JPH0734093Y2 - コロニアル等の足場兼用屋根材等支止具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、コロニアル等の足場兼
用屋根材等支止具の分野に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来瓦工事用足場金具として、特開平４
−４４５６０号公報のものが開示されていた。

【０００３】

【本考案が解決しようとする問題点】従来開示の特開平
４−４４５６０号公報の瓦工事用足場金具は、鉤部１ａ
を釘７に引掛けるのに、握持部がないため持ちにくかっ
た。さらに角材９の嵌挿が不完全となるおそれがあっ
た。

【０００４】しかるに本考案のものは、釘に引掛け部を
引掛けようとして、手さぐりで支止 具の基板を移動する
際に、支止具の握持がきわめて容易にして、且引掛け作
業が仕易いと共に、支止部材が嵌挿部内に確実に嵌り込
んでいて、容易に離脱することがなく、安全に足場の確
保ができる利点を有している。

【０００５】

【問題点を解決するための手段】本考案は、細長形状等
の基板を構成する前方部に引掛け部または小孔部を形成
し、前記基板の後方部に支止部材を引掛ける嵌挿部を有
する握持部を形成すると共に、握持部の外側面部に、前
記基板の後方端部を上方に折曲せしめて形成した補強部
の端縁部を接着したコロニアル等の足場兼用屋根材等支
止具において、

【０００６】前記握持部を構成する外側面部を垂直状
に、且外側面部の下端部を直角状に折曲して帯形状底面
部を形成し、外側面部の上端部を前記底面部と稍々平行
状に折曲すると共に、握持できる細長形状の突出部を形
成せしめたことを特徴とするコロニアル等の足場兼用屋
根材等支止具である。

【０００７】

【作用】本考案の作用を説明すると以下のとおりであ
る。

【０００８】即ち本考案の支止具を構成している握持部
を手指でつかみ、基板の前方部を上方にして重なり合っ
ている屋根材の間に形成の隙き間より挿し込んでやる。
本考案の支止具の基板は、主として薄い金属鈑製のた
め、隙き間にスムーズに挿し込まれ、本考案の支止具を
構成している基板に下方の屋根材を固着している止め釘
があたる。前記のようにして基板が止め釘にあたった
ら、基板に形成されている引掛け部内に止め釘を嵌挿せ
しめるか、あるいは小孔部に引掛けてやり、前記支止具
を手前方向に引いてやる。その結果一旦引掛った支止具
は、上方へ持ち上げたりしない限り止め釘から離脱しな
い。

【０００９】以上のような手順で、複数の支止具を止め
釘をさがしあてながら、所定間隔おきに引掛けてやる。

【００１０】そして夫々の支止具を構成している握持部
の嵌挿部に角材等の支止部材を嵌挿させ、屋根上におけ
る足場等が確実に構築される。

【００１１】このように嵌挿部に嵌挿されている支止部
材に、屋根材や他の資材が係止され、握持部の外側面部
に、基板の後方端部を上方に折曲させ形成した補強部の
端縁部が接着しているので、握持部が外側方向へ折曲展
開し、嵌挿している支止部材に引掛っている屋根材等が
移動したりしない。さらに作業者らも、足元が確実に支
止部材によって止められているので、作業性がきわめて
良好である。

【００１２】また屋根材の葺きあげ作業が完了したら、
本考案の支止具を止め釘より離脱させ取り外してやる。

【００１３】さらに本考案の支止具は、上述のように止
め釘に基板の引掛け部を引掛け、握持部の嵌挿部に雪止
めアングルを引掛けることによって、雪止め金具として
も併用させることができる。

【００１４】

【実施例】本考案の実施例を説明すれば以下のとおりで
ある。

【００１５】１は本考案コロニアル等の足場兼用屋根材
等支止具ａを構成する主として薄い金属鈑製にして、且
細長形状の基板である。この基板１の前方部には側面部
２より内側へ切り込んだ若干傾斜状の引掛け部３を形成
する。なお、この引掛け部３に代えて小孔部（図示しな
い）を形成してもよい。４は前記基板１の後方部に、支
止部材５を引掛けることができるように形成した嵌挿部
６を有する握持部である。４ａは握持部４を構成する垂
直状外側面部である。前記外側面部４ａの下端部を直角
状に折曲して帯形状底面部４ｂを形成する。さらに前記
外側面部４ａの上端部を前記底面部と稍々平行状に折曲
した細長形状の突出部４’を形成する。

【００１６】７は基板１の後方端部を上方に、例えば４
５度前後（限定しない）の傾斜角度を以て折曲させ、且
上端に端縁部８を延設せしめ形成した補強部である。そ
してこの補強部７は、握持部４の外側面部４ａに接着さ
せ、握持部４を補強する。

【００１７】さらに上記の基板１については、重なり合
っている屋根材９の間に形成される隙き間部１０に挿し
込むことができる程度の厚さであればよい。

【００１８】１１は基板１と握持部４を接着した止め
具、１２は屋根ｂを構成する下地材、１３はコロニアル
用屋根材９を固着するために打ち込んだ止め釘である。

【００１９】以上のような構成からなる本考案の支止具
ａは、屋根材９の大きさ等に応じて、基板１や握持部４
の長さを適宜調節して形成する。さらに本考案の支止具
ａが、本来の足場兼用屋根材等支止具として機能させる
以外に、止め釘１３の大きさや、打ち込む本数を考慮に
入れることによって、アングルを係止させ雪止め金具と
して併用させてもよい。

【００２０】

【効果】本考案は以下に示す効果を奏する。

【００２１】本考案は、握持部の形状を、垂直状外側面
部の下端部を直角状に折曲して帯形状底面部を形成し、
他方外側面部の上端部を前記底面部と稍々平行状に折曲
し、且握持できる細長形状の突出部を形成したので、突
出部をつかむことによってきわめて持ち易く、作業性が
きわめて良好となった。

【００２２】さらに突出部が相当長く突出したことによ
って、嵌挿部内に支止部材が嵌挿すると、支止部材は確
実に引掛り、不意には離脱することなく、安心して足場
の確保ができる利点を併有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案コロニアル等の足場兼用屋根材等支止具
の斜面図である。

【図２】本考案の支止具を取り付けた状態のコロニアル
屋根の一部切欠平面図である。

【図３】本考案の支止具の使用状態を示す拡大平面図で
ある。

【図４】本考案の支止具を取り付けたコロニアル屋根の
一部切欠拡大縦断面図である。

【符号の説明】

ａ・・・支止具 ｂ・・・屋根 １・・・基板
２・・・側面部 ３・・・引掛け部 ４・・・握持部 ４ａ・・・外
側面部４’・・・突出部 ４ｂ・・・帯形状底面部 ５・
・・支止部材 ６・・・嵌挿部 ７・・・補強部 ８・・・端縁部
９・・・屋根材 １０・・・隙き間 １１・・・止め具 １２・・・
下地材 １３・・・止め釘

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】細長形状等の基板を構成する前方部に引掛
   け部または小孔部を形成し、前記基板の後方部に支止部
   材を引掛ける嵌挿部を有する握持部を形成すると共に、
   握持部の外側面部に、前記基板の後方端部を上方に折曲
   せしめて形成した補強部の端縁部を接着したコロニアル
   等の足場兼用屋根材等支止具において、 前記握持部を構成する外側面部を垂直状に、且外側面部
   の下端部を直角状に折曲して帯形状底面部を形成し、外
   側面部の上端部を前記底面部と稍々平行状に折曲すると
   共に、握持できる細長形状の突出部を形成せしめたこと
   を特徴とするコロニアル等の足場兼用屋根材等支止具。