JPH0635446U

JPH0635446U - 瓦の連結金具

Info

Publication number: JPH0635446U
Application number: JP7260992U
Authority: JP
Inventors: 勇川上
Original assignee: 有限会社川上窯業所
Priority date: 1992-10-19
Filing date: 1992-10-19
Publication date: 1994-05-13
Anticipated expiration: 2007-10-19
Also published as: JP2588804Y2

Abstract

(57)【要約】（修正有）【目的】台風等の強風が吹込んでも瓦が飛ばないよ
うにする。【構成】立上り部１１と、立上り部１１下端の前後に
おいて向きが互いに逆向きとなるようにして屈折し、側
方に突出形成した当て部１２ａ、１２ｂと、立上り部１
１の上端の小孔に係止された連結部材としてのコイルバ
ネと、バネ先端に設けられる係止リングとよりなり、立
上り部１１を上側に葺かれた瓦１Ａの切欠き部１Ａｄ側
面と、瓦１Ａの斜め下側に桟尻の切欠き部１Ｄｅを上記
切欠き部１Ａｄと組合せるようにして葺いた瓦１Ｄの瓦
桟側端面との間より、また当て部１２ａを瓦１Ａの下側
に、かつ当て部１２ｂを瓦１Ｄの下側にそれぞれ挿入
し、立上り部１１が切欠き部上端に突当たるまで押込ん
だのち、バネを伸ばした状態で係止リングを瓦１Ｄの上
側に葺かれる瓦１Ｂの桟頭に突出形成される突部１５に
嵌合係止させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、瓦葺きされた屋根の瓦が風で飛ばないように瓦同志を連結する連結金具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

瓦葺きの屋根は一般に、図１及び図２に示すように、瓦１Ｂの瓦桟１Ｂａを隣接する瓦１Ａ上に、瓦頭１Ｂｂを下側の瓦１Ｄの瓦尻１Ｄｃ上に、切欠き部１Ｂｂが斜め下側に葺かれた瓦１Ｅの桟尻の切欠き部１Ｅｅと組合わさるようにして置くと共に、瓦表面の瓦尻に突設される引掛け（図示しない）を桟木に掛けて横方向に一枚一枚瓦を並べる作業を軒下から棟に向かって繰返すことにより葺かれていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述するようにして葺かれた従来の瓦葺きの屋根で、台風等で強風が吹込むと、図３に示すように瓦が浮き、瓦が飛ぶことがある。本考案は、隣接する瓦同志を連結して瓦が風で飛ぶことのないようにした連結金具を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題の解決手段】

本考案の連結金具は、切欠き部を組合せて斜めに配置された瓦の上側に葺かれる瓦の切欠き部と、これと組合わされる下側に葺かれる瓦の瓦桟との間に挿入される立上り部と、立上り部の下端より両側方に突設され、瓦の下側より当てられる当て部と、立上り部の上端に係止される伸縮可能な連結部材と、該連結部材の先端に設けられ、瓦桟頭に形成される突部に係脱可能に係止する係止具とからなることを特徴とするものである。

【０００５】

【作用】切欠き部を組合せた上側の瓦の切欠き部に隣接する箇所と、斜め下側の瓦の瓦桟とが、それぞれ連結金具の当て部によって下側から支持され、また切欠き部上に重なる上側の瓦の瓦桟頭に突設される突部が立上り部に連結される連結部材を介して係止具で係止されることにより、三枚の瓦が斜めに配置される瓦の切欠き部に隣接する箇所と瓦桟及び上側の瓦の桟頭とにおいて連結される。

【０００６】

【実施例】

図４は、本考案に係る連結金具の一例を示すもので、立上り部１１と、立上り部１１下端の前後において向きが互いに逆向きとなるようにして屈折し、側方に突出形成した当て部１２ａ、１２ｂと、立上り部１１の上端の小孔に係止された連結部材としてのコイルバネ１３と、バネ先端に設けられる係止リング１４とよりなるものである。

【０００７】この連結金具を用いた瓦の連結は、図５に示すように、立上り部１１を上側に葺かれた瓦１Ａの切欠き部１Ａｄ側面と、瓦１Ａの斜め下側に桟尻の切欠き部１Ｄｅを上記切欠き部１Ａｄと組合せるようにして葺いた瓦１Ｄの瓦桟側端面との間より、また当て部１２ａを瓦１Ａの下側に、かつ当て部１２ｂを瓦１Ｄの下側にそれぞれ挿入し、立上り部１１が切欠き部上端に突当たるまで押込んだのち、バネ１３を伸ばした状態で係止リング１４を瓦１Ｄの上側に葺かれる瓦１Ｂの桟頭に突出形成される突部１５に嵌合係止させることによって行われ（図６）、係止後、バネ１３の収縮により瓦１Ａ、１Ｂ及び１Ｄが切欠き部１Ａｄに隣接した箇所、瓦１Ｄの瓦桟１Ｄａ及び瓦１Ａの桟頭で連結されるようになる。

【０００８】図７〜図９は、バネと係止イングに代わる連結部材と係止具について示すもので、図７はコイルバネ１６の両端にフック１７及び１８を形成し、そのうちの一方１７を立上り部１１上端の小孔に、他方１８を瓦桟頭の突部１５に係止させるようにしたものである。図８は、ゴムバンド１９の一端に立上り部１１上端の小孔に係止するフック２１を取付けると共に、他端に突部１５に嵌合停止される係止孔２２を形成したものである。

【０００９】図９は、レバー２４と台座２５とからなる、いわゆるパチン錠を利用したもので、レバー２４にコイルバネ２６とフック２７を連結すると共に、台座２５に係止孔２８を穿孔したものである。この場合、レバー２４を開いた状態で、台座２５の係止孔２８を突部１５に嵌合係止させたのち、レバー２４を閉じることにより、連結作業が軽く、比較的容易に行えるようになる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成され、次のような効果を奏する。請求項１記載の連結金具によれば、切欠き部を組合せて斜めに配置された瓦と、瓦桟頭を切欠き部上に重ねた瓦の三枚の瓦を切欠き部の周辺で連結するため、台風等の強風が吹込んでも一枚一枚の瓦に比べ、瓦が飛びにくい。また瓦のねじれ等により下側の瓦との間隔が変わっても、連結部材を伸縮させることにより対処させることができる。

【００１１】請求項２或いは３記載の連結金具のように、連結部材をコイルバネやゴムバンドで構成すれば、係止具を引張り、或いは係止具より手を離すだけで伸び縮みするようになり、連結部材の伸縮が容易に行えるようになる。請求項４記載の連結金具のように、連結部材と係止具をコイルバネとパチン錠より構成すれば、連結作業が軽く、比較的容易に行えるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】瓦葺きされた瓦の部分的な斜視図。

【図２】図１に示す瓦に瓦１Ｂを載せた状態を示す斜
視図。

【図３】瓦葺きされた瓦の部分的な断面図。

【図４】本考案に係る連結金具の斜視図。

【図５】連結金具を取付けた瓦の平面図。

【図６】図５のＡ−Ａ線断面図。

【図７】連結部材及び係止具の別の例を示す斜視図。

【図８】連結部材及び係止具の更に別の例を示す斜視
図。

【図９】連結部材及び係止具の他の例を示す斜視図。

【符号の説明】

１Ａ、１Ｂ、１Ｃ、１Ｄ・・・瓦１１・・・立
上り部１２ａ、１２ｂ・・・当て部１３、１６・
・・コイルバネ１４・・・係止リング１５・・・突
部１７、１８、２１・・・フック１９・・・ゴ
ムバンド２２、２８・・・係止孔．２４・・・レ
バー２５・・・台座

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】切欠き部を組合せて斜めに配置された瓦
の上側に葺かれる瓦の切欠き部と、これと組合わされる
下側に葺かれる瓦の瓦桟との間に挿入される立上り部
と、立上り部の下端より両側方に突設され、瓦の下側よ
り当てられる当て部と、立上り部の上端に係止される伸
縮可能な連結部材と、該連結部材の先端に設けられ、瓦
桟頭に形成される突部に係脱可能に係止する係止具とか
らなることを特徴とする瓦の連結金具。
【請求項２】連結部材はコイルバネであり、係止具は
コイルバネに連結されるリング或いはコイルバネの先端
に形成されるフックである請求項１記載の瓦の連結金
具。
【請求項３】連結部材はゴムバンドであり、係止具は
コイルバネに連結されるリング或いはコイルバネの先端
に形成されるフックである請求項１記載の瓦の連結金
具。
【請求項４】連結部材と係止具は、コイルバネと、台
座及びレバーよりなるパチン錠よりなる台座には、係止
孔が形成される請求項１記載の瓦の連結金具。