JPH0635071Y2 - スチームサウナ兼用ユニットバスルーム - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、スチームサウナ兼用ユニットバスルームに関
するものである。

［従来の技術］ 従来、スチームサウナ兼用ユニットバスルームは、洗場
に臨む壁パネルにスチーム吐出口を設け、このスチーム
吐出口からスチームを室内に充満させてサウナ効果を得
るようになっている。

［考案が解決しようとする課題］ しかし、このような先行技術では、スチームがすぐに上
昇して室内の一隅部に溜まってしまい、スチームを室内
全域に均一に行き渡らせてサウナ効果を得るには相当量
のスチームを噴出する必要があり、また時間もかかるこ
とからコストが高騰する虞れがあった。

また、スチームを効率的に室内に行き渡らせるために、
スチーム吐出口を室内の略中途部に設けることが提案さ
れるが、スチーム吐出口の回りが高温化するので、入浴
者が誤って火傷する虞れがあり、好ましい結果を期待で
きない。

本考案はこのような問題点を解決するためになされたも
のであり、その技術的課題は、スチームで腰掛を内部か
ら加熱すると共に、その加熱によって低温化したスチー
ムを腰掛に沿って足元から上昇させるようにして、室内
全域を加熱せずとも入浴者を効果的に加熱することがで
きるスチームサウナ兼用ユニットバスルームを提供する
ことにある。

［課題を解決するための手段］ 前述の技術的課題を達成するために講じた技術的手段
は、請求項１は、洗場に中空箱形の腰掛を突設し、該腰
掛内にスチーム吹出口を設けると共にその腰掛の前板に
スチームが流出する窓部を開口したことである。

また、請求項１の窓部が上記前板の長さ方向に複数設け
られていること更に有効である。

［作用］ 上記技術的手段によれば、下記の作用を奏する。

（請求項１） スチーム吐出口から噴出されたスチームを、腰掛内全域
に拡散して腰掛を裏面から加熱し、その加熱によって若
干低温化したスチームを、腰掛の前板に設けた窓部から
足元に沿って上昇させて、加熱された腰掛とその前方か
ら前板に沿って上昇するスチームとで入浴者を効果的に
加温する。

（請求項２） スチームを前板全面に沿って上昇させて、腰掛に掛ける
全ての入浴者を平等に加温する。

［実施例］ 以下、本考案に係るスチームサウナ兼用ユニットバスル
ームの実施例を図面に基づいて説明する。

この実施例では、排水構造を有効利用したものを示して
ある。

この実施例は、浴槽１に隣接設置された洗場２の床面に
おいて、浴槽１に対向する側の壁パネル３沿いに配設さ
れた排水溝４に腰掛５を設けている。

腰掛５は木材等の加熱されないような材質からなり、洗
場２に立設した支脚６と前記壁パネル３に設けた横枠７
とによって上面となるスノコ形の座板51が支持され、前
記支脚６に側面となる前板52が取付けられている。この
ため、排水溝４を含めてその上方の腰掛５内部に中空部
８が形成されると共に、前記排水水４が腰掛５によって
隠蔽され外観上美観が整えられている。さらに、この前
記52には、前記中空部８と洗場２のルーム空間を連通す
る窓部53が開口されている。なお、前板52の一部は、着
脱自在な点検口蓋52′となっている。

一方、前記中空部８に面する壁パネル３にはスチーム吹
出口９が開口されており、このスチーム吹出口９から吹
出されたスチームが中空部８を介して前板52の窓部53か
ら洗場２のルーム空間内に吹出し熱を伝えるようになっ
ている。

この実施例によると、スチームサウナ浴をする場合に
は、入浴者は腰掛５に掛けて安定した姿勢で入浴するこ
とができるため、入浴感が良好となる。また、この腰掛
５からスチームの熱が伝えられるため、入浴者に近接し
た位置にスチーム吹出口９が存在することになって、熱
効率が高くなる。

なお、この実施例では、前記腰掛５に腰掛てシャワーを
使用できるように、腰掛５上方の前記壁パネル３にポデ
ィシャワー10,ハンドシャワー20を取付け、さらにその
上方の天井パネル30にはヘッドシャワー40,ミストシャ
ワー50を設けてある。また、これ等に隣接して、鏡60,
収納棚70,操作パネル80,水栓90等も設備されている。

なお、前記腰掛５に腰掛けてのシャワーの使用では、シ
ャワーによる湯水の流水は前記座板51のスノコ間隙から
その下方の排水溝４に流れ落ちるため、入浴者の腰が流
水に漬かり不快感を生ずることはない。

以上、図示した実施例の外に、前記排水溝４以外の箇所
に腰掛５を設置する実施例とすることも可能である。

［考案の効果］ 本考案は以上のように構成したから、下記の利点があ
る。

（請求項１）洗場に中空箱形の腰掛を突設し、該腰掛内
スチーム吹出口を設けると共にその腰掛の前板にスチー
ムが流出する窓部を開口して、スチームを腰掛内で拡散
させながらその腰掛け全域を裏面から加熱させ、そのス
チームを前板から入浴者の足元に沿って上昇させるか
ら、入浴者を腰掛面からの加熱と、足元から上昇するス
チーム熱によって効果的に加熱する。

従って、先行技術のように室内全域を加熱せずとも、快
適なサウナ浴が楽しめ、スチームを室内全域に均一に行
き渡らせるような余計な時間やコストもかからず、非常
に経済的で、即座にサウナ浴を楽しむことができる。

しかも、腰掛をいったん加熱して低温化したスチームを
窓部から放出するようにしているから、火傷する虞れも
なく、安全である。

（請求項２）入浴者が複数人いても、各人の足元からス
チームが上昇するから、家族複数人でも快適なサウナ浴
を満喫できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るスチームサウナ兼用ユニットバス
ルームの実施例を示す斜視図、第２図は第１図の要部の
側面断面図である。 ２……洗場 ３……壁パネル ５……腰掛 52……前板（側面） ９……スチーム吹出口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭64−39738（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−187858（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭52−7403（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】洗場に中空箱形の腰掛を突設し、該腰掛内
   にスチーム吹出口を設けると共にその腰掛の前板にスチ
   ームが流出する窓部を開口したことを特徴とするスチー
   ムサウナ兼用ユニットバスルーム。
2. 【請求項２】上記請求項１の窓部が上記前板の長さ方向
   に複数設けられていることを特徴とするスチームサウナ
   兼用ユニットバスルーム。