JPH0635559B2 - 塗料用組成物 - Google Patents

塗料用組成物

Info

Publication number
JPH0635559B2
JPH0635559B2 JP13687385A JP13687385A JPH0635559B2 JP H0635559 B2 JPH0635559 B2 JP H0635559B2 JP 13687385 A JP13687385 A JP 13687385A JP 13687385 A JP13687385 A JP 13687385A JP H0635559 B2 JPH0635559 B2 JP H0635559B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
isocyanate
hydroxyl group
meth
fluorine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13687385A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61296073A (ja
Inventor
誠二 宗像
正夫 鵜木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP13687385A priority Critical patent/JPH0635559B2/ja
Publication of JPS61296073A publication Critical patent/JPS61296073A/ja
Publication of JPH0635559B2 publication Critical patent/JPH0635559B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐候性の優れた溶剤可溶型のフッ素樹脂系の
塗料用組成物に関するものである。
[従来の技術] 従来、プラスチックフィルムあるいは成型品の保護の目
的から、表面に基材よりも耐候性の良い樹脂をコーティ
ングする方法が知られており、特に、特開昭57−34107
号公報、特開昭59−189108号公報、特開昭60−67518号
公報などに見られるような溶剤可溶型のフッ素樹脂系の
塗料は、耐候性が極めて優れているため、基材の汎用プ
ラスチックを、紫外線その他の環境から保護し、長期間
の耐久性を与えるものとして注目されている。
しかしこれら公知例記載の水酸基含有含フッ素重合体は
分子中の水酸基をイソシアネート系あるいはメラミン系
の硬化剤によって架橋させるため、塗膜が硬化するため
には、常温で数日、80℃程度の加熱によっても数分の時
間を必要とする。従って、プラスチックフィルム、ある
いは成形品のライン塗装では完全に硬化する前に巻き取
りあるいは積み重ねが行なわれてしまうという不都合が
生じる。もちろん、100℃以上の高温で加熱すれば短時
間で硬化させることは可能であるが、プラスチック基材
の耐熱性は低い場合が多く、高温に加熱することは好ま
しくない。
一方、金属などの耐熱性の高い基材を用いた場合におい
ても、比較的低温で硬化が必要とされることがあり、さ
らに硬化時間を短縮する必要がある場合もある。たとえ
ば、常温下あるいは比較的低い加温下で短時間で硬化し
うるフッ素樹脂系の塗料はプラスチック基材以外の基材
に対しても必要とされる場合が少なくない。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、従来の溶剤可溶型の水酸基含有含フッ素重合
体に、付加重合体の二重結合を導入することにより、特
に光硬化または熱硬化と光硬化の併用を可能とし、これ
に基づき低温、短時間で硬化できる塗料用組成物を提供
することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたものであ
り、即ち、少なくとも1個のイソシアネート基と少なく
とも1個の付加重合性不飽和基とを有するイソシアネー
ト基含有不飽和化合物と水酸基含有含フッ素ビニル系重
合体とをイソシアネート基の数/水酸基の数の比が0.01
〜1.0の割合で反応させて得られる不飽和基含有含フッ
素ビニル系重合体を含む塗料用組成物である。
本発明において、イソシアネート基含有不飽和化合物と
しては、付加重合性不飽和基としてアクリル酸あるいは
メタクリル酸の残基を有する化合物が好ましい。これら
の残基は他の不飽和基(例えばイソプロペニル基)に比
較して後述紫外線等により容易に重合し、塗料の硬化が
早くかつ比較的低温で硬化させ易い。勿論、イソシアネ
ート基含有不飽和化合物はこれに限られるものではな
く、たとえばイソプロペニルシメチルベンジルイソシア
ネートなども使用しうる。アクリル酸あるいはメタクリ
ル酸(以下両者を示す用語として「(メタ)アクリル
酸」を使用する、「(メタ)アクリレート」等の用語も
同様)の残基を有するイソシアネート基含有不飽和化合
物としては、たとえばイソシアネートアルキル基を有す
る(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレートと
ポリイソシアネート化合物との部分反応物、(メタ)ア
クリル酸残基を有するポリオールとポリイソシアネート
化合物とを反応させて得られるイソシアネート基末端ウ
レタンプレポリマーなどがある。これらの内特に好まし
いものはイソシアネートアルキル基を有する(メタ)ア
クリレートであり、次いで後2者のイソシアネート基含
有アクリルウレタンである。
イソシアネートアルキル基を有する(メタ)アクリレー
トとしては炭素数2〜8(イソシアネート基の炭素原子
を除く)の直鎖状、分岐状、あるいは環状のイソシアネ
ートアルキル基を有する(メタ)アクリレートが好まし
い。イソシアネート基はこの基の末端に存在することが
好ましい。即ち、イソシアネートアルキル基はω−イソ
シアネートアルキル基である。イソシアネート基の炭素
原子を除いてイソシアネートアルキル基の炭素数は特に
2〜4であることが好ましい。具体的なイソシアネート
アルキル(メタ)アクリレートとしては、たとえば2-イ
ソシアネートエチルメタクリレート、2-イソシアネート
エチルアクリレート、4-イソシアネートブチルメタクリ
レート、4-イソシアネートブチルアクリレートなどがあ
る。
イソシアネート基含有アクリルウレタンとしては、ヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレート、多価アルコール
と(メタ)アクリル酸の部分エステル(少なくとも1個
の水酸基を有するエステル)、その他の水酸基含有(メ
タ)アクリレートと、ポリイソシアネート化合物あるい
はイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーとの反応
物であってかつ少なくとも1個のイソシアネート基を有
する化合物がある。たとえば、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート1モルとジイソシアネート化合物1モ
ルとの反応生成物、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート1〜2モルとトリイソシアネート化合物1モルと
の反応生成物、トリオールのジ(メタ)アクリレート1
モルとジイソシアネート化合物1モルとの反応生成物、
トリオールのモノ(メタ)アクリレート1モルとジイソ
シアネート化合物の1モルを越える量との反応生成物、
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート1モルとジオ
ールとジイソシアネート化合物を反応させて得られるイ
ソシアネート基末端プレポリマー1モルとの反応生成
物、などがある。好ましいイソシアネート基含有アクリ
ルウレタンはヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
あるいは1個の水酸基を有する多価アルコールと(メ
タ)アクリル酸の部分エステルとポリイソシアネート化
合物との反応生成物であって1〜2個、特に1個、のイ
ソシアネート基を有する化合物である。
上記ポリイソシアネート化合物としては黄変性ポリイソ
シアネートやその変性物であってもよいが、耐候性の面
から特に無黄変性ポリイソシアネートやその変性物が好
ましい。無黄変性ポリイソシアネートとしては脂肪族ポ
リイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートあるいは
イソシアネート基が芳香核に直接結合していない芳香族
ポリイソシアネートなどがある。変性物としては、たと
えば、プレポリマー型変性物(たとえばトリメチロール
プロパン変性物)、三量化物(別名イソシアヌレート化
物)、カルボジイミド変性物、ウレア変性物、二量化物
などがある。無黄変性ポリイソシアネートとしては、た
とえば、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネ
ート、イソホロンジイソシアネート、メチレンビス(シ
クロヘキシルイソシアネート)、キシリレンジイソシア
ネートなどがある。上記多価アルコールとしては、エチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ポリプロピレングリコール、1.4-ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、ヘキシレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリ
スリトールなどがある。特に炭素数8以下の多価アルコ
ールが好ましい。ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ートとしては、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-
ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシプロピル
メタクリレート、2-ヒドロキシプロピルアクリレートな
どがある。
水酸基含有含フッ素ビニル系重合体としては、ポリフル
オロオレフィンと水酸基含有ビニルエーテルを必須とす
るモノマーと、好ましくはさらに水酸基を含有しないビ
ニルエーテルを使用し、これら2〜3種のモノマーを主
成分とし共重合して得られる重合体が用いられる。これ
ら2〜3種のモノマーはそれぞれ2以上のモノマーから
なっていてもよい。ポリフルオロオレフィンとしては、
テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレ
ン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンなど
炭素数2〜3のポリフルオロオレフィンが適当であり、
特にテトラフルオロエチレンとクロロトリフルオロエチ
レンが好ましい。水酸基含有ビニルエーテルとしては、
ヒドロキシアルキルビニルエーテルが適当であり、特に
炭素数3〜8のヒドロキシアルキル基を有するビニルエ
ーテルが好ましい。具体的には、ヒドロキシプロピルビ
ニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒド
ロキシイソプロピルビニルエーテル、ヒドロキシ-2-メ
チルブチルビニルエーテルなどがある。特に好ましい水
酸基含有ビニルエーテルは4-ヒドロキシブチルビニルエ
ーテルである。
水酸基含有含フッ素ビニル系重合体は上記ポリフルオロ
オレフィンと水酸基含有ビニルエーテルの2種のモノマ
ーから得ることができるが、好ましくはさらに他の共重
合性モノマーと共重合させる。この共重合性モノマーと
しては特に水酸基を有しないビニルエーテルが好ましい
が、これに限られるものではない。水酸基を有しないビ
ニルエーテルはまたフッ素原子を有するビニルエーテル
であってもよい。これらビニルエーテルとしては、直鎖
状、分岐状、あるいは環状のフッ素原子を有していても
よいアルキル基を有するビニルエーテル、たとえばアル
キルビニルエーテル、シクロアルキルビニルエーテル、
ポリ(あるいはモノ)フルオロアルキルビニルエーテル
などがある好ましい化合物は炭素数1〜10、特に2〜6
の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を有するビニルエ
ーテル、炭素数6〜10の側鎖を有していてもよいシクロ
アルキルビニルエーテル、2以上のフッ素原子を有する
炭素数3〜6のポリフルオロアルキルビニルエーテルで
ある。具体的には、たとえばエチルビニルエーテル、プ
ロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシ
ルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2,
2,3,3-テトラフルオロプロピルビニルエーテルなどがあ
る。また、これらビニルエーテルとともに、あるいはそ
れに代えてジビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテ
ルを用いることができる。特に好ましい水酸基を有しな
いビニルエーテルは、エチルビニルエーテル、ブチルビ
ニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルである。
なお、これら水酸基を有しないビニルエーテルに代え
て、あるいはそれらとともに、ビニルエーテル以外の共
重合性モノマーを使用することもできる。たとえば、ア
ルキルメタクリレート、アルキルアクリレート、オレフ
ィン、その他の共重合性モノマーを使用できる。しか
し、ビニルエーテル以外の共重合性モノマーの使用は水
酸基含有含フッ素ビニル系重合体の溶解性などの性質等
を低下させることが多く、従って使用するとしても少量
(たとえば全モノマーの約5モル%以下)であることが
好ましく、通常は実質的に使用されない。
ポリフルオロオレフィン/水酸基含有ビニルエーテル/
共重合性モノマーの共重合比はモル%で表わして30〜70
/1〜45/0〜69であることが好ましい。特に、40〜60/3〜
40/5〜57が好ましく、その内でも40〜60/5〜30/10〜55
であることが最も好ましい。重合方法などは前記公報記
載の方法で行なわれることが好ましい。得られる水酸基
含有含フッ素ビニル系重合体は通常溶剤可溶性である。
この重合体のテトラヒドロフラン中30℃で測定される固
有粘度は0.05〜2.0dl/gの範囲にあるものが好ましい。
前記イソシアネート基含有不飽和化合物と上記水酸基含
有含フッ素ビニル系重合体の反応割合はイソシアネート
基の数/水酸基の数の比で表わして0.01〜1.0の割合で
あることが必要である。イソシアネート基の数がこの割
合よりも少ない場合、不飽和基数が不充分な不飽和基含
有含フッ素ビニル系重合体が得られず所期の目的を達す
ることが困難となり、逆にこの割合より多い場合未反応
のイソシアネート基含有不飽和化合物が残りその量が多
くなると塗膜の物性低下などの不都合をきたすおそれが
生じる。より好ましい上記割合は0.1〜1.0であり、特に
0.3〜1.0である。反応においては後述のウレタン化触媒
を使用することができ、特に有機錫化合物の使用が好ま
しい。
本発明における上記不飽和基含有含フッ素ビニル系重合
体は塗料組成物の塗膜形成成分として使用される。この
重合体は不飽和基を有しているのでこの化合物のみで重
合硬化させることができ、またこの化合物を他の重合性
不飽和基を有する化合物とともに重合硬化させることが
できる。上記不飽和基含有含フッ素ビニル系重合体が水
酸基を有している場合(即ち上記イソシアネート基の数
/水酸基の数の比が1.0未満の条件で得られる化合物の
場合)、この水酸基もまた硬化剤との反応で塗膜の硬化
に関与させることができる。即ち、前記のようにポリイ
ソシアネートやメラミン系の硬化剤で硬化させることも
可能である。即ち、不飽和基含有含フッ素ビニル系重合
体は不飽和基の付加重合によって硬化させることは勿論
であるが、それとともに硬化剤の使用により硬化剤によ
る硬化を併用することができるものである。この理由に
より、本発明の塗料用組成物は従来の水酸基含有含フッ
素ビニル系重合体を含む塗料用組成物にはない後述の特
徴を有する他、従来のこの塗料用組成物に比較してより
少ない硬化剤の使用により耐候性が向上し、またより低
温下でより速く硬化させることが可能となる。
本発明の塗料用組成物は、熱硬化は勿論、紫外線、電子
線、γ線などのエネルギー線による硬化も可能である。
たとえば、光重合開始剤や光増感剤を配合して紫外線硬
化型の塗料組成物とすることができる。また、ラジカル
発生剤などの付加重合開始剤を配合して熱硬化型の塗料
組成物とすることもできる。さらに、光重合開始剤や光
増感剤を配合しなくても電子線などの高エネルギーのエ
ネルギー線で硬化させることもできる。本発明の塗料用
組成物は特に光重合開始剤を配合するか、さらに光重合
開始剤や上記硬化剤を配合した紫外線硬化型の塗料用組
成物であることが最も好ましい。この型の塗料用組成物
は常温下で短時間に硬化させることが可能であり、また
加熱を行ってさらに硬化速度を上げることもできる。
本発明の塗料用組成物は、不飽和基含有含フッ素ビニル
系重合体以外に種々の塗料成分を配合しうる。通常この
塗料用組成物は溶剤に溶解した形態で使用される。ま
た、非溶解性の分散媒を使用した分散型の組成物とする
こともできる。溶剤としては、たとえばキシレンやトル
エンなどの芳香族炭化水素、酢酸ブチルなどのエステル
類、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、エチルセ
ロソルブなどのグリコールエーテル類などを使用しう
る。上記光重合開始剤としては、たとえば、アセトフェ
ノン、ベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾ
インエーテル、その他のカルボニル化合物、チオキサン
トンなどのイオウ化合物、アゾビスイソブチロニトリル
などのアゾ化合物、ベンゾイルパーオキサイドやジ-t-
ブチルパーオキサイドなどの過酸化物を使用しうる。光
増感剤としてはトリエチルアミンやトリエチレンテトラ
ミンなどのアミン類や尿素類、リン化合物、その他の化
合物を適宜使用しうる。熱重合開始剤としては、上記ア
ゾ化合物や過酸化物などを使用しうる。前記のように、
本発明においては不飽和基含有含フッ素ビニル系重合体
とともに他の付加重合性不飽和基を有する不飽和化合物
を併用することもできる。この不飽和化合物としては、
(メタ)アクリレート、スチレン、不飽和アルキッド、
(メタ)アクリレートオリゴマー、ポリエステル(メ
タ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポ
リウレタン(メタ)アクリレートなどがある。特に(メ
タ)アクリル酸誘導体が好ましく、その内でも多官能の
(メタ)アクリレート(即ち1分子中に2以上の(メ
タ)アクリル酸基を有する(メタ)アクリレート)が最
も好ましい。具体的には、前記のような多価アルコール
と(メタ)アクリル酸のポリエステル、ポリエステルポ
リオールなどのオリゴマー状ポリオールと(メタ)アク
リル酸のポリエステル、ポリエポキシ化合物の(メタ)
アクリル酸付加物などがある。これら不飽和化合物の使
用量は特に限定されるものではないが、あまり多量であ
るとフッ素樹脂系の塗料の特徴が失なわれてくるので不
飽和基含有含フッ素ビニル系重合体に対しほぼ10倍重量
以下、特にほぼ等重量以下が好ましい。
不飽和基含有含フッ素ビニル系重合体が水酸基を有して
いる場合、イソシアネート系やメラミン系などの水酸基
を架橋しうる硬化剤を配合してもよい。この硬化剤とし
ては特に2以上のイソシアネート基を有するイソシアネ
ート系硬化剤が好ましい。イソシアネート系硬化剤とし
ては、前記の無黄変性ポリイソシアネートやその変性物
が好ましい。また、イソシアネートアルキル(メタ)ア
クリレートの単独重合体や共重合体、あるいはそれとア
ルキル(メタ)アクリレートなどの共重合性モノマーと
の共重合体などをイソシアネート系硬化剤として使用す
ることができる。イソシアネート系硬化剤はまたイソシ
アネート基がブロック化剤で一時的にブロックされてい
てもよい。塗料用組成物の硬化時加熱等によりブロック
化剤が外れて遊離のイソシアネート基が生じ、これが硬
化剤として作用する。ブロック化されたイソシアネート
基を有する硬化剤を用いることにより、通常は2液型で
あるイソシアネート系硬化剤を含む塗料用組成物を一液
型の塗料用組成物とすることができる。ブロック化剤と
しては、たとえば、フェノール類、ケトオキシム類、ラ
クタム類、重亜硫酸塩類などがある。また、イソシアネ
ート系硬化剤を使用する場合、水酸基とイソシアネート
基の反応を促進するウレタン化触媒を併用することが好
ましい。この触媒としては第3級アミン系触媒や有機金
属化合物系触媒などがあり、特にジブチル錫ジラウレー
トなどの有機錫化合物系触媒が好ましい。
本発明の塗料用組成物は、上記成分以外の添加剤を配合
することもできる。たとえば、顔料、充填剤、分散安定
剤、レベリング剤、粘度調節剤、ゲル化防止剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、水分吸収剤などを目的に応じて任意
に配合することができる。
以下に本発明を合成例や実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら合成例や実施例のものに限られるも
のではない。
合成例1[水酸基含有含フッ素ビニル系重合体の合成] 前記特開昭57-34107号公報記載の方法に従い、下記第1
表記載のモノマー組成より重合体A-1とA-2を製造した。
重合体の水酸基価(OHV)、数平均分子量(Mn)、テトラヒ
ドロフラン中30℃で測定された固有粘度を第1表に示
す。なお表中CTFE、HBVE、CHVE、EVEは
それぞれクロロトリフルオロエチレン、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテルを示す。
合成例2[不飽和基含有含フッ素ビニル系重合体の合
成] 上記重合体A-1とA-2の溶液にそれぞれ2-イソシアネート
エチルメタクリレート(以下IEMという)を加え、60〜7
0℃で1〜3時間反応させた。赤外吸収スペクトルで反
応を追求し、イソシアネート基の吸収ピークの消失によ
り反応終了を確認した。IEMの使用量を変えて第2表記
載の不飽和基含有含フッ素ビニル系重合体B-1〜B-5を合
成した。用いた上記水酸基含有含フッ素ビニル系重合体
の種類とイソシアネート基の数/水酸基の数(NCO/OH)で
表わしたIEMの使用量を第2表に示す。
一方、比較のため、IEMの使用量(NCO/OH)が0.001のもの
と、2.0のもの(未反応のIEMを含むもの)を製造した。
この2つをC-1,C-2と称し、同様に下記第2表に示す。
各重合体は溶剤を除いて以下の実施例や比較例に使用し
た。
実施例1〜5,比較例1〜2 合成例2で合成した不飽和基含有含フッ素ビニル系重合
体を用いて下記組成の塗料用組成物を製造した。
不飽和基含有含フッ素ビニル系重合体 60重量部 ネオペンチグリコールジアクリレート 10〃 光重合開始剤(ベンゾフェノン) 10〃 反応性希釈剤(2-エチルヘキシルアクリレート) 20〃 上記塗料用組成物をアルミ板上に塗布し40℃1分間乾
燥した後、2kwの高圧水銀灯で高さ10cmから常温下で
60秒間紫外線照射した。
得られた塗膜の密着性、耐薬品性、耐候性および指触乾
燥性を下記の方法で測定した。結果を下記第3表に示
す。
密着性:JIS K5400によるゴバン目密着性試験 耐薬品性:キシロールラビングテスト 判定○;200回以上合格 ×;200回以下 耐候性:サンシャインウエザオメーター2000時間暴露後
の光沢保持率 判定○;90%以上 ×;90%未満 指触乾燥性:JIS K5400による紫外線照射後のベトツキ
の有無 判定○;なし △;わずかにあり ×;あり 実施例6〜8、比較例3 合成例で合成した不飽和基含有含フッ素ビニル系重合体
を用いて、下記第4表記載の組成の塗料用組成物を製造
した。これをアルミ板に塗布した後実施例1〜5と同一
条件で紫外線を20秒照射し、引き続き150℃で30分間加
熱して塗膜を硬化させた。得られた塗膜の物性を第4表
に示す。
[発明の効果] 本発明は、実施例に示したように、溶剤可溶型のフッ素
樹脂の塗料を、紫外線照射による効果を可能にし、低温
短時間での効果が必要とされるプラスチックフィルム、
成形品へのライン塗装でのコーティングへと、応用範囲
を広げるという効果を有する。
また、不飽和基含有含フッ素ビニル系重合体中に水酸基
を残しておくことで、通常のイソシアネート系、メラミ
ン系硬化剤による常温あるいは熱硬化と、光硬化の併用
を可能にするという効果も認められる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1個のイソシアネート基と少な
    くとも1個の付加重合性不飽和基とを有するイソシアネ
    ート基含有不飽和化合物と水酸基含有含フッ素ビニル系
    重合体とをイソシアネート基の数/水酸基の数の比が
    0.01〜1.0の割合で反応させて得られる不飽和基
    含有含フッ素ビニル系重合体を含む塗料用組成物。
  2. 【請求項2】イソシアネート基含有不飽和化合物がメタ
    クリル酸あるいはアクリル酸の残基を有する化合物であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項の組成物。
  3. 【請求項3】イソシアネート基含有不飽和化合物がイソ
    シアネートアルキル基を有するメタクリレートあるいは
    アクリレートであることを特徴とする特許請求の範囲第
    2項の組成物。
  4. 【請求項4】水酸基含有含フッ素ビニル系重合体がポリ
    フルオロオレフィン(a)、水酸基含有ビニルエーテル
    (b)、および水酸基を有しないビニルエーテル(c)
    を(a)〜(c)の総計に対し(a)を40〜60モル
    %、(b)を3〜40モル%、および(c)を5〜57
    モル%の割合で共重合して得られ、テトロヒドロフラン
    中30℃で測定される固有粘度が0.05〜2.0dl
    /gである水酸基含有含フッ素ビニル系重合体であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項の組成物。
  5. 【請求項5】塗料用組成物が光重合開始剤を含む光硬化
    可能な塗料用組成物であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項の組成物。
JP13687385A 1985-06-25 1985-06-25 塗料用組成物 Expired - Fee Related JPH0635559B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13687385A JPH0635559B2 (ja) 1985-06-25 1985-06-25 塗料用組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13687385A JPH0635559B2 (ja) 1985-06-25 1985-06-25 塗料用組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61296073A JPS61296073A (ja) 1986-12-26
JPH0635559B2 true JPH0635559B2 (ja) 1994-05-11

Family

ID=15185525

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13687385A Expired - Fee Related JPH0635559B2 (ja) 1985-06-25 1985-06-25 塗料用組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0635559B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014205353A (ja) * 2014-06-03 2014-10-30 大日精化工業株式会社 ハードコート転写シート及び製造方法

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62295914A (ja) * 1986-06-13 1987-12-23 Hitachi Chem Co Ltd グラフト共重合体の製造法
JPH0826277B2 (ja) * 1987-06-03 1996-03-13 大日本塗料株式会社 クリヤ−塗料組成物
JPH01113451A (ja) * 1987-10-27 1989-05-02 Dainippon Toryo Co Ltd 塗料用樹脂組成物
JP2005089536A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Jsr Corp 硬化性樹脂組成物及び反射防止膜
JP4998770B2 (ja) * 2006-03-16 2012-08-15 Dic株式会社 コーティング用硬化性組成物
CN115011157A (zh) * 2021-03-05 2022-09-06 Agc株式会社 电池组外装涂布剂

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014205353A (ja) * 2014-06-03 2014-10-30 大日精化工業株式会社 ハードコート転写シート及び製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61296073A (ja) 1986-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1647585B1 (en) Radiation curable compositions
US7294656B2 (en) UV curable coating composition
EP1294788B1 (de) Härtbare wässrige polyurethandispersionen
KR101940390B1 (ko) 고유의 물리적 특성을 갖는 우레탄 아크릴레이트 중합체
US7144955B2 (en) Acrylate-functional blocked polyisocyanate resin for UV/thermally curable coatings
JPH11263939A (ja) 遊離イソシアネ―ト基をもつウレタン―(メタ)アクリレ―トを含有する紫外線硬化性塗料組成物
KR101565630B1 (ko) 무용제형 조성물 및 그의 제조방법
JPS6225104A (ja) 不飽和基含有含フツ素重合体の製造方法
JP3238295B2 (ja) Uv−硬化性被覆組成物およびそれにより被覆したポリカーボネート成形物品
JP2005162908A (ja) 活性エネルギー線硬化性ウレタン(メタ)アクリレート、それを含有する活性エネルギー線硬化性組成物及びそれらを用いた機能性部材
JP2527186B2 (ja) 活性エネルギ−線硬化性組成物
JP2009138193A (ja) リジントリイソシアネートに基づくエチレン性不飽和ポリイソシアネート付加化合物、被覆組成物中におけるその使用およびその製造方法
JPH0635559B2 (ja) 塗料用組成物
JP2016194061A (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物ならびにその製造方法、およびそれを用いたコーティング剤、ならびにシート
JP7452588B2 (ja) 硬化性組成物、硬化物、積層体
JPH0686581B2 (ja) 塗料組成物
JP7054753B1 (ja) ハードコート樹脂組成物
JP2012530156A (ja) 放射線硬化性コーティング組成物
JP7159613B2 (ja) ポリイソシアネート組成物およびそれを用いた塗料組成物
EP1712600A1 (en) Coating compositions containing ethylenically unsaturated polyurethanes as binders
JP4261421B2 (ja) エネルギー線硬化性樹脂組成物
JPH06199937A (ja) 含フッ素グラフト重合体の製造方法
JP4239336B2 (ja) 含フッ素重合体、およびその製造方法
CN115397931A (zh) 树脂玻璃用涂覆剂和树脂玻璃
JPH04345842A (ja) 被覆層を有する樹脂成形体

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees