、プロピレンジアミンおよびピペラジン
のその同等物、それらの合成、および二酸塩を形成する
ための酸との反応を開示しているものであるが、本明細
書の一部として含まれている。しかし、これらの二酸塩
を洗剤と一緒に使用することについて、何ら提案がな
い。

問題を解決するための手段低分子量有機ジアミンの二酸塩の有効量とアニオン性ス
ルホン酸化界面活性剤から成る軽質洗剤組成物へ活性成
分として添加することは、そのアニオン性スルホン酸化
界面活性剤対上記アミンのモル比が0.8：１から９：
１、好ましくは１：１から６：１の範囲にある場合に、
脱塩水および約７０ppm以下の硬度の軟水の中での泡安
定性および洗浄効率を著しく改善することが、ここに発
見されたのである。

従つて、本発明の主目的は、軟水中で起泡性質と脱脂性
質を改善するために低分子量有機ジアミンの二酸塩の有
効量を含む、アニオン性スルホン酸塩界面活性剤をベー
スとする新規の軽質洗剤組成物を提供することである。

本発明のもう一つの目的は、軟水および硬水の両方の中
での有効な起泡性と脱脂能力をもつ新規の軽質液体洗剤
組成物を提供することである。

本発明のさらにもう一つの目的は、アニオン性スルホン
酸化界面活性剤と任意的には非イオン性界面活性剤とか
ら成る洗剤活性成分の量を減らした液体状軽質洗剤組成
物の起泡性と脱脂性能を、脱塩水および７０ppm以下の
硬度をもつ軟水の中で改善することである。

本発明はそのほかの目的，利点および新規特徴は以下の
記述において一部示され、一部は、当業熟練者にとつて
は以下の検討によつて明らかになるか、あるいは本発明
の実際によつて学ぶことができる。本発明の目的および
利点は付属特許請求の範囲」に特に指摘した手段と組合
せによつて実現し達成することができる。

本明細書において具体化されひろく記載されているとお
り、本発明に従う前記およびその他の目的を達成するに
は、本発明の新規の軽質洗剤（ＬＤＤ）組成物は、任意
成分として非イオン性界面活性剤を含むアニオン性スル
ホン酸塩活性剤の５から５０重量％と；モノアニオン性
スルホン酸塩洗剤対低分子有機ジアミンとのモル比が
０．８：１から９：１、好ましくは１：１から６：１で
ある範囲から選ばれる低分子量有機ジアミンの二酸塩の
有効量であつてかつ軟水起泡性と脱脂性能を改善するの
に十分な量と；から成る。

さらに具体的にいえば、本発明は低分子量有機ジアミン
の二酸塩の有効量を中に含むことから成る水性媒体の中
で可溶化されたアニオン性硫酸塩またはスルホン酸塩界
面活性剤の１０から４０重量％を含む、軽質の液体洗剤
組成物の改善に関するものであり、上記モノアニオン性
界面活性剤対上記アミン塩のモル比は0.8：１から９：
１でありかつ軟水起泡能力および脱脂能力を改善するの
に十分なものである。

本発明において用いられる起泡脱脂剤は、ピペラジン，
フエニレンジアミン，キシレンジアミン，Ｃ₂−Ｃ_４ア
ルキレンジアミンおよび、Ｃ₂−Ｃ₁₁アルキレンジアミ
ンと１から４モルのエチレンオキサイドの縮合物、から
成る群から選ばれる有機ジアミンの二酸塩であり、その
酸は塩酸，硝酸，および硫酸から成る群から選ばれる。
本発明において用いられる特定的有機ジアミン二酸塩
は、エチレンジアミン二塩酸塩，プロピレンジアミン二
塩酸塩，上記アルキレンジアミン二塩酸塩のモノ−，ジ
−，トリ−，およびテトラ−エトキシレート；エチレン
ジアミン，プロピレンジアミン，ピペラジンの二ヒドロ
硫酸塩および二硝酸塩，およびそれらのエトキシレー
ト；を含む。有機ジカチオン，ＮおよびＮ′，の効果は
アミンの水素原子がメチル，エチル，プロピルなどの基
によつて置換されるときに減少する。上記アルキル基が
電子供与体であつて窒素原子の正味の正電荷を減らし、
そしてまた立体障害をひきおこして負電荷（アニオン性
界面活性剤）の有用度を減らすからである。さらに、
Ｎ，Ｎ′−ヘキサメチレンジアミン二塩酸塩中のＣ₆ア
ルキレンのような大きいＲ基は、不澄明で不安定な調合
物をもたらし得る。しかし、Ｎ，Ｎ′−ヘキサメチレン
ジアミン二塩酸塩を含む洗剤調合物は１０ppm硬度の水
にオートマチツク・ミニプレート・テストを使用して起
泡能力においていくらかの改善を示すエチレンジアミン
二塩酸塩添加の場合と４４ミニプレート（ＭＰ）と比較
して１４ミニプレート。ジアミン二酸塩の軟水起泡効率
に影響を及ぼすもう一つの因子は二つの窒素カチオンの
間のそれらの間にある鎖長すなわちエチレン基の数によ
つて代表される距離である。その鎖長が大きいほど、安
定製品を調合するのが困難である。また、有機カチオン
の影響は窒素間鎖長が炭素原子１１個をこえるときに消
滅すると思われる。有機ジアミンの好ましい二酸塩は、
ピペラジン，エチレンジアミン，およびプロピレンジア
ミンの二塩酸塩，およびエチレンジアミンとプロピレン
ジアミンの二ヒドロ硫酸塩である。

軟水中でアニオン性ベースのＬＤＤの起泡性と脱脂性を
改善する能力は有機ジアミン二酸塩について特定的であ
る。アルキレントリアミン−およびテトラミン酸塩はこ
こでは全く効果がない。アニオン性スルホン酸塩ベース
洗剤中のジアミン塩をジエチレントリアミンあるいはト
リエチレンテトラミンの酸塩で置換する場合、ゼロ起泡
（０ＭＰ）をもたらし、一方、エチレンジアミン塩組成
物は２５ＭＰを洗浄する。

ミニプレートテストは、泡の容積と安定性を指標として
洗浄効率の改善を示すために、泡が消滅するまでの洗剤
中で洗浄されるプレートの全数を測定するのに用いられ
る。自動的ミニプレート皿洗いテスト（Automatic Mini
plate Dishwashing Test）においては、泡は水中の適切
な洗剤濃度例えば1.25g/のものを、内サイクロイド的
運動によつて作動する７プラツシユ系を使つて撹拌する
ことによつて発生させる。約４００mlの洗剤溶液を水ジ
ヤケツトをもつ円筒状容器の中に保持し、溶液の温度を
テスト開始時に４７℃へ調節する。撹拌に使う７個のブ
ラツシユの各々は直径が５mmで長さは２４mmである。こ
の７個のブラツシユは三つの異なる水準上の支持体の上
にとりつけられていて、はじめの二水準上のブラツシユ
は１２０度の角度だけ離れている。これらのブラツシユ
は洗浄液の表面を約７０度の角度で区分し、６０回／分
の速度で振動する。水の硬度は希望通り調節して炭酸カ
ルシウムのppmとして表現する。注射器により継続的に
クリスコ（Ｃｒｉｓｃｏ）よごれ（市販入手可能のシ
ヨートニング製品）を０．６ｇ／分の割合で溶液の中へ
注入する。（クリスコよごれは４３℃でとけ、次の脂
肪酸混合物：ミリスチン酸０．２％，パルミチン酸１
６．５％，ステアリン酸１２％，オレイン酸５２％およ
びリノール酸１９％；トリグリセライドである。）表面
の反射をゼネラル・エレクトリツク社製造の２個のモデ
ル８ＰＶＩＡＡＢ光電池によつて自動的かつ継続的に
追跡する。これらの電池はベツクマン記録計へ電気的に
連結されている。泡の消滅は計測曲線から内挿され、ミ
ニプレート数は泡終点横座標とよごれ流速とから次の式
に従つて計算される。

Ｔ＝クリスコ導入開始と泡が認められなく時刻との間の
時間（分）。

Ｆ＝クリスコ流速（ｇ／分）このテストにおいて測定されるミニプレート数は、洗浄
液表面上で泡を制御して発生させた後の、皿洗い桶中で
熟練作業者が洗浄したよごれた食事皿の数に相当する。
このように、このテストは皿洗い用製品の実際の使用に
おいて使用者が認識する結果ときわめて近似する。

テストされた調合物の各々において、ＥＤＡＣは０ppm
硬度の水中の泡安定性を、３００ppm硬水中の成績を著
しく変えることなく顕著に改善する。

５％のＥＤＡＣを含む前記の２５％および４０％活性成
分調合を第II表に示すとおり０ppm硬度と３００ppm硬度
の水の中で、バウムガートナー脱脂テストを使つて評価
した。このテストは、５４℃の温度に保つたグリースよ
ごれ（５部のキーン・ゴールド植物性シヨートニング、
２重量部の牛脂および１重量部のグリセリルトリステア
レートの混合物）の中に１０秒間浸漬することによつて
清浄なガラススライド（2.5cm×0.1cm）によごれを施こ
し、このよごれたスライドを冷却し、この汚染スライド
を室温すなわち２４℃と５５％関係顕度において４８時
間熟成し、４７℃の温度に保つたテスト洗剤の2.4g/
を含む洗浴中へ１２０回浸漬することによつてこのスラ
イドを洗浄する、ことから成る。洗浄後、スライドを周
辺空気中で２時間乾燥する。除去されないグリースはス
ライド上で固化し、脱脂（ＤＧ）パーセントは次式に従
つて計算する。

Ｐ_１＝洗浄前スライドの重量Ｐ_２＝汚染スライドの重量Ｐ_３＝洗浄乾燥スライドの重量有機ジアミン二酸塩は、主要洗剤としてパラフインスル
ホン酸塩をベースとし40％，25％および１５％（重量）
の濃度の洗剤（アニオン性と非イオン性の合計）すなわ
ち活性成分（ＡＩ）を水媒体中で可溶化して含む澄明液
体洗剤調合物へ添加するときに、起泡を増すのに有効で
あることが発見されたのである。次の第Ｉ表は０および
３００ppm(CaCO₃)の硬度の水の中でオートマチツク・ミ
ニプレート・テスト法を使つて洗剤組成物の１．２５ｇ
／の濃度において得た結果をまとめている。

炭酸カルシウム硬度が０から１００ppmの水の中で各種
濃度のＥＤＡＣを含む前記の４０％活性成分調合の改善
された脱脂性質は次の第III表に示される。

第II表と第III表は明らかに、パラフインスルホン酸塩
とアルキルエーテルトリエテノキシ硫酸塩との洗剤混合
物を含む組成物の中に十分な量のエチレンジアミン二塩
酸塩を含めることが、０から７０ppmの硬度の水の中の
脱脂性質を顕著に改善することを示している。さらに特
定的にいえば、第II表は明らかに、活性成分水準４０％
の調合物へ重量で５％のＥＤＡＣを添加する際に０ppm
の水（脱塩水）の中で脱脂性質の急上昇、すなわち、２
％から５１％への上昇を示している。さらに、40％Ａ．
Ｉ．含有調合と３００ppm硬度の水の中と同じ脱脂能力
を０ppmの水の中で提供するためには、５％より多くの
ＥＤＡＣが必要であると思われる。高Ａ．Ｉ．水準のＬ
ＤＬＤ調合中で６％ＥＤＡＣを使用すると脱塩水中にお
いて３００ppmの水の中とほぼ同じ脱脂能力を提供する
が、しかしＥＤＡＣ含量が約７．５％（アニオン性剤対
アミン二酸のモル比は２：１）をこえてもこの調合に対
して追加利益を与えない。第III表は、４０％活性成分
の調合へのＥＤＡＣ添加が０から７０ppmの水硬度範囲
にわたつて改善された脱脂性質をもたらし、０ppm硬度
の水に対してＥＤＡＣの大きい濃度が必要とされること
を示している。また、ＥＤＡＣの利点は１００ppmの硬
度の水において消滅するように見える。しかし、０ppm
の水の中の４０％活性成分調合を基準にすると、その中
へ５％のＥＤＡＣを含めることは、硬水中の40％Ａ．
Ｉ．調合と同じ脱脂能力を保ちながら、活性成分を４０
％から３５％へ減らすことを可能にし、すなわち、２８
％のパラフインスルホン酸塩−３．５％のＣ₁₂−₁₅アル
キルトリエテノキシエーテル硫酸塩−３．５％のノニル
フエノールエトキシレート（９ＥｔＯ）が可能となる。

本発明のＬＤＤ調合物は、分子構造中に炭素原子数が８
から２２個である高級アルキル，アルキルアリール，ア
ルケニルあるいはアシル基と主要洗剤成分としてのアニ
オン性スルホン酸塩基または硫酸塩基とをもつ水溶性ア
ニオン洗剤または混合物から約５から５０重量％の量で
成る。このような洗剤は水溶性塩の形で用いられ、その
塩形成カチオンは通常はナトリウム，カリウム，アンモ
ニウム，およびモノ−，ジ−あるいはトリ−Ｃ₂−Ｃ₁₈
アルカノールアンモニウムから成る群から選ばれ、ナト
リウムとアンモニウムのカチオンが好ましい。

適当であるアニオン性洗剤は次のものを含む：１，牛脂あるいはココナツツ油のグリセライドを還元
することによつて得られるＣ₈−Ｃ₁₈アルカノールを硫
酸化することによつて通常得られるＣ₈−Ｃ₁₈アルキル
硫酸塩。好ましいアルキル硫酸塩はアルキル基中に１０
から１６個の炭素を含む。

２，アルキル基が直鎖であるか分枝状のいずれかであ
るＣ₉−Ｃ₁₅アルキルベンゼンスルホン酸塩。生分解性
改善には直鎖が好ましい。特定例はドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムである。

３，適切なオレフインをスルホン酸化することによつ
て得ることができるＣ₈−Ｃ₂₂オレフインスルホン酸
塩。好ましいオレフインスルホン酸塩はα−オレフイン
をスルホン酸化することによつて得られるアルケニル基
中に１２から２２個の炭素原子を含む。特定例はＣ₁₄−
₁₇オレフインスルホン酸塩である。

４，式Ｒ(ＯＣ₂Ｈ₄)_ｎＯＳＯ₃ＭのＣ₈−Ｃ₁₈アルキル
エーテルエチレノキシ硫酸塩で、式中、ｎは１−12、好
ましくは１−６であり、Ｒは炭素原子数が８−１８個、
好ましくは10−16個であるアルキル基であり、Ｍはカチ
オンで好ましくはナトリウムまたはアンモニウムであ
り、１モルのアルカノールとｎモルのエチレンオキサイ
ドとの反応生成物をスルホン酸化および中和することに
よつて得られるもの。

５，例えばα−オレフインを重亜硫酸塩と反応させる
ことによつて得られるＣ₁₀−Ｃ₂₀パラフインスルホン酸
塩。好ましくアルカンスルホン酸塩はＣ₁₄−₁₇パラフイ
ンスルホン酸ナトリウムのように、アルキル基中に１４
から１７個の炭素原子を含む。

６，分子中に２から６モルのエチレンオキサイドを含
むＣ₆−Ｃ₁₂フエニルエーテルポリエチレンオキシ硫酸
塩もまた使用できる。これらの洗剤はアルキルフエノー
ルを２から６モルのエチレンオキサイドを反応させ得ら
れるエトキシル化アルキルフエノールを硫酸化および中
和することによつてつくることができる。好ましいこの
群中の洗剤はアルキル基中に８から１２個の炭素原子を
もち、約４個のエチレンオキサイド基を分子中に含む、
例えばノニルフエニルテトラエテノキシエーテル硫酸ア
ンモニウムのようなもである。

７，式ＲＯＯＣＨ₂ＳＯ₃Ｍに相当し、式中ＲがＣ₈−
Ｃ₁₂アルキルであり、アルカノールをクロロ酢酸または
クロロアセチルクロライドとエステル化しこのクロロエ
ステルをナトリウムまたはカリウムの重亜硫酸塩と反応
させることによつてつくられる、Ｃ₈−Ｃ₁₈アルキルス
ルホアセテート。好ましいスルホアセテートはアルキル
基中に１２から16個の炭素原子を含む。

８，例えば、１モルのＣ₈−Ｃ₁₈アルカノールまたは
Ｃ₈−Ｃ₁₈アルコキシＣ₂−Ｃ_３アルカノールまたはＣ₈
−Ｃ₁₈アルカンアミドＣ₂−Ｃ_３アルカノールをマレイ
ン酸と反応させ、その得られる生成物をアルカリ金属重
亜硫酸塩と反応させてＮ−アミノ−Ｃ₈−Ｃ₁₂アルキル
スルホスクシネートを形成させることによつてつくられ
る、Ｎ−モノ−Ｃ₈−Ｃ₁₂アルキルまたはアルケニル
（エーテル基またはアミド基によつて中断されたアルキ
ル基またはアルケニル基を含めて）スルホスクシネー
ト。Ｎ−アシルアルカノールアミンからつくられる生成
物のアルキル基はアミド中間体結合を含むことは認めら
れるべきである。同様に、アルキル基は、もしアルキル
エーテルエタノールまたはエチレングリコールのアルキ
ルエーテルをマレイン酸と反応させる場合にはエーテル
結合またはエステル結合によつて中断されてもよい。好
ましいスルホスクシネートは二ナトリウムＮ−モノ−Ｃ
₈−Ｃ₁₈アシルイソプロパノールアミドスルホスクシネ
ート，二ナトリウムラウリルスルホスクシネート，およ
びＮ−モノオレイルイソプロパノールアミドスルホスク
シネートである。

９，Ｎ−Ｃ₈−Ｃ₁₈アシルタウリンはＣ₈−Ｃ₁₈アルカ
ン酸とアミノエチルスルホン酸との反応生成物を中和す
ることによつて生成させてよい。この場合にも、好まし
いタウレートはココナツツ油還元によつて得られるアシ
ル基の中で１２から１４個の炭素原子を含む。

10，Ｏ−Ｃ₈−Ｃ₁₈アシルイセチオネートはＣ₈−Ｃ₁₈
アルカン酸と２−ヒドロキシエタンスルホン酸との反応
生成物を中和することによつて生成させることができ
る。タウリンと同じく、好ましいイセチオネートはココ
ナツツ油還元によつて得られるアシル基中に１２から１
４個の炭素原子を含む。

重量で約１０％までの少量、好ましくは５％の非イオン
性界面活性剤を本発明のアニオン性界面活性剤ベース液
体組成物の中に任意成分として含めてよい。適当である
非イオン性界面活性剤は、８から１８個の炭素原子と１
モルのアルコールあたり２から３０モルのエチレンオキ
サイドをもつエトキシル化脂肪族アルコール；アルキル
基中の６から１２個の炭素原子と１モルあたり５から２
００モルのエチレンオキサイドとをもつエトキシル化ア
ルキルフエノール；構造式R₁CONR₂R₃(EtO)_xをもち、Ｒ₁
ＣＯが６から１８個の炭素原子を含むアシル基であり、
Ｒ_２がＨ，CH₃またはCH₂CH₂OH基であり、Ｒ_３がCH₃，CH
₂CH₂OHまたはCH₂CHOHCH₃基であり、ｘが０から２０の整
数である、エトキシル化脂肪族アルカノールアミド；エ
トキシル化ラノリン誘導体および、脂肪酸基中の１０か
ら１８個の炭素原子とソルビタン１モルあたり１０から
１００モルのエチレンオキサイドとをもつソルビトール
の脂肪酸エステルを含めた、エトキシル化ソルビタン；
を含む。その他の適当な泡安定化非イオン性界面活性剤
は式Ｒ₁Ｒ₂Ｒ₃Ｎ→Ｏをもち、Ｒ_１がＣ₈−Ｃ₁₈アルキ
ル，アルケニル，あるいはヒドロキシアルキル基であ
り、Ｒ_２とＲ_３が各々メチル，エチル，プロピル，エタ
ノールあるいはプロパノールであり、あるいはＲ_２とＲ
_３が窒素原子と一緒に接合してモルホリノ基を形成す
る、トリアルキル極性アミンオキサイドである。好まし
い泡安定剤はラウリツク−ミリスチクモノエタノールア
ミド，ラウリツク−ミリスチツクジエタノールアミド，
およびラウリルジメチルアミンオキサイドを含む。

固体形状の軽質洗剤組成物の残りは通常は水溶性無機硫
酸塩、例えば硫酸ナトリウムである。一方、液状におい
ては、残りは水と重量で２０％までの可溶化剤、例えば
Ｃ₂−Ｃ₃アルコール，Ｃ₁−Ｃ₃アルキル置換ベンゼンス
ルホン酸塩ヒドロトロープ，などから成る水性媒体であ
る。

前述のアニオン性および非イオン性の界面活性剤のほか
に、洗剤組成物の性質に悪影響を及ぼさないかぎり普通
の慣用的添加剤も用いることができる。代表的添加剤は
各種の着色剤および香料；殺菌剤；ホルムアルデヒドま
たは過酸化水素のような保存剤；真珠光沢剤および不透
明化剤；ｐＨを約６−８に維持するｐＨ修正剤；キシレ
ンスルホン酸アンモニウム，一ナトリウム，あるいは一
カリウム，およびキユメンスルホン酸ナトリウム，のよ
うな芳香族ヒドロトロープ；並びに、エタノール，プロ
パノール，イソプロパノール，プロピレングリコールお
よびそれらの混合物のような粘度および／または透明点
変性剤；を含む。この種の添加剤の割合は全体で液状組
成物の重量で20％を普通はこえない。各個成分のパーセ
ンテージは通常は最高で１０重量％であり、好ましくは
５％以下である。

本発明のＬＤＤは固体状または液状のどちらでつくるこ
ともできる。代表的には、固体形状は粒状であり、界面
活性剤，ジアミン二酸塩および硫酸ナトリウムの水性混
合物を噴霧乾燥またはドラム乾燥して噴霧乾燥粒子また
はフレークの形の製品を生じさせることによつてつくら
れる。一層普通の形は液体状であり、この種の皿洗い液
は容易に入手できる成分からの単純混合法によつて容易
につくられる。一つの好ましい製造方法においては、エ
チレンジアミン二塩酸塩のような低分子量アルキレンジ
アミン起泡剤の二酸塩を、固体または水溶液の形で、非
イオン性界面活性剤と芳香族ヒドロトロープ剤例えばキ
シレンスルホン酸ナトリウムのような任意的可溶化剤と
の水溶液、低級アルコール例えばエタノール、および／
または上記界面活性剤の可溶化を助ける尿素、と混合
し、次いで撹拌しながら水の残りを添加して、液体洗剤
組成物を形成させる。

あるいはまた、起泡剤は、アルキレンジアミンを、塩
酸，硫酸，あるいは硝酸のような酸をアルキレンジアミ
ンと反応してそれの二酸塩を形成する十分な量で含有す
る界面活性剤水溶液へ添加することによつて、その場で
形成させることができる。

この軽質液体洗剤（ＬＤＬＤ）の粘度は活性成分の合計
パーセンテージを変えることにより、そして任意成分と
しての尿素，低級アルコールおよびヒドロトロープ成分
のパーセンテージを変えることによつて、調節すること
ができる。このようなすべての場合において、製品は比
較的狭い口の瓶（直径１．５cm）あるいは開口から注ぐ
ことが可能であり、洗剤の粘度は水に似るほど低くはな
い。この洗剤の粘度は室温で少なくとも１００センチポ
イズであり、約1,000センチポイズまでである。その粘
度は通常は現在市場にある商業的許容洗剤の粘度に近似
する。この洗剤は貯蔵時に安定であり、変色あるいは何
らかの不溶性物質の沈降がない。このＬＤＬＤのｐＨは
中性で、約６から８である。

これらの製品は、アニオン性スルホン酸塩洗剤ベースの
ＬＤＤ組成物で以てこれまでに得ることができなかつ
た、軟水（０から７０ppm）中の起泡性と脱脂性を予想
外に改善したのである。その上、有機ジアミン二酸塩の
存在は前記のすぐれた起泡および脱脂性質を最終製品の
安定性を損なうことなしに発揮させるのに必要とされる
活性成分含量を減らす。

以下の実施例は単に本発明を例証するものであり、それ
を制限する積りのものではない。

前記の諸組成物はｐＨが６−８の範囲にありかつ粘度が
ブルツクフイールド粘度計モデルＬＶＴで以て３０rpm
で回転するNo.２スピンドルを使用して２５℃において
１００から２５０センチポイズの範囲にある、澄明液体
洗剤である。また、実施例１−３はＡＩ濃度40％，25％
および１５％についての好ましい組成物を表わしてい
る。実施例１−３の各々においては、５％のＥＤＡＣは
本明細書の第Ｉ表において示すとおり、硬水中の性能に
着しく影響を及ぼすことなく０ppm硬度の水の中で泡安
定性を改善する。また、２％ほどの少量のＥＤＡＣの使
用の場合にも硬水性能に影響することなく０ppmの水の
中で泡安定性が改善されることがこの表に示されてい
る。実施例６−８はその他の満足すべきＬＤＬＤ組成物
を示している。

上記実施例において、アルキレンジアミンの二酸塩はジ
アミン成分と塩酸との間の反応によつてその場において
つくられる。

澄明で軽質の、アルキルベンゼンスルホン酸塩を含む液
体洗剤は次のとおりである。

実施例９ピペラジンジアミン二塩酸塩を含む澄明ＬＤＬＤ組成物
は次のとおりである。

実施例１００ppmの水の中の実施例６−１０に記載の組成物の起泡
性質は次の第IV表に示されている。

ピペラジンの酸塩は０ppmの水の中の泡増進性質におい
てＥＤＡＣと等しい。

エチレンジアミンの二硝酸塩および二ヒドロ硫酸塩を含
む満足できる澄明ＬＤＬＤは次のとおりである：実施例１１および１２自動ミニプレート皿洗テストにおいて、実施例１１の組
成物は０ppmの水中で２４のミニプレートを洗浄した
が、実施例１２の組成物は０ppmの水中で２５プレート
を洗浄した。これらの結果は実質的同じ調合であるがし
かし３重量％のエチレンジアミン二塩酸塩を含むものと
本質上同等であり、それは０ppmにおいて２５プレート
を洗浄した。

エチレンジアミンの二硝酸塩および二ヒドロ硫酸塩は二
塩酸塩と等価であり、なぜならば塩のカチオン的部分の
みが低硬度水中のアニオン性活性剤の性能を増すのに肝
要であると思われるからである。

他の適切である澄明ＬＤＬＤは以下の実施例において示
される。

実施例13−16 上記各組成物を自動ミニプレート皿洗テストにおいて評
価するとき、次の結果が得られた。

同じ製品でただしＥＤＡＣなしの場合、次の結果を示し
た。

13′ ０ 19 14′ ０ 13 15′ ０ 15 16′ ０ 15 これらの実施例は、軟水（25ppm）および脱塩水(０ppm)
の中の起泡性能増進において、他のアニオン性界面活性
剤と一緒のエチレンジアミン・二塩酸塩の有効性を例証
している。

上記諸調合における変種もつくることができる。例え
ば、他のアニオン性スルホン酸塩および硫酸塩およびそ
れらの混合物を、しかも各種の量で、前述各実施例中の
特定アニオン性界面活性剤に置換えてもよい。同様に、
他の非イオン性界面活性剤をそれらの実施例中で使用し
た特定非イオン性活性剤に置き換えてもよい。同じよう
に、有機ジアミン起泡脱脂剤の二酸塩の量は、軟水中の
アニオン性界面活性剤の洗浄性能を改善するために、１
％から１０％、好ましくは２％から８％の範囲にある。
（これらの範囲は一般的にはモノアニオン性スルホン酸
塩／硫酸塩洗剤対有機ジアミン二酸塩モル比の０．８：
１から９：１、好ましくは１：１から６：１の範囲、最
適なのは約２：１に相当する。）ここで用いる用語「ア
ニオン性スルホン酸塩洗剤」とは−ＯＳＯ₃−または−
ＳＯ₃−可溶化性基のいずれかを含むアニオン性洗剤、
あるいはその種の基を含む洗剤の混合物のことをいう。

本発明は精細な洗濯および皿洗いを主として意図する軽
質洗剤組成物へ適用できる。このような組成物は主要成
分としてのアニオン性有機洗剤から本質的に成り立ち、
小割合の泡安定剤および／または無機または有機の洗剤
ビルダー塩を含んでいてよい。これらの組成物は織物の
機械洗浄に主として用いられる重質洗剤製品と異なつて
おり、織物機械洗浄の際には有機洗剤と洗剤ビルダー塩
との混合物が代表的でありこのビルダー塩が通常は主要
成分である。さらに具体的にいえば、軽質洗剤組成物は
普通は認められる洗剤ビルダー塩を含まないか、あるい
は金属封鎖剤として０．２−２重量％のビルダー塩を含
むか、のいずれかである。硫酸ナトリウムはしばしば固
体軽質洗剤組成物中で用いられるので、この成分は洗剤
ビルダー塩と分類されないことを理解すべきである。

前述の詳細記述は単に例証のためにのみ示されたもので
あり、各種変形が本発明の精神から外れることなくなさ
れ得ることは理解される。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水溶性のアニオン性有機スルホン酸塩又は
硫酸塩界面活性剤を５〜５０重量％含む軽質洗剤組成物
において、モノアニオン性界面活性剤対低分子量有機ジ
アミン二酸塩のモル比が０．８：１〜９：１であり、か
つ軟水起泡性及び脱脂性を改善するのに十分である範囲
から選ばれる低分子量有機ジアミン二酸塩の有効量を含
むことからなり、前記酸が塩酸、硝酸及び硫酸からなる
群から選択される、該軽質洗剤組成物。
【請求項２】前記有機ジアミン二酸塩がピペラジンジア
ミン、フェニレンジアミン、キシレンジアミン、Ｃ₂−
Ｃ₁₁アルキレンジアミン、及びＣ₂−Ｃ₁₁アルキレンジ
アミンと１〜４モルのエチレンオキサイドとの縮合物、
の二酸塩からなる群から選択される、特許請求の範囲第
１項記載の組成物。
【請求項３】前記有機ジアミン二酸がＣ₂−Ｃ₁₁アルキ
レンジアミンの二酸である、特許請求の範囲第２項記載
の組成物。
【請求項４】有機ジアミン二酸がＣ₂−Ｃ₄アルキレンジ
アミンの二酸である、特許請求の範囲第２項記載の組成
物。
【請求項５】水溶性非イオン性界面活性剤の１〜８重量
％が追加されて存在する、特許請求の範囲第２項記載の
組成物。
【請求項６】起泡及び脱脂剤がエチレンジアミン・二塩
酸塩である、特許請求の範囲第４項記載の組成物。
【請求項７】起泡及び脱脂剤がプロピレンジアミン・二
塩酸塩である、特許請求の範囲第４項記載の組成物。
【請求項８】起泡及び脱脂剤がピペラジン・二塩酸塩で
ある、特許請求の範囲第２項記載の組成物。
【請求項９】起泡及び脱脂剤がエチレンジアミンのモノ
−、ジ−、トリ−あるいはテトラ−エトキシレートの二
酸塩である、特許請求の範囲第２項記載の組成物。
【請求項１０】起泡及び脱脂剤がプロピレンジアミンの
モノ−、ジ−、トリ−あるいはテトラ−エトキシレート
の二酸塩である、特許請求の範囲第２項記載の組成物。
【請求項１１】前記組成物が水性媒体中で可溶化された
１０〜４０重量％の前記アニオン性界面活性剤を含む、
特許請求の範囲第２項記載の組成物。